どのスポーツにおいても、いろいろ論議を呼び、中には当然拒否反応もありながら、結局は抗えずに受け容れてしまうのが常のサウジ・マネーですが、ボクシング界においてもいよいよここまで来ましたか、という。
トップランク社、ゴールデンボーイ・プロ、共にサウジアラビアのトルキ・アルシャイフと共同プロモーション契約。
注目のリヤド・シーズン トップランク、GBPと共同プロモーション契約を締結https://t.co/RCNV8Op6AW
— ボクシングビート (@beat_macc) July 24, 2024
具体的に、細かく話が出ているわけではないですが、記事にもあるGBP興行も、今後のトップランクも「リヤド・シーズン」の一環となり、その分、予算も投入されて、会社の違いを乗り越えたカードの実現、となっていくのでしょう。
現状、カネロ・アルバレスやテレンス・クロフォードのように、最強挑戦者との試合を頑なに拒否する「手合い」がまだ生きているのも事実ですが、ヘビー級のように、いずれそれもかなわなくなるのでは、と思います。
さて、残るは米Amazonでの試合配信に切り替わったが、イベントの数が少ないPBC、こんなことでやっていけるのかどうかです。
謎多き総帥アル・ヘイモンが、サウジマネーにどう対処するつもりでいるのか、まったくわかりません。
元々、何考えてるのかわからないところですが、この件に関しても沈黙あるのみ、みたいですね。
あと、帝拳というのか大橋というのか、要は井上尚弥がターゲットなんですが...先日来、急に欧米でムロジョン・アフマダリエフを押し立てて井上尚弥の試合を組もうとする一連の動きがありましたが、少なくとも9月は、日本開催で落ち着きました。
今のところ、アフマダリエフとの試合で、井上を英国やサウジに連れ出そうとする際に出る条件は、日本のそれと大幅には違わないのでしょう。
日本のプロモーターとしては今後、アフマダリエフやグッドマンあたりとの試合を国内でやり、その後に、次の東京ドーム興行を構想しているのだと思います。
そして、その対戦相手として中谷潤人を押し立てる。中谷がまた、試合の度に強くなっていくので、その流れが加速している感あり、ですが。
これをスーパーバンタムの集大成として、次はフェザーを目指す。当然、この挑戦試合でもドーム興行の構想がありうるでしょう。
こういう試合を井上に用意することで、井上を継続して国内で闘わせようとする。大まかに、そういう感じなのだろうと。
しかし、トップランクまでサウジマネーと手を組まざるを得ない今、そちらのルートで、井上の試合が海外で行われるとなると、ジョシュアのセミ扱いとかいう話では済まない場合もありそうです。
もし、フェザー級チャンピオンとの対戦で、今日本で出ている条件を大幅に超えるオファーがあった場合、井上陣営としてもやぶさかではないはずですしね。
プロモーターの立場は当然別、でしょうが(この辺、ちょっと微妙です)。
それにしても、冒頭に書いたとおり、サウジマネーの勢いというのは凄いものです。
これが何もかも良い方向に作用すれば良いでしょうし、実際、良い話に直接繋がっているのも確かではありますね。
とりあえず、続いている限り、勢いある内は、何も言わずに、どう乗りこなすかを考えるのみ。そうならざるを得ない、のでしょうね...。