さうぽんの拳闘見物日記

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拳闘見聞の日々。

今度こそ勝ちたい、挑戦者決定戦 石田匠、WBA4位と対戦

2023-06-05 00:04:49 | 関西ボクシング



WBAバンタム級3位石田匠が、同4位の選手と対戦する、とのこと。
記事によると、WBAからは挑戦者決定戦として認められている試合。
スーパーフライ級時代に一度、挑戦者決定戦に負けているので、今度こそ勝ちたいところ、でしょうね。

石田は各団体決定戦に出る選手が抜けたあと、ランク最上位となる見込みで、いずれ1位に浮上するかと思っていたんですが、王者やWBAに挑戦の交渉をするのでなく、挑戦者決定戦で資格を獲りに行く、ということになりました。
これは歓迎すべき話です。


ただ、驚いたのが試合の日時。6月11日。次の日曜です。
最初、誤記かと思ったんですが間違いではなく、本当にこの日。
場所は住吉区民センター。以前、よく行った会場です。
試合自体は早くから交渉していて、WBAの認可待ちだったとのこと。
石田はしっかり練習していたのでしょう。相手の方も、同じくのはずです。違ったら問題ですが。


で、肝心の相手、どんな選手かなと思い、ちょこちょこっと調べてみました。



ビクトル・サンティリャン。1995年7月22日、ドミニカ生まれ、27歳。サウスポー。
アマチュア戦績200勝25敗とのこと。2015年、パンアメリカン大会、ライトフライ級銅メダリスト。

2018年、プロ転向。プロ戦績は13勝(5KO)無敗。
10戦目でホセ・アルマンド・バルデス・ベルナルに3-0判定勝ち。
空位のWBAフェデカリブ(カリブ連邦)バンタム級タイトル獲得。これで世界ランクに入った模様。

その後三試合していますが、そのうち唯一の強敵相手といえるのが、昨年6月、MSGシアターでの試合。
エドガー・ベルランガの試合のアンダーで、当時15勝(14KO)1敗のプエルトリカン、カルロス・カラバリョ(ジョナス・スルタンにダウン応酬の末、判定負け)に8回判定勝ち。



カラバリョ戦、動画ありましたんで、貼っておきます。
サンティリャンのコーナーには、イスマエル・サラスの顔が見えます。






まず、小柄な相手とのサウスポー対決なので、長身のオーソドックス、石田相手だとどうか、というのはちょっとわかりにくい。残念。

全体的に、サンティリャンの有効打がまさる。2回、左クロスから右返し。カラバリョ、瞼をカット。
ボディ攻撃を端緒に連打も。
3回、左クロス上、右ボディの対角線コンビ。左は詰まった間合いでしっかり打ち、相手の視界の外から当てている。この辺、要注意。
この攻撃でカラバリョ、膝が折れる。
4回も左スイングヒット。カラバリョ、足元乱れる。
後半はこのヒットからくる優位性を元手に、試合を回す。
最終回、少しプレス強めたら、カラバリョの頑張りもあって少し打たれたが、まずは無難に終えて勝利。


やや痩身のサウスポー。右のガードはやや低め。若干、猫背気味の構え。
左のクロス、オーバーハンド、左右ボディと、パンチは多彩。
左上、右下の対角線コンビを装備。
打ったら動く、防ぐことに重きを置いている印象で、この辺はアマチュア歴あり、という感じ。
反面、割と思い切り振るので、パンチ力自体はそこそこある模様。底抜けとか、怖いほどシャープ、ということもないが。


石田としては、日本で、大阪で闘えるアドバンテージがあるし、バンタム級に上げてコンディションが良化していれば、ジャブで距離を支配する展開を作っていけるのでは、と思います。
しかし相手がまったく入れないということもなさそう。
ボディ打ちが得意そうで、しかも後続打の数が多く、多彩。力んで狙う風でもないが、振り切って打つことも出来る。
いかに相手の、攻めの回数を少なく抑えるかがキーになるか。そのためにもジャブの精度、数が欲しい。
しかし、矛盾するようですが、手控えるべきときは手控え、という具合に、冷静な試合運びが必要でしょう。


相手の調子が悪くなければ、サウスポーで、ボディ打ちから手数が出せて、防御勘もまずまず。けっこう難しそうな相手です。
反面、一発の怖さはないので、この相手にしっかり勝って、天下晴れて井上拓真挑戦へと進んでもらいたいですね。



コメント (3)
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