さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

たった8戦で「世界の頂点」に 井上尚弥、またも驚愕の勝利 強豪ナルバエスを倒す!

2014-12-31 05:52:51 | 井上尚弥


もう10年以上も前から専門誌で名前を見、WOWOWでも試合を見たアルゼンチン人が
開始早々キャンバスに倒れたのを見た後、さらなる驚異を見ることになりました。


おそらく額かテンプルか、打ち方次第で怪我の元である「硬いトコ」に井上尚弥の右拳が
二度に渡って打ち込まれ、平衡感覚を失ったオマール・ナルバエスが、全キャリア通じ初ダウン。
追撃を受けて二度目。


驚異と書いたのはその後です。
キャリア8戦、21歳の若者は、39歳、世界戦28勝の王者に対し、追撃を焦らず、
当然慎重になりすぎるでもない。これまで通りに押して、引いて、散らして揺さぶって、
「いつもやっている通り」に相手を打ち崩してしまいました。


右リードを内外から打ち分けて攻め上げ、懸命に打ち返してくる左から、サイドへの移動で遠ざかる。
そうして引き寄せておいて、その移動を止めようとして放たれたアッパー気味の右を外し、
左フックのカウンター。ナルバエス、ダウン3度目。

WOWOWでも滅多に見られないような、ワールドクラスのスーパーショットを、
この騒然たる状況の中で、当然のように決めてしまう。
井上の凄さにもはや感嘆の声も出ず、開いた口が塞がらない状態のこちらが、
呆然とリングを眺める中、上→下と散らしたコンビ、最後はボディショットで4度目。

あのオマール・ナルバエスが完全に戦意を失い、大歓声の中、試合が終わりました。



井上尚弥については、よく言われたのが「スパーでは試合の倍強い」「115ポンドに上げれば、
その実力が全て出る。今は半分くらいしか力が出ていない」ということでした。
当の陣営、そして日頃取材している報道陣から、その手の言葉がよく出てきたものです。

はっきり言って、いかにもありがちな「喧伝」であろう、と思っていたのが正直なところです。
減量前の時期、ジムでやっているスパーでは強い、試合より良い...そんな話は
これまでけっこうな数、聞いたものですが、実際楽なウェイトで組まれた試合で、
そんな強さが実際に発揮された例が、そんなに頻繁にあるとも思えず。

まして今回、一階級飛ばしの115ポンドで、試合前にもリングアナが語ったとおり、
「世界戦だけで井上の全キャリアの4倍」を闘ってきた強豪が相手です。
このクラスのコンテンダーとしては未知数の存在でしかなかったはずの井上は、
その圧倒的な強さを存分に見せつけ、またしても驚異的な勝利を手にしました。


ライトフライでの戴冠時にも、その衝撃的な強さに驚愕したものですが、
同じ年の終わりに、それに倍する衝撃的な勝利を見ました。


あの時も、言葉に尽くせぬ衝撃をどう表現していいのかと困った記憶がありますが、
もうこうなってくると、お手上げですね。
気の利いたことを書こうなんて気も失せてしまいます。



デビュー8戦目、21歳の若いボクサーが、115ポンド級最強の王者を叩き伏せて、
一気に「統一戦不要」「議論の余地無き」王座に就いた。
文字通りの「世界の頂点」に立った。

近年の日本人ボクサーの誰もが成し得なかった、本当の快挙です。

伝説の終焉と、新たな伝説の誕生を見た。新たな歴史の、時代の始まりを見た。
結局はそういうことでいいのでしょう。



またしても、心地よい衝撃、語り尽くせぬ感動を、井上尚弥から貰いました。
会場に足を運んで見た甲斐のある、見に来てなかったら絶対に後悔していた試合でした。

で、今はただ、早くおうち帰って、録画した中継番組の映像を見たい、という心境にあります。
帰りに大阪でチケット買えたら、府立行ってリゴンドー見るかな、という気持ちでもあったんですが、
井上見られたんやし別にええか、とも...(^^)



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稀代の逸材を待つのは、栄光か挫折か ナルバエスvs井上、決戦の日

2014-12-30 05:49:39 | 井上尚弥



ということで決戦の朝です。
いよいよ当日となり、ただ見るだけのこちらも、えらく緊張しております。

以前にプレビューめいたものを書いたので、それを繰り返すことはしません。
しかしこの稀なる逸材が、わずか8戦目でこのような大一番を迎える今、
当然ながら期待と不安が入り交じっています。



少し前に見たTV番組で、井上の父君が「負けても相手が強かったと認めて、
もう一度やりなおせばいい」という発言をしていました。
その心意気には感心します。

しかし、ボクシングとはその肉体を直截的に叩き合い、壊し合う闘いです。
どれだけ才能に恵まれ、鍛錬を重ねていても、かけがえのない才能がいつ傷つき、
その輝きが失われるのかは、誰にもわからないことです。

