さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

完敗ペースにも怯まず 木村悠、稀なる「逆転判定」勝利

2015-11-29 06:49:56 | 関東ボクシング


仙台でのダブル世界戦、WOWOWでの生中継を楽しく見ました。
両選手の紹介VTR、入場、国歌吹奏込みの世界戦生中継というのは、何か昔懐かしい感じでした。
日本人挑戦者が共に不利の予想を背負う試合、ということも含めて、昭和末期の記憶が甦ってくるというか(笑)

ただ、それが二試合続くというのは、昭和の時代にはあまりなかったですが。
懐かしいような、でもやはり今時な感じのTV観戦でした。
そんなことで、ざっと感想。


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木村悠の試合は、少なくとも5回までは、完敗へのプロセスにしか見えませんでした。
基本ベースというか、技術面では、少なくとも大きく劣ってはいないにしても、
あれだけ攻撃の質量に差があると、今から逆転はまずないだろう、と。
まして一打逆転の強打を持つでもない、一点ずつ返していかねばならない木村ですし。

対するペドロ・ゲバラは、以前より身体が大きくなったように見えました。
その分、攻撃に迫力が増していた代わりに、以前見たときの距離の維持、立ち位置の設定に
ちょっと緻密さが欠け、雑になっているのかな、とは見えました。

立ち上がりはその辺が少し気になったのですが、3回からは少し落ち着いてきて、序盤リード。
5回右をヒットして攻勢、リズムも出てきた。ところが6回から「急落」していく。

6回40秒過ぎくらいか、木村の右フックがボディに入って、そこからボディ攻撃が続く。
木村が攻勢、ゲバラは見ているのかと思ったが、ここから失速。
これ以降、ほとんどのラウンドで木村が攻めて取り、僅かに迷う回があり、という流れに。

ゲバラは1、2回の雑な感じが戻り、対する木村は爆発的ではないが淡々と攻め続ける感じ。
この辺は木村の揺るぎなさに感心。劣勢の試合でも、焦りが顔に出ないのが凄い。

判定については、ゲゲゲゲ、ゲ木木ゲ、木木木ゲ、で7対5。ゲバラと見ました。
しかし8、9、12はちょっと迷いもあります。この辺を全て木村に振れば、一応逆もあります。
あくまで、一応、ですが。

最初の途中採点は、3対1でゲバラが二人いました。これは1、2回のいずれかが木村に行ったのかもです。
これも私は4対0と見ていましたが、この辺りは見方次第、なのかもしれませんね。


いずれにせよ、12回戦の世界戦で、序盤これだけべったりとリードされていながら、
地道に、こつこつと攻めてポイントを取り返していって、KOではなく判定での逆転劇というのは
そうそう見られるものではないでしょう。この辺りはもう、木村悠の真骨頂とでもいうべきものです。

それを、おそらく最初で最後であっただろう世界戦の舞台で見せて勝った。お見事でした。

私の見方もそうなのですが、判定の是非については議論の余地あり、な試合だったかもしれません。
しかし、けっして有名でなく、王座奪取が有望視されていたとも言えず、仙台の観客も、WOWOWの視聴者も、
彼のことを詳しく知る者は少数派だった中で、人々の目を惹き付け、思わず応援させてしまうに足る何事かを、
この日の木村悠は終始、体現していました。それも確かだったと思います。


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江藤光喜はカルロス・クアドラスに判定負けでした。
体格、パワーでまさっていて、強打を振るって追いましたが、足使われて、左で捌かれて、というのが
大まかな流れでした。

江藤が体格を利してかけた圧力は、クアドラスにとっても脅威だったと思いますが、
残念ながら左ジャブの数が不足していて、その圧力が逃げてしまっていました。

クアドラスから見れば、一番外しにくいパンチの数が少ないから、足使って回る際に、
ルートの選択についての自由度が高くなる。その分、体力面でも効率的に闘えました。
江藤から見れば、距離を維持し、突き放しつつ追う、という流れになれば、
後続のパンチの測定も出来て、もっと正確に、多くのヒットを期待できたでしょう。

しかし、効率的でなくてもなお、あれだけ圧力をかけて、パワーではまさっていた。
時にボディ、時に右クロスなどを決めて、後続があればこの回取れたのに、という回も何度かありました。
ジャブの少なさや、安易に打たせる傾向など、問題もありましたが、それを受け容れて言えば、
その果敢さや、スケールの大きさは魅力的でした。
問題は、そうした「素材」として褒めるべき段階の選手なのかどうか、なのでしょうが。

カルロス・クアドラスは、ずいぶん体格に差があり、身体の強い相手との対戦だったこともあり、
とてもじゃないが良い出来の試合だったとは言えませんでした。
しかし、以前見たときよりも身体が厚くて、ボクサーとして出来上がったんやなー、という印象で、
闘いぶりも、良い表現をすればクレバーになっていましたね。

採点については、8対4、と見ました。江藤から見れば惜しい、というか、取っとかな!という回が
ふたつくらいはありましたが、それを取れてても届かなかったですね。


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とまあ、なんだかんだとありますが、やはり生中継は良いですね(^^)
大いに楽しませてもらいました。
業界的には色々と事情もおありでしょうし、何もかも帝拳がやるんか、というのもアレなんでしょうが、
世界戦は当然、日本国内の試合でも「コレや」というようなのを、WOWOWでやってもらえたら、
もう契約年数が20年を越える身としては、大変有り難いんですが。

そのへん、如何なものでしょうか。是非にご検討を。って、いっぺん要望メールでもしてみようかなぁ...。

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映像は見られないのでしょうか/3度目の移籍/再放送/「覚悟」の問題?/痩身の豪打逝く

2015-11-26 04:45:36 | 話題あれこれ



三浦隆司の壮絶な闘いを見終え、喪失感と満足感の両方に包まれ、何か呆然となっていますが...。
この土曜日には繊大やなくて仙台でダブル世界戦があり、12月に突入すれば怒濤のごとしです。
そんなことでまたあれこれ。


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三浦の生中継を見るために欠席した22日、住吉の興行
場所はいつもの区民センターではなくスポーツセンターだったんですね。
こちらはけっこう広く、中規模会場という感じ。だいたい3500人くらい入るそうです。
名城信男の世界戦で一度行きました。以前、関西には中規模会場がないと書いたことありますが、
考えたらここがそうだったかもしれません。

細川貴之はOPBF王座獲得。苦しい回もあったようですが、粘り抜いたようです。
注目の丸田陽七太デビュー戦は、ダウンも奪って判定勝ち。6回戦とはいえ、大したものですね。

しかしいずれも、映像は見られないですね。最近はTVで放送されない試合を、ジムが撮影して
Youtubeで映像公開していたりもしますが、今のところ見つかりません。
このまま見られず終いというのも残念ですね。何とかならないものでしょうか。
選手の今後を考えても、少しでも多くの目に触れるような機会があってほしいものですが。


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その細川のライバル、野中悠樹は「井岡弘樹」ジムへトレーナーともども移籍とのこと。
西日本協会長の立場もあり、ジムにメインイベンターがいない事情もあり、こういう形になったのでしょうね。

12月27日、関西では京都、三田、そして阿倍野と、同日同地域で3興行という、狂気の一日なわけですが(^^;)
そこにさっそく防衛戦が組まれたわけです。私は当日、京都の予定ですが...。
とにかく残された時間が限られている、と言わざるを得ない(別に衰えているわけではないですが)年齢ですが、
野中がコンスタントに試合の機会を得られるのなら、良い移籍だと思います。


