さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

五輪連覇なればプロで改めて猛威? 「草原の英雄」ジャロロフ、自伝的映画が公開

2024-07-31 00:15:34 | 海外ボクシング



さてパリ五輪も始まりまして、連日賑々しく、日本関連の話題中心に盛り上がっているみたいですが、ちらほら見るだけでよくわかりません。
ボクシングも当然、時間がなかなか...東京だと時差もなく、けっこうチェックは出来た方ですが、今回は難しいですね。

しかし、その中でも数少ない「知ってる選手」スーパーヘビー級の無敵サウスポー、バホディル・ジャロロフの試合だけは気になります。
Xでは初戦突破の短い映像を見ました。翌日にはもう見られなくなっていて残念でしたが。


と、その代わりにお馴染み杉浦大介記者の投稿。

ジャロロフの自伝的映画があり、それが日本でも公開されると。これはびっくりですね。
こちらが公式HP。有楽町の劇場で公開と。さすがにこれ見るために上京は出来ませんが(笑)。
しかしあらすじ見ると、ほんまかいな...と思うようなものですね。


トップランクと契約していながら、その強さ故に、ジャレド・アンダーソンやリチャード・トーレスの邪魔になってしまうので、こうしてアマチュアの活動に比重を置くことを容認されている?ジャロロフですが、五輪連覇となったらさすがに、プロの活動に戻ってくることでしょう。
そこに昨今のサウジマネーが、どのように関わってくるのか(或いは、こないのか)等々、この選手の今後には要注目ですね。


こちらは大会直前、トップランク公式の投稿。ジャロロフへのメッセージです。
まあ、こうでも言わんとね、という感じでしょうか(笑)。



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ホンマにホンマの「決戦」ではない クロフォードvsマドリモフ、チケットディスカウント告知も

2024-07-30 05:04:09 | 海外ボクシング




えー、そんなことで次の日曜は、一応ビッグファイトということになっているんでしょうかね。
イスラエル・マドリモフvsテレンス・クロフォードをメインにした「リヤド・シーズン」が、ロサンゼルスにて行われます。

会場はBMOスタジアム。サッカースタジアムで、メジャーリーグサッカーのロサンゼルスFC、というチームのホームスタジアムです。
BMO、というのはモントリオール銀行。いわゆるネーミングライツです。以前は「バンク・オブ・カリフォルニア」スタジアムと呼称されていました。
サッカースタジアムで大興行、アメリカではあまり聞かない話ですが、調べたら収容人数は22000人。
このくらいなら、Jリーグでもざらにありそうな感じですね。もちろんサッカー開催時の人数ですから、ボクシングならもっと入れられるわけですが。

で、アンダーにはジャレド・アンダーソンなど、トップランクの選手も出るのですが、日本ではDAZNのPPV配信のみになりそうです。
WOWOWでもやってくれるかと思ったんですが、もう放送ラインナップにトップランク興行の録画放送がずらり並んでいて、それ以上の買い付けは出来ない模様。
やはりメインカードに噛んでいないと難しいですかね。

正直、クロフォードにとって、階級の壁が立ちふさがるか、という以外には難しさのないカードに思えます。
少なくともこれは、ホンマの勝負、大勝負、決勝戦ではない。これなら別に、3日遅れで結果知って見たって別にええかなー、という感じです。
そういうことで、今回はPPV、パスしようと思っています。

ついでに言うと、クロフォードに対するこちらの気持ちも、だいぶ目減りしています。
本人はお金の話しかせず、ジャロン・エニスについてはでんでん虫を決め込み、金路線カネロ戦一直線みたいな感じで、傍目のこちらは鼻白むばかり。
自分がここまで来るのに、実力以外のところで散々苦労したのに、自分が「こっち側」になった途端に...まあ、他人のやること、思う通りになるはずもない、という前提を飛ばして言えば、つまらん男や、と思うのみ、ですね。


ところで今頃になって、ゴールデンボーイプロによる、こんなX投稿が。

公式にチケットのディスカウント販売を告知しています。15%オフ。
上記の通り、サッカースタジアムでの開催ですが、ちょっと観客数の想定が過大だった可能性あり?でしょうか。
上記のリンクで、スタジアムの座席一覧、チケット注文のページに進むと、見にくいけど安い席は完売で、見やすくて高額な席ばかりが売れ残っているようです。うーむ。


