さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

洗濯機への思いを胸に 寺地拳四朗V7達成「せやねん」ご紹介

2019-12-31 00:16:02 | 関西ボクシング



もう今日ですが、大晦日はTBS放送の世界戦で一年の締めです。
井岡一翔にとり、長身サウスポーの元五輪代表ジェイビエール・シントロンはなかなかの難敵かと思いますが、何とか勝って、一年の締め括りと行って欲しいです。
もちろん田中恒成も。関西ではTVありませんが...。


で、遅くなりましたが土曜日放送の「せやねん」ご紹介。
洗濯機への思いを胸に、敢然と闘う王者、寺地拳四朗の勇姿が取り上げられております。
どこまで本気なんや...と思う反面、神経太いなぁ...と感心もします。
何にせよ、近々?洗濯機買いに行くらしいですから、またその様子も紹介したいところです(^^)






※さる筋から教示された話によると、10万円以下の機種は、大半が実質中国製みたいなもので、買うなら30万以上のドラム式国産メーカーものが良い、とのことでした。
まあ、こんなとこで書いても伝わらんか...(笑)



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「勝負」するには足りないものがある 石田匠、IBF挑戦権獲得ならず

2019-12-30 14:22:34 | 関西ボクシング


先週土曜、28日府立地下、関西今年最後の試合は、会場では見られず、BoxingRaiseで見ました。
IBFスーパーフライ級挑戦者決定戦、4位の石田匠と、8位イスラエル・ゴンサレスの一戦は、2-1でゴンサレスの勝利でした。
ラウンド毎の経過と、簡単に感想を。



初回、石田は軽いジャブ伸ばす。ゴンサレスは頭振って外し、さっそくロープ際に追い込んで連打。
右クロス、左アッパーから攻め込む形を見せる。石田はジャブ、クリンチで止めようとするが、印象悪い。ゴンサレス。

2回、ゴンサレス積極的。離れた距離でもワンツーの威力を見せ、踏み込んでも連打で先手取る。
石田はジャブ単発ヒット。しかし数が少なく、後続もない。
ゴンサレスが手数出して出る。石田下向いてロープづたいに左右へ逃げる。さほど打たれているわけではないが、見映えの悪さは如何ともし難い。
最後、中間距離で打ち合い、石田もヒット取るが、ゴンサレスが手数、ヒットで上回り終了。ゴンサレス。


3回、ジャブの応酬。石田気を入れてきたか、微妙ながらまさる。しかしゴンサレスがワンツー返し出すと後退。
最後、石田が良いタイミングのジャブを一発。この回はどちらもヒットが乏しい。振り分けてゴンサレス。

4回、ゴンサレスまた連打で仕掛ける。ワンツーに力感あり。
ゴンサレスは正確なヒットを重ねているわけでもないが、攻勢をとっている。
石田は頼みのジャブが時折当たるが、全体的に精度にも欠け、ゴンサレスの攻勢を上回るものを見せていない。ゴンサレスの回。

5回、石田のジャブ決まる。ゴンサレス少し上体の動きが止まり、ジャブを食う。しかし左へ小さくダックして左アッパーのリターン。そこからまたゴンサレスが出ると、石田すぐロープを背負う。
両者ワンツーの応酬。石田の右クロス、浅いながら入る。ロープ際から肩のスナップで打つ右も。
ゴンサレス少し疲れ?が見えた回。石田。

6回、石田が右浅いながらヒット、右アッパー、左フックの打ち合いも。
しかし後半、ゴンサレスが前進、ボディ攻撃でロープに押し込まれる。ゴンサレス。

7回、ゴンサレス出て連打、右クロス、ボディ攻撃。石田はジャブ当てるが、ジャブの応酬でも互角か、やや優勢、程度。
しかし終盤、左ボディの好打でゴンサレスを攻め込む。この攻撃をとって石田。

8回、ボディを打たせまいと?ゴンサレスが先手で連打。石田ワンツーで攻め返すと、ゴンサレス一転、足使って後退。
ゴンサレス立て直して連打で前に。石田のジャブは置きに行くようなものが多い。微妙、やや石田か。
しかし、好機があった前の回を思えば、逆に先手を許した闘いぶりは、いかにも物足りない。

9回、石田左ボディで先手とるが、ゴンサレスすぐ3発ボディ連打、押し返す。フリッカー気味の左、ジャブの好打も。
石田の軽いジャブで応援団が声上げるが、ゴンサレスすぐ右、スリーパンチを当て返す。
石田の攻めはジャブくらい。ゴンサレスさらに左ボディを組み込んだコンビで打ち勝つ。石田の方が打ちたいパンチだが。
ゴンサレス、中間距離の打ち合いで右クロスヒット、足使って捌く。ゴンサレスの回。

10回、ゴンサレス上体の振りがなくなりつつある。そこに石田のワンツー、右がクリーンヒット。
間を詰めて攻めたいが、ゴンサレスはボディへのジャブ、アッパーで抵抗。石田右クロス追撃、ゴンサレス思い出したように上体を振る。
石田さらに左ジャブ、ボディ好打する。この回はクリアに石田。

11回、ゴンサレス懸命に上体を振る。石田ジャブの的中率が落ちる。ゴンサレス右クロスヒット。石田、左瞼から出血。
レフェリー、パンチでカット、のジェスチャー。仕掛けた連打とヒットでゴンサレス。

12回、ゴンサレスワンツー重ねて攻勢。石田がジャブ返し、これが目にでも入った?ゴンサレス後退、石田右ヒット、打ち勝つ。
石田右のヒットを追加するが、ゴンサレスはリードを確信しているか、頭振って足使い、ラスト10秒は逃げ切り体勢。石田の回。


