さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

ピンチの直後に、代打が牙を剥いた ポッチャリの星ルイス、筋骨隆々ジョシュアをTKO

2019-06-02 13:50:13 | 海外ボクシング



ということで、先月はWOWOWが放送でオンデマンドで、生中継を連発してくださいました。
ところが、今月はDAZN逆襲月間?というわけで、今日を含めてライブ配信、3興行を予定とのこと。
まあ、カードとして、勝敗への興味はというと、カンシオ、マチャドの再戦が一番で、あとはスター登場ではあるけど、勝ち負けはまあ...という感じで、のんびり見ていたようなことなんですが。


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挑戦者アンディ・ルイスのことは、数年前にWOWOW生中継のアンダーか何かで初めて見ました。
一目見て忘れられん、可愛らしい童顔とぽっちゃり体型。
ところが打ち出すと、ジャブ、右クロスにスリーパンチがけっこう速い。
見た目のコミカルさと、ボクサーとしての良さのギャップがなんとも言えず、一気にファンになってしまったものです。
人呼んで、というか、私が勝手に呼んでいるだけですが、この選手は「ポッチャリの星」である、と。

しかしその後、WBO戦で敗れ、試合映像もあまり見る機会がなかったのですが、今回の試合に代打で出場が決まり、久々に試合を、というより前に、その姿を見ることとなりました。
以前より入れ墨が増え、髭も伸ばして「闘うキューピー」のイメージはだいぶ失せたものの、それでも「味」のあるとこは、一目見て変わらず(笑)。
あまりに対照的な外見の、筋骨隆々が度を超しているアンソニー・ジョシュア相手だと、大変そうだけども、ええの一発当てるなりして、爪痕は残してほしいなあ、くらいに思っていました。


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初回、ジョシュア、ルイス共に慎重。見て立つ、という表現がぴったり。
ルイスの左ジャブは、外見からは想像つかないくらい、普通に速い。ジョシュア左ジャブで距離取る。
イーブンつけたい回。

2回、ルイスが早々に出て、左から右クロス、くっついて連打。ラビット気味のも混じる。
ジョシュア冷静に防いで、ジャブ。右ストレート長いのが、ルイスのこめかみに届く。ややジョシュア?

3回、ジョシュアが出る。右アッパー入れて、返しの左フックでルイスダウン。
ダメージありそうなルイスに、ジョシュアが追撃するが、ルイスが返して打ち合いになる。

ここでジョシュア、若干雑に狙った感も。そして、距離が詰まったときに、右ガードが低くなる。
打ち合いでルイスの左フックが決まり、逆にジョシュアがダウン。MSG騒然。
ジョシュアが立って、しばらく持ちこたえるが、ラウンド最後になってルイスが右クロスから攻め、ロープ際で、ジョシュア二度目のダウン。
ジョシュアダメージありあり。だがほどなくゴングが鳴り、レフェリーは続行を許可。

後から思えばですが、普通の、というか、もっと「小さい」試合なら、ここで止めていたかも、と思うくらい、ジョシュアにはダメージを感じたし、レフェリーの見極めも慎重なもので、これがこの試合の最後にも繋がっていたのでしょう。

4回、両者音無し。ルイスは傍目に「もっと攻めんと!」と言いたくなる慎重さ。
5回、ジョシュアはルイスの詰めの甘さに助けられたか、きつそうだが少しずつ手は出始める。フック気味の左リードが決まる。

6回、ジョシュアが回り、ルイスがじりじり追う。共に左がヒットしたあと、ルイスの右ボディフックが突き刺さる。
ジョシュア、身体の運びが重く、あまり動けないところにボディを打たれ、上体が伸び、表情にも苦しさが出てしまう。

7回、両者左相打ち気味にヒット。直後、ルイスの右ロングフックがジョシュアに命中。ジョシュア、これは見えていなかったか、ダメージ甚大。
ここからの追撃、連打の速さはルイスの真骨頂。ジョシュアのガードを打ち崩し、最後はジョシュアが前に手をついてダウン。
立ったが、ルイスが左右フックで打ちかかると、この回二度目、通算四度目のダウン。

レフェリーがコーナーに立つジョシュアを、長い時間をかけてチェックしたあと、ストップが宣告されました。
これで続けたら、ただのロングカウントやないか。健康管理の目的を利用して、何を勝手な...と思ったりもした場面でしたが、上記の通りの経緯もあり、レフェリーはこれ以上は危険、と断を下しました。


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敗れたアンソニー・ジョシュアには、過去の試合ぶりを見て、その都度、鍛え上げられた肉体によるスピード、パワーは凄まじいものの、その肉体の鍛え方そのものが、ボクサーとしての持久力を損ない、または技術面での練度にも追いついていないのでは、という危惧を感じてきました。

今日の試合でも「露呈」のレベルで見えましたが、離れたところでガード下げても、くっつきゃ自然に上がる、そう訓練されているのが(一流の)ボクサーというものでしょうに、ジョシュアは離れたところで手が上がり、距離が詰まると、右手を下げる癖があります。
見ていて何度も「逆やがな」と思った次第ですが、この弱点が、3回最初にダウンを奪った後の、追撃する場面において出てしまいました。
ルイスの左フック「着弾」を許したことが、その後の破局に繋がったわけです。

このような粗を出さないよう、慎重に手控えて自重して闘う...というか、闘わねばならないジョシュアの限界は、過去の試合にも見て取れました。
KOシーンは派手なジョシュアですが、試合内容、過程を見れば、その心技体のバランスは非常に歪で、危うさを抱えたものであると。
そういう自覚は、今日の初回、2回にも充分出ていました。しかし3回の好機に、一瞬それを忘れたか、迷ったか。
米国デビュー戦、殿堂MSGでの試合、という要因も、そこには絡んでいたのかな、と思ったりもします。

いくら筋肉の鎧を身に纏い、明朗快活なイメージで売ろうと、ボクシングという闘いは、結局のところ、人間を裸にするもの、なのかもしれません。
そして、ボクサーが持つ真の強さとは何か、という問いに、今日の試合はひとつの回答を示したのかも、とも。

予想が不利であろうと、代打出場であろうと、己の力を信じ、危機にあっても果敢に、懸命に闘う。
強大な相手であろうと、恐れず挑みかかる剥き出しの牙こそが、闘いの場において、もっとも鋭く、恐るべきものなのだ、と。


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ということで、アンディ・ルイスが世界ヘビー級チャンピオンになりました。なりよりました(笑)。
しかも3団体のベルトを一手にしたわけです。
DAZNに多額の投資をもたらした立役者であり、ヘビー級の次代を担う期待の星。
時代の最先端を行くフィジカルトレーニングで作り上げた筋骨隆々の戦士。
朗らかに自己主張のスピーチを繰り返す、当世風のスターボクサー。
そんなアンソニー・ジョシュアに、ポッチャリ体型のメキシコルーツのアメリカ人が、ニューヨークの殿堂、マジソンスクエアガーデンでKO勝ちし、ヘビー級の新チャンピオンになる。
実際に試合が行われれば、どんなことでも起こる可能性はある。それがボクシングだとわかっていても、やっぱり、これを予想、想像しろと言われても、無理というものだったでしょう。

今後についてですが、3強時代と言われるヘビー級戦線に、とんでもない新たな主役が躍り出てきて「4強」時代となった...と言えるかどうかは、まだ少し時間が必要かな、とも思います。
アンディ・ルイスの戦力には、今日の勝利を見てなお、ある程度の限界を感じもしますが、しかし確かな強みもあり、それが結果による裏付けを得て、確固たる自信が身につくのかもしれません。その答えは、これからの試合で、すぐに見られることでしょう。


