さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

メルビン・ジェルサエム初防衛戦はGBPが落札 4.16代々木での開催は無しか

2023-02-28 05:55:02 | 海外ボクシング

一部で、日本で開催されるのではないかと噂のあった、WBOミニマム級タイトルマッチ、メルビン・ジェルサエムvsオスカル・コラーゾの指名試合は、サンファンで仕切り直しの入札があり、オスカー・デラホーヤのゴールデンボーイ・プロモーションと、ミゲル・コットプロモーションが共同で落札。
落札額は152000ドル。
亀田プロモーションの101000ドルを上回ったとのことです。





ミニマム級のタイトルマッチに付く「値」としては、あちらの常識よりもだいぶ高額なんじゃないでしょうか。
日本側の提示額もそうですが、GBPの出した額は、さらにそれを大きく上回っています。

これはオスカル・コラーゾが、プエルトリコの大きな期待を背負っている証なのだ、と見るほかないでしょうね。
亀田プロは王者ジェルサエムとの契約があるとのことでしたから、あちらから見れば敵地同然の日本に、カリブ地域における、軽量級の貴重なタレントであるコラーゾを行かせたくない、ということなのでしょう。
あちらの「本気度」が伝わってきますね。


BoxingSceneの記事によると、試合は5月27日、ロス、ダラス、サンファンのいずれかで開催。
おそらくDAZNで配信される興行でしょう。
これがドン・キングなどなら、日本のプロモーター相手に、さらに上乗せした値で売りつける、という目的で、自分で興行するつもりのないカードに手を出す、というみみっちい商売をすることがありましたが、デラホーヤやミゲル・コットは、おそらく本気で、オスカル・コラーゾを自分たちの興行に出し、チャンピオンにしたいのでしょう。

そうだとしたら、4月16日、代々木で挙行と目論んでいたカードがひとつ、消えることになりますね。
当日はIBFとWBCのミニマム級タイトルマッチ、重岡兄弟が揃って世界戦という話が出ているので、まあそれで充分ではあるんでしょうが。


さて、WBO王者ジェルサエムにとっては、米大陸でのDAZN興行に出る、というのは大チャンスである反面、厳しい闘いでもありましょうね。
オスカル・コラーゾはDAZNで先日、初めて見ましたが、なかなか迫力のあるファイターでした。
日本勢にとっても、再び関わりが出来て不思議の無いタイトルですし、要注目、ですね。


DAZNのハイライト。
アレクシス・ロチャがメインに出た興行の、フルカードハイライト、最初の試合です。
紫のトランクス、サウスポーがコラーゾ。
右フックは、階級の水準を超えた威力がありますね。







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いっこ増えました 4月26日、ホールで5大タイトルマッチ

2023-02-27 08:58:46 | 関東ボクシング



4月26日、ホールの4大タイトルマッチが、いっこ増えて5つになりました
先日、小浦翼の欠場で中止になった日本ミニマム級王座決定戦、高田勇仁vs長谷部守里にカードが変わり、この日に入るとのことです。


以前、5大日本タイトルマッチが行われたときは、国技館で興行があったと覚えています。
当時の人気ボクサー、コウジ有沢や、後の世界王者で現在は協会長のセレス小林などが出たんでしたっけ。
それと比べれば、決定戦が大半を占める今回は、カードとしては落ちると言わざるを得ないでしょう。
とはいえ、それでもホールでこんな興行が行われるとは、驚きです。

さすがに当日、ホールは大盛況というか、大変な事になるんでは、と思います。
タイトルマッチに出る選手が10人いて、各々の応援が駆けつけるわけでしょうから。


ただ、最近は長く続いたコロナ渦の影響か、配信に映る映像見ても、けっこう空席が目に付いたりもします。
ことに「一般客」の比率が高い南側は、あまり映さないようにしているみたいですが、それでも否応なしにカメラが向くこともあり、その際に、そういう印象を持つことが多いですね。

もし5大タイトルマッチでも、そんな感じだったとしたらさすがに問題でしょうね。
それこそ配信や、そこから派生するビジネスを構築し、収益を上げていかねば、という話になってきます。
もっとも、配信の数こそ増えても、なかなかそういうレベルの話にはならないのが、ボクシング界の常ですが。


それにしても平日、タイトルマッチ5試合、いったい何時試合開始になるんでしょう。
判定続いたら終わるの10時過ぎそうですが。
こういうときは、進行がえらく早かったりするんでしょうかね。はてさて。



