さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

ああ、くだらない

2006-08-30 10:16:51 | 徳山昌守
日刊スポーツにだけしか出てなかったですが、
例の徳山×カラオケボクサーのお話。

http://www.nikkansports.com/battle/p-bt-tp0-20060829-82268.html

あの「平成の増位山」には、私らのような門外漢にはうかがい知れないほどに、
商品価値があるんでしょうかねえ。
世界戦二桁勝った愛弟子を、日本ランキング入りの考慮対象にすらなってない
段階の選手と闘わせたい、っていう金沢会長の神経が理解不能です。
もっとも、徳山本人は、こんな話、全然知らんらしいですが。

ジムの会長さんというものが、いかなる事情を抱えているか知りませんけども、
もうちょっと自分トコの選手の世間体ってものを考えてほしいものです。


それにしても、徳山って、最初に世界獲ったときが一番、幸福だったかもしれませんね。
その後、勝てば勝つほど、つまらない話ばかり、喜べないことばかりで。
あげくにこんなくだらない話に巻き込まれて。

長谷川穂積とやるとか、あるいはWBAの方とか。
または海外進出とか、そういう、前向きで夢のある話って、ないんすかねー。

あるわけないすよね...ああ、くだらない。


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三谷将之、日本バンタム級チャンピオンに!

2006-08-27 23:08:50 | 関西ボクシング
なんか、ちょっと前に同じようなことを書いた覚えがありますが(^^ゞ
まー、それはおいといて、またもIMPホールにて、
日本バンタム級王座決定戦を見てまいりました。

メキシカン相手の苦戦を血肉に成長過程の「高砂のサラテ」三谷将之と、
前OPBFチャンピオンのクマントーンを下し浮上した、
浪速のメキシカン、健文「エスプロシボ」トーレス。

宿命に導かれた若武者ふたりのこれまでについては、
今月号のボクシングマガジンに特集されていました。
かつてクーヨ・エルナンデス門下から協栄所属を経て世界を獲った
WBCライトフライ級チャンピオン、ヘルマン・トーレス(大関トーレス)の
息子と弟子が、日本王座をかけて激突したわけです。


オープニングヒットは健文の右でした。
しかし三谷は、ジャブから速いつなぎの左フックを、
ボディから顔面に返すパターンでコンビネーションし、
健文に攻勢を取らせません。

対する健文は、右のパワーショットを時折決めるのですが
三谷の、ボディブローを常に交えた、速い左にペースを握られてしまいました。

健文の攻撃は、どうしても三谷の速い左に遮られ、単発に終わります。
劣勢の健文は、果敢に打ちかかりますが、終盤はダメージの蓄積か、
三谷のコンビネーションで、一瞬よろめく場面も。

採点は97-93×2、96-96の2-0でしたが、
内容的には三谷が文句ない勝利で、日本バンタム級チャンピオンとなりました。
ちなみにさうぽん採点は98-92で三谷でしたが、
健文のパワーショットを高く評価すると、もう少し競った採点もあり得たかもです。


ところで、三谷ですが。
終盤、数発打った以外は、右をまっすぐきちんとは打ちませんでした。
外回りの、当てる気のないようなパンチは何度かありましたが。
ひょっとしたら、また拳の故障なのかもしれません。

いずれにせよ、ほとんど左「だけ」のコンビネーションで
健文を圧倒した三谷は、やはりさすがと言えますし、
メキシカン相手に苦しい試合をしてきたことが、タイトルマッチで生きた感じです。


対する健文は、やっぱりまだ若いなあというところでした。
あれこれ場数を踏んできた三谷とは、経験の差が出たと思います。
中盤までは、そんなにダメージを受けたわけでもなかったと思いますが、
三谷の速い連打に対し、一本調子の一発狙いになってしまいました。


しかし、若い両者の、互いに知った者同士の闘いは、それゆえに、
最後までスリルと緊張感に満ちた、見応えあるものでした。
攻守の切り替えが速い三谷に対し、健文も必死に食いついていったので、
常に息の抜けない打ち合いが続きました。

