さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

DAZN大展開?/喧噪の中/流れ作業/切なる想い

2018-08-31 08:07:41 | 話題あれこれ



ということで改めて、昨日は村田諒太次戦正式決定の報がありましたが、
DAZN独占生中継というのには、驚かされました。

会見では、DAZNの日本社長さんは、ボクシングというコンテンツの展開に対し、
けっこう前向きというか、意欲的な姿勢のコメントをしていました。
記者からも、その辺について質問が出ていました。ひとつ残念だったのは、
今後、世界戦以外の、日本国内の試合について取り扱う意志があるかどうかを
具体的に訊いて欲しかった、という点ですね。

それはともかく、Jリーグやプロ野球から、ダーツやスカッシュまで、
幅広いジャンルのスポーツを取り扱うプラットフォームの上に、
ボクシングが今まで以上に数多く配信されるのなら、ファンとしては大歓迎です。

Jリーグのように、主体的に映像を作成し、管理した上で、というレベルの話には程遠いとしても、
今回の村田の試合中継を機に、新たな展開に繋がってほしいものです。
また、それに応じて、国内のボクシングが抱える、様々に歪な部分が、少しずつでも正常なものに
変わって行ってくれたら、とも願います。

その意味でも、村田は今回、良い試合をして、その上で結果も出してもらいたい、と思います。
指名試合ということで、まあ本来なら5月に済ましておくべきものだったでしょうが、
現状、闘えそうな(この現状については、むろん、様々に思うこともありますが)最上位の相手、でもありますし。
ロブ・ブラントは、ぱっと見ただけでは、迫力はさほどないですが、遠くから当てるのが巧いし、
自分の型を持っていて、やりにくい感じですが、どこかで捉えて、パワー勝ち、と行って欲しいですね。


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成松大介、アジア大会準々決勝に勝つも、負傷で次戦出場の見込みが厳しい、という話です。
映像などは見ていないんですが、写真で見る限り、これで次の試合が出来るとは思えないですね。
残念ですが、メダル確定というのが救いでしょうか。

あの一連の喧騒の中、調整して、減量して、試合して、というのは、
普通に考えても、簡単なことじゃないだろう、と思うのですが、
こうして堂々と闘い、結果を残すのだから、大したものです。脱帽ものですね。
もし本人が希望するなら、東京五輪後にプロ転向も期待したいですが、これは無いですか。
詳しいことは何も知らないんですが...。


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先週金曜日、BoxingRaiseで、ホールのダブルタイトルのライブ配信を見ていました。
渡部あきのりの試合は、いかにも渡部、というしかない内容と結果で(笑)
もう若くもないのに、相変わらず凄いなぁ、と言うに尽きます。
丸木凌介も何発かいいの当て返してましたが、お構いなし、という風情でした。

で、セミの日本ミニマム級タイトルマッチは、小野心が加納陸を8回TKOしました
どこの記事見ても、けっこう快勝ぽい書き方ばかりですが、そんな試合だったかなぁと。
まあ、非力で、闘い方に幅がない、若い加納を、小野が巧みに攻め落とした、と言えば言えますが、
あれだけ頻繁に頭や肩をぶつけまくって、何のお咎めもないまま試合が進んでしまうのは、
今時、如何なものか、と思わずにはいられません。

KOラウンドとなった8回は、一度バッティングで倒れた加納に、ほとんど休憩も与えず再開。
小野がまたボディを連打しながら頭を当てて、加納が座り込んだところでストップでした。

レフェリーは相変わらず何もしないし、メディアも「結果ありき」の記事ばかりで、
内容について、論評しようという意志が、ほとんど伝わってきません。
こういう空気感の元、この内容の試合が、まるで「老獪でタフな王者の快勝」として
片付けられてしまう「流れ作業」には、強い違和感を持った次第、です。


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山中慎介、WBSSについて語る、という記事。
表題のコメントについては、本当にそうだなぁと思います。
山中の切なる想い、そのものなんだろうなと。

もっとも、アンセルモ・モレノとの二試合は、WBSSの決勝戦であっても
充分通るグレードのものだった、と改めて思いもしますが。
あれこそ「世界バンタム級タイトルマッチ」そのもの、という試合だった、と。

井上尚弥も、バンタム級として、これからいよいよ、あの高みに辿り着くための
闘いに挑むのですね。改めて楽しみです。


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村田諒太、次戦はDAZNで独占生中継! 速報

2018-08-30 13:06:15 | 海外ボクシング
村田諒太の次戦について、先ほどから、記者会見がDAZNでライブ配信されています。

日本時間、10月21日、ラスベガスにて。
相手はWBA2位、ロブ・ブラント。

と、ここまでは、これまで出ていた話の通りですが、放送形態が驚き。
フジテレビではなく、DAZNで「独占」生中継、とのことです。

取り急ぎ、お知らせまで。
いやこれは驚きました。



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速攻に屈する/三週間前の剣呑/横浜セミはやはり/DAZNの秋

2018-08-28 22:34:10 | 話題あれこれ




ということで週末は、大竹秀典が残念ながら、二度目の世界挑戦で初回TKO負けを喫しました。
伊藤雅雪の快挙が、どれだけ凄いことか、こういう形で改めて知ることになったわけですが。

YouTubeは動画が上がっては消え、の繰り返しで、今のところ、こちらだけです。
試合中、一部カットされている部分もある(ダウンと再開のあいだ)のですが、ほぼ、フルに見られます。





本人の言杉浦大介氏の記事など、色々出ていて、付け加えることはほとんどないですね。
早々に相手の力が出る位置に立ってしまい、それに抗うか、いなすかの決断が出来ないまま、
相手の土俵に立って打ち合い、先に効かされ、もう闘い方を変えられず...
端的に言うと「捉えられた」わけです。

