さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

短いながらも京口vs久田戦プレビュー、動画紹介

2019-09-30 04:06:22 | 関西ボクシング



ということで、毎度お馴染み「せやねん」にて、京口vs久田戦プレビューあり。
ちょっと短めですが。
ラグビーあるし世界陸上あるし、どうでもええのに阪神の話もあるしで、なかなか大きく時間を割いてはもらえなかった模様。

一応ご紹介。数日で消します。






配信開始、つまりメインイベント開始のおおよその時間ですが、少し早まり、20時30分頃になった模様。
表記が変わっていますので、改めて貼っておきます。

※今日、さらに時間変更があり、20時20分頃、となっています。これは要注意ですね。

残念ながら明日は、仕事以外の所用が入ってしまい、会場行きはかないません。残念ですが、なんとかこちらで見てみようとおもいます。







しかし、本当にTV放送は何も無しなんでしょうかね。
TBSのオンデマンド、paraviのサイトにも予定がないし、どうやら数ヶ月後、CS-TBS第二チャンネルの深夜でひっそりと、というのが関の山、なんでしょうか。それもなかったらどうしよう...まあ、どうしようもないんですけどもね。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

貴重な好機を逃さぬ攻撃の質量 スペンス、王者対決でポーターに勝利

2019-09-30 03:52:32 | 海外ボクシング




ということで、昨日はWOWOWオンデマンドで、世界ウェルター級、IBFとWBCの王者対決を見ました。

WBO王者テレンス・クロフォードとの対決が、なかなか実現しそうにないことだけが心配ですが、それ以外のタイトルホルダー、上位陣とは、プロモートの関係でいくらでも対戦出来そうな状況にある、若き強打のサウスポー、エロール・スペンスが、技巧に裏打ちされた猪突猛進が売りのショーン・ポーターと相まみえました。

本放送は明日、WOWOWライブでありますが、録画して保存したくなる、内容の濃い一戦でした。

立ち上がりはスペンスが見て、ポーターが右から入る。
2回、スペンスが打ち合いに応じ始め、その前後に左のボディアッパーを決める。
3回、スペンスはボディ攻撃続ける。ベルトラインを打ってしまっているローブローも多いが、当のポーターが少々のことはかまわん、という風で打ち返す。

4回、ポーターが食らいついて連打、身体を翻しアッパー、回り込んで右から左の返し。
5回、スペンスがジャブからプレッシャーをかけ、あえて左側へダックしてポーターの正面に立ち、そこから左カウンター狙いも。

両者、めまぐるしく動いては打ち、打っては外し、また打ち合う。
6回、スペンスが出て左ボディ。ポーター回り込んで逆襲。
7回、ポーター出るが、スペンスのボディが効いたか、手数が落ちる。
ラウンドの採点自体は微妙ながら、一進一退だった流れが変わり、ここからスペンスが優勢に。

8回、スペンス左ボディ、ポーターが左カウンター。
揉み合いつつ打ち合う。ポーター右返すが、ボディのダメージあり、という印象も。
9回、ポーターの右アッパーが出る。10回、互いにアタマで押し合い、打ち合い。

11回、スペンスがボディを攻める。
ポーター、攻防共に動きの量が落ちてきたところ、スペンスが抑え気味、水平な軌道の左フックをズバリと決め、ポーターがダウン。
最終回、ポーター粘るが逆襲とまでいかず。


採点は割れたがスペンス。正直、逆はないかなという印象でしたが、やはりリングの間近から見上げた視点で、ポーターの前進がより優勢に見える、ということもあり得るのでしょう。
さうぽん採点は迷いも含め、PSPP SSPS PSSS、11回が10-8なので、115-112、スペンスでした。
ちょっとポーターに甘いかな、と思ったくらいです。


ポーターはいつもどおり、一打必倒の決め手はないかわり、動きの質と量で相手を圧倒しよう、という闘いぶりを貫きました。
右から入って左右に回り、左フックを返し、アッパーを狙い、打たれたらすぐ相殺を試み続け、ボディ攻撃のダメージを負ってなお、なかなか流れを手渡さない。
一見荒く、凶暴に見えつつ、同時に誰より冷静で、試合の形勢に応じて発揮するべき自分の力、その出しどころを弁えている。
さすがは歴戦の技巧派ファイター、と称えるしかない、見事な試合ぶりでした。


そして、その相手に対し、若き王者スペンスも、揺るぎなき強さで、しっかりと応じていました。
2回早々から打ち始め、要所で決まり続けたボディアッパーを、終始倦むことなく打ち続け、ポーターの突進、機動力が落ちるときを辛抱強く待つ。
そして、ポーターが防御動作をしくじった(結果として)数少ない好機を、それも終盤11回にしっかり、鋭い軌道のパンチで捉えて、ダウンを奪う。

もっと明確に、鮮やかに決めたい、という風に強打を振りかざすのでなく、相手の力量をしっかり見た上で、狙いを持って闘い、その通りに相手を捉える。
若くしてこれだけの強打を持ち、センスにも恵まれたボクサーですが、それに依存せず、それを「元手」に試合の展開を作れる冷静さに、心底感嘆させられました。
こういうボクサーこそがいずれ、真の世界王者たり得るボクサーなのだろうなあ、と。

冒頭で書いたとおり、なかなか実現しにくそうな情勢のクロフォード戦という懸案事項がある以上、今の時点でスペンスを、頭文字抜きの「世界ウェルター級チャンピオン」とは言いにくいんですが、少なくとも昔日の二団体時代、それもレベルの高い時期の王者たちと比べても、何ら遜色ないレベルだ、とは充分言えます。
クロフォード戦、そりゃ色々難しいんでしょうが、何とか早く実現してほしいなあ、と、改めて思った次第です。


本当に良い試合を楽しめた日曜日のお昼過ぎでした。
生中継で見られたのも有り難かったです。やっぱりボクシングはこうでないといかんですね。



コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

クドゥラ金子11連勝も、挑戦権獲得はもう少し先?

2019-09-29 07:21:25 | 関東ボクシング



さらに続く、先週土曜のBoxingRaiseライブ配信の感想、セミセミ以下を。

ウェルター級、日本3位のクドゥラ金子と、11位のベテラン、尹文鉉の対戦は、クドゥラが2回KO勝ち。
先日、府立の地下で対戦した若手同士、安達陸虎とチェンジ濱島を共に下し、元王者の有川稔男もKOしているアフガンの強打者が、またもその強さを見せつけました。

初回は尹が離れてジャブを飛ばしたり、そうかと思えばアタマ付けてインサイドからショート上下、という具合に、うまく目先を変えて先手を取る。

クドゥラはいつも、初回はワンツー、右クロスを強振しては空振り、というお約束?を見せる。
そのわりに、次以降、照準が合うのが案外早い。安達戦でもそうでした。
これ、ひょっとしたら意図してやっているのかな、と。威圧のために。違ったらごめんなさいですが。

まあそれはともかく、クドゥラはよく見て反撃の手を返す。
それに捉えられた、とまでは行かずとも、尹の動きが徐々に小さくなり、接近戦の時間が長くなる。
両者、ボディアッパーを散らし、ガードの真ん中をショートで狙い合う攻防だが、クドゥラの方が明らかに威力、加えて正確さでも上。
2回終盤、この攻撃で打ち勝ち、後退した尹に追撃の左右が決まり、尹ダウン、KOとなりました。