両者のスリリングでスピーディーな攻防を見ていると、
ああ、若いっていいなぁ、なんてことを思って、しみじみしてしまいました(^^;)


共にまだまだ若く、これからの選手です。
また、大きな舞台で拳を交えることだって、あるかもしれません。
とりあえず、今日の勝者は三谷将之となりましたが、
彼とて今日の試合が、生涯最高の試合なわけではありませんし、
そんなことでは困ります。健文とて同じことです。

果敢に闘った両者に拍手を送り、来たる未来に、さらなる期待をかけつつ、
彼らの今後を見守っていきたいと思いました。

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直接再戦

2006-08-22 22:46:42 | その他
ランダエタ×亀田戦、直接再戦が行われるとのことです。

「(ランダエタから)逃げた、避けた、と言われてまでボクサーを続けたくない」と、
本人が再戦を強く希望したそうで。
かなり悲壮感が漂いますが、この言葉こそが、今までのしょうもない、
仕込み通りの粋がりとは違う、ボクサーの魂の叫びってものありましょう。

しかし、残念ながら、分不相応な相手との試合がふたつ続くわけで、
やはり、こないだの試合はちゃんと負けにしといてあげないと、
という思いを新たにする話でもあります。

正直、こないだの試合見る限り、亀田に勝機があるとは思えません。
ランダエタの体格が、亀田のそれを上回ることがはっきりした今、
ランダエタが亀田を下回る要素は、本来、何もないわけですから。


ただ、前回のあの内容でも亀田勝ちになり、
そしてそれを妥当だということにしようとする勢力が存在する以上、
次回、もうちょっと亀田が頑張れば当然勝ちになり、
それは亀田の「名誉回復」であるという主張がなされるのでしょう。

どうしてもそういう背景を考えてしまうので、
ランダエタの詰めの甘さが、またしても...な結末を呼ぶ、
そんな嫌な予感が先に立ちます。

(この間の試合にしてからが、この点を指摘して「ランダエタの片八百長」だと
 断じる識者もおられます。私はとりあえず、ランダエタってああいう選手だから、
 という納得をしていますが)


いずれにせよ、再戦するからには、共に前回とはひと味違うところを見たいですね。

まず、ランダエタには、前回の詰めの甘さに対する悔恨を晴らすような攻撃をしてほしいです。
私のような、いらんことばっかり考えてしまう奴に、これがボクシングや!という迫力、
何が何でも勝ちを掴み取る凄みを、もう少しでいいから、見せてもらいたいと思います。

で、対する亀田なのですが。
正直、彼にボクサーとして期待したいと思うことはありません。
ただ、勝ち負け以前に、この再戦が、今までの「御輿ボクサー」からの脱皮を果たすための
第一歩となれば、それが一番の幸いではないでしょうか。

ちょっときついようですが、そういう風にしか、今のところ、思うことがありません。


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ちょっと目に余るので

2006-08-21 23:51:11 | その他
以前、何とかしてランダエタ×亀田戦の判定を妥当なものだとしたがる勢力について
ちょろっと書きましたが、未だその勢力は必死の努力を続けておられます。

主に、ボクシングファンなら誰でも知っている複数の大手ジム(協栄のみならず)と、
それらに近い古株ボクシング・ライター、スポーツ新聞メディアなどがその「勢力」を
形成しているわけですが。

もし亀田が大阪のジムに所属し続けていたら、ここまで業界の「体制」側に
保護されることはなかっただろうなと思うと、感慨深いものがあります。

もちろん、判定について論議すること自体は、悪いことじゃないんですが、
あまりにも一方的な決め付けが目に余る記事を、いくつか紹介します。


http://www.ring-japan.com/joe/wwwjoe.htm

ジョー小泉という人は、世界チャンピオン十数人分の存在価値がある
偉大なボクシング人だと思っております。
知識、経験(実績)、知名度、人脈、どれを取っても抜きんでています。
この人物の存在は、日本のボクシングにとって大きな幸福である、と
過去形ではなく現在進行形で思っております。

しかし、やはり国際マッチメイカーと評論家というふたつの相反する立場は
ジョーさんといえど両立させられるものではないようですね。
判定に関する意見は良いとしても、ちょっと疑問を感じるところがあります。

TV解説者は森田健、内田正一らベテランにレクチャーを、とのことですが、
あんな偏向判定、偏向裁定の名手たちに、一体何を教われと?