採点は8対4で割れ、3人目が7対5でゴンサレスの2-1。しかし、内容自体に見方の違いはあれど、クリアにゴンサレス勝利で間違いない試合と見ました。
私の採点は7対5、ゴンサレスですが、相当石田に甘い採点だと、自分で思います。

全体的に、ゴンサレスの手数、ヒット数、攻勢点が上回り、対する石田のジャブは、それを超えるものを、試合展開の中で表現出来ていませんでした。
7回の左ボディ好打も、後続が足りず、10回、12回の好機も同様でした。
ゴンサレスは、試合全般を通じて、上体が振れているときは石田のジャブを外せていたし、ロープに追い込んでの上下連打も、さほど正確に強烈に打ち込めているわけではないが、石田に、非常に見映えの悪い外し方、よけ方を強いたあたり、採点上、有利に働いたことでしょう。



石田匠は試合後、再起の意思表明をしたということですが、世界王座獲得の可能性どうという以前に、やはり階級を上げて、身体を作り直した上で出直してほしい、というにつきます。

抜群の長身、リーチを生かしたい、しかもジャブひとつだけ取れば絶品といっていいものがある。
とはいえ、あれだけ簡単に押し込まれてしまうし、ロープ際からの脱出も、即座の反撃に繋がらず、攻防切り替えの切れがない。好打したあとの追撃も甘い。

要は全体的に、体力面に自信を持てず「勝負」するための確信が浅い選手になってしまっている。それが全部試合内容に出ている。
それが石田匠の現状だと思います。
もうこうなると、上のクラスに上げて、より世界王座に近づけるか、という話以前の問題です。

そういう「算段」以前に、石田匠がその特徴、長所をより生かしつつ、より持てる力を出し切るためには何が必要か、ということを、真剣に考えてほしいです。
それは石田の精神的な面がどうとか、スタイル自体がどうとかいう話ではない。それはこの試合をフルに見れば、誰の目にも明らかなように思えるのですが。

往年の井岡弘樹を彷彿とさせるグッドジャバー、石田匠の再起が、少しでも良い方向性の見えるものであるよう願います。




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日程被りの大阪二興行 久高寛之、挑戦権獲得ならず

2019-12-27 14:16:41 | 久高寛之



ということで、先の日曜、観戦を目論んでいたんですがかなわなかった、府立地下の興行と、もうひとつ住吉の試合を、BoxingRaiseで見ました。
こちらも簡単に感想など。


府立の方は、日本スーパーフライ級王者、中川健太への挑戦権を賭けた8回戦。
1位の元王者、久高寛之と、2位のユータ松尾が対戦


初回から、久高はL字ガードでやや上体そらし気味の構え。
そこから相手の手を外し、ジャブから右ボディストレート、左ボディアッパーを決める。
松尾はそれに手数で対抗。先に攻め、打たれてもすぐ手数で相殺を狙う、という流れ。

この攻防は基本的に終始変わらず、ラウンド毎にどちらの質量が上だったか、を選択する採点になる、という試合。
正直、毎回微妙な印象でもあるが、全体的には久高の正確さが上か、と見えたのですが。

6回はこの試合のベストラウンド。松尾がさらに手数を増して、ロープ際に久高を追い、のけぞって外そうとするところを左右で追い込む。
二度にわたり攻め込まれた久高だが、回り込んでリング中央で右クロス、左返して連打。打ち合いでまさる。

しかし、7、8回と松尾が果敢に前進。右、左ダブルなど、身体を寄せてさらに手数で攻勢。
久高も要所でヒットを返し、押し返すが、印象的に悪かったか。

判定は77-75で割れ、76-76が一者で、三者三様のドロー。
ドローのジャッジが優勢点で松尾を支持し、タイトル挑戦権は松尾が手にしました。


正直なところ、大阪でやったということもありますが、この内容でドロー...まではあるのか?微妙な印象ではあります。
しかし両者、懸命の闘いでしたし、試合自体は好ファイトでした。

とはいえ、ベテラン久高にとっては痛い「敗退」となってしまいました。

3回の最中、客席から「久高さん、余力残さんボクシングしましょう。8(回)なんてすぐ終わりますよ」と声がかかりました。
おそらく若いジムメイトの声援、激励の声だったのでしょう。
確かに以前、煮え切らない内容で負けたいくつかの試合同様、L字ガードで若干引き気味の闘い方ではありました。

しかしその声が飛んで以降、久高は出すべき手はしっかり出していた。
ボディへの好打のみならず、6回などは右クロス、さらに連打で打ちかかって、打ち合いでも勝っていたように見ました。
久高の闘う姿勢自体は、選択したスタイル、闘い方とは別に、物足りないという印象ではなかったです。

しかし、それでもなお、もうひとつ、試合を決定づける一打が決められなかった、という意味で、今回の内容はより深刻なものかもしれませんが...。


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住吉区民センターの試合は、WBOアジアパシフィック、バンタム級タイトルマッチ。
ストロング小林佑樹が、韓国のコ・キチャンとノンストップの打ち合いを繰り広げ、判定勝ちでした

初回から両者、パンチの威力や切れにやや欠けるものの、手数を惜しまず打ち合い。
2回、右クロスで小林がダウンを奪うが、コ・キチャンも半ば捨て身で反撃。
互いに単発のヒットながら、アッパーなどで相手の顔を跳ね上げる場面も。

9回にも、プッシュ気味?な感じながらダウンを追加した小林の勝利でした。
正直、アジアタイトルというお題目に値するグレードは感じませんでしたが、両者休み無く打ち合った熱戦ではありました。


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今年の関西ボクシングは、明日、府立地下での石田匠、イスラエル・ゴンサレス戦のIBFイリミネーションバウトで締めです。
会場に行きたいのはやまやまですが難しく、これまたBoxingRaiseの配信で見ることになります。