勝ったクドゥラですが、記事にもあるように、小原佳太が日本王座への挑戦権を懸けた試合に出ることになったので、タイトル挑戦権の獲得は先延ばしになりそう、とのこと。
国内シーンに小原が参戦するのは喜ばしく思いますが、こういうしわ寄せもあるのですね。

日本のウェルター級戦線は戦国時代と言って良いでしょうし、良い試合、見どころありな試合が続いていますが、出来ればその流れの中から、アフガンの若きヒーロー候補を遠ざける、というようなことにはなってほしくないですね。
カードとしては、小原との対戦ともなれば、それこそ上京を考慮せないかんので、それはそれで困りますが...。


ところで、こちらでは九州と関西の上位同士が対戦する予定、なんだそうです。
これ、大阪でやるなら当然、会場行きです。日曜日だし(^^)


話は戻って、尹文鉉は新人王戦翌年の頃、一度会場で見た覚えがあります。
当然、風貌もあの頃は若々しくて、自信満々に強打を振っていくスラッガー風に見えましたが、闘いぶり自体もだいぶ変わっていました。
立ち上がりはベテランならではの巧さが見えましたが、あっという間に飲み込まれ、という展開でした。
当たり前ですが、時は流れているのだなぁ、という...。


=================


さらにその前の、ミニマム級8回戦も好ファイト
2月にWBO王者ビック・サルダールに敗れたサウスポー、谷口将隆が、石澤開にダウンを喫するも、それ以外の回でほぼ打ち勝ち、日本王座挑戦権を獲得しました。

緩急自在、多彩な攻防テクニックを見せつけた谷口に対し、若さ故の、意地の強さを押し出して果敢に出る石澤。
見ていて目に鮮やかなコントラストを描く両者の、激しく濃密な攻防は、見応え充分なもの。

石澤はミニマム級らしからぬ「打倒」の意志を固めた闘いぶりが魅力的でしたが、初黒星。
しかし、ありきたりな言い方ながら、これは良い経験になった一戦だと思います。

やはり、上位同士のカードって組むものです。結果以前に、双方に得られるものがあるはずです。
この試合の内容が、そして両者の今後が、きっとそれを証してくれる、と確信してもいます。
良い試合でした。


=================


そんなことで、一曲。
Newton Faulkner “Dream Catch Me” です。






コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

光るモノは感じたが「不備」の段階 村地翼、サルダールにTKO負け

2019-09-28 07:57:02 | 関東ボクシング


先週土曜のBoxingRaiseライブ配信の感想続き。
セミファイナルは、WBOアジアパシフィックのスーパーフライ級王座決定戦
スナイパーの異名を持つパンチャー、フローイラン・サルダールに、デビュー5戦目の村地翼が「挑む」一戦。

静岡のジムの選手なのに、場内からの声援が関西弁。
なんで?と思ったら、伊丹の出身なんだそう。高校大学とアマチュア歴があり、その縁もあっての声援だった模様。

関西エコ贔屓で売る私としては、他人事、と言ってはあんまりですが、中立的に見ていた試合に、俄然、力が入る(笑)。
まあそれは冗談として、初回早々、村地が詰まった距離、正対した位置取りから、際どいタイミングの右カウンターをずばりと決め、あのサルダールがダウンしたのを見たときは、驚き、感心させられました。

ただ、一打の決め手としては、かなりリスキーな位置取りとタイミングを要するもの。
往年の高橋ナオト的、というと、例えとして正しいかどうかわかりませんが、私としては一番しっくりくる表現です。

そして、このカウンター、右一打の切れ味は光るものの、それ以降の展開は、少なくともサルダールとの比較において、それ以外の「部品」が揃っていないことを露呈するものになりました。

2回、サルダールが右アッパー合わせる。的をボディへと変え、3回は左右アッパーの好打。
これらの合間に、村地の右のタイミングを読み、時に右を「先置き」したかと思えば、打ち終わりにリターン。
4回、サルダールの左フックが側頭部に決まり、村地「ガクッ」と膝を落としダウン。

5回、劣勢の村地はボディを狙うが、ローブローになり注意。
これで流れが変わりでもすれば、せめてもの、という話にもなるが、サルダールが足使って左で捌き始める。
7回、村地が右当てるが、直後にサルダールが出て右クロス、追撃で村地ダウン。
ここはゴングに救われる。しかしコーナーに帰る際、身体がぐらり。棄権すべきかと思ったが、やっぱり8回に出る。

村地は懸命に攻めるが、ロープを背負った位置で、余裕を持って見ていたサルダールが出て、ワンツーを二度。
右が続けて決まり、村地痛烈なダウン。即座にストップとなりました。


村地は右カウンター、それもリスキーながら鋭い一打に光るモノがありましたが、左ジャブから右狙い、という一点張りがほとんどでした。
対するサルダールは、かつて強打で鳴らし、世界へと迫った時期に、勢い任せの闘いぶりが災いして敗れた過去を経て、強打の威力にかまけず、よく相手を見て、出方を変える老練さを身につけたようです。
現時点で、村地が挑むには、ちょっと険しすぎる試練の一戦だった、と言わざるを得ませんでした。


さて、何かとあれこれ言われがち、と何度も同じ事を書いているWBOアジアパシフィックですが、日本にも有力選手の多いスーパーフライ級に、こういう、なかなか手強いところもある王者が誕生しました。
口さがない人が「人事異動」と言う事例もあるくらい、あれこれと融通し合って目出度し、という話によく出てくるタイトルではありますが、しかし、こういう王者が出た途端、皆さん揃って音無し...すっかり大人しくなってしまう、というような、不細工なことにはならんでもらいたいものだ、と、ファンの一人として、切に願う次第でございます。

まあ、皮肉や冗談抜きにして、闘い方次第で、攻略至難、とまでは言えない、それがフローイラン・サルダールの現状だ、とも見えた試合でした。
勇躍プエルトリコはバヤモンのリングに乗り込んで、マックウィリアムス・アローヨとの強打対決に臨んだ頃の勢いや破壊力からすると、あれこれと「目減り」している。それも確かだと。
このタイトル取れば、WBOのランキングがぐっと上がるわけですし、本当に、どなたか挑戦してもらいたいもの、ですね。


===================


ということで、一曲。
花田裕之 “Cinnamon Girl” です。






コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

久我勇作、速攻で倒す 好カード路線へ復帰なるか

2019-09-27 20:04:08 | 関東ボクシング




ということで今頃なんですが、先週土曜日のBoxingRaiseライブ配信興行の感想。
メインイベントは日本スーパーバンタム級タイトルマッチ、久我勇作vs藤原陽介でした。

藤原は元キック王者の久保賢司を下した試合を直に見たことがあり、その他、石本康隆戦をTVで見たり、数試合見ていると思います。
見た目鮮やかな選手ではないが、離れた距離で「良い試合をする責任を負わない」立ち振る舞いが許される試合において、非常に粘り強く闘う、相手にしたら厄介な選手、という印象でした。