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判決前だから対戦可能 デービス、ライアン戦は4月22日

2023-02-26 00:12:45 | 海外ボクシング


裁判の行方次第では頓挫、或いは再戦条項で揉めている、とかなんとか、何しろ碌でもない話題ばかりだったジャーボンテイ・デービスvsライアン・ガルシア戦ですが、両者が対戦に合意、SNSで発信しました。


こちらはデービスのTweetです。文章のみ。





対してライアン・ガルシア。
単なるTweetじゃなくて、宣伝になってます。









マイク・コッピンガーのTweetと記事によると、当初は4月15日予定だったが、宣伝期間のため一週間先送り。

懸念されたデービスのひき逃げ事件裁判は、判決が5月予定なので、その前に試合が可能になった、とのことです。
まあ、日本だったらまず不可能な試合挙行でしょうが、あちらは事情?が違います、というしかありません。

また、揉めていた?再戦条項は、ガルシアが勝った場合、再戦はGBPが「リードプロモーター」を務めることに、PBCが同意した、とあります。


契約体重は以前から言われていたとおり、ライト級プラス1ポンド。136ポンドのキャッチウェイトです。
統括団体の干渉、或いは認定料を嫌った、ということでしょうか。古い話ですが、カルロス・サラテvsアルフォンソ・サモラ方式?とでも言うべきか。


ライアン・ガルシアは以前、タイトルよりも自分の商品価値の方が大事だ、みたいな発言をしていたと記憶していますが、タイトルというか、統括団体よりもボクサーの方が価値がある、という意味ならば、ある部分では同感です。
体格的にまさる?ライアンが、小柄なデービス相手に140ポンドでの闘いを強要するのではないか、と思っていたのですが、このくらいならデービスにとり、大きなハンデということもないでしょうから、良い落としどころかもしれません。
ただ、やっぱりこのカードが、きちんとタイトルかかった試合にならないのは、どうも収まりが悪いなあ、という気持ちもありはしますが。


しかしひとまず、まだ若いスターボクサー同士が、こうして対戦すると決まったのですから、色々あるとしても、ボクシングファンとしては嬉しい話です。
ここまで来て、やっぱり無くなりました、とはならないでしょう...ならないと思いますので、今から楽しみです。
4月は内外で、本当にあれやこれやと盛り沢山ですね。楽しくも大変なひと月になりそうです。




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長谷川穂積と「夢対決」も 井上尚弥、WOWOWイベント出演

2023-02-25 05:05:55 | 井上尚弥



昨日の続きみたいになりますが、井上尚弥の話題。
WOWOWエキサイトマッチのファン感謝祭にゲスト出演
トークショーやミット打ちなどで盛り上がり、長谷川穂積とのマスボクシングもあったとのこと。






後日、WOWOWオンデマンドで配信があるらしいです。
3月6日くらいから、とか見たような。

長谷川とのマスボクシング、1分くらいだったようですが、是非見たいですね。
井上もその動き、独特の距離感や位置取りのセンス、判断のタイミングの速さなどを実感した?ようなコメントをしています。
選手としては、同じ時代に階級が揃わなかったですし、直接対決はあり得なかったわけですが、いざ向かい合ったらどんな感じなのかなあ、と。
和製ウィテカーの趣を持ちながら、一打で倒せるパンチャーでもあった長谷川と、緻密、繊細さを兼ね備えた強打のデストロイヤー、井上尚弥。
いやこれは、夢対決、ですね。



今よりも状況が悪かった日本のボクシング界において、ひょっとすると今の井上尚弥以上に、ボクシングそのものを護る砦、という意味で重要な存在だった長谷川穂積の偉大については、この拙ブログで何度も書かせてもらいました。
今回、ひょっとするとその時代を知らない井上ファンに対して、今回の井上のコメントを通じ、それが何らかの印象に過ぎずとも、多少なりとも伝わってくれたらいいな、と思います。
長谷川穂積ファンの一人として、ささやかながらそう願う次第です。



さて、仮想フルトンことジャフェスリー・ラミドとのスパーリングも佳境、とのことです。
よく、仮想○○、みたいな言い方をしますが、実際どうなんやろうと思うことの方が多いものです。
ラミドが好選手ではあっても、フルトンが持つ数多の「備え」と比べれば、足りないことだらけでしょうし。