仮に何か違う立ち上がりになったとて、内容を変えられても、結果は変わらなかったでしょうね。
アイザック・ドグボエの攻撃力は、まさに現在、122ポンド世界最高レベルにあるようです。
ノニト・ドネアを苦しめたタフガイ、セサール・フアレスをKOした、という記事を見るまで
この選手のことは何も知りませんでしたが、本当に強い、と感嘆するしかありません。
足使い出す前の、若い頃のアズマー・ネルソンの再来、ですね。

二度目の世界挑戦が、こんな相手にかち合ってしまったのは、不運としか言いようがないでしょうが、
ある意味では、得心いった、という部分もあるのではないでしょうか。
勝負の世界に生きる者ならば、リングの上では力が全て、という真実の残酷さと、
同時にその崇高さをも、心底から理解しているはず、だと思います。
大竹秀典もまた、そのひとりであろうと。

だからといって、今後、再起という選択が無いわけではないでしょう。
国内上位とのカードで再浮上を期す、ということになれば、また注目を集めるでしょうね。
これはもう、遠からず本人が決断することになるわけですが。


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9月、全世界注目の再戦ですが、両者が公開練習を行った、とのこと。

お互いの戦意、ないしは敵意が、試合内容自体から生まれたもののみならず、
それ以外の部分から派生したものが多く、何とも剣呑な、という感じがします。
それでも、いざ闘いが終われば、最低限の敬意、マナーをもって、
互いに接することではありましょうが。

個人的には、あの内容であんな採点、数字が出るとなると、再戦では...と
結局そこが引っかかってしまいますね。
ゴロフキンにとっては難しく、カネロにとってはあと少し、ということになるのか、と。
しかも、実質勝っていたものをもう一度、という側と、
引き分けたものの、不評も多かったことで、闘志を燃やす側との闘いです。
はてさて...ゴロフキンを心情的には応援しますが、どうなりますか。


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10月7日、横浜inWBSSに、拳四朗の防衛戦が入りました
これ自体は予想通りですが、カードとしては、あまり良いものにはならないだろう、と
思っていたら、ミラン・メリンドが三度目の来日とのことです。ちょっと意外でした。

拳四朗は、倒すことに意欲を見せているようですが、そう簡単でもなさそうに思います。
メリンドは、田口戦では、迎え撃ちや狙い撃ちの巧さを出せない距離に突き放されて、苦しい展開で敗れましたが、
拳四朗は距離の維持を、自身の機動力でもって行わないといけないわけで、
その攻防で、メリンドの良さが出る局面も、かなりあるような気がします。

もしこの相手にワンサイドで、なおかつKOで勝つとなると、その実力は相当なものと見るべきでしょうね。
それでも現状、単独で世界戦興行が出来ていないのは残念です。
もっとも本人、何を言っても、あまり悲壮感がないのですけど(笑)


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DAZN、米国進出第二弾カード発表、とのこと。
デメトリアス・アンドラーデが、ミドル級タイトルに挑むカードなど、
「やっとですか。良かったですなぁ」と、他人事ながらほっこりするお話ですが、
さらにダニエル・ジェイコブスも、強敵相手に闘うようで、
こうしてみると、確かになかなかのラインナップではあります。若干地味かもですが。

翻って我が国のDAZNですが、先月のディリアン・ホワイトvsジョセフ・パーカー戦を最後に、
次回放送予定がなかなか出ません...というに留まらず、またしても「ボクシング」の
項目自体が消えてしまいました。
まあこれは、前回も一度同じ事があり、次に放送カードが決まれば復活するのでしょうが。

この辺、WOWOWとの棲み分けがどうなるのか、ということも含め、
秋の放送予定がどのようなものになるか、楽しみというか、注目ですね。


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相手云々より/妥当な設定だが/今組むとは/またも「ヤマナカ」が引退

2018-08-24 19:19:20 | 話題あれこれ




村田諒太の次戦については、少し前からあれやこれやと、国内外で報道されています。
指名挑戦者ロバート・ブラント(ツェッペリンのボーカルと間違えそうですが)陣営が
WBAの入札に応じ、低額で落札し、本田会長がそれを拒否、という流れは、
確かエンダム第二戦の前にも、同じような話があったように思います。

結局、WBA第二王座であろうとも、ミドル級ともなれば、やはりそれを手にしたいという
コンテンダーなりプロモーターなりが存在し、それを求めて挑戦権を主張してくるのですね。
まして、昨年、決定戦と再戦、という形でそのタイトルを賭けた試合を二試合闘い、
次に即、指名試合をやらず、試合間隔も年二試合ペース、という村田に対し、
こういう話のひとつやふたつ、持ち上がるのも当然、と見るべきなのでしょう。
これが仮に、逆の立場だったら、村田を応援する立場からは、苛立ちを抑えられない展開でしょうしね。

ブラントの、米国における評価や知名度がどうとか、本田会長はあれこれ言っていますが、
実際のところ、現状の村田がそれを言える立場かどうかは、ご自身が一番良くご存じのはずです。
このあたりとの試合を、5月に横浜で済ましておけば、ゴロフキン、カネロの勝者に挑む、
という話も、多少は説得力が増したでしょうが...。
もし本当だったとしても、えらく都合のええ話やな、としか思えません。

結局、ブラント陣営の落札した額を上回る報酬でもって、対戦合意するのではないか、と思います。
今日になって、そういう記事もネットニュースに出ていました。

ただ、いずれにせよ「世界ミドル級王座」って、このくらいの道程を経さえしたら
到達できてしまうものなの、という思いは残ります。
それこそ、よほどの強さ、相手を寄せ付けないくらいの勝ち方をするというなら、
印象の面では、だいぶ変わってくると思いますが。