最近の試合ぶりは見ていなかったんですが、この記事によると直近4試合で2勝2敗。
その割にランクは3位。内容が評価されたものか、それとも色々あっての巡り合わせなのか、とランキングを見ると、1位大森将平が勅使河原戦で敗れ、2位と3位が先日対戦し、という具合で、ランクが上がった模様。
答えは後者でした。

まあ、ランカー以外に勅使河原がいて、その上、と無条件で言って良いのか異見あれど、元IBF王者がふたり、そして久我を破った元日本、東洋王者がいる122ポンド級において、久我勇作が再び、上を目指す日本王者たり得るかを問うなら、この相手には、結果は当然、内容の充実も求められるところ。
ある意味、厳しい前提の試合ではありました。

しかし速戦即決で試合は終わりました。
藤原陽介は、予想外に自分から仕掛けて、右をヒットさせるなどして先制する。
ところが、早々に久我の強打が炸裂...というほど、力入れた感じでもなかった返しの左フックで倒れ、ダメージ甚大。

再開後、久我が右クロス。これはもう、狙い打ちというかなんというか。
まともに入って藤原ダウン。レフェリー、カウント止めてストップでした。

力まず打ったパンチで倒す、久我の強打者ぶりはさすが、と言えますが、同時にえらくあっさりと、とも。
率直に言って、現状の力にかなり差があった試合、と見えました。


記事にもありますが、挑戦者決定戦で古橋岳也が勝ったので、カーニバルで対戦かと思いきや、他の路線を模索したいというコメントが出ています。
どの程度、現実的な話なのかは不明ですが、選択肢は多くあって良い、と一般論としては思います。
何もかも、固定された話にばかり沿っていては、選手のキャリアが発展性のあるものにならないでしょうし。

とはいえ、古橋の挑戦権も大事なものです。試合のスパンをもう少し縮めて、年内に対戦して、その先に、さらなる「上」との対戦がある、というのが一番良いと思います。
少なくとも、ランキングを見渡しても「下」の方には、久我にとって闘うべき対象、と見える選手は今のところ見当たりません。
自らが昨年闘った和氣慎吾戦や、先の勅使河原vs大森戦などのような好カード路線へ、再び参戦する久我勇作の姿を見てみたいものです。


=================


ということで、ひさびさに「古くてベタな」一曲。
Asia “Go” です。






コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

10月1日、京口vs久田戦はライブ配信あり

2019-09-27 03:35:07 | 関西ボクシング




えー、いつ頃から、どういう理由か自分でも覚えていないんですが、ブログ記事を書くとき、短い記事をいくつかまとめてアップする習慣がついてしまって、週に一回くらい更新する感じで、長いことやっております。

でも、ブログというもの、長い記事でなくても、ちょっとしたことでも書いていくものだし、短いのでも更新していけば良いのに、とちょこちょこ言われることがありまして、そもそも昔はそういう感じで始めたっけなぁ、と思い直しまして、ちょっとやり方変えてみます。というか、元通りというか。

まあ、大して読み応えのあるものを書けているでなし、マイペースで続けるしかないんですが、そんな感じで、長いものは今までどおり、時々書くでしょうが、短いものも、日々更新、とまではいかずとも、こまめに書いて行こうと思っております。
中身は全然変わりませんが(笑)そういうことで、どうかよろしくお願いします。


===================


そういうことで、10月1日の府立世界戦、京口紘人vs久田哲也戦は、TV放送などの予定が一切出て来ず、大阪のTBS系列局、MBS毎日放送が、YouTubeチャンネルなどで配信する模様。
さいわいにもライブ配信のようで、ボクシングファンにとっては朗報です。






しかしTVの方は、数日遅れの関東ローカル放送の予定すら聞こえてきません。
世のボクシングというスポーツに対する評価、関心の下落は、相当なところまで来ているとしか言えませんね。

あの田口良一を下し、WBA、IBFのダブルタイトルを持ち去ったエッキー・ブトラーに完勝し、ジムメイトの仇討ちを鮮やかに果たした京口紘人というチャンピオンへの扱いとしては、極めて不当なものだ、と我々ファンが思っても、TV番組、コンテンツとしての評価が低い、という現実の前には、何を言っても通じません。
玉石混淆の事実は確かにあるとしても「玉」であるべき、と見える選手が「石」扱いされているのを見ると、なんともやるせないものがあります。

挑戦者、久田哲也とて「評」を下せば、同様の立場ではあるのでしょう。
しかし、彼の来歴をつぶさに見れば、これまたなかなかに「見もの」な挑戦者でもある、というくらいの関心が、もう少し向けられて良い、とも思うのです。
神戸の会場で、長谷川穂積の試合の前座でしたか、新鋭の技巧派、小坂駿に大量リードを許した最終回、劇的な逆転KOで再起した試合から、今日に至るまでに見せた「V字回復」の目覚ましさは、他でもそうそう見られるものではないはずだ、と。

予想をすれば京口有利、とご多分に漏れず思いますが、そういう話とはまた別に、見るべきところのある試合になるでしょう。
今のところ、会場に行くかどうか、ぎりぎりまで決断できない状態ですが、いずれにせよ、楽しみですね。


===================


ということで、一曲。
SION「バス」。










コメント (7)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

先週末の感想文まとめ フューリー&野中悠樹、大流血を乗り越え勝利

2019-09-21 13:39:11 | 話題あれこれ




週末毎にDAZNやWOWOWオンデマンドなどの配信があり、見られる試合が増加してきて、嬉しい限りなのですが、日曜日、観戦に出かけるとなると、それがライブでは見られなくなることもあり、悩ましくもある今日この頃です。
また、日曜の新人王戦は見に行ったものの、月曜祝日の興行までは手が出せず。
しかしこれまた、後日配信という形なれど、我らがBoxingRaiseにて見られました。

そんなことで、簡単に各試合の感想などを書かせていただきます。覚え書きという意味合いでもありますが。


====================


14日土曜、DAZNにてWBCライト級暫定王座決定戦、デビン・ヘイニーvsザウル・アブドラエフ
この日はマガジン、ビート両誌を買いに書店に行き、帰ってきたらちょうどメインという具合でした。

アブドラエフもまずまず実績ある選手のはずですが、スピードで圧倒、相手に打つタイミングを与えないヘイニーが、ワンサイドに打ちまくり、4回終了後にアブドラエフが棄権しました。
記事によると、アゴの骨折の疑いあり、ということです。昨今の趨勢がどう、という以前に、棄権はやむなし。

ライアン・ガルシア、テオフィモ・ロペスと共に、ライト級3大ホープと言われるヘイニー、王座云々は置いといて、まず何より「よう似とるなー」という印象が強烈でした。
メイウェザー似、という選手はいくらでもいるでしょうが、スタイルのみならず身体つきや顔まで、同一系統、という感じ。

左を下げた構えで、広い視野で相手を見て、距離と目で外す、という「基本設計」はもとより、身体を回して外した後、身体を戻す動作と同時に右カウンターを打つところなんか、本当にメイウェザーそっくりでした。