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今日のライブ配信は、DAZNの目玉商品たる、欧州チャンピオンズリーグのファイナルと一部時間が重なる、早朝6時半からのライブ配信、と予定が出ていました。
なんで米国東海岸の試合がそんな早い時間になるのや、第一試合から全部やるのか。メインはいつになるものやら...と思っていたら、DAZNのHPに「メインは11時半以降配信」と※付きで注意書きあり。
これは本当に驚きました。なんと親切な。どないしましたんや、DAZNさん(笑)というのが、率直な感想です。

真面目な話、シーサケット、エストラーダ再戦の2時間待ちぼうけ事件を受けて、さすがに抗議が殺到...まではいかなくとも、やはり苦情が数件はあったんでしょうね。
何にせよ、冗談抜きでこれは有り難かったです。安心して、9時半くらいまで寝て、ゆっくりと試合を見ることが出来ました。
まだ、DAZNはWOWOWオンデマンドと違い、見ている最中でも、巻き戻して前座の試合を見ることも出来ます。
この辺の便利さは、やはりオンデマンド本業のDAZNと、サービスの一環でしかないWOWOWオンデマンドの、明白な差ですね。
と、良いところがあれば、ちゃんと褒めておきます。


そんなことでセミはカラム・スミスが、あのアッサン・エンダムを3回までに3度倒してTKO。
初回、2回に左フック。3回は右ショートで倒しました。
エンダムは、ダウン食っても判定まで行く、という特技を今回は出せず。体格、パワーの差は歴然でした。



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ということで、本日の一曲。
The Birthday 「さよなら最終兵器」。






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あまりに端的な欠落と不足 日本の元王者ふたり、中国で敗れる

2019-05-27 13:42:05 | 海外ボクシング




ということで、昨日はWOWOWオンデマンドにて、夜も生中継が見られるということで、昼間の無念を引きずりつつ、何とか良い試合を、と期待して見ていました。
しかし、配信は夜8時を大きく過ぎて始まり、しかもアンダー込み、第1試合から。

まあ、それはそれで、普段見ることのないものを見られるので、のんびり眺めておりました。
場内の雰囲気、観客が盛り上がるタイミング、その頻度などなど、いろいろ興味深くはありました。

で、日本の元タイトルホルダーふたり、久保隼と木村翔が出たダブルタイトルマッチですが、結果は共に敗戦。
まあそれは仕方ないにせよ、内容的にも、それぞれに「如何なものか」という印象が強く残りました。


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WBAフェザー級第二王者のシュー・ツァンは、4回戦の頃に来日経験あり。
そのときは金沢のリングに上がったのですが、ウェルター級の体重で試合をした、と。
それから徐々に身体を絞り、階級を下げてフェザー級、という、なかなか珍しい経歴の持ち主です。

体つきを見ると、長身、リーチに恵まれる上に、筋肉質で厚みもある。
スーパーバンタムから上げて来て、見るからに痩身、という久保隼との差は歴然でした。


初回は、久保のインサイドへのヒットを採れるか、という印象でした。
左ショートがガードを破り、左ボディアッパーは再三決まる。
シューの反撃に場内沸くが、正確に当てているのは久保、と見てもいいかと。

しかし久保、再三好打するものの、過去の対戦相手の中で、大沢宏晋以上に大柄なシューにダメージを与えられるものか、見ていて不安になってくる。
しかも、打った後、動いて外して、そこから別の手立てで試合を組み立てる、という普通の動きを見せず、打った後に止まってしまう。
なら、その位置に踏ん張って、そこからさらに打ち続けるのかというと、そうではない。
当然、シューが打ち返して来て、打たれる。

シューにしても、良い角度で当ててくる久保の左上下は、まったく堪えないわけではなく、もっと変化をつけた組み立ての上に、あの好打が重なれば、打たれて耐えるにも、限度があったはずです。
しかし攻め口は最初から全部同じで、右リードで距離やタイミングを測ったり、変えたりするでもないので、体格や耐久力の差もあり、耐えて打ち返せた。

そして久保が、過去の試合を見れば明らかな通り、長身とリーチを生かして距離で外す選手であるにも関わらず、互いに打てる距離に留まり、シューと比較すれば「防御率」で劣るガード、ブロックを主体に防御して打ち合ったこともまた、シューを大いに助けていました。
ことに久保の右ガードは、このレベルで、この距離での攻防においては甘いと言わざるを得ず、シューの左フックを再三打たれていました。

5回、このパンチで倒れる前にも、右リードが少し出た後は、後続の左など、良いヒットもあったのですが、これなら倒せるという手応えでもあったならともかく、現実に打ち返してくるシューに対する対応が実に悪く、相手がまさっている打ち合いの展開を続けてしまいました。
結果、6回でストップとなりましたが、闘い方の選択、相手との相性をどう見ていたのか、等々、単に優勝劣敗の話以前の部分で、首を傾げたくなるような試合でした。

セコンドの指示と、選手の闘いぶりが一致しないような場面も散見されましたが、単に相手があることだから、という話で済むものとも思えません。
試合前の段階で、様々な面での「合意形成」がないまま、陣営と選手がリングに上がってしまっている、という印象でした。
もっともそれは、久保隼の試合ぶりを直に何度か会場で見たときに、程度の差こそあれ、どの試合にも通じて抱いた印象でもあるのですが。


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木村翔は、一階級下げて、こちらもWBAライトフライ級第二王者カルロス・カニサレスに挑戦。
日本でやるよりも、比較的好条件での挑戦だったのでしょうが、カニサレスの止まることのないフットワークに、終始苦しんだ試合でした。

序盤のうちこそ、重みを感じる左のボディーブローを組み込んだ左のダブル、トリプルなどを好打していた木村でしたが、右の追撃は、ヒットがあっても浅い。
対するカニサレスは、序盤早々から、ジャブで木村を止められないとみるや、打つたびにいちいち呻き声を上げ、オープン気味の左右を外から引っかけては足を使う、という、良く言えば懸命、悪く言えば見た目構わず、なアウトボクシングに徹する。
ポイントはカニサレスに流れているだろうが、「絵」として見て、木村はこれなら捉えて打ち込める、という自信を持っているのでは、と思ったのですが、カニサレスの足がなかなか止まらない。

ここでパワーの差を生かして攻め上げられなかったのが、後々に響いてきます。
木村の攻め手が減っていき、6回にはカニサレスの右カウンターが命中。
木村が堪えて前に出続けるが、ダメージあった模様で、これ以降見るからに鈍り、フォームが乱れ始める。

手応えを感じたか、カニサレスは逃げ一辺倒から、機を見て右を打ち込んでくる流れに。
7、8回、木村は右ロングを浅くヒットさせるが、カニサレスの動き止まらず、ヒットは増える。
9回、カニサレスの右またヒット。木村はアゴを気にする仕草、口も開き加減。

終盤になると、木村がボディを打ってもカニサレスが怯まなくなる。
10回、空振りで体勢崩す木村、カニサレスはまた右を決め追撃。木村堪えてボディ返す。
ラストふたつは木村、さらに苦しそうで、自らよろめいてコーナーへ下がり、攻められる場面も。

判定は大差でカニサレスでした。さうぽん採点も10対2、というところ。
仮に中国で大人気だという木村が、彼の地で優遇されている面があるのだとしても、これではやりようもない、という内容でした。
もちろん、最初からそんな事実は無いわけですが。


立ち上がりは、木村の様子に変わったところは見えませんでしたが、徐々に、もっと攻めていけないものかな、と見え始めました。
この辺は、やはり階級を下げたことの悪影響だったのでしょうか。
加えて、一度足使うと決めたら、とにかくそれに徹するカニサレスの足捌きが止まらなかったこと、そして中盤以降打たれたダメージが重なって、木村にとっては何とも苦しく、もどかしい12ラウンズだったことでしょう。
最後の方は、空振りして身体が一回転、というような場面もありました。もう、自分の身体を支えることも難しくなっていたのでしょう。
試合終了後、判定を待つまでの間も、勝利のアピールひとつせず、コーナーに座り込み、精も根も尽き果てた、という様子でした。