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もう、10年以上も前から、こういうルール作らんと、と思い続けていた
体重超過に対する罰則規定が作られました

3%超過で試合中止、それ未満では再計量、
当日体重の増加は8%まで、という数字の設定は、
概ね妥当なものだと感じます。

例えばバンタム級(118ポンド)なら、約121ポンド1/2超過で試合中止。
再計量を経ての、当日体重は、約127ポンド1/2でアウト、です
(小数点以下の数字が出て、厳密な計算ではないですが、だいたい、ということで)。
3月のルイス・ネリーは、いずれの数字も上回っていました。
個人的には、当日体重の設定は、もっと厳しくていいと思いますが。

問題は、これをTV放送枠の決まった世界戦などで適用できるかどうか、ですね。
その辺の記載は、どの記事にも明確に記述されていません。
事務局長なり、誰なりが、コメントで「方針」を語っても、
それを明文化していない以上、結局は無意味です。それが日本のボクシング界です。

今後の成り行き(こういうケースが起こること自体がなければ、それが何よりですが)を
注目しますが、結局はJBCなり、その中の個人なりが、頑張ってこういうルールを作っても、
業界全体がそれに賛同し、協力し、時に負担を、損害を被ることになる覚悟を持たないと、
結局は肝心なところで、なあなあになってしまわないか、不安でもありますね。


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今日は残念なニュースと、明るいニュース、両方が飛び込んできました。
こちらは明るい方。

末吉大、三代大訓がダブルタイトル戦で激突、だそうです。
10月6日というから、横アリinWBSSの前日ですね。

いずれ対戦してもらわんと、と思っていましたが「今、組むか」とびっくりしました。
両陣営とも強気というか。或いは久我、和氣戦の成功による波及効果、でもあるのか。
いずれにせよ、喜ばしい限りのマッチメイクですね。
細かいことは後回しにして、何より先に、こうでないといかん、という感じです(^^)


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山中竜也、引退勧告を受け入れ、表明

先のサルダール戦、果敢に闘うも敗れ、しかし再起への期待をしていたところでの引退です。
カジェロス戦で見せた技巧の冴え、成長ぶりは、思わず目を見張るものがあったし、
大柄な体格から、上のクラスへの転級も楽しみにしていました。

近く会見予定とのことですが、本人のコメントも、SNS上にアップされています
多言無用、ですね。
長谷川穂積に憧れ、闘いに身を投じ、努力を重ねて、走り続けた12年間、お疲れ様でした。
第二の人生に、幸あらんことを。



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横アリinWBSS/中部のみ生中継/会場で見るべきでした/危機迫る?/目利き鼻効き

2018-08-22 12:37:15 | 井上尚弥



お盆休みまでは、TVで会場で、楽しく観戦が続きましたが、
それと前後して、あれこれ話題もありましたので、簡単に。


井上尚弥、ファン・カルロス・パヤノ戦は、海外報道から話が漏れるいつものパターン。
昨日、日本側から正式発表もあり、10月7日、横浜アリーナ開催決定
記事によると、WBSSイベントのスタッフ主導で、会場演出がされるなど、
いわばWBSSが「直輸入」される形になりそうです。これは楽しみですね。

試合自体については、井上有利の予想が多い模様。
今月号のボクシングビートによれば、パヤノは今年3月の試合でダウンを喫しています。
動画ありましたので、貼ります。




アマチュアが長く、プロ入りが26歳くらいで、今34歳のファイター型、となれば、
一般的にはもう、苦しい時期に来ている、と見るのが普通でしょう。

しかし、アマチュアで長く闘ったベースの上に、あのスタイルを構築し、
モレノやウォーレンといった技巧、高速の選手と渡り合ってきたのですから、
やはり侮れません。大イベント、大一番ですから、万全に仕上げてくるでしょう。

何にせよ、楽しみな一戦です。とうとう始まる、という感じです。
会場は出来れば、見やすくて大箱、という意味で、国技館か武道館が良かったですが、
横浜アリーナなら、見やすさは落ちるにしても、箱として不足なし、でしょう。
これは当然、見に行きます。当日は大いに盛り上がるでしょうね(^^)


※チケットの詳細について、こんなお話が。
あまり時間がかかるようだと、売れ行きにも関わってくるかもしれませんね。
関係者諸氏も、色々大変、ご苦労もおありでしょうが、早期の調整を願うばかり、です。


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さて、井上尚弥に次ぐツートップの一角、と思う田中恒成が、
赤丸急上昇の王者、木村翔に挑む一戦、王者の木村側も会見を開きました

この記事の、写真キャプションによると、当日CBCは生中継。
しかし関東では、TBSが深夜録画。アコスタ戦は生中継だったのですが、今回は違うようです。
関西では、というと、これまで通り、おそらく何もなし、でしょう。
もし、平日夜のゴールデンタイムなら、全国生中継もあるかと思ったんですが、
試合が月曜祝日、時間が夕方、となった時点で、こうなることは読めました。

それにしても、日本人同士のお手軽ご近所対決、というわけではなく、
共に日本の枠を越えた評価と実績を持つ選手同士の好カードなんですが、
TVの放送も、会場の規模も、その内実に見合わない、としか言えないのが残念です。

ライブで見ようと思うと、中部以外の者は、会場に足を運ぶ以外、手がない。
ネット配信も、現時点であるかないか不明。
フエンテス戦はネット配信ありましたが、アコスタ戦は、確か国内では見られない、という縛りだったような。
今回、この辺はどうなるか不明ですが。