しかし、井上が「ここまで似ている選手はいない」と言うくらいですし、また、聡明な井上のこと、スパーと試合の感覚を、悪い意味で混同することもないでしょう。
会場に潜入した方いわく、井上本人が「5月」と語ったそうですし、発表も遠からず、と思われます。楽しみですね。


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フルトン戦発表はまだ先なので 井上尚弥の話題あれこれ

2023-02-24 08:39:24 | 井上尚弥




井上尚弥、年間表彰式で、スティーブン・フルトン戦について語った、という記事が沢山出ていました。
正式発表はもうすぐだとか、フルトンの映像しか見ていない、とかで、もう試合やること自体は間違いない、というところまで来ているんでしょうね。






先週くらいか、フルトンが飛行機マーク三つ並べるTweetしてたんで、ひょっとしたら来日か、と噂になったんですが、あれは何だったのでしょうか。
本当に来日して交渉でもしてたんですかね。そんなことはないか...。

何しろ発表はまだ、という段階ですが、なんか他の話題でちらほら、井上尚弥の名前を見かけたので、話題あれこれ。



先日発売された、ボクシングマガジン増刊パーフェクトガイドですが、Sバンタム級で、井上が堂々の1位に輝いていました。
まだ一試合もしてないのに(笑)。
まあ、いっそ清々しいというか、旗幟鮮明というのか。
とはいえ私も、心の片方では「これでいいのだ」と思っていたりもするわけですが。
まだ詳しくは読んでいないですが、皆さん、これは「買い」ですよ。



野球のWBC、AmazonPrimeが配信する経緯についての記事
井上尚弥がAmazonのスポーツ配信において重要な役割を果たした、という記述があります。
まあ、よく知られた経緯ですが、改めて、井上の試合、Amazonでやってほしいなあ、と思いますね。
そりゃ、NTTにも都合はありましょうし、スポンサーの立場もわかりますが、悪いけど信頼性に欠けるし、画質も落ちるしで、少なくとも独占する資格は無い、としか言えません。
次の試合、その辺どうなるのか、本当に気になります。というか、心配、でもあります。



最後は、少しトホホな記事ではありますが。
スーパースターともなると、思わぬところで名前が飛び出すものです。
しかし、モハメド・アリと並び称されるのだから、井上尚弥の名前もいよいよメジャーというか、大きなものになったのだなあという感慨がありますね(笑)。
まあ、他人事だから笑っていられるわけ、ですが...。



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中谷潤人、アンドリュー・モロニー戦は海外開催有力 豪州遠征も?

2023-02-22 14:27:32 | 海外ボクシング



井岡一翔の王座返上により、WBO空位決定戦に出ることが決まった中谷潤人の記事

どうも本人、相手が誰であろうがあまり動じていない風で、頼もしい限りではあります。
俗に「逃げられた」という見方が多いでしょうが、その辺もまあ「ある」だろう、と思ってたのでしょう...か。


ただ、気になるのは、記事にもあるように、アンドリュー・モロニー戦は海外開催が有力、という点です。
アンヘル・アコスタ戦の姿を思い出せば、別に心配することではないですが、アメリカなら大丈夫でも、これがオーストラリア遠征だったら...という。

豪州では「世界」スーパーウェルター級王座挑戦を、王者ジャーメル・チャーロ骨折により流したホープ、ティム・チューと、元王者トニー・ハリソンの暫定王座戦や、モロニーの兄ジェイソンのバンタム級王座決定戦など、ビッグマッチが今後、相次ぐことになります。
中谷vsアンドリュー・モロニーも、豪州の大イベントに組み込まれる、というのは、いかにもありそうな話です。


こちらとしては、5月にも、と見込まれる井上尚弥、フルトン戦のセミに入れてくれたら、と勝手なことを思っていましたが、本来は4月8日のAmazonPrime配信興行に入れる算段、だったのかもしれませんね。
しかしそれがかなわず、5月の井上戦がAmazonではなくNTT配信になるのだとしたら、そこに中谷の試合が入る余地は無い?のかもしれません。

まあ、八つ当たり気味になりますが、井岡一翔の王座返上は、こういう面にも影響を及ぼしている、とも思います。
もう少し早く決めていれば、とか、そもそもすんなり受けていれば、とか、色々思ってしまいますね。
まあ、あの御仁について何か思いを巡らせるのは、単に時間の無駄だとわかってもいますが。