大晦日の大田区は、井岡一翔、シントロン戦はTVありますが、田中恒成の試合は、関西では放送なし。
TBSの有料オンデマンド配信paraviで、ライブ配信があるようなので、そちらと契約して見るしかありません。
中部ではCBCが当然生中継なんでしょうが、他の地域ではどうなんでしょうかね。


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乱せず、崩せず、揺さぶれず 王者ムザラネ動じず、八重樫TKO負け

2019-12-26 09:38:10 | 関東ボクシング




ということで横アリ観戦記最後、セミのIBFフライ級タイトルマッチ。
全盛期を色々不遇なまま過ごし、その才能ならもっと大きな栄光を掴んでいても不思議では無かった南アの逸材、モルティ・ムザラネと、3階級に渡って世界の強豪と渡り合ってきた歴戦の雄、八重樫東。
37歳と36歳、同世代の強豪対決でしたが、終わってみれば明暗くっきり、という試合でした。


序盤は八重樫が動いて当てて、積極的に仕掛ける。軽くて良いから打って、動いてリズムを作り、攻略の端緒を探る、という風。
ムザラネは自然に堅いガードで多くを防ぐが、全部が全部というわけでもない。
八重樫の上下のコンビ、捨てパンチ?を使って後続をガードの内外へ入れていく攻撃が良い。
しかしムザラネも要所にジャブを返し、時折右も続く。仕掛けの回数は八重樫が多いが、ムザラネが手を出すと、高い確率で八重樫に届いているように。

ポイント的には最初の3回で、八重樫がふたつは取っている採点であってほしい...と最低限思えるものではあった。そういう意味では好スタートの部類。
しかし八重樫があれこれ仕掛けているものの、ムザラネは軸のビシッと決まったフォームで、安定していて、僅かな乱れの兆候も見えない。


そして4回、八重樫が右ヒットされたあと、急に連打で攻勢をかける。
別に好打した、ムザラネが効いた、というでもない。しかし連打攻撃、それも捌く型から急に変えて、ムザラネを乱したらすぐ引くのかと思ったら、さらに打ち込みたい、手応え欲しい、という風。
さらに言うなら、苦境に追い込まれたボクサーの、捨て身の逆襲、というものに近い印象。

傍目にそうは見えずとも、序盤の攻防は、八重樫にとって、これはこのまま続かない、いずれ捕まる、という感覚の「追い詰められた」ものだったのかも知れない。
それが決定的になるより先に動かねばならない、捉えられて打ち込まれてから逆襲しても遅い。ならば...という判断なのだろう。

懸命に攻め続け、しかしムザラネの正確な反撃に遭って、攻め込むことがかなわず、やはり苦しむ4、5回の八重樫を見て、そう思わざるを得ませんでした。


それでも6回、八重樫は前に出ながら時にガード、時に頭を動かして外し、トリッキーなボクシングで対抗。
だが7回、ムザラネのスリーパンチが決まり、さらに打たれる。
8回、軽い右の後に、遠目から、しかし力の入った左ボディフックを打たれ、八重樫効いて後退。
反撃して逃れるも、9回、今度は最後を真っ直ぐに変えたスリーパンチで腰が落ち、追撃のさなか、完全に身体のバランスを失った八重樫を、セコンドの棄権意思表示ではなく、レフェリーが救いました。


現状、両者の力量の差が出た、終わってみればそういう試合でした。
IBFの当日計量がありながら、リングに上がる時点で130ポンド前後に増量する「離れ業」を持つというムザラネは、その重さ故に、攻防共に安定し、にも関わらず八重樫の足捌きを、最小限の動きで効率よく追尾する機動性を併せ持っていました。
手数とスピード、動きでまさる展開を作る、という八重樫の対ムザラネ戦略は、それ自体は正しかったと思うのですが、ムザラネはその力量で、戦略を上回って勝った、と見えました。

何しろ八重樫が出ても引いても、身体の軸が揺らがないし、パンチは身体の回転で無理なく打てて、ガードは力み無く構えた時点で、堅牢。
八重樫が費やした労苦は、ほとんど実を結ぶことがなかった。それが会場で見ていた印象でした。
八重樫の奮戦ぶりがよく伝わってきて、にもかかわらず絶望的な展開続きにも見え、正直、辛い時間でもありました。


試合後の報によると、八重樫は即座に進退を明言しなかったとのことです。
ちょっと驚きましたが、考えてみれば、あの闘いぶりのとおり、この試合に全てを賭けてきた思いが、時間にすれば30分かそこらの闘いを経て、そう簡単に割り切れるものでもないし、何一つ悔いがない、というものでもなかったのかもしれません。
そこはもう、傍目にとやかく言うところでもない。本人がまずは納得するために、時間が必要なのも当然のことなのでしょうね。


それにしてもムザラネは、いつまで経っても落ちません。
八重樫が試みた攻略法に対しても、ほとんど乱れず、崩れず、揺るがない。
八重樫のパンチ、確かに軽打も多かったものの、そこそこ良い連打も入ってるように見えたのに、試合後リング上のモニタに大映しになった顔には、傷も腫れもほとんど視認できませんでした。

これで日本人に3連勝のムザラネですが、指名試合などの縛りがなければ、また次も...なのでしょうか。
中谷潤人がその長身、体格、サウスポーの利点を生かして突き放し、打ち込んで、絡めとって止め、また突き放し...と出来るものなのかどうか。
もちろん、実際にやってみなければわかりませんが、中谷の実力はもとより、そのときにおける最高の状態をもって対さないと、攻略は至難と思えます。
WBC王者フリオ・セサール・マルチネスとはまた違った趣の、しかしなかなかに手強い標的でしょう。