そして、チケット買おうと思ったら、畑中ジムはHPの更新が滞っており、
検索すると、ジムOBの、あのドラゴン杉田竜平が、郷里岐阜にて開設したジムのHPが先頭に出ました。
チケットぴあでも売ってますが、現役時代、良い試合を何度も見せて貰った恩義?もあり(笑)
こちらの割り当て分を購入して、観戦することにしましたが、価格はリングサイド7万円から。
そんなチケット、到底買えず、スタンド席から観戦することになりますが、それでも1万円かかります。

...なんというか、あらゆる面で「閉ざされた」感、満載のイベントになってしまっていますね。
あれこれつべこべ、同じことばっかりですが、こんなことで良いのかなあ、と思わずにはいられません。


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先週、岩佐亮佑、ドヘニー戦の翌日は、八重樫東、向井寛史戦があり、ホールは熱狂に包まれました。
友人の厚意により、TV放送されたものを見ることが出来ました。

細かいことは抜きにして、これは会場行ってでも、直に見とくべきだった、というに尽きます。
しまった、外した!という感じでした(^^)

結果知って見る映像でも、充分に感動的な熱戦でした。
おまけに実況解説が、考え得る中で最低点に近かったですが、それでもなお、です。

個人的には、向井寛史が、東京のリングで「ええトコ」見せてくれたのが、嬉しかったです。
ジムの性急なマッチメイクで、王者や上位クラス相手に苦しい試合、厳しい結果を重ねてきて、
その良さを評価されず、低い評価に甘んじてきた面がありますが、やっと本来受けるべきものに近い
「好評」を得たのではないか、と。もちろん、結果は残念ではありましたが。


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この夏、ボクシングの対外イメージを地に落としまくった御仁ですが、
その代償として、ようやく身を引いてくださった模様です。

おそらくですが、これ以上続けると、具体的に、その身辺に危機が迫る、という
状況になったから、という以外、こういう決断をする理由はないでしょうね。
ただ、肩書き全部捨てて「引退」するなら、過ぎたことは水に流す、
というわけにはいかんだろう、と思いますけども。その辺がどうなるか。
いかにも、あっち方面の話の付け方「手打ち」的な雰囲気も感じますが。

何にせよ、この人ひとりがどうなろうと、本来、どうでもいい話ではあります。
ひとりのファンとしては、判定の正常化、キッズ大会のプロアマ統合、
高山勝成の選手登録問題、用具販売の経理透明化、その他諸々の問題に対し、
理事総入れ替え?となるであろう日連が、どういう姿勢を見せるのか、引き続き注目ですね。

そうそう、マスコミの皆さんには、プロ転向選手の「移籍金」問題にも、
深く、深ーく、切り込んでもらいたいものですね。
これまた、色々と、根深い問題をはらんでいるようにも思います。


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本人が働いた狼藉を、周りの者が謝って、手打ち
ヤクザ以下やな、と思わず失笑が漏れます。
いうたって、もう、ええ歳こいとる男の仕業とも思えません。
まあ、本人は、我々の目の届かないところで、人知れず本田会長なり、
他の誰かなりに、平身低頭してるのかも知れませんが。

しかし、この男に目を付けられたということは、TJドヘニーの実力評価が、
それだけ低い、試合ぶりも冴えなかった、という証ではあるんでしょうね。
もし、岩佐に勝った相手が、アイザック・ドグボエだったとしたら、側に寄りつきもせんかったでしょうし。
この辺、相変わらずの目利きぶりというか、鼻が効くというか...ある意味、一流のプロなんでしょうね、彼(ら)は。


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手応えと、ポイントの話は別 岩佐亮佑「苦手科目」な挑戦者に敗れる

2018-08-16 21:48:36 | 関東ボクシング



ということで、G+のみならず、民放BSでも生中継、有り難いことではあります。
世界戦でこの放送形態を、有り難がってちゃいかんのでしょうが、それはひとまず置いて、
生中継を見終えました。簡単に感想。


テレンス・ジョン・ドヘニー、略してTJドヘニーは、終わってみれば、
岩佐亮佑にとって、苦手科目が満載された選手でした。

岩佐より若干小柄、上体は厚く、離れた距離で右回り基本、手は下げ加減。
出所を見にくくしたパンチを振っては動く。
打つだけ打って、クリンチ、ホールドも辞さず。
肩から突っ込んだかと思ったら、困ったら引いて、当てて逃げて、また揉み合って、という具合の回もあり。

抜群に巧いわけでも、底抜けにパンチがあるでもない。
しかし、その都度、やらねばならないことを、適切に選択してこなす。
悪く言えば、その場しのぎの繰り返し、なりふり構わず、という言い方にもなるのですが。


岩佐は過去ふたつの黒星がサウスポーですが、特に左が苦手というと、違うように思います。
右リードを基調に、相手を良い位置に「セット」して、ストレートパンチとアッパーカットを
距離の長短に応じて打ち分け、相手の出方を限定して「処理」し、左を決める。
普通の、というか、正統派、と見なされるような相手なら、左右関係なく、
岩佐亮佑はその抜群のセンスを発揮し、冴え渡ったボクシングを見せてくれる選手です。

言わずと知れた山中慎介戦はもとより、臼井欽士郎、益田健太郎といった日本上位相手に見せた
技巧の冴えは、その優れた才能の証明だったと思います。

ただ、リー・ハスキンスには、ペースに乗れぬまま打ち込まれ、完敗でした。
左相手だからどう、というのでなく、そこそこ一発もあり、トリッキーで、執拗なタイプ...
さらに言うなら、技巧の質が問われる展開に収まらない選手が苦手、ということなのでしょう。

そして、ドヘニーはまさしく、岩佐にとり、苦手科目そのもの、という感じのボクサーでした。


初回、ジャブでカットさせた?もので、なんか好スタートぽく見えたりもしましたが、
前半は取っては取られ、の繰り返しに見えました。
ただ、けっこう大差を付けたジャッジは、岩佐のジャブと、ボディ攻撃で取れた、と我々が見た回も、
手数、攻勢、さらに「展開構築の意志、彼に有り」ということで、ドヘニーに振ったのでしょう。

