さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

「挑戦」に挑む、闘志と気概 「最強後楽園」で堀川謙一が勝った!

2013-10-20 19:15:07 | 関東ボクシング

昨夜はホールにて「清貧実力派ランカーの祭典」こと、最強後楽園を見て来ました(^^)
完全ノーテレビということもあり、いっちょ見てみるかと。


第一回大会で、不運な判定に泣いたと言われる(私は試合映像を見ていません)
堀川謙一は、ライトフライ級2位の大内淳雅に2-0の判定勝ち。
堀川はこれまでにない?積極性を見せ、普段以上に攻撃的なボクシングで勝利しました。
敵地で勝つために、という意識が見えて、同時に従来の微妙な距離感も生きていて、
私は完全に堀川の勝ちと見ましたが、それでもドローの採点があるのが怖いです。
ついでに私の採点は78-74、堀川でした。

堀川のタイトル挑戦については、井上尚弥がタイトルを返上する(もう、した?)らしいので、
上位選手との決定戦になりそう、とのこと。帝拳の木村悠でしょうか。
技巧派対決ですが、試合を大阪に持ってこれるかなぁ...。


スーパーフライ級、戸部洋平が石崎義人に5回TKO勝ち。
戸部はちょっとボクシングがばらけている印象で、石崎の好打もありましたが
徐々に立て直してきた戸部が最後は右で倒しました。
石崎は善戦健闘するものの、またも上位の壁に阻まれました。
戸部と、千里馬神戸の帝里木下との対戦は、なかなか面白そうではありますが、実現するか?


スーパーバンタム級はドリームジムの中嶋孝文が、元暫定王者の変則、瀬藤幹人を
初回と4回に右で倒し、TKO勝ち。
三浦会長が育てた実力派、中嶋は良いバランスのボクサーファイターで、
瀬藤の重い右を警戒して押される場面もありましたが、瀬藤が反応しきれない
シャープな右で試合を決めました。見事。やっとタイトルマッチに歩を進めます。
大竹戦は楽しみですね。好ファイトになりそうです。


スーパーフェザー級は、注目のカシアス内藤ジュニア、内藤律樹が登場。
「ゾンビ」を自称?する猛ファイター、泉圭依知の猛攻に押されまくりましたが
インサイドから小さく鋭いパンチを決めて対抗。
序盤は足を使いましたが、3回くらいから足を止めて打ち返す形の展開になり、
スタンスも乱れてきつそうでしたが、パンチの効果と精度で競り勝った感じ。
遠目に見ていると泉の手数が目につきますが、リングサイドから見ると、
そういう採点になったのかな、という試合でした。
ついでに私は76-76、泉がバッティングで減点されたぶん、内藤。

内藤は左の切れ味、動きの柔軟さが目を引く逸材ですが、
金子大樹挑戦は、ちょっとまだ早いか、という感じ。
泉の健闘には脱帽。今時、あんな凄いラッシャーがいるとは驚きでした。
バッティングの減点はありましたが、見ていて汚い印象はありませんでした。
敗れてなお、拍手ものの選手でした。


スーパーウェルター級の十二村喜久は、佐々木左之介の欠場により不戦勝。
しかし日本タイトル挑戦権を得るためには、前日計量をパスしている必要があり、
十二村は154ポンドをクリア。来月29日、湯場忠志に晴れて挑戦とのこと。
で、全試合終了後の表彰式には、試合するときと同じく、トランクスにリングシューズで
リングに登場、優勝トロフィーとかをもらってました。


しかし、試合もないのに体重作れとか、まあルールなんですからしょうがないけど、
けっこう厳しいんですねえ。先月、香川での件なんかでは、ええ加減という言葉では
表現しきれんような出鱈目を認めたくせに...と、ちょっとイヤミ(^^)

まあそれはおいといて、実力者同士の試合を勝ち抜いてタイトル挑戦権を勝ち取ろうと集った
各選手の闘いは、その気概、意気込みが見えて、どれも非常に見応えのある試合ばかりでした。
以前「ビータイト」は観戦したことはありますが、最強後楽園は今回が初めてでして、
これは来年もまた、こっそりお邪魔するかな、なんて思っております。

最後に、堀川が勝って、ホントに良かった...(^^)

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夜はホールの好カード生中継 ライブボクシング三昧の連休(^^) その3

2013-10-16 22:39:03 | 関東ボクシング

ということで月曜日夜は、CSフジにてダブルOPBFタイトルの生中継。
こちらも住吉以上に場内盛況、好カード効果というところでしょうか。

小國以載に完勝した試合が強烈な印象の和氣慎吾、二度目の防衛戦。
ジュンリエル・ラモナルは、名古屋の激闘王・大橋弘政に善戦した選手ですが、
終わってみれば和氣の圧勝、完勝でした。