そのボクシングは非常に見応えがあり、魅力的でもありました。
八重樫の敗戦は残念ですが、良い物を見せてもらえた、という満足感も同時に残りました。



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この日のアンダーは予備カードも含めて行われましたが、午後4時半に第一試合開始、のはずが、4時15分くらいにはもう始まりました。
で、午後5時くらいから、もうローマン・ゴンサレスがリング登場。
フィリピンのディオネル・ディコス、というフライ級の選手らしいですが、それと116ポンドで対戦。
若干、膝が硬いかな、と見えたものの、攻め口自体は以前と変わらず。
要所で右ボディストレートを組み込んだ連打で切り込み、ディコスをロープに釘付けにして打ち込む。
ダウンを奪って追撃したところでストップ。2回TKO勝ちでした。





相手が相手だし、今後どうこうというのは不明ですが、攻めに回ったときの様子は以前と変わりない、独特の型、良さが見られました。
来年以降、久し振りに日本で世界タイトルマッチを闘うことがあるんでしょうか。



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最後に、場内の写真も提供いただいたのでご紹介。
客入りはさすがに苦戦。平日夕刻からの試合開始、出足が悪いのは当然のこと。
ただ、メイン前になってもいまひとつで、これは時間のせいには出来ないか。
けっこうまとまった空席が視認できました。
比べちゃいかんのでしょうが、先月のさいたまとはえらい違いで...。


横浜アリーナ、開場直後の時間帯。
今年は暖冬だそうですが、好天でもあり、あまり寒くなくて助かりました。






八重樫入場。皆さん、スマホかざして殺到。





メイン前。照明はWBSSにならって?けっこう豪華でした。






メイン開始直前の場内。けっこうな空席が視認できます。
ちなみに、上のエリアは封鎖されていて、誰も入れないようになっていたそうです。

反対側にも「ごそっ」と人の居ないエリアがありました。むー。





写真提供は「ミラーレス機とタブレットと」管理人さんです。いつもありがとうございます。



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右で「勝負」し、左が返れば幸いあり 村田諒太、さらなる「勝負」に期待膨らむKO勝ち

2019-12-25 18:27:33 | 関東ボクシング




ということでメインの感想。
村田諒太、スティーブン・バトラーに5回KO勝ちについて。


村田は、本人が会見やインタビューで色々語っているとおり、ここにきて、自分の「型」をとうとう見つけて、それを固めつつあるなあ、という印象でした。

初回から、わかりやすく右肘上げて打つ右フック、クロス、時にオーバーハンドという具合で、右の強打と堅牢なブロックを押し立て、相手に圧力をかける。
同時に、その右を見せておいて、左ボディや右アッパーを覗かせたり、ジャブで崩したあと、相手の左腕の内、外を滑るような右を打ち分けたりと、一見不器用そうな風を装いつつ?巧い攻め口も見える。
バトラーは初回早々、このパンチ力と圧力を実感し、身体の軸を前に持って行けない前提での攻防を強いられたように見えました。

スティーブン・バトラーは、全体的に筋が良さそうに見え、24歳という年齢で、階級アップするにも良い頃合いだったものか、コンディションも良く、過去に見た映像よりも安定して見えました。
体格でも、村田に劣らずどころか、むしろ勝っていて、普通ならけっこう手強いか、少なくとも楽な相手じゃない...はずが、村田はあっという間に相手の力を半ば削ぎ落とし、さらに攻め立てる流れを作ってしまいました。

それでもバトラー、村田の右をガードしてリターンで右を当てたり、4回には右クロスを好打したりと、実力の片鱗を見せはしましたが、村田は右強打を軸に、時に軽打、左ボディ返し、ダックしたら右クロス打ち下ろしで頭部ぎりぎりのところを打ち、3回には前に伸びる右アッパーから連打で攻め立て、優位なまま試合を進めました。

その、強打を軸に攻め、前に圧しながら巧い攻め口があれこと間断なく見られる闘いぶりは、昨年、ところも同じ横アリで見たブランダムラ戦の間延びしたそれとは雲泥の差で、見ていて伝わってくるものが全然違いました。


5回、右クロスでバトラーの足がはっきりもつれたところに右、右と追って、小さい左フックが上に返る。
それまで右を再三再四当てるも、左フックはボディにしか返らずで、これが上に返れば相手を逃がさず、仕留められるのに...というところは、これまでの村田と変わらんなあ、と思っていたところでしたから、驚きの一発でした。
見事に決まったこのパンチで、バトラー、糸が切れた人形のようにコーナーに崩れ落ち、即座に試合が終わりました。



少なくとも、現状の村田諒太としては、最高の試合内容と言えるものが見られた、という意味で、非常に満足度の高い試合でした。

ブラントとの再戦で「見」に逃げずに、序盤から勝負して打ち勝った村田が、俗な表現ですが「生まれ変わった」ものかどうか。
その答えがこの試合で見られるだろう、と思っていましたが、村田はほぼ満点に近い内容を見せてくれたように思います。

以前の村田は、相手を見て、打って避けて、見て、また打って避けて、というボクシングをしていましたが、今はその辺がだいぶ違っているように見えました。
自分の「型」を見つけた、身体の軸の置き所を定められた、という心技体の部分が決まったからか、打ちながら見ているし、避けながら見ている、という感じか。
「ワンツー止まり」が減り、打つべき時に打つべきパンチが出ている。防御も堅牢なガードを信じて、無理に動いて外さず、結果的にそれが相手への圧力を途切れさせない効果を生んでいる。

もちろん、相手との力関係で、序盤から圧せたから、というのが前提ではあります。
時折受けたクリーンヒットが、違う相手のパンチだったら、と仮定すると、村田が世界ミドル級タイトルホルダーたちと闘わば、という話における、悲観的、ないしは否定的な話にもなります。