ただ、若い頃のメイウェザーより若干パワーが全面に出ているというか、攻めに比重かけたらこうなる、という風。
本家よりも「打ちたい」風情が残る印象。
情緒の面で、今のところは、ちょっと違いも感じました。
この辺が今後のキャリアにどう出るか、或いはどう変わって行くのか...興味深いところですね。


====================


15日、日曜はDAZNで、ハイメ・ムンギアvsパトリック・アロッティ
WOWOWオンデマンドで、タイソン・フューリーvsオットー・ワリン戦

ムンギアは体格の差ありあり、パワーで圧倒。ボディ攻撃を軸に打ちまくり、4回TKO勝ち。
アロッティは一度だけ、右ショートがガードを通過した場面がありましたが、ムンギア、さっぱり堪えず前進。
まあ、実力差もありましたが、そろそろミドル級に上げた方が、という印象も残りました。


で、WOWOWの方は、皆様ご覧のとおり、フューリーが大流血、TKO負けもあるか、という試練の一戦となりました。

カットの瞬間というのは、ワリンがそんなに強打したとも見えず、ちょっと意外なほどの傷でした。
ワリンはその傷を狙って打ち、時にはバックハンドまで出しましたが、フューリーが粘って突き放しました。

米国でも人気上昇のフューリー、その個性派ぶりをボブ・アラムが、アリに準えて称えていたりして、正直「何を寝言抜かしとる」と思ってたんですが、この日の苦境における奮戦、苦しいときこそ闘志を奮い立たせて闘う様、そして試合後のツボを押さえたインタビューなどを見ると、アラムが言うのはこういうところか、と納得させられました。
アラムの言うことに納得なんかしたくないんですが(笑)本当に「えらい奴や」としか言いようがありません。

傷の治癒がどうなるか、ちょっと心配ですが、ヘビー級戦線における貴重な、個性的タレントです。
どの王者と闘っても、大いに「ええ仕事」をして、盛り上げてくれることでしょうね。


====================


アンダーでは、将来、井上尚弥のライバルにもなりうる?エマヌエル・ナバレッテが、日本ボクシングの歴史にとっても重要人物である、フィリピンの英雄フラッシュ・エロルデの孫、ファン・ミゲール・エロルデを4回早々、右アッパーでぐらつかせてストップ勝ちしました。

一見、バランス悪そうだけど、実は、ここぞいうときの身体の軸がバシッと決まっているし、パンチの振り幅の調整、「寸法」合わせが抜群に上手い。
この手の選手、メキシカンの先達にもけっこういまして、近いとこならビクトル・ラバナレスだったり、宮崎亮に惜敗したヘスス・シルベストレだったり。
古いとこならバズーカ・リモンとかですが、まあそれらの先達の良さ、怖さを引き継いでいて、なおかつタイミングが良く、攻防における判断が洗練されてもいる。

もし、フェザーでも世界上位で通じた強打のベテラン、ノニト・ドネアとの一戦を、井上尚弥が問題なくクリアするとなると、その後の対戦相手候補の中で、そのスタイルの特異さという面では、ゾラニ・テテと並んで、突出した個性を持っています。
この階級は、この程度のカードでは難しかろう、と思ったような統一戦が実現したりと、意外に賑やかなクラスではありますが、所属がトップランクということもあり、将来的に、井上尚弥が階級を上げたら、対戦の可能性は高いのかも、と思ったりします。
もちろん怖さもありますが、その上で、見てみたいなと思うカードですね。


====================


さて、16日の月曜祝日は、関西で二興行、中部で一興行あり。
BoxingRaiseで見ることが出来ました。


府立地下の野中悠樹vsヤン・ヒョンミンは、2-1で野中の勝利。
序盤に好打してひと山作る、という野中のベストパターンにはならず、動いて外す野中が散発的にヒット、という立ち上がり。

ヤンはもうひとつ物足らないスタートながら、6回に野中が打ってきたところに右をカウンター。
その前から小さい傷が出来ていたのか、この一発で、なのかわかりませんが、野中の鼻梁が切れて、けっこうな量の出血。

ヤンが追撃し、この回は野中打たれる。鼻梁のみならず、鼻血もその後出ていたのか、ちょっと画像では確認しにくいところでしたが、何しろ少し打たれると鼻や口の周りに血が流れるのが...もちろん普通に苦しくもあるでしょうが、それ以上に、見た目に劣勢ぽく見えてしまうのも困りモノだったか。

8、9回、野中はローブローを一度ずつ打って、9回には減点1を課せられる。
11回はクリアに取ったが、それ以外は微妙な印象もあり、全体を見るとドローか、若干野中か、と見えました。

しかし対するヤンが、終盤はすっかり自分の勝ちと見たものか、最終回なども最後の方までほとんど手を出さない。
完全に勝っている選手の振る舞い。それは甘いやろー、と。

野中はベストスタートとはいかず、打たれて切って出血と、苦しい状況で、それを乗り越えて勝ちました。
まるで前日のフューリーのような試合でもありましたが、その条件を取っ払ったとしても、切る前の試合ぶり自体、あまり好調とも見えず。
また、先の細川チャーリー忍戦に続き、試合終盤に減点される行為があったことも、不安要素、というか...良いものではないな、と。

41歳でなお、足から外す防御とカウンターを軸に闘うスタイルは、それ自体が畏敬の対象ではありますが、同時に、当然ながら色々苦しくなってもくるのだろうな、と思わされた一戦でもありました。


====================


府立地下のアンダーでは、クドゥラ金子の日本ユース王座に挑み、KO負けした安達陸虎が再起戦。
相手は噛ませさんではなく、西部地区の元気印ジムとして知られる、関門JAPANのチェンジ濱島。
こちらもクドゥラ金子に敗れた選手ですが、二度闘って、一度は判定まで持ち込み、内容的にも奮闘しています。

ウェルター級若手対決の8回戦、両者鋭いジャブの応酬から始まり、緊迫の攻防を繰り広げる。
濱島が肩を入れた、突き上げ加減のジャブをズバリと決めれば、安達も右を返す。

2回、濱島の右ストレートで、安達少し後退。しかし安達、ジャブから右ストレートをボディ、次は上。
安達が左で入って、また右ストレートが続くか、というところで、今度は右アッパー。
濱島にとっては「見えないパンチ」だったか、まともに決まって濱島、身体を伸ばしたままダウン。
レフェリーがカウントを止め、ストップを宣告する、強烈なKOでした。

短いながらも濃密な攻防、そして強烈なフィニッシュでした。
安達は見事な勝利で再起。濱島も好選手ぶりを見せました。両者に拍手、そして今後に期待です。


====================


同日、堺の興行では、ミツキジムの冨田大樹と、三迫ジムの山口隼人が、WBOアジアパシフィックのライトフライ級王座を争い、冨田が判定勝ち。

両者、積極的に打ち合いましたが、スピードと正確さで、終始冨田がまさる展開。
初回早々、冨田の右ストレートで頬骨のあたりが変色した山口、手数では互角に渡り合うが、冨田の右、左ボディ、そして連打の後に打ち返そうというところで、冨田が「追加」してくるジャブに苦しめられる。
終盤、果敢に出て冨田にロープを背負わせる場面もあったが、そこでも巧みに身体を翻し、冨田が正確にカウンターを当てていました。