今後については、試合の間隔がタイトであるにも関わらず、階級を変えて失敗した今回を踏まえて、慎重なマッチメイクが必要だと思います。
本人が、プロとして高い条件を求めて闘う、と言っていること自体は極めて正しく、ある意味清々しいとさえ思いますが、それをもって、コンディショニングに対して慎重さに欠けた決断をするのは、本末転倒です。それが招いた結果が、今後の「条件」に大きく響くわけですから。

残念ながら、今回の木村には、その辺が原因としか言い様のない、力の不足が見て取れました。
やはり、階級は元に戻して、試合に至るまでの調整を、もう一度見直した方が良いのでは、と思います。


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そんなことで、一曲。
the pillows「雨上がりに見た幻」。






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邪魔な右足に終始苦しむ 伊藤雅雪、力を空費して陥落

2019-05-26 14:29:46 | 海外ボクシング



率直に言って、この程度の相手に、こんな感じで負けるとは、と残念です。
しかし、初回早々、結果が見えたとは言いませんが、今日は相当難しくなるな、とは思いました。


伊藤雅雪が、対サウスポーにどのような戦略を持ってリングに上がったのかはわかりません。
しかし、長身で、上体を立たせて構えるサウスポーのジャメル・ヘリングの、前にせり出させて置かれた右足が、伊藤の左足の踏み込みを、厳しく制限しました。
伊藤が、初回早々、その位置関係を押しつけられたというか、受け容れさせられた、という言い方にもなりましょうか。


ヘリングの右足の前までしか踏み込めない位置関係を「設定」されてしまった伊藤は、その後、左ジャブは届きそうにもないから出せず、右ストレートからリードしても、上体だけが前に出てしまう、という繰り返しでした。
当然、右ボディストレートから入ろうとしても同じ。

時折、左アッパーから入る攻め口がありましたが、そういう展開になる前に、それを遮断すべく、ヘリングの右ジャブが伸び、時に左ストレートが続く。
けっして攻めに厚みがあるでも、一打の切れがあるでもない、しかし適時、適切に配置、配分された攻防が、伊藤を不利な位置関係に縛り付けました。


当然、伊藤とて展開を変えたいと思い、果敢に懸命に闘っていましたが、相手の右足がとにかく邪魔でした。
また、それを避けた位置に踏み込もうとしていないように見えたのが、何とも歯痒く思えました。
外(左)に踏み込んで右リード、或いは内(右)に踏み込んで左ジャブから、というパターンをやろうとせず、浅い踏み込みしか出来ない正面から、右で入っては前にのめり、という展開を、いつ変えられるものか、と思っていましたが、結局、そういう展開の変化は、最後まで起こらず終い。

ヘリングがそれを巧く封じた、という感じでもなく、伊藤が不利な位置関係に「布陣」したまま、力を空費させられて敗れた。
苦しい展開に倦まず、果敢に闘い続けた精神力は、かつてのイメージを良い意味で覆すものでしたが、試合運び自体は、伊藤にしては驚くほど効率が悪く、持てる力をほとんど、有効に生かせなかった。


改めて初回の立ち上がりが惜しまれます。伊藤が、ヘリングとの「陣取り」を、何か、あっさりと譲ってしまった感じがして「そこ、譲っちゃいかん!」と、思わず声が出てしまいました。
終わってみれば、それが中盤まで、というに収まらず、最後まで祟ってしまった、という感じです。
あそこを肝心と見て、集中して、厳しく前足の位置取りを争って欲しかったですが、そういう構えではなく、ひょっとすると、そういう認識でもなかった、のもかもしれません。
心身共に、充実期にあったはずの伊藤雅雪だけに、何とも惜しい、勿体ない負け方をしてしまったなぁ、と強く思う試合でした。


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採点は、大差だろう、と見ました。
公式採点は伊藤の攻勢をかなり好意的に見ているな、と感じたくらいです。私は8回以外、伊藤に迷い無く与えられる回があるのかな、と思いました。
迷う回、さらに言えば内容の乏しい回を、全て伊藤に振っても「8対4」には届かない、と見ました。

しかし、WOWOWの実況解説陣は、伊藤に慮った内容のコメントを連発していました。
少なくとも、勝ち負けを競るような内容ではない。それは明らかなように思えましたが、ESPNの途中採点などは、けっこう競った数字でもあったようです。
ただ、有料放送なのだから、もう少しシビアな内容であっても良い、と思います。視聴者の意識は、送り手のそれよりも、何歩か先を行っているのが現実だ、とも...。

江藤光喜の無効試合と共に、今週の生中継は、めでたしめでたしとは行かない、厳しいものでありました。
はてさて、夜の中国ダブル世界戦、オンデマンドの方はいかなる展開となりましょうか。


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ということで、本日の一曲。
大沢誉志幸 “CAB DRIVER” です。







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世界注目の大一番は「どっちも負け」 カネロ&ジェイコブス、諦観と失望の12ラウンズ

2019-05-06 00:03:08 | 海外ボクシング



見終えた後は「アホらしい、時間の無駄やった」としか思いませんでしたけど、
まあ一応、思うところなど書いとこかな、とは思ったので、簡単に。


試合前、カネロ・アルバレスの左膝にサポーター。肌色で目立たないが、けっこう大きなサイズ。
ゴロフキン戦ではこんなの着けてなかったけど、ロッキー戦はどうだったかなー...
と思っていると、レフェリーの注意を聞く際、カネロは右肩を前に、斜に構える。
何だか妙な様子やなぁ、と気にしているうちに、試合開始。

序盤、両者の体格差はやはり明らかで、肩一つ、ダニエル・ジェイコブスの方が高い。
それでもカネロが出て、ジェイコブスが足使って捌く流れ。
初回はカネロの手数があまりに少なく、少し連打したジェイコブスか。
2回カネロ少し出るが、ジェイコブスがボディ攻撃して離れる。これもジェイコブス?

3回、カネロ出て右、連打。ジェイコブスはL字ガード気味の防御で大半を外す。
ジェイコブスの攻めは残り40秒くらいから。右アッパー込みの連打も浅い。挽回に至るかというと?
ややカネロ?
4回、カネロが上体を振り、アタマを動かしつつ攻める。出鼻に叩く右アッパーも。カネロか。
5回もカネロの攻めが上回る。カネロ。

6回、ジェイコブスがスイッチ、左構えから少しヒット。カネロ単発ながら返す。ジェイコブス?
7回、ジェイコブス、ロープ際に押して左右連打。精度に欠けるが、まとめたことはまとめた。ジェイコブスか。

8回、ジェイコブス、ショートで上下連打。カネロ左フックカウンター。
ジェイコブスは連打まとめたら離れるべきだが、近い距離のまま。カウンターのぶんカネロ。
9回、カネロ右リードで釣って左フック。ジェイコブスも返し、右構えに戻してジャブ。ジェイコブス?

