さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

名古屋の逸材、意外なことに初KO 田中恒成、三戦目は速攻で決めた

2014-07-21 12:59:08 | 中部ボクシング


ということで東海地方在住の友人の厚意により、田中恒成三戦目の映像を見ることが出来ました。


井上尚弥のデビュー戦の相手として記憶に残るクリソン・オマヤオでしたが、
積極的にジャブを出し、身体をゆすって前進していくも、
早々に田中の速いストレートがオマヤオを脅かしていく展開。
打ち出しが速く、当て際も強い田中の右はなかなかの威力で、ロープ際でワンツーが入ると
オマヤオがダウン。けっこう効いていて、続行するも追撃、また振りの鋭い右で二度目。
オマヤオ立ったが、身体が定まらずカウントアウト、という流れでした。

一定の力も意欲もあったはずの相手ですが、余計な時間をかけずバッサリ斬った、という試合。
デビュー三戦目としては十分な内容だったと思います。
田中恒成、その逸材ぶりをまた見せてくれました。

しかし陣営は、何なら海外遠征してでも三戦目でやりたかったとか言ってたらしいですが、
さすがにそれはないにせよ、次はOPBFをやって、その次で、とか、何せ井上尚弥よりも
少ない試合数で世界挑戦、という話ばっかりが聞こえてきます。
というか、実況がそれを、さも当然のこととして、目指すべき話みたい言ってます。なんだかなぁ、ですが。

過去二戦の記事にもあれこれ書いた覚えがあるようなないような...まあ繰り返しは避けますが、
例えば次、原隆二とやるというならまだしも、返上→空位決定戦という流れだとしたら、楽しい話ではないですね。
そんな試合と同等か、それ以上の試合を、デビュー戦からすでにやっているわけですし。

田中恒成は中部の、というより全国のファンから、もっと注目され、期待されるべき逸材と見ますが、
周囲の話の運び方が、あまりにも旧態依然というか、いかにもありがちなものばかりで、
その辺がどうにも物足りなく感じてしまいますね。
世界挑戦までの試合数の少なさ以外のところで、田中恒成というボクサーに付加価値を与えるような
キャリア構築の方法って、いくらでもあると思うんですけどね、というに留めておきますが。


ま、そんなことでとりあえず動画です。デビュー戦、二戦目も、一緒に。
またすぐ消えるでしょうから、お早めにどうぞ。













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容易く安全運転を許し、手詰まりのまま終幕 帝里木下、ゾラニ・テテに大敗

2014-07-18 22:23:30 | 関西ボクシング


スカイAでの生中継を見終えました。

ご覧になった方、誰もが思うのと同じことを思っているだけに過ぎないでしょうから、
敢えて何か書く必要があるのかな、という感じですが、簡単に。

長身、リーチに恵まれたサウスポー同士の対戦でしたが、さらにリーチで勝るゾラニ・テテの
ストレート中心の突き放しに対し、帝里木下はその距離を克服し、攻め立てる術を持っていませんでした。

初回前半、帝里が懐に入って、荒っぽいがフックの連打を出したあたりは、こういう場面が増えていけば...
と思ったりもしたのですが、初回半ば過ぎからテテがジャブ、左ストレートを伸ばし始める。
もっと距離を詰め、間を詰めて、距離を克服し、なおかつテテのクリンチを許さずに手数を出し、
攻撃しないといけないが、普段、自分がリーチの恩恵を受けて闘うことの多い帝里は、それが全く出来ない。

ジャブでテテの距離に捉えられ、たまに出てもクリンチで簡単に止められ、展開はほとんど動かず。
単発のヒットがあっても、そのあと間を開けて元の距離に戻ってしまう、という繰り返し。
判定は3-0、いずれも大差でした。


正直、世界戦としては、見ていて辛い試合でした。
帝里の試合は何試合か見たことがありますが、初めてリーチ、体格で劣る立場に回ったとはいえ、
これほど何も出来ずに終わってしまうとまでは思っていませんでした。

けっして強打を秘めるでなく、見目鮮やかな技巧を持つでもないが、痩身ながら良く鍛えられ、
バネの強さを感じさせる身体の力を生かし、少々バランスが崩れていても、どんどん打っていけば、
その展開の中で、もちろん危機もある代わりに好機もあろう、そこでどう闘えるか、という感じで、
予想不利であっても、もう少し見せ場のある試合をしてくれるか、という期待も、僅かに持ってはいたんですが。

実際の試合では、上記のとおり、どれほど酷評されても足りないような内容でした。
むしろ、酷評するのも気の毒な、という、一段下の感想まで持ってしまうような試合だったかも知れません。

これはもう、一介のファンとしての立場では言ってはいけない領域の話かもしれませんが、
あのような試合展開に甘んじて敗れてしまうと、勝負を賭けて序盤に倒されること以上に、
ボクサーとしての存在価値を大きく損ねてしまうのではないか、という気がします。
結果はもちろん、先につながる何事かを見出すことも難しい、厳しい試合でした。


ゾラニ・テテ、再来日はあるのでしょうかね。
この辺のクラスだと、いずれまた見る機会があるかも知れませんね。
帝里が彼の良さを殺す展開を作れなかったせいもありましょうが、思った以上に安定感があるというか、
ああいう冷静な試合運びが出来るのか、もっとドタバタさんなのかと思ったけど、という印象でした。

さて、再来日があると仮定して、彼の試合を次に見るのは、東京か大阪か...
その答えは8月11日に出るのでしょうか?