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先手で強打を抑え込まれた 銀次朗初黒星、タドゥラン完勝で奪冠

2024-07-29 04:52:13 | 関西ボクシング



ということで長丁場のABEMA配信ですが、メインのみ感想。
想像以上に挑戦者が強く、予想しなかった結果になりました。


重岡銀次朗は特に不調とも見えず、いつもどおりにワンツー、左ボディから、という感じだったが、ペドロ・タドゥランは過去の試合ぶり以上に、力込めて打ち込んでくる印象。
左ストレート、右返し基調の連打攻撃に、先手で銀次朗の強打を抑え込もう、という意志が、早々から伝わってくる。
実際その狙いは序盤から奏功。左クロス気味から入って、銀次朗が返したら、さらに打ち返し、という具合で、相対的に大柄な体格も生かし、銀次朗の攻撃力を削ぐことに成功していました。


2回、ボディも織り込んだ打ち合い、互いにヒットするがタドゥランが引かない。銀次朗左ボディ繰り出すが、タドゥランのガードに阻まれる場面も。
タドゥラン左好打。銀次朗ロープ背負わされる。間を詰められ、強打の威力も半減か。
3回ボディ打ち合い、銀次朗ヒットもあるがタドゥラン止まらない。事前にわかっていれば耐えられる?
4回も銀次朗左ボディ決めるが、タドゥランの左ストレートでのけぞる。後退の足捌きに出るが、左クロスを側頭部にもらう。
この後右フック一発、カウンター気味に入るが、追撃はならず。最後逆にボディから右フックもらい、止まる。

5回、銀次朗の右目腫れか。パンチの照準に乱れが出て、きちんとパワーがかけられない。タドゥラン左アッパー連打などで攻める。
6回、打ち合いで銀次朗のパンチが入っても、タドゥランが結局打ち勝つ。ロープ背負った銀次朗、打たれてクリンチに逃れる。
レフェリー、ストップのタイミングを伺い始める。
7回、タドゥラン詰めに来た感。ここで銀次朗の左ボディ、脇腹に入ったのが効いた?タドゥラン少し止まる。逆襲の好機か。
しかし銀次朗、追撃したいが力が残っていない?タドゥラン、左右ボディの連打。流れを戻す。

8回、タドゥラン攻める。左一発ローブロー気味。銀次朗、大袈裟にアピールすればいいのに、と思うが潔しとしない?その余裕もない?
直後、タドゥランの左クロスヒット。銀次朗単発のボディのみ。タドゥラン詰めに出て、左右のヒット重ねる。滅多打ち。
しかしレフェリー止めない。陣営もタオル入れない。もう輪島さんの時代一歩手前、という光景。
銀次朗倒れず、タドゥランも攻め疲れ?しかしまた出て攻める。銀次朗ロープに腰が落ちかけている。

インターバル、ドクターがコーナーに入る。いや、それ以前に、もう陣営が棄権すべきだろう、と思うが、しない。

結局9回開始。銀次朗左ボディ打つが、打った後の防御動作がない。タドゥラン右フック返す。
タドゥラン攻め、銀次朗上体が折れて、両足が突っ張ってスリップ。レフェリー、正規のダウンのように、選手の意思確認。続行。
タドゥランなおも攻める。打つパンチほぼ全部当たる。でもストップにならない。右手で抑えて左連打。反則かもしれないが、やりたくなる気持ちもわかるような。
この回ラスト20秒切ってから、タドゥランが攻めてレフェリーストップ。
ダメージ甚大の銀次朗、担架に乗って退場となりました。



負ける時はこういうものだ、というしかないのですが、普段の試合で見られる銀次朗の良さ、優位性がほぼ完全に封じられていた。そんな試合でした。
いつもなら強打を警戒し、間を置く相手に対し、踏み込みとボディへの強打による攻撃、そして速いバックステップで外す防御で試合を作る銀次朗だが、相手が力でそれを抑え込みにかかってきた。
正直、タドゥランの攻撃力と体力で、銀次朗相手にそれが出来るかどうかは微妙な印象を持っていたのですが、この日のタドゥランは、その予想を超えた力を見せつけました。
闘い方を練り、力勝負で勝った。タドゥランを称えるしかありません。

