さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

多彩さと積極性は変わらず 中谷正義、タイトルマッチ初のTKO勝利(動画追加)

2015-08-29 17:54:36 | 関西ボクシング



昨夜は神戸にて観戦してきました。
OPBFライト級タイトルマッチは、関西長身対決。
王者の中谷正義が、挑戦者の村田和也を5回終了TKOで下しました。




TV放送はないでしょうから、展開を簡単に。

初回、両者ジャブの応酬から。村田は締めた構えから。中谷は徐々に右アッパーや左ダブルも見せる。
中谷が多彩さと柔軟さでまさる。村田はやはり、表情も動きも硬め。中谷。

2回、中谷左ダブル。村田左突いて対抗。右クロスなどで攻める。
この回は村田にも好打あり。中谷もひるまず反撃。終わってみれば唯一ながら、採点を迷う回。村田。

3回、両者よく手を出すが、中谷が右アッパー、左フックを再三決めて抜け出す。中谷。

4回、中谷は小刻みにステップし、能動的に試合を作っていく。
そこには村田も手を出す機会があり、中谷攻勢の後、村田の右クロス、返しの左が決まる。
村田出るが、中谷はすぐ立て直して反撃。
打ち合いになるが、中谷は左ダブルを上下に、アッパーを内側にと打ち分け、村田を圧倒。中谷の回。

5回、中谷は左ジャブを厳しく突き、多彩な左を上下に打ち分ける。終盤は右アッパーや連打で攻勢。
村田は左目周辺にダメージを負っている様子で、打たれる時間が長くなり、手数が減る。

5回終了後のインターバル、青コーナーにてドクターチェック。続行不可能との判断で、TKOとなりました。


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中谷正義は相変わらず、長身とリーチに恵まれながら、それにかまけず自分から動いて、積極的に試合を作っていく、
これまでどおりの中谷でした。彼の試合が見ていて好ましい印象を残すのは、こういう彼の姿勢故、です。

それ故に、少ないながらも相手の好打を許す面もあり、それは当然、課題として残る、と評されるのかも知れません。
試合後、世界戦への希望を語ったそうですが、すぐ次とはいかずとも、将来そういうレベルで闘うならば、なおさら。

しかし、彼がバランスを後方に置いて、距離を生かした防御を身につけるべき、という理屈は、
それ自体は正しくても、彼の魅力を、または戦力を損ねる面もある、という気もします。

世界へと飛躍していく過程において、より正確で威力のある攻撃を身につけていき、
なおかつ防御面でも、攻めながらも相手の反撃を上体の動きや読みで外し、防げるような成長があれば、
この選手の持つ天与の体格と、厳しい鍛錬の跡が見える試合ぶりには、これまで以上の期待が持てるでしょう。

出来ることなら、そういう方向で、本格派としての将来を期待したいところです。
そのためにも、次が世界だなんだというのでなく、まだ闘っていない日本上位の相手(下の階級の大物含む)との対戦、
というところも視野に入れてもらいたいものですが、どうなりましょうかね。



村田和也は、新人の時と、その後数試合を見ていますが、中谷に負けないような長身で、
強引に攻められると脆い反面、長い距離で相手を突き放すときは、戦績以上に強い選手だと知っていたので、
いかに中谷が相手とはいえ、展開次第で面白いかも、と思っていました。

実際、立ち上がりのジャブの突き合いは「お、負けてないな」と見えるほど。
しかしその後、多彩な連打で中谷に攻められ、単発ながらヒットも取りましたが、負傷もあって完敗でした。
やはり多彩さ、柔軟さで中谷に分がありました。それでも懸命な闘いぶりには惹かれるものがありました。



※動画発見しましたので紹介させていただきます。
ジムの許可を得て、コーナー下から撮影されたと覚しき映像です。なかなかの迫力です。





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耐えて粘って競り勝った 仲村正男、価値ある初の判定勝利

2015-08-22 07:50:13 | 関西ボクシング



昨夜速報したとおり、仲村正男が金子大樹を判定に下しました。
ざっと感想です。


私の予想としては、序盤どちらかのKOがあるとすれば、五分五分の可能性。
しかし試合が長引けば、有効打を重ねているのはおそらく金子の方だろう。
終盤KOか判定なら、金子の優勢という見方でした。

