さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

唐突な招聘/今回は内向きですが/またも「喧伝」が優先/若手二人が勝利/プロテスト二つ/明日は生中継

2014-11-25 19:15:28 | 関西ボクシング

この週末はTV観戦こそ大いに楽しみましたが、観戦はかなわずでした。

関西関連の試合や話題もあれこれありますが、一番の話題は、やはりリゴンドー来阪?の件でしょうか。

ふたつ前の記事コメント欄にてあれこれ書いておりますが、もし本当にこの場所、この対戦相手と組むのなら、
あらゆる意味で唐突、無理、場違い、という印象が勝つ話です。
ファンの思い描く「かくあれかし」という構図、ボクサーの状況をほぼ無視した、業界人の独善、と見えます。

TV局にケツかかれたか、或いは放送枠を埋める実績欲しさか体裁作りか、何か知りませんが、
TVの放送枠に振り回されているボクシング業界人の愚かしさは、遠からず彼ら自身の首を絞めそうです。
それ自体は別に知ったこっちゃないですが、その前後には必ず、立場の弱い者に理不尽なしわ寄せが行きます。
それがどうにも割り切れなく、もやもやした思いが残るのが常です。
今回の話が、そういう思いから遠いものであってくれれば、どんなに良かったか、と思いますが...。


それにしても、正式発表もそろそろ行わないと、いよいよおかしなことになってしまいそうです。
実現の可能性については、どうも懐疑的にならざるを得ません。本当にやるんでしょうかね。

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今日、高山勝成vs大平剛のIBF王座決定戦が正式発表されました。

またえらく内向きな話やと思いますが、今回は仕方ないのでしょうね。
ランキングや王座の情勢がこうなった以上、という。
前回、敵地メキシコで熱闘の末惜敗した高山にとっては、思った以上に早いタイトルマッチの機会ですし、
この試合単体を見れば、大歓迎とはいかないカードでも、前回があれだったんだから、とも思います。
まあこれが日本タイトルマッチとして行われるなら、評価や印象も違ったのは事実でしょうが。

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試合順、「メイン」「セミ」などの呼称がどうなるかは知らず、同日大晦日府立では、
井岡一翔と宮崎亮の試合も行われます。

井岡の対戦相手については、正直に言えば知った瞬間、驚き、呆れてしまいました。
ジャン・ピエロ・ペレスというのは、数年前に突如、大した実績もないのにWBAフライ級ランキング上で
何故か上位に大躍進したボクサーで、それと前後して亀田興毅の対戦相手候補として頻繁に名前が挙がったことから、
「亀田用」ランカーなのでは、と噂された曰く付きの選手です。

ロートル化したカルロス・ムリージョ(山口圭司に連敗、ジョマ・ガンボアに初回KO負け)に勝ち、
ヘスス・ヒメネス(この時点で32勝7敗)を破ってWBA暫定王座を獲得した以外は、
ラファエル・コンセプション、レベコ、ミラン・メリンド、コムパヤック、ダビド・サンチェスら
有名どころに軒並み負け続け、その後、今年に入ってからは試合無し。
「元WBA暫定王者」はウソでは無いにせよ、現状は推して知るべし、です。

前回の試合、KOは無かったものの、一定の評価を得た再起戦だったと思うのですが、
どうやら大晦日、世界戦実現はならなかったものの確保したTV放送枠を埋めるために、
肩書きは大層だが現状は目も当てられない、という相手に、派手な勝利を収めよう、というのでしょう。
ますます、往年のスカ屁兄弟そのまんまの方向性と見ざるを得ません。
せっかく前回は好評もあったのに、残念です。

井岡一翔自体が好選手であることに疑いはないですし、何も大晦日、無理に世界戦をやる必要も感じません。
しかし、前日同日に世界戦が目白押しの中、TVの枠を埋めるための試合の方向性が、
考え得る中で一番安易な、易きに流れたものになったことは、やはり井岡一翔の声名を傷つけるものです。

もうそろそろ、陣営の方々も、TV局との誼や視聴者層への喧伝だけでなく、それ以外の部分にも関心を持ってほしい。
フライ級ボクサーとしての彼に、性急に「結果」を求めるつもりはないですが、せめてそのくらいは...と思いますね。