今日の試合が、井上尚弥というボクサーの大きな可能性を改めて証明する一戦となるか、
それとも本当ならあり得たはずの壮大な夢が、夢のまま終わる契機となってしまうのか。
その結末をどうしても見たくて、馬鹿をやってまたも会場に足を運びます。


そういうわけで、試合については明日以降、当然何か書くと思います。
嵐のような二日間ですから、ひょっとすると年明け更新になるやも、です。

この拙いブログをご覧いただいている皆様も、何か思うところが当然ありましょうし、
その際はこの記事に、長くても短くても、どのようなものでも構いませんのでコメントしてくださいませ。


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おまけというと何ですが、関西方面の動画紹介しておきます。
寺地「拳四朗」のデビュー二戦目、短いですが取り上げた番組がありました。
数日で消しますので、早めにご覧ください。





10月、会場で見た試合ですが、デビュー戦よりパワーを感じさせる試合ぶりでした。
来年はさらに実績を積み上げて、タイトル戦線に顔を出せるかどうか、ですね。


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野中悠樹、大一番を制す 強敵チャーリーをポイントアウト、前王者細川と対戦へ

2014-12-29 19:20:25 | 関西ボクシング



昨日は住吉区民センターにて観戦してきました。
速報したとおり、野中悠樹がチャーリー太田に判定勝ち。
私は6-4か7-3で野中の勝利、小差だとしてもドローもない、野中の勝利だと見ました。
いわゆる「地元判定」とは違う内容で、これで割れるか、と少し意外にも思いました。

展開は前半は予想通り、野中が良く、左を上下に散らして先制、右ジャブも適切に出し、
強打はなくともヒットを取ったらサイドに出る。長身、リーチを生かすボクシング。

対するチャーリーは前半、見て立つ感じ、これも予想通り。
過去の試合でも、敢えて前半抑えて後半に力を出し、山を作る展開がありました。

野中は単発のヒットを許しても、手数で必ずまさっていたので、前半終わって野中リードは明白。
と思っていたら、公式採点が三者三様のドローと出て、この時点で読みが外れた感じ。

そして後半、もうひとつ意外なことに、チャーリーの「追撃」が、少々迫力に欠けました。

野中は懸命に打っては動き、という繰り返し。左ストレートを上下に、アッパーを下に、
時にアウトサイドからスイング気味に、と打ち分け。打つ時は決して逃げ腰というではなく、
わりとしっかり打ってから動くので、チャーリーが思うように出られなかった部分がありました。

しかし、それでも敵地で、あれだけ足を使われて、手数で劣っている展開で、
チャーリーの闘いぶりから、切迫感が伝わってこないようにも見えました。
途中採点がイーブンだったことで安心したわけでもないでしょうし。

右の強打は単発で、ときに野中をのけぞらせ、鼻血も流させましたが、それ以上に野中の左を打たれ、
追撃を足で外され続けているのに、どうしてもっと追い上げ、打ち込もうとしないのか。

あくまで見た目の印象でしかないですが、左と右、長身と短躯、スピードとパワーという対比において
両者の間に大きな差はなかったように思います。
結果、より懸命に、必死に闘った、闘い得た野中の方が勝った。
そういう試合でした。


試合後は、前日本王者で、先日IBFアジア王座を獲得したという細川貴之がリング上がり対戦要求する一幕も。
会場ではマイクの使い方がまずく、肝心の野中の声がよく聞こえなかったんですが、どうやら対戦受諾のようです。

もっとも、一連の経緯や、元々ジュニアライトだった選手を倒して取ったタイトルにまつわるあれこれには、
どないなものかなという気持ちも当然あるわけですが、本来やるはずだった試合を避けずに実現するのだから、良いことでしょう。
カーニバルのカードとしても条件をクリアしているのでしょうし、正式発表を楽しみに待ちたいですね。


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セミファイナルでは久々に関西の古株レフェリーが大技を披露してくれました。
見ていて情けないやら恥ずかしいやら、です。

仲村正男とレイ・ラバオ、東洋上位の強打対決、しかも共に前半強く、立ち上がり早々に倒す試合も多い者同士。
「ジャッジ無用」が売りの仲村に、こんな相手をぶつけたら、話が早い決着になるに決まってるやないか、と
期待半分不安半分でゴングを待ちました。

試合は最初から鋭く力感溢れる強打が飛び交う、予想通りの展開。
仲村がワンツー、右を何度も叩き付ける。強烈だけど、同じリズム、パターンを繰り返すのが不安。
そして対するラバオが、意外なほど、この右を左ガードで受け止めて巧く防いでいる。
ただし若干前にのめり、打ち返す左にミスが多い。

これはどっちの目が出ても不思議の無い、スリリングな打撃戦...と思った矢先、ラバオの左。
仲村痛烈なダウン、立つがダメージ歴然「足が藁になっている」状態。スリップが一度あった後、二度目のダウン。
また立つがラバオが仲村に追撃、あとわずかでゴングというところでレフェリーが両者に割って入り、手を振る。

妥当な、というよりこれでも遅いけど、やっとストップになったか、と安堵した直後にゴングが鳴り、
仲村陣営がレフェリーに何事か抗議。すると、ストップになったはずの試合が続行され、2ラウンド目が始まりました。

出ました、これぞ上方忍法「今のナシ」の術!