距離を取り、目で外す防御ながら、広いスタンスで一発ずつ強打するサウスポー和氣が
初回から再三左を強打。初回終了間際、左を二発クリーンヒットするとラモナルがカット。
右瞼がひどいことになっていて、結局3回でストップ。ワンサイドの勝利でした。

和氣は気持ちが乗っていて、ボクサー人生で今一番、勢いがあるときかもしれません。
ラモナルに僅かでも攻めるきっかけを与えれば、苦戦もあるかと思っていましたが、
内容は文字通り「一蹴」という感じでした。

しかし上記したような、広いスタンスを取って強打する割に、防御は距離と勘で外す型で、
もし攻め込まれた場合どうなのかな、という不安も感じます。
このあたりは、今後の試合ぶりで見えてくるところもありそう、という印象でした。


メインの李冽理vs天笠尚の再戦は、天笠が3-0の判定勝ち。

序盤天笠、中盤李の追い上げ、終盤やや李、しかし逆転ならず、という流れでしたが、
天笠が離れて良く、李が接近戦でリード、という展開は、意外な感じもしました。
天笠が体格、リーチを生かせて闘えたことが、初戦とは違っていたということなんでしょうか。

勝った天笠は、もう少し左ジャブをしっかり磨いて突き放せたら面白いでしょうね。
もっと上が見えてくるかなと。天与の体格という、得がたいものを持っているだけに、楽しみです。
李は悄然とリングを降りましたが、一時を思えばだいぶ復調していました。
緊迫感のある良い試合だったし、ラバーマッチがあってもいいかな、と思ったりもしました。


そんなことで、結果知らずのライブボクシング漬けの連休を振り返ってみましたが、
やはり録画観戦にはない醍醐味というか、ボクシング観戦本来の楽しさがありましたね。
ネットでも何でも、もっとこういう形での観戦を楽しむ機会が増えたらいいなと、
改めて思った二日間でありました。

特にWOWOWオンデマンド、今後も本来の放送では録画になるカードを
先行配信してくれたら、本当にありがたいんですけどね。
今回の配信は、どういう評判だったのでしょうか。私は大変良い試みだと思いましたが。




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住吉区民センターへぶらり ライブボクシング三昧の連休(^^) その2

2013-10-15 21:58:40 | 関西ボクシング

月曜日は、住吉区民センターへぶらりとお出かけ、観戦してきました。

と、のんびり出かけたのですが、第一試合開始前に着いたら、
もうそんなにチケットが残っていませんでした。
座席のチケットは5枚くらいしか残りがなく、立ち見もかなりの枚数が出たようで、
会場は思った以上の盛況でした。通常の六島ジム興行に、仲村正男の試合が
プラスされた格好だったので、そういうことになったのでしょう。ちょっと読み違えてました。

そういうことで、六島ジム興行の通例通り、前座開始前に全選手が舞台に登場、
メインイベンター(この日は仲村)がマイクで観客に挨拶。
来場への御礼と、健闘を誓って、前座開始。これは何度か見ましたが、やはり良いものですね。


メインの仲村正男は、IBF14位のファーサイ・サックリリンと対戦。
40勝(22KO)4敗の戦績、この6月にIBFイリミネーションに敗れた選手とのこと。
小柄ながらがっちりした感じでしたが、開始早々、仲村の右クロスがヒット、いきなりのダウン。
すぐ立って再開も、仲村が良く見て、左で崩して右、返しの左と正確に当て、あっという間のスリーダウン。
見事な初回ノックアウトで、IBFランカーを沈めました。

仲村の攻撃力の凄さが、最初から全部出た、強烈なノックアウトでした。
こういう展開になったら、もう誰も仲村を止められないでしょう。
相手が世界何位だろうと、もはや無意味です。単に詰めて、倒すだけの話ですから。

もちろん、こういう展開にならなかった場合の心配が、この快勝で消えるわけではないのですが、
先の試合も、今回も、好機に自分の良さを存分に出している点は、見ていて感心します。
唯一の黒星があまりに痛烈なものだっただけに、自信を失う部分があっても不思議ではないのですから。

これで17勝(17KO)1敗、一度もジャッジのお世話になったことのない仲村は、
確かに普通とは違う、スケールの大きな逸材だと思います。
ファンの勝手を言えば、こういう白黒はっきりした選手の試合は、
見ていてスリルがあり、楽しいものです。しかし同時に不安で、心配でもあります。
その強打はいずれ世界を、と思わずにはいられないものがありますので、
それ以外の布石の部分を磨いて、大成してもらいたいですね。