宮崎亮の試合については、世界戦交渉という話もあったようですが、こちらも無冠戦とのことです。
こちらについては、弱いの相手でも良いから徐々に復調を、という段階にあると思っています。
来年以降に期待ですね。出来ればフライ級がいいと思いますが。

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この日曜日は大阪でふたつ興行がありまして、住吉で昨年全日本新人王MVPの前原太尊がKO勝ち
相手はWBCユース王者のタイ人だったそうですが、完勝だったそうです。

IMPでは元全日本王者の中澤奨が、ジュンリエル・ラモナルに8回判定勝ち。
和氣慎吾、大橋弘政との対戦がある選手に、無難な勝利を収めました。動画発見したのでご紹介。




左が良く出て、多彩で、ボディも打てる。5戦目で初の判定でしたが、全体的には充分整っている印象です。
このくらいの相手と数戦やるうちに、より鋭く研がれ、緩急もついてくるんじゃないでしょうか。
今後も注目していきたいところです。

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で、避けようも無いプロテストの話題です。
TVや一般マスコミは辰吉ジュニアに話題を集中させていますが、B級で合格した丸田陽七太の方こそ、
実は大きく取り上げられるべき存在なのでしょうね。

少し前の紹介記事ですが、なんだかえらくスター性のある選手みたいです。
読み進むうちに、腹が立つやら羨ましいやら、あまり応援したくないなぁとか思ってしまうエピソードもありますが(笑)、
実力的にもかなりのものがあるようですので、楽しみですね。
渡米してトレーニングしたあとにデビュー、という計画については、期待半分不安半分、ですが。


そしてC級合格の辰吉寿以輝です。関西ローカルだと思うんですが、ふたつ動画がありますのでご紹介。







率直に言って、TV局がデビュー前から追い回すほどの逸材なのかどうかは、この映像では不明です。
それよりも何よりも、息子を案じる辰吉丈一郎の姿の方が、強烈な印象を残しました。
あれこれ語り出すと長いので止めておきますが、時は流れたのだなぁ、と...。

そして、ふたつめの最後にキャスターが語った言葉も、同様に重く響きました。
辰吉丈一郎の息子である、という現実に、プロボクサーとして立ち向かう覚悟の重さは、
彼が今後出す結果以前に、まず称えられ、認められるべきものだと、私も思います。


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追記:明日のOPBFフライ級タイトルマッチは、こちらで生中継されるそうです。
ありがたいですね。何とか見たいと思います。






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6度倒れてなお足を使う不思議 パッキャオ完勝なれど、アルジェリ・ワールド全開

2014-11-23 18:51:48 | マニー・パッキャオ


本日の生中継はちょうど正午から判定三連発。
しかも、早い試合終了があり得たはずものが終わってみれば...というのが三つ揃って、
見終えたあと、何だか不思議な感じが残りました。


マニー・パッキャオは、今時珍しい徹底したフットワーカーのクリス・アルジェリを
6度倒して大差の勝利。しかし最初のみっつのうち、ふたつはレフェリーの判断次第、というか
はっきり言えばミスだったと覚しきものでした。

長身のクリス・アルジェリは、足は使うが、動きの中で必ず左足を軸に、パンチを打てる「壁」を
身体の左側に維持しながら動ける、腰が無駄に引けていない、上質なアウトボクシングが出来る選手で、
今日の試合でも、序盤はその良さが出ていました。パッキャオが簡単に打っていけないのは、
速くて遠いだけじゃなく、反撃の脅威を感じていたからだったはずです。

しかし、それでもパッキャオ相手にフルラウンド捌ききれる道理もなく、徐々に打たれ、
不運なのも込みでダウンを重ね、6回と9回にはホントのダウンと追撃を受け、
ストップされても不思議の無い劣勢でしたが、最終回まで生き延びました。