...しょうもないことを言うとる場合ではなく、試合は続行。
ダメージ甚大の仲村、懸命に反撃しますが続かず、右で倒されて、今度こそ試合はストップ。

余計なダメージを受けた仲村が心配になりましたが、全試合終了後、会場出口で観客を見送って挨拶する
選手やスタッフの中に姿があり、どうやら大事ではなかったようで、安心しました。


このスリリングな打撃戦、結果こそ仲村勝利を願う我々には残念ではありましたが、
中立的に見れば迫力満点、無責任な野次馬根性をも満たす、貴重なスペクタクルと言える一戦でした。
そして、この短くも激しい試合を、文字通り命懸けで闘った両者に対し、誰もが心の奥底で敬意を表し、
拍手を送ったはずです。しかしそれに、ようもこんな、阿呆な茶々を入れてくれよるものやな、という
レフェリーに対する怒りの感情が、どうしても消えません。

どうも関西においては、管理運営組織の長が変わる度に、レフェリーやジャッジのモラルに大きな変動があるようです。
数年前まで中央のトップだった、度々関西や中部のリングサイドに姿を見せてメガネ光らせてた方が放逐されてから、
徐々に「先祖返り」「元の木阿弥」という印象がありましたが、久々に「大技」が出たな、という感じでした。


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この日はアンダーカードでも好ファイト連続。

菊地永太は久々に?好調、高田小次郎をアウトボクシングで制して快勝。
ベテラン丹羽賢司は、ストロング小林祐樹(えらい名前ですな)を相手に、ちょっとホプキンス風味?の
技巧のボクシングでダウンを奪ってこちらも快勝。

工学部の現役大学生という新人、坂本真宏は、1戦1勝の戦績を持つ平沼祐介とデビュー戦。
小柄だがリーチがあり、がっちりした上体の坂本、離れてジャブがよし、接近してもショートがよし、好選手。
相手の平沼がまたなかなか強く、好ファイトでした。判定で勝った坂本、新人王戦に出るらしく、楽しみです。


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ということで、前座からメインまで、実力伯仲の好カードが並び、それぞれの選手がその状況において
今後を大きく左右する闘いに挑むさまを立て続けに見ることが出来た、充実の興行でありました。
勝った選手も負けた選手も、己の未来を、己の拳で切り拓くため、懸命に闘っていました。
セミの余計な茶々を除けば、とても清々しい気分になれた一日でした。

選手と関係者の皆さんに感謝です。
来年以降の、さらなる健闘を祈りたいと思います。




と、言うてるケツから明日、千駄ヶ谷です。
我ながらようやりますが、こればかりは仕方のないことです。
どう仕方がないんや、と言われると言葉に窮しますが...。

結果だけになるかもしれませんが、一応、速報もやるかもしれません。
こちらです。
TV見るから結果を知りたくない、という方はご注意ください。



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関西ボクシングの締め括りは大晦日に非ず、28日住吉だ! 野中悠樹、チャーリー太田と国内頂上決戦

2014-12-26 22:18:44 | 関西ボクシング


そんなことで、なかなか更新できずに、あっという間に年末です。
28日と30日、東西にて観戦という、相変わらずスチャラカな予定を立てたせいで
更新する余裕が全くありませんでした。どうもすみません。


それにしてもビートのHPをざっと見るだけで、
「公開練習ラッシュ」とでもいうか、連日ものすごいことになっています。
勝利の数だけ敗北があり、世界戦の数だけ公開練習がある。当たり前ですが。
記者さんたちもさぞや大変なんだろうなと改めて思います。
試合前に連日取材、そして試合自体と翌日の会見、これだけでいったい何本の記事を
書き上げないといけなんでしょうかね。

私なぞは気楽に、書きたい時に書きたいように感想文を書いているだけですが、
それでも年末年始、世界戦だけで8試合、加えて井岡宮崎石田、村田に井上弟に松本に...
一試合一本ずつブログ書いてたら、成人式が来てしまいます。
それも毎日一本書けたらの話で、下手したらジョムトーンvs金子戦までに終わらんかったり...
そんなことにならんように、うだうだと、まあ何試合かまとめるという形ででも、
とりあえず年初は頑張ってあれこれ書いて、皆様へのご挨拶代わり、という例年のパターンを踏襲します。


