さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

勝てば「IBF完全制覇」 銀次朗、統一戦へ進めるか

2024-07-26 17:29:18 | 関西ボクシング




そんなことで暑いさなかですが、日曜にはもう一試合、国内で世界戦あり。
IBFミニマム級タイトルマッチ、重岡銀次朗vsペドロ・タドゥランです。
こちらは来日した際の様子。「日本はフィリピンより暑い」のやそうです。ホンマにそうかもしれませんね。


この選手は現1位、元IBF王者で、近年のIBF105ポンドタイトルの変遷を作ってきた、最後の一人です。
あのダニエル「頭痛いねん」バジャダレスに負傷判定勝ち、レネ・マーク・クアルトに判定負けと負傷判定負け。
思えばバジャダレス戦も「危ないとこ」だったのかもしれません。クアルト戦は変な決着ではなかったのでしょうが。
とにかく、この両者をきっちり破った重岡銀次朗にとり、最後のIBF元王者にして最上位のコンテンダーが、タドゥランというわけです。
これを倒せば、IBF関連でもう闘うべき敵はいない、他団体王者との対戦へ進む、と胸を張って言えることでしょう。


タドゥランはスタイリッシュで、割と綺麗なフォームながら、積極的に手を出して攻めるサウスポー。一見して良い選手、と見えます。
ただ、直近のIBFイリミネーション、ジェイク・アンパロ戦を見ると、長身のアンパロを積極的に攻め立てながら、時折右のヒットを喫して反撃を許すなど、ボクシング自体は正直で裏がないという印象。
いわゆる「良い試合」を「してしまう」タイプ、というか。ちょっと漠然としていますが。

パンチ力も一発底抜け、というほどではなく、ちょっとワンパターン気味で左ストレート、右フック返し中心、さらに上乗せあり、という感じ。
ただ、スピードも切れもなかなかあるので、調子に乗せると厄介でしょう。銀次朗が強打で止められるかどうかでしょうね。好ファイトに期待です。


ABEMAでのライブ配信は例によって長丁場確定でしょうね。JBCの試合予定によると第一試合は13時より、とあります。
なんだかんだ、アンダーにも気になる試合が並んでいるんで、いろいろチェックせねばなりませんが。
近藤冬馬なんて、渋い名前もさりげなく見えますし(笑)。

しかし中川兄弟は、変なリングネームつける前の新人時代から注目していたんですが、随分時が経ったものですね。
「武田航」なんて、直にホールで見た(東日本新人王の決勝でしたっけか)ときに、和製アンセルモ・モレノになるんではないか、と期待したくらいで。
それがもう、一度引退して再起して、英洸貴とドロー、そして元地域王者と、というカードですから、やっぱり気にかかりますね。
試合としては兄の喧嘩風味カードより(実際は互いにへっぴり腰だったりするのが悲しいですね)、よほど良いものですしね。


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マッチルーム第一弾、試合自体は充実か 竹迫、国本勝ち上がり、再戦へ

2024-07-15 21:42:34 | 関西ボクシング


ということで国内配信無しでスタートした、マッチルーム日本進出第一弾、プライズファイタートーナメント、ですか、昨日行われました。
試合の映像は、フルでは見られないでしょうが、DAZN BoxingのYouTubeチャンネルで、随時ハイライトがアップされることでしょう。要チェック。

Xにおいては、さらに細かく切り貼りされた断片的なものですが、映像がいくつも見られました。
しかし、改めてですが、海外で配信してるのに、日本でやらん、とは...。


こちらは再戦となった、国本陸vs可兒栄樹のストップシーン。5回TKO。
ちなみに日本タイトルはかかっておらず、ノンタイトルだが、ミドル級リミットの試合なので、もし国本が負けていたら、王座は空位になるところ、でした。


こちらは竹迫司登vsマーク・ディッキンソン、5回の攻防。
激しい打ち合いになっています。竹迫、パンチの乗りが少し戻ってきたか。
韓国の試合よりはだいぶ良いように見えます。ベストの時からすると、まだ少し...かもしれませんが。


