さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

果敢に挑むも「一枚上手」の強打に沈む 安達陸虎、強打クドゥラにKO負け

2019-05-04 06:40:31 | 関西ボクシング



昨日は連休中だというのにあれこれあって忙しくなってしまい、
今年のGWは音無しで終わるかと思っていたのですが、なんとか会場に足を運ぶ時間が出来、
かろうじて府立に滑り込み、観戦してきました。
結果は残念だったものの、充実した内容の一戦をしっかり見ることが出来ました。


日本ユース、ウェルター級タイトルマッチ8回戦、
アフガニスタン出身、本多ジム所属のクドゥラ金子に挑むのは、
先日「せやねん」でも紹介されました、昨年の新人王西軍代表、安達陸虎。
全日本決勝では、苦手?のサウスポー戦で苦杯を舐めるも、それ以外は全勝。

ただ、新人王戦以降、強敵と闘うのはこれが初めてで、
体格とリーチを生かして、距離を長く維持出来るかどうかが不安でした。
正直、予想すれば不利と見ていましたが、実際の試合内容は、思った以上に
安達がよく闘い、強打のクドゥラと渡り合っていた、と思います。
しかし、やはり距離の維持が...というところは、予想通りでもありました。
簡単に経過を。


初回、安達が速いジャブから左フックのダブル。右ボディアッパー、ワンツーを当てる。
クドゥラは右クロスを二度ミス。しかし、徐々に照準を合わせてくる。空振りでも場内どよめき。
安達の回。

2回、クドゥラがジャブから出て、パワーのある右クロス。
クドゥラ、出ながらよく見ていて、安達の打ち終わりを狙っている。
安達がそれを感じてか、やや手数が減る。クドゥラ、コンパクトな右を上下に。クドゥラの回。

3回、共に警戒しつつ、鋭いパンチの応酬。スリリングな打ち合いが増える。
パンチの質は、速く鋭い安達、重く的確なクドゥラという対比が、はっきり見える。
安達の右ストレート好打があり、やや安達か、と見えたラウンド終盤、
クドゥラの左フックがクリーンヒット、安達ロープ際へ後退、一瞬腰が落ちる。
クドゥラが襲いかかると同時にゴング。レフェリーが割って入る。場内騒然。クドゥラが逆転で抑えた回。

4回、クドゥラよく見て外し、右クロスで安達を脅かす。
しかしダメージもありそうな安達が果敢に反撃。左ボディ決める。
この後左ヒットの応酬、ボディブローの打ち合いと、ヒットとリターンの激しい応酬。
安達が右ダイレクト、左フックのヒットのぶん、抑えたか?

5回、安達が出てヒット、鋭さはあるが、クドゥラと比べるとやはり軽い。
攻める分、距離が詰まる比率も増す。
クドゥラのリターンが強く、左フックがヒット。安達が懸命に動いて攻め、
拍子木が鳴った直後、クドゥラのワンツー、右が命中。
安達ダウン、立とうとするが身体が揺れ、ダメージ甚大。カウント途中でタオルが入りました。



現状の力で言えば、元日本王者の有川稔男をKOして浮上したクドゥラ金子と、
新人王戦以降、強敵、いや、同格の相手とも闘っていなかった安達陸虎の間には、
大差とは言わずとも、確かに差がありました。
明らかにクドゥラが「一枚上手」というべきカードで、組まれたと知ったときは、
井岡弘樹ジムがよく組んだなぁ、と率直に思ったものです。

そして、結果がこう出た以上「予想通り」と一言で済まされるのかも知れません。
距離を維持して、速さが生かせる展開を長く続けられれば違ったでしょうが、
レベルの高い、厳しい試合経験が不足している悲しさか、どうしても「水漏れ」あり。

要所で打たれて失点し、ダメージも負い、クドゥラの力が出せる距離で闘う時間帯が増え、
そこで決定打を食ってしまったのは、終わってみれば、攻防の質を高く維持し続けねば勝てない、
そういう試合を経験していない今現在における、キャリアの差、未熟さ、ということになるわけです。


しかし、実際に見た試合内容は、それだけでは語りきれない、安達陸虎の奮戦、健闘が光るものでした。
パンチの威力、精度には差があったものの、それを距離と速さの差で埋めようとした闘いぶりの中に、
安達陸虎の優れた素質、将来性が、充分に光っていたと思います。

ウェルター級というクラスにおけるパンチの威力なども考えれば、
安易に「これを良い経験に」と言って良いのか迷う部分もありますが、
若い安達にとり、試練の一戦となったこの試合は、これまで闘ってきた試合とは
比べものにならないほどの課題を残しました。
そして、それが「収穫」でもあった、と言えるときが来る、と信じたい気持ちです。
この近辺のクラスとしては、体格とスピードに恵まれ、闘志も充分に伝わってくる、
なかなかの逸材だと思います。今回は残念な結果でしたが、今後に期待します。


勝者、クドゥラ金子は、安達のスピードにやや苦しんだ感もあるものの、
じっくり構えて、打ち終わり狙いをしたかと思えば、果敢に打ち合って出たり、
立ち上がりは上ずっていた右クロスの「照準」を徐々に合わせ、
最後にはそれを見事に決めて倒したあたり、以前見た、たった一試合の映像のとおり、
単なる力頼みではない「出来」の良い強打者ぶりを見せてくれました。

先日、ところも同じ府立地下で、日本王者となった永野祐樹にとっても、
非常に手強い、脅威の挑戦者候補と言えるでしょう。
永野の左、クドゥラの右、どちらの強打が先に決まるか、という感じですが、
クドゥラは左フックの鋭さ、威力もなかなかのものがあり、
対サウスポーを極度に嫌うようなことがなければ、王座奪取も充分あり得ると見ます。



しかし、日本ユースタイトルというのは、出来ると聞いたときは「なんじゃそりゃ」でしたが、
こうして普通ならなかなか実現しないような若手対決が、地域の差を超えてどんどん行われ、
その内容も充実したものが多い、昨今の状況を見ていると、思わぬ「当たり」企画かもしれん、
とさえ思ってしまいます。

問題はこの活況が、そのまま日本タイトル戦線に持ち込まれるか否か、というところで、
何故か上に行くほどタイトルの数が増え、分散してしまうのが現実なのですが...。


※本日、さっそく「せやねん」で試合前後の様子も含め、紹介されていました。
トミーズ雅さんは、親かマネージャーか後援会長かという勢いで、何だかわからんことになっております(笑)






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この日はセミファイナルに、一昨年の全日本新人王MVPを獲った、
サウスポー下町俊貴と、ジュンリエル・ラモナルのフェザー級6回戦が、
ラモナルの「棄権」で中止。
代わりにジムメイトのスーパーフライ級、那須亮祐とのスパーが行われました。

那須は18日に、墨田総合体育館、田村亮一vs久我勇作(再戦ですね)のアンダーで、
元日本王者の中川健太と対戦するので、サウスポー対策の練習をしている最中?
ということもあってか、二階級上の下町相手に、好調な攻めを見せていました。

※ところでこの興行、12時半開始なんですね。今気づいた(^^;)
見に行かれる方、ライブ配信見る方は要注意です。


そういうことで全5試合が4試合に減りました。
セミは女子の54.5キロ契約6回戦で、ぬきてるみがカンチャナー・テュンタイソンを
初回から左右のボディブローで打ちまくり、3回に右フックでKO。
カンチャナーはWBCライトフライ級暫定の元王者、ということでしたが、
劣勢続きで敗れました。


後は4回戦が二試合。
ウェルター級、井岡弘樹ジム所属のフランス国籍、多分西アフリカのどこかの国ルーツ、
ムッチェ・ケニーという選手が、ミサイル工藤ジムの三浦将太を2回TKO。
共にデビュー戦、長身の三浦に対し、左フックで初回、2回と倒しました。

ミニマム級は寝屋川石田の福光彩斗と、伊豆ジム、大畑龍世の対戦。
デビュー戦の福光が、2戦目(1勝)の大畑に、序盤から果敢に攻めかかるが、
大畑は徐々に正確なヒットを返す。
2回、肩越しの右を決めた大畑がダウンを奪う。福光は果敢さを見せて反撃も、
3回、大畑がジャブ、ワンツーをボディに散らして、ヒットを取る。
福光は顔を朱に染めつつ出て、最終回は抑えるが、逆転はならず。
好ファイトでしたが、大畑の勝ちは問題なし。冷静さ、正確さで差がつきました。


メイン前には野中悠樹インタビューや、安達の地元の楽団による和太鼓の演奏があり、
安達の同郷ということでか、あの山中慎介が来賓として紹介されるなど、
試合数は少ないものの、なかなか賑々しい興行でありました。
なんとか時間が取れ、見に行けて幸い、満足感のある観戦となりました。



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そんなことで、一曲。
100s「希望」。






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大幅に変えずとも、必要な変化に期待 村田諒太、ブラントと再戦決定

