さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

ナニワの年末締め括り、今年はコレで決定 石田ーゴンサレス戦、大阪で開催

2019-10-31 00:17:54 | 関西ボクシング



以前、発表されたときに取り上げた、IBFスーパーフライ級挑戦者決定戦、石田匠vsイスラエル・ゴンサレス戦。
敵地、それも米国西海岸でなく、メキシコで、と言われていた試合ですが、12月28日、大阪で開催とのこと。

石田のスタイル的に、公平に見て勝ってるような試合をしても、逆やられる怖さがあったカードですが、これで勝機が増したように思います。
石田のキャリアを左右する...というより、ほぼ決めてしまう試合ですし、115ポンドで、冬場の減量を乗り越え、万全のコンディションで臨んでもらいたいものです。



例年、大阪では大晦日、井岡一翔出場試合が締めでしたが、ここ二年は年の瀬も詰まってから、府立の地下で何か試合がある、という感じでした。
今年の関西ボクシングは、この一戦が締めとなります。

試合の価値、格としては、府立の地下(第二競技場)では手狭、さりとて上(第一競技場)では広すぎる、という感じ。
このふたつの間に収まる、中規模会場が欲しいなあ、と改めて思ったりしますね。



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遠くから来て、遠くへ去る 丸田陽七太、元王者大橋を寄せ付けず

2019-10-30 05:54:50 | 関東ボクシング




ということで最強挑戦者決定戦、メイン格が小原、垂水戦だとしたら、セミ格はフェザー級。
ナニワの長身イケメンボクサー、というに留まらず、その実力もいよいよ本格派として見るべきか、丸田陽七太が、強打とタフネスの元王者、大橋健典と対戦する好カードでした。


しかし試合は、予想以上のワンサイド。
長身、リーチに恵まれた丸田が、離れた位置取りから深く踏み込み、遠くへ離れるステップと、肩を入れて突き放す、長く強く正確なジャブで、大橋を寄せ付けない。

丸田は初回早々、ジャブをボディにも突いておいて、ほぼ同じ位置取りから左フック。
大橋、これを視認できなかったか、まともに食ってダウン。
ダメージもありそうだったが、さらに悪いことに鼻の辺りをカット、出血にも悩まされることに。

スピード自体もなかなか、精度も高いが、何しろ遠くから来るのが難儀な丸田の左が、大橋を切り刻んでいく、という様。
丸田はロープを背にした大橋を、長いジャブで釘付けにしたかと思えば、徐々に接近した位置取りも探り、右フック連発で追撃、右アッパーを狙ったりも。
3回になると、大橋は出血のこともあってか、半ば捨て身で迫りましたが、負傷の悪化がそれより先に来て、二度目のドクターチェックでストップとなりました。


あの負傷がなければ、大橋の反転攻勢がもう少し続いたでしょうし、丸田が左だけでなく「次」の段で、右をどう使っていくのか...外から巻くフック、肩越しに狙うクロスはありましたが、さらに進んで、大橋のガードのインサイドを射貫く右ストレートが打てるのか、それはタフな大橋を打ち崩すに足る威力を持つものなのか、と、さらに色々と見られる部分があったはずです。
しかし、試合はそこまで行かずに終わりました。それは結局、丸田の左が長く、強く、鋭かったが故に、でした。



バンタム級でデビューした当初は、度を超した痩身、という印象で、早々に上のクラスに転じ、身体のバランスを作っていかないと、この天与の体格が却って災いする、とさえ見えた丸田ですが、適切に転級の選択をした今、フェザー級でもなお群を抜く長身、リーチを生かした能動的なアウトボクシングをベースに「突き放し」が出来るジャバー、強靱なボクサータイプとして、着実に成長しています。
これで、この先に、相手の防御のインサイド、さらに言うなら心身の奥底を打ち抜けるような右ストレートが備われば...とも。