竹迫判定勝ちで、準決勝進出。国本陸と再戦することになります。早速フェイスオフの機会も。この辺はいかにも「あちら」の運び、です。
と、思ったら最後は互いに一礼。うーん(笑)。いや、いいんですけどね、我々は...。




ラインナップはホンマのホンマに4試合だけ。
当初、勘違いしてましたが平日ではなく祝日だったので、17時開始で問題無いといえばそうですが、けっこう早く終わったぽいですね。
客入りはどうだったんでしょうか。まあ、厳しいことになっていたんでしょうが。

ということで勝ち上がりはこのとおり。


以前紹介した中で、強いんだろうなあと思っていたアイニウェ・イリシャチが負けましたね。
勝ったキーロン・コンウェイもこの中では一番と言える選手で、これがひょっとしたら、事実上の決勝戦だったのかもしれません。




で、第二弾、準決勝戦ですが、まさか二試合だけというラインナップにも出来ないでしょうし、また色々大変そうですね。
場所は首都圏に移るそうですが...はてさて、どうなりますやら。


※早速フルカードハイライト、アップされていました。ご紹介。








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次回ツダジム興行は8.4、前田タノンサック出場 下町俊貴の次戦は?

2024-07-02 00:02:43 | 関西ボクシング




グリーンツダジム主催クラッシュボクシング次回興行は、8月4日、日曜日。府立地下にて。
メインカードは前田稔輝再起戦。
セミにタノンサック・シムシーのOPBFライトフライ級王座防衛戦。相手は故・坂井叶夢のラストファイトの相手、ジョン・ポール・カブラニス。
さらにアンダーに与那覇勇気が出るそうです。




どうやらLeminoやU-NEXTの配信はない模様。
メインに下町俊貴が出れば違ったのかもしれませんが。おそらくBoxingRaiseの配信、ライブではないでしょう。残念ですが。

ちなみにこの日、大阪では天満橋のエル・シアターで大鵬ジム主催“CHAMPION'S ROAD”があり、住吉区民センターでも六島ジム主催の“You will be the Champion”が行われます。
六島ジムの方はYouTubeでライブ配信されるとのこと。
またしても大阪府下で同日に三興行です。相変わらず皆さん、仲のええことで...。


===============


さて、下町俊貴の話ですが、関西のジムにあって貴重なタイトルホルダー、それも日本チャンピオンですから、次戦が気になるところ。
海外では、マカオでジョンリエル・カシメロと9月対戦では、という噂が出ていたようですが、その後、続報はなし。
話が水面下にて進んでいるからこうなるのか、それとも...。
何しろ、もう7月に入りましたから、やるなら近々発表がありそうなものです。
そうでない場合は、秋頃にまたLeminoかU-NEXT関連のカードに出る、ということも、普通にありそうですけど。

私は中嶋一輝や和氣慎吾あたりとの絡みがないかと思っていたんですが、その両者が直に対戦するので、こればかりは仕方ないですね。
あと、小國以載はどうかと思うところですが、下町が左なので、小國は受けないですか。


カシメロ戦の噂については、本当だったら良いチャレンジマッチだろうなと思います。
下町は最近の試合ぶりで好評を得ていて、カシメロは練習不足が言われ、ブランクがちでもあります。
下町なら充分やれる、と思いたいところですが、そういう不評のさなかで、突然好調に仕上げてきたりする、カシメロはそういうタイプでもありますね。
何しろ常識が通じない、色々読めないところがある選手です。

展開としては、下町は長身とリーチを生かして距離で防御し、試合を組み立てたい、というのが基本です。
しかし、相手が強ければ(石井渡士也など)距離構築を突破され、懐に入られることも普通にあります。
そして、そこから先の展開を苦にしない、というか、案外強い。接近戦でもやれる「仕業」がある選手です。

結局はその部分で、カシメロ相手にどこまでやれるか、という試合になるように思います。
少なくとも、突き放したままで済む、ということはないでしょうから。
試練の一戦になるか、さらなる飛躍の一戦となるのか。改めて、実現したらいいのにな、と思いますが。はてさて。



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転級表明は試合決定と同時に? 拳四朗、元王者ロサレスと決定戦へ