ボクシングの尊厳を傷付けたのは「試合後の騒動」ではなくて、
あの試合の「判定」そのものだったと思うのですが?

「長くボクシングを見てきたファンの声」こそが、あの判定を強く疑問視しているのですが?


まあ、これ以上は止めますが、あまりに苦しい論理展開に、少々げんなりです。
ジョーさんによってボクシングへの知的関心を広げた多くのファン方々も、
今、同じ心境かと思いますが。

かつてヘクター・カマチョ×エドウィン・ロサリオ戦の解説で見せた歯切れの良さは、
残念ながら遠い過去です。
「ニューヨークの人気者であるカマチョを護る為にこんな政治的判定が出た」
試合後、即座にこう断じたジョーさんはとてもカッコ良かったんですけど、ね。


さて、ボクシング・マガジン元編集長の原功さんは、
アサヒ芸能というおやぢ週刊誌にて、浜田、大橋、その他各氏、
あの試合を僅差と見て、試合後の騒動は異常だ、という声「だけ」を集めて
記事を書かれています。

まあ、上記の「勢力」に属する方々の声だけを集めた、偏向報道の見本みたいな記事でした。
それらの方々から遠く離れた、ボクシングジム会長諸氏からは、

「亀田の試合はボクシングじゃなくて、別団体の興行」
「ああいう判定をされると、現実に悪影響が出て、本当に困る」

という、切実な声が発せられているのですが、
もちろん、そういう声を原さんが拾い上げることはありません。
嘘でも「元専門誌編集長」なんですから、仕事の上の「よしみ」よりも、
ボクシングそのものを大事に思う気持ちが感じられるような記事を書いてもらいたいものですが。


そして出たのが今日のスポーツナビ。

http://sportsnavi.yahoo.co.jp/fight/other/headlines/etc/20060821-00000036-spnavi-spo.html

バッシングに真っ向反論、だそうですが。
どこがどう「真っ向から」反論なんでしょうかね、コレ。
どこをどう見ても話のすり替えでしかないんですが。

例によって「今まで倒した奴を呼んで早く倒せばいい」理論が炸裂してますが、
早く遅くなんて、誰も問題にしてないってことが、どうもわかってないようですな。

また、金平会長は、

>「日本人のボクサーでも紙面上で『亀田とやりたい』とかいろいろ言ってくる人はいるけど、
>直接オファーは届いてない。それじゃあ、ただ宣伝してるだけでしょ」

と言いますが、じゃあ、オファーが来たら受けるかどうかについては、
実のところまったく言明していません。
亀田兄弟は誰の挑戦でも受ける!大喜びで受けたるわい!とは、
口が裂けても言いません。

...誠に、あほらしい限りです。
これをどう見たら「真っ向から反論」なんですかね。
マスコミさんも、こんなややこしい取材対象に対して、本音ではどう思ってるんやら...。


まあ、今更ムキになってあれこれあげつらうのも、くだらないといえばそうですが、
しかし少々目に余りましたので、くだらないあげつらいをやってみました(^^;)


くだらないといえば昨夜、二男の試合やってましたね。
大変、お強うございました( ̄▼ ̄)←なんやこの顔は...。

なんでもパンチの威力はヘビー級で、宇宙一強い、と自分で言うてましたね。
自分で言うくらいなんやから、きっと間違いなく、そうなんでしょう。
歌も上手いし、絵も描ける。目指せボクシング界の増位山( ̄▼ ̄)
                                    ↑だから、なんやねんこの顔わ。