冨田大樹はミニマム級で小浦翼に敗れたのち、連勝でタイトル獲得。
何かとあれこれつべこべとやかく言われるタイトルでもありますが、試合内容を見ると、非常に充実したものが伝わってくるというか、期待以上に良かったです。
クラスを上げてコンディションが良好なのか、きっと練習段階から、自信を持ってスピード豊かなスタイルを作れている、という実感があったのでしょう。

正直言って、試合の映像を見ていなかったら「ああ、またこんなタイトルで」とか思って、それでおしまいだったかもしれませんが、とんでもない。
日本王者の堀川謙一や、矢吹正道と芝力人の勝者あたりと闘っても、充分やれる、好カードとして見られるでしょう。
数年前まで、関西リングに上位ランカーや個性派が目白押しだった108ポンド級ですが、国内上位にまた、楽しみな選手が出てきた、という感じです。
嬉しい驚きをもらった一戦でした。


====================


さらにこの日、愛知県は刈谷にて、緑ジムの興行
ライト級の長身サウスポー、力石政法が、ニカラグアのフレディ・フォンセカに判定勝ち。

初回に力石が、フォンセカの右を外して左をカウンター、見事にダウンを奪う。
こちらも長身、痩身のサウスポー、フォンセカは元気がなく、2回にも力石の右フックでガクッと膝をつくダウン。

いずれもタイミングが良いパンチで、力石は痩身の中南米選手相手に、離れた距離で落ち着いた試合運びを見せました。
割と、攻めたい打ちたい、という風な印象もありましたが、今回はその辺が違って見えました。
反面、試合全体としては平坦な印象も。浅いキャリアで、格上相手の試合を重ねている選手ですから、仕方ない部分もあるとわかってはいますが。

何でも今回、試合契約が成立したときには、WBAの15位以内に入っていたフォンセカのランクが、試合直前になって落ちてしまったそうで、力石にとっては残念な、というか、そんなんありか、という感じもあったのでしょう。
他人事ながら、酷い話ではあります。この辺、いったい何がどうなっているものやら...。


====================


ということで、覚え書きを兼ねた感想文でした。
今日はまた、BoxingRaiseで18時ごろからライブ配信あり

久我勇作の防衛戦はもちろん、アンダーにもDANGAN興行ならではの注目カードがあり、楽しみです。
村地翼という選手は、見たことがないんですが、4戦のキャリアでフローイラン・サルダールに挑むというのは、率直に言って驚きです。
じっくり構えて狙われたら、なかなか大変だと思いますが、そういう想像を覆すような試合を見せてくれたら、ニューヒーロー誕生でもありますね。


====================


ということで、一曲。
THEE MICHELLE GUN ELEPHANT「世界の終わり」。






コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「二極化」の流れ止まらず、悩ましい現状を見た 西日本新人王決勝2019観戦記

2019-09-16 11:48:50 | 新人王戦



ということで、昨日はせっかくの連休、昨日と今日で複数の興行が重なる関西リングということもあり、どれかひとつくらい見に行かんと、と思い、予定の空けられた昨日、府立に行ってきました。
西日本新人王決勝戦です。こちらの記事に結果がありますが、とりあえず見てきた感想などを書いておくとします。


===========================


ミニマム級は、最軽量らしくなく、パワーを押し出してくる初田翔(寝屋川石田)が、2-0で勝利。

今回、この決勝まで勝ち残ったグリーンツダ勢のひとり、木村彪吾は技巧に優れた選手だが、相手のパワーに影響されたか、心持ち動きが硬めに見える。
初田はリーチがあり、大柄で、強振してくる。木村は速いパンチを返すが、離れたらリーチが嫌で、接近してもパワーのある初田に、ちょっと迷った印象も。
3、4回と進むにつれ、身体を寄せての打ち合いが増える。木村は巧いブロックを見せ、右のヒットもあるが、初田のボディブローや左ダブルの威力も印象に残り、そちらが評価された、という結果。
さうぽん採点は迷いつつ38-38でした。どちらもタイプが違うが好選手同士で、順調に伸びてほしいと思います。



ライトフライ級は、表祥(おもて しょう/SFマキ)が初回TKO勝ち。

5勝1敗の表に、1勝5敗の岩崎零(明石)というカード。
新人同士、いざとなれば勝負はわからん、とも言えましょうが、早々の打ち合いで、やはり当て勘、防御の差が出て、表の右ストレート、返しの左が続けて決まり、岩崎ダウン。
表が追撃の連打、レフェリーがストップ。岩崎はレフェリーの腕を振りほどき悔しがっていましたが、これは残念ながら妥当、と見えました。
短い試合ながら、果敢に打ち合っていましたし、伝わってくるものがある闘いぶりでしたが...。



フライ級は神崎靖浩(倉敷守安)が3-0判定勝ち。

サウスポー森青葉(泉北)は、左当てて回る、まずまずのスタートだったが、徐々に神崎が右リードを上下に散らして主導権を引き寄せる。
神崎は右ボディから左フックを返し、右のヒットを重ねて抜け出す。
師匠と違い(笑)かちっとしたスタイルで冷静な試合運びが光りました。
爽やかな姓名が印象的な森、序盤の展開を維持したかったところ。



スーパーフライ級は岩崎圭佑(オール)が3-0判定勝ち。

三浦勇弥(ハラダ)と、体格が似通っていて、距離が合い、噛み合う印象ながら、スピードで岩崎がまさる。
三浦はパンチを溜めて打つ。左ボディの好打は威力を感じたが、岩崎のスピードに阻まれ、残念ながら数が少ない。
岩崎は常に先手。構えから最短距離を通るジャブが冴え、右から連打とヒットを重ねる。
最終回、三浦も奮起し打ち返すが届かず、終了。



バンタム級は森田翔大(森岡)が初回KO勝ち。

サウスポー岡本大智(井岡)に対し、早々からビジーファイトを仕掛けた森田、忙しなく手を出し、クリンチになっても攻める。
岡本を守勢に追いやり、右から返しの左を決める。岡本ダウン、ダメージ深く、カウントアウト。
見事な速攻での勝利で、MVP受賞。



S・バンタム級は、津川龍也(ミツキ)が不戦勝。中山廉温(倉敷守安)が棄権したため。
フェザー級も、今回の注目選手だった強打のサウスポ-、前田稔輝(グリーンツダ)が不戦勝。
こちらも切東功之介(井岡)の棄権による。



スーパーフェザー級は岸田聖羅(千里馬神戸)が3-0判定勝ち。

三尾翔(グリーンツダ)が、長身の岸田に右ヒットして先制。
しかし岸田、ジャブを決めてクリンチ、という流れを数回繰り返し、試合展開を「冷ます」。
三尾は流れを戻そうと攻めるが、岸田がよく見てジャブ、ワンツー、左フック、ボディ打ちも。

3回、三尾がボディを攻め、岸田も返すが、ローブローになり、休憩あり。
この後、4回まで打ち合いになり、三尾の右カウンターも決まったが、総じて岸田の左ボディなどが多く決まっていた。

岸田は初回の立て直しを含め、終始冷静に試合を運んでいて、新人らしからぬ、と見える落ち着きぶりが印象的。
技能賞受賞とのことですが、個人的にはMVPもありかな、と。