しかし仲村がこれまでになく、ジャブを間断なく出し、ワンツーの距離を意識して闘ったこと。
金子の反撃を受け、打たれて止まる場面は何度もあったが、粘り強く凌いだこと。
金子が序盤からやや重く、不調だったこと。
これらの要因が、私の予想を完全に覆しました。


ことに仲村の、この一戦に賭ける意気込みは相当なものだったようです。

これまで見た試合では、好機と言えない場面でも強引に踏み込んで打ち合い、
豪快に倒す試合もあれば、逆に打たれて危機を招き、敗れることもあった仲村でしたが、
昨日はジャブから入って右に繋げる形は同じでも、強弱をつけて、手数が出ました。
倒そうという力みがだいぶ軽減されていて、金子を突き放す意識が見えたように思います。

そもそも、パンチ力と、倒しにかかったときの強さは誰もが認めるものでしたから、
その仲村が自分の力をより生かす展開を考えて闘えば、相手にとってはかなり厄介です。
連敗のあとを受けて組まれた、金子大樹という強敵との試合で、これまで以上にリスクの高い
力勝負に出てしまうのではないか、という私の悪い想像は、まったくの的外れでした。

そして、金子の反撃を受けて、これは危ないと思った場面においても、これまでにない
仲村の粘り強さが見られました。
ジャブ、ワンツーで突き放しても、距離を詰めて入ってくる金子と、ショートの打ち合いになると
どうしても金子の方が優勢で、時に打たれ、動きが止まり、ダメージを感じさせる場面も再々でした。

しかしあっさり倒れたりはせず、懸命にジャブを返し、また距離を取ってワンツー、という形での
反撃もまた、再々見られました。この試合に向けて海外合宿で鍛えてきた仲村の闘いぶりは、
労を惜しまぬ手数と距離の維持、そして心身の強さが見られた、出色のものでした。


もちろん、これまでの試合で見られた、彼が抱える弱点が、完全に消えて無くなったわけではありません。
しかし強敵金子相手に、これまでの試合に欠けていた攻防の厚みを見せ、強打のみならず手数でも
圧倒的にまさって勝ったこの試合ぶりに、私は素直に脱帽します。そして、大いに称えたい気持ちです。


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対する金子大樹は、立ち上がりからちょっと重いかな、という印象でもありました。
仲村のジャブに先手を取られ、力んで左フックや右から入ってくる繰り返しは、
時に距離を詰めての好打はあれど、これまでにない粘りを見せる仲村を捉えきれませんでした。

陣営や本人に、私のような対仲村観というか、思いこみがあったわけでもないでしょうが、
全体的に雑な印象があり、また、好調時の勢い、爆発力も欠けて見えました。

元々、抜群の体格や力に恵まれた反面、けっして器用なタイプの選手でもないようです。
内山高志、ジョムトーンに敗れた後に喫したこの敗戦は、我々が思う以上の危機かもしれません。

苦境にあっても黙々と前進し、果敢に闘い続けた昨夜の姿は、これまた感動的なものでした。
今はしばし休息が必要なときでしょうが、彼の再起にも期待したいです。


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昨夜のホールは7試合全部判定でした。
しかし、内容的には見どころのある試合が多く(もちろん、それぞれに不足もありはしますが)、
全体的には場内もなかなか盛り上がって、良い感じでした。

これがどこでもTV放送されない、という現実だけが、残念ではありますが...。
何も地上波でやれなんて言いませんし、そういう時勢でもないでしょうが、
せめてCSのどこかで、こそっとでもいいからやれないものでしょうかね。
現実は我々が思う以上に厳しく、絶望的な話も聞いたりしますが、それでも何とか。