2024-06-14 08:07:00 | 関西ボクシング



空位となったWBCフライ級王座決定戦への出場か、と言われる寺地拳四朗の対戦相手が浮上してきました。
ジャーナリストからの情報です。




元WBCフライ級王者、現在ランキングは3位のはず、クリストファー・ロサレスです。
日本にも縁があり、比嘉大吾が計量失格で王座を失ったあとに上がったリングで、比嘉にTKO勝ちを収めてタイトルを獲得したのが、このロサレスでした。
直に見て、なんとも言えない思いになったものですが、それはともかく。

試合ぶりは長身、痩身の部類だが、見た目のイメージと違う面があり、むしろ好戦的、打ち合いが好きという印象が残りました。
もちろんかなり力があるから成り立つ闘いで、けっこう強いなあと思いましたが、サニー・エドワーズの兄チャーリーに敗れ陥落。
王座復帰を目指した一戦ではフリオ・セサール・マルチネスの(出所が怪しい)馬力の前に打ち負けて奪回ならず。
その後は冴えない試合があり、怪しい判定に救われた試合もあり、という記事を目にしました。22年には今の1位アンヘル・アヤラに敗れています。
もっとも、最近の様子は詳しく知らないですが、アヤラ戦以降、5連勝してはいますね。
2位のフランシスコ・ロドリゲスも実力者ではありますが、フライ級での実績で言えばやはり、ロサレスの方が上でしょう。


おそらく秋から年末にかけて、この一戦を軸に、AmazonPrimeVideo配信の複数世界戦イベントが組まれることでしょう。
WBC会長のコメントが先に出て、今回は相手についても話が出てきましたが、日本国内から、寺地拳四朗や陣営から、フライ級転向の正式表明はまだ出ていません。
今後、返上することになろうWBA、WBCライトフライ級王座の「その後」も、ある程度コントロールしたい、その話があるならまとめたい、ということも含め、色々と調整中なのでしょうね。
おそらく、試合の正式発表と同時に表明、という感じになるんでしょう。

ちなみに最近は、イベント出席や猫関連、そして美容関係などのX投稿が続いています。
格好良く言えば「戦士の休息」となるんですが...(笑)。




何というか、ある意味、前人未踏の道を突き進んではりますね(笑)。
「強き者よ、美しくあれ」とか、適当なことを言っておきますか。いやはや。

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本来の姿に立ち返る機会となるか 寺地拳四朗、フライ級転向へ

2024-06-05 07:39:59 | 関西ボクシング


WBCマウリシオ・スライマン会長が、WBA、WBCライトフライ級チャンピオン寺地拳四朗について、記者団にコメントした動画です。





スペイン語の聞き取りなんて出来ません(笑)ので、他の報道を見てみました。
寺地拳四朗は次戦で、フリオ・セサール・マルチネスが先頃返上し、空位となったWBCフライ級の王座決定戦に出場する。相手は未定である、と語ったそうです。

おそらく帝拳プロモーションを通じ「申請」が行っているのだと思われます。
次のAmazonPrime興行で、二階級制覇に挑むことになりそうですね。


ここ最近、倒せるパワーがつき、ファンの評価も「それ」によって上昇し、また結果も出してきた寺地拳四朗ですが、同時に本来持っていた距離で外す防御の良さが目減りしてきた感もありました。
それはかつての長谷川穂積にも似た状況で、もちろんどう闘おうと、得たものと引き換えに失うものもあるのがボクシングでしょうが、先のカルロス・カニサレス戦は、その悪い目が形になって表れた、と言わざるを得ないものでした。

最近は、本人の口からも、その辺りについて危機感を持っているようなコメントが出ています。
ここで、フライ級転向に踏み切るというのは、マッチメイク(4団体統一戦の見込みが立たない?)の問題だけでなく、コンディションの改善による質的向上、というか回復というか、それを考えてのことではないか、と見えます。
また、そうであってほしい、と。

まあ単純に、今時珍しくというか、プロデビューからほぼ階級変えず、ライトフライ級で通してきて、さすがに厳しくなってきた、ということでもありましょう。
本人、ぱっと見ああいう感じ(どういう感じや)ですけど、節制や調整の苦労は、相当なものだったでしょうし。


