さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

ネタは上がったが/踏み切れない/まさかの敗戦、引退(動画追加)/ESPN中継

2017-09-30 10:05:18 | 話題あれこれ




怒濤の5週連続(←しつこい)生中継、関西のみですが、やっと終わって一段落。
さて、来月は22日両国を中心に、年末へ向けてまたあれやこれやとありそうです。
選挙の話はほっといて、大いに盛り上がってまいりましょう(^^)
そんなことで、話題あれこれ。


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ルイス・ネリー、Bサンプルでも陽性反応
リングマガジンが報じ、同誌のベルトは山中慎介に返還される、とのこと。

しかしこの記事、よく読むと、スライマン会長が「リング誌に語った」という記事であり、
会長が「わてはそないなこというてまへんで」と言い出せば、無い話になっちゃいますね。
まあ、さすがにそんなことにはならんでしょうが...。

これが事実なら、四の五の言うまでもなく「ネタは上がっとるんや」という話なんですが。
さて、公式な声明、そして裁定がどういうものになるのか。
至極当然、という話になるのか。または、言い訳を元に、変な理屈を捻り出してくるのか。
今週中、という話ですが、はてさて。


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井上尚弥の次戦、IBF王者ジェルウィン・アンカハスとの統一戦はなくなりました

ベルファストに遠征するくらいだから、日本に来ること自体を怖れてはいないのでしょうが、
やはり条件面と、井上の強さが邪魔をしたんでしょうね。
相手から見たら、やっぱりなかなか踏み切れないでしょうね。困ったものですが。

さて、年末国内という線の試合は、いったい誰と組む...というか、組めるものなのでしょうか。
名前があって、来てくれそうなのはカルロス・クアドラスなのかなぁ、と素人考えでは思いますが、
9月にエストラーダとフルラウンド闘って、次、井上と、とはきついでしょうしねえ。

もちろん事情もタイミングも色々ありましょうが、結局のところ、井上尚弥は
従来型の、日本ボクシング業界の枠内には収まらない選手である、ということなんでしょう。
時期も場所も縛らず、強い相手と、然るべき場所に出て行って闘う。
それしかない、それしかやりようがないところまで、すでに行ってしまってるんでしょうね。

幸いにも、来春にはこんな話もあるようです
減量が心配ではありますが...この興行タイトルだと、バンタムには上げるに上げられないですね。


しかし、年末は大して名のない相手と、また有明で闘うことになるんでしょうかね。
そうなると、さすがに次回、年末の観戦旅行はパスかなぁ。
まあ、他との兼ね合いもある話ではありますが...。


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天笠尚、昨夜ホールで、リチャード・プミクピックに判定負け
WBOアジアパシフィック王座獲得ならず、試合後引退表明とのことです。

苦戦はあっても、負けはしないだろうと思っていました。
相手はフェザーがベストではないだろうし、岩佐亮佑戦のように健闘はしても、
天笠を押し切るところまではいくまい、と。

試合を見ていないのでわかりませんが、傍目には理解出来ないほど、
脈絡無く、唐突なタイミングで決まる、天性の強打に何度も驚かされた天笠尚も、
おそらく歴戦の疲弊からは逃れられなかったのでしょう。

国内レベルでの好カード、リゴンドー戦、英国遠征など、
果敢に挑み、闘い続けたキャリアは、濃密で納得感のあるものでした。

ファンとして、野次馬的感性を込めて言うと、清水聡戦を見たかったですが...
どんな試合になったかな、と興味があります。それだけが残念ですね。お疲れ様でした。


※公式の動画があると教えていただきましたので、紹介します。






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22日のメインは、ESPNで全米に放送されるそうです。

こちらの記事には「中継」とありますが、別の記事では「生中継」と
時間を考えると、生中継するものかどうか、ちょっとわかりませんが。
もし生中継するんなら、日本時間だとお昼に試合しないと、
あちらじゃなかなか見てもらえないんじゃないか、と思います。
その辺、実際はどうなんでしょうかね。

将来、日本でお昼に試合して、それを全世界が生中継で見たがるような、
それこそ「ウェルターやミドルの井上尚弥」のようなボクサーが、日本から出てほしいものです。

何にせよ、村田はひとつ、ええトコ見せて勝ってほしいですね。


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大試合に繋げた/日本「人」初挑戦なるか/当然の主張/統一戦が無理なら/猛牛死す

2017-09-26 09:50:11 | 海外ボクシング



今頃ですが、日曜日の生中継について簡単な感想から。


ルーク・キャンベルの試合映像は、ちらほら程度しか見たことがなかったですが、
このくらいならまあ、普通に勝つだろうと思っていました。
しかし当然ながら、金メダリストがプロの世界戦に出るとなれば、その大舞台に向けて
万全の準備をし、さらに自分の良さを出してくる。その辺を読み違えておりました。

ホルヘ・リナレスの対サウスポー戦といえば、あの忌まわしき?アントニオ・デマルコ戦ですが、
その少し前のホサファト・ペレス戦なんかも含め、けっして得意とは見えなかった記憶あり。

ことにデマルコ戦は、立ち位置の悪さを身体と手のスピードで補う型ながら、
自分の速さを序盤から全部相手に見せてしまい、慣れられて徐々に盛り返される、という流れの末、
痛烈なKO負けを喫しています。

今回の試合も、大まかに言って、その延長線上だったかな、と思います。
あの時よりもライト級での経験を積み、安定感を増したリナレスの成長があって、
キャンベルの追い上げを、ラスト二つで断ち切っての勝利でしたが、
マイキー・ガルシア戦の実現を強くアピールする快勝というわけにはいきませんでした。

もし、この試合内容をイギリスでやっていたら、おそらく判定は、皆さん大喜びであちらだったでしょう。
何でこのカードをアメリカに持ってくるのかな、と不思議だったんですが、
陣営の皆さん、さすがはプロやなぁ、と見終えて納得したようなことでした。


しかし、サウスポーとの試合で、スピードと、パンチの切れで勝てる、という前提があるとはいえ、
何も、あんなに分の悪い立ち位置を取り続けることもなかろうに、と思います。