パッキャオは久々に強打が火を噴き、快勝と言える試合だったと思いますが、
そのパッキャオ復調云々以前に、大差でリードされていることを承知の上で、自分の型を崩さず、
懸命に足を使って動き、ジャブで距離を取って、サイドに回って...と真顔でやっているアルジェリが
どうにも不思議で、理解不能でした。君、それは競った試合の最終回にやることやで、と
思わずTV画面に向かって語りかけそうになりました。

まあ、ちょっと変わったキャリアの選手ですし、我々が普通に思い描くのとは違う情緒で、
ここまでの試合と、今日の試合を闘ってきた選手なのかもしれませんが。
単に判定まで生き延びたい、という女々しさとも多少違う、彼なりのこだわりのようなものなのか、と
見ていて不思議ながらも、何だか貴重なものを見ているのかなあ、という気もしました。

今後、この選手の試合をどの程度見ることがあるかはわかりませんが、妙に気になる存在ではありますね。


パッキャオは試合後、明るい表情でメイウェザー戦の希望を語っていましたけど、
もう少し爆発的な踏み込みが頻繁に出るようでないと、苦しい展開が待っていそうですね。
まあそれ以前に実現するかどうかが不明なんですが...今後さらなる復調があると仮定すれば、
今日の時点ではこのくらいの出来に留めておいた方が、試合実現へのプラス材料だったりするのかも知れませんね。
メイウェザーって、ビジネス云々の話を取り払ってしまえば、結局はそういう人だ、と私は見ております。
どうでしょうかね。


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セミファイナルはゾウ・シミンが、WBO3位のクワンピチットというタイの選手に判定勝ち。
何でもIBF王者アムナット挑戦が内定してるとかで、その前哨戦という位置づけの試合だったそうですが、
相変わらず締めた構えが長続きせず、さりとて手を下げる割に目で外せる率が意外に低くて打たれるという、
いつも通りのゾウさんワールドでした。

どうもこの人、プロでの試合ぶり限定ですが、あちらを立てればこちらが立たず、という印象です。
ハンドスピードはあるが腰高なのでパンチ力に欠け、カウンターのタイミングは良いが手を下げないと打てない。
構えを締めて重心を落として打つと遅くなり、手を下げると速いが、相手の反撃を外しきれるほどには目が良くもなく、
さりとて距離で外しきれるほどに足も速くなく、結局は腰高のまま打ち合い、速さで打ち勝つが倒しきれない。
従って相手が一定以上粘れる力がある選手だと、結局はけっこう苦戦する。いつもこんな感じですね。

けっして弱いわけじゃなく、普通の選手にはない強みと特色を持っていますが、今の状態でアムナットとやるというのは...
アマチュアの強豪対決といえば聞こえはいいですけど...アムナットのジャブやアッパーによる距離構築に対し、
ゾウが目で外す防御と、速いパンチの「合わせ」で切り込めるのかどうか、という、まともな攻防が繰り広げられるのは
結局は序盤だけかせいぜい中盤までで、それ以降は互いの弱み、アムナットの失速とクリンチ増加、ゾウの被弾増加が相まって、
あまり見映えのしない展開に、という、あまり楽しくない想像をしてしまいます。

きついようですが、この試合が実現しても、せいぜい野次馬根性で見るくらいの感じかもしれません。
ゾウがもっと自分の良さだけを試合に出すために、最低限考えないといけないことをしっかり考えて
冷静に闘えるようになれば、話は違ってくると思うのですが...。


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セミセミの好カード、ワシル・ロマチェンコvsチョンラターン・ピリャピニョは、ロマチェンコの大差勝利でしたが、
これもまた、ロマチェンコの左手負傷?の影響で、どう見ても中盤くらいでKOかTKOかと見えた試合が、判定になりました。

7回に露骨に左手を痛そうに振ったロマチェンコの、プロとしての甘さが指摘されましょうが、それ以前に、
あの序盤の展開で、いかにチョンラターンがタフだとはいえ、もう一押しの攻撃が無かったことも責められるべきでしょうね。
ジャブの正確さ、サイドステップの速さ、常に死角から打てるアングルの確保と、その位置への適切な移動の連続、
いずれもなるほど世界最高峰、と感嘆させられるロマチェンコが、あんなに甘い試合運びと、危機管理の欠如をさらけ出すとは、
正直言って驚き、というよりも奇異にすら感じました。アマチュアはラウンドが少ないから、怪我を相手に悟られても
何とか乗り切れてきた、とでもいうのでしょうかね。まあ今後に向け、良い教訓になったのでしょうが。