このような、全身全霊を込めた二人の闘いが、少しでも多くの目に触れて欲しいし、
その機会を創出するための方法を、何とか考え出してもらいたいと、切に願うところです。


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最後に、採点についてですが、速報してて「これは敵地といえども、勝ちにしてほしい内容だなあ」と
思っていたら、自分の採点がドローになっていて、愕然としました(^^;)
ちょっと序盤から中盤にかけて、仲村に辛いですね。
仲村は単発のヒットを受けたときのリアクションが大きい面があり、そのせいかもしれませんが...。


試合後、複数の方に「仲村の完勝だよ」と言われ、ちょっと考え込んでしまいました。
関西の選手に甘いと思われたくない、という心理が働いた部分があるのかもしれません。
予断を持ち過ぎて試合を見るのは、良いことではありませんね。この辺は永遠の課題であります。



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明日、ホールより速報の予定です

2015-08-20 17:31:24 | 関東ボクシング

明日の金子大樹vs仲村正男戦、観戦予定です。

TVはどこもやってないので、うまく接続出来たらこちらで速報します。

ラウンド毎に出来ればいいですが、不調の場合は結果のみになります。ご了承くださいませ。

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復調の先には/伸びてます/初戴冠/TVがついたけど/見に行きます

2015-08-18 14:06:00 | 話題あれこれ



お盆休み最後の日曜だったんで、三週連続の週末観戦を目論んでいたのですが、
あれこれ用事が出来てしまって、阿倍野には行けませんでした。残念。

記事によれば、久高寛之は快勝だったようです。
バンタム級での試合が続いていますが、昨年の西日本新人王、田淵圭祐にクリアな勝利。
やはりというか、この辺りでは、久高を打ち崩すのは難しいでしょうね。

その実力からすれば、この先に再び、上位陣との対戦が見えてきてほしいものですが、
今は、そのための実績作りとして、地道に勝っていくという段階にあるのでしょう。
バンタムで続けるなら、大森将平、山本隆寛と、タイトルホルダーは関西ですから、
どちらかとの対戦という話が持ち上がったりするのかな、とも思いますが、どうなるんでしょうか。


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10日のダブルタイトルは関東ローカル地上波放送のみでしたが、友人の厚意により、映像を見られました。

伊藤雅雪は再起戦即タイトルマッチでしたが、全体的にバランスが改善され、ずいぶん良くなっていました。
相手の岩井大も健闘しましたが、リードジャブを丁寧に突いて、良い距離、リズムを維持した上で、
タイミングの良い右を打つ伊藤の完勝でした。
岩井はアッパーを交えたコンビネーションが得意ですが、思った以上にそれを封じられていた感じでした。

もちろん相手との相性もあるんでしょうが、内藤律樹戦からの再起としては上々でしょう。
これから内藤や金子といった上位との対戦に向けて、自分の得意技だけでなく、全体のバランスにも留意して、
決め手に至る過程の、布石の部分を充実させていけば、130ポンド級の「ウォーズ」を
また面白くしてくれそうです。

何せボクシング自体に華があり、幅広い層にアピール出来る選手になれる可能性を秘めた選手です。
同じクラスにライバルが多いこともあり、今後も好カードの実現があるでしょう。大いに期待したいものです。


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同じ興行では竹中良が初タイトル。ビンビン・ルフィーノを5回TKOで下しました。

昨年10月15日の大逆転負けは、単にその試合のみならず、対戦相手のその後を見ても、
あまりに大きな星を落とした痛恨の一戦だったわけですが、そこから再起してのタイトル奪取。

ただ、相手のルフィーノは、計量でトラブルがあったとかで、往年の強さは失せていました。
日本初登場のとき、角海老ジムの宮田芳憲を左一発で倒した試合は衝撃的でしたが...。

竹中もまた、タイトルの価値を証明するための試合が、今後求められることでしょう。
その果敢で懸命な試合ぶりは、見る者の心を惹き付けるものがあります。
天笠尚との再戦をはじめ、上位同士の対戦が見たいものです。