マイキー・ガルシア戦は、タイプは違うが、それぞれに正攻法のボクサーファイター対決として
実現したら是非見たいと思いますが、これでもしロマチェンコと対したら、かなり厳しそうです。
まあ、ロマチェンコの、最近の自信過剰ぶりも、違う意味で、如何なものかと思いはしますが。

何にせよ、若々しい風貌のリナレスも、いつまでも若いわけじゃありませんし、
本人が希望するビッグマッチへと進んでもらいたいな、と思います。


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日本「人」初の、世界ヘビー級タイトル挑戦なるか、という話
(日本のジム所属としては、オケピーことオケロ・ピーターが挑戦しています)。
以前も、海外の報道で出ていたそうですが。

王者サイドが、アメリカか日本、とコメントを出したようですが、
おそらく日本の興行事情などは理解していないのでしょうし、
やるならお出かけになるんじゃないかなぁ、と思うんですが。

層が厚いの薄いの、という以前に、ヘビー級ボクサーの活動そのものが僅かで、
それを想定して作られていない、日本ボクシング界の現状からすれば、
藤本京太郎の「孤軍奮闘」は、現時点でも充分に見事なものです。

挑戦自体は、予想は当然厳しいでしょうが...11月予定の次戦に、
勝てると決まったわけでもないですし。
しかし、なんとか実現してほしい、とも思います。


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高山勝成、台湾にてAIBA会長を訪問

アマ選手登録を訴えた、ということですが、そもそもなんで選手本人がそんなことを訴えないかんのですかね。
AIBAがプロ選手の五輪出場を認めているのに、日連だけが認めていない。何それ?の一語です。

日連は、いかにも筋の悪そうな偉いさんのお話が、週刊誌の誌面を賑わしていたりしますが、
そういうお話を全部飛ばしたとしても、傍目には理解不能な異様さです。
五輪に選手は出すが、それは自分たちの勝手で選り好みした選手の内から!ということですものね。


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井上尚弥、次は統一戦を希望

ジェルウィン・アンカハスとの交渉は、指名試合のこともあって難しくなっているとのこと。
先方の条件闘争なのかなぁ、とぼんやり思ったりもしますが。

何しろ井上のために、大きな試合を組もうにも、日本で、年末に、とかいう足枷がつく限り、
どうしたって難しくなります。井上が非常に強いせいでもありますが。

結局、ジムやTV局の都合を取っ払って、平場に出て、何試合か続けてやって、
そこで勝ち続ければ、全部とはいかずとも、ほとんど片付く話ではあるんですが。
それが出来ない前提ですから、なかなか上手くはいかないですね。

IBFの指名挑戦者は、あのジョンリエル・カシメロに勝ったジョナス・スルタンですが、
いずれにせよ比国対決になりますね。
これが30年前なら、比国の興行では出ないような金額を提示した上で、一試合待ってもらって、
日本人ボクサーとの対戦を割り込ませる、ということは普通にあったのでしょうが。
今は日本も、比国も、それぞれに事情は違ってきているでしょうし、どうなるものやら。

もしアンカハスが無理なら、せめてクアドラスのような元王者クラス、
あとはアローヨ兄弟とかはどうかなあ、と思ったりもします。
「オレどん」は、さすがにパスでお願いしたいものですが。


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ジェイク・ラモッタ死去
無知なもので、まだ存命だったのか、と驚いたような始末です。

ボクシング映画って、最近また、数が増えてきたような気がします。
デュラン様の伝記ものとか、ミッキー・ウォードや、パジエンザを取り上げたものとか。
フィクションのも、ロッキー・シリーズは形を変えて?まだ続いていたり。

しかし、そこそこ長くボクシングを見続けていると、一生懸命、劇的なお話を作られても、
それこそ府立の地下で見る、普通の4回戦の方がよほど劇的やったりするからなぁ、とか思ってもいます。
まあ、そんな奴に見せるために撮ってるんちゃうわい、と言われたら返す言葉も無いですが...。


ただ、何事にも例外はあるものでして。
「レイジング・ブル」と「どついたるねん」の2本だけは、
現実のそれに迫る、或いは肩を並べるほどに「ボクシング」でした。

闘うことに囚われた人の心。それなくしては生きられない、ボクサーの宿命。
横溢する「生」のエネルギー。それと裏腹にある身体の痛み、心の「傷み」。
それらを抱えた戦士たちが、辿り着く先は何処なのか。求めるものは何だったのか。


天才シュガー・レイに初黒星をつけた、ブロンクス出身の猛ファイター、
ラモッタの生涯を、余計な虚飾なしに描いた、モノクロの1本は、
実際のラモッタの試合ぶりなど、ほんの僅かな映像でしか見たことのない者に、
現実のそれと同じくらい、強烈なイメージを焼き付けました。


私にとって、ロバート・デニーロはまず何よりも「ラモッタ演った人」でした。
追悼のメッセージに続きたいと思います。ご冥福を。



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やはり追加/白紙/再戦ではなく/こちらはNYで/自腹を目指す

2017-09-20 21:36:41 | 話題あれこれ



ということで日曜日、ホルヘ・リナレスの試合で5週連続生中継も一区切り。
秋から暮れへと、いろいろ展開あり、その話題をあれこれ。


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たぶんそうなるだろうと誰もが思っていたカード追加。
拳四朗、初防衛は来月22日両国にて。ペドロ・ゲバラと対戦。

なんか、あまり歓迎されていないような感じもある?ようですが、
私は当日、観戦予定でして、じっくり見たい、良いカードだと思っております。

ガニガン・ロペス戦は、話題を呼んだ村田エンダム戦や、比嘉大吾のKO奪取に比べて
展開が地味で、やりにくい相手に接戦となったこともあり、ファンやメディアの評価は
低かったようですが、あのキャリアで、あの相手に競り勝てるのは、拳四朗の地力故です。

今度は右構えであり、トリッキーなこともさほどせず、癖もない、
あちら風に言えば「リンピオ」なタイプのゲバラですから、拳四朗の真価が問われる一戦になりそうです。
ここでひとまず、現時点における、彼への評価が定まるのではないでしょうか。
そういう見所も含め、私は非常に楽しみにしています。


しかし当日、選挙になりそうですね。これは予想外というか。
会場に行くんだから関係ないといえばそうですが、当日のTV放送はどうなるんでしょう。
画面に選挙速報が映り込むのは、あまり歓迎出来ないですね。
後日、再放送なんてことも、おそらくないでしょうし...困ったものです。