しかし2勝1敗の世界王者と、52勝1敗の挑戦者による世界タイトルマッチ、というのも実に珍しいですね。
面白いものを見せて貰いました。

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大竹秀典は英国リバプールで、スコット・クイグに3-0の判定負けとのこと。
映像を見ていませんが、最近華々しくノックアウトを重ねている王者相手に、健闘したのでしょうか。
結果は残念でしたけど、広い世界に打って出ての闘いは、それ自体がまず貴重だと思います。
大竹の今後に期待します。

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なかなか強い挑戦者が、揃って弱く見えた 三浦・ロマゴン、共にKO防衛

2014-11-23 00:07:50 | 関東ボクシング


本日はWOWOW生中継を楽しく見ておりました。

日本ボクシング界はただいま、年末にある、怒濤の世界戦ラッシュに向けて「てんやわんや」な情況にありますが、
そのさなかに組まれたダブル世界戦。
三浦隆司とローマン・ゴンサレスは、揃って圧巻の強さを見せました。


エドガル・プエルタは、そのインサイドストーリーそのままの実直な闘いぶりで、長身、リーチを生かして
三浦隆司を先手で突き放しにかかりましたが、初回、打って離れ、の離れ際の前に左を合わされてダウン。
懸命に打ちかかり、リターンも休まず出し、スイッチを繰り返しと健闘したものの、三浦のボディ攻撃を防げず、
徐々に失速、6回に三浦の左を食って追撃され、捉えられてしまいました。

三浦は、一発強打こそなく、やや迫力に欠けるものの、リーチがあって手数が出せ、精度も高い攻撃力を持つ
1位の挑戦者を、持ち味の強打で圧倒しました。以前よりも攻め口が多彩になり、全体としてはまだ硬いものの
要所で柔軟な攻防の繋がりが見られる場面もあり、試合前から喧伝されていた技術面の成長が試合に出ていました。
けっこう打たれて、手数を出させない工夫も欲しいと思う反面、ガードで防ぐ頻度が以前よりも高くなっていて、
防御面でも巧さが出ていました。こういう段階でさらに巧くなる選手というのは珍しく、相手にしたら怖いところでもありますね。

三浦はこれで世界戦5戦4勝1敗、勝ちは全部メキシカンで唯一の負けが日本人、という、ちょっと珍しい戦績になりましたが(笑)
この強打と骨太のボクシングに、要所に巧さも見られるとなると、ますますこの先が楽しみになります。
内山との再戦のみならず、サリドやガンボア、またはロマチェンコなど、近辺に強豪が揃っていますが、
単純に誰とやっても面白そう、という、ファンの勝手な希望を感じられる存在になりましたね。

往年の世界的大プロモーター、ジョージ・パナサスは、かつて三浦の所属ジム会長でもあった往年の名選手、関光徳を評して
「世界中、どこの国でも高く売れる、真のトップボクサーだ」と語ったそうですが、
今の三浦は多少毛色が違うにせよ、ある部分では重なるのではないかと、そんな風に思っています。



ローマン・ゴンサレスもまた、三浦同様、けっこう手強い相手のはずの挑戦者を、終始圧倒しての防衛でした。

ロッキー・フエンテスの来日初試合を、私は大阪のIMPホールで見ています。
当時IBFのフライ級13位、とかいう話でしたが、肩書き自体ははっきり言って微妙で、どうとでも取れる感じ。
しかし実際、当時グリーンツダ所属の奈須勇樹との試合が始まると、堅実で厚みのあるボクシングは「ホンモノ」で、
攻防共に奈須を圧倒しての勝利でした。後に奈須との再戦を含め、日本人とは6戦6勝、その力は良く知られているところでした。