ライト級は藤田健介(千里馬神戸)が2-1判定勝ち。

石川耕平(オール)は34歳という年齢に驚き。
心中期するものあり、ということか、闘志が伝わってくる奮闘を見せましたが、色々あって惜敗でした。

肩幅広く、良い体格の藤田が左ジャブ、フックで先制。2回に左フックで石川がダウン。
再開後、藤田が追撃、ダメージありの石川が再びダウンか、スリップか、という場面で、レフェリーが割って入ったあとだというのに、勢い余った藤田が左を打ち込み、石川さらにダメージを負う。
悪質な反則の場合に適用される、減点2の処分が藤田に下る。適切な裁定。さすがにこれはいかん、というところ。

1分休憩の後、再開。石川、足元が定まらないほどでしたが、ここから奮戦。
3回は藤田のボディ打ちを堪えて手数を出す。
4回も、藤田の派手なアッパーが出るが、石川もインサイドに右ショートを返す。

判定は37-36で割れ、2-1。
さうぽん採点は、初回10-9藤田、2回10-8藤田ながら、藤田から減点2で、8-8。
3回、迷うが10-9藤田、4回10-9石川で、合計すると37-36で藤田。

ひょっとすると逆もあるのか、と思ったくらい、石川の奮闘は印象的でした。
勝った藤田は、ダウン後の加撃がなく、すんなり勝っていればMVPものでしたが、ちょっと残念。

これで千里馬神戸は二階級で新人王獲得。しかも、共になかなかの好選手。今後に期待します。



スーパーライト級は、高橋拓也(寝屋川石田)が不戦勝。暴礼ゲンキ(グリーンツダ)が棄権。
ウエルター級も、安井誉(森岡)が不戦勝。市川友也(アポロ)が棄権。



ミドル級は、国本泰幸(金沢)が3-0判定勝ち。

体格抜群のサウスポー、関涼太(陽光アダチ)だが、初回、左をミスしたところに国本が右をヒット、ダウン。
手が届けば連打が出るが、リードパンチがなく、それ以外の距離では手が出ない関に対し、国本が散発的に右をヒットしていく。
関はダメージか疲れか、最終回には何も無いところで膝をつくなど、ちょっと心配になるほどでした。



===========================



全体の印象ですが...まず不戦勝が4階級も、というのは、ちょっと多いなぁと。
フェザー級の前田稔輝のような注目選手の試合が飛んでしまうと、見る側としては、やはり辛いところ。
また、強打を秘めるとはいえ、アマチュア経験が多いわけでもなく、プロでも2戦しかしていない新人選手の、貴重な試合の機会が、こういう形でなくなってしまうのは、残念としか。


あと、階級によっては、ですが、西日本の段階とはいえ、新人王決勝とついた試合に、こういう戦績の選手が出てくるのか、と思うカードが、以前よりも増えている印象。
もちろん、これまでも「えらい組み合わせになってしもうたな」と思うことはありましたが、あくまで「たまに」でした。
しかし今回、パンフレットで出場選手の戦績を一目見ただけで、勝ち星が1勝しかない選手がけっこういて、これはちょっとなぁ、と改めて考えてしまいました。

それは新人王戦の出場資格、その規定がかなり変更されたことも影響しているのでしょう。
実質、アマチュアの有力選手を排除するような規定になっています。
インターハイ王者など、高校までのタイトル獲得者は出場出来るのですが、同時に戦績が40勝以上だと出場不可。
さらに、成年の戦績だと、これが20勝まで。
従って、このクラスの選手でも、普通にトーナメントに名前を連ねていた頃とは違い、今は実質、俗にいう「プロ叩き上げ」選手中心の新人王を決める大会になっています。

88年から89年にかけて行われた大会だと、アマチュアで53勝5敗のピューマ渡久地を含め、鬼塚勝也に川島郭志といった面々が揃って出場していて、後になんと豪華な顔ぶれだったのか、と振り返られたものですが、最近の新人王ではなかなか、ああいう現象は起こりえません。
伊藤雅雪を始め、アマチュア経験が無かったり、少なかったりする事例も皆無ではないですが、昨今のキッズボクシングからアマチュアを経てプロ転向、という流れを経る選手が増えている趨勢を考えると、出場資格の見直しなど、新人王戦の在り方を見直す時期に来ている、と思います。

個人的には、アマチュア戦績、それもジュニア年代で40勝したくらいで、新人王に出られない、なんていうのはナンセンスだと思っています。
極論すれば、それこそ五輪や世界選手権でメダル獲った、とか、全日本連覇した、とかいうでもないなら、新人は全員、出場して良し、くらいでも、と。

しかし、昨今のさまざまな情勢下、有力選手が一部大手ジムに固まり、大手が「独自路線」を行き、中小がトーナメント大会やユースタイトル関連を頼りにしている、という現状、こういう二極化、分断化が止まることはないのでしょう。

そして、それだけが原因だとは言いませんが、出場選手層の薄さを反映するように、昨日の会場は、西日本決勝としては、若干寂しい客入りでもありました。
以前なら決勝と言わず、準決勝の段階で、昼夜二部興行が大盛況のうちに行われ、全階級で20試合になろうかという興行を全部見るのが年に一度の楽しみ、今日が関西ボクシングマニアの正月や、というノリの知り合いもいたものですが、今や選手個人を応援する方々、立ち見や自由席は盛況ながら、指定席はガラガラで、全試合通しで見ている第三者的観客はもはや、少数民族と呼称されてやむなし、でした。

こういう現象は、何も新人王戦に限った話ではありません。
しかし、昨今の日本ボクシングが置かれた状況を、この大会もまた「露呈」しているなあ、と思ったのも事実です。
ライブで試合を見る楽しみを感じつつ、複雑な思いになってしまった、昨日の観戦でした。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

左ヒダリひだり!/久し振りの「眼福」/この先不明なまま/人事異動?

2019-09-09 16:02:49 | 関東ボクシング




そういうことで台風や猛暑やと、ボクサー諸兄の調整もさぞかし大変なことでしょう...とぼんやり思う今日この頃。
見た試合、話題などあれこれ。


===============


とりあえず土曜日、G+生中継。日本ウェルター級タイトルマッチは、永野祐樹が初防衛戦で2回TKO勝ち

初回はインサイドに川崎真琴の右ショートを差し込まれ、危ないタイミングも見えましたが、2回に入ると、攻めてくる川崎に左でカウンター。
好機を掴むや、右の返しを省略して左パンチを連発。数えたら15発くらい。
しのいだ川崎を再び攻め、ロープに追って打ちまくる。

川崎ガードを絞って耐え、打ち返そうかとなったところに我らがマーチン主審が颯爽と登場。相変わらず抜群に間が悪い。
正直、あまり見たくない絵で試合は終わりましたが、確かにそこまでの展開でヒットを喫していたこと、長い時間打ち返さなかったことも勘案すると、レフェリーの勝手とも言い切れない。


ちょっと気の毒に思う反面、今の趨勢で言えば仕方ない。かといって、それに乗って「妥当だ」と言い切るのにも抵抗を感じます。
今回がそうだとは言いませんが、こういうのを恣意的に利用するレフェリーも、実際にいますしね。