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田中恒成の眼窩底骨折により、当然、年内の田口良一戦構想は白紙に

まあ、結果としてアコスタ、パランポンと、力のある相手との激戦が続いたのですから、
この辺で休養期間があってもいいでしょう。まして、無理して強行なんて、もってのほか。
畑中清詞会長の判断は当然です。

個人的には、選手同士の思いは尊重したいと思う反面、田中と田口の対戦を
何が何でも見たい、というほどの気持ちはありません。
ライトフライ級における、フエンテス戦からの3連勝という結果、
その内容には充分なものがありますし、骨折の治癒後、フライ級転向があっても構わない、とも思います。


その田口は、先のバレラ戦での壮絶な勝利を受けて、陣営も田中戦実現を本当に考えていたような話です
こういうときに限って、うまいこといかんものだなぁと残念に思いますが...。

しかし、田中戦が実現しようがしまいが、彼もまた、他の強敵相手に王者としての価値を示せるはずです。
そういう試合を闘う田口良一の姿を、また見られることでしょう。


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WBOは木村翔の初防衛戦について、前王者ゾウ・シミンとの直接再戦を認可せず

これを「意外」と感じること自体、こちらの感覚がおかしくなっているのでしょうが...
これはまあ、本来こうあるべきですね、原則として。

で、初防衛は指名試合となる、ということは...ということになるんでしょうねえ。

木村の負傷が癒えたら、話はあれこれ動き出すんでしょうが、
さて、そのカードをいつ、どこに持っていくのか...というか、持っていけるのか。
まあ、余計なことではありますが、ちょっと興味あります、ハイ。


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石田匠がウェールズのカーディフにある大きなスタジアムで、
ジョシュアvsプーレフ戦の興行に出ると決まりましたが、
こちらはNY、ブルックリンのバークレイズに出る!と決定
しかもこれまたヘビー級、ワイルダーvsオルティス戦の興行。

近藤明広の試合ぶりは、最近はとんと見ておりませんが、IBFランキング上位で、
連勝を続けているので、こういう機会が巡ってきたのですね。

まあ、いろいろ言おうと思えば言える話ではありますが...
とりあえず勝って、その先の話に繋げてほしい、とまずは思います。


ところでこの記事、海外奪取の事例を列挙してありますが、
上原康恒さんの名前、抜けてませんかね。





英語の実況が、何が可笑しいのか、ヘラヘラ笑うてやがるところに、この一撃。
いや、今見ても痛快であります(^^)


ちなみにこの日のメインカードがコレ。
80年代のトップシーンを席巻した、ハーンズ伝説が始まった一戦。
何とも、凄い興行に出たんですね、上原さんは。
もっとも、後であれこれ、プロモーターに大問題ありだった、と知れて大騒ぎになったわけですが。





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岩佐亮佑、フェラーリを手に入れる

もちろん、王者の栄誉あればこそ、このようなこともあるわけです。
その昔、井岡弘樹も乗ってましたし、畑中清詞が世界獲ったときは、
何台も高級車が提供されて、却って困ったって話もあったそうです。

しかし、岩佐の「自腹で」という心意気やよし、ですね。
そうでないといけませんわ、やっぱり。


あと、知らんかったんですが、日本人のランカーたちに対して、
IBFイリミネーションのような試合を勝ち上がって来い、と言ったそうですね。
いちいちごもっとも、であります。

やはり「かくあれかし」という納得感って、大事ですね。
もちろん、今後、あれやこれやと事情もあり、妥協を強いられることもありましょうが、
かなう限り、こういうところは大事に、尊重してあげてほしいと思います。



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苦しみつつ「打たせずに圧す」 ゴロフキン、粘闘報われずドロー防衛

2017-09-17 19:10:04 | 海外ボクシング



4週目の生中継、台風が心配でしたが、雨は降らず画像は良好。
問題なく観戦できました。感想を。



序盤3回は、迷う回もあったが、カネロ・アルバレスがスピードを生かして闘えていたか。
ゲンナディ・ゴロフキンは、見慣れているからうっかり見逃してしまうが、
もはや「異形」とも言える、厚みのある(ありすぎる?)肉体を作り上げている。
しかしその肉体が、カネロの速いパンチへの対応を遅らせている、と感じもしました。

3回などは、ジャブで圧してくるゴロフキンに、カネロが出て食い止め、左アッパー。
その上で足も使う。
この両方のやり方を使い分けられるようなら、カネロの勝機、大いにあり。
ゴロフキンにとっては、深刻な危機がやってくるのではないか。そう思った序盤でした。


しかし4回から、ゴロフキン、文字通り「じわじわ」出る。

良い立ち上がりではなかったから、巻き返しに出る。それは誰でもそうするのですが、
決して、焦って突っ込まず、打ち込もうとせず、カネロの速いリターンを外すため、
一定以上の「間」を維持しつつ、重いジャブを中心に圧力をかけていく。

圧して打ち込んで捉えよう、というのではない、その前段階の攻め。
速さで劣る部分を、間を取ることで緩和し、なおかつ圧していく。

時折受けたジャブやアッパー、ボディブローのダメージを堪え、
5回にはロープに追って鋭い右。6回ぎりぎりの打ち合いで、互いに防御の良さを披露。

8回、カネロが押し返そうとするが続かず。ゴロフキン、ジャブ当てる。
9回、カネロ右をヒットするも、ゴロフキン右、ジャブで支配か。

10回、この試合のベストラウンド。カネロが連打を当て、左フックでゴロフキンぐらつく。
しかしゴロフキン、堪えてジャブ、右返し、圧していく流れを取り戻す。
カネロ取るが、攻めきれるものならそうしたかっただろうに、それどころではなし。

11回微妙、カネロ捌ききれるかどうか。
最終回はカネロ奮起、苦しいながらも連打、右アッパー。


全体的にゴロフキンが優勢、しかし、カネロの速さとセンスに苦しんだようにも見えました。

時に押し返し、時に足を使いながら、速い左、鋭いアッパーを返してくるカネロに対し、
微妙な間によって己の牙城を護りながら、粘り強く圧し続けた「粘闘」ぶりは、
老練でありつつ、その必死さ、果敢さも伝わってくる。
その姿は、これまでの圧倒的な強さから感じたものとはまた違った意味をもって、感動的でした。