しかしその確かな実力も、ロマゴンには通じませんでした。体格ではまさるフエンテスが先手で攻めようと出ますが、
ロマゴンが強振せず軽く(?)繰り出す左右の連打、アッパー上下を散らす攻撃が正確で、強い。
フエンテスの右フックが単発で入っても、芯を外しているのか、ほとんど止まらず、攻め続ける。
ボディ攻撃を交えて攻め立て、打ち崩し、6回に試合を終わらせる、という展開はメインにも似ていましたが、
より余裕が見えたのはこちらの方。フエンテス健闘しましたが、彼我の差は大きく、如何ともし難いものでした。

八重樫東戦から調整期間も短く、堅実で大柄なフエンテスが先手で攻め込んで行ったら、間違いも起こり得るか?と
少しだけ思ったりもしていたんですが、単発の右を繰り返し打たれていた場面も、どうやらさほどの脅威ではなかったようで、
終わってみれば圧勝でした。しかもロマゴン、最初から最後まで、力を全て込めて打つ、という打ち方はほとんど見せず、
せいぜいが6~7割まで、という感じの軽打を重ねるだけ。そういう闘い方で、あのフエンテスを抑え込み、勝ってしまう。
改めて脱帽、という感じでした。もっと速く、パンチ力もある相手だと不安もあるでしょうが、今のフライ級を見渡すと、
エストラーダ以外に、現時点ではロマゴン攻略の可能性を見出すことは出来ない感じです。



ということで、ダブル世界戦は共に、王者の圧巻の強さを揃ってみられた、見応えアリな試合となりました。
赤穂の試合も(半分だけでしたが)見られたのも含め、こういうのを生中継で見られる、WOWOWさま万歳、というところですね。

ただ、実況解説席は、ちょっと大勢盛りだくさん過ぎて、若干の混乱も見られ、少し残念なところもありました。
もう少し「交通整理」が必要かな、という印象。
しかし、好カードで、なおかつ好内容であった試合の楽しさを、一生懸命表現しようとする各人の気持ちも伝わってきて、
印象自体は悪くはありませんでした。試合後、三浦を囲んでのインタビュー兼「立ち話」も、楽しいものでした(^^)
WOWOWには国内の試合も、どんどん取り扱ってほしいものです。


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ところで、少し前にWOWOWオンデマンドのボクシング検定とかいうやつを、暇つぶしにやってみたら、
正答率が高かったらしく「西日本代表」として、決勝戦?に参加しないか、というメールがWOWOWから来ていました。
答え合わせを出来るシステムじゃなかったので、自分では細かいところまではわからなかったんですが。

なんでも、16日にあったという決勝?で優勝していれば、今日の試合にも招待してもらえたのだそうです。
交通費も宿泊費も持ってもらえるという、滅多に無い、良い話だったんですが、この週末はあれこれ用事があって辞退。
こればかりは如何ともし難く。残念でした...。




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日本初の三階級制覇に期待も、勝敗以前の不安あり 八重樫東、あの激戦から即世界戦出場

2014-11-12 05:31:31 | 関東ボクシング


年末の世界戦ラッシュについては、少し前からあれこれ触れてきましたが、
想像とか小耳に挟んだ噂どおりのものがあれば、情勢がだいぶ変わってきているものもあり、
まあ気楽なファンの立場からすれば、こういうのも楽しみのひとつではありますね。
実際に関わっている方々はホントに大変なのでしょうが。

八重樫東の世界戦出場が決まりました。
勝てば日本初の三階級制覇、というのは、ひとつの期待であり、話題でもあります。
もっとも昔日のそれと比べれば「大記録」とは言い難い側面もありますが、それはまた別の話ですので置きます。

なんといっても、ロマゴン戦から4ヶ月弱で再起戦、それが一階級下のWBC1位、ペドロ・ゲバラとの
空位決定戦とは、やはり、実現するとなれば驚きであり、不安でもあります。