10回、少し打ち合い増える。上下の連打応酬。微妙。
11回、カネロがカウンター決めて抑えたか。
12回、両者、勝敗をどう読んでいるのか不明。散発的に打ち合う。カネロ手数、ジェイコブス地味にボディ。


公式採点は115-113×2、116-112の3-0でカネロ。
さうぽん採点は、迷う回、というか、どっちにもつけたくない回がたくさんあったので、
申し訳ありませんが保留、というところでご容赦ください。


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表題のとおり、思ったことは「どっちも負け」な内容やなぁ、ということでした。

全世界注目のビッグファイト、とされる試合で、双方ともに、こんな試合内容のまま
闘い終えてしまって良いと思っているのだろうか、と疑問でした。

とにかく、ほとんどの回で、決定的に抑えた、という攻撃が双方共に無い。
何も打ち合えとか、倒しに行けとか言うのではなく、それ以前の問題で、
どちらに転んでも不思議ではない流れを変えて、勝利を決定づけようという意志が、
双方から感じられない、ほとんど伝わってきませんでした。

ことにカネロ・アルバレス。高額の長期契約をDAZNと結んで2試合目、
別にひとつ、盛り上がらない試合をしたところで、彼のファンベースが揺るがず、
DAZNの視聴者数が維持されるのならそれで良い、
危険を冒して攻めて、悪い結果になってしまうよりは...とでも?
金持ちとて闘いはするが、限界は弁えている、ということでしょうか。

その裏には、ほどほどに収めて、破綻無く終えれば、判定に背かれることはない、という確信もあるのでしょう。
対するジェイコブスが、その辺をどう考えていたのか、という点だけは、
どうにも不思議というか、理解に苦しむところではありますが。

何にせよ、どちらのボクサーにも心惹かれるところのない、不足だらけの一戦でした。
カネロ・アルバレスは、名王者攻略を果たした新王者というよりは、
ポスト・ゴロフキン時代の、過渡期に咲いた、裕福な徒花でしかない、というのが、
現時点での彼に対する見方として、こちらの心中に存在するのみです。
モラル面の話を取っ払って言っても、到底好ましく見られる対象ではなくなってしまいましたね。



DAZNでライブ配信されたこの試合、試合前のドキュメントや会見が事前に配信されるなど、
DAZNも、日本における海外ボクシング配信の目玉と位置づけ...ていたのか、
それとも、今後の方針を決める物差しとして見ているのか、その辺は定かではありませんが、
それなりに力を入れている風ではありました。

しかし、結果として、賭ける「タマ」が弱かった、というに尽きるでしょう。
村田諒太が昨年、結果に恵まれなかったのに続き、DAZN日本のボクシング取り扱いは、
今のところ、良い結果にはなっていないように思われます。

我々ファンにとっては、WOWOWがDAZNの脅威?を感じてか、
WOWOWメンバーズオンデマンド配信を含めて、ライブ配信や放送を
目に見えて増やしてくれていて、それは大変有り難いことではあります。

しかし、DAZN日本の今後における、ボクシング配信はどういうものになるのかというと、
現状の「コストがほどほどに済むものを、月に1~2回くらい」という感じで、
当分は推移するのみ、だろう...という予見さえ、一番甘い考えのように思ったりもしますね。


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今日は、WOWOWの方で見た船井龍一の試合や、
DAZNのセミに出た肩幅の広い若い者など、
他の試合の印象の方が、遙かに強く残った一日ではありました。

船井は右から攻めていく展開において、打ち終わり、対右フックの防御が悪く、
ことごとくそこを打たれたのが痛かった。
ジェルウィン・アンカハスは、復調と言って良いのかどうか迷う部分もありますが、
4回に勝負を賭けて、試合の趨勢を決めてしまった迫力には感心させられました。
あそこを粘って凌いだ船井も頑張りましたが、やはり厳しかったですね。

バージル・オルティス、という若者の試合は、今日初めて見ましたが、
あれこれ言うのはまた今後、ということにして、非常に楽しみなハードパンチャーです。
13勝13KOということですが、この試合数の段階としては、充分過ぎるほど魅力的です。
かなうことなら健やかに、順調に伸びていってほしいものです。


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ということで、本日の一曲。
花田裕之「あの娘にはわからない」。







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右構え、奏功せず/得たもの、喪ったもの/待ちぼうけ/ナニワのイケメン

2019-04-29 02:09:29 | 海外ボクシング



ということでこの土日は、オンデマンドで連日のライブ配信あり。
何か、知らない間にえらいことになっておったそうで、その辺もあれこれと。


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土曜日は軽量級の大一番。WBCスーパーフライ級タイトルマッチ、
シーサケット・ソールンビサイとファン・エストラーダの再戦は、エストラーダの判定勝ちでした。

立ち上がり、シーサケットが右構えでスタート。意外。
しかしエストラーダは意表を突かれたという風でもなく、よく見てジャブ、右から左フック、
右アッパーのカウンター、左ボディと、多彩に当てて行く好スタート。

試合全般を通じ、シーサケットの構えが左右いずれであっても、
エストラーダが左側に踏み込み、巧みにジャブ、右から左の返しを当てていました。

3回、一度だけシーサケットの右相打ちがあるが、エストラーダすぐジャブで立て直す。
4回、シーサケットがボディ攻撃に出て、サウスポーに変える場面も。
しかしエストラーダ動いて外し、左フックなどで反撃。

5、6回はシーサケットの左、右フックが当たるが、散発的で、ミスも多い。
エストラーダは中盤、左ボディアッパーも好打し始める。

7回、シーサケット苛立って挑発も、エストラーダも「来い来い」と返す。
8回、エストラーダのワンツーでシーサケット後退。
9回、シーサケットがスイッチ繰り返すが、エストラーダ難なく対応、右でまた下がらせる。

ここまで大差でエストラーダ、リードの印象。しかし10回以降、エストラーダが打ち気に出て、
シーサケットの左が当たり出す。11回はローブローで少し休憩の後、互いに好打あり。
しかし最終回、エストラーダが左に回って右で迎え撃ち、抑える。

さうぽん採点は4、10、11をシーサケットに振って、それ以外はエストラーダ、9対3。
公式採点はもう少し競っていて、8対4、7対5、7対5。
ちょっとエストラーダに甘いのかも、ですね。


試合展開としては、立ち上がりから、前回の終盤戦、エストラーダがシーサケットを
右カウンターで捉えていた流れを、立ち上がりから踏襲した、という印象でした。

シーサケットはそれを嫌って、右構えを選択したのかもしれませんが、
左リードが半端なところに右を食い、左を返され、左に旋回され、良い位置に左足を置かれては
左のボディーブローなども当てられ、正対してはアッパーも、という具合。
エストラーダは左右関係なく、シーサケットを捉えていました。

終盤、少し乱れて、打ち合いになった印象でしたが、大勢に影響なし。
エストラーダは体格面でも、前回よりもしっかりして見えましたし、
数字の多少はともかく、勝ち自体は間違いのないところでした。

日本にも有力選手が多く、タイトルホルダーも続けて出るかもしれないクラスだけに、
米大陸におけるエストラーダの活躍があれば、そこに絡んで行くことによって、
より開かれた話が出てくるかもしれない、という期待がありますね。
反面、一時、八重樫東との再戦話が持ち上がっていたというシーサケットの敗北は、
その方面の話に限って言えば、残念なことではありますが。


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明けて日曜は、WOWOWオンデマンドでノニト・ドネアvsステフォン・ヤング戦

ゾラニ・テテと同じサウスポーなれど、長身のテテに変わって、
小柄でスピーディーなヤングと、かなり毛色の違う相手に、ドネアが立ち上がり戸惑ったか。

2回、ヤングの逆ワンツーが決まり、ドネアはヒットがあまり取れない。
3回はこれ見よがしに両ガードを高く上げるヤングを攻めあぐむ。
しかしヤングが途中から手を下げ、何故か右回りを止めると、ドネアの右が入る。

4回は一気にドネア好調、左右アッパー、右ショート。ロープに追った後の連打はミスするが、
コンビでヒットを取っていく。ヤング鼻血か、出血。
5回もドネア攻めるが、途中からヤングが盛り返し、6回もヤングが抵抗、左当てて動く。
ドネアは一発振ってはミス。しかしまたコンビを出すようになり、右アッパーで脅かす。
最後は右ボディから左フックの返しが、絶妙のタイミングで決まり、ワンパンチKOでした。