しかし、日本人のミドル級ボクサーとしては、間違いなく歴代最上位の力を持つこのボクサーが、ついに世界のトップテンくらいに入っておかしくないところにまで来たのではないか、という話なら、私はそれを肯定的に語っていい、と思います。

ボブ・アラムはじめ、関係者へのコメントがあれこれ出ていて、まあ話半分...色々難しい、というより、まだ世界的に、そこまでの認知はないのが現実だとわかってはいますが、やれ第二王座がどうのという話を飛ばして、村田諒太のキャリアを振り返れば、途中二度の敗戦もありつつ、いずれにも雪辱した上で、若いカナダ人ランカー相手に、強打を押し立てて「勝負」し、豪快に倒すところまで来た。

今後、さらに上の相手と闘えるか否か、それはなかなか...おそらく、ロブ・ブラントとのラバーマッチ、前哨戦で敗れた相手に雪辱したというジェフ・ホーンらとの対戦話が出て、このいずれか、或いは両方と対戦か、という話の方が、より現実に近いのだろうと思います。
少なくともカネロ・アルバレスとの対戦は、現時点では可能性ゼロでしょう。もし彼が次の相手に村田を選んだら、そのこと自体が世界的に酷評されるでしょう。
ゲンナディ・ゴロフキンがIBF王座を防衛したのちに来日、というのも、果たしてあり得ることかどうか。

ただ、もし村田が、上記した「現実的」な試合を、来年以降も闘うことになったとしても、見る側の気持ちとしては、これまでとは、ちょっと気分が違ってくるだろう、と思います。
それらの試合を勝ち抜き、その内容が良いもの続きであれば、その先への期待が、より現実的なものになる可能性が高まっている、と。

そりゃ、カネロやゴロフキン、チャーロ兄弟と闘って勝てる、とは言いませんが、そもそもリーグが違うんやない、というような冷めた気持ちでもない。
少なくとも、ゴロフキンに善戦したセルゲイ・デレビヤンチェンコのように「爪痕」くらいは充分残せるのでは、という期待が生まれています。
結果がKOであれ、判定であれ。


そのためにも、来年以降の試合において、村田諒太が、ついに見つけた「型」を生かし、リスクを負って「勝負」し、良い試合内容を継続して見せてくれることを期待します。
今までの彼に対しては、あまり本気で抱いていなかった類いの期待、です。

そして願わくば、右で好機を掴んだときには、しっかりと左を上に返してほしい、とも。
さすれば、こちらの期待を超えた「結果」を手にすることも、充分あり得るのではないか。そんな風に思っております。




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平日18時ゴングの試合で、最強王者が強敵を一蹴した 寺地拳四朗、「鋭打」ペタルコリンをボディで沈める

2019-12-24 18:12:25 | 関東ボクシング




ということで昨日は年末の忙しいときに、平日に横浜で観戦するという、今年の掉尾を飾るに相応しいアホ観戦をしてきました。
振り返れば日本のトップボクサーたちが、そのキャリアにおける重要な試合を見事に勝ち、敗れても素晴らしい内容を示し、ということが多かった、素晴らしい一年でしたが、その締め括り(あくまで、自分が直に観戦する試合に限り、です)としては、最高クラスといっていい試合を見ることが出来ました。


もちろん、WBCライトフライ級タイトルマッチ、寺地拳四朗vsランディ・ペタルコリンのことです。
他の二試合も見どころ充分でしたが、この日のメインイベントは間違いなく、この試合でした。


元々IBF王者フェリックス・アルバラードとのダブルタイトル戦だったのが中止になり、その代役として、考え得る中で最上位、と見ていたペタルコリンですが、初回から左右ともに鋭く、寺地拳四朗とフェイント、細かいステップで探り合い。10-10つけさせてほしい、というラウンド。

2回、拳四朗がジャブを出すが、ペタルコリンの左も最後の方に決まる。
3回、ペタルコリンが拳四朗の左右に、逐一鋭い「合わせ」を見せる。左クロス、右フックを迎え撃ち、相打ち、打ち終わりそれぞれに繰り出し、ヒットもけっこうある。
さらにヒットのあと、追撃の構えにも出るなど、持ち前の攻撃力は、かつて新進の最強コンテンダー、または暫定王者だった頃と同じ凄みが見えました。

拳四朗にしては早々からヒットを取られている、という試合。
ペタルコリンは攻撃力があり、足も速いが、構えた時点でどうも、アタマ半分、或いは一個分、前に出てへんかなー、と初めて見たときから気になっていて、その構えで攻めてきたところを、拳四朗が迎え撃ちで叩けるかどうか、と思って試合を見ていたのですが、ペタルコリンの攻撃、その質量が拳四朗の迎撃を上回っている、そんな攻防が続いていました。

拳四朗は先のジョナサン・タコニング戦でも、自ら打ち合いに比重をかけて勝負し、結果、見事に倒したが、その傾向がこの相手にだと、さらに悪く出ているか...これ、今日はちょっと難しくなるかも...と。


ところが3回半ば、それまで打っていたかどうか?見落としていたかもしれませんが、ペタルコリンが右振ったところに、拳四朗が右のボディストレート。
さりげなく打ったように見えたんですが、ペタルコリンの右脇腹のあたりに入る。
それまで連打をまとめようとしていたフィリピン人、手数が減って後退。
拳四朗はというと、素知らぬ顔で、意気上がるでもなく、淡々とジャブついて、右打って、また右を下へ、と繰り返す。

このあと、もう一発、拳四朗が右ストレートを下へ打つワンツーだったか。
ペタルコリンが膝を折り、ダウン。場内、突然の出来事にどよめく。

会場で見ていて、少なくとも3、4発くらい当たっていたパンチですが、さてどれがそこまで痛烈だったものか、視認できず。
普通ならダウンに直結した4発目なんでしょうが...。