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HBOが再放送を決めた、という話

おそらくメインの再放送プログラムからカットされることなく放送される、という話なのでしょうが、
これもあの試合に対する評価の現れでしょうね。
むしろ試合内容としてはこちらがメインだと言っていいでしょう。
現にリゴンドーの試合は流れないそうですから。
まあ、ある意味滅多に見られない試合ぶりではあったでしょうが...。


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タイソン・フューリー、ドーピングについて持論を述べる

正直言うと、あまり触れたくない話題というか、間違っても楽しい話題ではないです。
このブログでも、たぶん一度もこのテーマについて書いたことがないと思いますが、ちょっとだけ。


海外の試合を見ていると、計量や試合の際にボクサーの身体を見て「ウソやろう」などと
割と一定の頻度で思うことがあります。
ひどいのになると「コイツの人生、60年あるんやろうか」とか。

逆に、ああ、これがホンマやな、という感じの体つきのボクサーを見ると、ちょっと安心したり。

陸上やサッカーの世界では、違法だったり、今は合法でも間もなく違法になるような「スレスレ」の薬物や
補助食品が使われているそうで、野球に至っては数年前まで野放図に使われてたらしいですけど、
じゃあボクシングはどうなんだと言われると、はっきり言って同じようなものなのかもしれないなぁ、と。

別に根拠があるでなく、そこに突っ込んだ記事や文献を読んだわけでもないですが、日頃見ている海外のボクサーの
姿形からは、そういう風に思わされることが多いです。残念なことですが。

フューリーは極めて刹那的に「覚悟」の問題だ、と投げやりな言いようをしています。
もちろん、対戦相手への皮肉、牽制、心理戦も兼ねてのことなのでしょうが、それにしてもなぁ、と。

人生を賭して栄光を手にせんとする者にとり、勝利の積み重ねでしか辿り着けない座を争う世界で、
手段を選ばずに...という選択は、当然に存在するのかもしれません。
そして、それを完全に否定するには、ボクシングというものは、いかに健康管理が声高に叫ばれようと、
今なお現実に、あらゆる面において剥き出しの「闘い」であり、公正さを是とする「競技」としては
やはり、苛烈に過ぎるものである。

そして、そのこと自体に蠱惑的な魅力を見出している自分に、それを否定し、峻拒する権利などあるのだろうか。

フューリーがいう「オリュンポスの十二神」のような身体のボクサーに対し、私は上記したような違和感、
そして時に嫌悪感を、これからも持ち続けることでしょう。
しかし同時に、ボクシングを見るときに抱える引け目、やましさのようなものを、この問題は突き付けてきます。

この記事を読んで、フューリーの次の試合が、そういう意味づけを持って、自分の目に映ることだけは確実になりました。
WOWOWで後日、放送されるようですが、果たして、どんな試合になるでしょうか。


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ライトヘビー級史上、屈指の名王者ボブ・フォスター死す
先日の試合中継でも、追悼のバナーか何かが出てましたね。

カルパンチェ、ビリー・コン、アーチー・ムーアらと並ぶ、ヘビー級王座奪取の夢破れた、
悲しき英雄たちの系譜に名を連ねることでも知られます。
この人の時代に、やれドーピングがどうのという話はおそらく無かったか、あっても今ほどのものではなかったんでしょうね。
それは姿形を一目見れば、だいたいそういう推測になるでしょう。

細い身体で、どえらいパンチあるお人、というのが、古いビデオで見た印象です。
ナイジェリアの英雄ディック・タイガーを倒した、ボクシング史上屈指の左フックは、
強烈な記憶として残り続けるでしょう。
ご冥福をお祈りします。






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敗れてもなお畏敬の対象 三浦隆司、死闘の末に王座失う

2015-11-22 16:01:23 | 海外ボクシング



フランシスコ・バルガスが粘り強い選手だとは知っていましたが、
さすがに9回が始まる前は、三浦隆司が仕留める流れだと思いこんでいました。

相当気合い入れて出たはずの8回、優勢に進めながら最後に左でぐらつかされ、追撃もされた。
バルガスにとっては相当きつい展開のはず。そう思いこんでいたこちらの目に、
9回開始直前、改めて気を入れ直したバルガスの貌が、モニターから飛び込んできたとき、
1分のインターバルでもう一度、この貌が作れるものか、と少し驚きました。

そして直後、さらなる驚きに見舞われたわけです。驚愕、と書くべきでしょうか。


思えば、初回早々、好打されてぐらついた最悪のスタートだったわけです。
三浦隆司も序盤の劣勢をこらえ、4回に左で倒して形勢逆転、と見えても、
実際は限界ぎりぎりの闘いだったのでしょう。

対するバルガスの右目上下の傷は悪化の一途でしたが、それでも粘り強く動き、打ち返す。
単に打ち合いだけでなく、凌いで堪えて、という展開の末に迎えた8回の危機を経て
それでも彼は、まだ勝利への意志を失っていなかった。


メキシカンが大勢詰めかけたはずの場内は、4回のダウンを境に、歓声が止んでいました。
バルガスの先制攻撃をまともに受けながら、鋭い目付きのまま反撃し、強打を決めて
ダウンを奪い、試合の流れを変えた三浦の姿は、彼らにとっても驚異だったことでしょう。

息を呑むような雰囲気の中、しかし壮絶な闘いを繰り広げた末、勝負は見えたかと思った
9回開始早々、三浦はバルガスの強打を受け、それを耐えようとして追撃を受けて倒れました。
そして、今時の試合では滅多に見られないほどの「強いクリンチ」で、早々のストップを拒否し、
しかしさすがに耐えきれず「決壊」し、敗れました。

その瞬間、場内から聞こえた、歓声とも悲鳴とも判別しがたい「声」は、
TVで見てるこちらの耳に突き刺さるようなものでした。



もちろん、結果は残念です。
原因は何であれ、硬かった序盤を、それ故被った損害が中盤の好機を逃した要因であったことを、
悔やもうと思えばいくらでも悔やめるでしょう。

しかし、三浦とバルガスの見せた壮絶な闘いは、メインのビッグマッチが何か遠くの出来事に
思えるほど、強烈なものでした。

序盤から、変則的ながら正確に当てる距離と角度を掴んで先制したにも関わらず、
逆襲されて倒され、その後も打ち込まれ、なのに直後、またも驚異の「二枚腰」を見せた。
質の高さと、苦境での強さを持ち合わせた新王者フランシスコ・バルガス。

そして、闘う者が持つ狂気のような闘争本能、牙の鋭さを存分に見せつけ、敗れてなお、
見る者に畏敬の念を抱かせずには居られなかった、三浦隆司。


こういう試合を、「闘い」を見られたこと、全世界注目のリングでそれを見せてくれたこと。
改めて、三浦隆司の敗北、王座転落は残念ではありますが、それとは別の満足感もまた、
確かに存在します。変な言い方ですが、この負け方、並の選手に出来るものではありません。
今回、彼はまたしてもスリラー、恐怖劇の主役でした。


そして新王者バルガスに対しても。この相手に負けるなら、仕方がないという納得があります。
いやしかし、普通、あそこから逆襲してきますかね。
8回終了後、ああ、これはもらった、三浦の勝ちやな、なんて、わかったようなつもりで
見ていた私は、それこそ横面を張り飛ばされたような衝撃を受けました。
そしてそれは、悔しいけれど、どこか心地よいような、そんな気分でもありました。