全体として、ドネアが力まず、2、3発のコンビで打っているときは、ヒットが多いけど、
時に力入れて一発を狙うと、ミスが増えて、小柄なサウスポー、ヤングの速いパンチを貰う、
という具合で、時間帯によって、ちょっと出来にばらつきがあるなあ、という印象でした。

ただ、総じて、以前ほどの、異様なまでの反応速度、カウンターの鋭さは
残念ながら喪われている、と見えます。
以前なら、リードや探りの有無関係なく、相手の打つ手にピシャリとカウンターを合わせていましたが、
今は割と普通に、コンビネーションの中で、返しのパンチに力点を置き、それが決まって倒した、
という感じのフィニッシュでした。

しかし、一時はフェザー級の世界戦まで闘っていただけに、パンチの威力、重さは、
時に全盛期と同等か、それ以上にありそうです。
現状のドネアは、凄みのあるベテラン強打者、という感じでしょうか。

もちろん、次の決勝戦までの期間で、さらに調子を上げてくる可能性はあるでしょうが、
今日見た限り、ノニト・ドネアは、異名通りの「閃光」ではなくなっていると見えました。
その反面「ハンマー」としての怖さが備わりつつある、とも言えそうですが。

とりあえず、勝ってくれたんで、決勝戦の相手は決まりました。
あとは井上尚弥が勝ってくれれば、アジアの新旧モンスター対決が実現します。
19日、いよいよ、震えるような思いで、早起きTV観戦をすることになりますね(^^)


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話は戻って土曜日。朝から所用のため、DAZNのライブ配信は見られず、
夕刻になってから、見逃し配信を、結果知らずに見たのですが...。

全体で4時間を超える表示があり、冒頭10分くらいから始まるか、
まあ長くても30分くらいかな、と思って、目星をつけてその辺をマウスでクリックしても、
プロモーション映像が延々と流れ、まだ試合映像にならない。
なんやこれ、と思っていたら、ようやく2時間ばかり経過したところから、試合映像。
しかもいきなりメインから、でした。

画面左上の説明表示のところを見ると「※メインのみ配信となります」との表記あり。
あちゃー、こら参った、見逃し配信にはそういう対応をしよるんかー、
DAZN、やってくれよるなー、と思っていたら、どうやらライブ配信の時点で、
同様の事態になっていた、とさる筋から知らされました。

...すると何ですか、10時半から配信予定、と出ていたのを信じて見ていたら、
12時半くらいまで、2時間くらい待ちぼうけを食わされた、ってことですか。
なんとまぁ。さすがに絶句しました。

まあ、多くは語りますまい。さすがはDAZNさんや、とだけ言っておきましょう。
さいわいにして?今回、見逃し配信で見たおかげで「被害」には遭わなかった、とも言えますし。


...やはり、DAZN日本にとって、ボクシングとは、本当に力を入れる対象ではないのかもしれません。
オンデマンドだから、視聴者数は具体的に出るわけですが、その辺の情報は一切公開されませんし、
視聴率調査の対象でもないし、実際どうなっているのか、推測することすらかないませんが、
ひょっとしたら、我々ボクシングファンの感覚と、世間のボクシングに対する関心の間には、
信じられないほど大きな落差があって、聞けば背中が冷たくなるような数字を
叩きだしてしまっているのかもしれませんね。DAZNの、ボクシングに対する冷淡さは、それ故なのかも、と。

まあ、大袈裟に過ぎるかもしれませんが、案外、当たらずとも遠からずかもしれんなぁ、と思ったりもします。
なんか、段々暗くなってきますが...(--;)

しかしローマン、ドヘニー戦は、やっぱ見たかったですなー。
YouTubeか、DailyMotionかで探しますか...困ったものですね、ホンマに。


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以前、少しプレビューめいたものを書いた、5月3日、府立地下の
日本ユース、ウェルター級タイトルマッチですが、挑戦者、安達陸虎を、
我らが「せやねん」が取り上げていましたので、ご紹介。

何度か直に会場で試合見ているのに、イケメン、という感じだったかどうかは、
あまり気にしたことがなかったですが、確かに男前、「小顔」でもありますね。
プロポーションは確かに、抜群に良いな、とは思いましたが。

ジムの階上に暮らしていたとかで、その辺の紹介もされていますが、
それこそ後藤正治の「遠いリング」でも描かれた、往年のグリーンツダジムの
選手合宿部屋にも匹敵する、凄い住居に住んでいたんですね。
もう平成も終わろうというのに、なんとまあ...と驚かされましたが。

山中慎介と同郷で、山中に憧れてボクサーを志した、とか、知らなかった話もあります。
こうして人となりなどを紹介されると、親近感も沸いてきて、改めて応援したくなりますね。
相手はやっぱり強敵でしょうが、健闘を祈ります。


※動画は数日以内に消します。お早めに。




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ということで、本日の一曲。
THE YELLOW MONKEY “Stars” です。

先日、ついに新譜出ました(^^)






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「世界一強い」とはこういうことだ ロマチェンコ圧勝、元王者クロラをKO

2019-04-13 18:43:18 | 海外ボクシング



もうこうなると、感想もへちまも無い、という感じでした。
ワシル・ロマチェンコ、元WBA王者のタフガイ、アンソニー・クロラを4回KO。
予想以上の圧勝劇でした。

本当なら、ガーナの強振パンチャー、IBF王者リチャード・コミーとの統一戦だったはずが、
コミーの拳負傷のため、相手がクロラに変わり、予想は当然ロマチェンコ有利。
ライト級に上げてから、過去2試合、ホルヘ・リナレスにダウンを喫し、
ホセ・ペドラザにも健闘を許す、という具合で、転級後の適応にやや苦しんでいた?
ロマチェンコでしたが、3試合目ともなれば、当然馴染んでもくるだろう、とも思いました。

しかし、実際は、想像以上に快調なウクライナ人に、クロラのみならず、
見ているこちらも圧倒されました。
クロラの技量が、リナレスやペドラサより落ちるとしても、これほどとは...と。


最初から正対して、圧しながら探り、見ながらも少しずつ斬りつけていく。
クロラは逆に、見ているというより、完全に「見られて」しまっていて、手が出ない。

2回、やっと手が出たと思ったら、ロマチェンコの連打が上下に飛んでくる。
そこへ右アッパーのダブル、左アッパーのダブルが来て、クロラの表情に驚きの色。

そりゃ、ロマチェンコが巧いことくらい、覚悟の上だったでしょうが、
その覚悟を遙かに上回るものを見せられた、という驚愕が、顔に出て(しまって)いました。

3回、連打を浴び、ロープ際で左をこめかみに打たれ、腰が落ち、レフェリーストップかと見えたが
ロープダウン?の裁定で続行。ロマチェンコのみならず、関係者も試合終了と勘違い、という
ドタバタ劇を経た4回、本来不要なはずのラウンドを、王者の右フックが終わらせました。


試合後、マイキー・ガルシアの名前を出すなどして、135ポンド級の王座を
全て手にする、つまり完全統一宣言をさらっと口にしたロマチェンコでしたが、
もう何を言うてくれはっても結構、納得、という試合ぶりでした。参りました、という気持ちです。

とにかく、自然に巧い、無理なく強い。感動的でさえありました。
世界一強いボクサー、世界チャンピオンとは、こういう人のことを言うのだ、と
ボクシングを普段見ないような人にも、ほい、と見せて、納得してもらえる存在。
ワシル・ロマチェンコ、今日は本当に、お見事でした。拍手し、脱帽します。