後半も、8回なんかは、岩佐のボディが入って、ドヘニーが目に見えて深く呼吸する場面がありましたが、
ドヘニーが右ジャブを当て返して、結果、ドヘニーが抑えたようです。
私はこの回、迷いに迷って岩佐にしたんですが...。
最終回も、もうひと押し、と思ったんですが、これまた迷う回でした。

さうぽん採点は、岩ド岩ド 岩ドド岩 ド岩岩ド、という感じでドロー。
しかし、8回を逆につけたら、負けです。
全体的に、岩佐に甘い採点になっているかもしれません。


岩佐は試合中も、試合後も、表情を見ると、打ち負かされた、という風ではありませんでした。
何よりも、本人の手応えとして、相手の実力に圧倒された、という感じではなかったのでしょう。

しかし、それとポイントの話はまた別、というのが、今回の試合だったように思います。
挑戦者がアイリッシュだからいうのではなく、薬師寺、マッカラー戦を思い出しました。
あれも最後は、かなり打ち込んで弱らせたけど、ポイント挽回には至らず、という試合でした。


ただ、岩佐としては、ハスキンス戦のことを思えば、トリッキーな相手に対して、
最後まで、内容的にはよく渡り合った、という意味で、苦手克服とはいかずとも、
階級を上げたこともあり、ひとつ成長を示した、とはいえる内容だったかもしれません。

厳しい夏場の調整も大変だったでしょうが、最終回を除けば、見るからに疲れた、落ちた、という回もなく、
体力的には、よく持った方だったとも見えました。

ただ、実力的に大きく劣った、というではない相手に、それでも負けてしまったことは、
今後のことを考えるに、違う意味で深刻かもしれません。
ひょっとしたら「進退」云々、という話も、出てくるかもしれないです。

国内のトップシーンが大いに盛り上がった階級ですので、もう一度そこに身を投じて、
再浮上を期す、というような展開があれば良いですが、なかなか難しい部分もありましょうね。
バンタム級時代に、国内のシーンで、そういう試合を重ねた過去のある選手だけに、
期待したいところではあるんですが、そこはもう、本人の心身の状態次第、ですね。



新王者ドヘニーですが、ダニエル・ローマンが日本のリングを去った?影響もあり、
日本の上位相手に、再来日があり得る、同級唯一の?チャンピオン、ということになる...のでしょうか。

まあ、先のことはわかりませんが、今日の試合を子細に「見られた」上での再来日があるなら、
そこで何を、どう変えてくるのか、何も変わらないのか、あれこれ含めて、
また、この選手のことを、関心を持って見ることになりますね。
傷の治癒が問題なければ、次は年末...でしょうか?


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先制、劣勢、逆襲、そして勝利 これぞ「矢田劇場」 矢田良太、地元枚方でTKO防衛

2018-08-12 14:42:28 | 関西ボクシング



ということで連日の観戦、昨日は枚方(ひらかた、と読みます)の
枚方市立総合体育館にて観戦してきました。


メインは、地元出身の日本ウェルター級王者、矢田良太の初防衛戦。
若い頃から何試合も見てますが、肝心の戴冠戦がどこでも見られない。
まあそれは良いとして、一日10時間と豪語する猛練習で鍛えた強打と、
打たれ脆い、或いは打たれ方が「まとも」過ぎる、という欠点を抱え、
勝ち負け以前に、試合ぶりがスリルに溢れた、目を離せないボクサーです。

相手は奈良ジムの岡本和泰。
よく、パンチがないからとりあえず「技巧派」と言うとこか、みたいな選手もいますが、
この選手は本当に当てるのが巧い。正しく「技巧派」と言える選手。
ただ、体格やパワーではかなり劣勢だろうなあ、と思っていました。


初回、岡本が軽く左当ててスタート。しかし終盤、矢田が飛び込んで右クロス。
これが決まって岡本、ダウン。矢田、一撃で試合の流れを決め...たかに見えましたが。

2回、意外にダメージ浅い?岡本が左ジャブ、後続の右。コンパクトで速いワンツー。
3回、矢田が圧し、ロープ際まで追えたら単発ヒットもあるが、中央では岡本が優勢。
左ジャブ、左フックのコンビ、ワンツーで支配。

パワーでは矢田だが、ミスが多い。岡本は軽いが速く、よく当てている。
こつこつ当て続けている岡本のジャブからワンツーを見ていると、
「当たりどころ」次第で、矢田が効かされたり、倒されたりもあり得るか?という感じ。

4回、矢田が右を上下に散らし、岡本少し止まり加減。矢田が盛り返す。
5回も矢田が左ジャブから右ボディストレートで出るが、岡本ワンツー返す。

6回、熱戦が激戦に変わる。岡本のワンツー、右アッパーもあったか、矢田が効いて、
膝がガクガク、自分からクリンチに行く。脆さか、打たれ方の悪さか、いずれにせよ大ピンチ。
岡本左ボディから右で追撃。しかし矢田、半ば捨て身で右を決め、逆襲。
右、右、右、右、右!という感じで猛反撃、岡本逆にダメージを負う。
これまた矢田ならではの凄み。しかし岡本も打ち返して、ゴング。

7回、両者ともピンチとチャンスを経た次でしたが、矢田が岡本を捉える。
岡本、見るからにスピードが落ちていて、矢田の右フックを食らう。
矢田、ここで右アッパーから右クロスのコンビ、岡本コーナーへよろめき、
レフェリーストップとなりました。