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メインは、そんなわけで、何となくふわーっとした気分で見ていました。

解説陣がしきりに「ジャブ偏重のベガス採点」を危惧されていましたが、
私はそれにも影響されたかされていないのか、自分でもようわかりませんが、
とりあえず116-112、でした。

どっちも巧いなあ、しかしコットはやっぱ体格面で限界あるな、
カネロは手応えあるんやろうけど、動かれたら意外に手は止まるな、
なんかハグラー対レナードみたいな感じもするな(中盤まで)、
とかなんとか、思っていたのはだいたいそんな感じでした。

思ったより大差が出ましたが、まあカネロが勝って、将来への希望は繋いだかな、と。
悪いですけど、これでコットに勝たれても、次がややこしくなるばかりですから。
カネロも正直、物足りないとこありましたが、ボクGGGとやります、とすんなり言う、
その気の持ち方ひとつとっても、こちらとしては嬉しいですからね。


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ほいで、さらに記憶の彼方に飛んでしまったギジェルモ・リゴンドー様の試合ですが。

まあ、ある意味見事でした。お客さんにブーイングすら諦めさせ、セコンドにも何か言われ、
それでも微塵の揺るぎさえ見せないあの馬耳東風ぶり。

以前も思ったことですが、ホントに、この人なんでプロになろうなんて思ったんでしょうね。
普通に考えたら「稼ぎたいから」なんでしょうが、だったらもうちょっと考えるでしょう。
まさかキューバ式アマチュアボクシングの流儀が、プロで通じると証明したい!なんて
思っているわけでもないでしょうし。

いっぺん誰か、その辺突っ込んでインタビューでもしてきてくれませんかね。
そんなことを思うほど、意味のわからん試合ぶりでした。





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決戦間近!/勝ってればなぁ/二世はつらい?/売れっ子もつらい

2015-11-21 05:42:29 | 話題あれこれ



三浦隆司の決戦、いよいよ明日です。
バルガスとの顔合わせも済ませ、計量はもうすぐでしょうか。
減量は楽ではなさそうですが、海外での試合は二度目ですし、しっかり仕上げてほしいですね。

相手は、ぱっと見て見映えが抜群に良いわけではないですが、どんな展開でも粘り強く闘える、かなり手強い相手です。
厳しい闘いが予想されますが、メインは当然、アンダーにも並み居る強豪が並ぶこの興行で、
好評を集めた上で勝てたら、本当に凄いことです。
そして、今の三浦には、それを期待するに足る力と勢いがあると思います。

ああ、早く試合を見たいですね。楽しみで仕方ありません。


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アンダーでは日本にもお馴染みのある顔ぶれが並びました。
とりあえずリゴンドー、何でも良いから試合決まって良かったですね。
あと、ランディ・カバジェロとリー・ハスキンスの対戦もあります。
それぞれ、大場浩平と岩佐亮佑を破った選手。

こうして大興行に出るこの二人を見ると、もし彼らを大場や岩佐が破っていたら...と
つい考えてしまいますね。ことに岩佐については、惜しいところだったなー、と。

しかしIBFは、きっちりと統一戦が実現するのは良いですね。まあこれが当たり前なんですが。
どこぞの団体は、あまりに常識からすっぽ抜けていて、何も言いようがなかったりしますけども。


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赤井英和氏の息子さんが、アマチュア選手として試合をしている話題

キッズの経験はなく、大学生になって試合に出始めた段階で、こうして記事になる。
仕方ないことなのかもしれませんが、あまり良いことだとは思いません。

少し前に、関西ローカルのニュースで取り上げられていて、練習や試合の様子を少し見ました。
練習はさておき、試合映像を見る限り、先行き大変そうやな、という印象でした。

何しろ、試合の様子をハイライトにしてあったわけですが、こういう場合は好打しているところ中心にして、
何となく勝ったような、そうでなくても健闘したような印象が残る映像を作りたいところでしょうに、
そういう場面がほとんどなし。打っては外され、逆に打たれる姿がほぼ全てでした。
多分「やりようがなかった」のでしょうね。しかし判定で勝っているんですから、首を傾げてしまいました。

置かれた状況としては辰吉寿以輝にも通じるものがあり、偉大な父と同じ道を歩もうとする決意には
心から敬意を持ちますが、この段階から「喧噪」を起こしてしまう周囲には、曰く言い難い感情があります。


ところでこのニュース映像で見たんですが、会場には田中繊大トレーナーの姿がありました。
コーナーについていたわけではなく、応援というか観戦というか、見に来ていただけなんでしょうが。
帝拳で(一時?)練習していたという話ですけど、将来性を見込まれているということでしょうかね。
そうだったらこの先に期待したいところですが。


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大晦日のTVについて、紅白にダウンタウンに、フジは格闘技、TBSとTV東京はボクシングで、と
ああだこうだと言っているわけですが、大のボクシングファンとして知られるこの方は、
TV朝日で長時間番組の司会を担当する
のやそうです。

まあ、この番組がなくたって、何か他に仕事せなならんでしょうから、会場やTVでボクシングを見る、
というわけにはいかないんでしょうが、出来ることなら会場で、仕事ならあわよくばゲスト解説を、
なんていう願望もおありだったのではないでしょうか。それこそ香川さんみたいに(笑)

しかし、詳しくは知りませんが、この番組も対紅白、対ダウンタウンという観点から見ると、
ボクシングや格闘技と同等か、或いはそれ以上の「負け戦」なのかな、という感じですね。
その司会が、けっこうなボクシングファンである人だというのも、皮肉というのか何というのか...。


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坂晃典、中岸風太メキシコ遠征、健闘を!/もう何の試合かわからんです/意気込み充分

2015-11-18 16:13:50 | 海外ボクシング



国内で連日のように興行が行われる、怒濤の如き年末ですが、海外遠征の話題も出ています。

先日、坂晃典がフェイスブックにて明らかにしたところによると、12月12日にメキシコで
元WBCスーパーバンタム級シルバー王者、元フェザー級6位のアンドレス”ジャガー”グティエレスと対戦とのこと。
22歳と若く、33勝(23KO)1分。
日本上位を目指すマッチメイクが今後どうなるか、と思っていたら、一足飛びにえらく上の選手と決まりました。

どんなんかな、と動画探したら、4試合ほどありましたが、スーパーバンタムのときの試合と、
フェザーに転じた後の試合との様子が、ちょっと違っていたので、直近二試合を貼ります。
ちなみに、どっちもフェザーを上回る体重です。若いから身体が大きくなって、減量は転級してなお、きついのかも。

まず7月11日、Jhon Gemino との一戦。ジョン・ヘミノと読むのでしょうか。
130ポンドでの試合。赤グローブ、豹柄?トランクスがグティエレス。





初回、じりじり出て重いパンチで攻めるが、打ち合いで左フックを好打され後退、追撃を受ける。
2回、ジャブ一発でダウン奪う。このジャブは非常に重く、相手の足を止め、タイミングが合えば倒せる力あり。
その後重いジャブ、左ダブル、右クロスで攻めるが、ヘミノの連打を浴び攻め込まれる場面も。
体格差を利して攻めるが、スピードでは劣り、速いパンチを打たれる。
白熱の一戦ながら、格の違いを見せたという印象ではなし。判定勝ち。




最新試合は9月11日、ダニエル・ディアスと対戦。
先日引退したシャッチョさんの、バンタム級でっち上げ王座の、初防衛戦の相手がこの人だったそうです。
これまた豹柄といか動物柄というのか、そちらがグティエレス。体重は132ポンド超。