判定は、小差ながらゴロフキンだと見ました。
カカカゴ ゴゴゴゴ ゴカゴカ 7対5、115-113、というところです。

WOWOWは現地に高柳氏と浜さんを送って中継、採点は浜さんのみ。
浜さんは場内のメキシコ・ホームだった雰囲気に流されず、自身の見方で採点を出すが、
実際の採点が、その通りになるかというと、わからない部分もある。

そんなことも考えつつ見ていたせいか、若干浜さんよりもゴロフキンに辛く、
カネロに甘い採点になってしまったかな、というのが、見終えたときの印象でした。

迷う回を全部カネロに振ったら、せいぜいドローまではあるか、小差で逆もひとりくらいはおるか?と。
それが118-110とやられては、さすがに開いた口が塞がりません。

あの内容でカネロが2回しか落としていないと。これはいくらなんでも「無理」ですね。
陰謀論的に語ることもできましょうが、ここまでいくと単に、純粋にヘボなだけなんじゃないでしょうか。

と、昔の話ですが、ハグラー対レナード戦でも、こういうのが一人いたんですよね。
ようそんなアホな...と思ったものですが。


それはさておき、試合自体は、現在の中量級シーンにおいて、ひとまず「決勝戦」として
位置づけられるビッグマッチだけあって、内容の濃い12ラウンズでした。

見ていて、時間の過ぎるのが早い、間延びしない、緊張感漲る闘いを見せてくれた両者に、
心から敬意を表し、拍手を送りたいと思います。両者とも素晴らしかった!




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楽な相手かと思ったら、未知の強敵だった 田中恒成、パランポンを逆転KO

2017-09-14 21:07:25 | 中部ボクシング



ということで昨日のセミファイナル他、感想。

田中恒成はWBO13位パランポンに初回にダウンされ、9回逆転TKO勝ちでした。

初の全国生中継(おかしな話ですが)、WBA王者田口との対戦が喧伝される中、
ランク13位の相手ということもあり、格下相手の楽な防衛戦なんだろう、と思っていました。
カードが発表された際は、アコスタの次に上位とやれとまでは言わずとも、
もうちょっとマシな感じの相手にしてもらわんと、却って調子狂ったりせんやろか、とまで。

実際、会場に行くと決めた理由は、あくまでメインがお目当てであり、
この試合は、前座に組まれた他の日タイ戦同様、というのは言い過ぎにしても、
緊張感を持って見るような試合だとは思っていませんでした。


ところが試合当日が近づいてきた頃、この挑戦者について、さる筋から意外な話を聞かされました。

パランポンはムエタイの二大殿堂、ラジャとルンピニーの両方で王座を獲得しており、
WBCが設けた...のではなく、タイ政府が推しているWPMFムエタイ世界王座も獲得している、
ムエタイの一流選手であるとのこと(情報、ご教示いただきましたので訂正します)。
国際式では、強いのとはやっておらず、来日して板垣幸司に負けているが、
タイの大物プロモーター、ウィラット氏が持つ選手であり、今回世界戦に出すということは、
それなりに期待し、勝負を賭けての決断のはずだ、という話でした。

事実、セミの試合の際に、タイ陣営のコーナー下に、見覚えのある七三分けの、
白いジャケットを着た、大柄なウィラット氏の姿が見えました。
タイの最高傑作ボクサーのひとり、ポンサクレック来日の際、何度も見たお姿でした。

あの大物が直々に来日しているということは、つまりはそういうことなのだろう。
パノムルングレックの試合ももちろん大事だろうけど、それだけでわざわざ来るだろうか?
どうやら、パランポンは我々が勝手に思っていたような「お相手」ではないのかもしれない。


そんな風に思いながら、見始めた試合は、ご覧の通りの激戦となりました。

立ち上がり、田中恒成の左目のあたりに、パランポンのジャブが綺麗に入る。
右ストレートも飛ぶ。初回終了間際、振りの小さい右で田中がダウン。

2回以降、田中は徐々に反撃するが、パランポンのシャープなパンチが怖い。
打ち出しが小さく、当て際で切れるパンチは、精度も高く、田中を脅かす。

中盤、田中は速いコンビネーション、ボディ攻撃を見せるが、パワーショットを狙うと、
微妙に外され、パランポンのカウンターが飛んでくる。
田中は出血にも悩まされ、ジャブで傷のあたりを打たれるなど、苦しい場面も。

8回に田中が攻め、9回、速いワンツーが決まってパランポン、ダウン。
追撃でストップになりましたが、格下相手の楽勝防衛、と思っていた想像とは
かけ離れた熱戦、見応え充分の好ファイトになりました。


勝ち負けが逆になるかどうか、というと、初回のダウンシーン以降は、
田中が確実に立て直し、出血に悩まされながらも、ポイントは取り返していました。
このあたりは、パランポンのような好選手相手でも、田中の確かな実力が見えた試合でした。

おそらく、映像資料も僅かだったでしょうし、聞こえてくる世評もまた、
田中を油断させるに充分な?ものだったでしょうが、そういう状況で、実はけっこう強かった相手に、
苦しみながらも「間違い」は起こさせない、それはやはり、田中恒成ならでは、だと。


しかし、試合後の報道では、頭痛を訴えて救急車で搬送され、今朝の会見では
眼窩底骨折の疑いありで、年内に試合を出来る状況ではない、とのことです。

田口良一との統一戦を、両陣営がどの程度本気で実現させようとしていたのかどうか、
確かなことは何もわかりませんが、両選手は本気でそれを希望していたようですし、
ことに田中の方は、自身の苦戦と負傷でそれを流してしまったことを、残念に思っていることでしょう。

しかし、畑中清詞会長が言うとおり、何よりも選手の体調が第一です。
TV局の年末に向けた目論見などより、まずは負傷を癒やし、苦戦を省みて、
さらなる次への大きな闘いに目を向けてほしいと思います。