ボクシングファンとして、心底から、心地よい気持ちになれた、土曜日お昼の生中継観賞でした。



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週末はオンデマンドでボクシング三昧 世界は狭くなりにけり

2019-04-01 19:35:53 | 海外ボクシング



ということでこの週末は、オンデマンドで、或いは後追いの動画で、
国内や海外の試合をかなり見ました。
昔はビデオテープを購入しないと見られなかったものが、簡単に見られるようになり、
カリフォルニアにフィラデルフィア、マカオに横浜まで網羅出来てしまう。
世界は狭くなったものだなぁ、と今更ながらしみじみ思います。
そんなことで、簡単に見たものの感想文なぞ。


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DAZN、日曜午前からのライブ配信は、カリフォルニアの試合

アンヘル・アコスタは、2回に身体を逃がしつつ打つ左フックのカウンターで
老練ガニガン・ロペスをぐらつかせるも、ロペスはアコスタの左腕を掴んで逃れる。
その後、ボディ攻撃などで抵抗したロペスでしたが、8回、同じパンチでぐらつき、
今度は追撃を受けて倒され、そのままKOとなりました。

サウスポー相手に、身体を逃がしながら左フックでカウンター取れるアコスタには、
やっぱり天才的なものを感じます。また来日してくれんものですかね。


メインはスター候補ライアン・ガルシアが2回、怒濤の連打攻撃のあと、
小さい右アッパーで倒す、という、勢いだけではない芸の細かいとこも見せて、
結局2回終了でTKO勝ち。

記事には伊藤のライバルとか、ジャーボンタ・デービスと舌戦、と出ていますが、
アンダーに出た「メキシコのロッキー」ことエデュアルド・エルナンデスもまた、
ガルシアのライバル的存在かも、と思います。

米国初試合で、左フック連打で猛攻、右アッパーで倒して、こちらも2回KO勝ち。
ただ、ガルシアがもう、ライト級くらいに見えるのに対し、ちょっと小柄ではありますか。
しかし前に出る割に打たれず、攻めて攻めて倒す、というここまでの試合ぶりの数々は、
非常に魅力的です。今後楽しみです。


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日曜日は夕刻からBoxingRaiseで横浜の試合を観賞。
OPBFミニマム級タイトルマッチ、小浦翼がリト・ダンテに最終回TKO負けでした。

負けは多いがKO負けゼロ、タフネス自慢のベテラン、という情報どおり、
少々打たれても、身体ごと叩きつけるような右フックを打ってくるダンテに対し、
小浦は動いて外さず、足を止めて押し合いながら、インサイドに右カウンターを狙う。

序盤叩いといて、その後動くつもりかな、と思ったが、右カウンターやアッパーが入っても
ダンテ止まらず、倍の手数を返してきて、小浦がそれをもらう、悪いスタート。
カウンター取れる、相手の反撃はブロック出来る、という自信があったとしたら、
その目算は早々から間違いだと見えたが、小浦は闘い方をはっきりとは変えませんでした。

5回、二度のバッティングで左右の瞼を切られ、その間には右を食ってぐらつく。
小浦の右カウンタ-、アッパーは、一打の鋭さはあり、もちろんダンテも楽ではなかったですが、
常に手数でまさり、反撃から連打へと繋げてくるダンテが、中盤までリード。

終盤ダンテの疲れに乗じ、小浦も右ヒットさせるが、追撃が甘く、
打った後の動きも乏しくなって、また反撃され、という具合。
最終回、ダンテが右ヒットから連打で追撃、小浦打ち込まれてTKOとなりました。


事前の映像などの情報、或いは試合自体の立ち上がりからして、
この相手に止まり加減で打ち勝とう、という闘い方は、早々に変更されるべきと見えましたし、
場内音声のみの配信によって、割とクリアに聞こえるセコンドの声は、小浦にそう促すものでした。

しかし実際、小浦がその声に従うことはなかった。4回だけは、動いて捌く流れでしたが。
もちろん、最初からもっと動いていたとて、捌いて勝てた保証はないですし、
若く成長期にある小浦が、減量苦などの理由によって動けなかったのかも、と思ったりもしますが、
とにかく目に見える試合の展開は、これでは厳しいなあ、としか言えないものでした。

新人王の頃に見て、センス抜群だけど、割と打ちたい、手応え欲しい、離れると落ち着かん、
という風でもあるなあ、と僅かに危惧もしたものですが...
その辺の内実は、今後のキャリアによって、見えてくるのかもしれません。


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土曜日、ライブ配信で見られるという記事を見た、木村翔再起戦inマカオでしたが、
結局見られず、動画を発見して、見ました。
えらい場所から撮ってはります。しかも、4K画質です。





試合としては、つつがなく、という感じですね。それ以外、何も言えません。
今後、中国で人気選手として、好待遇を受けて活動出来るのだとしたら、まさしく画期的ですが、
その辺も含め、要注目です。



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こちらも動画発見して見ました、小原佳太のフィラデルフィアでの試合
クドラティロ・アブドカハロフ戦は、3-0判定負けでした。





小原、思った以上に身体で押された印象でした。
その上、手数が多く、攻め口が多彩なアブドカハロフは、
体勢を崩しても強引に打っていったりで、小原の攻めを止め、防御姿勢に追いやり、
その上でまた攻める、という展開を巧みに作り上げ、序盤からペースを握りました。

中盤までリードされた小原、クリアに取った、と見えた回は7、9、11くらいか。
10回は逆に左を端緒に連打され、ロープ、コーナーに追われる。
アブドカハロフのパンチは、切れも精度もさほどではないが、
当てどころかまわず数を出せる強みあり。
判定は大中小の差はあれど、3-0でした。
小原の右ヒットを最大限に見ても、勝ち負けは動かず、と見ました。

以前に見た映像以上に、アブドカハロフの身体に厚みを感じたし、
小原のパワーが、思った以上に出なかった、通じませんでした。

それに、アブドカハロフが後ろの右足を引いて、小さく後退する動きが、
小原の右ストレートを殺し、たまに食っても威力を半減させてもいました。

総じて、力でも技でも、相手の方が少しずつ上だったかなあ、という試合でした。
残念ですが、世界ランカー相手に米国で挑んで勝つというのは、
ましてウェルター級でというのは、険しい闘いですね。
それに挑んで、闘って見せてくれた小原に、まずは拍手したい気持ちです。


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そういうことで、本日の一曲。
Grand Slam の Faraway です。







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巧さと工夫だけでは埋まらない差 スペンス、マイキーの健闘を丁寧に退ける

2019-03-17 15:28:12 | 海外ボクシング



そういうことで今日は午前10時頃から、WOWOWオンデマンドを観賞しました。
当初は正午くらいからという話でしたが、前座もやることになった模様。
この辺はどういうことかいな、と思いましたが、ルイス・ネリーの試合を取り扱うべきかで
意見が割れていたのかな?と...いや、そんなことではないか...。
それはともかくメインイベントから簡単に感想を。


ウェルター級最強をクロフォードと争うエロール・スペンスと、
ライト級最強をロマチェンコと争うマイキー・ガルシアの対戦は、
当然、体格、パワーの差をマイキーがいかに埋めるかが焦点でした。

小さい方のマイキーが、いかに左ジャブを当てられる位置に立つか。
スペンスの左右強打の合間に、身体を滑り込ませて左を当て、
身体を左右に翻し、ダック、スリップを繰り返して芯を外し、
当然ガード、ブロックも頑張って、かなう限り打たせず、ダメージを抑えられるか。

これまでの試合の倍の労力を費やしてでも、そういう展開を作れるものかどうか。
それにはマイキー万全の仕上がりと同時に、当然有利を予想されるであろう
スペンスの側に、多少なりとも隙、慢心、そこから生まれる戸惑いのようなものが
なければ難しい、とも思っていました。