長身からジャブを繰り出すが、あまり足は使わないディアス。グティエレスはジャブから攻め、
左ボディ、左右アッパーなどで攻め崩す。自分の良さが出る流れだが、それでも時折打たれている。
3回、打ち合いで完全に勝ち、4回、左アッパーでワンパンチKO。



いかにもメキシコで受けそうな、打ちつ打たれつ、のファイター。
攻撃は一発ずつが重く、パワーがある。しかし身体の運びが重く、追撃が鋭いとは言えないか。
防御はガード上げて、いかにも堅牢そうに見えるが、少し打ち気になったら、格好だけになってしまう感じ。
内側を破られ、外から引っかけられ、どちらからでも気前よく打たせる。打たれ強いから保っているが。

率直に言って、この手の選手、下り坂に入ったらチョロいものです。
しかし今は若くて頑丈で、相手から見れば、良いの入るが倒れてくれず、倒そうとして行ったら、重いパンチに捉まる。
一番良いのは、良いの当てて突き放した上で捌く、というやり方でしょうが、厄介なのはジャブからして重く、
完全に外しきるのは難しいところでしょう。

果たして坂との試合の契約体重が何ポンドなのかということも含めて、かなり難しい試合になりそうです。
しかし坂のアッパー、右クロスもかなり入るとは思います。好機にしっかり攻めて、丁寧に外してほしいです。
健闘を祈りたいと思います。


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あと、こちらの記事にも出ていますが、ハリケーン風太(中岸風太)もメキシコ遠征が決定。
12月5日、相手はお馴染みジョニー・ゴンサレスです。これは動画貼ってどうという選手ではありませんね(笑)。

ハリケーン風太の試合は、今年の大阪遠征でも観ましたが、ラフな闘いぶりには感心しなかったものの、
身体のスピードとパワー自体は、8回戦クラスの相手を翻弄するに充分なものを維持していました。
スーパーフェザーに上げての、ゴンサレスの再起戦の相手というのは、敵地とはいえ大チャンスでしょう。

出来れば、そのスピードを、パワーを、相手の裏を取るパンチを、余計な揉め事にならない形で、
正当に発揮して、このチャンスを生かしてほしい、と願います。坂と同じく、こちらの健闘も祈っております。


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WBC、コットの王座剥奪、とのことです。
承認料の支払いで揉めて云々、とのことですが、この試合、そもそも155ポンドで挙行されるということで、
いったい何級のタイトルマッチなわけ、という疑問があった上に、コレですからね。
で、挑戦者?のカネロが勝てば、王者として認めると。

もう何がなんだかわからんですね。誰が良いとか悪いとか以前に、全員、どうかしてます。
本当に、関係者の皆さん、そりゃ商売も大事でしょうが、こんな良いカード(のはず)なのに、
もうちょっと最初から、通すべき筋をひとつずつ通しといてくださいよ、と言いたくもなります。
さすれば、ここまで不細工な話にはならんかったと思うんですがね。


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まあ、それでもセミファイナルが三浦隆司ですから、22日はやはり楽しみです。
これはどうしても生で見たいんで、残念ながら当日の住吉は欠席となりますが。

挑戦者のフランシスコ・バルガス、意気込み充分の模様です。
三浦が自分の力を出し切れば有利だとは思いますが、非常に危険な、手強い相手ですから、
一瞬たりとも気の抜けない試合になりそうですね。


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来年こそは?/難関突破への地固めを/お客様はご存じです/これで引き分けとは

2015-11-17 14:53:11 | 話題あれこれ



ということで、昨日、内山高志の大晦日防衛戦の相手が発表になりました。

少し前に南米の情報として名前が漏れ伝わっていたオリベル・フローレス。ニカラグアのサウスポー。
WBA7位。動画はいくつかあったので見てみましたが、いちいち貼り付けてあれがどう、これがどう、
というような気にはならない感じの選手でした。


基本、左ストレート中心で、右で試合を作っていったり、多角的に移動して展開を変える、という
意志はあまり見えず、受け身。言ってしまえば、古い発想のサウスポーやなあ、という印象。
前に出る右足は敢えて突っ張った感じのときが多く、一定以上重心が降りない。
これは打った後、後ろに動くにはいいが、しっかり打ち込めない。
左でダウンをとった映像も見ましたが、あくまで「合わせ」の巧さか。
もちろん好機となれば変えてくるでしょうし、世界戦ともなれば意気込みも違うのでしょうが。

心配なのは相手どうより内山自身の状態ですね。心身共にベターな仕上がりなら、
多少展開が悪くても、勝ち負け自体は問題無いと思います。


さて、この記事で目を引くのは、会長さんのみならずTV局の人まで、来年の海外進出を明言してることです。
会長さんだけなら、また言うてるわ、でおしまいですが、TV局まで出てくると、お、今度はいよいよ...
と思ってしま...うところなんですけどね、普通なら。

これまで何度も「手を食うて」きたもんで、やっぱり信用ならん、結局はまた同じことやろう、と
そういう風にしか思えません。もうそういうの飽きた、という感じです。
もちろん、来年、嬉しい驚きとともに、そういう予見が覆されれば幸いではありますが。


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同じ興行で田口良一の二度目の防衛戦も相手発表。コロンビアのルイス・デラ・ローサ。
名前聞いたときは「あらま、古いとこ持って来たな」という感じでした。

ミニマム級でメルリト・サビージョやモイセス・フエンテスと世界戦やったとき、
動画を見た覚えがあります。
もちろん世界に来るんですから、弱い選手じゃないですが、結果としては全部負け。
もう終わった選手かと思っていたら、とりあえず最近試合して、ランク入って、という感じらしいですね。

1位の暫定王者ランディ・ペタルコリンとの対戦は、結局三度目以降に持ち越しですね。
この試合を勝って、内容的にも充実したものを見せ、次に控える「然るべき試合」への期待を高めるような、
そんな試合を期待したいものです。このくらいの相手なら、それが見えなければ、結果だけでは不足ですね。


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さて、来月はいよいよ観戦予定が立て込んでいて、大変なことになっていますが(^^;)
試合スケジュールを見ると、本当に、物凄いことになっています。
11月15日から大晦日までの間に、実に43興行。いやはや、もう...なんともかとも、です。

そんな中、ただでさえ馬鹿な私も、例年にまして馬鹿をやる羽目になっています。
そんなわけで見に行く予定の試合の中で、チケット販売がこういう状況になっているものも。

ひとこと、お客様はご存じです、ということですね。
いや、ホントに楽しみですなー(^^)


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小原佳太vsワルテル・カスティージョ、フルラウンドの動画がアップされました。






全部見て思うことは、ハイライトの印象以上に小原の方が良い、ということですね。
これで引き分けとは、えらくきつい話です。
普通に見て8対4くらいに見えます。日本でやってたら10対2くらいか、
いや、それ以前にどこかで倒してるかもしれませんね。

アメリカでの初試合で、あれだけ実力を出せたら上出来でしょう。
今後は研究され、対策を練られる面もあるかもしれませんが、それも含めて今後が楽しみです。



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新人王たちが直面する希望と苦悩 西軍代表決定戦2015観戦記