それにしてもパランポン、本当に、思った以上に手強く、良い選手でした。
構えが締まっていて、かつ力みがない。スタンスの調整も程よく、バランス良し。
ジャブ、右ストレートはコンパクトでシャープ、ガードの戻りも速い。
何よりムエタイの強豪選手でありながら、その癖がほぼ見えない。

ポンサクレックを見ても思ったことですが、よほど良いトレーナーに指導されているのでしょうね。
今回は残念でしたが、また日本で見てみたい、とさえ思うほどでした。


...しかし、一体誰がこういう挑戦者を選んで、今回の田中に当てたんですかねえ。
わかってやってたんだとしたら、ちょっとした「罠」ですが、何も知らんとやったことなら、
それはそれで如何なものかなと...。

最近は、挑戦者の「厳選」に血道を上げているようなところもよく目にしますが、
それと比較すると、ちょっと珍しいな、こういうの、とも思った次第でありました。


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そのウィラット氏が、こちらもまたコーナー下に鎮座される中、行われたセミセミは、
和氣慎吾が、久高寛之との二試合などで知られる、元世界フライ級1位で、今はWBAバンタム級7位という
パノムルングレックと対戦しました。

3回、小柄なパノムルングレックを、よくボクシング漫画でも紹介される
「コークスクリュー」ぽい、左のショートカウンターでダウンさせる。
このパンチは振りが小さく、しかし驚くほど鋭く切れる一打。
和氣の迎え打ちの巧さと、強打者ぶりが存分に出ました。
これを直に見られただけで、会場に足を運んで良かった、と思うほどの、お値打ちな一発でした(^^)

しかし小柄なパノムルングレックは、偉いさんの眼前で、序盤から気合い充分。
体格差をものともせず攻め込み、ダウンさせられても怯まず、攻め込む場面再三。

この試合、8回戦でしたが、もし10回戦だったらポイント挽回される余地ありかな、と
見ている最中に思うほどでした。
しかしラスト8回、和氣が意地を見せて左を連発、ダウンを奪ってTKOに持ち込みました。

和氣は3回、8回に見せた攻撃力、破壊力はさすがでしたが、やはり相変わらず構えが甘く、
相手のパンチの「通り道」がぽっかりと空いてしまっているのが、見ていて不安でした。
相手がそこに来たところを、強打で捉えるセンスと力も見えますが、それがかなわないときは、
小柄なパノムルングレックに攻勢を許してもいて、良くも悪くも、スリルある試合ぶり。

しかし、全体的に一発の切れ、威力が少し落ちているのかな、絶好調時と比べると少し...
と見える場面も、中盤にはありました。再起二戦目ですから、まだまだこれから、と見るべきなんでしょうが。


それにしても、なんだかんだ言ってこの人、パッと見てインパクト強いというのもありますが、
やっぱり試合ぶり自体が、良いとこも悪いとこも含めて派手というか、華やかなんですね。
スターの素養があるというか。見ていて、理屈抜きに楽しいというか。
ボクシングの作り自体には、ちょっと納得出来ないところもあるんですが、世界戦二つに加えて、
この人の試合も見られて、やっぱりお得な興行だったなぁ、と思っております。


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先日に「見る者に試練を与える興行」になりそう、と書きましたが、私が間違っていました。
結果として長時間の休憩連発、ということにはならず、試合内容も、セミとセミセミが期待以上に
見応えのあるものになったことで、見終えて満足感が高い興行でした。

井岡ジムの4選手が、タイ人軍団と闘って4勝した試合は、改めて語るようなものではなかったですが、
全員序盤で倒れるということもなく(別に大健闘というのもなかったですが)、
おかげで、二階席で酒盛りを始めたり、トランプで遊んだりすることもなく(当たり前や)、
時間としたら長いですが、間延びした印象はあまりなかったです。


やっぱり、前評判と違い、大健闘したパランポン、そして体格差をものともせず食い下がった
パノムルングレックのように、良い相手と組めば、良い試合になるし、見てるこちらも、
結果がどう、内容の細かいところがどう、というより先に、得心がいくというものです。

MJヤップに敗れたときの山本隆寛だって、そうだったのです。
この日、井岡ジムの選手が、そういうところに一切関与していなかったのは、少々残念に思いました。


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悲喜の感情、共にあり 小國以載陥落、岩佐亮佑王座奪取

2017-09-14 05:22:07 | 小國以載



ということで昨夜は府立体育館にて観戦してきました。
まずはメインの感想。


試合前、予想はというと、やはり王座奪取の勢いがある小國かな、と漠然と思っていました。
岩佐が昨年の渡米試合をキャンセルされた後の、調整試合が今ひとつ冴えなかった印象もあり。

ただ、ひとつ気になっていたのは、小國の対サウスポー戦略でした。
知る限り、唯一の敗戦である和氣慎吾戦以外、サウスポーとの対戦が記憶になく、
何かと煙幕を張るのが好きな?小國の発言の中で「左が苦手」というのだけは、
嘘偽り無い言葉なのではないか(これが煙幕だと言える確証がない)と思えました。

和氣慎吾戦については、当時、観戦記を書いたことがあります。
サウスポーに対し、正面に位置して左ジャブ中心に突き崩すか、
左側に軸を移して右ストレートでリードし、左を返すか、という
ふたつのセオリー(大まかな分け方ですが)があるとするなら、
あの試合で小國がやったのは、このふたつを混同したような闘い方でした。

正面の位置取りでありながら、ジャブに徹さず、右ストレートを頻繁に出す。
遠回りの右はヒット率が悪く、当てようとすると無理に踏み込み、前に出ざるを得ない。
後ろ側の右肩を前に出して、身体を正対させてしまう回数が多くなる。

そこはサウスポーの左ストレートが、構えた位置から出せるヒットポイントであり、
右をリードに使うなら、そこから遠ざかる、左への移動が必須のはずです。

しかし小國は、立ち位置と、リードパンチの選択にギャップを抱えたまま、
和氣の左ストレートを再三浴びて、完敗を喫した。
あの試合については、そのような印象を持ちました。


そして昨夜の試合でも、小國はそれと同じ敗因で敗れた。
残念なことに、そういう印象を持たざるを得ない試合展開でした。

開始早々は、右から入るときに、左側へ踏み込むパンチが見られました。
しかし岩佐亮佑は、キャンバスの上を摺るような右足の踏み込みで、
小國の「前足」左足の位置取りを封じ、正対させる「セットアップ」を成功させました。