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苦難を伴う、有意義な「寄り道」 カネロ・アルバレス、難敵に辛勝

2014-07-14 00:02:15 | 海外ボクシング


本日のWOWOWオンデマンドについて、以下、簡単に感想です。


カネロvsララは、ある程度は予想した感じでした。

オースティン・トラウトに勝った者同士の対戦だったわけですが、明確に勝ったララと、
苦しみつつ勝利したカネロ、という対比でいけば、カネロ苦戦か敗北か、と見る向きもあったそうですが、
そういう予想もある意味外れたわけではない、という内容の試合でした。
カネロが相手の巧さに苦しみながら、数少ない好機をダウンに繋げて攻勢を取って勝つ、という
トラウト戦の再現を期待していた私とすれば、やはり見ていて少々残念に思いました。

しかし、この手の相手との試合を、スターとしての体裁を優先して忌避するという、
いかにも当世風な選択をせずに、ボクサーとしての技量をシリアスに問われる試合に敢えて臨んだ
カネロの勇気、侠気のようなものを、強く称えたい気持ちになったのもまた、事実です。

ウェイトもかなり苦しく、今更WBA「正規」タイトルが欲しいわけでもない、
早いとこミドルに上げたい、というのが実情であろうに、と考えると、なおさらに。

試合としてはけっして見目鮮やかなものではなく、苦しい展開でしたが、
この試合はカネロ・アルバレスの今後にとり、確かな意味がある一戦だと見ました。


エリスランディ・ララは、昨今のキューバ人ボクサーと同じく、一定レベルを超えた相手とまみえると
とたんに「膠着」の構築に血道を上げる姿が不思議であり、残念でもあり、という風でした。

昔、例えばホエル・カサマヨルの試合なんか見ていると、基本は技巧のボクシングでありながら、
要所で「打倒」の意志が強く感じられることが普通にあったものですけど、最近のキューバ人はどうも...
見ていて、何でそこまで一方に針が振れるかね、と不思議で仕方ないです。
この辺はまあ、これからまた、いろいろな場面を見ることもあるでしょうし、一概には言えない部分もありますが。

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ファンマ・ロペスの敗北はまたもショッキングなものでした。
相手の選手は掛け率で有利だったという話で、ええ、名前も知らんけどそんな強いの(←この辺が私の不勉強なところです)、
と不思議でしたが、賭けに携わってる人って、ちゃんと責任持って見てはるんやなぁ、というのが
試合を見終えた感想でした。

いざ苦境に立つと、相手をしっかり見て組み立てて防御して、というのではなく、打って出て道を切り開く、
という以外に、何の選択肢も持たないファンマの哀しさが、またモロに出てしまった試合でした。
昔はそれでも通ったんですけどね。それを通すだけの力が、彼には実際にあったのですから。

しかし今は...という、まあ言ってみればどこにでもある話ではあります。
それは重々承知ですが、やはりこういうのは、何度見ても、平静ではいられないものですね。

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前座で、西岡利晃に次いで二人目の、ベガスでの王座防衛、という亀田和毅の試合がありました。
Youtubeで視聴出来たので、見てみましたが、フィニッシュの左ボディは見事な角度とタイミングで
正確に相手の肝臓を叩いたパンチでした。あのクラスではそうそうない、強烈なKOシーンだったと思います。

ただ、試合自体、あちらのシーンで何の需要もないカードを無理矢理持ち込んだ、というに過ぎず、
「本場のリングで勝利」という表現には、実のところ何の内実もありません。
米大陸で一定以上の評価を得ている選手に勝ったわけではないですし、まして、マネジメントというよりは
「政治力」の賜物で、元々存在した、本来の指名挑戦者に「異動」してもらい、
その代わりに1位に上がった元王者(そこそこ強かったのは事実ですが)と対戦した、というに過ぎない試合です。

メキシコでジョニゴンを、ベガスでマルケス弟を下した西岡とは、どの角度から見ても、カードとしての中身が違います。
表面的な事実だけを見れば、ウソではないにしても、安易な言葉を並べて大層に報じるのは勘弁してもらいたいところですね。

試合内容については、フィニッシュは見事でしたが、現地入りがタイトなスケジュールだったというプンルアンの攻勢が目立ち、
速いが腰の引けたパンチが大半で、サイドステップも一方にばかり動くことが多いので全然相手を捌けない亀田が、
ボクサーとしての完成度の低さ、設計の甘さを露呈していたという印象でした。

4回、あまりに甘い防御を突かれ、右を好打されて以降、足を止め加減になり、接近戦でアタマを当ててから
上下にフックを飛ばす、という攻撃が決まりだし(←書いてて、情けなくなってきますが)、7回、見事に倒しましたが、
報じられているとおり、「日本とは決別し、米大陸で活動する」という言葉が嘘でないと仮定したら、前途は多難でしょう。

若く、大柄で、手と足が共に速いから保っていますが、早晩減量も苦しくなるでしょうし、
対戦相手の選択も含め、あらゆる面で、いつまでも勝手が通りはしないでしょう。
まだ若いですから、指導者次第で化ける可能性もなくはないでしょうが...。


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