もし中谷の次が海外になるなら、出来たらアメリカが良いですけどもね。
やった分だけ見返りがあるというか、評価も高まるというもので。
これが豪州だと、どうなんですかね、ちょっと注目度は落ちるかもしれませんし。

あと、敵地の不利、というのも、昔は本当に、話にならないような酷い目にあった国民的大スター選手がいたり、無茶苦茶でした。
もっとも、今はそんなことはないと信じたいですが...井上岳志がティム・チュー戦で、帝里木下がアンカハス戦で、別段ひどい扱いを受けたとも聞きませんし。

何にせよ、良い条件で、勝つことが高評価に繋がる舞台が、中谷潤人のために用意されてほしい、と切に願います。
そう思うだけの価値がある、貴重な逸材のひとりですから。



最後に、中谷のTwitterで見つけた練習風景。
この手の音楽、正直言って苦手ですが、歌詞はなかなか、ええこと言うてるなあ、と思いました。
しかし中谷、動作の一つ一つが、少年時代からしっかり練られているボクサーのもの、という感じで、実に良いですね。





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坂晃典、原優奈戦は4月1日 ABEMA配信、今回は府立地下

2023-02-21 08:54:39 | 関西ボクシング




日本スーパーフェザー級チャンピオン、坂晃典の次期防衛戦は、いわゆるチャンピオンカーニバルの一環なのでしょうか、原優奈との対戦。
挑戦者決定戦で波田大和を破った原との対戦は決まっていましたが、日時は4月1日。
難波は府立、エディオンアリーナですが今回は地下、第二競技場。
当日は三大タイトルマッチ開催です。
タイトルマッチ三つを、地下でやったことって、今までありましたかね。ちょっと思い出せないですが、当日はおそらく大盛況、というか、大変でしょうね。







堅調なアウトボクシングに磨きをかけて、遂にタイトルマッチまで来た原が相手、坂が好調であっても簡単では無いでしょう。
かつて破った力石政法が、木村吉光を倒してやれ世界だという話題の主になっていますが、それは置くとしても、国内の130ポンドにおいて一番手と目される今、坂晃典もその実力を改めて示したいところでしょう。
ABEMAのライブ配信をその好機としたいですね。



この興行はトリプルタイトルマッチとのことで、小柄な技巧派、中島玲が日本スーパーウェルター級暫定王座決定戦に出ます。
あれ、王者の出田裕一どうなった、と思ったら、眼疾で休養とのことです。
なんとか復帰して統一戦への流れになってほしいですが...。


WBOアジアパシフィック、バンタム級王者の西田凌佑は、かつて破った比嘉大吾と闘い判定まで粘ったタイ人、ソンセンと。
西田、先日発表されたバンタム級の賞金トーナメントには出ない模様。

なんか、実力のわりに地味な活動やなあ、という印象で、ここらで一発派手な話を、と思っていたのですが...。
今回、カメダ興行に出ることになったのは、賞金トーナメントに劣らぬ良い条件があったから、ということであってほしいものです。
しかし、それはおいて、肝心のカード自体がさほど、です。ちょっと残念。



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英米ライブ配信、揃って激戦 ララ、ウッドを逆転KO

2023-02-20 20:04:36 | 海外ボクシング




ということで一昨日は、未明早朝午前と、独英米からDAZNによるライブ配信三連発。
大いに楽しみました...が、ドイツのはすみません、未見です。
聞けばあのフェリックス・シュトルムがライトヘビー級で再起戦勝利。
何と44歳なのだそうで。重いクラスで、息の長い技巧派って時々いますが、それにしても。驚きです。



英国のメイン、WBAフェザー級タイトルマッチは、リー・ウッドが無冠の荒馬マウリシオ・ララと激突。
ウッドは初回、バッティング食らって左目尻を切りながら、強烈な右ストレートのヒット、ボディへの好打もあって中盤まで優勢に進める。
しかし、中盤ちょっと見過ぎ?という時間帯もあり、手応えとしてはどうなのか、と思っていた7回、劣勢のララが放った渾身の左フック、一撃で大逆転のKOを喫しました。
セコンドのタオル投入については、本人のTweetの通り。受け容れるのは辛いことでしょうが。







WBAやIBFのフェザー級、最近は英国リングでの変遷が続いていますが、ララの戴冠によってもそれは同じみたいで、次はおそらく因縁のジョシュ・ウォーリントンが挑戦することでしょう。
試合直後、何してるのかなと思ったんですが...いやはや。