あの激闘で受けたダメージも心配ですし、さらに階級をひとつ落とすとなると、
二重の意味で八重樫のコンディションが心配です。
しかも相手が世界上位に長い、強豪といえるレベルのランカー。
映像を見ましたが、懐が深く、ロングのパンチで鋭く相手の軸を狙って打てる選手で、
平均かそれ以上の強打を持ち、コンスタントに手が出せる。
全体的には、リズムの取り方や構えに若干「隙間」を感じるのですが、
それを補う巧さも備えていて、見た目以上に手強いという印象でした。

ああいう選手に突き放されて、攻める距離をなかなか取れないという流れになると、
八重樫も苦戦を免れ得ないのではないか、と思い浮かべてしまっています。

もし、KO負けの影響からくる「枷」のようなものを八重樫がまったく見せずに
ハンドスピードを生かした連打でペースを取って行ければ、充分勝機もあるでしょうが、
果たしてそういう楽観的な想像が成り立つものか。
この試合を組んだ陣営の決断が、純然たる勝算あり、というものであるとは、到底思えません。
井上尚弥の王座返上にまつわる権益と、年末大興行に対するTV局の後援、要望などの要因が
強く影響していることは明らかです。

八重樫のここ数試合の充実ぶりを思えば、当然期待もする反面、やはり不安も強い試合です。
陣営が、八重樫の練習を見て、そうした不安を(ある程度までは)払拭した上での挑戦決定なのでしょうが、
この試合の内容と結果次第で、八重樫と陣営に対するこれまでの好評が一転する可能性もあります。


ただ、ミニマムとフライの二階級に渡って八重樫が闘ってきた一連の試合、その相手と内容の質は
一介の、当世風の「タイトル・ホルダ-」の枠に収まりきらないものであったことは、揺るぎない事実です。
ポンサワン戦の激闘、井岡との統一戦、強豪ソーサ完封、そしてロマゴンとの死闘。
勝ち負け以前に、世界、という言葉を冠するに相応しい試合に臨み、闘う姿は、常に堂々たるものでした。

難敵ペドロ・ゲバラとの一戦は、上気した懸念や不安が拭えない反面、こうした八重樫の歩んできた道を
決して踏み外してはいない範疇にある試合である、とも思います。
願わくば、その内容と結末が、悲嘆ではなく安堵、納得できるものであれば。そしてあわよくば歓喜と共にあれば。
そんな風に思っています。

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それにしても年末、ちょっと関係者の皆さん、頑張りすぎやないですかという感じで、
どんどんいろんな試合が決まっていきますね(^^)
ええんかいな、って感じさえしてきますが...。

30日東京体育館では、さらにホルヘ・リナレスvsWBC3位(2位?)ハビエル・プリエトが決定。
WBCライト級王座決定戦とのこと。三大世界戦ですね。
これは最初、日本でやる試合ではなかったような話ですが、ビジネス的には日本でやった方が良いんでしょうね。
これまた三階級制覇がかかる試合ですが、大記録云々という意味合いについては上記と同じですけど、
まあそういうのとは別に、ライト級世界上位同士の試合なんですから、有り難く見ましょうか、という感じですね。

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それ以外にも村田諒太6戦目、松本亮も出る、あと細野悟も?
私の小耳情報によると、他にも名前が出てるんですが、さすがにラウンド数考えたら今回は無い話なのかもですね。

それにしても大変な興行になったものです。
実はメインカードだけで一発KO、という感じで、すでに観戦を決めていたんですが、
もう倒れている私に、さらに追い打ちの連打という感じですね。具志堅やないんですから...(^^;)

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で、大晦日、大阪はどうなっとるんやろうという話ですが、なんか難しいんでしょうかね。

ただ、TBSにしたら、最悪試合が組めなくても、どうにかなるということなのかも知れませんね。
よく考えたらTV東京のやつも、今回の30日フジも、あくまで「ボクシング中継」番組なわけですが、
TBSのやつは、確かビートたけし司会の長時間バラエティの枠内で、いわばひとつの「コーナー」として
ボクシングを放送する形だったように思うので、番組自体がなくなるわけではないのでしょうから。

色々な言われ方もあるのでしょうけど、何も大晦日の枠のために、無理してタイトルマッチをしなくても良いでしょう。
井岡一翔や宮崎亮には、今すぐ世界戦に出るよりも、他に然るべき日程で、然るべき相手と闘って行って欲しいし、
その先に本当の大きな勝負がある、ということで良いんじゃないでしょうかね。