立ち上がりは、若干その想定に近い展開にも見えました。
マイキーは思った以上に上体が大きく見え、スペンスとの体格差が意外に小さいような。
正対した両者、スペンスが意外に圧倒する風でなく、マイキーはガードで防ぎ、当てていく。
序盤のうちは、マイキーが連打で出る場面もあったりで、ポイントは知らず、
流れ自体はマイキーにとり悪くはない。これは、と思ったりもしました。

しかし3回半ば過ぎから、スペンスが少し引いて、しっかり見た上で左右上下に
強打を当てていく流れに。マイキーは徐々にダメージを溜めていく。
5回、僅かに反撃もあったが、スペンスの拳がマイキーのガードを、
少しずつ突破してはヒットする比率が増えていき、その流れは最後まで変わりませんでした。


マイキーはもっと身体を小さく締めて構え、低い姿勢で防御して攻め上げる、
というような形になるかと思っていたら、案外大きな身体を作り、正対していく感じでした。
ウェルター、ミドルに上げて以降のロベルト・デュランの姿をイメージしていたのですが、
単に才能、能力がどうという以前に、マイキーはああいう、天性の勘を前面に押し出すような
スタイルの選手ではない、ということなのでしょうね。

エロール・スペンスは、インターバルの様子などを見ると、けして楽でもなかったのでしょうが、
隙を見せたら色々厄介だったであろうマイキーを、丁寧に当てていく攻撃で痛めつけ、無難に勝ちました。
普段の相手に見せている爆発力を振りかざしたいところ、セコンドの指示もあってか、
やや自重した部分もあったようですが、結果としてそれが吉と出た、と見えました。



しかしこのカード、まずは勝って当然、負けたら問題、というものだったのも事実です。
試合後、パッキャオを呼び寄せて対戦をアピールしていましたが、ここのところ、
それぞれに他の相手と闘っているウェルターの王者達には、さっさと互いに対戦しなはれや、と言いたいです。

スペンスはクロフォード、マイキーもロマチェンコと闘って然るべきところですが、
やれ会社が違う、TVが違う、条件がどうのこうの...。
まあ、マイキーは困難な挑戦という意味合いが言えるにせよ、スペンスについては、
二階級下の相手とですから。余計な寄り道やな、ときつく言えば言えるでしょう。

ついでに言うと、来月のクロフォード、カーン戦も同様ですね。規模の大きな「寄り道試合」です。
もちろん、それはそれで見所もある試合ですが、なかなか「肝心」な試合は
見せてもらえんものやね、という気持ちです。


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アンダーは、話の早い試合が続きました。けっこうなことです。

セミのデビッド・ベナビデスは、早々に強打炸裂。
相手もランカーだったけど、強いとこ見せました。


セミセミのルイス・ネリーは、MJアローヨを4回でストップ。
アローヨの方がはっきり小柄で、一階級分の体格差は、確実にあったかなと。
ネリーはかさにかかって、得意の連打攻撃で仕留めました。

しかし、純正バンタム相手、しかも序盤、動いて外す作戦も取れそうな
ウーバーリや井上拓真相手に、この強さが存分に出せるものかどうか。
その証明は、いよいよ次以降に問われるところでしょう。モラル面の問題は置いといて言えば、ですが。


合間に、リンデルフォ・デルガド、という元オリンピアンが出てKO勝ち、9勝9KOとのこと。
メキシカンでスーパーフェザー級ということですが、がっちりしてて、最初ミドル級くらいに見えました。
荒削りでしたが、パワーは相当ありそうでした。


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フィラデルフィアで挑む/週末毎に濃密な記事/何故かイタリアの方を配信

2019-03-09 11:03:58 | 海外ボクシング




以前、日本でやるか、相手の本拠地マレーシアでやるか、という話だった
IBFウェルター級の挑戦者決定戦が、フィラデルフィアでの開催に決まり、
小原佳太が月末、30日にクドラディロ・アブドカハロフと闘うとのことです。

日本人のウェルター級が、フィラデルフィアで世界上位と闘うとは、
これだけでもなかなかに胸躍る話ではありますね。
相手がアメリカ人ではなく、東欧系、中央アジアの選手である点は、
いかにも最近の傾向ではありますが。

昨年のまさか負けを、即再戦でとりあえず「なかったこと」にして(笑)
こういう話にもってこれたのは、本人のみならず、陣営の労多し、というところでしょう。
興行権益のない話でも、熱意を持って取り組んでいると見えますし、
小原は結果を出すことで、それに応えるしかありませんね。

相手のアブドカハロフは、WBCのシルバータイトルを昨年3月17日に獲得していて、
とりあえずその試合をざっと見てみました。
相手はハンガリーのラザロ・トシュ(と読むのでしょうか)。





ぱっと見て、風采が上がらないというと悪いですが、威圧感に乏しい風貌。
見目鮮やかな技巧や速さ、強打はない。

小柄で、怒り肩だがガードは無理には上げない風。
アマ歴180戦(170勝10敗)とのことで、
アマ歴が長い選手ならではの、こなれた感じ。良し悪しありますが。

リーチはさほどなく、長いジャブは出ない。中間距離で右クロス、フックを多用。
最初のうちは、オープン気味だったり、拳の握りや返しが甘い、と見えるが、
要所ではしっかり拳が返るし、インサイドにショートが入ったり、アッパーが来たり。
これを相手の「空いたとこ」に、割と際どいカウンターのタイミングで、普通に打てる。
世界の水準で言えば強打者ではないが、攻め口が多く、手数も出せる。この辺が強みか。
少なくとも、打たれ強くない小原にとっては、要注意でしょう。

あと、時々スイッチして、左のレバーパンチから上へのダブルとかもある。
左右どちらに構えても、あまり違和感がない。
右が本来の構えとしても、そもそも迫力に欠けるので、左構えでも大差ない、とも言えるが。


この試合では、4回に打たれてもいないのにマウスピースを出してしまい、
それを相手の眼前で「おっとっと」という感じで、腕で止めようとしたりして、
この辺の感じは、まだアマチュアぽいなあ、と見える。
時折打たれた際の反応も、けっこう露骨にバランスを乱すので、印象は悪い。

仮にも世界ウェルター級、とつく王座の次期挑戦者決定戦の相手としては、
率直に言わせてもらいますが、この程度か、という印象。
ただ、執拗に手が出るし、打てるパンチの種類、品揃えが多いので、
小原が先手を許し、強打しても単発、という感じの展開になったら、
ペースを取り返すのは簡単じゃなさそう、とも見えます。

とはいえ、小原がしっかり足を使い、動いて外し、強打で突き放す流れを作れれば、
充分攻略出来る相手だとも思います。
威圧感がさほどない相手に、何となく引き込まれて打ち合ってしまうと、
そのままずるずると、という感じもありそうなので、しっかり動き、
しっかり打って、また動き、というメリハリを大事にしてほしい、と思います。
さすれば、勝機はありと見えますが。

スーパーライトでの「挑戦」に続き、またも挑戦者決定戦を経ての世界挑戦を目指す、
小原佳太の勝利に、大いに期待です。なんとかライブで見られんものか...。


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専門誌のネット上での情報展開では、ボクシングビートが先行していましたが、
ボクシングマガジンも記事をアップするようになって、しばらく経ちます。
両誌の特色の違いもけっこう見えて、興味深いところですが。