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んなことで28日の住吉区民センターの興行です。

スーパーウェルター級日本王者、37歳にして技巧派の快足、野中悠樹と、
元OPBF王者にして米国リングにも進出したチャーリー太田の激突。
前にも少しだけ触れましたが、よくぞ組んだと双方を称えたい好カードです。

WBOランカーのドミトリー・ニクーリン撃破で手にしたはずの世界ランクを
負傷とブランクによって失った野中が、4年ぶりに手にした日本タイトルは、
まさしく虎の子というべき大事なものの筈です。が、彼と陣営はそれを消極的に守るのでなく、
勝てばその価値を高められるという、積極的な「勝負」の防衛戦に打って出ます。

その相手がまた、米国のリングで強豪ジャメール・チャーロをダウンさせるも敗れて
その試合からの再起初戦という、ただでさえ手強いのに衰えてもおらず、おそらく意欲充分という
かなり怖い状態で挑んでくるチャーリー太田です。

確かに、このチャーリーに勝てば、ニクーリン戦勝利と同等か、それ以上の価値ある勝利となるでしょう。
同時に、敗れるリスクもかなり大きい試合です。

過去に何度も見たチャーリーの試合ぶりは、冷静に相手を見て、無駄を省いた攻防の中で、
日本や東洋のレベルを超えたパワーを発揮する、安定感と爆発力を兼ね備えた、堂々たるものばかりでした。
過去、日本における重量級クラスに何人かいた外国人ボクサーの中でも、全体的な完成度で言えば
おそらく最高の選手でしょう。

野中がこれにどう対抗するかですが、こちらも若手時代からけっこう試合数を見ていますけど、
見る度にこちらも安定感が増し、無理、無駄が削られて、完成度が高いボクシングを見せるようになってきました。
こちらの持ち味はスピードですが、サウスポーの定番である右に移動しての左ストレートを軸に、
早くて多彩な後続打をどれだけ出してポイントを確実に取れるか、というところでしょう。

あくまで過去の試合の印象ですが、前半良いのは野中、後半でも追い上げる力を持つのがチャーリー、という対比で、
試合展開が野中リードで進むのならば、チャーリーの追い上げを野中が凌げるか、が鍵でしょうね。
今回は日本タイトルだから10回戦です。この辺が勝負の綾か?


37歳にして、世界という夢を言葉として語り、その目標から「逃げ」を打たずに強敵を迎える野中。
世界のリングで惜敗して、捲土重来を期すチャーリー。
両者の激突は、どちらの応援をするにせよ、反対側のコーナーにも大いに敬意を払わずにいられない、
ボクシングファンが「かくあれかし」と思い描く、価値ある一戦です。

大阪では大晦日に世界的強豪リゴンドーがリングに立ち、その他元世界王者二人や、
二大王座が一試合に賭けられる試合などもあり、報道はそちらに集中していますけど、
今年の関西ボクシングを締め括る大一番は大晦日に非ず、28日住吉だ!と声を大にして言いたい気持ちです(^^)

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そんなことで、座れる席の最安値チケットを早々に確保し、当日は観戦して参ります。
上記のような私の見解に、ご賛同いただける方がどの程度おられるかは不明ですが、
もしPCの接続が上手くいけば、またこちらで、会場から速報をやってみたいと思います。
上手くいかなかった場合はごめんなさいですが。



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夢と友情のために闘う17歳 加納陸、国内デビュー前の「戴冠」動画紹介

2014-12-24 17:00:25 | 関西ボクシング


最近、丸田陽七太、辰吉寿以輝など、関西のルーキーの話題を続けて取り上げてきましたが、
まだ国内ではライセンスを取っていない17歳のボクサーの動画をご紹介。





試合結果はこちらでも記事になっていますが、大成ジムの加納陸という、ミニマム級のボクサーです。
やれ世界やの、アジアの頂点やのというナレーションは大人の態度で聞き流すとして、
キャリア30戦近く、ワンヘン、クワンタイ、ポンサワンといったタイトルホルダーと対戦経験がある
ベテラン選手と、海外のリングで12ラウンドの公式試合を闘うというのは、やはり貴重な経験だと言えるでしょう。

記事にあった、史上最年少記録云々、というのは、この映像の限りでは何とも言えないですし、
高校生の大会に出ることの方が、本当の実力評価につながるのかもしれませんが、
若くして己の可能性に賭けて戦う若者の姿は、そういうこととは別に、眩しく映ります。
少年同士の友情物語と共に、今後注目していきたいボクサーですね。


なお、動画は数日で消します。お早めにご覧くださいませ。


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9位のわりには手強い技巧派、万一不調なら陥落も? 「大トリ」内山高志、バレロに勝った男とV9戦

2014-12-16 14:55:41 | 関東ボクシング


さて、年末に向けてあれこれ話題も盛り上がっております。
取り上げたい試合が山盛りになっていて、年末二日間の前にも、あれこれ試合が立て込んでいて、
もうちょっと分散すりゃいいのに、という感じです。