セミでは細川貴之が、パトムサック・パトンポートンにスプリットの判定勝ち。
細川がスーパーウェルター級の日本3位。パトムサックがIBFのスーパーライト級5位。
その両者がウェルター級147ポンドで対戦した一戦でした。

試合前に、婚約者の女性とのプロポーズの模様を取り上げたバラエティ番組のVTRが流れ、
「勝てば結婚」「負ければ破談」というタイトルがスクリーンに出て、入場時には婚約者が同道。
そして枝川会長自らが細川のテーマソング?を歌う中、リングインするという、
いくら何でもちょっとやりすぎやないの、と思う演出がありました。

しかし演出による盛り上げ効果は、試合には残念ながら反映されず、というのが
きついようですが正直な感想でした。
細川は左アッパーの好打が3回にあったほか、左のヒットを時折取りましたが、決定打はなし。
パトムサックは自信満々に出ましたが、攻撃は右一本槍。
攻めの迫力は、下の階級から上げたパトムサックの方があり、終始攻勢ではありました。

判定は正直、微妙な感じ。ジャッジがかなりバラついて、ひとり100-91で細川支持がいました。
あとは小差で割れましたが、さすがにこの大差にはびっくりでした。
私はパトムサックの攻勢を、細川の足に依存した防御が防ぎきったとは見えなかったですが...。


セミセミのゼロフィット・ジェロッピは、見るからに調整不足。おなかたるたるでした。
聞けばウェイトーバーをやらかしたのやそうです。
それでも初回、高田小次郎の瞼を右クロスで切ったのは凄いですが、
やはりボディを攻められ失速、5回に右を食らって倒されてしまいました。
本来の階級でなかったこと以前の問題で、これでは勝てんわな、という感じ。
ちょっと、さみしい試合内容でした。


住吉の会場は、IMPと同じくシアター型の小会場で、ほどよく狭くて見やすい、良い会場です。
今回は名城信男が出ない代わりに?仲村が見事なノックアウトで締めてくれたこともあり、
終わってみれば、まあ見に来て正解だったと思って、家路につくことが出来ました。
で、急いで帰宅すると、7時半過ぎ。CSフジの生中継は、セミセミの最中でした。間に合いました(^^)


まあ、続き物にするほどの内容ではないブログですが、とりあえず今日はここまで、ということで。


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オンデマンドで会場でCSで ライブボクシング三昧の連休(^^) その1

2013-10-15 06:39:15 | 海外ボクシング

この連休は、表題のとおり、様々なメディアでボクシングをライブ観戦しました。
以下、簡単に感想を。


まずWOWOWオンデマンドというやつで観戦したブラドリーvsマルケス戦興行。
今までWOWOWのメンバー登録?とかいうのをちゃんとやってなかったのですが、
これを登録するとPCで過去の見逃し分とかを見られるサービスがあるんですね。

で、今回はTV放送は翌日だが、オンデマンドでは生中継ということでした。
この辺はカード的に、微妙な感じもあってか、実験的にやってみたのでしょうね。
画質はTVのHD放送より落ちますが、回線は一回だけ切れたものの、おおむね安定。

こういう方式で今後、毎週のように生中継が見られるようになったら良いんですが、
さすがにそこまでは踏み込んでくれないでしょうね。


で、試合内容ですが、マルケスの迎撃ボクシングが奏功したのは初回だけ。
後はほぼブラドリーの手数と出入りの速さが支配した感じでした。

マルケスはパッキャオ戦での衝撃KOが印象的ですが、
あの試合もよくよく見れば、終わる直前まではパッキャオ逆転の流れにありました。
やはりウェルターに増量した後、攻めの機動力が落ちていて、その弱点を
今回はもろに露呈してしまった感じです。

そして、それを露呈させたブラドリーの闘い方が適切だった、とも言えます。
ただ、この選手の能力の高さは認めますが、やはり魅力はないですね。
最近、軽いクラスの機動力を上のクラスに持ち込んで勝つ、という選手が増えていますが、
そういう傾向の悪例のひとつじゃないかな、と思ったりもします。
別に、特に悪い試合でもないんでしょうが、上のクラスにスピードではなく
カウンターの威力増強で挑んだマルケスと、どっちが好きかと言われれば、
私は断然マルケスでして、そういう感情面では、残念な試合でした。