2015-11-16 12:54:58 | 新人王戦


ということで昨日は新人王西軍代表決定戦を見てきました。

府立の地下はなかなかの盛況でした。
やはり各地区を勝ち上がってきた選手同士、これまで快勝も多かった選手が、
なかなかそう簡単にはいかない現実に直面する、ほぼ初めての機会かな、
という印象の「ままならぬ」試合が多かったです。
しかしそういう試合ほど、中身の濃いものだったりもしますが。


そういうことで全試合頑張って見てきました。
今回は、オープン戦の段階から、これはええかなと目を付けた選手や、
えらい戦績の選手もいて、G+とスカイAで、事前の試合もきっちり予習済みな上、
先日は東の決勝まで観戦してきたので、先のことまで楽しみにしつつの観戦でした。

結果、全日本も楽しみやなー、と思う階級があれば、残念ながら...と思うものもあり。
試合数が多いので、出来る限り簡単に、メモ程度ですが戦評。


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各選手の戦績は試合前のもの。表記の無い試合は5回戦。
上が西日本、下が中部・西部日本対抗戦の勝者です。

ミニマム級(4回戦)
北村流生(六島) 6戦5勝(1KO)1敗
安藤勇太(畑中) 3戦2勝1分

北村3-0判定勝ち。
立ち上がり、低い姿勢で右から入る安藤に、やりにくそうな北村、右フックでダウンを喫する。
ダメージありと見えたが、懸命に立て直し、動いて離れ、左ストレートでボディ攻撃。
安藤動きが止まり、北村の左決まって3回には逆にダウン。4回も北村が抑えて逆転勝利。

北村は悪い立ち上がりからしっかり挽回。足捌きと左の上下が良い。
東の小浦翼は手も足も速く手強いが、攻めを急く選手でもあり。
サウスポーの優位性を生かし、慌てず対処して、正確に左を決めたい。


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ライトフライ級(4回戦)
ユーリ阿久井政悟(倉敷守安) 5戦4勝(2KO)1分
大城信博(琉球) 4戦2勝(2KO)2分

ユーリ阿久井3-0判定勝ち。
大城が積極的に連打。手数では大城も、阿久井は大半をブロック。
初回右アッパー、2回左ダブル、ワンツーなど、時に鋭い攻撃が目を引くが、
攻め手が少なく受け身に過ぎる印象も。4回も見ていたが、最後に左カウンターで
大城をぐらつかせて攻め、ポイントは抑えた。

昨年惜しくも敗退も、好選手として印象を残したボクサータイプの阿久井、
冷静に見て外し、というのは良いが、もう少し攻め手を増やしてほしい。
技術面では今年の全階級でもトップクラスだけに、全日本獲ってもらいたいですね。


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フライ級
坂本真宏(六島) 4戦4勝(3KO)
吉房克曜(トヤマ) 4戦4勝(1KO)

坂本2-1判定勝ち。
吉房足使うが少し腰高で雑。坂本追うが手数が出ない。初回最後にワンツー。
2回坂本左右フック。3回、吉房の足捌きがこなれてくる。ジャブで坂本をコントロール。
4回、坂本ジャブを食いつつ右ヒットも、バッティングで出血。吉房も疲れたか、スリップ。
5回、吉房奮起して足使い、坂本を捌く。坂本ヒットあるも単発。

坂本は勝ったものの打たせる傾向あり。強打は魅力ですが、その辺が不安。
吉房はよく動いて、3回、5回はクリアに取ったと見えたが、微妙な回を取れなかったか。
さうぽん採点は48-47で坂本。無理矢理振り分けたら、攻勢点で坂本、と見ました。


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スーパーフライ級
平野拳生(風間) 5戦5勝(3KO)
井上太陽(広島三栄) 5戦4勝(3KO)1敗

井上不戦勝。平野の計量失格による。
これは会場に行くまで知らず、がっかりしました。今年の目玉選手のひとりだったのに。
リングに上がって挨拶した井上、相当腹立たしかったのでしょう、終始険しい表情のままでした。
何とも言いようがありません。非常に残念です。


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バンタム級
清瀬天太(姫路木下) 8戦6勝(1KO)1敗1分
水野拓哉(松田) 8戦7勝(7KO)1分

清瀬2-0判定勝ち。
本日のメインイベントという感じの一戦。注目は、圧倒的な戦績どおりの強さと評判の水野。
長身、リーチに恵まれ、鋭いワンツーから下に返す左ボディに必殺の威力を秘める。
その試合ぶりを何試合か見た人いわく「単に倒すだけじゃない。相手がことごとく大の字か悶絶するか」
という感じだそう。
対する清瀬はKOこそ少ないが、攻防共に堅調で、よく動いて外し、攻める丁寧なボクシングが良い。

この日出た青コーナーの選手中、一番の大応援団から声援を受けた水野、花道を満面の笑顔で駆け抜ける。
初回、水野余裕の表情で見ている。仕掛けるのは常に清瀬。よく動き、右から入ったり、左返したりとヒットを取る。
2回、水野出て右ストレート、しかし清瀬同じパンチをリターン。水野は得意の左ボディをのぞかせるも、
清瀬はよく動いて水野の手数を封じ、再三右を当てる。水野カット、パンチによる。

3回、水野は「そろそろ捉えないと」という風で攻めるも、ミスも目立つ。清瀬は良いペースだったが、
やや打ち気が出たか、動きを止め加減で打ち合う。ここはパワーでまさる水野が有利。
清瀬左フック好打も、水野が右、左ボディやアッパーで打ち勝つ。
4回、両者激しい打ち合い。水野アッパーに左ボディ、清瀬アッパー返すも水野がスリーパンチ。
清瀬右決めるが、打ち合いでまたも水野がまさる。
5回、清瀬は連打、右カウンター。水野は手数を増やして追う。清瀬単発ながらリターンパンチが決まる。
水野は懸命に右や左ボディを繰り出すが、清瀬奮起して応戦、打ち合い、ゴング。

さうぽん採点は48-47、清瀬。公式採点は同スコアが二人、あとは48-48でした。


水野は試合前から余裕の笑顔で、立ち上がりもまるで「いつでも倒せる」と言わんばかりでした。
言ってはなんですが、相手も馬鹿じゃない、西のトーナメントを勝ち上がってきた選手なわけで、
しかもこれだけ映像資料が豊富な時代において、当然研究もされ、対策も練られ、さらにいうなら、
強敵相手に勝つために、普段以上の猛練習を積んでくるとしたら、これまでのようにはいかない、という発想が
その様子や試合ぶりから、傍目にはまったく感じられなかったのが残念でした。
ことに序盤の失点は致命的で、そのせいで終盤も、相手の粘りを引き出してしまった感がありました。

対する清瀬は、何試合か過去に見て、突出したものは感じないかわりに、全体的にまとまっていて、
よく頭の位置を変え、足も使ってよく動き、手数も出る好選手だとは知っていました。
強敵相手に萎縮せず、スタートから集中していて、攻め込まれて足が止まる場面も乗り切り、
最後までやるべきことを全てやりきって勝った試合ぶりは予想以上で、大いに称えたい、見事なものでした。

全日本の相手は技巧の長身サウスポー武田航。
今回とはまったくタイプの違う、しかしまたも強敵ですが、全力ファイトに期待です。


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スーパーバンタム級
金井隆明(ロマンサ雅) 9戦6勝(3KO)3敗
伊藤真嗣(蟹江) 7戦4勝(1KO)2敗1分

金井2-1判定勝ち。
初回伊藤がジャブを決めるが、終盤金井が右から連打。2回、金井が出るが伊藤の右カウンター。
3回、金井が手数で押す。4回、打ち合いになり、伊藤が右ダイレクトを決める。
5回、伊藤がジャブ、右アッパーなどで抜け出す。金井は左フック好打するもミス多い。