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9月16日、京都府立体育館島津アリーナでのダブルタイトルマッチですが、
この記事の下の方に、大阪の毎日放送(MBS)系列のCS局、GAORAで当日生中継あり、
毎日放送では関西ローカルながら、深夜に録画放送がある、と書いてあります。

これは朗報です。かなり意外でもあります。
田中恒成の世界戦のときに、サスペンスドラマの再放送をやっていた局がまさか(笑)

しかし、嬉しい驚きです。
京都の逸材、大森将平の先行きにも、大きなプラスになることでしょう。
これで、彼がその実力を伸ばし、然るべき試合を勝ち抜いていけば、いずれは世界への道も拓かれる...

と、ここまで書いてふと気づきました。
毎日放送って、TBSの系列やん。

...orz

ま、変なことさえしなければ別にいいんですけどね。大丈夫ですよね。ね。


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そんなことでお盆休みも終わりましたが、私はまたしても馬鹿をやって、この週末、上京します。
21日、金子大樹vs仲村正男戦を見るためです。

東西強打対決、KO必至の一戦ですが、倒れるのが「東」か「西」かで、私の心理状態も大分変わってきます。
どちらの確率が高いのかと言えば、私の心中には確たる答えがありますが、まあそういうことはおいといてですね(^^;)
どちらも良い選手ですし、勝ち負け以前にとても楽しみな一戦ですね。



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据わりの良いメインイベンターの地力 加治木了太、連続KO勝ち

2015-08-10 18:52:26 | 関西ボクシング



ということで、暑い暑いと口にするのも暑苦しいさなか、昨日は天満橋まで行って参りました。


大鵬ジム主催興行のメインイベンターとして活躍中の加治木了太が、元ランカーの横川聡也と対戦。
両者、初回から白熱の攻防を繰り広げました。

初回、加治木は重さを感じるジャブ、ワンツー。横川はすぐ連打返す。
2回、加治木左ボディ、横川は左フックを上に合わせる。加治木また左ボディ、横川懸命に動くがダメージあり。
3回、横川右オーバーハンド。加治木ワンツー、左ボディ。打ち合い。左フック相打ち。

4回、横川懸命に手を出すが、加治木がよく見て外し、またはブロック。横川パンチでカット。
5回、横川右ストレート決める。加治木冷静にジャブ、アッパー。パワーで勝る加治木が攻め立てる。
横川右、左と打たれ下がるが懸命に粘る。加治木がさらに厳しく出て、左右のヒットを重ねる。
横川ぐらついてロープへ。ストップでもいいと思ったがレフェリー止めず、ゴング。

場内から「選手殺す気か!」という非難の声も。確かに、ちょっと遅い印象。
堺東コーナーは結局、ここで棄権の判断。5回終了TKOで、加治木が連続KO勝利となりました。

噛ませさんではない、闘志ある相手の粘りもあったが、厳しい「詰め」でストップ勝ちした加治木、
試合後「ダイナマイト(と呼称しています)じゃなくてすみません、線香花火でした」と笑いをとったあと、
フェザー級に下げてのタイトル挑戦を、という希望を語っていました。

スーパーフェザーでは金子大樹、仲村正男という上位陣に敗れている加治木ですが、
フェザーで良いコンディションを作れるのなら、新たな展開もありうるのでしょうか。
日本ランカーとしてはここ数戦、これまで以上に地力を発揮し、据わりの良いメインイベンターぶりを
見せている加治木にとって、もう一段上の話をするときが来たのかもしれません。
おそらく、今夜のホールの試合結果次第で、誰に挑むのかが決まる?のでしょう。
流動的な部分ももちろんありはするんでしょうが...。


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実は昨日の観戦は、セミファイナルもお目当てのひとつでしたが、非常に残念な試合でした。
スーパーフェザー級6回戦。中岸風太改め、ハリケーン風太(カシミ)と、
長身強打の西脇一歩(大鵬)の一戦です。
以下、試合展開。