五輪連覇のウクライナ人サウスポー、ワシル・ロマチェンコは4回KO勝ちでデビュー。
相手はWBO7位のインター王者でしたが、左ボディで二度倒し、完勝でした。

五輪やAIBAプロの試合はネットで少し見ましたが、やはりノーヘッドギアでの試合だと
普段見慣れた形なんで、見やすかったですね。
ちょっと腰高でしたが、足捌きと手の速さでそれを補う感じでした。
ただ、ボディはいいとして、上へのパンチには、角度の調整や
当て際の強さがもう少し必要かな、とも感じました。

次にオルランド・サリドに挑むというのは...余計なお世話ですが、
私なら、ずばり、避けますね。可能性の反面、確信が持てない面もあります。
どうも、契約上、やれば早くも数百万ドルとかいう話らしいので、
十中八九、やる運びになるのでしょうが。



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「品質」は維持されていた 小國以載、移籍後初勝利

2013-10-06 16:46:44 | 小國以載


昨夜はG+で生中継、無料放送だったこともあり、多くの方が試合を見られたのではないでしょうか。

小國以載、角海老宝石ジムへの移籍後初戦に判定勝ち。
相手は日本4位の岩崎悠輝という、上昇中の上位ランカーでしたが、内容的にはクリアな勝利でした。

身体の軸をしっかり決め、回転力をインサイドからの打ち出しに生かし、
無駄な動きを排したスタイリッシュな小國のボクシングは、
移籍初戦においても、基本的には崩れておらず、以前の良さがそのまま見られました。

正確なジャブ、相手の身体の芯を鋭く叩く右、空いたとこをすぐ打てる左ボディブロー。
基本的にはボクサータイプでありながら、無駄に動かず、時には足を止めての攻防にも応じ、
これらのパンチを要所で決め、防御の堅さでも岩崎を上回っていました。

OPBF王者和氣、日本王者大竹、元王者芹江らの上位グループに迫る位置にいる岩崎に
再起初戦でクリアに勝ったことと、ボクシングの質が維持されているところを見せたこと、
この二点において、上出来の再起戦だったように思います。

ただ、昨夜の試合は終始、相手と正対しての攻防に終始したのも事実です。
ヒット・アンド・カバーの応酬で、日本ランカークラス相手なら
小國はたいていの選手に打ち勝つでしょうが、それだけで収まらない場合は?と
いう疑問も残りました。

かつてOPBF王座を奪取したロリ・ガスカ戦では、適時、サイドに出て、
後ろ足のキックで切り返しての右クロスなどを打っていましたが、
そうした相手の力のベクトルを外すような動きはほとんどなし。

敢えてそういう戦い方を選んだ部分もあるのかもしれませんが、
一度敗れた和氣戦で、左側にバランスを置かずに正面に立って打たれたことや、
今後行われるかもしれない馬力のある大竹への挑戦、または和氣、芹江との再戦、
そういったことを考え合わせると、その一点だけは、やはり気がかりです。

まあ、すぐ次の試合がタイトルマッチということにもならないでしょうが、
次の試合では、そのあたりにも、少しずつ目に見えた改良の跡を見たいな、と思った次第です。

しかし総じて、小國のスタイリッシュなボクシングがしっかり生きていたことに、まずは満足です。
上位陣とのカードはどれをとっても面白くなりそうですね。
もしTVの生中継がないカードだったら、またホールにお邪魔せねばならんか、と
今から楽しみにしておる次第です(^^)


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ついでに、今朝のヘビー級タイトルマッチも生中継...と思ったら、
現地の都合でちょっとずれて、ディレイになったのやそうですね。

で、最近、早起きが習慣になっているので、見るのに苦はなかったんですが、
試合内容は本当にもう...あれを「自らの体格を生かしたクレバーな闘い」と見るほど
私は出来のいいボクシングマニアじゃありませず、ひたすら呆れておりました。

同感してくれる方がどの程度いるのかいないのかわかりませんが、
あんなのが「世界ヘビー級チャンピオン」とは、世も末やな、というところです。

自分が打ったら最後、組み打ち&のしかかりを防御の代用にして、我が身の安全を図る。
自分のほうが図体がでかくて強いのに、常に相手より先にイモ引いてしまう。
細かいことをいう以前に、パッと見て、べたべたしてて見苦しい。絵面が悪過ぎる。

この無様なウクライナ人の「保身ボクシング」を、我々はあと何試合分、やり過ごさねばならんのかね、と
今後についてはそんなことしか思いませんでした。本当に気が重いです。
相手のポベトキンは、なかなか良い選手で、それだけが救いでした。




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