正直、ここまでのタイトルホルダー数人の中には、WBCよりはっきり落ちるなあ、と思う者もいましたが、このウッド、ララ戦の内容、そしてララの勝利によって、WBAタイトルも、一段グレード上がったかな、という印象です。
ここに日本フェザー級の上位陣が絡んで行くのは、容易なことではなさそうですね。阿部麗也が唯一、それを期待出来るレベルにあるかもしれませんが。




午前10時頃から始まったアメリカの興行は、宣告までの英国の大箱と違って、えらく狭い会場。
府立第二よりは広いか。ホールくらいか、それより小さく見える。

ルイス・ネリーvsアザト・ホバネシアンのWBC挑戦者決定戦は、これも激しいラリーの末、より緩急つけて、柔軟な闘い方が出来たネリーが、ホバネシアンの右ボディにも耐え抜いて、10回左で倒し、11回にも左カウンターでぐらつかせてのTKO勝ち。

ネリー、どさくさ高速連打に巻き込んで、要所で打ち込み、ストップする、という得意技を繰り出しても、タフなホバネシアンが耐えて打ち返して来るので、本当に苦しい展開。
しかし、ならばと?上手く体力を温存する時間帯を作って、左をしっかり狙って決めたあたり、単調なホバネシアンよりも一枚上手、でした。


とはいえ、この試合単体として、それだけを見れば激戦に勝ち抜いた、貴重な星と称えるところですが、ネリーに関しては感情面のみならず、事実として、その力の源たるものが何か、というところに問題があるので、素直に称える気にはなれません。
そして、井上尚弥という名前を出しての比較どうこう、という話においても、この内容では...というのは、私なぞがつべこべとやかく言うまでもないだろう、と思います。誰の思いも同じ、でしょうね。

まあ、本人は相変わらず、エエ調子みたいですが(笑)
そりゃまあ、やってみたらその時の調子次第で、どうなるかわからない、とは言えるでしょう。
しかし、これを待望のカードみたいに書くというのは...まあ、好き好きですけどね。仕事でしょうし、ね。



英米共にアンダーも多士済々というか、色んな試合があったようですが、全部はチェック出来ていません。

英国の方に出ていた、細長くて紋紋だらけの、どこのヤ○ザやこのお兄さん、という風体のサウスポー、ゲイリー・カリーは、ロングの左を正確に当て、威力もなかなかで、2回TKO勝ち。
この外観は映画なんかだと大抵やられ役、という感じの見た目で、出てきた時はてっきり、こっちがアンダードッグ、悪くすれば噛ませさんなんやろうと即断したんですが、逆でした。
ライト級のWBO欧州王者とか。へー、という感じ。


ネリー、ホバネシアンのアンダーでは、WBCフライ級3位リカルド・サンドバルが、ボディブローの巧さを見せてKO勝ち。
アルテム・ダラキアンに敗れたダビ・ヒメネスに負けた選手ですが、再起戦を飾る。
この辺のクラスだと、日本勢との絡みもあろうかというところ。ちょっと線が細いかもですが、メキシコの技巧派パンチャー、という趣の選手、個人的には好みです。

シェーン・モズリー・ジュニアはセミに出ましたが、あまり冴えた試合は出来てなかったみたいです。
お父さんは本当に、打ち出したら目が追いつかないくらいに速いパンチが売りでしたが、そういうのは受け継げなかったみたいですね。




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少しどたばた、でも改善の意志は見えた 中嶋一輝、WBOアジア獲得

2023-02-19 00:02:24 | 関東ボクシング



今日はDAZN二本立て、と前に書きましたが、早朝英国、午前米国に加え、0時50分から、ドイツ、シュツットガルトより配信があるのですね。
さすがに全部かじりついて見るわけにもいかんので、おいおい、ということになります。
ひとまず木曜日のdTV、PXBについて、今頃感想文を。


中嶋一輝は、マイケル・ダスマリナスとのIBFイリミネーションに敗れた経歴のあるケニー・デメシーリョを8回TKO。
WBOアジアパシフィックの、スーパーバンタム級王者となりました。


中嶋は立ち上がりから、前にのめらず、さりとて引き込みすぎでもなく、前後のバランスがいつになく良い。
右リード、左ボディ、左ストレートをヒットして、冷静に見て外す。
少し体格的には見劣りするデメシーリョ相手ということもあるのでしょうが、冷静で、余裕を感じる。