2019-04-25 21:44:38 | 関西ボクシング




ということで、ロバート・ブラントvs村田諒太再戦、正式発表
海外報道で先に出たとおり、7月12日(金曜)、エディオンアリーナ大阪=府立第一です。

日時や場所については、すでに出ていた話のとおりです。
直接再戦することについても、事実上、他に選択肢もなかったでしょう。

ジェフ・ホーン戦の話については、ベストウェイトが違えば、
タイプもだいぶ違いますし「元王者を下して再起!」という見出し以外に
手に入れられるものがあるかな、というところでした。

もし他に適当な相手がいたとしても、村田というボクサーが、
今からがらりとボクシングの組み立てを変えられるとも思えず、
いずれこういう話にもなろう、というところです。


前回の試合は、ポイント的には大差、内容的にも、確実に差はあって、
スピード、手数の差で、多彩さのない強打頼みの村田が敗れた、というものでした。
とはいえ、勝機が無かったわけでもなく、ブラントの連打の繋ぎ目に、
良いタイミングで強打を決め、リズムを断ち、追撃出来ていれば、とも見えました。

再戦では、互いに見た初戦の姿から、どれだけ相手の予想を超えて逸脱出来るか、
或いは変わらずと見えて、実は違う狙いを持ち、それを実現出来るか、
その用意の有無が問われることになります。


村田諒太のように、ボクサーとしての型がほぼ出来上がっていて、
今から大幅に、その全体像を変えるのも難しい場合でも、
練習段階から、何か違う闘い方、或いは攻撃手段を磨くことが必要でしょう。

それが例えば、スロースタートを是正して先制攻撃をかけることなのか、
上体を動かし、ジャブの数を増やして、プレスをかけて出ることなのか。
逆にジャブを省略して、右クロスから左を返して出るか。
そこから徹底して身体を寄せ、インファイトを仕掛けるか。
その際、サイドに先回りして、ブラントの動きを封じつつ、ボディを打てるか。

出せそうな手数が限定されること、防御がガード、ブロックに依存すること、
フットワークが乏しいことなど「従来の村田」を前提とすると、
ブラントのようなタイプを攻略する方法のうち、
実際に出来そうなことと、出来なさそうなことがあります。
正直、目に見えて大きく何かを変えるような出方は、実際には無いでしょう。


しかし、攻防ともに、少しずつ前回より改善し、いくつかの攻め口を加え、
効果的な攻撃を徐々に重ねれば...実際、アッサン・エンダムとの再戦では、
初戦以上に動き、攻め口を増やし、しっかりと相手を打ち込んで、明白に勝っているわけです。

距離で外し、スピードで村田の射程から逃れるブラントは、確かにエンダム以上に
村田に取って難しい相手ではありますが、さりとて、難攻不落の王者だとも思いません。
初防衛戦でも、時に好打を許し、危ないところ(テンプルなど)を打たせてもいました。

良いリズムで好きに動かれたら、前回の二の舞ですが、ストレートパンチの三連打を断ち切るために、
要所で嫌なところに重いパンチを差し込み、ブラントの動きを落として、徐々に攻め込めれば。
条件付きですが、希望はある、と見ます。
それが出来なければ...漫然と、同じ事を繰り返せば、当然、厳しいことになるのでしょうが。


世界タイトル奪還、云々という目で、この試合を見はしませんが、
日本の重量級史上、屈指のボクサーである村田が、世界王者とはいえずとも、
ミドル級のトップテンには入るであろう技巧派に、雪辱できるかどうか。
そういう視点で、この試合は充分、見どころアリな試合だと思います。

もっとも「業界」視点では、全然違う意味を帯びた「大一番」だったりもするのでしょうが、
その辺は、単なるファンとしては、与り知らぬ、というところですね。


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で、この試合を会場に見に行くか否か、となると、アンダー、というかセミに
誰の、どんなカードが入るか(入らないのか)というところにも、大きく左右されます。

拳四朗の次は指名試合になるはずで、さすれば1位ジョナサン・タコニング。
井上拓真はウーバーリとの統一戦...のはずが、これはあの狼藉者も絡んで、ややこしそう。
ひょっとしたら、それぞれ、違う相手との試合だったりする可能性も...あるんですかね?

いずれにせよ、早いとこ、その辺も発表してもらいたいものです。
TVの放送枠も、金曜夜のフジテレビなら2時間ある、と思っていたら、
以前、関西のみ1時間だけ、ということも起こっていて、どうにも安心出来ませんので...。


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そんなことで、一曲。
LAMP IN TERREN 「緑閃光」です。






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敗れてもなお「劇」の主役は彼だった 矢田良太、死闘に散る(動画追加)

2019-04-22 16:23:52 | 関西ボクシング



そんなことで昨日は府立地下にて観戦しました。
ダブル日本タイトルマッチでしたが、なんと言ってもウェルター級、
矢田良太vs永野祐樹戦が白眉でした。
えらいものを見た、という試合でした。簡単に経過、感想など。


強打と脆さを併せ持つ、練習一日十時間の王者、矢田良太と、
これまた左強打と堅実さが売りの最強挑戦者、永野祐樹。
私の予想は、残念ながら矢田に厳しい結果が待っているのでは、というものでした。

攻めている時の強さ、迫力は凄まじいものがある反面、
受けに回ると技術的に冴えがなく、打たれて脆い上に、対サウスポーも苦手そうな矢田にとり、
攻めながら相手を見て闘える冷静さを持ち、コンパクトかつ伸びもある左強打を秘めるサウスポー、
永野祐樹は、あらゆる面から見て、矢田にとり強敵、難敵であろう、と。
おそらく中盤あたりから、永野がペースを握り、ストップか大差判定か、と見ていました。

しかしこの予想は、結果はともかく、試合内容に関しては外れました。
...ていうか、誰がこんな展開予想するかい!というところでした。


まず立ち上がりから、永野の左ストレートが再三クリーンヒット。
右は軽く探り程度、ばんばん左が出る。それが全部当たる。

こう書くと、ボクシングの試合で、パンチが「全部」当たるわけがあるか、と言われそうですが、
この試合全般を通じて、永野の左は「全部」と書きたくなるくらいに、当たりまくりました。
この初回からしてそうでした。永野は早々に、当たる距離と手応えを掴んだようでした。

こういう展開は、3回くらいからかな、と思っていましたが、初回早々ですから、
矢田にも問題はあれど、敵地のリングで最初から自分の良さを出せる永野はさすが、でした。
初回、2回と矢田は単発の右を振るがミス。2回の最後に右ボディが入るが、ほぼそれだけ。

しかし3回「矢田劇場」の幕が開く。
永野の左がヒットしまくるが、矢田の右一発。ボディブローか、胸の辺りか。
永野がロープ際に後退し、矢田が攻め立てるも、永野が左を決め、矢田ダウン。
危機にあっても相手をよく見て狙える、永野の冷静さ、堅実さが光る。

4回、永野の左がまた再三、矢田を捉える。矢田また右ボディから逆襲。
場内騒然となる中、永野の左アッパーが決まって、矢田がぐらつく。
ところが矢田が、序盤は出す余地もなかった左フックを決めて、永野がダウン。
場内、騒然を超えて爆発、という状況に。

5回、序盤はワンツー止まりで、ミスばかりだった矢田が、徐々に永野を捉え始める。
永野は相変わらず左を当てまくるが、矢田が右から入って、左フックを返すようになる。
先のダウンシーン同様、「当たる」パンチを見つけた矢田が攻める。
6回も永野がヒットを取るが、矢野の強打が単発ながら、永野を脅かす。

両者とも、チャンスとピンチを交互に繰り返す、スリリングな展開。
永野リードながら、もはや採点は意味を成さないだろう、と明らかだった7回。
永野の左で矢田が腰を落とす。しかし矢田が左フックを返すも、
さらに永野がカウンターから連打、左アッパーも入り、レフェリーが遂にストップ。

歓声と悲鳴のボルテージが頂点に達し、そして醒めていく。
ああ、遂に終わった...という余韻を残して「劇場」の幕が下りました。



府立の地下で、それこそいろんな試合を見てきましたが、
果たして、これほどの熱狂があったかどうか。記憶にありません。
関西縛りで言っても、ブルース・カリーvs赤井英和、
串木野純也vsカーロス・エリオットもかくや、という感じでしょうか。
とにかく、何よこの試合、と感動するやら呆れるやらでした。
クロフォード、カーン戦オンデマンド配信に背を向けて、
観戦しに来た甲斐があったというもの、でした。

もし、今年のベストラウンド賞を選ぶとしたら、この試合の3、4回、
そして7回は、必ず候補に入れるべきものだ、と思います。
今のところ1位はこの試合の4回。3、7回も、トップテンに入るでしょう。
そういう試合でした。

新王者、永野祐樹は、地味ながら堅実、そして確かな決め手を持つ、その実力を、
福岡での別府優樹戦に続き、大阪での矢田良太戦でも、存分に発揮しました。
堂々たる王座奪取、敵ながら天晴れ、お見事、というしかありません。
まあ、何も敵ってことはないですが...(^^;)


そして敗れた前王者、矢田良太。過去の試合についても書きましたが、
その凄まじい闘いぶりは、まさしく「矢田劇場」そのものでした。
技術面でどうこう、なんて今更言うのも意味が無いと思います。
持てる力は全て出し切り、出来ることは全てやり切った上での勝負に、
賢しらに口を挟んでも、仕方ない。
「評」の言葉を捨てるつもりはありませんが、それは今回、後回しでええわ、と
心底から納得できる試合でした。
今はしっかり身体を休めてもらいたい、と思うのみです。


両者に拍手、凄かった、お疲れさまでした、と称えて終わりたいんですが、
これだけの試合が、何の放送も配信もなしとは、いかにも惜しい、勿体ない。
良い試合の無駄遣いや、とは改めて思うところでもあります。

選手は必死に頑張って、人生賭けて鍛錬をし、試合を闘っているのに、
その周辺状況たるや...ここから先はもう「以下同文」なので省きますが、
本当に、どうにかしたってください、お願いします、たのんます、とだけ書いておきます。


※動画がありました。公式のものですので、安心してご紹介(^^)






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この日は前座から「ナニワのKO祭り」の様相。
何しろ全8試合中、第一試合から、6試合続けてKOで、そのうち5試合が2回まで。
セミのスーパーフライ級タイトルマッチのみ判定で、メインが「アレ」でしたから、
ホンマに何という興行や、と改めて呆れ...いや、感動している次第であります、ハイ。
そんなことで、他の試合についても簡単に。


日本スーパーフライ級タイトルマッチは、奥本貴之がユータ松尾に2-0判定勝ち。
全体的に、動きと手数の奥本に対し、軽いが正確なヒットを取る松尾という対比。
私は特に前半、微妙な回も松尾の正確さに振りましたが、
公式採点は奥本の手数を評価していたようでした。

後半は奥本が、ミスも多いながらもスリーパンチを繰り出し、
能動的に動き、攻め、主導権支配、という面も含め、やや上回ったように。
松尾は正確さはあったが、一打のパワーに欠け、採点を全部引き寄せるだけの
説得力とでもいうのか、その辺に不足があった感じか。
特に敵地だから不利、という採点でもない惜敗、と見ました。

ついでにさうぽん採点は、松奥松松松、奥松奥奥奥、でドロー。
4回と9回は迷いました。同道した友人はイーブンラウンドにしていました。


※こちらも動画あり。重ねてありがたいです。





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以下、アンダーカード。

新人王予選4回戦
スーパーフライ級 ○三尾翔(グリーンツダ) 2回TKO ●渡邊大将(仲里) 
ミニマム級 ○木村彪吾(グリーンツダ) 2回TKO ●小林ジミー弘明(アポロ)
フェザー級 ○前田稔輝(グリーンツダ) 1回TKO ●垣内元気(白鷺)


スーパーフライの三尾は、スピードとセンスを見せてTKO勝ち。
しかし打ち方が若干雑で、オープン気味なのも目につく。
パフォーマンス的な動きも、攻防のリズムを上げる効果はなく、
パンチのある相手だと危ないかも。今後の課題。


ミニマムの木村は積極的に攻めつつ、相手を引き寄せてカウンターを取る巧さもあり。
その上、追撃も厳しい。2回、ワンツーで倒しTKO勝ち。なかなかの好選手。
新人王戦、ミニマムの有力候補と見ますが、はてさて。


フェザーの前田はこれがデビュー戦。日本憲法やなくて拳法の全日本王者とのこと。
良いバランスで締まった体つき、サウスポーから最短距離で当たる、強烈な左ストレート連発。
拳で正確に当てているので、打つたびに「きちんと当たったときの音」がする。
新人としては、4回戦デビューとしては、レベルが違っていて、これもデビュー戦の相手には気の毒な感も。
早々に相手に鼻血を出させ、左ストレートでTKO。
もちろん、これで全体像が見えるわけもないですが、多分、西軍代表までは間違いないのでは。
その後については...さすがに気が早いですが、かの渡辺二郎のように、優秀なトレーナーの
指導を受けられるなら、さらなる大成も?なんて思ってしまいました。


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6回戦 
51キロ契約 ○タノンサック・シムシー(タイ) 1回TKO ●リカルド・スエノ(フィリピン)
スーパーフェザー級 ●安部貴士(尼崎亀谷) 4回TKO ○福井貫太(寝屋川石田)


WBCアジア、バンタム級王者スエノに対し、ちょっと小柄?なタノンサックが、
初回早々、リーチ差をものともせず、鋭い左フックカウンターで倒し、右ショートで二度目、TKO。
これが「査定試合」だったらしく、グリーンツダと契約に至る、とのこと。
パンフ参照すると、この試合まで6勝6KO無敗。これで7勝めになります。これまた要注目。


福井貫太は、新人王戦からの初戦だと思いますが、安部とクリンチほぼ皆無の、
クリーンな打ち合いを繰り広げました。
3回から福井の、ボディブローを組み込んだ連打がまさり始める。
4回、左ボディ、右アッパーでTKO。安部も果敢に闘い、健闘。好ファイトでした。


8回戦
54.5キロ契約 ○田中一樹(グリーンツダ) 1回TKO ●ソンリット・オーンタ(タイ)

栗原慶太戦からの再起、田中一樹がサウスポーのタイ人をTKO。
ソンリットは左ストレートを繰り出し、攻めるが、ロープ際から田中が右カウンター、タイ人ダウン。
再開後の右で、ソンリットぐらぐら。TKOかと思ったがカウント入り、また再開。
田中が詰めてダウンでTKOでしたが、レフェリーの裁定には疑問あり。危ないなぁ、と...。



セミセミの前には、元OPBFバンタム級王者、川口裕の引退式も行われました。
2ラウンズのスパーの後、息も絶え絶えな様子でしたが(笑)
支えてくれた方々への感謝を述べ、最高のボクシング人生でした、と語っておられました。
山本隆寛との二度に渡る激戦など、真っ正直な闘いと、ツボにはまったときの強打が印象的でした。
益田健太郎との再戦も、非常に惜しかった、と思います。
小松則幸に憧れ、その背中を追った、と語っていたのも、私としては心に染みるポイントでした(^^)


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忘れてました、本日の一曲。
佐野元春 & THE COYOTE BAND「ポーラスタア」。






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ダウン4度奪取で初戴冠 栗原慶太、小林佑樹の「粘闘」を振り切る

2018-12-26 22:13:04 | 関西ボクシング




ということで、この月曜日、クリスマス・イブの住吉興行、
残念ながら会場観戦はかないませんでしたが、BoxingRaiseの動画配信で
OPBFバンタム級王座決定戦、小林佑樹vs栗原慶太の一戦を見ることが出来ました。

試合記事を見て「しまった、これは外した」「見に行くべきだった」と後悔したものですが、
動画を見ると、記事の通りの大熱戦でした。簡単に経過と感想。



初回、小林が先手を取るが、栗原が左フックから右を決め、小林ダウン。
良いパンチが入ったかに見えたが、まだ序盤ということもあってか、
小林が思いの外、元気に反撃。左ボディフックを再三決める。とはいえ、10-8で栗原。

2回、攻める小林の右に、栗原が左フックを返し、小林二度目のダウン。タイミング抜群。
栗原右から左で追撃。小林はボディへジャブ、フック返す。栗原10-8。

3回、小林出て左から上下に連打。栗原右、ボディ攻撃返す。
互いに攻めたあと、小林が手数出して前に。小林の頭が当たった後、右ヒット。
微妙だが、小林か?
個人的な「あるべき論」で言えば、栗原の方に振りたい気持ちではあるのですが、
気持ちで採点してもいかんので、小林に。

栗原、過去に見た試合と比べ、やや足取り重く、少し元気がないように見える。
4回、小林出て、頭と肩が当たる距離での攻防が続く。この距離では小林が手数、攻勢でまさる。
前に出る分ガードも堅く、栗原打っても防がれる。この回はクリアに小林。


途中採点、38-36×3、栗原。ダウン二度の分のみ、栗原リード。


5回、引き続き接近しての攻防が多い。栗原はいつもの強い左ジャブが少ない。
その代わり、ガードを外から巻く右フックがよく出る。しかし小林も果敢に打ち合い、
この感じだと、微妙ながら小林にポイントが行くか?と思ったら、最後の打ち合いで、
ゴングと同時に、栗原の右カウンター、小林三度目のダウン。10-8栗原。

6回、栗原左フックから右クロス狙う。小林ダメージありそうだが、堪えてインサイドへ右返す。
栗原が右アッパー、右フックで攻めるが、小林前に出て右ヒット。

互いにヒット応酬のさなか、どちらかのコーナーから「ラスト10秒ー!」と声が飛んだのち、
なかなかラウンドが終わらない。あれ?なんか長いな、と思って、計ってみたらほぼ4分ありました。

展開として、どちらが優勢とも言いにくいラウンドですので、意図的にどうとかではなく、
単なるタイムキーパーのミスだったのでしょうが...もし、試合の帰趨を左右するような展開が、
この一分の間に起こっていたら、大問題だったことでしょう。勘弁してもらいたいです。

この回は微妙。栗原のヒットを取りたいが、小林の攻勢に流れるかなあ、という印象でもあり。


7回、小林がロープに詰めて左ボディから連打。栗原右フック連発。
小林、栗原のジャブに右被せ、また接近戦に持ち込む。頭が当たり、栗原にドクターチェック。
小林左ボディから右クロス、栗原少し下がる。小林。
8回、栗原少し疲れが見え、スリップダウンも。小林右ロング、クロス。強引に押して攻める。
栗原いよいよ足取り重い。左右返すが、小林ガード。栗原少し足使うが続かない。小林。


途中採点、75-74×3、栗原。ダウン三度の分のみ、栗原リード。


9回、栗原懸命に動いて左ジャブを出すが、小林に詰められる。
小林の右から左フックで、栗原少し足取りが乱れる。スウェイしたところを右で追われる。
ダメージはさほどではないが、見映えは悪い。
しかし小林の出鼻に右を相打ち気味に決め、攻勢。栗原。

10回、小林が右から左で栗原のアゴをヒットするが、やや浅い。
栗原、左ジャブを出し、動いて外す。小林は果敢に出るが、ヒットは単発。
栗原の右目周辺が腫れていて、出血も?二度目のドクターチェック。
再開後、小林が右左右と手数を出し、攻勢。やや小林か。

11回、小林はなおも果敢に出て、栗原のジャブに手数で対抗。
栗原、ジャブが途切れると受け身になってしまい、攻め込まれる。小林。

12回、採点上はわからない感じになってきたが、栗原がここで奮起。
小林出るが、栗原ジャブを出し、足で捌き、右当てて回り込む。
栗原が左フックから右をフォロー、小林後方へダウン、四度目。
なおも立つが、終了のゴングが鳴りました。


判定は113-111×3で、栗原を支持。
競った回が全部小林に行った、という感じの採点でした。

結果知って動画を見たので「そうなるのだろうな」という予測が入ってしまう採点ですが、
さうぽん採点は、ククココ クコココ、クココク、となり、
1、2、5、12回の、ダウン4度の分を入れて、113-111。公式採点と同じです。
各ラウンドの振り分けまでは確認していませんが、若干小林に甘く、栗原に辛いな、と自分で思います。
小林に振った回のうち、いくつかが栗原に行ってもいい、という回がありました。
その逆は、あまりなかったような印象でもあります。


栗原慶太は、大阪のリングで二連勝、それだけでも立派ですが、
驚異的な奮闘、「粘闘」を見せた小林佑樹を4度倒して振り切った、さすがの実力を見せました。
見た感じ、若干不調気味で、左ジャブを強く打ち込んで相手を止め、追撃に繋げる、
いつもの強みが欠けて見えましたが、それでも山場をしっかり作り、クリアに勝ちました。

ランクや戦績以上に強い、という存在の選手が、実際にタイトルホルダーになる道のりは、
決して簡単なものではなく、彼にとっては、敵地における、小林という、ラフで粘る相手との闘いは、
普通に見て、一定以上の試練だったとは思いますが、この試合を乗り越えたことを、
今後のさらなる飛躍への第一歩としてほしい、と期待します。


小林佑樹は、強打の本格派栗原相手に、最後まで果敢に攻める姿勢を崩さず、闘い抜きました。
試合運びは常に積極的で、狙いもしっかり見えた反面、ラフな部分も目につきましたが、
こちらの予想以上に、善戦健闘、と言える試合だったと思います。


両者、文字通り全力を出し切った、予想以上の好ファイト、熱戦でした。
どうしても時間が取れず、会場で観戦出来なかったのが、改めて悔やまれる一戦でした。
両選手に、遅ればせながら拍手したいと思います。
いやー、コレは本当に外したなぁ...。







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メインは神戸?/順当に三連勝/刈谷で新鋭勝つ/41歳の来春

2018-12-12 08:27:59 | 関西ボクシング



ということで怒濤のごとき日曜丸一日観戦でしたが、
それ以外の試合や話題についても、覚え書きというか、感想を。


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9日、神戸でも千里馬ジム興行があり、ジラフ麒麟神田が松阪拓哉に初回KO勝ち
試合内容は、記事によると、短くも壮絶なものだったようです。

この日、府立であれこれ試合を見ましたが、話の限りでは、これを上回るスペクタクルはありません。
この日のメインイベントは、実は神戸だった、ということでしょうか。
どこかで動画見られませんかねー。

ジラフは、その破格の体格を生かしたボクシングで、来年あたり、
日本上位を伺うところまで行けるでしょうか。機会あらば、一度見てみたいものです。


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今月1日にも、府立で二部興行があり、それは見に行けませんでしたが、
BoxingRaiseにて、後日動画配信で、仲村正男vsカルロス・マガレ戦を
見ることが出来ました。

再起後三戦目で、三代大訓に惜敗した前OPBF王者マガレとの対戦となりましたが、
仲村は安定したリズムと、強いストレートパンチを伴ったアウトボクシングで
終始マガレを突き放し、打ち込み続けました。

序盤からワンツ-、右アッパーを決めてリード。
2回はマガレが取るが、3、4回は仲村が打ち勝つ。
5回、足で外し損ねたか、右を食って不覚のダウンも、即座に立ち、ダメージはなし。
10-9に戻していいかというくらいの反撃を見せる。
中盤以降も仲村のアウトボクシングが冴え、軽い連打、時折強めの右という具合に攻める。
9回は仲村少し休んだか、しかし10回右アッパー決め、右カウンター気味に二発。
マガレの左瞼が黒く腫れ、ドクターチェック二度の後、ストップでした。


キャリア序盤の「ジャッジ要らず」のKO街道の頃より、見た目の派手さはないものの、
実はより強打を生かす組み立てが出来ている、今の仲村正男の良さが、存分に出た試合でした。
地に足がついた安定感と、「ひけらかさない」故に生きる強打が、巧い具合に組み合わされているというか。

正直言って、この手の強打者タイプは、ブランクが出来たり、きつい敗戦を喫して、
時の勢いを失うと、ボクシングが崩れてしまったりする例が多い、と勝手に思っていましたが、
再起後三連勝の内容、その着実さは、こちらの想像を超えるものがあります。
仲村正男の今後、要注目だと思います。関西ボクシングにとり、貴重なキャストでもありますし、
来年以降の活躍に期待ですね。


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2日の日曜に、刈谷であった注目試合も、BoxingRaiseで動画を見られました。
ライト級、日本王者の吉野に挑戦して善戦した、グリーンツダの前田絃希が、
緑ジムの強打のサウスポー力石政法の「挑戦」を受けた一戦。

右の前田、左の力石、共に長身で懐深いが、探り合いかと思った序盤から山場。
初回、前田の右ボディストレートの打ち終わりに、力石左を決める。前田ダウン。

前田は正対した位置から右で入るので、身体が出たところを打たれる。
そこへ3回、力石の左フックを右腕でブロックし、そのまま押されて膝をつくと、
これをダウンと裁定されてしまう不運も。

悪い流れを変えたい前田、若さ故に若干勢い込んだ力石、共に4回はミスが多い。
バッティングも数回あり、前田の左瞼が腫れる。
前田は正面に位置するなら、左ジャブから入りたいが、右から行っては打たれる。

5回、前田の打ち終わりに力石左をヒット、速い連打で追撃、左右アッパーで前田ダウン。
力石、再開後少し右にスイッチ、右フック当ててから左に戻す。
力石左ショート、右フック、左ストレートとつなぎ、前田ダウン、ストップでした。


力石政法、少々荒いところもあるとはいえ、まだ5戦4勝(3KO)1敗のキャリアで、
これはなかなかの実力だと言わざるを得ません。
今年4月に、3戦目で坂晃典に敗れていて、普通浅いキャリアでああいう厳しい負け方をすると、
その後はなかなか大変なものですが、即座に再起して二戦目で、日本ランカーを倒しました。

大柄な体格を持つ強打者で、積極的な試合運びは魅力的です。
まだちょっと線が細く、防御も少し甘い、安定感には欠ける...というのは難癖ですね。
そもそもキャリア自体もまだこれからという段階で、これだけやれれば充分です。
今後、順調に伸びてほしい選手ですね。


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「バカボンのパパと同じ歳になった」野中悠樹のタイトル挑戦が決まった、とのことです。
来年2月24日、府立で、細川チャーリー忍に挑戦。

この選手、本当に長いこと見てまして...今レフェリーになっている人で、
この選手と試合した人が、確か二人います。いずれも会場で見ています。

スーパーウェルター級で、ここ10数年の日本上位の大半と
悉くグローブを交え、海外の世界ランカーとの対戦もそこに加わるキャリアは、
充分、称賛に値するものだと思いますが、
昨年の井上岳志戦の健闘と敗戦は、その締め括りとはならなかったようです。

その再起戦における、タイ人との試合ぶりは、先行き不安なものでした。
タイトルマッチが決まれば、長年の経験を生かし、仕上げてくることでしょうが、
正直、最近海外で起こったある試合の件なども思うと、不安な気持ちが先に立ちます。
もちろん、こちらとしてはただ、見守るしかない、のですが...。


この月末、28日の府立での試合は、キャンセルになるようですね。
メインは安達陸虎が昇格する形のようです。


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ホープの価値を証明も、戴冠ならず 橋詰将義ドロー判定に泣く

2018-12-11 00:02:52 | 関西ボクシング



ということで、日曜の一部興行について。
まずは試合の感想から。それ以外にも少し。


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日本スーパーフライ級タイトルマッチ、奥本貴之vs橋詰将義。
歴戦の奥本に挑むは、新人王獲得後、雌伏の長かったホープ橋詰。
短躯の奥本、長身の橋詰のサウスポー対決です。

序盤、橋詰が積極的に出る。右リードから左。やや忙しなく打って出る。
左ストレート、右フック当てる。奥本は足を使ってジャブを返す。やや意外?な対応。
橋詰はロングの距離はやりやすいか。奥本のジャブも良いのは良いが。
1回橋詰、2回はやや橋詰、3回は奥本が出るが、橋詰が右ジャブ、左ストレートで抑える。

橋詰は若干、オーバーペースにも見えたが、徐々にリズムが整ってくる。
4回、上体を柔軟に動かして外し、足を止めてウィテカーのような防御も。
右リード、左ストレート、右ボディ、ショートも当てる。
5回、ボディの打ち合いになるが、ここでも橋詰がまさる。

前半、私は橋詰フルマーク。2回を逆にしても4対1。限界を超えて無理しても、3対2まで。
しかし途中採点、2-1で奥本リード。これは驚き。そんな見方があるのか、と。

6回、橋詰がボディ攻撃。奥本やや止まる。ダメージありと見える。橋詰。
7回、橋詰手数減らす。セコンドがあえて休ませたか?奥本。
8回、橋詰が左、奥本外してカウンター。橋詰ボディから上。奥本捌く。やや橋詰。
9回、打ち合いになる。互いにヒットあり。奥本カット、バッティングによる。やや奥本?
10回は橋詰が左当て、ボディに追撃。橋詰。

前半リードを前提に試合を回せるかと見えたところで、計算が狂った?橋詰でしたが、
後半も、前半ほどクリアではなくとも、リードはしていたと見ました。

私の採点は2回を逆にした採点でも、7対3で橋詰。同道した友人は8対2でした。
しかし公式採点は96-95(奥本)、97-93(橋詰)、95-95でドロー。

当然、自分の見方が完全に正しいとは言いませんが、あれだけヒットの数に差があって...
というのが、率直な印象でした。橋詰は何とも言い難い表情でリングを降りました。



この内容で、王座奪取ならなかった橋詰、あれだけリードしていたのだから、
もうひとつ効かせるパンチがあれば、と言えば言えるのでしょうが、
リーチと長身、スピードと柔軟な動きを最大限に生かして闘ったこの試合については、
最大限に称えられるべき、でしょう。

新人王獲得後、長らく「カタカナ選手」との試合が続き、昨年あたりからようやく、
日本人との対戦が始まり、その流れで組まれたタイトルマッチにおいて、
橋詰将義はホープとしての存在価値を証明しました。
結果はともかく、良いものを見たな、という満足が残る試合でした。


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メインは日本ウェルター級タイトルマッチ、矢田良太vs藤中周作。

共に強打と打たれ脆さを併せ持つ者同士、藤中が果敢に攻めかかるスタート。
互いにリードパンチを忘れ、右のパワーショットを狙い合う。
3回、矢田が右から左フックを返し、藤中がダウン。
しかし藤中立って、果敢に打ち返す。

両者、中盤も強打を振るい合うが、崩しや組み立てがなく、
いきなり決め手のパンチを打つばかりなので、当然そうそう当たるものでもない。
打ちたいパンチと当たるパンチは別なんやなあ、ということがよくわかる、そんな展開が続きました。

しかし、徐々に要所で右アッパーをのぞかせるなどした矢田が、
8回に右カウンターをヒット。9回、右フックでぐらつかせ、ストップとなりました。

ウェルター級らしい迫力ある攻防、と言っても嘘ではないですが、
あまりにも単調な試合展開でもありました。
矢田は相変わらずのパワーを見せ、今回は打たれ脆さも見せず、打ち勝ちましたが、
次に対戦するであろう帝拳のサウスポー、永野祐樹の堅実さと左強打は、
今の矢田にとっては非常な脅威だと思います。パワーで抑えこめるものかどうか...不安ですね。


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この一部興行は、やはり日本タイトル二本立てということで、狭い府立の地下は大盛況。
関東や中部からの応援団も大勢ご来場。通路の通行もスムースには行かないほどの状況でした。
まあ、この前日、第一競技場を一杯にしたK-1と比べたら、
何ほどのこともないのでしょうが。

で、その狭くて真っ平ら、段差のない会場で、相も変わらず椅子を揃えて並べてある。
当然、前の人の頭越しにリングを見ようとしても、非常に見にくい。

長年思っていたことですが、府立の地下で興行するプロモーターの皆様には、
椅子の置き方を、列ごとに半分ずつずらして置く、くらいのことはしてもらいたいと思います。
そうすれば、前の列の客の、肩と肩の間からリングが見えるんですけども。

ホールのような会場がない以上、そこはあれこれと知恵を働かせてほしいものです。
まあ、多分、観客のことなど、あまり真剣に考えておられないんでしょうけども、
一応これでも暇割いて、身銭切って見に行ってるんですからね。
言うだけ空しいかも、という徒労感もありますが、一応、善処を望みます、と書いておきます。

あと、試合中に通路を通行するのはご遠慮ください、というアナウンスも、やっていただきたいです。
これまた言うだけ...以下同文ですが、本当に目に余りますので。



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挑発にも動じず、冷静に制圧 中谷正義、TKOでV11

2018-12-10 08:44:01 | 関西ボクシング



そういうことで昨日は府立に行って、観戦することができました。
さすがに年末、あれやこれやとあるもので、どうなるかと思っていましたが、なんとか。

しかし、午後1時から試合を見始め、一部二部の間に一時間ほど空いたのを含め、
夜の9時前まで試合を見続けて、帰宅後はWOWOWで録画した二試合を見たのち、
何という一日だったのだろう、これはさすがにイカレとるな、とふと我が行いを振り返った私には、
僅かながら真人間に戻れる余地がまだ残っている...と思いたいところ、です。

ま、どうでもええ話はおいて、試合の感想から、簡単に。


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まずは二部のメイン、OPBFライト級タイトルマッチ、
中谷正義vsハリケーン風太は、中谷の4回TKO勝ちでした。

新人王戦のころ以来、久々に府立の地下に帰ってきた「中岸」風太は、
試合前のコールの際、中谷の眼前に立ち、腕をクロスさせる、ホプキンス風のポーズ。
以前、ホプキンス風の入場をしていたこともある中谷は、これを微笑んで見下ろしていました。


初回、風太は右構えで、身体ごと飛び込む。さっそくもつれる。
クリンチというより、その先の何事かをあれこれ意図した、ラフな仕掛け。
中谷はしかし、すぐ距離を取り、ジャブ、ボディブローを再三当てる。
風太は飛び込みざまの左ボディフックと頭による同時攻撃。バッティングが起こるが、出血はせず。中谷。

2回、中谷がロングの距離でジャブ、ワンツー、左フック返し、右アッパーで起こす。
昭和の表現でいうところの「モチつき攻撃」(古い)。
風太は左ボディが単発で出るが、それ以外は組み付いてばかり。
中谷がまた長いワンツーで突き放し、左右ボディも。風太パンチにより左瞼切る。中谷。

3回、中谷再び、長いワンツー、右アッパーを前に伸ばし、風太を寄せ付けない。
風太、大振りしてはクリンチ、ホールド。中谷は当然、嫌だろうが努めて冷静に対処。
ロングの距離から右ボディアッパー、右ストレート上に返し、連打で圧倒。中谷。
ここで風太、右瞼もパンチによりカット。

4回、早々にドクターチェック。再開するが、ほどなくして出血が目に見え、二度目。
風太は自コーナー周辺の応援団を煽り、続行をアピールするがかなわず、負傷TKOとなりました。



試合全体としては、中谷正義の冷静な対処が光った、という一戦でした。
風太のラフな戦法に遭い、体当たりされ、頭突きもされ、絡みつかれて転がされ、と
まあ一通り、あれこれとやられていましたが、大柄な体格を生かして対処しました。
また、ロングの距離でワンツーストレートを突き刺し、右アッパーで起こし、また右ストレート、と
大げさに言えば往年のアルゲリョが、マンシーニやプライアーを捉えて打ちまくったような
一連の攻撃は、日本のライト級最強ボクサーに相応しい迫力、風格を感じもしました。

ある意味では国内において、最大級の「難敵」を、危なげなく一蹴した試合を見終えて、
もう同じ事の繰り返しにも程がありますが、何とか「次」「上」の試合を見たいものだ、と
思うことはそれしかありません。幸いにして、心身に衰えの影などはまるで見えませんし、
抜群の体格にかまけず、能動的に試合を作ろうとする姿勢も、まったく崩れていませんでした。
ならばこそ、これらの美点が喪われぬうちに...と。



ハリケーン風太は試合前から、中谷の冷静さを乱さないと勝機は無い、という確信のもと、
挑発、突進、頭突き、クリンチやホールドを駆使して、その先に強打を決める機会を
伺っていた、と見えました。中谷の心身、いずれかが多少なりとも揺らいだところに、
身体全体が一回転してしまうような打ち方の左フックを、一発でも決めれば、
そこから堤防を決壊させられる、という意図だったのだろう、と思います。

しかし、それにしても「やり口」としては酷いものだった、とも思います。
クリンチ、ホールドまではまだ良いとして、そのさらに先に、中谷の腕を意図して捻ろうとした行為が、
少なくとも二度、視認出来ましたし、それ以前に、まともなボクシングの攻防を、
それこそ試合前から完全に諦めていたかのような闘いぶりは、残念の一語でした。

それでも試合が長引けば、中谷を攻略は出来ずとも、疲労から来る「漏れ落ち」を突いて、
多少の反撃、挽回はあり得ただろうと思います。
しかしその可能性も、喫したヒットによる負傷で断たれました。
正直言って、この内容の試合を、長々と見たいとは、まったく思っていませんでしたので、
終わったときは安堵しました。改めて、ただただ、残念に思います。


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セミは関西の元タイトルホルダー同士の一戦。
バンタムで日本王者だった大森将平と、OPBF王者だった山本隆寛のサバイバルマッチでした。

共に122ポンドに転じての対戦、体格は大森がかなり大きい。
大森は減量苦から解放された好影響か、体つきががっしりして見え、痩身の印象は薄まっている。
打ち出したら止まらない大森に対し、山本がどれだけ動いて外せるか、打ちにくい的でありえるか、
という観点で見ていましたが、大森が初回から出る。左クロス、右アッパー返す攻撃。

初回終盤、山本が明らかに頭から突っ込む。あらまあ、と。
2回、大森さらに出て、長い左ストレートが上下に伸びる。山本、意地になってやりあっては勝てない。
それは重々承知しているかと思っていたが、そうでもなかったか。

3回、大森がさらに攻める。良いの当てたら次、また次、という大森の流れになっていく。
大森が左当て、右返し、右アッパー。山本打たれ後退、大森さらに追う、というところでレフェリーストップ。
正直、元王者、メインイベンタークラスの選手の試合で、即座に止めるほどの場面には見えませんでした。
ただ、試合の趨勢は、かなりはっきり決まり始めていた、とも思います。

大森はかつての輝かしい逸材ぶりが完全に甦った、といえるかどうかは保留しますが、
着実に復調はしてきていると見えました。出来ればコンスタントに試合の機会が欲しいものですね。


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セミセミも世界挑戦経験者同士のカード。石田匠vsワレリト・パレナス。

初回はパレナスが右クロスを積極的に飛ばす。石田のジャブも決まるが、右で抑えた格好。
しかし2回、石田の踏み込んだジャブがカウンター気味に入り、パレナスダウン。
石田が左をボディに、そして右を上に返すと、二度目のダウン。
いずれも、いともあっさり、という風に見える。

当然、これは終わりかな、と思ったくらいですが、パレナスがここから粘り、
石田の方は、厳しく詰める、という姿勢を打ち出せない感じ。この辺は微妙な表現ですが...。

石田はジャブ、右ボディストレート、コンパクトなワンツーなどで、ポイントは抑えていく。
しかし大きく足は使わず、慎重な感じ。4回、パンチでカットした影響もあったか。良くも悪くも省エネ傾向。
パレナスはこらえて、右ロング、左返し、という感じで対抗。ときに単発ヒット、攻勢もあったが。

最終8回、自重気味に見えた石田が、ラストの方で打ち合いに出て、試合終了。
二度のダウンもあり、判定はクリアに石田。しかし内容的には、若干物足りず、というところ。

この選手、そろそろ一階級くらい上げた方がいいのかも、と、見終えてあれこれ、思ったりもした次第、です。


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そんなことでとりあえず二部の方の感想でした。
一部、その他についてはまた後日ということで。




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年末に向けて、関西興行観戦ガイド 中谷ー中岸戦に注目(訂正あり)

2018-11-11 17:11:59 | 関西ボクシング



ということで、この年末、関西のトップボクサーたちが大勢、リングに上がります。
ほぼ、毎週末ごとに興行がありますので、全部観戦とは到底いきませんが、
何とか頑張って、このうちのいくつかは見たいものです。

そんなことで、頼まれもせんのに関西観戦ガイド?単なる自分のための覚え書き?
まあどちらでもいいですが(よくないか)一覧を改めて書いてみようと。
個人的に「おお」と思うようなカードもありますので...。


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まず、近いとこから、16日、府立地下
日本ライトフライ級タイトルマッチ、久田哲也vs戸谷彰宏。

蟹江ジム、日本9位の戸谷は、新人王のときに見ていますが、
直近の、榮拓海に敗れた試合は見る機会がなし。
両者の近況を考えれば、WBA1位である久田の快勝を期待したいですが、
タイトルマッチとなれば、また話が違う。追われる者が背負う宿命ですね。



18日、日曜、府立地下。新人王西軍代表決定戦。
今年、数少ない見た選手として、ライト級の石脇麻生が気になるところ。
あの石田順裕のジムの選手で、以前見た試合では、好機に鋭い詰めでKO勝ち。
これは出てくるかも、と思わせる、大器の片鱗を見た思いでした。

あと、こちらも数試合見ているのは、スーパーバンタムの原優奈ですね。
筋の良いボクサーファイターで、昨年は惜敗で勝ち上がれなかったですが、
今年は西日本で優勝しました。と、所属ジムが変わってるなぁ...。



25日、これは関西ではないですが(笑)愛知は刈谷市、あいおいホール。
WBOアジアパシフィック、フェザー級タイトルマッチ
天笠尚を引退に追い込んだリチャード・プミクピックに、中部のホープ森武蔵が挑みます。

正直、一階級下げること、新人王獲得後わずか三戦目、というところに、不安を感じます。
まだちょっと早いんやないかなぁ...と。
126ポンドで、良いコンディションが作れるなら幸いですが、そうであったとしても、
キャリア豊富で、粘り強い上、小柄なことも却って、森から見て悪く回るかも...という。
もちろん、この相手に、現段階で勝てるなら、それは大きな星と言えるでしょうが。


※25日、京都はKBSホールでも試合あります。書き漏らしてました。どうもすみませんm(_ _)m
フュチュールジム、平沼勇介と、ロマンサジャパンの金井隆明、スーパーバンタム級8回戦です。


月が変わって12月1日、府立地下で二部興行
昼の一部は、女子のタイトルマッチ中心。女子ボクシングには詳しくない私でも、
知ってる名前、見たことある選手の顔がずらりと並んでいます。


夜の二部は、WBOアジアパシフィックのタイトルマッチがふたつ。
ライトフライ級は、王者小西伶弥vsリチャード・ロサレス。
スーパーフェザー級は決定戦で、三代大訓に惜敗した、前OPBF王者カルロ・マガリと、
元王者のKOパンチャー、仲村正男が対戦。
久保隼はノルディ・マナカネと対戦予定でしたが、負傷のため欠場。
代わりに真正ジムの諏訪亮が出場。

個人的には、タイトルどうという以前に、再起三戦目の仲村は見ておきたいところ。
徐々に相手のレベルを上げてきて、ここでタイトルホルダークラスとの対戦、
今後を占う意味で、大きな一戦かも、と見ていますが、はたして。



翌日、12月2日は、三田市の三田ホテルで、日本ユースタイトルマッチふたつ
フェザー級は松岡輝vs大里登、ミニマム級は松岡新vs太田輝。
双子の兄弟が、同日、揃ってユースタイトルマッチ出場、ということです。
ジムのエース格、加納陸も、小野心戦から早くも再起戦を闘うとのこと。

ちなみに同日、刈谷ではグリーンツダの前田絃希が、緑ジムの力石政法と対戦です。
日本タイトルマッチで健闘した前田、キャリアは浅いが強敵と闘っている力石。
これも(失礼ながら)地味に良いカードです。



翌週は、神戸と大阪で、計三興行。今年もこういう事態が起こってしまいました(嘆)
12月9日、神戸芸術センターで、千里馬神戸ジム興行
その長身とリーチはもはや反則レベル、ジラフ麒麟神田vs松阪拓哉がメイン。

アンダーのバンタム級の6回戦で、昨年の新人王西軍代表、トリッキーなスイッチヒッター、徳山洋輝と、
昨年、原優奈を破り、今年5月には横浜アリーナでも勝っているサウスポー、岸根知也が対戦。
これなんか、密かに面白そうなカードかな、と思っております。



で、同日、府立地下。昼の一部は、日本タイトルマッチふたつ
ウェルター級、矢田良太vs藤中周作。
スーパーフライ級、奥本貴之vs橋詰将義。

新人王獲得後「カタカナ相手」続きだった橋詰ですが、この2月に見た
村井貴裕戦では、総じて切れのある、引き締まったボクシングをしていました。
長身、リーチに恵まれたサウスポーで、新人王戦では西のMVPになったくらいですし、
初のタイトルマッチで、何か見せてくれるか、という期待があります。
初防衛戦の奥本にとり、ランクは低いが、甘い相手ではない、と見ますが、はてさて。



夜の二部は、OPBFライト級タイトルマッチがメイン。
中谷正義に挑むは、北陸の天才スイッチヒッター、中岸「ハリケーン」風太。

話を聞いてあれこれ見たら、ボクシングモバイルの試合予定や、
カシミジムのフェイスブックにも記載がありました。
個人的には、なんとも、心に染みるカードです。
これは何とか見に行きたいものです。あまりラフな展開にならないことを祈りつつ。

アンダーは元OPBFバンタム級王者、山本隆寛と、元日本王者の大森将平が対戦。
元日本スーパーフライ級王者、石田匠は、元WBO1位ワレリト・パレナスと対戦。
なかなか見所アリなカードが揃いました。



翌週、12月16日は、大阪は天満橋のエルシアター。
日本スーパーフライ級11位、5連続KO勝ちで急上昇中の大鵬ジム、
ダイナミック健次が、森岡ジムの岩井尚斗と対戦。
ダイナミック健次は、一度、直に見とかんと、と思うのですが、はてさて(困)
関西に王者や上位の選手もいるクラス、そのうち、チャレンジマッチ実現に期待です。



12月22日は、府立地下で辰吉寿以輝、確か10戦目でしたか。
三松スポーツジムの平島祐樹と対戦。
セミ?では大沢宏晋が再起戦、WBAスーパーバンタム級10位、
コロンビアのベルマー・プレシアドと対戦。
相手の実力が不明ですが、再起戦としては厳しい相手と見えますね。
アンダーには強打の新人、堤本銀次郎も登場します。



29日→24日、住吉区民センター
マーク・ジョン・ヤップ返上のOPBFバンタム級王座決定戦、「ストロング」小林佑樹vs栗原慶太。
パッキャオの前座、マレーシアのリングでKO勝ちを上げた小林
その自信をもって、強打の本格派、栗原にどう対するか、ですね。

※この興行で、久高寛之が再起戦を行うとのことです。相手は未定。
※この試合は29日ではなく、24日でした。訂正します。


年末の締めは28日、府立地下。野中悠樹、安達陸虎、テイル渥美などが出場します。



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と、こういう具合に、年末へ向けた短い期間に、関西のトップボクサーの皆さんが
立て込んだ感じの日程で、続々と登場します。
まあ、以前は一日四興行、なんてこともあったのに比べれば、分散してはいますかね。

大晦日、恒例だった井岡一翔出場の興行がなくなって、二回目の年末ですので、
そこに出ていた面々が、普通の興行に回っているのは、良し悪しあり、でしょうか。
大興行の前座というロケーションより、単体でやったほうがもっと盛り上がるのに、
という試合もありますしね。年末に向けて、ひとつでも多く観戦を楽しみたいものです。



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先制、劣勢、逆襲、そして勝利 これぞ「矢田劇場」 矢田良太、地元枚方でTKO防衛

2018-08-12 14:42:28 | 関西ボクシング



ということで連日の観戦、昨日は枚方(ひらかた、と読みます)の
枚方市立総合体育館にて観戦してきました。


メインは、地元出身の日本ウェルター級王者、矢田良太の初防衛戦。
若い頃から何試合も見てますが、肝心の戴冠戦がどこでも見られない。
まあそれは良いとして、一日10時間と豪語する猛練習で鍛えた強打と、
打たれ脆い、或いは打たれ方が「まとも」過ぎる、という欠点を抱え、
勝ち負け以前に、試合ぶりがスリルに溢れた、目を離せないボクサーです。

相手は奈良ジムの岡本和泰。
よく、パンチがないからとりあえず「技巧派」と言うとこか、みたいな選手もいますが、
この選手は本当に当てるのが巧い。正しく「技巧派」と言える選手。
ただ、体格やパワーではかなり劣勢だろうなあ、と思っていました。


初回、岡本が軽く左当ててスタート。しかし終盤、矢田が飛び込んで右クロス。
これが決まって岡本、ダウン。矢田、一撃で試合の流れを決め...たかに見えましたが。

2回、意外にダメージ浅い?岡本が左ジャブ、後続の右。コンパクトで速いワンツー。
3回、矢田が圧し、ロープ際まで追えたら単発ヒットもあるが、中央では岡本が優勢。
左ジャブ、左フックのコンビ、ワンツーで支配。

パワーでは矢田だが、ミスが多い。岡本は軽いが速く、よく当てている。
こつこつ当て続けている岡本のジャブからワンツーを見ていると、
「当たりどころ」次第で、矢田が効かされたり、倒されたりもあり得るか?という感じ。

4回、矢田が右を上下に散らし、岡本少し止まり加減。矢田が盛り返す。
5回も矢田が左ジャブから右ボディストレートで出るが、岡本ワンツー返す。

6回、熱戦が激戦に変わる。岡本のワンツー、右アッパーもあったか、矢田が効いて、
膝がガクガク、自分からクリンチに行く。脆さか、打たれ方の悪さか、いずれにせよ大ピンチ。
岡本左ボディから右で追撃。しかし矢田、半ば捨て身で右を決め、逆襲。
右、右、右、右、右!という感じで猛反撃、岡本逆にダメージを負う。
これまた矢田ならではの凄み。しかし岡本も打ち返して、ゴング。

7回、両者ともピンチとチャンスを経た次でしたが、矢田が岡本を捉える。
岡本、見るからにスピードが落ちていて、矢田の右フックを食らう。
矢田、ここで右アッパーから右クロスのコンビ、岡本コーナーへよろめき、
レフェリーストップとなりました。


終わってみれば、両者のボクサーとしてのキャラクターというか、特徴が
良いとこも悪いとこも、全部見られた試合でした。
矢田はパワーを基調に、強打で先手を取る闘い方が出来れば良いですが、
打たれると一転、大ピンチ、という試合も多い。
しかし、そこから逆襲し、勝つ姿には、脆さと裏腹の凄みがあります。
地元枚方の観衆の前で、矢田良太は、自分の力の全てを見せて勝ちました。
ちょっと心配なところもありますが、ひとまず、拍手したいと思います。

その矢田に先手を取られながら、技巧派の持ち味を存分に出し、
冷静に闘って盛り返し、試合を盛り上げた岡本和泰も、立派な闘いぶりでした。
こちらにも拍手です。


※セミと前後しますが、こちらも動画アップされていました。ご紹介。




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この日はセミファイルも注目カード。
これも枚方出身の日本バンタム級3位、田中一樹と、
ランクと実力が見合わぬ実力者として知られる、同9位の栗原慶太。

初回、栗原の左ジャブが鋭く、強い。田中、左の差し合いではかなわず、右クロス飛ばす。
左フック応酬のあと、栗原がジャブで崩して、右クロス。田中、一拍おいてダウン。
2回も栗原が左で支配。田中の左に右を被せる。田中が右を返すが、栗原右ボディ。

3回、栗原が右二発、田中ダウン。しかし立って、ロープ際から反撃。
左右連打が栗原をヒット、場内沸く。しかし栗原、冷静に立て直し攻勢。
栗原、右ボディから右を上に。田中ロープに倒れかかるダウン。
田中立って、ガードして耐えるが、栗原の右が決まって、レフェリーストップでした。


ボクシングファンなら、好カードというよりは、栗原に田中が挑むチャレンジマッチ、
と見なすカードですが、地元枚方の観衆は、そういう風に見ていたのかどうか、よくわかりません。
ただ、試合後の栗原の爽やかなインタビューもあってか、場内の雰囲気としては、
栗原の強さを認め、素直に称える、という感じでした。

しかし栗原、見事な強さでした。昨年12月、ホールでKO勝ちした試合を見て、
こんな強いのに、10何位とか、どうなってるんやろう、と思ったものですが、
今回もまた、枚方市民の皆さんも納得の、見事な勝ちっぷりでした。


※昨日の今日ですが、動画ありました。仕事が早い。ということでご紹介。




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初めて行った枚方市立総合体育館ですが、場内はなかなかの盛況でした。
二階席は全席自由で、良い傾斜がついていて、見やすい。
二階席は土足禁止、と言われて驚きましたが、考えたら、普通の体育館とはそういうものですね。

会場規模は、具体的に何人くらい、とは言いにくいですが、一杯なら3千人くらい?
最寄り駅から少し遠いですが、この日はシャトルバスも出たそうです。
昨年に続き、二度目の興行だったそうですが、今後も興行があるかもしれません。

連日の観戦でしたが、試合自体はどれも見どころアリな試合ばかりで、当たりでした(^^)
暑い中の調整を経て、好試合を見せてくれた選手の皆さんに、改めて敬意を。そして感謝、ですね。



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未熟なれど果敢、老練の元王者を逆転 清瀬天太、オーレドンをTKO

2018-07-22 09:18:12 | 関西ボクシング



ということで、昨日は猛暑の中、果敢にも姫路にて観戦してきました。
会場は姫路のウィンク体育館。以前は「姫路市立中央体育館」といっていた会場です。
前に一度、江口啓二vs氏家福太郎戦の逆転KOをここで見たことがあります。
もう11年前ですが、会場周辺の様子はあまり変わっていませんでした。

運動公園の中の施設で、野球場やら武道館やらがあれこれと並んでいるんですが、
会場の真向かいが野球場で、場内の声援やら応援歌やらが漏れ聞こえてきました。
考えたらこの炎天下、というより灼熱のさなか、全国津々浦々で高校野球やってんですよねえ。
もうすぐ始まる高校総体なんかじゃ、サッカーとか陸上とかも。
大丈夫かいな、という感じです。ボクシングが屋内で出来る競技で良かった...。
ボクサーの皆さん、練習や調整、ホントに大変だろうなあと。頭が下がる思いであります。

会場には午後2時半くらいに辿り着きました。冷房が効いてて涼しく、ほっとひと息。
しかし、メインイベントの頃になると、当然観客も増え、場内の熱気も少し感じるくらいに。


そんなことでメインイベントですが、WBCユースSバンタム級王者、清瀬天太が、
元WBCミニマム級王者で、今はWBAバンタム級9位、井岡一翔戦以外は無敗のサウスポー、
オーレドン・シッサマーチャイに挑むチャレンジマッチ、でした。

井岡に負けたあとの映像は、YouTubeでちらほらと見た程度ですが、
Sフライでも身体負けはせず、よく動いて、当てて動いて、という、変わらぬ感じでした。
ただ、今回はバンタム級の試合、しかも長身、大柄な部類の清瀬相手。
実際見てどうかと思っていましたが、リングに上がると、清瀬との対比で、やっぱり小柄。

初回、清瀬が仕掛け、右を飛ばす。連打の最後に左のレバーブロー。正確にヒット。
対するオーレドンは、足を使わず、やや前傾し、圧力をかけて出る。ちょっと意外。
そして、清瀬が来ると、振りの小さい左のクロス、右フックを、力込めて狙う。
パワーのオーレドン、速い連打の清瀬、という構図。

清瀬はスピードにまさり、距離も遠くから打てるはずが、右ストレートは目で外される。
左ボディは時折入るが、上に返すと、ほぼ全部芯を外されている。
そして、左へ回るステップがなく、打った後身体を左へ逃せず、正面から打っていくので、
左ジャブだけで止まれば良いが、右ストレートを打つと、身体が前に残ってしまう。
序盤、そこをオーレドンに打たれる繰り返し。

3回、左クロスから、返しの右フックで、清瀬ぐらつく。
待てば踏み込まれて打たれ、攻めれば「合わせ」を食う繰り返し。
序盤は、元王者の老練が、未熟な若手を圧倒、という展開でした。


しかし、劣勢の序盤、悪い回りの中でも、清瀬は果敢に動き、手を出し、
上へのヒットは少ないが、左右のボディブローを見せ、連打する場面もあり。
4回、サイドへの動きこそないものの、距離の取り方に慎重さが見える。
そこから右のボディストレート、連打でオーレドンをロープに下がらせる。

ここはオーレドンが「休憩」したのかと見えましたが、5回もさらに清瀬が出る。
オーレドン、攻め返そうとするがかなわず、また後退。試合の流れがはっきり変わる。
6回、清瀬は遠目から右ストレート。ボディのみならず、上にもヒット。

7回、清瀬が右ヒットして、ロープ際で追撃。
正面から来る清瀬に、オーレドンも左を合わせるが単発、清瀬強引に連打。
上への連打は、オーレドンが巧さを見せて、芯は食わないが、ボディにはヒットする。
清瀬も反撃を受けつつ、果敢に攻め続ける。
オーレドンは中立コーナーに詰められ、動けず、反撃も僅か、攻められっぱなし。
もはや決壊寸前か、と見えたところでゴング。
インターバル中、オーレドンが棄権し、TKOとなりました。


序盤は小柄ながら、目で外し、じりじり攻め込んで来るオーレドンの巧さとパワーに
若い清瀬が圧倒されているように見えましたが、けっして弱気にならず、
4回から距離の取り方をより遠目に変え、当たるボディブローを軸に、
じりじりと攻め返して、逆転につなげた清瀬の闘いぶりには、大いに感心させられました。

目に鮮やかな才能、抜きん出た強打というような、派手なものはそんなにはないが、
地に足の着いた果敢さとでもいうか、ありがちな表現ですが「地力」がある。
階級を上げてきた相手とはいえ、70戦して68勝の元王者を下した、
それも、やる気ゼロの張りぼてではなく、技巧と強打が生きていた相手ですから、
貴重な経験を積み、ステップアップした、と見て良いでしょう。


ただ、対サウスポーの闘い方としては、よく言えば果敢、頑張りで勝った、となりますが、
悪く言えば、色々と無理を感じたのも確かです。

序盤のみならず、4回以降の反転攻勢においても、オーレドンをロープに詰め、連打する際に、
身体半分、軸を左にずらして打てば、より深いところに足を置いて打てるし、
お返しの左も外せるのに、正面に位置を取って打つので、右が遠く、当たらず、お返しが来る。
非常に効率の悪い闘い方に見えました。体力差で、その部分を埋めた勝ち、でもありました。
相手の左右にかかわらず、この辺りは今後の課題かと思います。


しかし、地元の期待に応え、元王者を押し切った闘いぶりは立派なものでした。
日本上位とのマッチメイクは、色々難しいところもあったらしいですが、
今後はさらに期待したいものですね。


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姫路木下ジムの興行では恒例の、キッズスパーリング大会なども含め、
前座もけっこう見所がありました。結果など簡単に。
もし間違っていたら、ご指摘くださいませm(_ _)m

Sフェザー級4回戦
●戸川叡二(姫路木下) 2回TKO ○片山奎志(結花)
2回、片山の右スイング?で戸川ダウン。追撃でストップ。
迫力ある強打の応酬でした。

ウェルター級4回戦
○樫村公治(姫路木下) 判定2-0 ●新山十士(広島三栄)
ややラフな展開。新山は頭が前に出る癖あり。
4回に樫村がダウンを奪う。

女子ミニマム級4回戦
○成田佑美(姫路木下) 判定3-0 ●下岡由美子(厚木ワタナベ)
シャープな攻防で見応えあり。成田のヒットがまさるも、下岡も健闘。

ライト級6回戦
○竹中関汰(姫路木下) 判定3-0 ●中村洸介(結花)
初回、竹中の右で中村前にのめる。ダウンの裁定も、グローブがフロアについたか、視認できず。
微妙な印象。
サウスポー中村、右フック決めるも、3回、竹中の左レバーパンチを食う。
両者果敢に攻めるも、果敢すぎて距離が潰れ、クリンチの数も多い。
最終回中村がホールドで減点される。どっちがどう、とも思えなかったが。



キッズスパー大会では、5番目の高原剛政(姫路木下)と宮下惊至(竜一屋)という
16歳同士の対戦が目を引きました。
共にレベルが高く、ちょっとしたプロの好カードぽい、好打の応酬が見られ、
見終えて「どっちも勝ち」な印象。「判定」も三者揃ってドロー。
ええもん見たな、名前覚えとこ、という感じでした(^^)



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