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ということで今年の大阪の年末は、大晦日じゃなくて28日、コレしかないんじゃないでしょうか!
野中悠樹vsチャーリー太田、住吉にて激突です。

実情など何も知りませんが、まずは両陣営に拍手です。よくぞ組んだ、と。
共に技巧に優れながら、スピードの野中、パワーのチャーリーと、持ち味の違う者同士。
好ファイトに期待大のカードですね。

年末忙しい時期の上、二日後上京という厳しい日程ですが(←それはお前の勝手や)、
何とかコレも観戦したいものです(^^)

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18日、東京で湯場忠志vsデニス・ローレンテでこのクラスのOPBF戦があるそうです。
湯場の現状は厳しいものがあるでしょうが、何とか頑張ってほしいものですね。
野中vsチャーリーの勝者と、というのも、あって欲しい話ではあります。

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最後にちと残念な、というか、藤本京太郎と石田順裕は、少なくとも年内に再戦はしないみたいですね。
あんだけ派手に?場外であれこれ言い合っていながら、ホントにやらないなんて選択肢があり得るんですかね。
まだ先のことはわからないから断定はしませんが、プロとして、そんなの論外だと思うんですけどね...。


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伝統階級「通過」の無念も掻き消す、試練の大一番決定 井上尚弥、二階級二桁防衛の強豪ナルバエスに挑む

2014-11-06 20:05:53 | 井上尚弥


ということで、年末開催世界戦数あれど、最大の注目だった井上尚弥の試合が正式発表されました。
12月30日、東京体育館でWBOスーパーフライ級王者オマール・ナルバエスに挑戦。

やはり大阪というのは誤報でした。そらそうですよね。
とはいえ以前、長谷川穂積と粟生隆のダブル世界戦が、会場確保の都合上、突然名古屋開催になった事例もあり、
万が一の可能性はあるのかなと思ってもいました。それに、もしそうなるなら、見に行くの楽でいい、とも(^^)
まあしかし、開催地に関しては、落ち着くところに落ち着きました。


以前少し書いたとおり、フライ級を素通りしてスーパーフライ級に挑むというのは、残念に思います。
ゴンサレス、エストラーダの両巨頭を始め、強豪が目白押しの伝統階級、フライ級の状況を考えれば、
そこに井上尚弥が参入し、どれだけ闘えるのかを、この目で見たいと強く思っていました。
仮に大晦日の相手が、王者としては格落ちのアムナット、レベコあたりとの対戦となろうとも、
井上ならばフライ級の真の頂点を目指すための通過点として見られるし、その先への期待も持てたでしょう。

しかし、この辺との交渉は不調に終わったようです。
普通なら、それなら調整試合を挟んで来年以降に、となるところなんでしょうが、大晦日や年末にどうでも世界戦を、
というTV局の意向は、我々が思う以上に強いらしく、日程に合う近隣階級の王者を探した結果、こうなったのでしょう。

井上尚弥のキャリアを長い目で見れば、当然、伝統階級であるフライ級での活躍はあって然るべきでしょうし、
ライトフライは最短奪取記録のための通過点で、これからいよいよ、怪物と言われる井上の真価が問われる、
その舞台として、今のフライ級ほど相応しい階級はない、と思っていました。
それが結果として階級そのものを通過、素通り。しかもその実情は井上のコンディションではなく、
TV局が設定した年末の放送枠を埋めることが優先された、と覚しきものです。

この点については、先のあまり意味のない108ポンドでの余計な一試合と同様に、
井上尚弥にとり、本来あるべき、目指すべきキャリアの道筋が、筋違いの事情によって曲げられた、
という感じがして、とても残念に思います。



しかし、挑む相手がオマール・ナルバエスである事実は、その感情を越えた衝撃でもありました。
井上の次戦について、この名前は当初、当たり前ですが全く想定していませんでした。