しかし永野裕樹、新人王の頃から、長濱陸や別府優樹、そして我らが矢田良太を下した過程で、当然ながら自信をつけ、地力のレベルも上がっています。
初回打たれたのは課題でしたが、好機と見るや上記のとおり、今風のセオリーも見た目も構わず「左ヒダリひだりー!」と打ちまくる様は、一種異様な迫力でした。

今後、あの小原佳太と対戦する可能性も出てきているようですが、以前ならまだしも、今なら永野にも大いに期待していいのでは、と思うくらいです。
実現してほしいものですね。楽しみです。



川崎真琴は、以前大阪で矢田良太と闘った試合、ホールでも一回、あとは映像で数試合見ていますが、動いて外す巧さのボクサーかと思っていたら、今回は攻撃的にシフトを変えた印象。
何しろ35歳、最後のタイトル挑戦と覚悟を決め、自ら出て詰めて「勝負」をした、ということなのでしょう。
初回はそれが奏功したかと見えましたが、やはり永野の攻撃力を引き出してしまう面があり、その悪い目が出てしまいました。
しかし短いながらも、濃密な試合内容だったし、最後は無念でしょうが、立派な挑戦者だった、と思いました。



===============


ホルヘ・リナレス、12年ぶりのホール登場、ということで話題の試合が、セミでした。

リナレスは東京体育館で、WBCライト級王座決定戦でKO勝ちしたのを見たのが最後。
私、大阪府立体育館、辰吉、セーン戦の前座でプロデビューしたのを、会場で見ています。
当時はスーパーバンタム級。リナレス17歳でした。思わず遠い目になってしまいますが...。

この選手、会場で見ても、TV画面でも見てもそうですが、何しろフォームが綺麗で、見映えが良くて、速い。
相手が倒れようが倒れまいが、それこそ勝とうが負けようが関係なく(おいおい)それ以前に「眼福」とでも言うのか、見ていて目に心地よい選手です。
そんなリナレスの人気もあって、チケットは完売状態だった、と報じられていました。

今回のマッチメイクは、フェザーやスーパーフェザーくらいの体重で、来日して勝ちがないというアル・トヨゴンと137ポンドで対戦、ということで、少々粘られたって倒すやろうし、「そのため」の試合やなあ、と思っていましたが、試合内容は思ってたのとちょっと違いました。

初回からスピード抜群のジャブ、右ストレートが飛び、ボディブローも再三決まる。
しかしトヨゴンは右スイングを振り、ラビットパンチで追撃。
ジョルジュ・カルパンチェばり(古い)の右ストレートと、チャック・ウェプナーもかくやというラビットパンチが飛び交う、激しい攻防(困)。

トヨゴン、顔から手を離すとリナレスの速いパンチが来るので、ガード上げたまま、アタマをリードブローに使う戦法。
当然減点もくらいましたがお構いなし、というか、無い袖振れん、というのか。

何しろラフで、感心は出来ませんが、それでも4回には左フックをリナレスの顔面、それも鼻の下、上あごあたりをかすめる、危ないところへの一撃で、リナレスをちょっとぐらつかせる場面も。
まともに入っていたら、リナレスならずとも昏倒、という場面になりかねないパンチでした。

トヨゴンの粘りは予想以上で、この選手、まだ若いし、ライト級に上げて闘った方がスタミナあって良いのかなあ、なんて思うほどでした。
まあ、それと引き換えに失うものもあるんでしょうが...。

リナレスは初回KO負けからの再起ということもあり、長いラウンドを安定して動くための試合、として見れば、充分な内容だったと思います。
正直、倒して欲しいと思っていましたが、試合見ていて、今日はしょうがないかな、という。

ただ、4回に打たれたときの鼻血はしょうがないにしても、終盤に瞼を切ったのは余計でしたかね。
このせいで終盤、リナレスの表情がかなり曇っていました。

しかしまずは再起成りました。リナレスの試合を国内で見られる「眼福」があと何度あるのか、ことによるとこれが最後か、わかりませんが、貴重な機会だったと思います。
傷が問題なく、年末までにもう一試合が出来るなら、それこそ中谷正義や吉野修一郎や、何なら伊藤雅雪と...なんて思ったりもしますが。


===============


その日本ライト級上位陣ですが、テオフィモ・ロペスに惜敗(あれは「惜敗」です!)した中谷正義、OPBFタイトル返上
まあそれは良いんですが(良くない?)今後、どういう試合を組んでいけるものかが、何にも語られていないんで、これだけでは不安になりますね。

トップランクの興行のリングに、継続して上がって、上位陣と再浮上を目指して闘うから、もうOPBFの試合は出来ませんので、という理由なら、大変目出度い話ですが...ホントに、そういう話が何にも出てないうちに、ですから。
世界ランクに名前が残っている、と記事にもありますが、それが良い方向に作用してほしいんですけど、そんなことになった試しがないですからね...。


===============


で、入れ替わるように、吉野修一郎が空位決定戦に出ると。

返上すんなよ、挑戦せえよ、と双方(選手でなく、陣営)に言いたいですが、もう、言うだけ空しいですね。
こういうのを「人事異動」という表現で言い表す向きもあり、勘弁してもらいたいな、と何度も思ったものです。
いかにボクシングが、ことに国内のシーンが、世間に広く感心を持たれていないか、その現状を当事者自ら追認するような構図です。
こんな不細工な話、どこの世間に通じると思っているんだろう...という。

しかし実際問題、こういう自分たちのご都合第一で突き進んできた結果、仮に対戦しても、大した注目もされず、大した利益にもならない、という状況があり、仕方ないことだ、と言わざるをえないのが現実だったりもします。
時にそういう枷を外れた試合が実現し、それを「好カード実現」と特筆大書して喜んだりもするわけですが、よう考えたらそんな馬鹿な、です。
日本国内で、どちらが強いかと比較されるボクサーが複数いて、なんで対戦せんまま「世界」なんて言うわけ、と。やって当然の試合やろう、と。

しかも有り難いことに、WBOアジアとのダブルタイトルだったりすると。これ獲ると、WBOランキングで、けっこう優遇されますし、その後、世界上位を維持すれば、渡米してタイトル挑戦という可能性も出てきます。
現実的に、そういうルートを目指すことも、困難な挑戦ではあります。クラスもクラスですし。

しかし、そういう事情、情勢の話を飲み込んでばかり、というんでは、やはりボクシング界全体の衰退傾向は止まらないだろう、という思いが消えません。
元世界王者リナレス、伊藤雅雪、そして中谷正義と、国内のマネージャーと契約する上位選手がこれだけ居て、どことも関わりなく...というのは、やはり傍目に納得感が無いですね。
WBOルート、アジアパシフィックのタイトルが、これらとの対戦を実現させるためのツールとして利用される、というなら、大変喜ばしいんですが。
今後、そんな嬉しい話が聞けるものかどうか、というと...。


===============


そんなことで、一曲。
米津玄師 “WOODEN DOLL” です。







コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「世界王者」を見たいから、彼を見る ロマチェンコ、英国で難敵を撃退