さうぽん採点は48-47伊藤。公式採点は割れていました。
金井の全日本の相手は、東の決勝で初回KOを決めた市村蓮司。
初回KOだから強く見えるのは当然ですが、右クロスの威力はなかなかのもので、
まずは立ち上がり捉まらないように注意して、粘り強く闘いたいですね。


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フェザー級
永野祐人(グリーンツダ) 5戦5勝(2KO)
仲里周磨(ナカザト) 4戦4勝(3KO)

仲里5回KO勝ち。
永野は低い構え、目で外して、カウンターを狙う変則気味なスタイル。
仲里は小柄な父君と違い、大柄で長身。
初回永野がカウンターを見せ、仲里は手が止まる。2回仲里は右のダイレクトを決め追撃。
3回以降、仲里は硬い印象だったがほぐれてきたか、手数が増え左ボディ、右が決まり出す。
永野は徐々に失速。5回、右から左の返しが決まって永野ダウン、KO。

巧いカウンターで仲里を苦しめていた永野ですが、最後は仲里のパワーが出た一戦。
仲里は全体的に硬く、左リードの数も足りないですが、いったん流れにのれば、
抜群の体格と強打が生きます。良い展開になれば、全日本でも期待できそうです。


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スーパーフェザー級
中谷有利(グリーンツダ) 6戦6勝(5KO)
ファイン新井(関門JAPAN) 7戦5勝(1KO)1敗1分

中谷2-1判定勝ち。
初回、長身の中谷、ジャブを突かず新井に接近され、ガードで顔を覆い、そこから打ち合う。
右ストレート、左ボディアッパーを強振するが、新井が再三右を決める。
中谷の反撃は単調で、同じパンチを強振するばかり。初回にしてもうフォームが崩れている。
2回、中谷右ストレート、新井も返す。打ち合いになる。
3回、中谷リーチを生かせず打ち合う。派手なヒットもあれば、派手なミスもあり。
新井はこつこつ当てて反撃。
4回、両者右アッパー、左ボディ、コンビを互いに決め合う打ち合い続く。パワーでやや中谷か。
5回、さらに打ち合い続く。正確さでやや新井か。

判定は割れていました。さうぽん採点は迷う回を振り分けて48-47、新井。

しかし、判定どうこう以前に、中谷のボクシングに対する心配が、この試合の全てでした。
自分のパンチが決まれば相手が倒れるという前提で試合をしていて、その先の備えが何も無い。
ジャブを出さず、動かず、距離を作らず、同じパンチを繰り返し強振するだけ。
少ないラウンドだからなんとか収拾がついていますが、新人王トーナメントを終えて、
こんな調子で闘っていったら、その先に何があるかは目に見えています。

この日、会場に向かう道すがら、東日本新人王、MTジムの石川元希の姿を見かけました。
当然、中谷の試合を見に来たわけでしょうが、彼の目にはこの試合、どのように映ったんでしょうね。
うまい具合に油断してくれたらええなぁ、というくらいしか、思うことがありません。


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ライト級
松村智昭(グリーンツダ) 5戦5勝(3KO)
市川大樹(駿河男児) 6戦6勝(4KO)

松村3回KO勝ち。
強打の全勝対決。共にがっちりして良い体格。
初回、松村が左右のフックで仕掛ける。当てては動く、良い流れ。
2回やや膠着、揉み合い増える。市川徐々に立て直しているかに見えるが、
3回、松村の右クロスがクリーンヒット、市原後方へダウン、後頭部をキャンバスに打ち付ける。
痛烈なノックアウト。一時は関係者総出で市村を介抱、担架も出たが使用はされず。

MVP受賞の松村、全日本の相手は柔軟な動きが持ち味のサウスポー中嶋龍成。
巧くてやりにくそうな相手だが、ちょっとスタミナに不安もあり?という印象でした。
強打を狙いすぎず、ボディを攻めるなどして、止めてから狙えたら最高ですね。
なかなか簡単にはいかないでしょうが。


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スーパーライト級
福山一磨(森岡) 12戦5勝4敗3分
藤田光良(鹿児島) 8戦6勝(3KO)2敗

藤田2-1判定勝ち。
サウスポー藤田が左ストレートを上下に決めてリード。福山はパンチの正確さに欠ける。
4回、福山の右から攻勢、藤田少しバランス崩す。5回、藤田やや疲れか失速気味。
福山果敢に手数を出すも逆転ならず。

左のタイミングに目を引くものがあった藤田ですが、全日本の相手は東のMVP、河田神二郎。
柔軟そうな筋肉を持つパンチャーです。巧く空転させるためには、まずスタミナ強化が大事でしょうか。


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ウェルター級(4回戦)
ジラフ麒麟神田(千里馬神戸) 6戦5勝(3KO)1敗
斉木新悟(コパン星野) 3戦3勝(3KO)

神田2-1判定勝ち。
初回、長身、大柄な神田は左を前に伸ばした構えをレフェリーに注意される。たしかによろしくない。
2回、斉木はリーチに阻まれなかなか入れない。神田はたまに長い右ストレート伸ばす。
3回、斉木が前に出て攻める。ヒットはわずか。4回、神田が足使い、ジャブ、右を出す。

あまりこういうことは書きたくないですが、内容に乏しい試合。判定は「どちらとも言えません」という感じ。
誰も彼もがそんな、傍目の思うように出来たら苦労ないわ、ということは承知の上で敢えて言いますが、
せっかくあんな良い体格をしているんだから、遠くからジャブを正確に当てられたら、それだけでどんなにいいか。
今後の改善に期待します。


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ミドル級
ロックハート・ブランドンシェーン(森岡) 8戦5勝(4KO)3敗
冨尾紘毅(冷研鶴崎) 11戦5勝(5KO)6敗

ブランドンシェーン4回KO勝ち。
初回、筋骨隆々の小柄なブランドンシェーンが右フックを振って攻めるが、富雄右合わせて
ブランドンシェーンが膝をつく。判定はスリップ。この辺はよくわかりませんでした。
3回、富尾が前に、細かく連打。ブランドンシェーンが左、右フック。
4回、ブランドンシェーンの右フックがカウンター気味に決まり、富尾ダウン。
終わったかと思ったが富尾立ち上がる。場内騒然。しかし再開後追撃2発でストップ。

柔軟さには欠けるが強打はさすがのブランドンシェーン。全日本はまだ2勝1分のキャリアしかないが
アルバニア人の37歳ボクサーとして話題になったアルティン・ペパを破った長濱陸が相手。
ここはキャリアの差を生かして、強打を決めて欲しいところ。
長濱は東日本、全日本と新人王決勝で外国人ボクサーと連戦です。これは珍しいような気が。


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そういうことで、つらつら書いてたらえらく長くなってしまいました。やれやれ。
まあ覚え書き半分ということで。
判定に関する見解は、見方はそれぞれ、ということでご了承願いたいところです。
今回はけっこう良い席で見られたんですが、だからといって試合の全景を余すところなく見られるか、
というと、そうとも限らなかったりもしますし。

しかし、何よりも残念だったのはスーパーフライ級ですね。
事情に違いはあれど、東と西がそれぞれ、決勝戦なしで代表が決まったわけですから。
ひどい話になってしまったなぁ、と残念です。梶颯vs平野拳生、見てみたかったなー。
(よく考えたら私、両方とも会場に足運んでは空振り喰らってるんですよね。とほほ、です)