拙ブログでも井上、八重樫の試合についてはちょいと書きましたが、それ以外の気になる試合について、
プレビューめいたものを書いておこうということで、そろそろやっていきます。
毎度の通りとりとめもないですが、ご容赦を。

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そんなことで何が気になるのかというと、内山高志の試合です。
拳の負傷、対戦相手の事情などが原因(ということになっています)で一年のブランクを経て、
やっと決まった防衛戦ですが、イスラエル・ペレス、という名前を聞いたとき「あれ?」と思いました。
確か何年も前に、エドウィン・バレロとやるはずやったあの選手か、と。

バレロ戦については、結局実現しなかったわけですが、日本で南米の王者と1位の試合が
見られるとしたら凄い話やなぁ、と楽しみにしていただけに、残念でした。
その後、世界タイトル戦に出たとも聞かないし、もう引退したのかなと思っていたら、
試合数は少ないもののまだ無敗で、世界ランクにも名前がある。驚きでした。

アマチュア時代にバレロに勝ったことがあり、プロでの対戦時はWBA1位だったわけで、
いったいどんな選手なんやろ、と思って、検索してみました。


まずは2012年11月、オルレン・パディーリャ(16勝3敗1分)とのWBC地域タイトル戦。
赤トランクスがペレス。





スタンスは広め、しっかり打ち込む。ガード高く、前に出てプレス、防御はそれを絞る型。
左を強めに突いて崩し、左ボディ、右クロス。左フックとアッパーのダブルも。
初回、二回と二度ずつダウン(うちスタンディングカウント二度)を奪い、三回にストップ。
この試合では攻めの力強さが出ています。


2013年7月、フランシスコ・ロレンソ(39勝11敗)と、ライト級ウェイトの10回戦。





ウェイトのせいかやや動き重い。その分、パンチは乗っているか。
3回に右フックでダウンさせ、その後も右を中心にダメージを与える。7回終了後ロレンソが棄権。
防御が若干ルーズに感じる。構えが少し開き気味。


直近の試合が今年8月、カルロス・ロドリゲス(29勝9敗)と、WBA地域タイトル戦。





この試合では、スタンスをやや狭めにして、足を使って動く型に変わっている。
ガードはやや低めに設定されているが、その分こまめに動き、距離を取って外す。
距離が近くなるとガードは上がり、締まる。体調が良さそうで、全体的に動きが良い。
攻撃もよりシャープ。右クロス、左ボディで痛めつけ、7回にボディでダウンさせる。
この回終了後ロドリゲス棄権。


試合ごとに期間が空いているせいか、闘い方がやや違っているようにも見えますが、
最新試合のロドリゲス戦が一番動きが良いので、この状態がベストと見るべきなのでしょう。

少なくとも、ランキング9位という数字以上のものは間違いなく持っている選手だと思います。
基本的には技巧派なんでしょうが、パンチ力も平均以上のものがありそうですし、
狙いもしっかりしてて、巧く散らしてくる印象。その上で好機にはコンビネーションをしっかり打ち、
前に伸びる右アッパーなども見せます。

もし、この感じで来たとして、内山がブランクの影響で不調であったりした場合、
充分内山を攻略しうる選手である、と感じます。
もちろん内山がそういう不安を一切見せず、ベストだったら内山が勝つんでしょうけど。

大晦日の大トリは内山がきっちり勝って、という例年通りの年越しになるかどうか、
ひょっとしたら...という不安を抱かせる挑戦者ですね。


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大晦日太田区トリプルのあと二試合について簡単に。

河野公平は6位ノルベルト・ヒメネスと。
キャリア序盤に負けが込んでいるが、そこから18連勝で上昇してきた選手ということで、
こういうのが実は手強かったりする場合もありますね。
どうせなら上位とやってほしかったところでもありますが、シャッチョさんとの試合よりはずっと良いでしょう。
写真を見るとリーチがかなりあるようですが、試合ぶりはファイター気味、とのこと。
脇を絞ってインサイドから当てて、打ち勝ってほしいですが、どうなりますか。


井上尚弥戦で敗れても評価を落とさなかった田口良一の世界戦は、あの(あの、って何だ...)
ルイス・イバネスもなし得なかったペルー初の世界王者、アルベルト・ロッセルと。
やれ暫定や正規昇格や、って話ばっかりで、実像は見えてこないわけですが、
以前はバンタムでも闘っていたというくらいですから、その辺の力強さとか、きっと何か持っているんでしょう。
井上の挑戦を逃げずに受けた田口が、その後こういうチャンスを掴んだことは、ファンとしては嬉しい話です。
今回の試合の内容と結果が、彼の闘う姿勢の正しさを証すようなものになってほしいものですね。


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「語るべき明日」を勝ち取った 小國以載、移籍後初の戴冠 強敵石本康隆を下す

