今まで(たぶん)見たことのない「GBR」さんというサイトに、
辰吉の試合の様子が詳細に報じられていました。
動画も複数アップされていまして、そちらも見ました。
しかし、辰吉の試合が動画サイトでしか見られないという事態を、
かつて辰吉丈一郎のボクシングに熱狂していた頃には、
全く想像できなかったですね。
まぁ、動画サイトの存在そのものが想像できませんでしたが(^^;)
辰吉のデキについて言えば、彼の壮絶なキャリアと、
そこに加わった5年のブランクを考えれば、リングに立つだけでも難事だと思います。
まして専属トレーナーもおらず、所属ジムの支援もない状態です。
動きが悪くて当然、良かったらそれこそ化け物ですね。
今回の相手、極めて弱かったです。
そして今の辰吉にとっては、この相手選び、悲しいことに正解でした。
辰吉本人にとっては、この相手と試合すること自体が屈辱でもありますが、
それを受け容れてでも闘うことこそ、辰吉自身が望んだことでもあります。
5年前、足の故障を押して強行されたアビラ戦以降、
今回の、試合自体も背景も厳しい再起戦に至るまで、
5年もの時間が、無駄に使われたような気がしてなりません。
ひたらく言うと「どうにかならんかったんかいな」です。
辰吉の状態が、こういう相手としか闘えない状態なら、
どうにかして国内でやっておけばよかったし、
その時々の状態に応じた相手と、相応の試合をしながら、
辰吉が調子を取り戻すために段階を踏んでいけば良かったのです。
しかしそういう当たり前の考えが通らなかった様々な事情こそ、
辰吉丈一郎の悲劇、苦難だったのでしょう。
今回、辰吉のやっていたボクシングは、やはり辰吉のものでした。
やや左足加重、前傾気味で、ヘッドスリップに依存した防御、
低いガード、しかし左のリードとボディブローを巧く散らして
攻撃の端緒とし、コンビネーションで切り込んでいく。
辰吉はかつての自分自身を、変わりなく追い求め続けていることが、
Youtubeの画像からも、はっきり伝わってきました。
そして悲しいことに、もう、彼が追い求めるかつての彼自身を
取り戻すことは二度と無いだろう、ということも確信できました。
今回の試合については、様々な形で辰吉を捉えた意見が
既にあちらこちらに出ていました。
様々な困難を乗り越えて、曲がりなりにも試合をするところまで
辿り着いた辰吉を称える声、
辰吉の身体を案じる声、試合が行われた背景についての議論など、
どれもこれも共感でき、また一理ある意見ばかりでした。
ボクサー辰吉丈一郎は、かつての天才を失って、多くの傷を負い、
長く苦しいブランクを経てなお、多くのボクシングファンにとり、
敬意や愛情、または敵意、峻拒の対象であり続けています。
そして、それ故の栄光と苦難を経て、なおかつ闘い続ける意志。
その主、辰吉丈一郎は、故・佐瀬稔氏の言葉通り「極めて希有な存在」です。
彼の先行きがどうあろうと、それだけは変わることなく。
辰吉の試合の様子が詳細に報じられていました。
動画も複数アップされていまして、そちらも見ました。
しかし、辰吉の試合が動画サイトでしか見られないという事態を、
かつて辰吉丈一郎のボクシングに熱狂していた頃には、
全く想像できなかったですね。
まぁ、動画サイトの存在そのものが想像できませんでしたが(^^;)
辰吉のデキについて言えば、彼の壮絶なキャリアと、
そこに加わった5年のブランクを考えれば、リングに立つだけでも難事だと思います。
まして専属トレーナーもおらず、所属ジムの支援もない状態です。
動きが悪くて当然、良かったらそれこそ化け物ですね。
今回の相手、極めて弱かったです。
そして今の辰吉にとっては、この相手選び、悲しいことに正解でした。
辰吉本人にとっては、この相手と試合すること自体が屈辱でもありますが、
それを受け容れてでも闘うことこそ、辰吉自身が望んだことでもあります。
5年前、足の故障を押して強行されたアビラ戦以降、
今回の、試合自体も背景も厳しい再起戦に至るまで、
5年もの時間が、無駄に使われたような気がしてなりません。
ひたらく言うと「どうにかならんかったんかいな」です。
辰吉の状態が、こういう相手としか闘えない状態なら、
どうにかして国内でやっておけばよかったし、
その時々の状態に応じた相手と、相応の試合をしながら、
辰吉が調子を取り戻すために段階を踏んでいけば良かったのです。
しかしそういう当たり前の考えが通らなかった様々な事情こそ、
辰吉丈一郎の悲劇、苦難だったのでしょう。
今回、辰吉のやっていたボクシングは、やはり辰吉のものでした。
やや左足加重、前傾気味で、ヘッドスリップに依存した防御、
低いガード、しかし左のリードとボディブローを巧く散らして
攻撃の端緒とし、コンビネーションで切り込んでいく。
辰吉はかつての自分自身を、変わりなく追い求め続けていることが、
Youtubeの画像からも、はっきり伝わってきました。
そして悲しいことに、もう、彼が追い求めるかつての彼自身を
取り戻すことは二度と無いだろう、ということも確信できました。
今回の試合については、様々な形で辰吉を捉えた意見が
既にあちらこちらに出ていました。
様々な困難を乗り越えて、曲がりなりにも試合をするところまで
辿り着いた辰吉を称える声、
辰吉の身体を案じる声、試合が行われた背景についての議論など、
どれもこれも共感でき、また一理ある意見ばかりでした。
ボクサー辰吉丈一郎は、かつての天才を失って、多くの傷を負い、
長く苦しいブランクを経てなお、多くのボクシングファンにとり、
敬意や愛情、または敵意、峻拒の対象であり続けています。
そして、それ故の栄光と苦難を経て、なおかつ闘い続ける意志。
その主、辰吉丈一郎は、故・佐瀬稔氏の言葉通り「極めて希有な存在」です。
彼の先行きがどうあろうと、それだけは変わることなく。