終わってみれば、両者のボクサーとしてのキャラクターというか、特徴が
良いとこも悪いとこも、全部見られた試合でした。
矢田はパワーを基調に、強打で先手を取る闘い方が出来れば良いですが、
打たれると一転、大ピンチ、という試合も多い。
しかし、そこから逆襲し、勝つ姿には、脆さと裏腹の凄みがあります。
地元枚方の観衆の前で、矢田良太は、自分の力の全てを見せて勝ちました。
ちょっと心配なところもありますが、ひとまず、拍手したいと思います。

その矢田に先手を取られながら、技巧派の持ち味を存分に出し、
冷静に闘って盛り返し、試合を盛り上げた岡本和泰も、立派な闘いぶりでした。
こちらにも拍手です。


※セミと前後しますが、こちらも動画アップされていました。ご紹介。




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この日はセミファイルも注目カード。
これも枚方出身の日本バンタム級3位、田中一樹と、
ランクと実力が見合わぬ実力者として知られる、同9位の栗原慶太。

初回、栗原の左ジャブが鋭く、強い。田中、左の差し合いではかなわず、右クロス飛ばす。
左フック応酬のあと、栗原がジャブで崩して、右クロス。田中、一拍おいてダウン。
2回も栗原が左で支配。田中の左に右を被せる。田中が右を返すが、栗原右ボディ。

3回、栗原が右二発、田中ダウン。しかし立って、ロープ際から反撃。
左右連打が栗原をヒット、場内沸く。しかし栗原、冷静に立て直し攻勢。
栗原、右ボディから右を上に。田中ロープに倒れかかるダウン。
田中立って、ガードして耐えるが、栗原の右が決まって、レフェリーストップでした。


ボクシングファンなら、好カードというよりは、栗原に田中が挑むチャレンジマッチ、
と見なすカードですが、地元枚方の観衆は、そういう風に見ていたのかどうか、よくわかりません。
ただ、試合後の栗原の爽やかなインタビューもあってか、場内の雰囲気としては、
栗原の強さを認め、素直に称える、という感じでした。

しかし栗原、見事な強さでした。昨年12月、ホールでKO勝ちした試合を見て、
こんな強いのに、10何位とか、どうなってるんやろう、と思ったものですが、
今回もまた、枚方市民の皆さんも納得の、見事な勝ちっぷりでした。


※昨日の今日ですが、動画ありました。仕事が早い。ということでご紹介。




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初めて行った枚方市立総合体育館ですが、場内はなかなかの盛況でした。
二階席は全席自由で、良い傾斜がついていて、見やすい。
二階席は土足禁止、と言われて驚きましたが、考えたら、普通の体育館とはそういうものですね。

会場規模は、具体的に何人くらい、とは言いにくいですが、一杯なら3千人くらい?
最寄り駅から少し遠いですが、この日はシャトルバスも出たそうです。
昨年に続き、二度目の興行だったそうですが、今後も興行があるかもしれません。

連日の観戦でしたが、試合自体はどれも見どころアリな試合ばかりで、当たりでした(^^)
暑い中の調整を経て、好試合を見せてくれた選手の皆さんに、改めて敬意を。そして感謝、ですね。



コメント (3)
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15歳デビューから11年、奥本貴之悲願の戴冠 元同門の久高寛之を僅差で下す

2018-08-11 13:28:40 | 久高寛之



ということで、昨夜は府立の地下にて、蒸し暑い中、観戦してきました。
全5試合ながら、アンダーカードにも見たい選手が出るし、ということで、
蒸し暑いさなかですが、会場に足を運びました。


メインは久高寛之と奥本貴之の関西対決、ついでに元同門の対戦でした。

初回、2回と、サウスポー奥本がジャブ、左ストレートを当て、右回り。
右サイドへ出て、左アッパー、フック。久高は前に出て、ショートで打ち返す。
やや揉み合いの多い展開。いずれも奥本が先手で、ポイントを抑えたか。

3回、奥本は足を使いつつ、ストレートパンチで捌きにかかるが、
久高が右ショート、左フックをカウンター。見事な当て勘を披露。
久高、バッティングでカット、出血。
4回、久高左右ボディ、右フック決める。久高が連取。

5回、久高にドクターチェック。ショートの攻防、互いに打っては揉み合い。
久高正確に当てているが少ない。手数で奥本。
6回、奥本足使い、久高が押す。

7回、さらに試合は白熱。久高がボディ攻撃。振りの小さい右ショートを再三決める。
奥本も果敢に打ち返す。
8回、久高の流れになるかと思ったが、奥本が左ストレートを決め、手数でもまさる。
久高は疲れたか、上体が前にのめり、バランス悪い。

9回、久高はこの回、2度目、3度目のドクターチェックを受ける。出血はけっこうあったか。
両者果敢に打ち合い、奥本が左のヒットでややまさる?迷う回。

10回、ラストに来て両者、ヒットの応酬。攻防が激しく入れ替わる。
久高が右ヒット、ボディも。連打で追い上げ、奥本きつそうだったが、左から右フック。
左で追撃、久高打たれる。しかし久高また反撃、左右フック。奥本もまた返す。やや久高?