ということで、来月の全日本決勝ですが、ありがたいことにG+で生中継があるので、大いに楽しみです。
西軍の勝算いかに、という話については、当たり前ですが階級ごとに違ってきます。
その辺は今回、それぞれの戦評にも書いたり書かなかったりしましたが、
あまり深く突っ込まず、行間を読んでいただけたら、というところで逃げて(笑)各選手の健闘に期待します。

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田中恒成初防衛発表 最難関ではないが、危険な「強振」挑戦者が相手

2015-11-11 10:02:12 | 中部ボクシング



大晦日TBS興行は、大阪で井岡vsレベコが発表済み。高山vsアルグメドは内定。
田中恒成はというと、愛知県立体育館で初防衛戦が発表されました
相手は4位のビック・サルダールとのことです。

試合は大阪の試合と二元中継、ってことですが、開始時間が夕方4時だとか。
この辺、生中継の地域と、そうでない地域があるってことでしょうか。
それとも放送されない地域もけっこう出てくるのか。ちょっとわかりませんね。
これに続けて、井岡や高山の試合を5時くらいからやるというのなら良いのですけどね。
それなら長引いてもTV東京と被らないですし。

しかし、今年も当然、「スポーツバラエティ」企画の合間にボクシング、ってことになるんでしょうけど、
ボクシング以外に用が無い、私のような視聴者は、録画しながら見たいとこだけ見る、
という感じになってしまいますね。
TBSも自前のCSチャンネルで、ボクシングのみ生中継って、やってくれませんかねえ。
喜んで契約して視聴しますけど。所詮、少数民族の声でしかないんでしょうか。


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そんなことで田中恒成、ミニマム級では相当減量がきつそうで心配ですが、
まあどうしたって初防衛もやらずに返上とはいくはずもなく、試合が決まりました。

高山勝成との統一戦は来年以降に先送り、みたいな話で、その事情にまつわる話の中には
「ええ、何ソレ」なものも小耳に挟んだりしましたが、まあそれは置いといて。
個人的にはこの試合突破したら、もうそんな話は捨て置いて転級してもらいたい、と思います。
選手が良いコンディションで闘うことこそ一番大事。じゃらじゃらした話はどうでもいいです。


で、対戦相手は元王者で3位のメルリト・サビージョと、彼と引き分けたことのある1位カルロス・ブイトラゴ、
その間に挟まった2位、榮拓海がいますが、4位のビック・サルダールが選ばれました。

サビージョとブイトラゴの試合は動画で見ましたし、榮も新人王戦のとき見たことがありますが、
このサルダールについては未見でした。で、動画検索してみたら、とりあえず三試合発見しました。


2013年7月13日、デビュー戦。ファニト・フンダンテを初回KO。
黒グローブ、白と濃紺?のトランクスがサルダール。





ガード設定は高い。相手のガード戻りの前を打ちたいのか、即座にリターンを返す。
この後、ワンツーで早々にダウンを奪う。クリーンヒットしていないように見えたが、
立ち上がったフンダンテ、体勢が揺らぎ、レフェリーがストップ。

スローで見ると、右がフンダンテの頭頂部に入っている。
マイク・タイソンがブルース・セルドンを倒したときが、こんな感じだったか。
ミニマム級の試合で、こういうのは多分、見たことないような。ちょっとビックリです。



デビュー後2連勝の後、3戦目で判定負け。次の4戦目でフィリップ・ルイス・クエドを4回TKO。
2014年3月1日。白地に赤のトランクスがサルダール。サウスポーがクエド。映像は4回のみ。





相手がサウスポーだからか、ちょっと動かざるを得ない?展開。
左フックと左回り、巻き戻して右から入る、対サウスポーの闘い方としては意外に良いが、
一発ずつ強振する意識が強くて、ガードも甘く、立ち位置もあいまいなので、好打されてもいる。
しかしパンチの威力で勝り、右ストレートでダメージを与えると、激しく追撃、すぐにストップに持ち込む。

好機の詰め、迫力とも、これまたミニマム級では稀なものを見せる。


最後は11戦目、今年の7月11日、マイケル・カイビガンを4回KO。
赤字にゴールドのラインがサルダール。ハイライト動画。





インファイトで互いのガードの内側を打ち合う。左ボディを決めて攻勢。
追撃の際には、スイッチして同じパンチを送る。
4回、左ボディから右クロス、ロープに倒れるカイビガンを右で打つ、露骨な反則打。
しかしお咎め無しでそのままKO。かなり問題あり...(--;)


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ということで三試合だけですが、全体的に、かなり強振するタイプです。
足は余り使わず、ガードを高く構え、じわじわと出て、左から打っていく。
パンチはジャブも右ストレートも、左フックも、全部強打する感じ。
組み立てでどうこうというより、効かせて崩し、効かせて次を打ち、倒したいという以外、
あまり考えが無いような風。
フィリピンではこういうスタイルが受ける、とはよく聞く話ですが、典型的ですね。

身体の運びは、そんなに速いわけではない...とは思います。
相手が動くタイプだったらどうか、つまり、田中恒成が足を使ったらどうか?というと、
もう少し色んな映像を見られたらはっきりするんでしょうが、ちょっと不明です。

ガードは高く構えますが、それ以外の防御技術や、動きで外す意識は、そんなには無いか。
しかしパンチ力は、このクラスでは相当なものがあります。
一発ずつ強振しますし、打ち抜きの効いたパンチなので、傍目に綺麗なヒットと見えなくとも
「え、そんな効いてるの」と驚くほど、深いダメージを与える場面もあり。
田中恒成が集中を欠いて「ついうっかり」打たせたら、それが致命傷になる可能性あり、ですね。


ということで、見た映像の限り、現状では上等な作りのボクサーだとは見えません。
しかし、自信満々に強振してくる圧力、強打の威力、そして好機の詰めに見られる「倒し慣れ」の怖さは、
相手の一瞬の隙をもって、勝敗を決してしまうだけのものがあります。

基本的には、田中恒成が動きを止めず、丁寧に動いて外して、捌く形を維持出来れば問題ないとは思います。
しかし、減量苦その他の要因から、フリアン・イエドラスや原隆二との試合で見られた、
相手に好打を許し、受け身になるような場面があるとしたら。

決定戦で勝って、上位相手に指名試合、という流れから外れた挑戦者選定なのは事実ながら、
そういう話を脇に置いて見ると、初防衛戦にしては、けっこう危ない物件かもしれないなぁ、と思います。
最強挑戦者相手の試練の一戦、という程には達してはいなくても、田中恒成の、世界王者としての実力が、ある面で端的に問われる。そういう試合にしてくれそうなものは、最低限持っている、そんな印象です。






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良くも悪くも変わりなし 村田諒太、ベガス初登場で判定勝ち/小原佳太動画追加

2015-11-08 17:30:23 | 海外ボクシング



一応、結果知らずに録画放送を見ました。
しかし、番組冒頭から煽りVTRもそこそこに、試合映像が流れ始めたので、
ああ、これは判定か、長引いた試合やな、と分かってしまいました。
このあたり、生中継では無いことの弊害ですね。