そういうことで、前向きに捉えたいフライ級転向ですが、これまた昨今の趨勢というか、調整試合とかいう話はなく、いきなりWBCタイトルマッチになるようです。
何しろWBCプレジデント様が自ら言及しているくらいですから。いやまあ、それは実に恵まれた話ではあるんですけども。


んで、対戦相手なんですが、誰になるんでしょう。
1位アンヘル・アヤラ(IBF決定戦に出場予定)、2位フランシスコ・ロドリゲス(高山勝成に勝利、井岡、中谷に判定負け)、3位クリストファー・ロサレス(元WBC王者、比嘉大吾にTKO勝ち)、4位サニー・エドワーズ(元IBF王者、今月末に試合予定あり)、5位ガラル・ヤファイ(東京五輪金)と続きます。ちなみにWBCだと、10位が京口ですね。

おそらく上位から対戦相手が選ばれることでしょう。
ちょっと新鮮味に欠ける顔ぶれもありますが...はてさて。
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マッチルーム日本興行、渡嘉敷会長がプロモーター 国内配信放送は未定

2024-06-04 00:02:18 | 関西ボクシング


以前取り上げた、マッチルーム日本興行仕切り直し試合について、正式に国内向けで発表がありました。
大阪の吹田市でやる試合なのに、東京で会見してどうするんやろうと思うところですが、今後は当然、全国で展開するのでしょうね。







日本側の「窓口」になるのは、渡嘉敷勝男会長とのこと。
今後、どういう選手の参入があるのか、読めない人選です。大手以外の好選手に、チャンスが得られるような流れになってほしいものですが。
ただ、ワタナベジムマネージャーから、カメダの会社にも軸足を置いて?活動している人の名前が出ているので、その辺がどうなのか、よくわかりません。

そのせいで?アジア地域以外にはDAZNで配信と決まっているのに、国内ではどこがやるのか未定です。
DAZN日本は、実況解説つけたりする予算を出す気が無いのでしょう。
欧米の配信は、日本から送られる映像音声にオフチューブで英語のコメンタリーをつけておしまい、なのでしょうし。

しかし肝心の日本における番組制作がどうなるものか決まらずに、こんな賞金かけたイベントが出来るものでもなし。
さて、何処へ持っていくのか。楽天が自前で配信するのか。それとも元通り、ですかね。


試合としては以前触れたときから、変わった話はありません。
何か上乗せカードがあるのかと思っていたんですが、それもないみたいですし、色々と不安なのも変わりなし、ですね。はてさて。



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マッチルームのミドル級TM仕切り直し 7.15大阪は吹田市、大和アリーナで

2024-05-23 00:00:07 | 関西ボクシング



3月末名古屋での、亀田の会社との共催が頓挫した後、話が途絶えたままだったマッチルームボクシングの日本進出が、仕切り直しで動き出したようです。
マッチルームのX投稿。






日時は7月15日、月曜。大阪は吹田市、大和大学・大和アリーナでの開催。
ボクシングの会場として使われるのは初めてではないかと。
こちらが公式HPによるアクセスですが、吹田ですからまずまず。駅からちょっと歩くみたいですが、10分かそこらなら...あ、夏場ですから大変かもですが。

構内はこんな感じ。4800人収容。こういうところがあったんですねー。
まあ、アリーナは真っ平らですから、いろいろ限界はありましょうが。


投稿の画像をクリックすると、マッチルームのHPに飛びます。
こちらはその記事
100万ドル賞金トーナメント、カードとしては、以前名古屋でやるはずだったもの中心、ひとり外れた選手がいて、そこに先日韓国で敗れたばかりの竹迫司登が入る、というだけでも驚きですが...さらに、もう闘われて結果が出たカードをそのまま持ってくる、という、力技というのか強引というのか、何を考えているのかわからん仕業もあったりします。


とりあえず、カード一覧。

国本陸vs可兒栄樹、再戦。
マーク・ディッキンソンvs竹迫司登。
アイニウェ・イリシャチvsキーロン・コンウェイ。
アーロン・マッケンナvsジェオバニ・エステラ。


国本と可兒は3月に闘って、国本のKO勝ちですが、4ヶ月経たず再戦。
これは要するに、賞金がかかった大会に出られるはずだった、その機会を改めて選手に与える、という意味合いなんでしょうか。
にしても...という気がしますが。


マーク・ディッキンソンは3月予定では他の相手との試合でしたが、今回は竹迫司登と対戦。
ディッキンソンは英国の24歳、6戦6勝(2KO)無敗。今回のエントリー選手の中では最も「新人」の部類。
竹迫の不調が記憶に新しいだけに、この辺に負けているようでは...という強気の予想も出来ない?


アイニウェ・イリシャチは中国籍、新疆ウイグル自治区ウルムチの出身。
ルックスは中央アジアルーツかと見える。31歳。20戦19勝(14KO)1敗。19年、丸木凌介に判定勝ちの星がある。
対するキーロン・コンウェイは英国の28歳。24戦20勝(5KO)1敗。
一昨年まではSウェルターで闘っていて、スレイマニ・シソッコ戦では判定負けもダウンを奪っているとのこと。


アーロン・マッケンナはアイルランド出身、24歳。18戦18勝(9KO)無敗。
プロモーターとしては、アイリッシュというのは売り出したい要素だが、それ故に?レコード見ても良い戦績の相手とはあまり闘っていない。
ジェオバニ・エステラはアメリカ、フロリダ出身の23歳。14戦14勝(5KO)無敗。
こちらは勝ち負け共に多いベテランや、10勝前後の若手同士の対戦に勝っていたりする。



ということで、日本からは日本チャンピオン国本陸と、挑戦者の可兒栄樹、そして前OPBFチャンピオンとなった竹迫司登の三人が出ます。
外国人選手達は、超はつかないまでもこれから一流のレベルに上がって行く選手もいそうですね。
マッチルームとしては、こういう段階の選手を競わせて、勝ち残った者を売り出していく、という感じで、その中に日本のミドル級ボクサーが割って入れるか否か、が問われます。
ある意味、これまで日本の重いクラスにはほとんど無かった、真の国際的なマッチメイクが実現した、と言えるでしょう。




そして、試合以外のところでは、映像配信がどうなるのかな、と気になりますね。
今回出た画像には、一番最初にマッチルームが日本で会見したとおり、マッチルームと楽天チケット、そしてイベント、マネジメント会社のNSN(ネバー・セイ・ネバー)の三者、そしてDAZNのロゴだけが入っています。
引き続き、亀田の会社と関わってやっていくのか、それとも他の業者さんが出てきたのか、よくわかりませんが...何しろすんなりライブ配信などが見られるようにお願いしたいものですね。
まあ、このくらいのラインナップでPPV、それも無茶な金額を言われたら困りますが...。


しかしこうして会場を抑え、興行配信の枠がひとつ出来たんだから、ここにもうひとつ何か追加というか上乗せされるカードがあったりするのかな、と思ったりもしますね。
それが何かと言われると困るんですが...日本人三選手を中心にしているとはいえ、このラインナップで、月曜平日にこの規模の会場を埋められるものか、不安ではあります。はてさて。




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予想外の展開で、世界を驚かす殊勲の勝利 西田凌佑、9戦目でロドリゲス下す!

2024-05-05 00:06:02 | 関西ボクシング



昨日は西と東で試合があり、共にライブで見られるという一日でした。
しかしなんといってもメインと見るべきは、IBFバンタム級タイトルマッチの王座交代劇。
単に結果のみならず、試合内容にも驚きの多い一戦でした。


王者エマヌエル・ロドリゲスは、過去の対サウスポー戦同様、右ストレートをリードに使う。
フェイント入れて、拳を放り出すような打ち方ですが、このリードで相手を捉えてリズムに乗り、後続打に繋げるパターン。

ところが挑戦者、西田凌佑はサウスポースタンスの前足、右足の位置取りが巧く、ロドリゲスの踏み込む左足を邪魔する位置をキープ。
この前足による「制限」が効いて、初回、2回と、遠い間合いを強いられたロドリゲスは右を打つたび、前にのめる。
そして西田の右リード、長短様々に打ち分ける左、ときに右フック返しに繋がる連打も出て、西田がポイント連取の好スタート。


西田は調子自体良さそうな上に、ロドリゲスのキーパンチである右ストレートのリード、カウンターを共に封じる策を練ってきた、と見える。
これは良いぞと思ったが、3回からはロドリゲスの前足、左足の踏み込みが、少しずつ左側へとずれていく。
この左斜め前への踏み込みで、右ストレートが当たる間合いを探し、角度もつくようになり、西田がこのパンチを受け始める。


ロドリゲス、さすがに対応が早い。
西田、この良い感じをせめて4回終わるまで続けたかったなぁ...さてこの先どうなるか、と思っていた4回からは、もう試合前に思い描いたあれこれが、全部無に帰すような展開になっていきました。


西田がワンツーを上下に散らし、近い距離で打ち合う中、ボディ攻撃が決まる。
ロドリゲスが少し効いたかと見えたのち、西田の左ボディブローがまともに入って、なんとロドリゲスがダウン。
かなりダメージ甚大で、立ったが足が止まっている。西田追撃し、ロドリゲスそこから打ち返す。激しい打撃戦に突入。

4回は西田が攻めきったが、5回、ロドリゲスは苦境にあっても強さを見せる。ボディ打たれても堪え、反撃の左右フックには迫力がある。
6回も西田のボディ攻撃は良いが、ロドリゲスの右リードも再三決まる。
西田はボディ打ちたいのか、接近戦で行くと決めたのか、もう距離や間合いどうという部分では、序盤の優位性を捨てている。

7回、ロドリゲスはさらに闘志をみなぎらせて打ち合う。右アッパー決める。しかし西田も左アッパーでお返し。
ロドリゲス、ワンツーで西田を一歩下がらせる。さらに激しく打ち合うが、西田のボディがまた効果を上げる。
8回も激しいラリー。西田、ボディから上へ返す連打が決まる。ロドリゲス、小さい左フックのカウンターが出るが、もらった西田が構わず左ボディを伸ばす。

9回、西田が打ち合いを挑み、ボディ決める。ロドリゲス攻められてスリップ。見るからにきつくなっている。足元が乱れる場面も。
10回、西田は左ショート決める。ロドリゲス粘るが、動きが止まりかけ、もう棄権するんではないか、と一瞬思ったほど。
西田さらに出るが、ちょっと下ばかり狙いすぎ。上下に攻撃を散らし、ときに上に強打、或いは「鋭打」が欲しい、と見ていて少し歯痒い。
しかしこちらも精一杯なのだろう、という感じ。

11回、激しい消耗戦。ロドリゲスがリターンのコンビでヒットを取る。ややロドリゲス。
最終回、互いに疲れとダメージ抱えながら打ち合い、かなわず休み合い、また打ち合う。ラストにヒットをとった西田の回か?


採点は4回にダウンがひとつあったので、13ポイントを取り合う形。
8対5が二者、一人は10対3で、西田が3-0判定勝ち。
さうぽん採点は、西西ロ西、ロロロ西、西西ロ西、8対5で、合計は二者の採点と同じでした。



試合としては、わずか9戦目の西田凌佑が、世界のボクシングファンを驚かせる殊勲の星を挙げた、というものでした。
しかし、結果だけで無く、その試合内容、経過もまた、驚くべきものだったと思います。

見ていて、序盤のうちはまだ、両者の過去の試合を見てきて、こういうことが起こるだろう、と思う範囲に収まる攻防でした。
しかし4回、西田のボディ攻撃とダウンシーン、そしてその後の西田が見せた、ショートの距離中心でのヒット・アンド・カバーによる試合展開は驚きでした。

大きく動いて外す、見てわかりやすいヒット・アンド・ラン戦法ではなく、もっと動きの範囲を狭めたもので、当てて外す展開で競り勝てたら。
それが、試合前に想像した西田凌佑の勝機でしたが、実際に起こったことは、足で距離を作る防御でなく、ガード、ブロックと上体の動きで防ぎ、接近して打ち勝つという展開でした。

もちろん、ロドリゲスがボディ攻撃によるダウンで被ったダメージは甚大なもので、それがロドリゲスの戦力を大きく削いだから、こういうことも出来たのでしょう。
しかし、ダメージを堪えて打ち返すロドリゲスのパンチには、まだ充分に威力も感じました。
それに対し、変に動いて外しにかかるのでなく、ボディ攻撃の手応えを信じて、打ち合って勝つというのは、かなりの胆力と、技術体力の充実なくば、不可能だったでしょう。
上記したとおり、下狙いが見え見えなところがあり、もっと上へのパンチを強く、鋭く打っておいて、また下へ、そしてまた上へ、とやれんものか、これだけ優勢なのに...と思わなくもなかったですが、考えてみればデビュー9戦目で、相手があのロドリゲスなのですから、さすがに欲張りすぎかもしれません。


その辺はまた今後の課題でしょうが...試合後のインタビューなどを聞いても、大阪にもこんなに上品で謙虚な「ええ子」で、なおかつ強いボクサーがいるんですよ、という良いアピールになるようなもので(笑)関西ボクシングのイメージアップに一役買ってくれそうな、新チャンピオンの誕生でした。
その闘いぶり、勝ち方は、こちらの想像を上回るものでもありました。脱帽し、拍手したいと思います。いや、お見事でした!




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死闘だった模様/傷だらけの勝利/こちらも好感度高し/アメリカならばこそ

2024-05-02 00:00:13 | 関西ボクシング




一昨日にフィリピンで行われた、ベンジー・スガノブに石澤開が挑んだ一戦は、スガノブが8回TKO勝ち。
石澤開、世界上位への挑戦はまたも敗戦となりました。
試合はYouTubeでライブ配信があったようで、アーカイブもありますが、あまり画質は良くありません。
こちらはダウンシーンからストップへの流れが見られるX投稿。





これだけ見ても、壮絶な闘いだったことがよくわかりますね。
石澤開、敗れたとはいえ健闘した、そして恥じること無い闘いをしたのだと。
スガノブも顔を半分朱に染めているように見えましたし、タフな試合だったようですね。


================


さて、こちらも試合映像をフルでは見られませんが、野中悠樹を取り上げた関西ローカルのニュース番組。
サム・ソリマン戦に向けての様子と、試合後の姿も少し。





容易に想像出来ることですが、試合の勝ち負け、内容以前に、この年齢で闘うことが、いかに大変な事か。
その末に彼が今回手にした、傷だらけの勝利そのものが、彼が追い求めたものである。
それに付随する何ごとかの有無などは、傍目がどう思おうと、彼には関係が無いことなのでしょうね。


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さて、東京ドームの二日前、この土曜日に迫って来ました、エマヌエル・ロドリゲスvs西田凌佑戦。
ロドリゲス公開練習、好調とのことです。





こちらも井上尚弥戦での、真っ向から切り結ぶ闘いぶりや、ルイス・ネリーに対する毅然たる対応等々、日本のファンにとって、ジェイソン・モロニー同様に好感度の高い王者です。
その上、実力評価も高い。
さらに、過去の対サウスポー戦で、長身ラッセル、短躯メルビン・ロペスに完勝した星があり、右カウンターの迎撃に目を見張るものがある。
西田凌佑もその辺は承知の上で、時に外から、下から、小さい変化球のような軌道で、そして時には真っ直ぐのも打てる、微妙に調整した左のパンチを、出しどころを弁えて打っていくことでしょうが...もし西田が有効打で上回り、競り勝つようなことになれば、これまた世界のボクシング界に驚きの一報がもたらされることになりますね。
それはすなわち、不利の予想が圧倒的に多いという証なわけですが。むー。


================


最後に「AMERICA」というX投稿。





やっぱアホやこいつ、と一言で済ませば良いのですが...昔、佐瀬稔氏の記事で、ドン・キング全盛のころ「オンリー・イン・アメリカ」アメリカならばこそ、この私、ドン・キングは存在し得たのだ、と宣う様を、批判的に取り上げたのを読んだことがありまして、それを思い出しました。
このご両人もまた、同様だなあ、と。ある意味、実にお似合いのおふたりです。アメリカならばこそ。


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事なきを得た? ロドリゲス西田戦、元通りにABEMAで配信

2024-04-27 00:04:48 | 関西ボクシング



亀田の名古屋の興行にまつわるどたばたの影響、そのしわ寄せを食ったものか、いったんABEMAではなくてTravelTVでの配信を、社長さん自ら公言したという、5月4日のエマヌエル・ロドリゲスvs西田凌佑戦ですが、結局ABEMAでの配信が改めて発表されました。






日本にも井上拓真(WBA)、中谷潤人(WBC)とふたりのバンタム級王者がいて、昔ならこれで幸福感に満ちていたことでしょうが(笑)今はなお、このロドリゲス(IBF)とジェイソン・マロニー(WBO)が相次いで来日し、試合してくれて、しかもさらなる日本人王者誕生の期待も大きいわけですから、時代も変われば変わるものです。
以前も少し書きましたが、ファイティング原田以降、六車卓也(WBA)の王座奪取まで、二人目の王者がなかなか出ず、世界の頂を眺めるだけ、という風だった時代からすれば、信じられないというか。

その合間に挑んだ桜井孝雄や金沢和良、村田英次郎に磯上修一、ハリケーン・テル等々、今ならこのうち何人かは王者になっているのかもしれません。
或いは渡辺二郎とて、それこそすんなり転級して、挑んでいたことでしょう。
一時、盛んに待望されたアルバート・ダビラ挑戦が実現していたら、ジムの後輩六車、そして辰吉丈一郎に先んじて、バンタム級王座獲得を成し遂げていたのかもしれません。

王座ひとつの価値が相対的に目減りしている反面、選手には徐々に良い待遇、練習環境に情報が与えられ、そして転級の決断も然るべき時に下されるのが当たり前になりました。
もちろんボクシング界全体を見渡せば、良し悪し含めた話ではあるんですが、個々の選手にとっては、良い面があるのは確かです。



さて、相次いで来日する王者のうち、おそらく実績評価で上を行くエマヌエル・ロドリゲスへの挑戦ですから、西田凌佑には厳しい予想が立ちます。
しかし、西田とて大森将平に比嘉大吾、大橋哲朗といった国内のライバル、そしてメキシカンのクリスチャン・メディナを下した実績があり、なおかつまだ底を見せていない感もあって、けっして軽視できない挑戦者です。
この試合が、悪いですがボクシング配信においては新興、色々不備も心配なところよりも、実績のあるABEMAに「戻った」形で配信されるというのもまた、良い話だと言えましょう。

ホントに、我々の見えんところで色々あったのでしょうけども...あの社長さん、大々的に他の試合の合間に発表したは良いけども、それでは困るやないか、とあちこちから突き回されたんやろうなあ、と容易に想像がつきます。
ABEMAとの関係も、おそらく多少なりとも揺らいだんでしょう。しかし、とりあえず事なきを得た?という感じでしょうか。
まあ何しろ、ひとまず落ち着くところに落ち着いた、ということで、西田には後顧の憂い無く?王座奪取を目指してもらいましょう。
もし王座奪取なれば、何もそこに落ち着くことはいらんのやで、という気もしますが、それはまあ、今は余計なことですね...。



さて、懸念されるのが例によっての長丁場、という点ですが。
なんか、詳細なタイムスケジュールが出ています。






今まで散々、文句言いまくってきた部分ですが、これだけ詳細なスケジュールが事前に出るというのは、有り難いですね。
第一試合開始は14時から、と明記されているし、メインも終わるのは早くて20時頃だろう、と思っていましたが、そんなことはないようです。
合間に挟まるイベントも、無茶に長くは無いようです。試合がKO続きだったら待ち時間は生じますが、それはまあしょうがないといえばそうですし。
もちろん、順番にすいすいやってもらうのが一番ですが、こうして事前にわかっていれば、気の持ちようからして違いますからね。

アンダーカードもずらっと出てます。静岡の高橋ナオトこと(←誰もそんなことは言っていない)佐野遥渉あたり、短い間隔ですが、ひょっと出たりせんやろかと思ってましたがそれはない模様。残念。
しかしテルのび太が出ますね。これはささやかながら(失礼!)良い話、です。


コメント
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