怒濤の有明2デイズが終わり、判定にまつわるあれこれで世は騒然となっています。
井上尚弥の強さや、田中恒成の激闘がさっぱり話題にならないのは、
ヒジョーに複雑な思いでありますが...。
しかし、それ以上に、次から次へと決まり、発表される、さらなる試合の話に、
正直言って圧倒されてもいます。
ぼちぼち、話題あれこれ取り上げていきます。
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ここ数年来、着実に増えている海外進出の話ですが、
ある意味、その中でも極限の挑戦と言える試合が、ミゲル・コットvs亀海喜寛戦です。
ゴロフキンに挑んだ石田順裕と同様ですが、米国での興行、TV放送であることを考えると、
それ以上にメジャーなリングへの挑戦と言えそうです。
亀海喜寛、若手の頃から、身体の軸を回して外し、打ち返す独特のスタイルに目を引くものがあり、
好きな選手ではありましたが、こういうところに辿り着くとは、想像していませんでした。
相手は言わずと知れたカリブのボクシング大国、プエルトリコの雄、コットです。
フェリックス・トリニダードの栄光を、完全に引き継げたとは言えないまでも、
かなりの部分まではその任を果たし、トップシーンで活躍してきたスーパースター。
ステップとボディーワークで角度を付けた、内外を打ち分ける強打のコンビネーションは、
プエルトリコ伝統の匂いを残す、迫力と破壊力抜群の武器です。
あの攻めにまともに対したら、亀海ならずとも、ひとたまりもなく倒されてしまうでしょう。
しかし、ソト・カラス戦でも試合の帰趨を決めたボディ攻撃が、コットのガードの内を突いて決まれば、
そこから勝機を掴む可能性もあるでしょう。
試合を通じて、どの程度、身体を回す防御から、即座に好打を決められるかどうか。
展開は全体として、苦しいものになるでしょうが、大一番のリングで、亀海ボクシングの集大成を見たいです。
当日は生中継のTVにかじりつきですね(^^)
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7月15日、ミゲル・ベルチェットvs三浦隆司も正式決定。
前回の試合で、共に見事な勝ちっぷりだった両者の「決勝戦」みたいな感じの一戦です。
ベルチェットについては、元々、相当強いと評判で、動画もちょこちょこ見ていた選手ですが、いざWOWOWで見たら
まあ速い強い大きいで、これは三浦も大変そうやなぁ、と思わざるを得ませんでした。
序盤からテンポ上げて、正確に攻められるし、ストレートパンチ主体で突き放しにかかられたら、
いかな三浦といえども、追い上げられたとしても、それが間に合うものかどうか...
あれこれ考えてみても、予想は不利かなぁ、という気がします。
しかし、三浦の試合を見ることは、もうそういう理屈じゃない何事かを見ること、でもあるでしょう。
相手はどうやら、本物中の本物みたいですが、だからこそ、三浦の相手に相応しい、とも言えましょう。
これもWOWOW生中継なんでしょうから、二ヶ月連続で日本人ボクサーの偉大な挑戦が見られるわけです。
思えばWOWOWが開局したころは、こんな試合の中継などあり得なかったのが現実で、
なんやかや言うて、時代は少しずつ前に進んでいるのかな、と思ったりもします。
とにかく三浦隆司、何とか勝ってほしいものです。別に激闘でなくてもいいから...そうはいかんのでしょうけどねぇ。
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海外と言えば香港の話も。河野公平再起、二戦目でレックス・ツォ戦が決定。
距離的に近く、日本人選手も、上位選手は少ないにせよ、けっこう数多く遠征している
香港のリングに、元王者の河野が上がるというのは、要注目ですね。
あちらの陣営にしてみれば、向井寛史からさらに一段上の相手を招いての、
試練の一戦ということになるのでしょう。
実際、井上尚弥に挑戦という選択肢がない以上、他をあたるか返上待ちか、というところで、
その前段階で河野と闘うという選択は、これまでにない冒険でしょう。
もし河野にクリアに勝つようなら、ツォは世界上位の実力を証明することになりますし、
河野にすれば、勝てば再びランキング上昇が見込める一戦です。
互いに賭けるものがある、という意味で、良いマッチメイクだと思います。これも注目ですね。
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久田哲也、初防衛戦は1位の長身、角谷敦志と。またまた関西対決です。
関西は近年、このクラスが充実していて、日本ランカーが大勢いました。
その中を拳四朗が一気にゴボウ抜きにして、WBC王座に就き、それに次ぐのが、
拳四朗に挑戦予定だった久田になるわけです。
そして、初防衛がこれまたタイトル挑戦歴三度の角谷ですから、
いよいよ関西リングの群雄割拠状態にも、ひとつの区切りがつくのかもしれません。
久田にすれば、記事にもあるとおり、WBC王座を賭けての拳四朗戦を実現するため、
なんとしても勝ちたい一戦でしょう。
角谷は長身とリーチを生かし、距離を維持できれば、勝機は増すと思いますが、
過去の勝負所でそれが出来ていなかった部分があり、その課題をどう克服するか、でしょうか。
これは何とか見に行きたいところです。金曜夜はちょっと難しいところもありますが...(困)
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いろいろ細かいニュースが出ている記事ですが、丸田陽七太がスーパーバンタムに転級するとのこと。
当然そうなるとわかってはいても、ほっと一安心するニュースではあります。
いずれはフェザーか、それこそスーパーフェザーくらいの身体を作れたら、と思うくらいです。
まあ骨格なども考えて、適切な判断がなされることでしょうが。
単に背が高い、手が長い、というだけの選手ではなく、非常に良い素養をいくつか持っていて、
将来が楽しみな若手ですから、ベストの階級で、ボクシングの質を高めていってほしいです。
今後はまだ何とも言えないですが、国内の若手同士のカードが実現している、
日本ユースのタイトルに絡んでいくとしたら、それも楽しみではありますね。
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最後に、王座奪取後の、拳四朗のインタビュー。
数日で消します。お早めに。
しかし、良い感じで力抜けてますねー(^^)