敗れた大橋にとっては、丸田の規格外の距離の長さに、力を出す前に全てを阻まれた、という無念の試合だったことでしょう。
遠くから左が来て、打った相手が遠くへ去る。この繰り返しで始まった試合展開を変える時間を、機会を、負傷によって奪われてしまったことも、痛恨としか。
もっとも、ただ遠い、距離が長いだけの困難なら、大橋の力量をもってすればいずれ、ある程度まで克服出来たでしょうが、パンチの精度、切れ味がしっかり伴った丸田の左が上だった、ということも、短い試合の中で、明らかに見えていた。
それも事実として受け容れねばならない、そんな試合でもありました。


日本チャンピオン佐川遼は、12月に防衛戦を控えていて、これまた一筋縄ではいかない感じの難敵、日野僚(こちらは「にんべん」ですね)と対戦するわけですが、どちらが勝つとしても、これまた好カードです。
丸田の左が、今回ほど思うさまに当たり続けるとも思えず、やはりタイトルマッチともなれば、その先にどのような...というところが多少なりとも問われるでしょう。

そして、それを見られるか否か、ということについては、敢えて辛めに言えば、現時点では五分五分です。
もちろん、心情的には、期待感が完全KO勝ちを収めているのですが(笑)。


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これまたA-signさんの動画、紹介。
TV中継だと、中途半端に「寄り」の映像がどうしても入るんですが、カメラ一台の限界が却って、丸田の踏み込みの深さ、退く距離の長さをしっかり見られる効果を生んでいます。






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そんなことで、古くてベタなヒット曲のコーナー(笑)。
Bryan Adams “Cuts Like A Knife” です。






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敵は攻略の手立てを持っていたが 小原佳太、最上位ランカーを撃退

2019-10-29 05:11:34 | 関東ボクシング



土曜日、ホールで行われた、最強挑戦者決定戦、観戦も考えたくらいの興行でしたが、あれこれあって断念。
BoxingRaiseで、当日夜遅くにはもう見られたもので、楽しく拝見しました。
また週が明けてから、A-signの動画も順次、アップされていくようです。
この辺は昨年も同様でした。「そういうこと」になっているのでしょうね。


さて、メイン格のウェルター級は、スーパーライトでIBF王座に挑み、ウェルターに転じた後も、米国遠征で世界ランカーと対戦するなど、然るべき「世界挑戦」を続けている、強打の小原佳太に対し、日本2位の垂水稔朗が挑む。
世界を目指して闘ってきた(勝手に、過去形にしちゃいかんですけど)小原が、こうして国内上位と闘って、再び日本王座へ挑もうという方針の下、決まった一戦でした。

やれメリットがどう、という今風な言い方をすれば、別の見方もありましょうが、国内シーンで上位同士がてんでばらばらに、自分こそが「世界」に挑むのだ...と薄い意地張って、対戦せずに時間だけが過ぎ、結局何しとるこっちゃわからん、という事例も散見される中、こうして国内シーンの充実を実現してくれる選手に対しては、結果どうあれ、まず感謝し、拍手したい。
それがファンとしての率直な思いです。小原佳太の新たな「挑戦」でもあるこの試合、要注目でした。


試合ですが、やはりウェルター級ともなると、若干静かめの試合展開でも、緊張感が違うなあ、という内容。
垂水稔朗は、もう少し手数が出せたらなお良かったのでしょうが、要所で鋭く、小原のアゴを狙って右を飛ばす。
小原佳太は冷静に見て、左を突いて、後続を狙う。

3回終盤、垂水が連打で仕掛け、4回は右ダイレクト、続いてコーナーに追い、小原のボディに右を突き立てる。
これはけっこう「悪いトコ」に入ったような。小原少し効いたかと見えたが、なお攻める垂水に、アッパーを小さく返し、勢いを止めてから逆襲。
打ち合いで右フック、続いてインサイドへ右ストレート、一発目でのけぞる垂水に、さらに二発目。
垂水が後方へダウン、立ったもののダメージ深く、追撃されストップとなりました。


小原は勝負どころで、相変わらず「役者」なところを見せました。
しかし垂水の健闘も光った、と言える試合でした。
そしてそれは、やはり小原が好戦的であり、なおかつ打たれた場合の耐久力に限界がある、という過去の試合ぶりから弾き出された「攻略」の手立てを、垂水がしっかり持っていて、それを心の拠り所として闘っていたから。そんな風にも見えてしまいました。

次は日本王者、強打のサウスポー永野祐樹とのタイトルマッチになりますが、攻めの多彩さでは、かつて二度破った垂水に劣りそうな永野、しかし一点突破の破壊力では、比べものにならない、と言える王者です。
数年前なら、だいぶ格が違う、と見えた両者ですが、立場が入れ替わった今、どんな闘いを見せてくれるか。
見逃せない試合になりそうです。楽しみです。


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そういうことで、A-signの動画紹介しておきます。
画質が良いのが有り難いですね。






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「ミスター初回KO」の真骨頂 ユーリ阿久井、またも速攻で日本王座獲得

2019-10-28 17:45:23 | 関西ボクシング



ということで、昨日の岡山、日本フライ級タイトルマッチ、BoxingRaiseで早々に見ることが出来ました。
関西の試合は、アップされるまでに数日かかることもあるのに、この迅速さは嬉しい驚き。


試合自体は即決、の一語。
小坂駿が動いて外す流れに乗る前に、ユーリ阿久井政悟がプレッシャーをかけて、上下に連打して出る。
コーナーに追って、左から右クロスが決まり、小坂ダウン。

ダメージ深く、足の踏ん張りが利かない小坂に、阿久井の追撃が繰り返される。
右クロス、左ボディから上と、しっかり踏み込んで狙い、打ち込む「詰め」の厳しさは、さすが阿久井というしか。

結局、3度ダウンのあと、さらに攻められた小坂が右足を滑らせたところでストップ。
間にスリップと裁定されたものも、ダメージによって倒れていて、実質ダウンのようなものだったか。

3度目のダウンと、最後のストップの際は、ヒットというより、小坂が自分で右足を滑らせたようにも見えました。
ダメージで右足が踏ん張れないのか、エプロンの部分の青いキャンバスが滑りやすいのか、定かではなかったですが...ただ、それはもう、問題ではありませんでした。
阿久井の強打、先制攻撃によるダメージは大きく、小坂が立て直すことは難しかったでしょう。



新人王戦を二年連続で闘い、その後も日本ユース王座争奪、ランカーや海外の強豪ら対戦と、地方ジムのハンデをものともしない充実したキャリアを積んできたユーリ阿久井政悟ですが、ついに日本王座獲得となりました。
岡山のジムからは、ジム会長である、「あの」守安竜也以来、二人目の王者誕生なのだそうです。
「あの」ってなんだ、という話ですが、この辺は古手のファンならおわかりいただけるところかと...(笑)

本当に、師匠に似ず(失礼)スタイリッシュで、なおかつ強い選手が出たものです。
ただ、強敵相手でも怖れず打って出て行く姿は、単に良い選手、というだけではない、どこか枠を外れた凄みのようなものを感じるのも確か。
これで10度目のKO勝ちのうち、9度までが初回となりましたが、フライ級でこういう選手、あまりが聞いたことありません。凄いことです。
しかも弱い相手じゃなく、大野兼資、大保龍斗、矢吹正道に湊義生、そして小坂という顔ぶれが「被害者」なわけですから。


岡山のジムから、強敵相手との闘いも辞さない、非常に魅力的なチャンピオンが生まれました。
大阪で、或いはホールで直に見たことはあっても、岡山で試合となると、なかなか観戦するのは難しいですが、それでも今後、ことによっては...。
王者としての闘いは、さらに厳しいものでもあるでしょうが、そういう、嬉しい悩みを与えてくれる試合を闘うような、そんなチャンピオンになってもらいたいものです。



ところで、会場には、和氣慎吾が祝福に訪れ、再起表明もしたとのこと。
表情も明るく、ちょっと安心しました。
今後については...直接再戦(再々戦、ですか)を組むか、それとも?気になりますね。


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そんなことで、一曲。
Sly Fox “Let's Go All The Way” です。







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プログレイスvsテイラー、フル動画紹介

2019-10-27 09:22:14 | 海外ボクシング
英国ロンドンで先刻、終わったばかりのプログレイス、テイラー戦ですが、動画上がっていました。
すぐ消えるかもしれませんが、一応ご紹介。

私も結果知らないまま、今から見ます。
画質はちょいと落ちますが...。


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日本ユース戦でまたも好ファイト 高山涼深、全日本新人王大橋にKO勝ち

2019-10-27 09:13:05 | 関西ボクシング



先週土曜日、19日に神戸で行われた日本ユース、スーパーフライ級王座決定戦、高山涼深(すずみ、と読みます)vs大橋哲朗戦
これまたBoxingRaiseで動画配信されていました。
地域の違いを乗り越えて、若手選手同士の好カードを実現するという面で、当初の予想以上に、ボクシング界を活性化させている日本ユースタイトルマッチですが、またしても好ファイトが生まれました。


サウスポー対決、初回にやや大柄な高山が、右ジャブのリードを突いておいて、その右を省略し、コンパクトな左クロスをダイレクトに決め、ダウンを奪う。
すると2回、フットワークの良い大橋が、下がり気味に足を使って引き寄せ、さらに下がると見せての左カウンター。ダウンを奪い返す。

若いサウスポー同士が、それぞれの手管でダウンを奪い合い、大橋がダック、スリップ、サイドステップの防御から連打すれば、高山は最初の数発を外されてもなお、執拗に連打を繋げてヒットを取る。

共に、自分の良さを出し切って闘う、という点で迷いが無い者同士が、非常に中身の濃い攻防を繰り広げました。
若さ故に、とも言えるのでしょうが、見ていて清々しい、目に眩しい試合展開でした。

結果、高山の執拗な攻撃を、全て外し切れるわけではなかった大橋が、徐々にダメージを溜めて、最終8回に二度ダウン。
真正ジムコーナーからタオルが入り、試合が終わりました。



大橋は、詰めた距離でダック、スリップを駆使し、高山のパンチをかなりの頻度で外していましたが、空振りしてもなお倦まず、執拗に打ってくる高山に、最初の3発を外しても、4、5、6発目のどれかを食う、という場面が目に付きました。
もう少し、上体の動きだけでなく、足で外すセーフティーな選択を組み込んだ防御を身につけないと、高山のような攻撃力のある相手には厳しくなってくる。
それを身をもって経験した試合、と言えるでしょう。さらに言うなら、強い相手と闘わないと出来ない経験をしたのだ、とも。

初黒星となった大橋ですが、良い防御センスを持っています。
それをどう生かすか、という点を改善出来れば、この黒星も良い経験だった、ということになるでしょう。捲土重来に期待します。


かつて、スケールの大きな強打者として知られた人気選手、渡辺雄二の甥だという高山涼深は、デビュー3戦目にしての全日本新人王撃破でした。
昨年の全日本新人王の中でも、屈指のテクニシャンである大橋の防御を打ち崩した攻撃力は、新人離れしたものがあります。
日本のスーパーフライ級は層の厚いクラスですが、船井龍一が引退し、石田匠も停滞気味、上位陣にベテランが増えて来たこともあり、このような突出したものを持つ若手の台頭で、国内シーンが盛り上がってほしいものです。


この興行は、出来れば見に行きたかったんですが、予定が立てられずに断念しました。
直に見られたらもっと良かったのでしょうが、BoxingRaiseで数日遅れとはいえ、見られて安堵、というところ。

と、昨日の夜遅くに何気なくRaiseのHPを見てみたら、昨日のホール、最強挑戦者決定戦がもうアップされていました。
たまたま昨日は夜、ネットを見ておらず、結果知らずで試合を見ることが出来ました。
今日、岡山で行われる日本フライ級タイトルマッチも、後日配信ですが見られますし、誠にありがたやBoxingRaise、です。
ということで、未加入の方は是非、加入しましょう。と、頼まれもせんのに宣伝(^^)



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というこで、一曲。
Bruce Springsteen “Growin' Up” です。







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「戦線復帰」に一歩前進 内藤律樹、韓国で勝つ

2019-10-25 17:12:28 | 海外ボクシング




BoxingRaiseで、今月9日に韓国で内藤律樹が勝った試合の動画がアップされていたので見ました。

チョン・ギュボム(と、Raiseでは表記)は、割と上体立ててクリーンにファイトしてくる大柄なボクサーファイターでしたが、スピード、テクニックでは内藤がはっきり上。
長いパンチで時折ヒットもあるが、内藤がそれに倍するヒットを奪い、7回はボディアッパーを効かせ、8回は左で強烈にダウンさせるなど優勢。

スーパーライトに転じて以降、勝ってても危なかったり、ダウン食ったりしてた内藤ですが、一年ぶりの試合、しかも父君、カシアス内藤が何度も敗れた韓国のリングで、概ね無難に、すんなり勝っているなあ、と見えたのですが、11回、ちょっと右もらって、追撃も来て、プチ劣勢。

場内からはうら若き?女性の声援が続いていましたが、その声のトーンが一段上がりました。
「チョンギョボム、ファイティーンー!」
何も盛り上げてやることいらんのに...。

この辺にまだ、ちょいと心配が残る内藤律樹でしたが、ほどなく立て直して終了。
判定はクリアに3-0でした。


かつてスーパーフェザー級で、国内上位、王者クラスとの対戦を厭わず、立て続けに好カードを闘い、それがCSフジNEXTで生中継されていた頃、他に見る番組もないのに、彼の試合を見るためにだけ、試合のある月のみ、視聴契約をしては観賞していたものです。
私にとっては、国内におけるPPVファイターのようなものだった内藤律樹も、クラスを二つ上げて以降、上記のように不安定な試合が続き、同級の王者クラスとどんどん闘う、という流れにも無く、今回の勝利も韓国遠征、しかもブランク明け、というものでした。

どういう事情でそうなっているのかなど、知る由もありませんが、今回の試合内容は、終盤ちょっとアレな場面はあったにせよ、やっと安定感が戻ってきていたようにも見えましたし、復調への道筋、と言えるものでした。
岡田博喜や井上浩樹など、国内上位にいる好選手たちと闘う「戦線」へ復帰なるか否か、については、もうひと息、という気もしますが、かつての勇姿を見ているだけに、内藤律樹には、いずれはかつてのように...と、そういう期待をしてしまいますね。


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ということで、本日の一曲。
氷室京介 “ESCAPE” です。









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「世界」をライブで実感する日常へ

2019-10-24 21:18:07 | 海外ボクシング



ビートのHPに、これから年末へ向けて、内外で行われるタイトルマッチについての記事がありました。
井上、ドネア戦のみならず、11月コバレフ、カネロ戦、12月ルイス、ジョシュア再戦など、ビッグマッチが続きます。

この二試合は共に、WOWOWではなくDAZNがライブ配信します。
以前は、世界のボクシングはWOWOWで、という感じで、WOWOWに加入してさえいれば、ほぼ全ての主要な試合が見られました。
今ほど生中継、オンデマンド配信の回数が多くはなかったですが、とりあえず見る分には問題なかったわけです。

しかし、DAZNの登場によって、だいぶ事情は変わりました。
ルイス、ジョシュア、ウシク、カネロ、ゴロフキン、ムンギアに、ローマン、バルガス、エストラーダなどの軽量級王者、そしてWBSS大会など、けっこうな割合で、DAZNが独占的に放送する比率が増えています。
WOWOWも11月にワイルダー、オルティス再戦を生中継しますが、トップランクやPBC中心、という感じのラインナップになっていて、以前よりは「世界」をほぼ全部カバー、という様子ではなくなっています。

考えてみれば、帝拳による広範な放映権獲得と、WOWOWでの放送により、たった一局の有料放送で「ほぼ全部」が見られた、今までの状況こそが特殊だったのでしょう。
ライブ配信が原則であるDAZNの登場により、WOWOWが生中継、ライブ配信の数をぐっと増やしたように、本来は競合他社の存在によって、サービスの向上が図られるわけで、視聴料の負担は多少辛いところではあっても、ようやく本来の、健全な形になってきた、とも言えます。
それに視聴料自体、他のスポーツや、映画やらも含め、あれこれ見られた上での価格なわけですし。


ただ、ことボクシングに関しては、まだ残念な部分もあります。
英国時間の土曜日、26日にロンドンで、WBSSスーパーライト級決勝戦があるんですが、これはDAZN USでは配信される試合です。
しかし、DAZN日本はこれを配信しません。後日、WOWOWで録画放送です。

DAZN USのHPやツイッターなどを見ると、フツーに記載があり、当然、ライブ配信もされるのですが、日本では何故か、競合他社で放送されます。
WBSSに関しては、ウシクの一連の試合も、Sミドルも、WOWOWがずっと放送してきましたから、放映権をまとめて買ったのでしょうか。
井上尚弥が出るので、日本側が放映権を買う際、まとめて売りつけられた(表現が悪いですが)のかもしれません。
それをフジとWOWOWが、分担している、という形なのかも。
WOWOWは井上、ドネア戦を二日後に録画放送するらしいですが、これもその流れで決まったこと、なのかもしれません。

そういえば、WBSSを闘い終えたウシクが、ヘビー級に転じた最初の試合は、先日、DAZN日本でちゃんと配信されました。
おそらく、そういう割り振りになっているのでしょう。


WBSSは来年以降、違う階級で「シーズン3」をやる話もあるそうですが、この辺はどういう扱いになるんでしょう。
個人的には、DAZN日本で、全部ライブ配信してくれれば有り難いところですが、日本の選手が出る運びになると、その選手の国内における商品価値によっては、またWOWOWないしは日本のTV局が抑えて、結果、それ以外の階級は録画で、みたいになることもあり得るんでしょうか。

なんか、見えないところで、業者さんの「ご都合」は、まだ生きているんやなぁ、と思わされます。
しかし、そのご都合も、以前と比べれば、堂々と幅を利かす、というよりは、細々とした感じではありますが。


国内のボクシングについては、過去にあれこれつべこべぐちぐちと書いてきたとおり、諦観が勝っていますが、海外、世界の放送については、今後、ますますライブで見られる機会が増えていきそうです。
WOWOWエキサイトマッチという番組は、村田諒太も語っているとおり、日本のボクシング界に多大なる貢献を果たしており、関係者諸氏にファンとして感謝もしますが、そろそろ毎週一回、試合を録画放送する、という形態は、その使命を終えつつある...と言い切っていいのかどうか、ちょっと迷いますが。
今後、エキサイトマッチも、不定期でライブ放送を基本にする、という形に変わっていくのかもしれません。


それにしても、プログレイスvsテイラー戦、ライブで見たかったなぁ...。
DAZN USは、HPで確認すると、年間で99.99ドル
ボクシングのみのことを考えたら、DAZN日本を解約して、こっちに加入するのが賢い選択なのかもしれません。
というか、「通」な方々は、とうの昔にそうしておられるのでしょうね。


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ということで、ベタな選曲。
David Bowie “Changes” です。








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けっぱくケッパク潔白

2019-10-23 23:29:43 | 話題あれこれ



その昔、横山ノックの事件の際、長年の盟友である上岡龍太郎師匠が「あれは、やっとる」と言ったときは、思わず大笑いしたものですが。
このニュースを見て、真っ先にそれを思い出しました。
だから何だと言われると困るのですが。





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他競技から転じた重量級ボクサーに「居着いて」もらうには

2019-10-21 22:57:49 | 関東ボクシング




昨日の全日本社会人選手権で、サッカーの元Jリーガーと、ラグビーの元日本代表という両者が、ヘビー級で対決、という試合があったそうです。

ボクサーに、何故ボクシングを始めたのか、と動機を問うと、野球部(或いは、サッカー他の運動部)にいたが、身体が小さくてレギュラーになれないと判断し、階級制のボクシングなら、と思った、という答えが、今も昔も、けっこうな割合で目に付きます。
それは要するに、軽量級のボクシングに人材が多いことの理由にも繋がる、と言って良いでしょう。
終戦間もない頃ならともかく、日本人の体格も当然、大きくなってきているのに、この辺の事情は、今も部分的には変わらないようです。

(もっとも、世界タイトル獲得数というのとは別に、国内のシーンを見てみると、最近はフライ、バンタムよりも、スーパーバンタムやスーパーフェザーが、一番好選手が多い「ボリュームゾーン」になっている感があります。
この辺は、昔日の「伝統の」フライ級王国、という表現が通っていた時代とは、少しずつ変わっている、とも言えますが。)


しかし、変わらないのはミドル級以上に国内タイトルが存在せず、復活なったヘビー級タイトルも、ランカーの人数が増えず、という現状。
結局のところ、体格が良く若いフィジカル・エリートが、身を立てようとするときに、ボクシングにはその選択肢たり得るだけの「インフラ」が整っていない、と言うしかありません。
そして、そのこと自体を疑問視し、改善しようという意志がない。さらに言うなら、そんなことまで手が回らない。それが日本のボクシングの現状です。

だいぶ前...バブル末期ごろ、確かヨネクラジムのOBで、ガソリン販売業か何かで成功した人が、暖簾分けでジムオーナーになり、ヘビー級育成を掲げて活動したことがありましたが、残念ながら成功しませんでしたし、他競技からの転向話もありましたが、続きませんでした。
オケロ・ピーターや、協栄ジムのロシア人オリンピアンなど、外国からの参入もありましたが、各々のキャリアの成否とは別に「定着」には至らなかった、と言えるでしょう。
つまりはジムに来て練習して、強くなったら試合組んでやる、というだけの関係性のところに、優れた人材が集うはずもない、というだけの話です。


個人的には、日本タイトルのブランディングを突き詰め、世界を云々せずとも、国内の上位選手の対決をルール化して、一括して放送、配信するパッケージを作り、そこに当然、重いクラスをも含む、という形で、ビジネスを回して、重量級の選手育成に繋げる、という形以外ないだろう、と思います。
しかし、ボクシング界全体を見て、意志を決定するような力を持ち、立場にある人間が事実上存在しない。単なる寄り合いでしかない協会に、何も期待は出来ません。
さりとて個々の独立性を重んじた自由競争、という体裁の中からは、各々のご都合が優先された「勝手」が抽出されて残るのみ、です。


本日、久し振りの試合に勝ったという藤本京太郎は、よく頑張って続けてくれているなあ、と思います。
本人もマネージャーさんも、色々難しいことばかりだろうに、と。
この記事では「総合格闘技」についても触れていますが、是非はともかくとして、試合の機会そのものが乏しい現状、そういうことも考えざるを得ない、もっと言えば「やってられん」のでしょう。

もし元Jリーガーや元ジャパンの人が、プロボクサーになっても、いずれ同じような壁に突き当たることでしょうね。
様々な分野、他競技との比較において、広く人材を求める、求め得る...そして、その健闘に相応しく報いることが出来るボクシング界になってくれれば、こういう人たちがもっと沢山...と思わずにはいられません。


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ということで、一曲。
Blur “Popscene” です。






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