2019-09-02 08:18:29 | 海外ボクシング




ということで、昨日は早朝からWOWOWオンデマンド生中継を見ました。
簡単に感想。


ロンドン五輪ライト級金メダリストのワシル・ロマチェンコと、バンタム級のルーク・キャンベルの対戦。
しかし相対すると、階級逆ちゃうの、と思うくらい、キャンベルの方が大柄。

キャンベルはスタンス広め、大きく構え、右をリードする、というか、高く掲げて前に出し「見せる」ことで、距離を維持しようという構え。
とはいえ、それで試合を最後まで乗り切れるわけもなし。

キャンベルのこれまでの試合ぶりを見るに、結局は左アッパーをいつ、どこに、どのくらい当てられるのかが問題、と見ていました。
迎え撃ちなのか、出て当てるのか。上狙ってもなかなか当たらないとなれば、当然ボディを狙うことになるが、それをロングで狙えるものか。
ショートだと、ロマチェンコの上下連打と渡り合うことになるが、その攻防でまされるものか、と。

対するロマチェンコは、いつもどおり、足使って回っているかと思えば、前に出て圧力をかけたりと、自分の望む展開をそのまま実現してしまう、圧倒的な巧さと強さを見せていましたが、序盤はというと、キャンベルの距離構築を、ちょっと受け容れてしまった印象。
手数はあまり出ず、キャンベルの左フックなどが目につく。

しかし3回から、はっきりと優勢に立つ。驚くほど振りの小さい左でキャンベルの顔を跳ね上げ、4回はボディ攻撃の応酬ながら打ち勝つ。
5回はキャンベルのボディブローに対し、上への、これまた振りの小さい左を合わせ、即座にボディへ追撃。キャンベルがロープ際に後退。

この一連の攻防で、キャンベルも体格を生かし、得意のボディ攻撃を見せているにも関わらず、毎回のようにそれを上回る技量を見せるロマチェンコに、改めて感嘆させられました。いやー、この人やっぱり凄いなぁ、と。

この流れのまま、中盤か終盤、どこかでストップになるやろうなあ、と思って見ていたら、7回に波乱というか、攻め込まれたキャンベルが、体勢を崩し切られる直前に踏ん張って放った左アッパーが、ロマチェンコのボディに命中。
あの体勢から打ち返してくるとは、さすがのロマチェンコも思わなかったようで、足元が乱れ、自分からクリンチに行き、後退する。

ところがここからの反撃が早い。ボディを返し、右フックを頭部に打ち込み、またボディ。
密度の濃い、激しい攻防でしたが、またしても、さすがロマチェンコ、と終わってみれば感嘆。同時に、キャンベルの健闘も見事なもの。

8回以降、キャンベルがさらに奮戦。ファイター寄りの構えで攻めてくるロマチェンコに、左ボディ、右ボディの連打を、距離の長短を即座に変えて打ち分けたのは見事。
ロマチェンコは攻め落としたいが、キャンベルも負けじとヒットを取る。

しかし11回、均衡崩れ、ロマチェンコが距離を潰して入り、インサイドへボディ連打、追い回して打ちまくり、右でキャンベルが膝をつく。
最終回、ローブローや足払いでなんとか逃れたキャンベルを仕留められずも、クリアに抑えて、ロマチェンコが勝利しました。



ポイントはいずれも大差だったようですが、内容的には、キャンベルの健闘も印象的でした。
地元英国での試合ということもあったでしょうが、体格、リーチの差を生かした展開構築は、離れた距離から始まる攻防においては、ロマチェンコと互角か、ことによってはややまさっていた部分もありました。
地味ながら、実は怖いタイミングで色々狙っていた場面も含め、持てる力を全て出し切った試合ぶりでした。
ライト級の情勢が、王者同士の対戦がない、4分割されたものだったら、そのうちのタイトルひとつを握っていても何ら不思議の無い実力を証明したと思います。



ロマチェンコはこの勝利で、WBC王座も獲得し、三団体統一王者となりました。まあ是非論は様々にあれど、ライト級という伝統階級に、統一王者としての重責を担うに相応しい王者が登場した以上、なんであれベルトがひとつにまとまり、アルファベット要らずの「世界ライト級チャンピオン」が誕生して然るべき、でしょう。そういう意味では、WBC王座決定戦だったことは、喜ばしいことでした。

次のIBFタイトルマッチの結果で、リチャード・コミーとテオフィモ・ロペス、どちらかがロマチェンコと対戦することになるのでしょうが「その後」については、実況の中でも触れられていたとおり、ボブ・アラムがなんやかやと、妙なことを言っていたようで。
やれ相手がいないからスーパーフェザーや、フェザーに下げるとか。その場合、という話で、井上尚弥の名前もちらっと出たとか。
まあ、ロペスが勝った場合に、ロマチェンコ戦を先送りにして、違う階級で戦わせたい、という予防線の意味があるのかもしれませんが...。

いずれによせ、商売人の言葉やな、というだけの話ですが、まともに取って言わせてもらえば、ロマチェンコほどの選手ならばこそ、やれ「ダンスパートナー」がいないからその都度転級とかいう、いかにも当世風なお話とは、無縁の世界に生きていてほしい、と強く思います。

ホルヘ・リナレス、ホセ・ペドラザ、アンソニー・クロラ、そして今回のキャンベルと、世界上位やタイトルホルダーとの対戦において、ロマチェンコはそれこそ昔日の「世界ライト級タイトルマッチ」と同等の試合内容、グレードを示し続けています。
ならばこそ、次にコミーかロペスと戦い、その後もライト級に根を下ろし、デビン・ヘイニーやライアン・ガルシアのような新鋭、下の階級の王者ジェルボンタ・デービスのような相手と戦い続けることで、真の「世界王者」としての価値を、これからも示し続けてほしい、と。

もちろん、いかにロマチェンコといえど、これらの相手に全て勝てるとは限りません。
プロ14戦、そのうち13戦が何らかのタイトルマッチという濃密なキャリアを経て、その疲弊から、ロマチェンコの生命線である速さ、柔軟な攻防動作、そして何より足捌きに衰えが出て、衝撃的な敗北を見る可能性も、ゼロでは無いでしょう。今回の試合内容に、その萌芽があった、と見ることも出来るのかもしれません。
しかしその場合にも、真に世界の頂点を争奪し、勝ち続けてきた王者を破って誕生した新王者に、我々ファンは、「真」の王者に対する期待と敬意を抱くことが出来ます。

何かと余計なことばかり(細かい話をし始めると、本当にキリが無いくらい、各団体それぞれにすっぽ抜けてはりますね)のボクシング界ですが、これほど圧倒的な技量と力量を持つ王者には、それに相応しい「王道」があります。
ワシル・ロマチェンコに対する期待は、その道を堂々と突き進んでほしい、ということに尽きますね。


====================


日曜早朝の早起き観戦は、なかなか厳しいものがありましたが、起きて見て良かった、と思う試合でした。
セミのヘビー級の試合は、正直言って、二度寝タイムでしたが...。
セミセミのWBCフライ級戦は見られんものか、と思っていましたが、何だか妙なことになったようですね。
メキシコでやってたら、何事もなかったように新王者誕生、だったのかもしれませんが。




コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする