さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

必要な枠組みが新たに 「U-NEXTボクシング」第一弾は西田凌佑

2024-10-30 00:00:58 | 関西ボクシング



ボクシングファンが心密かに心配していた?西田凌佑初防衛戦が決定...というだけではなく、意外なお話がそれに付いてきました。

U-NEXTが、ダイナミックグローブ、トレジャーボクシングに次いで新たな番組?「U-NEXTボクシング」を立ち上げ、その第一弾として、西田凌佑の初防衛戦を行い、ライブ配信するとのこと。
今後、帝拳プロモーション主催の世界タイトルマッチを配信していく方針なのだそうです。

有り体に言ってしまえば、上澄み掬うだけのAmazonによるプライムボクシングの枠に入らない、或いは収まらない試合を配信する枠組みを作った、ということでしょう。
中谷潤人や寺地拳四朗の試合は、Amazonが放さないでしょうが、王座統一戦や複数階級制覇のような、いわゆるビッグマッチと称される試合に出る前段階のチャンピオンにとり、こういう試合の場は、必要だと思っていました。
こういう試合を従来のダイナミックグローブでやるには、予算編成などが難しいところ、別枠を設けたということでしょう。

ファンとして、率直に良いことだ、と思います。
何より、AmazonやLemino以外の行く道がABEMAしかないのか、という状況がこれで変わります。

その一例だったのが、元々、名城信男世界挑戦の頃は、日テレ系列の放送による後援を受けていた六島ジムから出たチャンピオン、西田凌佑その人でした。
彼が大森将平、比嘉大吾を破って浮上した後、何となくABEMAでないと試合出来ない、みたいな感じになっているのを見て、困ったことだなあと思ってもいました。
力石政法の興行丸ごと中止、イタリア遠征、そして移籍という流れが注目を集めましたが、ABEMA...というよりあの会社の仕業に信用がおけない、けれど...という事例は力石のみならず。
エマヌエル・ロドリゲス戦の配信が一時、ABEMAではなくTravelTVで、と発表され、また元に戻った一件でもわかるように、西田凌佑もまた、色々不安定な状況にあり、王座奪取成った後も、今後の見通しがどうなるものか、さっぱりわかりませんでした。
今回、帝拳系列という「元の鞘」に収まった?六島ジムの舵取りは、少なくとも西田凌佑始め、所属選手にとっては幸いだったと言えるでしょう。


さて、これで中規模会場で収まるくらいの世界戦にとり、良い納まりどころが生まれたと思いますし、またアンダーに良いカードが置ける機会が増えた、という面もありますね。
実際、今回の住吉では、マッチルーム日本進出イベントの頓挫により宙に浮いた竹迫司登、国本陸再戦、そしてこれまた望外の好カード、タノンサック・シムシーvs谷口将隆戦が組まれています。
通常のダイナミックグローブ以上、でもAmazonのプライムボクシング未満、というレベルのカードの「置き所」が出来た、と言って良いのではないでしょうか。



そういうことで西田凌佑、初防衛は、いきなりビッグマッチとはならず、タイのIBF14位アヌチャイ・ドーンスアとの対戦になりました。
14位のタイ人相手か、と思う向きもおられるでしょうが、普段、普通の試合で日本にやってくるタイ人ボクサーと、世界ランク10位前後に入る選手とでは、実力に大きな差があるものです。
過去に何度か、タイから来た世界10何位という選手の試合を見たことがありますが、中途半端な順位で、何かピンとこないなあ、と思っていた選手がえらく巧くて強かった、というパターン、少ないながらも何度かありました。
このドーンスアについては未見ですが、余裕綽々で勝てるなんて思っていたら、えらいことになるかもしれません。油断大敵だと思います。

会場は住吉スポーツセンター。いつも六島ジムがやっている普段の主催興行の会場、住吉区民センターとは別の会場で、ちょっと大きめ。
名城信男の世界戦で一度行ったことがあります。割と見やすかった記憶あり。
12月15日、日曜日ですし、良い日程ですね。



ところで、関連する話というか、WBOチャンピオン武居由樹の初防衛も、噂ではタイ人なんだそうですね。
WBA10位に入っているユッタポン・トンディーという選手だとか。近々、唐突にWBOでもランクに入ったりするんでしょうか。
この選手についても何も知りはしませんが、上記のようなパターンかもしれません。
キャリアの浅い王者である武居にとり、一つの試合毎に学びがあり、試練となる可能性もなくはないでしょうね。



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Sミドルの次代は彼の手に?/尾崎優日、評価上昇の勝利

2024-09-13 00:06:00 | 関西ボクシング



そんなことで見てない試合の感想など、おいおい書いていくとします。
なんだかんだ、日曜はWOWOWオンデマンドもあるし、それまでにはと。


DAZNでライブ配信あったディエゴ・パチェコとマチェイ・スレッキのSミドル級10回戦は、新鋭パチェコが6回KO勝ち。
リーチを生かした長い右ストレートは、時に前に伸ばすのが優先のものと、クロス気味にしっかり打ち込むものが織り交ぜられている。
スレッキの右も少ないながら好打したが、パチェコは右ヒット中心の攻めから、徐々に攻撃のバリエーションを追加していく。
5回、目先を変える右アッパー2発ヒット、スレッキ止まって、パチェコ追撃。
6回、ダメージを負ったスレッキに、また目先を変えた左ボディアッパー。それまであまり打っていなかったパンチがまともに入り、スレッキ倒れ、テンカウントKOでした。

まだ若く、ちょっと線が細いかもですが、体格、リーチに恵まれ、耐久力もあり、攻撃は巧く目先を変えて狙える。
戦績が23勝18KO無敗となったディエゴ・パチェコはSミドル級において、少し前までのデビッド・ベナビデスやデビッド・モレルに次ぐホープと見て良さそうです。
今はご両人とも転級し、カネロはもう半ば「引退ツアー」の趣ですが、このクラスの次代を担う一人は、間違いなくこの選手でありましょう。






日曜の府立地下、尾崎優日と浅海勝太の一戦、じっくり見ましたが、尾崎の出来はまさに出色。驚かされました。
スピードでまさり、体格でもフライ級の浅海に負けていない。
速いワンツーで初回にダウンを奪い、多彩なコンビ、右旋回しての攻撃、そうかと思えば正面からのワンツー、ボディへも適時パンチを散らし、攻撃の後は動いて外し、ジャブを突くことを怠らない。
コンディション良好、程良くリラックスしつつ、最後まで意欲に満ち、集中高く、隙が無い。どこから見ても、現時点でこれ以上望めないというくらいの出来。お見事でした。


この尾崎が、次に日本タイトル挑戦権を賭けて闘う高見享介は、こちらもライトフライ級オーバーの試合を何度かしていて、体格は尾崎より上か。
ボクサー風の外見だが、パンチ力に自信があり、相手のガードを巻く軌道の右フックを多く打ち、時にインサイドへの右ストレートを打つ、という組み立て。ボディ攻撃にも威力あり。
堀川謙一を一気の猛攻でなぎ倒したように、攻める回りで好機を掴んだら相当強いが、防御が時に緩んだりもする。
なまじ力があり、攻撃的に闘うが、その強さ故にまだ「痛い目」を見ていない選手ならではの隙も、ないではないか。
以前は高見のパワーが上回るだろうと思っていたんですが、今回の尾崎を見ると、予想が難しくなったというか...これはわからんぞ、という感じが出てきました。

ひとつ気になるのは、尾崎が108ポンドで今回のような、集中しつつ力を抜いた動きが出来るのかどうか、ですね。
フライ級の体重で、これほど良いところを見てしまうと、勝負の階級はどこに設定するべきなんだろうか、と思ったりもしました。



と、ここまで下書きして、この一戦は行われないことになったと知りました。
A-Signの動画で石井一太郎会長が語っていて、スケジュールが合わず、という理由だとのこと。

もう4週間前に出た動画だそうです。全然知りませんでした(汗)。
他に情報が出ていませんが、おそらく間違いないんでしょう。
どうりでなかなか日程が出ないなあと。そういうことでしたか...残念です。
まあ、これでフライ級に転じるという決断があるのかも知れず、尾崎の今後を楽しみに思う気持ちが変わることはないですが。



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アタマで入って下がらせる 亀田、大阪のリングで「原点回帰」の勝利

2024-08-26 00:00:03 | 関西ボクシング



ということで一昨日はABEMAの長丁場配信を、飛び飛びで見ていました。
簡単に感想です。


メインは亀田和毅がレラト・ドラミニと再戦し、2-1の判定勝ち。
IBF2位決定戦で負けたものが、再戦する段になったら何故か挑戦者決定戦(つまり1位決定戦?)になっている、というだけでも冗談のような話ですが、そもそもあの試合内容でもう一度、となること自体が、異常。
言えばプロとしての評価とかいう話が、どこかへすっ飛んでしまっています。自分たちの都合、それだけ。
昨日、マルティネス、井岡再戦について書いたことは、この試合にもほぼ、当てはまります。だいぶレベルの落ちる話ですが。


亀田は前回と違って前に出て闘いましたが、さりとてパンチ力自体がアップするわけではない。手数は出るがドラミニのガードに大半が引っかかる。
ただドラミニ、ボディを打たれたせいなのか、自身のガード、ブロックを過信したのかわかりませんが、ロープ際で相手に手数を出させすぎ。足で外すことを考えるべきでした。
4回、5回とロープ際でバランスを崩すくらいに攻め込まれる。5回、数が増えた亀田の連打、その中の右ショートがインサイドに来て、これが効いたのか、ダメージを負ってしまい、追い立てられてダウン。

「下手打ったな」と言うしかないですが、亀田の「ストップ用」連打はドラミニがさすがに凌ぐ。
亀田はリズムで打ち、強弱付けて攻め落とす、という詰め方が出来ない。打った分だけスタミナを使う「ラッシュ」をした結果、息が上がって手が止まる。
ここでしっかり狙って打てないのが、技量の不足、さらに言うならハートの弱さ。「露呈」のレベルでした。

中盤は一進一退でしたが、終盤にかけて、亀田、アタマから入ってボディ打ち、アタマ見せて上にコンビ、という具合の「アタマがリードパンチ」なボクシングが露骨になっていく。
これが実況高柳さんの言う「親父スタイル」というやつ?原点回帰、とはこれいかに(笑)。笑ってる場合ではないか。


しかしレフェリー、一切咎めず。容易に想像出来たことではありますが。場所も場所ですしね。「行った先なり」の仕事、というやつです。
とはいえ減点どころか、注意のひとつもしないのはさすがに...肩から体当たりしたときはさすがに注意しましたが。体裁悪いですしね。
終盤はドラミニも「レフェリー何も言わんな。どういうこっちゃ。まあしゃあないか」という感じで、亀田のアタマを左ガードで止め、サイドに回って外し、と、普通のパンチに対するのと同じ防御対応をしておりました。いとおかし。

亀田、最後はプッシングでドラミニをロープの間へ突き倒し、雄叫び上げてゴング。馬鹿だなあ、と呆れるほかないですが。
まあ、ああしておけば万が一にも打たれる心配は無いということでしょう。どこまでも小心です。
ちなみにレフェリー、何も咎めず。ご苦労はん!というところでしょうか。


判定はダウンの分だけ亀田、という内山高志の採点も理解出来るが、見方ひとつで逆があっても不思議なし。実際2-1で割れました。
試合後の報道では、亀田は割れた判定に不服らしく、陰謀論みたいなことまで言っていたらしいですが、笑止千万です。
どの口下げて言うかね、と。忖度レフェリーに護られていた我が身については、何も思わないのでしょうか。勝手なものです。

まあ、全部引っくるめて、関西人としては嫌なことですが、東京じゃなくて大阪にこの試合を持ってきた理由も、終わってみて何となく見えました。
試合としては前回同様、どっちも負け、という試合であることに変わりはなかった。要らん再戦だったな、というのが、率直な感想です。



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重岡優大再起戦、サミュエル・サルバに判定勝ち。見た印象では6対4という感じ。
相手は優大よりちょっと小さく見えましたが、地力は大したもので、打たれてもすぐ打ち返すし、重岡にとっては息の抜けない展開。
右を食って少しぐらつく場面もあったし、際どいタイミングの攻防が続きました。

しかし、実質、ほとんどライトフライ級の試合だったこともあってか、以前ほどボディ攻撃の効果がすぐに出ず、決定打を打ち込めなかった重岡には、今後に向けてさらなる改善、成長が求められます。
「前段」なしで決定打を決められる試合はもう出来ない、という現実を直視して、中盤に見せた右リードからの展開を、もっと大事にせねばならないでしょう。

ミニマムで闘い続ける選択は、世界王座挑戦をすぐ求めるならそうせねばならないでしょうが、もう良いかな、と思います。
はっきり108ポンドで闘うと決めて、良いコンディションを作り、その上でどういうボクシングをするのかを組み立てていってほしいです。
国内にも好選手が多いクラスですし、ライバル対決などを経て、近道ではないルートで世界再挑戦を果たしたら、ボクシングファンはその挑戦を大いに支持し、心から応援することでしょう。
もっとも、そのような道を行く選択を支える意志や体勢が、彼の所属ジムやプロモーターにあるものかどうか、が問題ですが。

まあ、今回の試合については、世界王座を失ったあと、再起初戦で20勝13KO1敗の相手と試合をする人というのは、そうそういるものではないですから、まずはその時点で称えたい、という気持ちでもありました。


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健文トーレスの勝利には驚きました。KJカタラハとは思った以上にリーチ、体格の差があり、そのアドバンテージを上手く生かし切ったという印象です。

スタイル自体はメキシカンの一流ボクサーファイター、その系統にあるもの。
高く締めたガード、リズムで上体を振り、当てたら足捌きで外し、左のダブル、トリプルのフックやアッパーを、膝の屈伸で打ち分ける。
これの究極、超一流がリカルド・ロペスであり、ファン・マヌエル・マルケスなわけです。
皮肉なことに、このスタイルから足捌きを取り去り、強打頼みで闘った結果、「大」成功は出来なかったのが、健文の父、ヘルマン・トーレスだったりするわけですが。

それはおいといて、健文の健闘には拍手ですが、打たれ脆さという心配もまた、二度にわたって見えました。
何とか堪えて判定に持ち込みましたが、カタラハの方に、何が何でも勝つ、という切迫感が見えなかったことも含め、今回は何とか凌いだという印象です。
前回のレイマート・ガバリョ戦と違い、スーパーフライ級の相手だったから保った、という面もありましょうね。


とはいえ、11年のブランクを挟んで、よくここまで立て直したものだ、と感心し、驚きもしました。
私は以前、日本で闘っていた若き健文の試合を、二度直に見たことがあります。
タイのクマントーン戦(「勝つタイ人」の一員として知られた選手です)など、その頃はもう私生活の乱れがボクシングにも出ていたのか、ベタ足で重いパンチを狙って振り回す感じで、しかも相手が思うように弱らず、打ち返して来ると冷静さを失い、アタマぶつける肩こする、という具合で、酷いものだったことを覚えています。
ラフな行為もいただけませんが、それ以前に、動きが全体的に重い。素人目にも「走ってないな」というのが見て取れました。

それから思えば、37歳になった今の方が、よほど良いボクシングをしています。改めて驚くべきことです。
終盤、昔ほどじゃないですがアタマを使って相手を下がらせる場面が散見されたのは残念でしたが。メインの人ほどじゃないにせよ。



敗れたKJカタラハ、全体として大柄な健文を警戒した、というのは仕方ないにしても、終盤も逆襲への強い意志が見えなかったのは不思議でした。
まさか敵地、それも大阪で、あの展開で勝っているというポイント計算をしていたわけでもないでしょう。
見方一つでどちらの勝ちも負けもある試合ではあったが、敵地で判定を当てにして良いわけもなし。
ましてゴング後の加撃で減点もされていたわけですし。

田中恒成にとり、最上位のコンテンダーであり、実際闘ったらどんな試合になるかな、と想像していましたが、実際見てみたら...まあ、ある意味特殊な条件下での試合ではあったのでしょうが。


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頭ゴチゴチは見ていてつらい 先の週末試合、今頃感想

2024-08-01 00:13:17 | 関西ボクシング


パリ五輪、世界王者の岡澤セオンが登場。次いで原田周大も未明に登場予定ですが、それはまた後日。
ネット配信のみならず、録画ですが、NHKのBSやなんかで放送もあるようです。
その前に、先の土日、銀次朗無念の陥落以外の試合について、今頃ですが感想など。


セミの亀田京之介、中川麦茶再戦は、当日セレモニーの時にも乱闘という「演目」の追加があったそうですが、それは見ていません。
多分、誰ぞに「やれ」と言われてやっているんでしょうが、ご苦労様というところですかね。
試合としては、すごく良い表現をすれば、両者の持てる力を出し切った打ち合い。
同時に技量の限界も露呈し合っていましたが、まあそれは言いっこなし、ですか。
実況の高柳さん「真夏に大型扇風機二台!」とか言ってましたが...案外、思った通りのことを口に出すんですね(笑)。

あと、打ち合いは良いけど、絶え間なく頭ゴチゴチというのは、見ていてつらい。プロのボクシング、注目試合として見せるレベルではない。
レフェリーもこのお互い様状態をどうしたものか、まさか両者失格にするわけいかんしな、と困っていたんでは。

勝敗としては亀田京之介、クリアな勝利。
元々階級が違う対戦で、体格差からくる耐久力の差でまさったが、技量で上を行ったという試合ではなかったですね。



中川麦茶の弟、抹茶...なんか、このリングネーム、書いててあほらしくなってきますので、こちらの勝手で武田航、と書かせてもらいますが、ペテ・アポリナルをクリアにポイントアウト。
左の遠回りアッパー気味ロングフック(マイケル・ナンみたいで格好良かったですね)でダウンも奪って、文句なし。
フェザー級でも体格の優位性が生きていました。これだけ出来るなら、日本上位進出も期待ですね。もっと上のレベルの要求をしたくなる、そんな試合でした。


ルーキー森脇龍聖は二勝目。相手はカンボジアの選手、珍しいカードでした。
ボディ攻撃で倒して、つつがなくというところ。
同じジムの花田颯、昨年二戦目で世界ランカーのレネ・ビビアーノに二度倒された、厳しい初黒星からの再起戦。
実力派の近藤冬真と打ち合い、僅差と見えましたがとりあえず勝利。ちょっとスピードに翳りあり。近藤のシビアなタイミングによる迎え撃ちもあってのことか。


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U-NEXTのジョー・ジョイスvsデレック・チゾラは予想以上の接戦、そして死闘。チゾラがふらふらになりつつも好打で抵抗、ダウンも奪って逃げ切り。
番狂わせ、というべきなんでしょうかね。これほど、感動的な試合になるとはまったく思っておらず。脱帽。
ジョイスは強烈なKO負けの直後、その影響はいかに、と思っていましたが、いつもどおりにコンスタントな手数、力まず当ててダメージを蓄積させる闘い方は変わらず。
しかしその闘い方でチゾラを捉えきれず、逆襲を受けてしまいました。これで三連敗。厳しい結果でした。

アンダーではサウスポーのヘビー級ホープ、モーゼス・イタウマが40過ぎの相手を打ち込んで2回TKO。
解説の小國以載が「(ヘビー級とは思えないほど)速い」と感心していましたが、本当に速い。それに巧い。
ただ、体格面で、今後上と当たるにはどうか、という印象でもあり。この辺、どこでバランスを取るかですね。

ナジーム・ハメドの子息、アダム・ハメドは、破竹の10何連敗中、とかいう相手に4回判定勝ち。
アマ戦績がいっさいないという珍しい選手で、とにかく数をやらんことには、ということなんでしょう。
見た目に派手なことをしていますが、力が伴っていないのが現状でした。
とはいえ、だったらアマチュアから始めたらええやろう、と思うんですが、何でこうなったんですかね。ようわかりません。うーん。


U-NEXT、実況解説ついてました。しかしアナウンサーが複数なのに、解説は小國ひとりというのが...長丁場でしたし、時間も時間で、大変でしょうに。
あと、実況と解説の音声レベル、調整して欲しいです。アナウンサーが大声なのに対し、小國が何言ってるのかわからないときがありました。
まあ、急ごしらえだし、予算も設備も限界があろうことは、容易に想像がつきますが、せめてそのくらいのことは、というところです。


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先手で強打を抑え込まれた 銀次朗初黒星、タドゥラン完勝で奪冠

2024-07-29 04:52:13 | 関西ボクシング



ということで長丁場のABEMA配信ですが、メインのみ感想。
想像以上に挑戦者が強く、予想しなかった結果になりました。


重岡銀次朗は特に不調とも見えず、いつもどおりにワンツー、左ボディから、という感じだったが、ペドロ・タドゥランは過去の試合ぶり以上に、力込めて打ち込んでくる印象。
左ストレート、右返し基調の連打攻撃に、先手で銀次朗の強打を抑え込もう、という意志が、早々から伝わってくる。
実際その狙いは序盤から奏功。左クロス気味から入って、銀次朗が返したら、さらに打ち返し、という具合で、相対的に大柄な体格も生かし、銀次朗の攻撃力を削ぐことに成功していました。


2回、ボディも織り込んだ打ち合い、互いにヒットするがタドゥランが引かない。銀次朗左ボディ繰り出すが、タドゥランのガードに阻まれる場面も。
タドゥラン左好打。銀次朗ロープ背負わされる。間を詰められ、強打の威力も半減か。
3回ボディ打ち合い、銀次朗ヒットもあるがタドゥラン止まらない。事前にわかっていれば耐えられる?
4回も銀次朗左ボディ決めるが、タドゥランの左ストレートでのけぞる。後退の足捌きに出るが、左クロスを側頭部にもらう。
この後右フック一発、カウンター気味に入るが、追撃はならず。最後逆にボディから右フックもらい、止まる。

5回、銀次朗の右目腫れか。パンチの照準に乱れが出て、きちんとパワーがかけられない。タドゥラン左アッパー連打などで攻める。
6回、打ち合いで銀次朗のパンチが入っても、タドゥランが結局打ち勝つ。ロープ背負った銀次朗、打たれてクリンチに逃れる。
レフェリー、ストップのタイミングを伺い始める。
7回、タドゥラン詰めに来た感。ここで銀次朗の左ボディ、脇腹に入ったのが効いた?タドゥラン少し止まる。逆襲の好機か。
しかし銀次朗、追撃したいが力が残っていない?タドゥラン、左右ボディの連打。流れを戻す。

8回、タドゥラン攻める。左一発ローブロー気味。銀次朗、大袈裟にアピールすればいいのに、と思うが潔しとしない?その余裕もない?
直後、タドゥランの左クロスヒット。銀次朗単発のボディのみ。タドゥラン詰めに出て、左右のヒット重ねる。滅多打ち。
しかしレフェリー止めない。陣営もタオル入れない。もう輪島さんの時代一歩手前、という光景。
銀次朗倒れず、タドゥランも攻め疲れ?しかしまた出て攻める。銀次朗ロープに腰が落ちかけている。

インターバル、ドクターがコーナーに入る。いや、それ以前に、もう陣営が棄権すべきだろう、と思うが、しない。

結局9回開始。銀次朗左ボディ打つが、打った後の防御動作がない。タドゥラン右フック返す。
タドゥラン攻め、銀次朗上体が折れて、両足が突っ張ってスリップ。レフェリー、正規のダウンのように、選手の意思確認。続行。
タドゥランなおも攻める。打つパンチほぼ全部当たる。でもストップにならない。右手で抑えて左連打。反則かもしれないが、やりたくなる気持ちもわかるような。
この回ラスト20秒切ってから、タドゥランが攻めてレフェリーストップ。
ダメージ甚大の銀次朗、担架に乗って退場となりました。



負ける時はこういうものだ、というしかないのですが、普段の試合で見られる銀次朗の良さ、優位性がほぼ完全に封じられていた。そんな試合でした。
いつもなら強打を警戒し、間を置く相手に対し、踏み込みとボディへの強打による攻撃、そして速いバックステップで外す防御で試合を作る銀次朗だが、相手が力でそれを抑え込みにかかってきた。
正直、タドゥランの攻撃力と体力で、銀次朗相手にそれが出来るかどうかは微妙な印象を持っていたのですが、この日のタドゥランは、その予想を超えた力を見せつけました。
闘い方を練り、力勝負で勝った。タドゥランを称えるしかありません。

逆に銀次朗は、世界戦の数を重ねる中で、いつもどおりの、見たことのあるボクシングしかしていなかった、と言えるでしょう。
少ない試合数で世界タイトルを戦う選手の陥穽というものを、久し振りにわかりやすく見せられた感あり、でした。


そして、上記した通り、試合のストップについては余りにも遅すぎる、と批判しておきます。
まあ、欧米のレフェリーが、東洋の軽量級の試合において、そのパンチ力を軽視しているせいか、こういうレフェリングをすることはありますが、それにしても度を越していたように思います。

また、それとは関係なく、陣営が棄権の決断をもっと早くするべきでしょう。展開自体、分のないものだった上に、目が塞がりかけ、ロープに腰が落ち、朦朧としている選手に対し、何故然るべき決断が出来ないのか。
その背景にあるものが何かは知りませんが、もし銀次朗が再起するならば、そういった諸々を含めた「刷新」も共に行われるべきだ、とだけ言っておきます。



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勝てば「IBF完全制覇」 銀次朗、統一戦へ進めるか

2024-07-26 17:29:18 | 関西ボクシング




そんなことで暑いさなかですが、日曜にはもう一試合、国内で世界戦あり。
IBFミニマム級タイトルマッチ、重岡銀次朗vsペドロ・タドゥランです。
こちらは来日した際の様子。「日本はフィリピンより暑い」のやそうです。ホンマにそうかもしれませんね。


この選手は現1位、元IBF王者で、近年のIBF105ポンドタイトルの変遷を作ってきた、最後の一人です。
あのダニエル「頭痛いねん」バジャダレスに負傷判定勝ち、レネ・マーク・クアルトに判定負けと負傷判定負け。
思えばバジャダレス戦も「危ないとこ」だったのかもしれません。クアルト戦は変な決着ではなかったのでしょうが。
とにかく、この両者をきっちり破った重岡銀次朗にとり、最後のIBF元王者にして最上位のコンテンダーが、タドゥランというわけです。
これを倒せば、IBF関連でもう闘うべき敵はいない、他団体王者との対戦へ進む、と胸を張って言えることでしょう。


タドゥランはスタイリッシュで、割と綺麗なフォームながら、積極的に手を出して攻めるサウスポー。一見して良い選手、と見えます。
ただ、直近のIBFイリミネーション、ジェイク・アンパロ戦を見ると、長身のアンパロを積極的に攻め立てながら、時折右のヒットを喫して反撃を許すなど、ボクシング自体は正直で裏がないという印象。
いわゆる「良い試合」を「してしまう」タイプ、というか。ちょっと漠然としていますが。

パンチ力も一発底抜け、というほどではなく、ちょっとワンパターン気味で左ストレート、右フック返し中心、さらに上乗せあり、という感じ。
ただ、スピードも切れもなかなかあるので、調子に乗せると厄介でしょう。銀次朗が強打で止められるかどうかでしょうね。好ファイトに期待です。


ABEMAでのライブ配信は例によって長丁場確定でしょうね。JBCの試合予定によると第一試合は13時より、とあります。
なんだかんだ、アンダーにも気になる試合が並んでいるんで、いろいろチェックせねばなりませんが。
近藤冬馬なんて、渋い名前もさりげなく見えますし(笑)。

しかし中川兄弟は、変なリングネームつける前の新人時代から注目していたんですが、随分時が経ったものですね。
「武田航」なんて、直にホールで見た(東日本新人王の決勝でしたっけか)ときに、和製アンセルモ・モレノになるんではないか、と期待したくらいで。
それがもう、一度引退して再起して、英洸貴とドロー、そして元地域王者と、というカードですから、やっぱり気にかかりますね。
試合としては兄の喧嘩風味カードより(実際は互いにへっぴり腰だったりするのが悲しいですね)、よほど良いものですしね。


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マッチルーム第一弾、試合自体は充実か 竹迫、国本勝ち上がり、再戦へ

2024-07-15 21:42:34 | 関西ボクシング


ということで国内配信無しでスタートした、マッチルーム日本進出第一弾、プライズファイタートーナメント、ですか、昨日行われました。
試合の映像は、フルでは見られないでしょうが、DAZN BoxingのYouTubeチャンネルで、随時ハイライトがアップされることでしょう。要チェック。

Xにおいては、さらに細かく切り貼りされた断片的なものですが、映像がいくつも見られました。
しかし、改めてですが、海外で配信してるのに、日本でやらん、とは...。


こちらは再戦となった、国本陸vs可兒栄樹のストップシーン。5回TKO。
ちなみに日本タイトルはかかっておらず、ノンタイトルだが、ミドル級リミットの試合なので、もし国本が負けていたら、王座は空位になるところ、でした。


こちらは竹迫司登vsマーク・ディッキンソン、5回の攻防。
激しい打ち合いになっています。竹迫、パンチの乗りが少し戻ってきたか。
韓国の試合よりはだいぶ良いように見えます。ベストの時からすると、まだ少し...かもしれませんが。


竹迫判定勝ちで、準決勝進出。国本陸と再戦することになります。早速フェイスオフの機会も。この辺はいかにも「あちら」の運び、です。
と、思ったら最後は互いに一礼。うーん(笑)。いや、いいんですけどね、我々は...。




ラインナップはホンマのホンマに4試合だけ。
当初、勘違いしてましたが平日ではなく祝日だったので、17時開始で問題無いといえばそうですが、けっこう早く終わったぽいですね。
客入りはどうだったんでしょうか。まあ、厳しいことになっていたんでしょうが。

ということで勝ち上がりはこのとおり。


以前紹介した中で、強いんだろうなあと思っていたアイニウェ・イリシャチが負けましたね。
勝ったキーロン・コンウェイもこの中では一番と言える選手で、これがひょっとしたら、事実上の決勝戦だったのかもしれません。




で、第二弾、準決勝戦ですが、まさか二試合だけというラインナップにも出来ないでしょうし、また色々大変そうですね。
場所は首都圏に移るそうですが...はてさて、どうなりますやら。


※早速フルカードハイライト、アップされていました。ご紹介。








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次回ツダジム興行は8.4、前田タノンサック出場 下町俊貴の次戦は?

2024-07-02 00:02:43 | 関西ボクシング




グリーンツダジム主催クラッシュボクシング次回興行は、8月4日、日曜日。府立地下にて。
メインカードは前田稔輝再起戦。
セミにタノンサック・シムシーのOPBFライトフライ級王座防衛戦。相手は故・坂井叶夢のラストファイトの相手、ジョン・ポール・カブラニス。
さらにアンダーに与那覇勇気が出るそうです。




どうやらLeminoやU-NEXTの配信はない模様。
メインに下町俊貴が出れば違ったのかもしれませんが。おそらくBoxingRaiseの配信、ライブではないでしょう。残念ですが。

ちなみにこの日、大阪では天満橋のエル・シアターで大鵬ジム主催“CHAMPION'S ROAD”があり、住吉区民センターでも六島ジム主催の“You will be the Champion”が行われます。
六島ジムの方はYouTubeでライブ配信されるとのこと。
またしても大阪府下で同日に三興行です。相変わらず皆さん、仲のええことで...。


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さて、下町俊貴の話ですが、関西のジムにあって貴重なタイトルホルダー、それも日本チャンピオンですから、次戦が気になるところ。
海外では、マカオでジョンリエル・カシメロと9月対戦では、という噂が出ていたようですが、その後、続報はなし。
話が水面下にて進んでいるからこうなるのか、それとも...。
何しろ、もう7月に入りましたから、やるなら近々発表がありそうなものです。
そうでない場合は、秋頃にまたLeminoかU-NEXT関連のカードに出る、ということも、普通にありそうですけど。

私は中嶋一輝や和氣慎吾あたりとの絡みがないかと思っていたんですが、その両者が直に対戦するので、こればかりは仕方ないですね。
あと、小國以載はどうかと思うところですが、下町が左なので、小國は受けないですか。


カシメロ戦の噂については、本当だったら良いチャレンジマッチだろうなと思います。
下町は最近の試合ぶりで好評を得ていて、カシメロは練習不足が言われ、ブランクがちでもあります。
下町なら充分やれる、と思いたいところですが、そういう不評のさなかで、突然好調に仕上げてきたりする、カシメロはそういうタイプでもありますね。
何しろ常識が通じない、色々読めないところがある選手です。

展開としては、下町は長身とリーチを生かして距離で防御し、試合を組み立てたい、というのが基本です。
しかし、相手が強ければ(石井渡士也など)距離構築を突破され、懐に入られることも普通にあります。
そして、そこから先の展開を苦にしない、というか、案外強い。接近戦でもやれる「仕業」がある選手です。

結局はその部分で、カシメロ相手にどこまでやれるか、という試合になるように思います。
少なくとも、突き放したままで済む、ということはないでしょうから。
試練の一戦になるか、さらなる飛躍の一戦となるのか。改めて、実現したらいいのにな、と思いますが。はてさて。



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転級表明は試合決定と同時に? 拳四朗、元王者ロサレスと決定戦へ

2024-06-14 08:07:00 | 関西ボクシング



空位となったWBCフライ級王座決定戦への出場か、と言われる寺地拳四朗の対戦相手が浮上してきました。
ジャーナリストからの情報です。




元WBCフライ級王者、現在ランキングは3位のはず、クリストファー・ロサレスです。
日本にも縁があり、比嘉大吾が計量失格で王座を失ったあとに上がったリングで、比嘉にTKO勝ちを収めてタイトルを獲得したのが、このロサレスでした。
直に見て、なんとも言えない思いになったものですが、それはともかく。

試合ぶりは長身、痩身の部類だが、見た目のイメージと違う面があり、むしろ好戦的、打ち合いが好きという印象が残りました。
もちろんかなり力があるから成り立つ闘いで、けっこう強いなあと思いましたが、サニー・エドワーズの兄チャーリーに敗れ陥落。
王座復帰を目指した一戦ではフリオ・セサール・マルチネスの(出所が怪しい)馬力の前に打ち負けて奪回ならず。
その後は冴えない試合があり、怪しい判定に救われた試合もあり、という記事を目にしました。22年には今の1位アンヘル・アヤラに敗れています。
もっとも、最近の様子は詳しく知らないですが、アヤラ戦以降、5連勝してはいますね。
2位のフランシスコ・ロドリゲスも実力者ではありますが、フライ級での実績で言えばやはり、ロサレスの方が上でしょう。


おそらく秋から年末にかけて、この一戦を軸に、AmazonPrimeVideo配信の複数世界戦イベントが組まれることでしょう。
WBC会長のコメントが先に出て、今回は相手についても話が出てきましたが、日本国内から、寺地拳四朗や陣営から、フライ級転向の正式表明はまだ出ていません。
今後、返上することになろうWBA、WBCライトフライ級王座の「その後」も、ある程度コントロールしたい、その話があるならまとめたい、ということも含め、色々と調整中なのでしょうね。
おそらく、試合の正式発表と同時に表明、という感じになるんでしょう。

ちなみに最近は、イベント出席や猫関連、そして美容関係などのX投稿が続いています。
格好良く言えば「戦士の休息」となるんですが...(笑)。




何というか、ある意味、前人未踏の道を突き進んではりますね(笑)。
「強き者よ、美しくあれ」とか、適当なことを言っておきますか。いやはや。

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本来の姿に立ち返る機会となるか 寺地拳四朗、フライ級転向へ

2024-06-05 07:39:59 | 関西ボクシング


WBCマウリシオ・スライマン会長が、WBA、WBCライトフライ級チャンピオン寺地拳四朗について、記者団にコメントした動画です。





スペイン語の聞き取りなんて出来ません(笑)ので、他の報道を見てみました。
寺地拳四朗は次戦で、フリオ・セサール・マルチネスが先頃返上し、空位となったWBCフライ級の王座決定戦に出場する。相手は未定である、と語ったそうです。

おそらく帝拳プロモーションを通じ「申請」が行っているのだと思われます。
次のAmazonPrime興行で、二階級制覇に挑むことになりそうですね。


ここ最近、倒せるパワーがつき、ファンの評価も「それ」によって上昇し、また結果も出してきた寺地拳四朗ですが、同時に本来持っていた距離で外す防御の良さが目減りしてきた感もありました。
それはかつての長谷川穂積にも似た状況で、もちろんどう闘おうと、得たものと引き換えに失うものもあるのがボクシングでしょうが、先のカルロス・カニサレス戦は、その悪い目が形になって表れた、と言わざるを得ないものでした。

最近は、本人の口からも、その辺りについて危機感を持っているようなコメントが出ています。
ここで、フライ級転向に踏み切るというのは、マッチメイク(4団体統一戦の見込みが立たない?)の問題だけでなく、コンディションの改善による質的向上、というか回復というか、それを考えてのことではないか、と見えます。
また、そうであってほしい、と。

まあ単純に、今時珍しくというか、プロデビューからほぼ階級変えず、ライトフライ級で通してきて、さすがに厳しくなってきた、ということでもありましょう。
本人、ぱっと見ああいう感じ(どういう感じや)ですけど、節制や調整の苦労は、相当なものだったでしょうし。


そういうことで、前向きに捉えたいフライ級転向ですが、これまた昨今の趨勢というか、調整試合とかいう話はなく、いきなりWBCタイトルマッチになるようです。
何しろWBCプレジデント様が自ら言及しているくらいですから。いやまあ、それは実に恵まれた話ではあるんですけども。


んで、対戦相手なんですが、誰になるんでしょう。
1位アンヘル・アヤラ(IBF決定戦に出場予定)、2位フランシスコ・ロドリゲス(高山勝成に勝利、井岡、中谷に判定負け)、3位クリストファー・ロサレス(元WBC王者、比嘉大吾にTKO勝ち)、4位サニー・エドワーズ(元IBF王者、今月末に試合予定あり)、5位ガラル・ヤファイ(東京五輪金)と続きます。ちなみにWBCだと、10位が京口ですね。

おそらく上位から対戦相手が選ばれることでしょう。
ちょっと新鮮味に欠ける顔ぶれもありますが...はてさて。
コメント (6)
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