で、試合内容は、いつもの村田諒太そのまま、という感じに見えました。

パンチ力は、一打で相手を沈めるには至らないが、ダメージを与えるには充分なもの。
ジャブはスナッピーではない代わりに、威力はある。しかし数がやや足りず、後続への繋ぎとしてもいまいち。
ボディ攻撃は効果的。しかし、相手のクリンチの出鼻に迎え撃ちをして、クリンチを止めさせる、
というようなタイミングの妙は見られず。これはまあ、高望みが過ぎるかもですが。
あと、攻撃は全体的に、ワンツーのリズムのみ。3、4発のコンビは数えるほど。緩急なく、単調。

防御はガードの高さは良し。しかしそれ以上の巧さは見えず、隙間を割と高い頻度で打たれる。
これは今後、相手が強くなると危険。2回の打たれ方など、実によろしくない。


と、だいたいこのような感じで、耐久力と粘り強さには一定以上のものがあるが、
攻撃力その他、世界どうこうという話とは確実に差のある感じのガナー・ジャクソン相手に、
傍目の「一見さん」から見れば、単調の一語にしか見えなかったであろう試合展開の末に判定勝ち。
村田諒太の成長ぶりを確認したい、という目で見る我々とは違う位置から見たこの試合は、
到底、華々しいラスベガス・デビューとは言えない、一介の前座試合に過ぎないものだったでしょう。


まあ、日本のミドル級ボクサーとしては、竹原慎二、石田順裕とは差があるものの、
彼らに続く、史上稀なる位置づけに来ていることは事実でしょう。
ガナー・ジャクソンも、もし日本に来てOPBFタイトルマッチを戦っていたら、
かつてのサキオ・ビカに次ぐくらいの、圧倒的な強さを見せるかもしれませんし、
その相手に勝って不満を感じさせるのは、村田諒太の地力の高さでもありましょう。

しかし、今回の試合ぶりは、やはり村田諒太というボクサーの持つ「型」が、
プロの世界ミドル級王座を目指すには、まだまだ改良の余地のあるものだ、と言わざるを得ず、
なおかつその改良は、どうやら容易なことではないらしいぞ、というこれまでの印象を
さらに助長するようなものでした。


とりあえずプロとして、ラスベガスでの実戦デビューだったわけですから、
あまり急いて好試合を求めることもないかもしれませんが。
来年以降、あちらでの試合を増やすような報道もありましたし、次回以降に注目、ですかね。


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で、フロリダで行われた小原佳太の試合は、結果はドローも、小原が健闘、
というか、勝ってたような試合だった、という記事です。

日本の140ポンド級を代表する選手が、米国のリングでその実力を発揮し、
ばりばりのランカー相手に渡り合うなんて、本当に素晴らしいことです。
夢のような、というと言い過ぎで、失礼になってしまうかもしれませんが。

いやこれ、早く映像を見たいですね。
PBCの動画は、まだアップされていないようですが、数日の内にここに上がると思います。

ハイライト動画ありました。

※Youtubeのアカウントに、ハイライトがアップされました。フル動画は数日後に上がるかもしれません。
なかなか画質が良いんですよね。








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落ち着くとこに落ち着いた/TBSの目玉/日曜日はコレとGP/具志堅会長期待の星

2015-11-06 18:42:02 | 話題あれこれ



結局、従来の企図どおり、ですね。
井岡一翔とファン・カルロス・レベコとの再戦。発表ありました

この相手に二度続けて勝つとしたら、それは大したものです。
もし倒したりしたら、それはもう、それなりに。

まあ、色々言いたいこともなくはないんですが、とりあえず来年以降の展開に期待しつつ
大晦日は家でコタツに入って、暖かく見守るとします。
「方針変更」への期待については、結果どうなるかを見る前から、悪い想像を元に
見限ることもなかろ、くらいの感じですかね。


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しかし、他局への対抗という観点からいくと、やっぱり弱い、と見えもします。
TBSも難儀な思いをしてるんやろうなと思ったら、こんな話が

なんかもう、ボクシングなんぞ当てにしてられるか!って感じなんでしょうかねえ。
ま「ボクシング」じゃなくて「イオカ」が主語かもしれませんが。
或いは最初から「当て」になんかされてなくて、まあこんなもんやからしゃあないか、なのかもしれませんね。


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この日曜日は村田諒太ベガス登場の録画中継と、MotoGP最終戦を見るので大忙しです(笑)
小原佳太の試合も、ネットで探して見たいものですね。ライブで見るのは無理でしょうが。

なんかもう、最近は日本のトップが米大陸で闘うことが増えてきて、こちらも割と冷静だったりしますが、
やっぱり凄いことなんですよね。
相手は世界的強豪というわけではないでしょうが、じゃあ他の日本のミドル級で勝てるかというと、わかりませんし。

なんか、世界ランキングの数字ばかりがどんどん小さくなっていって、それに選手としての実像が
追いついていない感じが、ちょっと見ていて据わりの悪い村田ですが、先を焦らず、しっかり闘って
徐々に強くなっていってもらいたいですね。その過程を見たいです。


MotoGPは何だか変なことになっちゃってます
レース本来の勝負とはまた別のところで、争いというか諍いが起こってしまって、ヤな感じですね、実に...。


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具志堅用高会長が期待をかける若手、比嘉大吾の試合は明日
後日G+で録画放送があるそうです。

タイ遠征してKO勝ちでWBCユースタイトルを獲ったということで、
どんなんかなと思って探してみたら、動画がいくつかありました。


2014年6月17日、ホールでデビュー戦。セーンゲン・サックナロンを初回KO。





デビュー戦からタイ人というのは、強くて相手が見つからない選手が時々やります。
もちろん、そうでない場合もありますが、この人は強い方です。
試合ぶりを見るとなるほどという感じ。少し硬くて、距離を見失ったかと見えた直後、
ボディに連打して、最後は左のレバーパンチ。地獄行き、という感じ。



2015年1月12日、韓国での試合で、ポンパユー・チョイヨンジムを初回KO。
デビュー4戦目。





思い切り打ってくるタイ人を、左のジャブかフックか、小さいパンチでカウンターして倒す。
左右アッパーでガードを崩し、追撃して最後は右フックを叩き付け、二度目のダウンでKO。

4戦目なので相手を見て、動いて外して打つ、という型が少しずつ見える。
内、外の打ち分けも身につけつつあり、思い切り打つパンチは軌道が鋭く、重そう。



2015年7月14日、タイで空位のWBCユース王座決定戦に出場。
コンファー・CPフレッシュマートを7回KO。動画はデイリーモーションです


14戦全勝の相手と真っ向から打ち合い。ガードを締めて前に出て、ジャブ、右クロス。
接近したら左ボディを内外から。相手の身体の軸をしっかり打てる力がある。
序盤は互いにヒットの応酬、打たれる頻度も高いが、その都度打ち返す。
4回あたりから徐々にラッシュして打ち込む回数が増え、優勢。
6回は少し疲れも見えたが、左を好打。7回、左ボディから右クロス、対角線のコンビが決まって
コンファーがダウン。ラッシュして最後は左で倒し、KO。

少ないキャリアでの試合ですから、防御は少し不安ですが、果敢さと馬力で押し切ってしまう感じ。
見ていて思わず力が入る、応援しがいのある選手。好機の詰めが厳しいのも良い。


6月、ホールでの内藤ー荒川戦の前座にも出て、良い試合をしたそうですが、
とにかく今後、楽しみなファイターですね。ちょっと今時やない感じというか、
ふた昔前の、一級品のコリアンファイターのような雰囲気も感じます。

明日の試合は、けっこう強敵だと思いますが、どんな闘いを見せてくれるか。楽しみですね。


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