WBOフライ級16度、スーパーフライ級11度防衛を誇る、アルゼンチン軽量級の英雄。
小柄ながら厚みのある身体のサウスポーで、攻防ともに堅調かつ力強い。
右フックのダブルやカウンターが一番の武器ですが、左ストレートも伸び、ボディ攻撃も巧く、連打も出る。
ノニト・ドネア戦はやや評価を下げましたが、あれはさすがに階級の壁があり、相手が悪かったのでしょう。
スーパーフライに上げてからは、久高寛之戦しか見ていませんが、やや不調気味だったとはいえ
安定感のある試合ぶりで、ほぼワンサイドの勝利でした。


まず言えることは、二階級下から上げた井上の、転級初戦の相手としては、当たり前ですが相当手強い、ということです。
スピードや切れ味で上回っても、攻防共に厚みのあるナルバエスが、体力と経験を生かして井上を圧しまくり、
終盤に捉えるという厳しい予想も、充分成り立ちます。

ガードを高く絞った構えから、コンパクトに連打出来るナルバエスが、中間距離や接近戦では有利でしょう。
しかし、過去の試合ではそのガードを、ロングの右ストレートで貫かれ、打たれている試合もあったので、
長い距離を保って速いストレートパンチを中心に攻め、好機に波状攻撃をかける展開を作れれば、
井上にも勝機はあると思います。が、このクラスにおいて井上が全く未知数のボクサーである以上、
どのような予想も結局は根拠の不確かなものに過ぎません。


しかし、もしこの相手に井上尚弥が勝ち、一段飛ばしの二階級制覇を、デビュー8戦目で達成するとなると、
それは世界のボクシングファンにとり、かなりの驚きを持って迎えられる衝撃の報でしょう。
何しろ二階級に渡って二桁の防衛回数を数える王者であり、それが一階級飛ばして上がってきた
8戦目の選手に敗れるとなれば一大事です。井上尚弥の声名は、国際的にかなり高まると思います。

現実的には厳しいでしょうが、そうなった上でフライ級への転級も、しつこく期待したいですし、
逆にフライ級最強の二人が、上に上げてくるという可能性もあるでしょう。
これが他の団体の王者相手だったら、あまり楽しい展望にもならないですが、ナルバエス相手なら、
勝って得られる名声、評価の大きさが、井上尚弥に相応しいものだという期待が持てます。


井上尚弥にとっては、デビュー8戦目にして、余りに手強い相手との、大きな試練の一戦となりました。
最短世界奪取記録はこれまで何度か見てきましたが、その後、間もなく、こんな試合を迎えるというのは、
おそらく過去に類例のない話ではないでしょうか。
怪物と呼ばれる童顔の若き王者は、こちらが想定していた、フライ級戦線への段階的な参戦と同等か
ことによるとそれ以上の困難かもしれない一戦に挑むことになります。

改めて、予想外、かつ唐突な大一番の決定でした。
日本のボクシングの歴史を塗り替えると期待される、希有な才能が挑む試練の一戦。
正直、今すでに、少し震えるような気持ちでいます。
そして、試合の成立過程を考えれば皮肉なことに、TV放送の有無などどうでもよく、
会場で、この目で、見ずには済まされない、という気持ちも同時に、沸き上がっています。

...アンタは毎度そうやないか、と言われれば、返す言葉もありませんが。



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長谷川穂積、去就を自らに問う 大阪マラソン動画紹介

2014-11-02 21:17:54 | 長谷川穂積

本日はちょこっとだけ更新。
先日紹介した大阪マラソンの動画をご紹介しておきます。





マラソンに対する準備はあまりしていなかったみたいですね。
この日は最近の中では一番暑く、大変だったようです。
ご覧の通り相当苦しんだようですが、その中で、彼の心がどう動いたのか。
やはり気になりますね。ある程度まではそれも見えたような気がしますが。



そういえば、戎岡淳一が敗れたとのこと。
相手はけっこう強い選手だったようですが...さすがに先行き厳しいでしょうか。
長谷川と同じく、彼もまた、去就に悩み、苦しんでいることだと思います。
いかに重いものであっても、いずれ下さねばならぬ決断であることは事実なのでしょうが。





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