初回に一度、2回に二度、いずれも正面に位置する小國に対し、
岩佐は構えた位置から、最短距離を通る左を決めて、ダウンを奪いました。

小國が左に出ず、回らず、正面から、右から攻めるにせよ、
ファイタースタイルで接近戦が出来るならともかく、ストレートの距離で攻防が続く以上、
あの位置関係では、どうやってもサウスポー、岩佐の良いように試合展開が回る。

雑な言い方をすれば、あの位置関係が続く限り、岩佐は70~80%の力で闘えるが、
小國は120%の力を出しても、まだ互角かそれ以下の展開にしかならない。
その結果があの三度のダウンであり、その後の劣勢、そして敗北でした。



小國以載は試合前から、勝っても引退するかもしれない、と語っていたということです。
ボクサーの言う「引退」など、いちいち真に受けてたらキリが無い、といつもなら笑うところですが、
単に岩佐との相性、サウスポーへの苦手意識のみならず、彼自身のボクサーとしての心身に、
何らかの形で、限界を感じることが本当にあったのだろうな、と、試合後になって思います。

試合運び自体は、初黒星の試合をある程度再現するような部分があった、と感じ、
そこは非常に残念に思うところです。

しかし、劣勢の中、それこそ捨て身の勢いで、果敢に、懸命に、
愚直に打ちかかっていく姿もまた、あの和氣慎吾戦と同じでした。
スタイリッシュなボクサータイプ、口を開けば諧謔の言ばかり、という彼のキャラクターと同時に、
あの姿もまた、間違いなく彼の、もうひとつの真実なのでしょう。

岩佐亮佑という強敵、難敵との力関係は、試合前から彼を苦しめていたことでしょう。
彼はおそらく、そういうことを、何よりも敏感に、正確に読み取れてしまうタイプのボクサーだったろう、と。

しかし彼は、その現実から逃げず、策を捨てたかのように、真っ向から勝負をして、敗れました。
その現実の前に、傍目が何を賢しらに言いつのっても、仕方ないことなのだ、とも思っています。


これを書いている最中、小國以載が引退表明したと知りました。
サンボーホールで初めて彼の試合を見て以来、技巧派としての良さのみならず、
内に秘めた冷静さ、剛胆さに惹かれて、彼の試合を見続けてきました。
遠く赤穂の地に足を運び、移籍後はホールにお邪魔したこともあります。

今回、最後の闘いが、府立体育館の第一競技場となったわけですが、
その悲壮な敗北を見ることになってなお、やれることを全てやりきった小國以載の姿を、
直接見られて良かった、という気持ちです。


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岩佐亮佑については、これからまた、語ることがいくらでもあるでしょう。
彼は勝利により、その未来を手にしました。

小國の敗戦を残念に思うと同時に、彼の戴冠を喜ぶ気持ちもある。それが正直なところです。
臼井欽士郎戦の動画を見て以降、その逸材ぶりに驚嘆し、山中慎介戦の感動で、
彼には完全に魅了されてしまっていました。

しかし、良いときは徹底的に良い反面、減量苦から来る苦闘の数々もあり、
その振幅の激しさは、見ていて非常に心配な気持ちになったのも事実です。

スーパーバンタムへ転じるも、二度に渡るIBFイリミネーションの「お流れ」など、
何とも悲運な、気の毒な、と傍目が思う事態を経て実現した今回の挑戦は、
試合後本人が「長かった」と語るとおり、やっと決まった、という印象が強く、
この希なる逸材の「時」は過ぎ去ってしまっているのではないか、と思ったりもしました。

結果、彼はそうした悲観を吹き飛ばし、思うさまに自らの才を発揮し、勝利しました。
小國以載の闘い方が、彼を利した部分はあったにせよ、的を捉えられる機会を
ほぼ全てモノにして、左を決め続けたその技量と才能は、鮮烈なものでした。


今後は世界の強豪たちを相手に、王者としての闘いが待っています。
しかし今後を云々するより先に、喜びたいことがあります。

若くして、後のV12王者である山中慎介に挑み、敗れるという経験を経て、
その山中が陥落した後に、彼が王者となったわけですが、
国内で強敵相手との闘いから逃げなかった彼が、こうして報われたこと、です。

何かといえば、たらい回し、やり過ごしとしか見えない事例が横行する昨今ですが、
岩佐亮佑はそうしたやり口に手を染めず、遂にこの日に辿り着きました。
王座獲得という結果を受けて、そのことを改めて称え、拍手を送れることが、
ボクシングファンとして、大きな喜びです。そのことを、彼に感謝したいと思います。
新チャンピオン、岩佐亮佑、おめでとう!


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反響と「今後」/待望の再挑戦/英国で挑戦/取り扱い増加/明日は府立

2017-09-12 18:31:39 | 井上尚弥



井上尚弥、米国デビュー勝利については、ネット上であれこれと記事が出ています。
主に放送局系の反響としては賞賛。全米が驚愕!みたいな書き方も散見されます。
しかし、米国の誰々がどこそこが、という紹介に留まらず、自身の見識で記事を書く記者は、
やはり冷静にというか、現状を率直に伝えています。

米国でMLBなどと共に、ボクシングの記事をよく書いている杉浦大介氏
こちらはボクシング・マガジン前編集長の宮崎正博氏

共に、井上の実力は認知されたが、強烈なインパクトが残ったかというと...というところですね。


「今後」については、どうやらスーパーフライで統一戦、アンカハスが候補で、
年末に国内、という話が一番、実際に近いようです。

アメリカのリングで、HBOの「レギュラー」として継続して闘い、
シーサケットやエストラーダ、クアドラス、或いはカシメロ、ネリーやテテのような王者クラスと闘い、
悉く勝つ、という、それこそダルチニアン、モンティエルらを総なめにしたノニト・ドネアのような
軽量級における究極の栄光を目指してほしい、というのが、ファンの夢ではありますが、
さすがにそういうことにはならないのでしょうね。

しかし年末、本当にアンカハスと組まれるのなら、それは要注目ではありますね。
場所が有明だったら嫌ですが...いや、やっぱり行ってしまうかなぁ...困ったものです。