初回、中岸速い飛び込み、左フック。西脇右ストレート伸ばす。クリンチ多い。揉み合いのまま殴り合い。
レフェリー、手を出している以上は止めない、という基準か。試合展開を見て、多少融通を利かせてほしいが。
この回終盤、明らかに中岸が押し倒し、のしかかる。最初の減点。

2回、西脇ジャブ出すが、中岸ダックして左フック、西脇が尻餅をつきかけるが踏ん張る。
中岸はダウンをアピール、両手を広げる。西脇、翻弄されている。

3回、クリンチ多い。中岸ラフに攻める。揉み合いのあと、中岸ヘディングの咎で二度目の減点。
西脇押され、スリップダウン。もつれて尻餅をつく場面も。

4回、中岸ラフ、トリッキー、左振って飛び込む、ほぼ体当たり。三度目の減点。
西脇手数が全然出ない。しっかり突き放すストレートパンチも、迎え撃つアッパーもなし。
すっかり疲労し、バランス崩している。単発ながらヒットもされ、ダメージもあるか。

5回、中岸左右の連打、しかしレフェリー分けてオープンブローの注意。
中岸は笑って手を回し、敬礼して遠くを見るジェスチャー。もつれた際に足を上げて注意される。

6回、中岸ワンツー、左右ボディ。西脇踏ん張りがきかない。二度スリップ。
両者もつれ、今度は西脇ホールドで減点。ボディのダメージか。

採点は中岸が3点、西脇が1点減点されているので、6回戦なのに大きな数字を食い合い、
56-56が一者、57-55×2で、西脇が2-0判定勝利でした。


率直に言うと、双方のボクサーから、私の見たいと思っていたものは見られませんでした。
中岸は、スイッチにトリッキーなフェイントとパフォーマンス、単発のパンチと体当たりで
西脇一歩のリーチが生きる展開を回避し、揺さぶり、破壊しました。

スピードやパワーでは、下の階級から上げてきたにもかかわらず、中岸が西脇より勝っていました。
しかし、ならば不要なラフ行為などせず、最初から普通に動き、打ち、避けるボクシングをしてほしかった。

試合の前後、コーナーで一礼してリングに上がり、降りる姿には感心しましたが、肝心の試合があれでは、という気持ちです。
敵地である大阪で、三度減点のうち、若干厳しいかと思う裁定もありましたが、全体として見ると、
非常に残念な思いばかりが残る闘いぶりでした。


西脇一歩に関しては、センスとパワーのある相手が、あのようなラフな方法で攻めてきて、やりにくかったのでしょうが、
中岸風太が過去の試合、最近の試合で、ああいう試合ぶりで仕掛けてくることは、事前に分かっていたはずです。
にもかかわらず、あまりに無策でしたし、自身の武器である体格、リーチを生かして対処することが出来なかった、
そのあたりは見ていて非常に歯がゆく映りました。もちろん、気の毒な面もあり、同情もしますが...。



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自分を曲げずに、変えずに闘い、敗れる 赤穂亮、タイでKO負け

2015-08-07 19:37:02 | タイ国ボクシング



今日の夕刻、ネットで生中継を見ることが出来ました。
タイで行われたWBOバンタム級タイトルマッチは、元王者プンルアン・ソーシンユーが、
日本の赤穂亮を2回ノックアウト。二度目の王座獲得となりました。


初回、やはり地元のプンルアンが好調で、鋭いジャブ、ワンツーを繰り出す。
赤穂はすかさず左ボディ、右クロス。間を置かず打ち返そうという姿勢は良し。
しかしこれまでの試合と同じく、相手と間を詰めて闘うわりにはガードが低く、開き気味。

初回の半ばからか、徐々にラフな展開。赤穂は打ったあと、接近戦で防御の手立てがないので
お決まりのようにクリンチに行くが、これはプンルアンが一枚上手。
赤穂のバランスを崩したり、ラビットパンチを打ったり。赤穂には良いことがない。
しまいには投げられてしまう。この直後にゴング。