2014-12-07 11:38:24 | 小國以載


昨夜は後楽園ホールにて「トリプルメイン」とも言うべき興行を見てきました。
言うべき、というかリングアナの方がそう言ってました。
最後の3試合合計で32ラウンズ、しかも全部KOよりは判定、競った内容になるだろうと
見込まれるカードが並び、全試合終了は10時を大きく過ぎていました。

野球のシーズンもとうに終わっているのに、G+は何故この試合を生中継しないのか、
小國や丸木和也の試合を見ようという地方のファンを釣るためか(私もきっちり釣られました)、
とか思ったりもしたんですが、ひょっとしたら10時までに終わりそうにないから、
という理由だったのかも知れませんね。もしそうなら、ある意味見事なプロの見切りですが...。


まあそんな話はどうでもよく、3試合共になかなか見応えのある内容で、
ホールはそれぞれに盛り上がっていました。
場内は原隆二vs田中恒成よりもさらに盛況、空席もほぼ見あたらず。
自由席は南側後方の左右にほんの少しずつだけ、あとは全部指定という割り振りでした。



そういう盛り上がりのホールにおいて、小國以載は移籍以降初のタイトルマッチを闘いました。

相手は世界ランカーとしてマカオのリングで一勝一敗、日本上位の確かな力を持ち、
国際的な試合の経験も持つ技巧派のベテラン、石本康隆。
和氣慎吾に敗れて以降、移籍を経て再起を期した小國にとり、ひとつの決算となる試合です。


試合は昨夜速報したとおりの接戦となりました。
バスケス・ジュニアを破って手にした世界ランクを手に、世界挑戦権を賭けた一戦で
強豪クリス・アバロス(強いです)に敗れて以来の再起戦となる石本は、
捲土重来を期す決意が表情にも出ていて、思った以上に果敢に攻めてきました。

初回から果敢に先手で打っていく。小國が落ち着いて構え、リターンを決めると、
2回からはさらに構えを締め、姿勢を低くして攻め上げる形に。
小國も得意の左ボディアッパーを軸に迎撃。攻勢で石本、正確さと多彩さで小國という流れ。


小國は過去の試合でも見せていた、身体の締めと回転を生かした打ち方で、
相手の身体の軸を最短距離で無理なく打てる良さが生きていました。
その上コンビの組み合わせも多彩で、左ボディと右アッパー(上)をコンビで打ったり、
相手のインサイドを右で打ち抜いたり、良い形の好打が目につきました。

しかし対する石本も、打たれても怯まず、右の好打を重ね、攻勢を取り続けました。
小國は一打で相手をダウンさせる(けどKOはならず判定)試合も多い選手ですが、
この一戦に賭ける石本の闘志の前に、決定打を奪えず、終盤は手数で劣る回もあり。


一進一退の、中身の濃い攻防が続きましたが、多彩なパンチを散らし、
正確にヒットを重ねた小國が、僅差ながら勝利しました。
私の少し辛めの採点はドローになっていましたが、印象としては納得の判定でした。


さて、国内にも強いライバルが多数存在するクラスですが、石本康隆に勝ったことは
まずは大きな星だと言えそうです。

和氣慎吾との再戦については、実現性がどうなのか不明ですが、もし実現したら、
今回以上の好カードであり、大きな試練でもありましょう。
前回の対戦におけるワンサイドの「大敗」について、どう省みて闘うかにも注目です。



しかし何よりも、小國は二度目のタイトルを獲得することによって、闘うべき「次」の試合、
語るべき未来への道筋を手にしたわけです。大橋、芹江に勝ち、和氣に負け、
今また石本を下した小國以載の存在は、充実したこのクラスの国内シーンにおいても
中心のひとりとして認められるべきものでしょう。

相変わらずの巧さ、素養の良さと、僅かながら残る課題をもって、
彼が勝ち取った「今後」をどう闘っていくのか。
その姿をこれからも追い、見ていきたいものです。


まあ、硬いことはおいて、ひとまず移籍後初の戴冠、小國以載、おめでとう!(^^)!


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トリプルメインのあと二試合は、これまた見どころ十分でした。

正直なところを言いますが、関西依怙贔屓で売っている私としては、
小國が移籍後初タイトルを手にし、それが強敵石本に競り勝ったものである時点で、
すっかり満足してしまっていて、そのあとにこんな「濃い」のを二試合も見ると、
いやもうおなかいっぱいです、もう食べられません、という感じでした(^^;)


柴田明雄と淵上誠の一戦は、これも速報したとおりの壮絶な展開でした。
ジャブを出しまくり、ボディを攻める淵上に、単発ながらヒット率の高い右で柴田が対抗。
淵上が攻勢かと見えたら柴田が打ち込み、また淵上が...柴田が...という展開の末、
11回にとうとう帰趨が見え、ラストで柴田がTKO勝ちでした。