これだけパンチのある選手が、しっかり構えて、見た上で当てて来る。
相手にしたらこれほどしんどいこともないだろうなあ、という感じ。

しかし5回、中嶋が前の手、右アッパーを打った際、ちょっと無理なバランスの崩し方をした後、デメシーリョが左右を振り回してヒットを取り、俄然、反撃の意欲を見せ始める。

この辺り、序盤は手を出そうという意志をくじかれるような突き放され方が続いていたが、その間合いが崩れ、一度なりとも左右を振ろう、という気になったら、それをきっかけに反撃が出来るようになる、というところか。
6回、中嶋はまた立て直そうとし、強打を連発するが、デメシーリョも左右を振って抵抗する。

このあたり、以前の中嶋の悪いところが戻ってきたかな、と思ったのですが、7回からまた立て直し。
左ボディブローが効いて、8回はロープ際へデメシーリョを釘付け。
デメシーリョなおも抵抗するが、中嶋は上への強打は控え気味、ボディを重点的に狙う冷静な攻撃。
その上で左が顔面にも入り、マーチン主審が割って入る。ストップ。


...と、両選手も両陣営も、場内の観客も、実況解説も、配信を見ているこちらも完全に納得、むしろ遅いくらいのストップだ、と思ったら、なんとスタンディングカウントを取った模様。
えーと、そんなもの、ルール上存在しないはずなんですが...唖然となるが、試合続行。
しょうがないので?中嶋また連打。フィリピン陣営からタオルが入って、ここでTKOとなりました。


最後の顛末というか、終わり方はどたばたしてしまいました。
えらく早いストップするかと思ったら逆やるし、でお馴染み、マーチンさんの極端レフェリングが炸裂しました。
本当に意味が分からんです。理解不能なものを見ました。
もうこれは「マーチンさんの世界」としか言いようが無いです。いや、笑い事じゃ無いですけどもね、本当に。


この辺はさておき、中嶋一輝、ちょっと打たれた、或いは打とうという意欲を相手に与えてしまった?ところは課題でしょうが、全体的には、相手との力関係や体格差を抜きにしても、闘い方に改善の意志が見えもしました。それが完全に実現された、とまでは言い切れないかもしれませんが。
とはいえ、ひとつのきっかけで、良い間合いが崩れかけ、少々乱れたものの、8回の詰めの段も、以前みたいに手応え欲しさ、或いは返しの右フックに固執する感じはなく、慌てずに当たるパンチを探しながら、それを軸に崩す、という形になっていた、という印象でした。
井上尚弥と同じ階級ですが、まだ先を急ぐ段階でもないでしょうし、じっくり構えて、力を見せ続けていけば良いと思いますね。




井上浩樹は再起戦、2回KO勝ち。
相手は肩幅広く、上体分厚く、しかしまあ、強いボクサーというよりは力持ちのお兄さん、という風情のタイ人、パコーン。
左右を力強く振ってくるが、井上はシャープなジャブで叩き、初回早々左で倒す。
2回、なおも迫ってくるタイ人に押され(圧され、てはいない)上体をのけぞらせるが、そこから、振りの小さい、肘と手首を回した左のカウンター、一閃。
タイ人、前のめりというか、真下に倒れ、ダメージ甚大。戦慄的なノックアウトとなりました。


解説の、かつて闘った細川バレンタインが言っていたように、試合ぶりどう以前に、リングに上がったときから、井上浩樹の表情が実に良い感じ、でした。
かつて細川と闘ったときや、その前のマーカス・スミス戦などからそうでしたが、おそらく練習段階から思うに任せぬ状態で、その翳りが表情にも出ていたものですが、今回はブランクの間に、その辺の憂いも無くなったものか。
心身の充実があればこそ、ああいう、明るくスッキリとした顔になるんだろうなあ、と。

もちろん、この相手を倒したからどう、というものではなく、まずは練習して減量してリングに上がって試合して、ということを久々に、大過なくやれた、というだけ、ではあります。
しかしあの顔付きを見ると、かつて大器、逸材として期待された井上浩樹の再スタートに、大きな期待をしたくもなります。
報道では永田大士との再戦を希望しているということですが、すぐ次とはいかずとも、次の次くらいには...色々楽しみなタレントが、リングに帰ってきたことを、まずは喜びたい、と思います。