2回、映像が映った時点でレフェリーが両者のグローブを拭いている。何かあったのか。
プンルアンが連打、後頭部にもパンチが入る。赤穂は左ボディを突き刺す。
しかしプンルアンが出て、ロープ際で揉み合い、両者もつれてコーナーへ。

後に、スロー映像を見ると、赤穂の肩の上からプンルアンが左の肘打ちを決めているように見える。
これで赤穂がロープに腰を落としたところにプンルアンが連打、右がまともに決まって赤穂ダウン。
あの状態で打たれては、とても立てない。そのままKOとなりました。


客観的に見ても、非常に問題のある試合でした。
試合が長引けば注意くらいはしたかもしれませんが、プンルアンのラビットパンチは野放しで、
最後の一連の攻撃も、かなり悪質な反則だったように見えます。


敵地、しかもタイだから、というのは、従来の古い常識論ではあるでしょう。
こういう、ドサクサに巻き込まれた時点で負けだ、という見解があることも理解はします。

しかし、いつまでもそういうことでいいんですかね、という気持ちも、一方ではあります。
軽量級では、一定数の世界戦が開催されるマーケットであるタイですが、昔から今にいたるまで、
ちょっと度を超した酷い話が、リングの上でも外でも、頻繁に見え、聞こえてきます。

最近もアムナットvsカシメロ戦は、見た人の間で、かなりの「評判」を取っていました。
この試合をダン・ラファエルがネットで視聴して、そうとう厳しい批判をしたらしいですが、
井上尚弥や田中恒成の好ファイトが、Youtubeで広く見知られたのと同様、こうしたタイの現状もまた、
これからは広く世界に知られ、厳しい批評にさらされるべきでしょう。
もっとも、そういう時代はもう、すぐそこに来ているのかも知れませんが。



敗れた赤穂亮ですが、その闘いぶりは、今までの彼の流儀そのまま、という感じでした。
相手と正対して、近い距離から、突き立てるようなパンチを上下に飛ばし、ぐいぐい攻める。
技術的に言えば若干無謀にも見える、まして世界王者経験者、今までの相手と違い、簡単に下がってはくれない。
しかしそれを承知で打つ。逆に打たれる可能性が、五分かそれ以上であっても、攻めて行く。

相手の老獪さ...というか、地元である前提を勘案しての卑怯さに、まんまとしてやられた感のある、
何とも苦い敗北を見てなお、赤穂亮は変わらず、彼自身だった。そんな印象も残りました。
彼の試合をこれまで何度か見て、いずれ彼の流儀が通らない時が、何らかの形で訪れるだろう、と
ある程度想像はしていました。そして、今日の試合が、その時だったのでしょう。

ただ、出来るならもう少し、真っ当な場所での、真っ当な相手との試合であったらな、と。
それが何より、残念に思えました。
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これが最後?/前座発表/金曜日、タイで決戦/傷ひとつ無い顔でした/訂正

2015-08-05 23:37:53 | 話題あれこれ



連日、凄まじい暑さですが、この8月、関西では「これは見とかないかんか...」と思うカードが
上手い具合に?週末毎に開催されます。
見に行く方もきついのに、選手諸氏は本当に大変なことでしょうね。

影ながら応援し、健闘を祈ります、という以外に何も言えることのない我が身ですが、
いちファンとして試合を大いに楽しみ、しっかり見て、その様子をとりとめもなく書いていくつもりです。
そんなことで、その合間に、話題を少し。

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メイウェザー、アンドレ・ベルトと対戦、49連勝を狙う、とのこと。

パッキャオ戦を終えて、彼は完全に過去の人となった、もう何もやってほしい試合もないし、期待することもない。
私なんかは冷たくそう思っているのですが、そういう偏狭な思いも案外、外してないのかもなあ、と
改めて思わされるお話です。
どういう思いなり考えなりがあれば、こういう決定をするんでしょうかね。さっぱりわかりません。