逆に銀次朗は、世界戦の数を重ねる中で、いつもどおりの、見たことのあるボクシングしかしていなかった、と言えるでしょう。
少ない試合数で世界タイトルを戦う選手の陥穽というものを、久し振りにわかりやすく見せられた感あり、でした。


そして、上記した通り、試合のストップについては余りにも遅すぎる、と批判しておきます。
まあ、欧米のレフェリーが、東洋の軽量級の試合において、そのパンチ力を軽視しているせいか、こういうレフェリングをすることはありますが、それにしても度を越していたように思います。

また、それとは関係なく、陣営が棄権の決断をもっと早くするべきでしょう。展開自体、分のないものだった上に、目が塞がりかけ、ロープに腰が落ち、朦朧としている選手に対し、何故然るべき決断が出来ないのか。
その背景にあるものが何かは知りませんが、もし銀次朗が再起するならば、そういった諸々を含めた「刷新」も共に行われるべきだ、とだけ言っておきます。



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今日はもうすぐ、未明からも配信 ジョイスvsチゾラ戦、U-NEXTにて

2024-07-28 00:02:58 | 海外ボクシング



今日はABEMAで長丁場、の日曜日。
重岡銀次朗、ペドロ・タドゥランは無事に計量パスとのこと。

ところが今日はこれだけではなく、U-NEXTでも海外からライブ配信。
未明、午前2時15分から開始のようです。ジョー・ジョイスvsデレック・チゾラのヘビー級カムバック対決ですね。
メインは午前6時か7時くらいになるんでしょう。

このカード、U-NEXTの「お知らせ」が更新されたのが昨日、27日になってから。急だったみたいです。
日本語実況解説がつくかどうかの記載もありません。今回は英語そのままでしょうか。
この週末は他の格闘技もあれこれあるみたいで、それらと一緒に紹介されたX投稿も。



U-NEXTは先日、サッカーの英プレミアリーグ配信権を獲得、サッカーバックを新たにセットして販売すると発表しました。
海外サッカーのコンテンツ獲得競争において、おそらく最大の勝利と言えますが、同時に会社全体の負担も大きくなるでしょう。
そのぶん、ボクシングというコンテンツに対し、内外共に厳しい話が増えて不思議もないし、国内試合について、その内容に対する要求が高まってくることもあり得ましょう。
タイ人出場に対する基準見直しなどが一例でしょうか。
そもそもメイン級のカードなどにも、Leminoフェニックスバトルのような、切迫感があるカードが少ない、という大問題もありますが。


それはさておき、本当に急に決まったんで、こちらも何も予備知識がありません(笑)。
アンダーカードは何があるのでしょう。
とにかく、このカードでO2アリーナ使うんや、イギリスのスポーツ界は凄いなあと思うばかりです。


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全世界からツッコミ殺到 カネロ・アルバレス、天然コメント

2024-07-27 00:02:18 | 海外ボクシング





カネロ・アルバレス、次戦はエドガー・ベルランガに決定。9月14日。PBC=米AmazonのPPV。これはWOWOWでやってくれそうですね。


で、そのための会見か何かですか、カネロが面白いことを言ったそうです。


要するに「デビッド・ベナビデスが成し遂げたことは何も無い。王者と闘ったのはアンソニー・ディレルだけ。(彼と闘わないからといって)私を軽蔑しないでもらいたい」のだそうです。

王者と闘っていないような相手と闘わないのは当然、だそうですが、X投稿についた返信を見ると「ほならベルランガさんはどうなりますのや」と世界中からツッコミが飛んでいます(笑)。
自分に言い聞かせるというか、そうして自分の精神を支えているんでしょうが、言う場所を間違えるとこういうことになる。
カネロさん天然出ました、という感じですかね。

試合に関しては、ベルランガさんに、ボクシングの「偶然の神様」が微笑んでくれたらいいなあ、という感じで、当日見ると思います(笑)。まあ難しいのでしょうけども。


あとはアンダー次第ですかね。あとひとつふたつ、何か出してくれそうな気が。
今のところ、セミのカードが?でした。ダニー・ガルシアって、あの?と思ったらそうみたいです。
そう言えば、去年くらいからやるやると言ってたような。契約ウェイトいじるような話もあった覚えが。なんかややこしそうですね。
あちらではまだ人気はあり、米AmazonPPVの売り上げにプラスをもたらす名前ではあるのでしょうが。

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勝てば「IBF完全制覇」 銀次朗、統一戦へ進めるか

2024-07-26 17:29:18 | 関西ボクシング




そんなことで暑いさなかですが、日曜にはもう一試合、国内で世界戦あり。
IBFミニマム級タイトルマッチ、重岡銀次朗vsペドロ・タドゥランです。
こちらは来日した際の様子。「日本はフィリピンより暑い」のやそうです。ホンマにそうかもしれませんね。


この選手は現1位、元IBF王者で、近年のIBF105ポンドタイトルの変遷を作ってきた、最後の一人です。
あのダニエル「頭痛いねん」バジャダレスに負傷判定勝ち、レネ・マーク・クアルトに判定負けと負傷判定負け。
思えばバジャダレス戦も「危ないとこ」だったのかもしれません。クアルト戦は変な決着ではなかったのでしょうが。
とにかく、この両者をきっちり破った重岡銀次朗にとり、最後のIBF元王者にして最上位のコンテンダーが、タドゥランというわけです。
これを倒せば、IBF関連でもう闘うべき敵はいない、他団体王者との対戦へ進む、と胸を張って言えることでしょう。


タドゥランはスタイリッシュで、割と綺麗なフォームながら、積極的に手を出して攻めるサウスポー。一見して良い選手、と見えます。
ただ、直近のIBFイリミネーション、ジェイク・アンパロ戦を見ると、長身のアンパロを積極的に攻め立てながら、時折右のヒットを喫して反撃を許すなど、ボクシング自体は正直で裏がないという印象。
いわゆる「良い試合」を「してしまう」タイプ、というか。ちょっと漠然としていますが。

パンチ力も一発底抜け、というほどではなく、ちょっとワンパターン気味で左ストレート、右フック返し中心、さらに上乗せあり、という感じ。
ただ、スピードも切れもなかなかあるので、調子に乗せると厄介でしょう。銀次朗が強打で止められるかどうかでしょうね。好ファイトに期待です。


ABEMAでのライブ配信は例によって長丁場確定でしょうね。JBCの試合予定によると第一試合は13時より、とあります。
なんだかんだ、アンダーにも気になる試合が並んでいるんで、いろいろチェックせねばなりませんが。
近藤冬馬なんて、渋い名前もさりげなく見えますし(笑)。

しかし中川兄弟は、変なリングネームつける前の新人時代から注目していたんですが、随分時が経ったものですね。
「武田航」なんて、直にホールで見た(東日本新人王の決勝でしたっけか)ときに、和製アンセルモ・モレノになるんではないか、と期待したくらいで。
それがもう、一度引退して再起して、英洸貴とドロー、そして元地域王者と、というカードですから、やっぱり気にかかりますね。
試合としては兄の喧嘩風味カードより(実際は互いにへっぴり腰だったりするのが悲しいですね)、よほど良いものですしね。


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TRもGBPも「リヤド・シーズン」に組み込まれる 井上尚弥にも影響ありか

2024-07-25 14:08:23 | 井上尚弥



どのスポーツにおいても、いろいろ論議を呼び、中には当然拒否反応もありながら、結局は抗えずに受け容れてしまうのが常のサウジ・マネーですが、ボクシング界においてもいよいよここまで来ましたか、という。
トップランク社、ゴールデンボーイ・プロ、共にサウジアラビアのトルキ・アルシャイフと共同プロモーション契約。


具体的に、細かく話が出ているわけではないですが、記事にもあるGBP興行も、今後のトップランクも「リヤド・シーズン」の一環となり、その分、予算も投入されて、会社の違いを乗り越えたカードの実現、となっていくのでしょう。
現状、カネロ・アルバレスやテレンス・クロフォードのように、最強挑戦者との試合を頑なに拒否する「手合い」がまだ生きているのも事実ですが、ヘビー級のように、いずれそれもかなわなくなるのでは、と思います。


さて、残るは米Amazonでの試合配信に切り替わったが、イベントの数が少ないPBC、こんなことでやっていけるのかどうかです。
謎多き総帥アル・ヘイモンが、サウジマネーにどう対処するつもりでいるのか、まったくわかりません。
元々、何考えてるのかわからないところですが、この件に関しても沈黙あるのみ、みたいですね。


あと、帝拳というのか大橋というのか、要は井上尚弥がターゲットなんですが...先日来、急に欧米でムロジョン・アフマダリエフを押し立てて井上尚弥の試合を組もうとする一連の動きがありましたが、少なくとも9月は、日本開催で落ち着きました。
今のところ、アフマダリエフとの試合で、井上を英国やサウジに連れ出そうとする際に出る条件は、日本のそれと大幅には違わないのでしょう。

日本のプロモーターとしては今後、アフマダリエフやグッドマンあたりとの試合を国内でやり、その後に、次の東京ドーム興行を構想しているのだと思います。
そして、その対戦相手として中谷潤人を押し立てる。中谷がまた、試合の度に強くなっていくので、その流れが加速している感あり、ですが。
これをスーパーバンタムの集大成として、次はフェザーを目指す。当然、この挑戦試合でもドーム興行の構想がありうるでしょう。
こういう試合を井上に用意することで、井上を継続して国内で闘わせようとする。大まかに、そういう感じなのだろうと。


しかし、トップランクまでサウジマネーと手を組まざるを得ない今、そちらのルートで、井上の試合が海外で行われるとなると、ジョシュアのセミ扱いとかいう話では済まない場合もありそうです。
もし、フェザー級チャンピオンとの対戦で、今日本で出ている条件を大幅に超えるオファーがあった場合、井上陣営としてもやぶさかではないはずですしね。
プロモーターの立場は当然別、でしょうが(この辺、ちょっと微妙です)。


それにしても、冒頭に書いたとおり、サウジマネーの勢いというのは凄いものです。
これが何もかも良い方向に作用すれば良いでしょうし、実際、良い話に直接繋がっているのも確かではありますね。
とりあえず、続いている限り、勢いある内は、何も言わずに、どう乗りこなすかを考えるのみ。そうならざるを得ない、のでしょうね...。


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最大限の健闘も、力及ばず 加納陸、強打オラスクアガにKO負け

2024-07-23 00:03:43 | 関東ボクシング


ということで土曜日の試合、感想最後です。

アンソニー・オラスクアガ、加納陸を3回KO。
フィニッシュは右フックで加納の右腕をはじき飛ばし、そのスペースに左アッパーを打ち込むというもの。
それまでの展開と同様、力と技の両面で、彼我の差を見せつけるものでした。

加納は左のクロスや右返し、ワンツーなど、打つべき時にしっかり打って、ヒットを取ってはいました。
待っていてはどんどん攻め込まれる。しかし、オラスクアガの強打を恐れず、しっかり打って止めようと、最大限の努力をしていたと思います。

それはまさに健闘で、アタマに「最大限の」とつけたくなるものでしたが、結果は非情でした。
オラスクアガの強打が、全てを決めたという試合でした。


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試合中止の憂き目を見た田中恒成は、リングに登場して、ひとつずつ言葉を紡ぎ、ボクサーとしての決意、統一戦まで勝ち続ける、と語りました。
言うに言えない思いもあったことかと思いますが、ああして観客に、視聴者に語りかける場があって良かった。
単なる薄っぺらい「アピール」ではない。心の奥底から紡がれた言葉だったが故に。


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第一試合、本来配信予定の無かった荒本一成のデビュー戦、楽しみにしていたんですが、全体的に不調な印象。
体重もえらく重い設定だったし、試合ぶりも今ひとつ。
終わってから、眼窩底骨折でしたっけ?負傷もあったとかで、それは割り引いて見るべきなのかもしれません。
次からはミドルに落としてやるらしいですから、ひとまず保留、でしょうか。
ただ、もし今回の試合ぶりが実力そのままなのだとしたら、元トップアマというのは看板倒れというしかありません。奮起に期待します。


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これまでAmazonPrimeのボクシング中継、番組制作はフジテレビがやっていたはずですが、今回から日テレやG+、今はU-NEXTのボクシング番組制作をしている会社に変わっていましたね。
鈴木健さんのように、日テレからアナウンサーが来ることはこれまでもあったかもしれませんが。

そして、思い出そうにも忘れられない「トシオカニシオカ」事件でお馴染み、船越雅史アナウンサーも実況をしていました。
この人、よく知らんかったのですが、不祥事か何かで現場から引いていて、久し振りの復帰?なのでしょうか。
正直、いちいち大層であまり好きじゃないですが、今後はTV中継とは状況が微妙に違うことも鑑みて、修正してくれたらいいですね。

あと、この人はリングアナとして、選手のタイトル獲得歴などをコールに含める、ということを、おそらく日本で一番最初にやった人です。
それ自体はやり方ひとつで全然悪くないし、上手く整理してやれば良いと思っていたんですが、今、そのやり方を引き継いでいる人の中には、目立ちたいのか何なのか、時間の無駄遣いをする人がいて、辟易させられます。馬鹿かと思うこと再々です。


話は戻って、今後は日テレ系の会社制作で行くということなんですかね。
それとも、フジと交互に、なんてことも...それだけ、Amazonのボクシング配信興行がコンスタントに行われるということであれば、嬉しい話ではありますが。はてさて。


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最後に、こないなツーショットがありました。
今後に向けて良い話があったのだとしたら、嬉しいことですね。大いに期待します。




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4戦目でこれは充分、出色の出来 那須川天心、WBA4位をKO

2024-07-22 05:37:59 | 関東ボクシング



ということで短いラウンドでのKOが重なり、サクッと見られたAmazon興行、セミの感想を。


セミに置かれた那須川天心vsWBA4位ジョナサン・ゴンサレス戦は、試合直前の記事なんかで、バンタム級10回戦、と表記されているものがいくつかあり、あれ、118に落とすのかと思ったら、結局120ポンドでした。
今回も体重が綺麗に揃うとはいかなかったですが、それを差し引いても、那須川の出来は出色でした。
4戦目の試合としては、これ以上望めないだろう、と。

ジョナサン・ゴンサレスが対サウスポーボクシングの方針を何も持っていないように見えたのは事実です。
スピードのあるサウスポー相手に左フックで迎撃、というのは、正直悪手。
右ストレートリードでも、左フックリードでも良いが、左側に身体を逃がし、沈めて対応しつつ打っていくのがセオリーなのに、身体を残したまま迎え撃つ形。
また打つ度にバランスを乱すこともあり、那須川が速いワンツーをその軌道の下に通すと、まともに打たれそう。

実際、2回終盤にこのパンチでぐらつき、耐えて倒れなかったものの、追撃されダウン寸前。
3回も同じパターンでワンツーを打たれる。左アッパー連打、左から右返しで倒され、カウントアウトされました。
一応不満のポーズを取っていたようですが、完全に体裁。レフェリーの呼びかけに応じられず、グローブを上げることもしていませんでした。


しかし、那須川のスピード、パンチの威力は、相手どうを置いても成長の跡が見えました。
追撃も、2回のチャンスは正確に相手の顔の中心、こめかみへとヒットが重なっていたし、3回は左アッパーでインサイドを崩して、左から右へと強打を繋げる。
いずれも、強くて正確な詰めを見せました。
デビュー戦の手打ち連打とはまったく違う姿に驚き、感心させられました。

それまでの攻防も、相手のアクションに対して、逐一反応して小さいバックステップを見せ、空振りさせるだけでなく、相手の手出しを事前に封じる場面もあり。
本人も色々語っているとおり、ボクシングを日々、しっかり学んでいるのだなあ、という印象です。
それも旧来のセオリーだけでなく、自分なりの闘い方に、それを上手く落とし込んでいる、というか。


正直言って、今回の相手は世界4位、という表現のレベルほどの選手ではなく、また体格のアドバンテージは過去3戦と同様に、前提として見えました。
しかしそれらを割り引いても、わずか4戦でこれ以上を求めることは出来ないだろう、というくらい、那須川の素質が、実際の戦力として形になり、それが見え始めた試合だった、と思います。
以前、堤駿斗の試合を見て、トップランク興行の若手枠にこの試合を置いても違和感がない、と書いたことがありますが、今回の那須川の試合にも、同様の感想を持ちました。


陣営は来年にも世界挑戦を、と考えているようですが、もう数試合するうちに、さらに成長し、厚みのある戦力を身に付けてから、になるのだと思います。
次は地域タイトルをという話になっているらしいですが、今日試合をする栗原慶太への挑戦になるのか、WBOアジア(空位決定戦になる?)のか。
正直、今の栗原は誰が相手でも勝敗が読めないところがあって、心配ではありますが。はてさて。



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壮大な構想、夢が広がる勝利 中谷潤人、1位アストロラビオをボディで一蹴

2024-07-21 05:05:45 | 関東ボクシング




そんなことで昨日のAmazonPrime配信は、短いラウンドのKO決着が続きました。
それは確かに、両選手の実力差の表れ、と言えるのですが、同時に、それぞれの試合に見るべきポイントがあり、見応えのある、印象的な試合ばかりだったように思います。


といっても、さすがにメインはあっという間でしたね(笑)。
中谷潤人、左ボディストレート、一撃で1位のビンセント・アストロラビオを初回に沈めました。

遠目の位置から右リードもあったし、左から入って突き放す、というのもあったが、基本、序盤は見る感じだった中谷。
しかし、そうこうしているうちにも、ちゃんと目のフェイントで上下に目配りをしていたのでしょうね。
最後の左ボディストレートは、アストロラビオにしたら、両手で、ヒジで受けられる、と思っていたのかもしれませんが、その下を綺麗に通って、衝撃が内臓に伝わる一撃でした。

正直、試合前はこの相手、勝敗自体が逆になるとは思わない反面、荒いし馬力あるし粘るから、長引くかも知れないし、その過程で「もたつく」感があったら嫌だなあ、みたいに思っていたんですが、蓋を開けたらこの通りでした。
まあ、強いんだからしょうがない、というのが結論になりましょうか。脱帽するしかありません。
バンタムに上げて二戦目ですが、コンディションは抜群に良いみたいですね。
5連続KO防衛の頃の長谷川穂積、パヤノを初回に右一撃で沈めた井上尚弥など、過去のバンタム級名王者の姿を思い出す、衝撃、驚きのKO防衛でした。



今後は井上拓真戦を希望、とのことですが、拓真がもし堤聖也の挑戦を受け、次に指名挑戦者となるであろうアントニオ・バルガスと対戦するとしたら、来年半ばか後半以降、ということになってしまいます。
堤戦と指名試合の間に統一戦を入れられるか、でしょうか。

AmazonPrimeVideoとしては、井上尚弥を独占できない(数試合に一回、という取り決めになっている?)以上、那須川天心が世界挑戦へと進む間の大イベントとして、中谷潤人を軸に、バンタム級世界王者や上位コンテンダー、その所属ジムに対し、どんなカードでも組むように要求したいところでしょう(出来れば西田凌佑も混ぜてあげてほしい...)。
そして、業界の側も、それには概ね抗えないのだとしたら、実現の可能性は大いにあり、と見て良さそうですね。
ただ、大橋会長にしたら、さすがに分が悪いと思うでしょうし、厳しい決断ではありましょうが。


とはいえ、それも業界全体の総意として、井上尚弥が次に東京ドームで闘うための相手として、中谷潤人を第一候補と見ているならば、今回の中谷は、前回以上に強烈な印象を残しましたし、これで井上拓真を下そうものなら、そうした情勢は決定的なものになるでしょう。
単に凄い試合だっただけでなく、今後に向けても壮大な夢が広がる、そんな勝利でした。


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