荒川仁人と加藤善孝のラバーマッチは、加藤の勝利。
右リードをどんどん当てる加藤に対し、荒川は右サイドへの移動を増やして
その力を削ぐ動きを見せていて、この辺は巧いなと思ったのですがそれが長続きせず。
米国での二戦で、激戦の末評価を高めた荒川ですが、気力、体力は知らず、
技巧の面で少し、退化とまで言わずとも、思うに任せぬ部分があるのかな、という印象。
加藤の右に終始苦しめられていて、終盤反撃もありましたが、敗れました。

加藤は国際的なレベルの試合ではどうかわからないですが、対荒川に関して言えば、
非常に研究していたでしょうし、集中も高いレベルにありました。
中谷正義への雪辱戦や、その先の試合が楽しみです。


ということで、今年の「ホール納め」は楽しく終了でした。
えらい表現もあるものですが...(^^;)

もっとも、年末また観戦予定が立て込んでいて「拳闘納め」はまだ先です(笑)
我ながらようやるわ、という感じです、ハイ。

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ラバーマッチ、リマッチ、サバイバルマッチ 明日のホールも豪華三本立て

2014-12-05 13:42:42 | 関東ボクシング



そういうことで明日、ホールではトリプルタイトルマッチ...ではなく、荒川vs加藤は無冠戦でした。
訂正いたします。でもまあ、メイン格三試合、ということで(^^;)

年末の世界戦狂乱インフレ状態には及ばずとも、こちらもなかなかの賑やかさです。

荒川仁人と加藤善孝の試合は、過去の1勝1敗を経ての第三戦、いわゆるラバーマッチです。
私は第二戦をたまたまホールで観戦しておりまして、新人王準決勝の再戦というだけあって
なかなか良い試合を見せてくれるなぁ、と感心したことを覚えています。
その時は加藤が勝ったわけですが、その後は荒川が日本、東洋、そして米国進出と、
常に加藤に先んじていて、加藤にすれば待望の一戦でしょう。好ファイト間違いなしですね。


柴田明雄vs淵上誠は第二戦。
日本では数少ない世界ミドル級タイトルマッチ経験者の淵上ですが、前回は柴田に敗れています。
変則的な動きで相手の攻めを捌くのが持ち味の淵上が、アウトボクサーの柴田に対して、
若干相性が悪い印象でしたが、今回、そのあたりをどう調整してくるか、でしょう。


石本康隆vs小國以載は、共に再浮上を期す技巧派同士のサバイバルマッチ。
マカオで強豪クリス・アバロスに敗れた石本、ひょっとすると引退かと思っていましたが再起。
初戦で元OPBF王者の小國と対戦となります。
小國は和氣慎吾に敗れ、ジム移籍を経て三連勝の後、ついに勝負の時を迎えました。
共にボクサー人生を大きく左右する、というか今後を決定づける一戦です。
しかしベテランの域にある石本、元王者とはいえまだ試合数も少なく若い小國と、
対象的な面もあるふたりの技巧派の対決です。
地味な展開であっても味わい深い試合になるだろうと見ていますが、どうでしょうか。

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ということでこの試合、G+で生中継されるだろうと思い込んでいたらそうではなく、
来週、録画放送ということになっています。
他にも予定が出来たこともあり、急遽上京して観戦することにしました。

そんなわけで、明日、夕刻からテキスト速報を試みます。
トリプルメイン、というべき興行ですので、全試合ラウンド毎とはいかず、
数ラウンドまとめて、という形になるかも知れません。


従来の速報掲示板は閉鎖となり、新たに開設されるこちらで、
試験運用ということになります。良かったらご覧くださいませ。
うまくいかなかったらごめんなさいです。



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善し悪しの年末/ホントに来日/世界への道筋/その相手/伝説に挑む

2014-12-04 20:17:10 | 話題あれこれ



年末はとうとう、30日、31日の二日間で8つの世界タイトルマッチが
虚構やなくて挙行されることになりました。

少し前に想像したり、小耳に挟んだりした話以上の、大変な事態です。
しかも井岡一翔、宮崎亮の世界戦が成立していないにも関わらず、こんなことになろうとは。

年末年始のTV局の編成は、紅白があり「ガキの使い」があり、という状況の中で、
それ以外の局が格闘技イベントを大々的に中継していたものですが、
それが色々あって(ホントに色々あったらしいですね)、その枠をボクシングで埋めよう、
という流れになって数年経ちます。

どういう形であれ、ボクシングが少しでも、従来より広範な世の注目を集めるのであれば、
それは悪くない話だ、と思って、以前そう書いたような記憶もありますが、
ここまで来るとさすがに飽和状態というか、その先が心配になりますね。

以前、年末では無くて正月三が日の日程を埋めるために、無理矢理な世界戦が組まれ、
結果が完敗に終わったことが批判的に語られ、ボクシングへの世評が悪くなった時代がありましたが、
今回の事態にも、それと似た危惧を持ちます。