きつく言えば、この人は、過去のどこかの時点では、ボクシングを代表する世界の看板選手でしたが、
少なくとも今現在、そういうところからは降りてしまっているんでしょう。
もし、本当にこの試合を最後に引退するならば、という前提がつきますが。
この前提を外せば、上記のような思いは、良い意味で覆されるんですけど、どうなんでしょうかね。
良くも悪くも、私のような凡人には計り知れないお人である、それだけは間違いないですが。


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9月22日の「世界バンタム級タイトルマッチ」の前座がひとつ、発表されました。

メインが一級品のカードだから、前座は地味に行くのかと思ったら、この辺は流石、帝拳ですね。
どうせチケットは羽根が生えて飛んでいくように売れるでしょうに、それでも尾川を出してくれる。
相手は34歳で17戦全勝のWBC14位とのこと。
若干「?」が頭に浮かびますが、まあここは、当日見てのお楽しみ、ですね。


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赤穂亮、タイに渡って、現地で公開練習

金曜日の夕刻に試合なんですね。日本の暑さも大概ですが、やはりあちらはそれ以上なんでしょうか。
ネットで映像を見られたらいいんですが、どうでしょうかね。
当日はなんとか時間をとって、見てみたいと思いますが...。


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先日日曜、府立は毎度お馴染み、二部興行でした。
私は二部のみ観戦して、一部は見られなかったんですが、二部の開場待ちをしているとき、
会場から出てくる前原太尊と細川貴之の姿を見かけました。

前原はタイの選手に快勝とのことでした。そのときは結果を知らなかったのですが、傷ひとつ無いきれいな笑顔でした。
あ、勝ったんやな、それも完勝で、ということは、一目見ればわかりました。
次はタイトル挑戦という話のようですが、柴田明雄に挑むということでしょうか。もう話は進んでいるんでしょうかね。

細川貴之は少し顔が赤かったですが、こちらも勝ったのは間違いないだろう、という雰囲気でした。
こちらの記事を読むと終盤、苦戦したようですが、この人の場合、格下相手に光るタイプではないんで、
そういうこともあるだろう、とは容易に想像がつきます。
これまた記事中には、昨年王座返上の原因となった眼疾とその影響に言及がありますが、
彼のキャリアも、いよいよ次のタイトルマッチが大きな岐路となりそうですね。


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今更ですが訂正を。

先日の記事で、仲里繁の息子について書いたとき「9月の西日本決勝に勝ち進んできてほしい」と書いたんですが
正しくは「西軍代表決定戦」で、試合は9月ではなく11月15日でした。ひとつ訂正。

で、5月くらいに書いた記事の中で、風間ジムの平野拳生が新人王戦を勝ち上がって全日本まで進めば、
帝拳の選手と激突するか、と書いたのですが、この「梶 颯」という選手の名を「楓」と誤記していました。

G+の実況が「かじ はやてー」と大きな声で言っているのを聞いているのに、なんでこんな間違いをするのでしょうか。
確かに字の形は似ていますが、自分の手でキーボード打っているんですからねえ。
いよいよボケたか、終わったな、という感じです...orz

そういうことで今更ですが訂正とお詫びです。皆様、大変失礼いたしましたm(_ _)m


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白熱の直接再戦は無情の結末 山本隆寛TKOで雪辱、川口裕は出血に泣く

2015-08-03 23:20:13 | 関西ボクシング



昨夜は猛暑の中、府立地下に行ってきました。
どうでもええ話ですけど、道の案内板はまだ「ボディーメイカーコロシアム」のままでした。
あれ?と思ったんですが、家電量販店エディオンの名前は、9月からの契約なんだそうで。


さて、前回僅差の判定決着となった関西上位対決、川口裕と山本隆寛の直接再戦ですが、
前回も緊迫した攻防ではあったものの、派手な見せ場はなく、今回もほぼそれを踏襲するのかな、と
漠然と思っていたんですが、今回は序盤から、壮絶な打ち合いとなりました。

初回、山本がスピードを生かして先制。右アッパーから左フックのコンビが決まる。
川口は強い左ジャブで追い、右。打ち合いになるが、前回も序盤、好調だった山本が左ダブルで抜け出す。山本。