何しろ相当きついらしいペタルコリン、立ったがすぐ同じパンチで二度目のダウン。
このあと、ゴング寸前まで拳四朗が厳しい追撃。左右ボディアッパー、7、8発くらい続いたか。三度目のダウン。

4回、ペタルコリンが左右の連打を振りかざし逆襲。足がついていかない場面もあるが、それでもそのパンチの軌道は鋭いものあり。
しかしやりすごした拳四朗、小さい左へのステップと同時にワンツー上、そしてその位置から左ボディフック。
サウスポー相手に、小さいステップでサイドに移動しておいてのスリーパンチ、最後が「下」という、巧くて怖い「殺し技」をさりげなく決めて、ペタルコリンを倒しました。ここで当然TKO。




かつてのランディ・ペタルコリンは、おそらく日本人のタイトルホルダーからその実力を敬遠されていただろう実力者でした。
その後挫折もあったとはいえ、ついに実現した今回の来日試合、実のところ、直に見られることを嬉しく思って、同時に拳四朗の心配もしつつ会場に足を運んだ次第ですが、内容的にはペタルコリンの良さも出たものの、経過と結果をまとめて言えば「一蹴」という感じでもありました。

ペタルコリンの現状は、キャリアの中でベストな時期ではないとはいえ、こんなにあっさりと退けられるような選手ではないと思い、また実際にそう言えるだけの状態であることも見えました。それでも...。

これで7度目の防衛となった拳四朗、ライトフライ級、現在間違いなくクラス最強の王者であり、その巧さと強さは底が知れません。
色々仕方ない...と割り切れないあれこれのせいで、複数世界戦の最初、しかも平日午後6時頃にゴングが鳴った試合でしたが、最強の王者は、なかなかの強敵をきっちり退けました。


来年は海外での試合(五輪の時期を避けるため?)や、今回流れた統一戦、それもアルバラードのみならず京口紘人との対戦など、あれこれ楽しみな展開もありそう、とのことですが、このクラスは間違いなく、この異能の実力者を軸に話が回っていくでしょう。
放送や試合順の取り扱いについては、相変わらず納得がいかないですが、そういう諸々を吹き飛ばすほど、試合自体の納得感が余りに大きい試合ぶりでした。

改めて寺地拳四朗、その巧さと強さ、圧倒的な実力に感心、いや、感動させられた試合でした。
多少、打ち合いの展開が増えつつあるのが数少ない懸念ですが、それも含めて、今後さらに要注目ですね。



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会場より

2019-12-23 18:42:09 | 関東ボクシング


会場より、TV放送までちょこちょこと。
先ほど、ロマゴンが2回TKO勝ち。
右ボディストレートや連打も出て、つつがなく勝ちました。


この試合が午後5時くらい開始。
早々に終わり、次どうなるかと思ったら、拳四朗vsペタルコリン、5時45分頃からセレモニー開始とのこと。
ということで、ただいま休憩中。
TVでの放送はどうなるのでしょう。むー。




えー、ただいま終わりました。
結果は書きませんが、これなら何とか、空きの時間に入れて放送してほしいと思います、とだけ。

ただいま予備カードが行われています。
このあと、たぶんムザラネvs八重樫戦セレモニーで、午後7時過ぎくらいゴング、生中継開始、という運びになるのでしょう。


そういうことで会場からでした。








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寺地拳四朗、防衛戦10日前「せやねん」ご紹介

2019-12-23 06:03:25 | 関西ボクシング



ということで今日は横浜にお出かけです。
幸い雨も上がったようで、のんびりお出かけします。

試合の感想などは、明日何かひとつでも書ければいいんですが、明後日以降になるかもしれません。ご容赦ください。
何かコメントや感想などありましたら、こちらにコメントしていただければと思います。


土曜日、せやねんで寺地拳四朗試合10日前の様子が取り上げられていました。
村田の公開練習の映像とコメントも少しあります。

拳四朗は飄々としてますが、減量はけっこう来てるんやなあ、とか、村田はえらい好調なのか、凄く明るいとか、短いですが色々伝わってきます。





そういうことで、今日はとにかく、良い試合が多く見られることを願います。
それでは、行って参ります(^^)



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あと1ラウンド見たかったが 前田稔輝、注目対決に勝利

2019-12-22 20:09:45 | 新人王戦



今日は府立観戦も考えましたが、事情あってお出かけならず。
自宅に張り付いて、その合間にG+を見ておりました。
全日本新人王決勝戦、こちらに正確な結果と経過がありますが、以下、簡単に感想。




ミニマム級は森且貴(東、大橋)が丁野拓海(西、中日)に3-0判定勝ち。 

ボディの打ち合いでは丁野も互角に渡り合うが、森が上へのヒット、精度で上回り、徐々に動いて当てる流れに持っていく。
4、5回は森のヒットがさらに増えるが、丁野も踏ん張って判定。



ライトフライ級は表祥(西、SFマキ)が安藤教祐(東、KG大和)に2-0判定勝ち。

序盤から、安藤の長いリーチからのジャブ、ワンツー、速いバックステップに遭い、表は手が出ない。
安藤は手数が多いでなく、パンチ力もさほどではないが、打ったあとすぐ、大きく離れるので、表は打ち終わりを狙えない。

3回まで安藤リード、しかし4回、表の右フックで安藤ダウン。
立て直せるかという終盤、サイドへ出た安藤を追った表の左フック、安藤二度目のダウン。
この回10-7。
最終5回、表が前に出て浅いながらヒットを取る。安藤動いて軽く当てるが、捌き切れてはいない。