ビートが情報、速報を端的にアップしていく感じなのに対して、
マガジンは「コラム寄り」な感じでしょうか。
それに加えて、ベテラン宮崎正博記者が、週末毎に世界各地の注目試合について、
詳細なプレビューをアップしています。
その内容たるや、恐ろしいほど濃密というか、よくそんなとこまでカバー出来るものやなあ、と
感心するやら呆れるやら、です。
今週末は、ポーターvsウガスはもとより、当然の如く、アグジャバvsマンスール戦にも言及。
これ読んどけば、週末毎の世界ボクシング情報は事足りる、という勢いです。
老舗のベテランが、遂にネット上で本気出してきたか、と。読者としては、嬉しい限りですね。


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で、ポーターvsウガスに次いで注目なのが、DAZN USAが中継配信するこの試合
強打ビボルはもとより、ポスト・クロフォードの有力候補フッカーも出る興行です。

しかし、日本のDAZNはこちらではなく、何故か今朝から、イタリアの試合を配信しています。
なんじゃそりゃー、と、私でなくともツッコミたくなろうというものです。

細かいことなどわかりませんが、この辺が、WOWOWとの微妙な「兼ね合い」
だったりするんでしょうかね。
だとしたら、外資のくせに(笑)頼りないなあ、もっと傍若無人に暴れてくれんかな、と
勝手なことを思ったりもするのですが...。
実際、視聴者の要望とは、かけ離れているとしか言えません。どうにかならんものですかね。


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そんなことで、本日の一曲。
宮原学がボクシングをモチーフにした名曲、FOUR-ROUND BOY です。





好きなんですよねー、こういうの(笑)
ていうか、今でも充分、入場曲に使えると思うんですが...ダメですかね?



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「日本代表」敗れる/苦戦し負傷/異様なほど/道険し、されど/ロッキー死す

2019-02-12 06:21:32 | 海外ボクシング




そういうことで、この連休は海外でも国内でも、色々試合がありました。
国内に関しては、見に行くつもりだった姫路の試合で、清瀬天太がWBOアジア戦にて敗れました
これは後日、BoxingRaiseで見られると思いますが、相手がまた左だと聞いて、ちょっと心配していました。
過去にもテホネス、オーレドンなどのサウスポーに勝ってはいますが、あまり得意ではなさそうだったので。

広島では板垣幸司がOPBFタイトル奪取ならず、引退表明とのこと。
名古屋で見たデビュー戦、滝沢卓との好ファイトから時は流れ、その時が来てしまいました。
久田哲也戦の判定が、おかしなことになっていなければ、王座奪取成ったことは、未だに惜しまれます。
無冠に終わりましたが、王者となっていて不思議のない実力者でした。


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海外では、中量級の「日本代表」といえるひとり、岡田博喜が元王者ベルトランに挑み、敗れました
2回、ブロックの上から打たれた左でダウンを喫し、直後に右を好打、猛攻。
9回まで健闘したが、最後は右フックを食ってしまい、倒され、追撃でストップという流れ。

技術面でも、ボクサーとしての「品質」でも、充分やれるだけのものは持っている、と見ていましたが、
同時に、体力、馬力、という面では、一線級相手だと不足があろう、というのも、誰もが思っていたことで、
相手のタイプと比較して、その部分で劣った、とも見えました。

ただ、フルに見ていないですが、あちらのファンにも「なかなかやるな」と思わせた試合ぶりでもあったようです。
世界に強豪ひしめく中量級ゾーンで、日本を代表する好選手が、上位相手に挑んだ、貴重な試合でした。
これを今後の糧に出来るか、さらなる挑戦に期待ですね。


トップランク公式の短いハイライト。



こちらは別のハイライト。





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日曜、DAZNでライブ配信あった世界戦ふたつ。
アルベルト・マチャドの4回逆転KO負けは驚きでしたが、レイ・バルガスの試合ぶりは、
抜群の体格を持つ正統派のボクサー、しかし決め手に欠ける、という意味で、
まあ言ってみればいつもの通り...いや、2回のダウンシーンは、やはり驚きでしたか。

バルガスが左ダブルを当てた直後、挑戦者マンサニージャの左フックが、思いの外、遠くから飛び、
このリターンパンチがまともに入ってバルガス、ダウン。
けっこう効いてて、スリップするわ後ろ向くわで大変でしたが、
荒くて雑なマンサニージャの貧打、拙攻にも乗じ、ヒットを重ねて挽回、判定勝ちでした。

しかしさんざんアタマをぶつけられ、左右まぶたに左の頬と、三カ所も切ってました。
次は暫定さんとの対戦と言われていますが、治癒にはそれなりに時間もかかりそうです。

それでなくても「然るべき」流れに乗って、次の試合が組まれるものか、怪しいものだと思っていますが、
まあ実現するなら気長に待ちましょう、そうでないなら、そらそうか、くらいに見ていればいい話ですかね。
カードとして、そんなに楽しみな試合か、というと、全然そうではないですし。

とりあえす動画です。

こちらはメインのマチャドvsアンドリュー・カンシオ戦。挑戦者の闘いぶりは見事。


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エイドリアン・ブローナーから、ミスター問題児の座を受け継いだ?
ジェルボンタ・デービスが、お馴染みウーゴ・ルイスを圧倒。
アブネル・マレスの代打として登場したルイスですが、あっという間に倒されました。

しかしこの体格で、異様なほど速く、強い。
単に強いと感心するのを通り越して、なんだかいかがわしささえ感じるほどでした。

試合後、後見人?のメイウェザーが、また妙な話をしているらしいですが、
さすがに勘弁してもらいたいものです。まあ、簡単に儲かるなら、という以外、
何も考えてはいないんでしょうけどもね。


※DailyMotionの動画で画質の良いのがあったんですが、貼ろうと思ったらもう消されてました。残念。
画質は落ちますが、YouTubeのを貼っておきます。
また後日、WOWOWで放送されるとは思いますが。






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高山勝成、アマチュア公式戦、ついに出場へ
長らく求め続けてきた、国際基準に則った選手登録と試合出場がかなったことは、
彼のファンのひとりとして、とても嬉しいことです。

しかし、勝算はというと、長年共に闘ってきた中出トレーナーの言のとおり、
ある意味ではプロの世界タイトル獲得以上に高いハードル、と言えるでしょう。

先の全日本選手権に出たフライ級の顔ぶれを見ても、新旧の強豪が
東京五輪目指して覇を競う、もっとも険しいクラスであることは一目瞭然です。
まして短いラウンドに慣れておらず、なおかつプロの歴戦で古傷も抱える高山が、
柏崎刀翔や田中亮明を攻略し得るか。予想しろと言われれば、厳しいものになって当然です。

しかし、高山勝成とて、そんなことは承知の上で、険しい闘いに挑むわけです。
舞台はプロからアマチュア(と呼ばれるもの)に変わっても、彼が自身の培ってきた
攻防一体のボクシングを極めんとする、その姿勢は何も変わらないのだと思います。

果たしてその試合ぶり、映像を見る機会があるのかどうかわかりませんが、
彼の変わることない闘い、険しい挑戦を、影ながら応援したい気持ちでいます。


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80年代の軽・中量級において、強打と外連味のない、白黒はっきりした一連の試合で
強烈な印象を残したロッキー・ロックリッジが亡くなったとのことです。

まあ、何しろ勝つも負けるも強烈で、見ていて清々しかったのを良く覚えています。
元々ミュージシャン志望だとか、けっこう変わった経歴でしたが、
それが試合ぶりにどう影響したのかは不明なれど、引退後に伝えられた動静などは、
それが悪い方に転がったのかな、と思ってしまう話が多く、残念に思ったりもしました。

とりあえず「代表作」の動画を貼っておきます。ご冥福を。


アンクル・ロジャー撃沈、の一戦。凄いですね、改めて見ると。




こちらはファン・ラポルテ戦。
全米タイトルマッチながら、当時、下手な世界戦以上に、世界中のファンが堪能した一戦。
未見の方は是非、ごらんください。見ないと損です。






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