2回、山本が前回以上に積極的、右から左、ワンツー。川口ブロックするが全部は防げない。
川口も左ジャブ、アッパーを見せるが、山本が出鼻に右アッパーをクリーンヒット、川口ダウン。
立ったがダメージありそう。川口カット、パンチによる。右瞼。山本10-8。

3回、山本さらに快調。ワンツー、右アッパー、左フック。これで川口さらに出血、ドクターチェック。
川口敗色濃厚かと見えたが、再開後打ち合い、ほぼ相打ちかと見えた川口の左フックで、山本ダウン。
場内は騒然となる。さらに打ち合い、川口が左フック、ボディ打ち。
この回川口が息を吹き返すが、バッティングで頭部をカット。ふたつめの傷。川口10-8。

4回、両者やや足止め加減で打ち合い、川口が前に伸びる右アッパー、強い左ジャブで支配。
前回12ラウンドにわたり、前半山本、後半川口という展開だったが、今回はそれが少ない回数で再現されている印象。
途中採点、37-37×3。


5回、山本が懸命に反撃。足を使って速いコンビ。川口ジャブ、ボディ攻撃。
川口が重そうなジャブをたびたび決め、さらに巻き返し。やや川口か。
6回、川口ジャブから攻め、山本も左フック。激しい打ち合い続き、場内は歓声と悲鳴が交錯する。
川口頭部からの出血に加え、山本の左で右瞼の傷が悪化。ドクターチェック二度目。再開。
なおも激しく打ち合う両者。またドクターチェック。三度目。やや山本か。

7回、山本右アッパー決めるが、川口は鬼気迫る奮闘。右を繰り出して前進。
しかし山本に押され、スリップダウンした直後、レフェリーが試合をストップ。

川口が手を出していた時だったので、唐突に見えたのも事実ですが、インターバルで止血をしても、
30秒くらい経つと、川口の顔が血で染まっている状態だったので、冷静に考えれば、むしろ遅いくらいだったか。



かくして山本隆寛が雪辱を果たし、新王者に。
前回微妙な判定ながら、前半の好スタートを勝利に繋げられなかった痛恨からか、
前回以上に積極的で、気合いの入った闘いぶりでした。
手足のスピードに秀でたものがあり、それを終盤まで維持出来るなら、国内上位の誰とやっても、
充分闘える選手だと思います。そのあたりは、今回の試合では見られなかった部分でもありますが。


川口裕、無念の王座転落でした。その強打と馬力で、試合後半さらに巻き返せるかというところで、
出血に泣いて勝利を逃がしました。山本との、本当の意味での決着はまだついていませんが、
とりあえずは傷を治してもらいたいです。相当な出血だったので、酷い傷だったのかもしれず、心配です。
しかし凄まじい奮戦ぶりでした。王座を手にして以降も、さらに厳しい鍛錬を積んできたのでしょうね。
負けましたが、大いに称えたいと思います。


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この日は石田順裕引退式があり、かつて二度闘い破れたクレイジー・キムさんが登場。
2分3Rのスパーリングを行いました。

タイガーマスクの仮面被って登場し、仮面を脱ぐと虎刈りというのかなんというのか、刈り込んだ髪型。
ゴングが鳴ると、頭からゆっくりと入ってクリンチ、ラビットパンチ。場内爆笑。
またクリンチの度に客席に向けて「変顔」ってんですかねアレ、とにかく顔芸を繰り返す。

2回終了時に笑顔で石田に挨拶しに行くが、もう一回あると気づいて「え?」と困惑。
で、3回、バテたという風だったのが一転、真面目にジャブを繰り出し、ちょっと打ち合い。
石田も反撃するが、終盤はロープ・ア・ドープ?を見せてやりすごし、終了。

まあとにかく、色んなことやってウケまくっていました、キムさん。
石田も完全に食われていました。相変わらず、なかなかの役者です。
しかし、遠くから引退式のために駆けつけた、石田との友情は麗しいものであります。
いいものを見せて貰いました。石田引退に大きな花を添えてくれました。


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