47-47、47-46×2で表が勝利。納得の採点。
表、強打を生かして逆転勝ち。本人は課題を先に語っていましたが、完封負けの流れをひっくり返した勝負強さは見事でした。



フライ級は中村淳希(西、市野)が臼井春樹(東、八王子中屋)に3-0判定勝ち。

長身、痩身同士。中村がジャブ、ワンツー、逆ワンツーを当てて先制。おかっぱ頭の臼井、早々に髪が少し乱れる。
2回、中村右から小さい左返し、アゴへの「突き」のようなパンチで臼井ダウン。
体格、パワーでまさる臼井、巻き返しに出るが、中村も柔軟な動きで外し、連打を返す。
5回、臼井左フック好打、中村少し足が止まり加減、左も減るが、逃げ切り。
中村の攻防の切り替えの速さが、パワーの臼井を上回った。



スーパーフライ級は目黒聖也(東、セレス)が岩崎圭祐(西、オール)に2-1判定勝ち。

長身サウスポー目黒に対し、岩崎が右から入ろうとするが、懐深い。
2回、岩崎出て連打、目黒右フック一発。離れて左ストレート、岩崎打ち終わり狙って右で入る。
3回、目黒左ヒット、しかし打ち合いではフォーム乱れる。岩崎入って右数回ヒット。やや岩崎か。
4回は岩崎右ヒット、追撃は外される。目黒離れて左、打ち合いでも踏ん張る。
5回、岩崎入って声を上げつつ連打。右最後、一発。逆転はならずか。

48-47岩崎、48-47目黒、48-47目黒で2-1。
岩崎の健闘はともかく、逆はないかと思ったが。



バンタム級、この試合は4回戦。
中西寛多郎(西、HKスポーツ)が小笠原梢太(東、シャイアン大嶋)に3-0判定勝ち。

小柄な中西が左を多彩に使い、切り込んで行く。
2回、打ち合いに。中西が左ダブル、トリプルから右クロス。小笠原右アッパー、左フック好打。難しい回。
3、4回、中西の左ジャブ冴える。右クロスなどもヒット。小笠原の左フックは単発。

18歳の中西、キッズボクシング上がりということで、若さに似ず、色々とこなれた感じ。
全体的に体力強化して、巧さを生かしたまま伸びたら面白そう。



スーパーバンタム級は津川龍也(西、ミツキ)が竹原毅(東、花形)に3-0判定勝ち。

初回から津川が長い右ダイレクト上下当てる。サウスポーのファイター竹原、右引っかけ強そうだが、上体硬い。
終盤津川の右カウンター、その後頭も当たったか。竹原少しぐらつく。
華奢に見える津川の方が、押し合いになっても負けない。

3回、竹原懸命に出るが、費やした労力に見合うほどのヒットは取れず。津川右ショート決め、打ち合いと揉み合いになってもまさる。
4回、津川右ヒットで竹原のけぞる。竹原押すが相手見ずに打っている。津川左フック好打。
5回は竹原のペースに津川巻き込まれ、フォーム乱して打ち合い。竹原。

48-47×2、49-46の3-0津川。さうぽん採点は最後のと同じ。納得の採点に安堵。
津川は自分の良さを出せなかった回を反省していた模様。



フェザー級、これも4回戦。
前田稔輝(西、Gツダ)が亀田京之介(東、花形)に2-1判定勝ち。

初回、両者見合い。亀田挑発し、ジャブ。少しでも前田を乱してジャブ当てて終われば、ポイント取れる、という狙い。
前田左ショート二発も、微妙な回。
2回、コーナーから亀田が右返し、前田少しバランス乱す。亀田ジャブ当てて動く。前田最後ボディ攻撃。亀田。
3回、亀田動いて外すが、前田の左ストレートヒット。ボディへ左も。亀田笑顔でごまかすが、目に見えてリターンパンチの数が減る。前にのめってのスリップダウンも。前田。
4回、前田の左が再三ヒット。亀田は声上げて気合い入れるがダメージあり。右から左返すが、ミスブローも多い。前田がまた左ショート3発。

39-37亀田、39-38前田、39-37前田、2-1前田。
正直、ドローまでの試合、逆は考えられないと見ました。

この組み合わせが4回戦とはいかにも惜しい。
前田の西日本決勝が、相手の棄権で中止にならず、それに前田が勝っていれば、この日が5戦目ということで、5回戦になっていたのですが。
この辺が前田にとっても、亀田にとっても惜しまれるところ。

前田はキャリアを積み、ボクシングの幅が広がれば、相当なところまで行けそうな逸材。
亀田はパンチ力の差などは重々承知の上で、よく見て外す、巧い闘い方。
ピンチの際も勝負を捨てず打ち返す闘志も目を引く。健闘でした。



スーパーフェザー級、これも4回戦。今年は4回戦が多いような。
谷口彪賀(東、八王子中屋)と岩崎淳史(西、フジタ)はドロー。

初回、リーチの長い岩崎が右アッパーヒット、右ストレートでリード。サウスポー谷口を捉える。
2回も岩崎ペース。3回、谷口左ヒットして攻める。岩崎ボディ連打で押し返す。
4回、谷口左ヒット、手数。しかし岩崎の右ボディアッパー強烈。どちらか。

採点は39-37谷口、38-38×2。優勢点は谷口が獲得、優勝。手数、攻勢の分、ということか。微妙。

西軍代表決定戦では優勢で勝者扱いだった岩崎、今回は逆の立場で涙を呑んだ...のですが、谷口を称え、笑顔見せて退場。
で、対する谷口が、インタビューで涙ながらに母への感謝を語りました。エエ話でした(^^)