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英国ウェールズはカーディフで、アンソニー・ジョシュア初防衛戦決定
相手はウラディミール引退を受けて、ブルガリアのクブラト・プーレフが選ばれました。

この選手、クリチコ王朝の末期では、ウラディミール相手に、一番見て面白い試合をした人です。
是非、もう一度挑戦してほしい、と思ってましたが、決まりましたね。






単に勝ち負け予想となれば、そりゃジョシュア有利なんでしょうが...
ジョシュアもあの劇的な試合ぶりで、絶賛される一方ですけど、あの身体の作り方、
筋肉の付き方は、ボクサーとしてはちょっと過剰というか、方向性が違うんやないかな、
と思ったりもします。

確かにあのパワーがまともに出れば、敵う者はいないでしょうが、
その力は、使い方を誤れば、時に、自分自身を無用に疲弊させるのではないか。
そのあたりの調整能力こそが、単に「アスリート」の枠では語れない、ボクサーの持つ(べき)
感覚であり、才能であるとしたら、その部分において、ジョシュアに不足はないのだろうか。

強打と果敢さを持つプーレフが、ジョシュアのそういった部分を暴き立てる、
そんな試合になる可能性は...そんなにはないでしょうが、ゼロでもないのかなぁ、と...。


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そのカーディフのスタジアムにて、石田匠がWBAタイトルに挑戦
景気の良いことに、7万だ8万だ?と大観衆が集まるのやそうで、何かと大変そうです。

体重調整もきつそうですし、スタイルとして、敵地で勝つには厳しいかなと思いますが、
クラス随一の長身、リーチを生かして、徹底的にジャブを突きまくってほしいですね。
敵地英国のスタジアム興行で、井岡弘樹ばりのグッドジャバーぶりを大いに発揮してほしいです。

その「絵」に納得感があれば、勝ち負けはとりあえず問いません...とか言ってていいのか、
よくわかりませんが、とにかく存分に力を出し切ってほしいです。


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最近、漫然とTVなどを見ていると、ボクシングを取り扱う番組が、一時より増えてきたかな、と思います。

村田諒太や、先月敗れた山中慎介はNHKが密着していましたが、
そういうプロの有名どころのみならず、二年連続でインターハイ決勝を闘った
高校年代のライバル、堤駿斗と松本圭佑が、それぞれ別の番組で取り上げられていたり。

先日は家のレコーダが、女子ボクシングのクラレッサ・シールズの番組を録画しとりました。
検索で拾ったんでしょうが、こんなのもあるのか、と。
あと、ガッツさんと具志堅さんがゴルフしてる番組とか。まだ見ておらず、内容は未確認ですけど。
ちょっと見るがの怖い...(^^;)

果ては、こちらの記事のように、タイの刑務所における構成プログラムとしてのボクシングや、
タイソンが初黒星を振り返って語る様子を取り上げた番組まであるのだとか。

なんだかんだ言って、日本の上位陣の活躍が増えているここ数年、
今年に入ってからは村田惜敗、山中陥落、井上米国デビューと、一般的にも取り上げられる
ボクシングの枠を越えたトピックスが続いているせい、なんでしょうね。
大きな波とまではいかずとも、じわじわと「来て」るのかな、という気がします。
徐々にこの流れに乗って、盛り上がってほしいものです。


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さて、明日はこそっと府立に行きます。
二階席の上の方からですが、やっぱり行かないでは済まないでしょう。
例によって、午後9時メイン固定で、第一試合は5時開始、全部で7試合。
メイン除いて日タイ戦、という、見に行く者に試練を強いる興行ではありますが...。

おそらく会場には休憩の嵐が吹き荒れることでしょう。
ほんまにトランプか花札でも持って行こか、というノリです。
難儀なことです。

まあ、それはおいといて、メインですが...

ボクサーとしての「基本設計」が良く出来ていて、派手さはないが意外に強度が高く、
試合運びが巧い小國か。
筋の良さではそのさらに上を行き、抜群のセンスを持つ岩佐か。
現状の勢いでいえば小國でしょうが、岩佐の逸材ぶりが存分に出れば、どうなるか。
何にしろ、早く見たいな、と思う好カードです。

しかし、どっちも好きな選手ですし、どっちも頑張れ、なんですが、やっぱり小國応援ですかなー。
岩佐にも王者になってもらいたい、と思ったりもしますが。辛いところです。


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叩いて怯ませ、攻め立てる 井上尚弥、まずは順当な米国デビュー

2017-09-10 15:27:39 | 井上尚弥



ということで3週目の生中継、感想文。


井上尚弥は総じて、ちょっとだけ硬いかな、と見えました。
アントニオ・ニエベスは、最初向かい合ったときは、けっこう大きいなと感じましたが、
ガードの上を井上が強く叩くと、その威力を実感したか、ただでさえ固めた防御姿勢が
改めて強くなってしまい、完全に怯んだ状態に。

井上はジャブを突いて、右を叩く。しばらくはガード、ブロックの上でもいい、という風。
これは長引くかもなと思った2回、左ボディから右を上に返した好機を、
拍子木の音をゴングと勘違いして逃してしまったのが痛かった。
ここで詰めてれば「衝撃デビュー」になりえた試合でした。

5回、ボディで倒し、6回終了後の棄権は極めて妥当で、井上の圧勝でしたが、
4回くらいから、左偏重にも見え、また拳傷めたかな?という印象も。
過去の試合で左一本になったときのバランス、或いは表情が再現されたようにも見えたんですが、
その辺はどうだったのでしょうか。問題なければいいのですが。

勝ち方としてはまずは無難、とはいえ井上の衝撃的な強さが存分に出たかというと、
そこまでの印象は残せてないかな、というのが率直なところ。
やはり海外リングに出ると、若干、国内での試合よりは滑り足が悪くなるというか、
ちょっと戦力を削られる何かがあるのかもしれません。

減量、体重調整の方法など含めて、今後、もっと大きな試合、
強敵相手に闘うときのための経験としては良かったのでしょうが。

とはいえ、勝ち自体は当然、ということ自体が、やはり井上凄いなぁ、とも思います。
何でもええから勝ってくれ、ではなく、内容や見た目が気になってしまうレベルにあるということですから。