判定は三者とも96-94、奥本。
さうぽん採点は、奥奥久久 奥久久奥 △久 で、95-94、久高でした。
迷ったラストふたつを逆にすれば、公式採点と同じになります。

私は、久高がインサイドから入れたパンチの正確さを採って、こういう採点をしましたが、
久高本人が「やりにくいと思っているうちに終わった」とコメントしているとおり、
単にファイター一辺倒じゃなく、足を使ってストレートで突き放し、久高が来たら右サイドへ出て、
左アッパーを当てる、という風に、闘い方に思ったよりも幅があった奥本が、
要所でポイントを抑えた、という試合だったのでしょう。

もちろん、試合の全てにおいて、奥本の狙いが通じていたわけではなく、久高のインファイト、
ショートの右、ボディ攻撃などは、充分奥本を脅かしていました。
しかし奥本がその都度、果敢に打ち返して相殺し、踏みとどまって、また反撃する。
先制に成功した序盤、苦しかった中盤、両者ぎりぎりのところで踏みとどまった終盤、
いずれも、奥本からその果敢さが消えることはありませんでした。

タイでの15歳デビューから11年、26歳のサウスポーの歩みは、順風満帆だったわけではありません。
しかし、何度も直に見たその試合ぶりは、常に全力、果敢、時には捨て身にさえ見えるもので、
ある意味「これぞプロ」という、強い納得感を覚えたことが何度もありました。
今回の試合でも、奥本貴之は、その闘い方を貫きました。


敗れた久高ですが、従来から持っていた輝きと、厳しいキャリアを経て身につけた果敢さは、
充分に見られたと思います。右ショートの当て勘、ボディ攻撃など、攻め口も色々ありました。
ただ、インファイトに持ち込もうとし過ぎたあまり、負傷もしましたし、
何より奥本の粘りを引き出してしまった面もあるかな、とも。
離れた距離では、奥本の方が優勢らしい、と見えたのも、若干意外でした。

いずれにせよ惜敗でしたが、充分、良い試合をしてくれた、と思います。
関西依怙贔屓全開でいえば、負けた相手が奥本で良かったかな、と。誠に勝手ですが。
逆に言えば、奥本の奮闘には、それだけの納得感があった、ということでもあります。


暑いさなか、両者とも調整は大変だったことでしょうが、なかなかの熱戦を見せてもらえました。
勝ち負け以前に、両者に拍手したいと思います。


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昨日はアンダーカードにも、見たいな、と思う選手が出ておりました。

仲村正男は、フィリピンのマルボン・ボディオンガンを打ちまくり、5回終了TKO。
強い左を、リベットのように打ち込み、足を使って捌き、右強打を打ち込み、連打をフォロー。
仲村は以前の、一撃必殺!という打ち方ではなく、7~8分の感じでヒットを重ね続けました。
ボディオンガンは、打たれても打たれても闘志を見せましたが、5回、右アッパーを好打される。
なおも粘りましたが、セコンドが棄権しました。

仲村、再起二戦目ですが快勝でした。格下とはいえ、骨のある相手でしたが、
全体的な質の向上が見えたように思います。
この上、要所で以前の一発強打が出れば、鬼に金棒です。今後が楽しみです。


引退かと目されていた40歳、野中悠樹は、タイのミドル級王者マタワット・マサムインに
大苦戦の末、判定勝ちでした。
サウスポー同士なんですが、小柄なマタワットが引いて、野中が追う流れ。
マタワットは自分からはほぼ打たず、野中が打ったら、外して左を被せ、右返す。
本当にそれだけなんですが、意外に目が良く、上体が柔軟で、野中がミスしたところに、
何度か左がクリーンヒットし、場内どよめく場面も。

野中は得意な展開ではないことに加え、ウェイトもミドル級オーバーで、身体の切れも悪い。
単発ながら左を当て返し、ボディ攻撃も見せ、判定は3-0で野中でしたが、
これ、見方次第で逆あるやろ、と思ってしまいました。
まあ、ほぼ全部、待ちっぱなしのマタワットに、勝つ意欲が欠けていた、とも言えるでしょうが。


昨年の新人王戦で、ウェルター級西軍代表だった安達陸虎は、
インドネシアのマキシ・ナハクを、3回左フックのダブル(下→上)でKO。
ウェイトが意外に重く、158.5ポンドでした。今後は上のクラスで闘うのでしょうか。


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ところでこの興行、TVはなくとも、BoxingRaiseで配信などあるのかな、と思っていたら、
今月に入って配信予定が出ていません。この辺は気がかり。

※BoxingRaiseにて、動画がアップされていました。
先日の久我ー和氣戦も見られます。ひとまず安心です。


まあとにかく、ほなら会場行かなしゃあない、と思って足を運びましたが、
チケットの価格が、この暑さにやられて正気を失っているのか、と聞きたくなるようなものでした。
府立の地下で、リングサイド3万から始まって、2万、1万5千、1万と来て、立ち見でも5千円。

先日の中谷正義、富岡樹戦も同様の設定でしたが、これを額面通りの価格で買う「一般客」は、
いたとしてもきわめて少数派でしょう。

しかも、メインの両者が地元大阪の選手であり、さらにアンダーにも、仲村、野中、
そして井岡弘樹ジムのホープ安達が出たので、それぞれの選手やジムの応援や後援の方々が
あの狭い府立の地下で、一堂に会したわけで、当然、場内盛況。
そのため、人の熱に冷房が負けてしまったか、非常に蒸し暑い。

もはや「異様」と言っていい価格設定でありながら、見る者に忍耐を強いる状況は、
まあボクシングファンなら慣れっこではありますが、やっぱり、あらゆる意味で、
ここは「閉ざされた空間」やなぁ、としみじみ思わされました。
アンダーからメインまで、見せ方次第で、もっと多くの人に見てもらえるものなのになぁ、
本当にもったいない...と、そんなことを、いつもどおりに思った次第です。



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善戦健闘/早々の決定打/日程動かず/「フリー素材」と化す

2018-08-02 02:06:33 | 話題あれこれ



先の日曜は、TVでWOWOWを見ることは出来たのですが、
府立の地下には結局、行けませんでした。
YouTubeにて、中谷正義vs富岡樹の動画がありまして、ちょっと画質は良くなかったですが、
何が起こったのかは、見ることが出来ました。