ライト級は齋藤眞之助(東、石川)が藤田健介(西、千里馬神戸)に3-0判定勝ち。

長身対決、齋藤が右フック上、ボディ、アッパー決めて先制。右ストレートも伸びて序盤リード。
3回、両者離れてパンチの交換、連打はあまり出ないが一打はけっこう鋭い。
4、5回、藤田が追って齋藤が捌く流れ。連打したい藤田だが、齋藤がリード保って終了。
判定は三者とも3対2で齋藤。


スーパーライト級、またも4回戦。
本多航大(東、川崎新田)が 藤田裕崇(西、名古屋大橋)に4回、逆転KO勝ち。

初回、藤田が右フックで二度ダウン奪う。
サウスポーにスイッチしたときの右フックにKOパンチを秘める藤田、しかし必死に間を詰めて耐える本多に追撃ならず、詰め切れず。ちょっと狙いすぎた感も。
3回、手数出して攻める本多が、左フックでダウン奪い返す。
4回、打ち合いで本多の左フック一発、崩れる藤田に本多が連打、レフェリーがストップ。

本多の粘り、勝負強さが逆転を生んだ。場内興奮の本日初KO決着、しかも凄い逆転劇。



ウェルター級、安井誉(西、森岡)が足名優太(東、渡嘉敷)に2-1判定勝ち。

初回、安井が足使ってボディ連打などヒット。打たれた足名、笑顔見せるが手が出ていない。
2回、安井が右クロスなどヒット、手数でも上だが、足名単発の右アッパーなどヒット。足名スピードがないが身体のパワーはある。
3回、安井のヒットに足名笑顔を見せる。安井やや足止め気味で打ち合い、足名の右アッパーも入るが、安井が左フック決めて連打で追撃、打ちまくる。
ダメージ深い足名、一度スリップするが耐える。
4、5回、安井が足止めて打ち合うせいで、足名も手を出せる。右アッパー何度も当たる。安井右ストレートヒットも、足名止まらず。


判定は48-47足名、48-47安井、49-46安井、2-1安井。
足名は安易に打たせすぎ、安井ももっと動いて外さないと、と傍目には見える一戦ながら、安井の勝ちは動かないと見えました。割れて驚き。



ミドル級、最後も4回戦。
湯澤卓巳(東、宇都宮金田)が国本泰幸(西、金沢)に3-0判定勝ち。

両者、積極的に打ち合うが、パンチの精度に欠け、連打するバランスもないので、攻防が途切れ途切れ。
マーチン主審があまり分けないので、膠着する時間が長い。
湯澤がややパワーでまさり、ヒットも多い。国本はミスブローが多い。
3回、湯澤の右から左、アッパーから連打で国本ダウン。しかし詰めが甘く、仕留められない。
4回、国本左から攻める。湯澤しのいで最後は連打。国本ホールドで減点。
39-35、40-34×2で湯澤。



====================


ということで全体的な印象としては、やっぱり、KOがひとつだけ、というのはちと寂しいかなと。
その唯一のKOが、あまりに劇的過ぎましたが。極端なやなー、と...。
しかし、全体的にレベル自体はなかなかでした。試合自体、見どころもけっこうあったと。

しかし反面、出場選手が減っている(にもかかわらず出場資格が...長くなるので略)せいで、戦績が足りず、全日本決勝だが4回戦、という試合が多かった。
こういう大会、過去にありましたかね。ちょっと記憶にありません。
この辺は、今後大会の在り方自体を含め、議論が必要なところでしょうね。


と、取り急ぎ感想文アップしました。
ちょっとばたばたしてまして、色々間違えてたりするかもしれませんが、どうかご容赦を。



====================


忘れてました、本日の一曲。
海援隊「母に捧げるバラード」。





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日本人未踏の「最強」への挑戦は完敗 逸材デュボアに隙なし、藤本TKO負け

2019-12-22 09:43:32 | 海外ボクシング



ダニエル・デュボアvs藤本京太郎、早々に動画がアップされていましたんで、有り難く見ました。
何しろ画質が良いです。ありがたや。






以前、試合が決まったときにあれこれ映像や記事やを紹介しましたが、ダニエル・デュボアは本当に評価が高くて、それこそ次代を担う逸材だ、という評ばかりでしたが、今日の試合を見せられると、なるほどなあと納得でした。

これだけ体格が違う日本人ヘビー級選手相手を、変に下に見るでなく、雑にならず、しっかり構えて突き放しにかかる。
一度たりとも側に寄せ付けん、と言わんばかりの丁寧な攻防。隙が無い。
ジャブ、ストレートがその都度、厳しく藤本京太郎を狙い続けました。

藤本はダック、サイドステップなどをしっかり駆使し、それを外して身体を寄せようとしましたが、それがかなったのは1回くらいか。
スピードはなかなかあり、動けていましたが、自分より大柄で、スピードもパワーも抜群の相手に、水漏れ無しで構えられては、さすがに厳しい。

2回のジャブ相打ち、右相打ち、と見えた二度のダウンも、要は相手の先手に遅れて打たざるを得ない攻防で勝負して負ける、という構図で、残念ながら完敗でした。
これはもう、相手が悪かったというしかないように思います。
そして、このレベルのヘビー級強豪と闘うところまで歩を進めた藤本京太郎は、現状の日本ボクシング界において、その限界を超越したキャリアを構築した、というべきでしょう。
その努力に、費やした労苦に対し、ファンとして敬意を表したいと思います。



それにしても、本当にデュボアは「しっかりした」選手でした。この点では、想像を超えていました。
まだ若いみたいですが、単に強いだけでない、真面目にやってるんやろうなあ、というか。
この選手、これからさらに出世するのかもしれませんね。藤本にとって、闘ったこと自体が誇りとなるようなところまで行ってほしい、と思うくらいです。



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