ちなみにこちらは再起にまつわるエピソード
「漫画ならいつでも描ける」とは。令和版「一瞬の夏」ですね(笑)。


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paraviと統合のU-NEXT、初めてライブ視聴しました

2023-02-18 00:30:29 | 海外ボクシング

U-NEXT、paraviが統合
国内勢最大の有料動画配信プラットフォームの誕生、とのことです。

まあしかし、AmazonPrimeVideoや、NETFLIXに比べたら規模としては小さいのでしょうかね。よくわかりませんが。
良し悪しあるでしょうが、あまり数多く分散しすぎるのも、利用者の側から見たら困りますし、これからのご時世、いよいよ厳しくなる中、こういう話はあらゆる業界で起こることでしょう。


と、私の関心はボクシングにあるわけですが、TBS系列といっても、そんなに数があるわけではない。
paravi、最近の配信は、井岡一翔、比嘉大吾、堤駿斗の志成ジムの試合が中心。
あとは、名古屋開催、CBCで放送される田中恒成の試合は、石田匠戦、ヤンガ・シッキボ戦などが配信されていますね。
そういうことで、大物ルーキー堤駿斗の今後には、多少影響してくる話かもしれません。どうなりますかね。


今後は、ひとつのプラットフォームで、U-NEXTのFightSports、PBC興行のライブ配信が見られて、その上でこのTBS系、paravi配信の試合も時折、見られるのだとしたら、なかなか良い話ではあります。
今後、どういう展開になっていくものか。注目です。


==================


で、私は先頃、U-NEXTの視聴を始めました。以下、その今頃感想文です。
先の日曜日、レイ・バルガスvsオシャキー・フォスター戦のライブ配信を見ておりました。

言っちゃ悪いですが、試合内容にはさほど期待せず見ていたところ、初めて見るフォスターがなかなかレベルの高い選手で、WBCフェザー級タイトルを防衛もせず、すぐにもう一階級上げてきたバルガスを、スピードで攻略。
速いパンチを当てては動き、前後の速いステップで外した上、中盤以降、うまいこと「休み」の回を作ってペース配分をする。

11回、12回も、リードしている側でありながら、逆にペースアップ。
追い上げたい側のバルガスを逆に叩き、終盤をクリアに抑えて勝利を確定させるなど、試合運びも巧み。
3-0のクリアな判定勝ちでした。
セミでは地元テキサスのマリオ・バリオス連敗脱出、セミセミのヘビー級、レニエル・ペロvsビクトル・ファウスト戦も意外なエンディングにびっくり(この試合、多分WOWOWの録画放送枠には入らないでしょう)。
総じて、試合内容はまずまず見応えアリ、でした。



U-NEXTのライブ配信を見たのは初めてでしたが、さすがに資本が違うから当然かもしれませんが、画質良好。
今回、時々画像がぶれましたが、まあ気になるほどではなし。
アーカイブは配信終了後、すぐに見られるようになっていました。
追っかけ再生は出来ないようで、それは少し残念でしたが。


実況解説は、小國以載の解説は期待以上に聞きやすく、率直に気になるところを語ってくれるもの。
四家秀治という実況の人は、以前テレビ東京のボクシング中継で見(聞き)覚えあり。
ところどころ、無理に大げさにしようとする傾向はありましたが、概ね、安定していました。


過去のアーカイブ欄を見ると、1月はジャーボンテイ・デービスの試合をライブ配信していたようです。
月イチでPBCの興行をライブ配信する、ということなのでしょうか。
1月のデービス戦はWOWOWとライブで被っていたのでしょうが、今回のカードに関しては、WOWOWの来月録画放送を尻目に、U-NEXTが先行したわけですね。

で、来月はというと、候補に挙がるのがマーク・マグサヨvsブランドン・フィゲロアか。
或いはデビッド・ベナビデスvsケイレブ・プラントでしょうか。
前者はWOWOWで録画放送がすでに決定していますが、また先行してのライブ配信となるか。
そして、後者も同様の流れになるのでしょうか。


DAZNに続いてU-NEXTの参入により、WOWOWの番組編成、大変になるだろうなあ、と思うものの、やっぱりライブで見られる楽しさは何よりも大きなものです。
レイ・バルガスの試合でさえ、なんだかんだ、ライブで見るとそれなりに楽しめますし(これこれ)。
今回、思った以上に快適に視聴出来ましたし、来月以降も楽しみです。
WOWOWとライブ配信が重複したら、それは色んな意味で悩むところ、ですが...。






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