富岡樹は、7戦目のキャリアにしては、良く動けていて、全体的に整った感じ。
4回までは、手足のスピードで勝り、速いパンチを当てては足を使い、クリンチで止め、という繰り返し。
中谷はヒットがあっても単発で、それも少ない。失点を重ねているように見えました。

しかし、動きで外しやすいようにするため、構えは低め。
中谷が圧力を強め、富岡が疲れてきたらどうなるか、と思っていた5回4回、
両者もつれた際に、中谷が苛立ったのか、富岡を肩でかついでから投げ落とす。
(この回は、5回ではなく4回でした。コメント欄にご指摘いただきました。訂正します)

レフェリーが減点せず、富岡に休憩を与えることもしないまま、再開。
これが試合の流れを変えた、と見られても仕方ない感じ。
6回、中谷がヒットを取り、連打で追撃、左から右。富岡、勢いに押された感じでダウン。
その後は中谷が巻き返し、少しずつ富岡が苦しくなる。
11回、中谷攻め、富岡またダウン。追撃でコーナー付近へ飛ばされ、TKOとなりました。


中谷には、世界戦の話がまとまりかけていた、という話を、当ブログのコメント欄にて
書き込んでくださった方もいました。そういう話もあって当然、という位置にいながら、
結局、デビュー7戦目の相手との防衛戦が組まれたことには、ちょっと心配もありましたが、
苦戦したとはいえ、後半は強さを見せた試合でした。あのラフ行為はいただけませんが。


富岡樹は、SNSなどで、けっこう刺激的なコメントを発していたそうですが、
なるほど、言うだけのことはあるなぁ、と感心しました。
このキャリアで中谷相手にこれだけやれるだけでも、充分立派です。

そもそも、少々の「ビッグマウス」ってんですか、私は大いに結構だと思っています。
言うだけ言うて、相手を厳選し、自主興行で勝ち続けるだけ、というのは困りますが、
敵地で強豪王者に挑む、という挑戦をしているわけですから、全然OK。
その姿勢さえあれば、むしろもっと派手なコメントがあって良い、と思うくらいです。

ボクサーは、内容や結果への評を、結局は自分ひとりで背負っていかねばならないのですから、
それを承知の上で、自分の存在をアピールするのに、何の遠慮も要らないでしょう。
また見てみたいなと思う、若い選手をまたひとり、知ることが出来ました。嬉しいことでした。


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同日、名古屋...というか刈谷では、Sバンタム級ユース王者の水野拓哉が初回KO勝ち
こちらはBoxingRaiseで後日、動画を見ました。

相手は三河ジムの伊藤仁也。東海地区の若手対決。
スラリとした長身のボクサータイプで、捌く展開で良さが出るか、と見えましたが、
水野が自信満々に踏み込み、右をクリーンヒット。コーナー際で伊藤倒れ、
追撃でストップとなりました。

早々に、水野の「決定力」が出た、という感じの一戦でした。
ユースタイトルを賭けた試合で、各地の若手と厳しい試合を重ねている水野、
久々の強打爆発となりました。あれこれ課題もありましょうが、この辺は魅力的です。
日本上位に強豪が多いクラスですが、世代的にも水野あたりが浮上してきてほしいですね。


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名古屋と言えば田中恒成、木村翔挑戦が、当初の日程を変えず、
9月24日、名古屋は武田テバオーシャンアリーナで、と発表されました。

この辺はもう、名古屋陣営とWBOの合意が形成されていたのでしょうか。
何にせよ、中国での防衛戦の日程が思うに任せなかった木村側が、
またしても不利な日程そのままに、指名試合に臨むことになるわけです。
木村には、何とか良い状態に仕上げてきてほしい、と願うばかりですね。

予想としては、その辺の話を抜きにしても、田中恒成有利と見ます。
ただ、田中がしっかり外し、当てて行く流れを作れたとしても、
時に好調さ故に、或いは闘志が勝ち、判断を誤り、無理をする部分は、どこかで出てくるかなと。
あと、木村のボディ攻撃と、上下に散らす攻め口は、多彩さを増しているので、
そこは要警戒、でしょうね。

楽しみな一戦ですが、さて、今回もCBC主導...となると、例によって、
「他地域のことは知らん」という感じなのかなぁ、と思います。
まずは「TVどうすんの」と、気になって仕方がない関西人です。


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週明け、伊藤雅雪の快挙も、久我和氣戦の熱狂もそっちのけで、
プロの協会と、アマの日連を混同する向きも多い我が国では、
朝のニュースから、お昼のワイドショーまでも、終身会長さんの話が大きく取り上げられております

お昼の番組では、西岡利晃がスタジオ出演していたそうですが、何を話したんでしょうかね。
局によっては、森田健に問題の「奈良判定」試合を解説させたところもあるそうで。シュール...。

とにかく、一度、この手の番組が取り扱い始めると、もう止まりませんね。
ルックスのインパクトと、それを裏切らない非常識エピソードの数々で、
当分は、世の耳目を引きつけて離さないことでありましょう。
TV局にすれば、ただで好き放題扱える、いわば「フリー素材」で数字が取れるわけで、
こんなにおいしい話はありません。
相撲協会も、レスリングもアメフトも同様でした。
今回、めでたいことに、その末席に、我らがボクシングも加えていただけたわけです。
良かった良かった。


...まあ、笑い事じゃないですけどね。
東京五輪も2年後に迫り、まともな組織に生まれ変わってくれんと、
誰より選手にとって迷惑です。
個人的には、ファンである高山勝成の予選?参加はどうなんねん!と思いますし。
TV局が、世間が飽きるまでは盛り上げてくれはるでしょうから、それを利して、
一刻も早く、組織の改革を実現してもらいたい、ですね。



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