さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

良き一冊

2010-11-22 00:01:31 | 読書
林壮一さんの新刊「神様のリング」を読了しました。


人は何故ボクシングを闘うのか。何故我々はそれを見るのか。
何故、何の恨みも無い者同士が殴りあわねばならないのか。
ボクシングとは単なる殴り合いを越えた何事かなのか。
ならばその意味は、我々が生きる世界に、時代に必要なものなのか。


ボクシングについて書かれた優れた書物とは、これらの問いのすべてとはいかずとも、
そのうちのいくつかについて、明瞭に答えを提示してくれるものである、と思っています。
そしてこの一冊もまた、その中のひとつであることに間違いはありません。

未読の方には、是非ご一読をお勧めします。


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戦後日本の宰相たち

2005-08-19 23:43:37 | 読書
「最近、こんな本読みましてん」なんてことが書いてあると、ちょっと賢そうやなあという動機で、
「読書」について書くことにしました(^^;)

読むジャンルは、ノンフィクションや評伝物ばかりであります。
本屋(または古本屋)行って、ざーっと本棚を見て、ぱっぱっと買います。
でも、買うだけ買ってなかなか読まないのですが...。
 
一番最近に読んだのは表題の一冊。
「戦後日本の宰相たち」渡邊昭夫・編。中公文庫。
戦後日本の歴代宰相(東久邇稔彦から竹下登まで)17人の政治家について、人物像に偏らず、簡潔にそれぞれの政治思想と業績について書かれてあります。

政治家について書かれたものというのは、田中角栄についてのものなどが典型ですが、極端に批判に傾くか、或いは身内からの視点で礼賛、擁護に傾くか、という印象がありますが、この本の書き手たちは、あくまで冷徹な視点で、それぞれの政治家としての、その時代における存在価値を鋭く問い、語っています。

筆者は編者の渡邊氏を含め17名になるわけですが、書き手に対して、非常に好感を持って読めた一冊でした。


この一冊の中には、印象的な文章が沢山あるのですが、ひとつだけ引用します。

「政治家として最も難しいことの一つは、課題の発見である。
 時代の要請と、社会の要請を見抜いて、それを自分の政治的未来といかに結び付けるか。
 この点で、岸に迷いはなかった。」
 (北岡伸一「岸信介-野心と挫折-」より)


先頃の郵政解散とやらで、街はもう大騒ぎです(?)。
マスコミ(特にTVメディア)は、毎度の通りの扇情的な報道(?)を繰り広げておいでになってけつかっておられるわけですが...。

しかし、多くの政治家たちの実像は、なかなか伝わってはきません。
今、時代が必要としている政治家は誰なのか。
その政治家は、時代が、社会が求める課題を見出して生きているのか。

小泉政権への支持率上昇が伝えられますが、そうした「課題」を世に問うている(ように見える)のは唯一、小泉首相のみだから...なのかも知れません。

岸信介が日米安保改定に己の政治生命を賭したように、小泉純一郎も今、そうした闘いのただ中にいます。
後世の史家は、彼の政治家としての存在意義を、いかに語るのでしょう。
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