世界王座、と一般に称されるものが、昔日のそれと同じものを指してはいない現実は、
ボクシングファンであるならば誰もが残念に思いつつも理解していることですが、
だからといって年末に与えられたTVの放送枠を、こういう形で慌てふためいて?
いかにも雑に埋めていく、という印象が拭えないボクシング「業界」のありようには、
やはりため息が出ます。

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そのありようが端的に表れているのが、ギジェルモ・リゴンドーの来日です。

TV局からの後援を見込んで?このような世界的強豪を招くのならば、
業界全体でその階級最強の日本人挑戦者を一年がかりで選出するマッチメイクを実現し、
「満を持した」形での挑戦試合を実現しよう、という程度の構想くらいはあってほしい、と思います。
しかし現実はというと...語るのも空しいですね、こういうのは。

天笠尚の健闘を切に願いはしますが、その内容と結果次第では、TV局及び視聴者の間における
ボクシングそのものに対する厳しい評価...というか、失望を招きかねない、という不安もあります。
単に天笠個人の技量力量に対してではなく、この試合の背景にあることども全てに対する不信、というか。
そういうものが長い目で見て、ボクシングそのものに対する評、信用を傷つけはしないだろうか、と。

もっとも、一部マスコミは、もっと具体的?なところにも不信の目を向けているんでしょうかね。
こういう記事もあります。笑い話半分、と読むべき記事なのかもですが。

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岩佐亮佑には、IBFのエリミネーションバウトの話が出ていますね。
来年2月という話ですから、山中慎介に敗れてほぼ4年後です。
あの名勝負以降、試合によって抜群だったかと思えば不調だったり、なかなか難しいところですが
この試合こそ大勝負、正念場となるでしょうね。

IBFはこの手の試合の勝者との対戦を、王者に対し厳しく義務づけるようですし、
ランディ・カバジェロへの、はたまた山中vsカバジェロ戦(が実現すれば)の勝者への、
いずれにしても大いなる挑戦が待っています。

不安なのは結局バンタム級にとどまるという選択ですね。
情勢がそうだから、ということなのかも知れませんが、けっこうはっきりと減量への不安や
それ故の不調を語り、また語られてもいたので...その辺を克服出来るかが鍵になりそうです。

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で、その相手、セルヒオ・ペラレスとはいったい、どないなお方なのか、と思って、検索してみました。

最初はWBCが企画した「未来のチャンピオン」?大会、5回戦での敗戦。
ラウンドが短いので、最初からビジーファイトになった感じ。
相手はウルグアイのカリル・エレーラという強打者。サウスポー対決。
WBC主催の大会なのでトランクスがお揃いです。白グローブの方がペラレス。




次は昨年5月、英国ヨークシャー、ドンカスター・ローバーズのホームスタジアム、
キープモート・スタジアムでの一戦。ジェームス・マクドネルvsフリオ・セハの前座で
スチュアート・ホールと対戦。ホールの体格に圧された感じですね。




最後がラウル・マルチネスとの一戦。ノニト・ドネアに完敗を喫するまで24連勝でしたが
その後は負けも増えてやや不調気味の、元ホープと激しい打ち合いの末、KO。
ハイライトですので、終盤、疲弊したあとの姿が中心。ほどけてくるとこういう感じか、と思う反面、
激しい試合に打ち勝つ勝負強さがある、とも見えます。




やや小柄?なサウスポーで、パンチ力は平均以上か。スピードはある方でしょう。
岩佐が厳しく突き放せば、充分勝機ありと言えますが、安易に手を出させてしまうと、
テンポ良く打ってくる怖さも感じます。
岩佐の調子次第でしょうが、ちょっと構えの甘さも見えますので、長いパンチで打ち崩してほしいですね。

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8つの世界戦のうち、最大の一番といえばやはりこれでしょう。
前田衷氏の手による「Number」誌のコラムです。

ボクシング・ビート誌の飯田覚士氏との対談でもそうでしたが、ローマン・ゴンサレスは
井上尚弥に対して、やや厳しめの評を下しているようです。
もっとも、115ポンドの井上尚弥が誰にとっても未知数の存在であることも承知しているようですが。

しかし、この記事の前田氏の評もそうですし、普段練習を間近に見ている報道陣、
そしてナルバエス挑戦を決断した大橋ジム陣営は、少なくとも今回の試合を「無謀」とは見ていないようです。

我々ファンからすれば、このキャリアでこの相手に、とまず第一に思ってしまうところですが、
井上尚弥の練習する姿に近い人ほど、そういう風には見ていない、のだとしたら、
その目を信じて、やはり普通の予想では収まらない何かを期待していい、のでしょうか...。


あれこれ考えると、今から気持ちが落ち着きません。
30日、我々はこの史上希なる逸材の闘いの末に、どのような光景を見ることになるのでしょう。


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