ニエベスは、井上が早々に叩いて怯ませてしまったから仕方ないのかもしれませんが、
身体もあるんだし、もうちょっと「来て」ほしかったですね。
悪い選手じゃないし、弱いとも思わないんですが、これではなぁ、という感じでした。


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メインは、前回の結果が両者の力関係を変えてしまったのだなぁ、という一戦だったかなと。
過去の実績、本来の技量からすれば、こういう結果は誰も想像していなかったけど、
時の流れは残酷で、今現在の力関係こそ全てなのだ、というボクシングの酷薄さを、
改めて見せつけられたような試合でした。

あのカウンターで決まった右フック二発は、少なくともあれほど強く打たれ、
というよりも「差し込まれる」余地があったことに驚きました。
あの右フックが出る隙間を、ロマゴンが連打なり、身体の寄せなりで埋められずに、
完璧なタイミングで打たれたことは、もう彼の時が過ぎ去り、終わりを迎えたという答えなのでしょう。

元々、対サウスポーで右リードを軸に攻めるタイプが、負けるときのパターンではありましたが、
ロマゴンの特殊な連打能力がそれを補って、攻めて勝てるだろうと見ていたんですが。

井上尚弥戦は、結局、実現しないままに終わることになりますね。
友人がよく「八重樫に勝った次に、ぶつかっておけば良かった。倒して勝てたのに」と言っているんですが、
今振り返ると、勝ち負けは置いても、本当にその通りだったのかもしれませんね。やっておけば良かったのだと。

井上尚弥の「次」は果たしてどうなるんでしょうかね。
シーサケットとの対戦を目指して、減量に耐えてスーパーフライに留まるのか、
それともバンタムに転じて、それこそルイス・ネリー攻略を目指すのか。
何にしろ、長く思い描いていた「情勢」は、決定的に変わってしまいました。

ボクシングって凄いものだな、としみじみ思ったりします。
人が思い描いたとおりになんて、そう簡単になってはくれません。だから面白いんですが。




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衝撃の米国デビューなるか 井上尚弥に報道陣殺到

2017-09-07 18:03:46 | 井上尚弥



ということで先週水曜は、マスク姿でホールにいた井上尚弥様ですが、
その後ご出立、無事現地に到着して、ジムで最終調整に入っているようです。

どうやら、思う以上にあちらでも注目度が高いようで、報道陣が殺到。
練習初日は、報道向けの撮影にいろいろと応じていた模様。


こちらはリング上で、シャドーしている様子などを撮影。
たぶん試合中継の際、使われる映像なのでしょうね。

現地の乾燥した気候を考えて、早めに体重を落としている、とのことでしたが、
見たところ、かなり絞っているようです。
早めに落とすということは、その分体力を消耗している期間が長くなる、という
デメリットもありましょうし、ちょっと心配ではあります。






こちらはインタビュー。
当然、通訳を介してですが、インタビュアーがけっこう詳しそう。
ちゃんと井上の試合ぶりを見た上で、色々訊いてくる。
この辺は井上の過去の試合ぶりが凄かった、というのは当然ながら、
インターネットの時代ならではだなぁ、と改めて思ったり。







ところで尚弥様、なんでも自宅にWBOベルトをお忘れになったまま渡米なされたのだとか(^^;)

まあ、大物の証である、ということにしておきましょう、ええ。
日曜日、生中継楽しみですねー。







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国内試合動画、あれこれご紹介

2017-09-05 15:52:46 | 話題あれこれ



そんなわけで、国内試合の動画をあれこれご紹介。
もちろん、会場で、TVでご覧になった方も多いかとは思いますが、
視聴地域や、視聴環境を限定する形での放送が多い、
それも昨今のボクシング界の現実ではあります。

もちろん、見せ方というか演出、それ以前の広報、周知の部分、
或いは試合そのものの位置づけの不明瞭さ等々、問題は多々ありますし、
そもそも「ボクシング」そのものではなく「ウチの選手」を見てもらおう、
というビジネスしか出来ない「てんでばらばら」をどうにかせないかんのですが、
それでも個々の試合それぞれに、充分見所もあり、やり方一つで、世界云々のみならず、
国内のボクシングには、もっと多くに見てもらうだけの価値があるはず、だと思っております。



そういうことで、最近見つけた動画をご紹介。
「いつまでも あると思うな ようつべ動画」という詠み人知らずの句もあるくらいで、
いつ消えるか、なくなるかわかりませんので、お早めにどうぞ。


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まずは先日観戦してきた、井上拓真vs久高寛之戦。
映像でも見ても、やはりなかなかの熱戦です。

試合後、解説の川島郭志が感嘆の言葉を発していますが、
まさしくその通り、という気がしました。






こちらは先月10日、日本スーパーウェルター級タイトルマッチ。

挑戦者の長濱陸は、新人王をミドルで獲り、Sウェルターに落として闘っていて、
G+で数試合見ましたが、身体が絞れ、順調に伸びている若手。
しかし、タイトルにはまだちょっと早いかな...という感じでもありました。





こちらも先月10日、WBOアジアパシフィック。
小俣佳太の相手、ナロンは、昔はサッダムという名前で、元ムエタイ王者。
日本でも小林聡というトップ選手を破っているのだそう。
もう10数年前の話ですが、その頃の片鱗は確かに見えました。
小原の右まともに食って、なお前に出ようとしてますものね。





こちらは先の日曜、京都のセミ。OPBFライト級タイトルマッチ。
中谷正義、小柄なサウスポー相手で、やりにくかったかもしれませんが、問題なしでした。

この動画はリングサイドから撮影されています。当然、ジム公認なのでありましょう。






ついでにというのも何ですが、メインの世界戦。
これも地上波では、視聴地域が限定されましたので。






視聴地域限定といえば、なんといってもCBC。
東海地区のボクシング史上、最高の逸材にして最大のスター、畑中清詞の息子、建人の試合。
デビュー4戦目です。

新人王トーナメントには出ない、世に言う「独自路線」ですが、
4戦目にしたらまあ充分かなと。
ボディ打って、上に返して、連打して、相手が返す手にカウンター取って、
やるべきことはほぼやれている、という印象。
これで相手が強くなった時がどうなのか、ですが、まずはじっくり育ててほしいですね。
これは数日で消します。






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