歌はちょっときついのでパスさせていただきましたが、インタビューは
ちょっとだけ見ました。
えらい口のきき方しますなー。兄貴は性根、気の弱いとこがまだ見えますが、
この子は強気なアホですね。痛さ倍増です。

しかし、あんなガキにあんな口のきき方されて、それでも敬語で取材して、
ヨイショ記事書かないかん。
スポーツ新聞の記者さんたち、自我崩壊寸前かもしれませんね。


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敗れてもなお美しく

2006-08-13 22:38:27 | その他
ということで、土日連続観戦をやりました。
12日後楽園ホールで日本ミニマム級タイトルマッチ、
13日クレオ大阪でOPBFスーパーライト級タイトルマッチを見ました。

12日の方はもう、初めて生で見る小熊坂諭に呆れ果てました。
左ストレート、右アッパーをカウンターするために待ち続け、
それが外れたら、あとは全部クリンチ。インファイトには一切応じず、
さりとて足を使うでもなく、とにかく100%クリンチ。

今まで映像では何度か見ましたが、直に見るとあんなにもひどいのですね。
試合が進むにつれ、別に強いて思い入れがあるでもなかった三澤照夫に
大声で声援をしてしまいました(^^;)

試合はやや三澤リードで迎えた9R、ちょっと足がかかっていたか
プッシュ気味かな?てな風に見えた三澤のダウンが大きく響き、ドロー。
また同じカードで決定戦をやるのでしょうが、もう小熊坂の試合は見たくありません。

しかし久しぶりにお会いしたミニマムマニアさんは
「今日の小熊坂選手はいつもよりずいぶんクリーンでしたよぉ」
と、遠来の観戦者のアゴを外すようなコメントをされました。

...やっぱ、もう見たくありません、ハイ(;-_-)ノ



そんなことで本日13日は、平成の歌麿・山本大五郎、
待望のタイトルマッチでした。
彼の試合は徳山や小島の試合を見に行くたびに、再三見ることがあったので、
やっぱタイトルマッチともなれば見に行かねば、ということで観戦しました。

先日、「とりいそぎ」のところにこの試合についてコメントいただきまして、
その返礼にこう書きました。

>私は正直に言って、金有利の予想ですが、
>大五郎の右ストレートにも期待をしています。
>先手を取って突き放し、距離を取れれば勝機はあります。

私はもちろん、いかに金正範がタフであっても、大五郎の右ストレートが決まれば、
金の前進をくい止め、距離を確保出来ると思って、こう書いたわけです。
しかし現実は違いました。

1Rから、にかにか笑って余裕を見せ、右を自信満々にかぶせてくる金に対し、
大五郎は左を当てて反撃します。
2Rからは大五郎が相打ち気味の右ストレートをもろに決める場面もありますが、
金は笑顔こそ減ったものの、小さいボディブローや右アッパーを連打して
ぐいぐい前に出て反撃します。

3R以降は場内に悲鳴と歓声が交錯する打撃戦が繰り広げられ、
大五郎の右ストレートが何度もクリーンヒットするのですが、
金は一瞬ふらつく場面こそあっても、そこから止まらず前に出続けるので、
大五郎はストレートパンチの距離を維持出来ず、打ち合いが続きます。

双方がぐらぐらする打ち合いの中、徐々にタフネスにまさる金がペースを掴みます。
ポイントは競っていたと思うのですがダメージと疲れで大五郎苦しく、
7R、ついに力尽きて倒され、立ち上がりましたがレフェリーがカウントアウトしました。

今まで見た大五郎の試合の中で、間違いなく最高の試合だったと思います。
しかし、大五郎は勝者とはなれませんでした。
チャンピオン金正範の方が強かったから、です。

しかし、試合を見ていて、ああ、これぞ真のボクシングだなと思いました。
自分より強い相手に、全身全霊をかけて挑み、勝利を手にするために闘う。
山本大五郎、力及ばず敗れましたが、それでもなお、その姿は美しかったです。
何の慰めにもならないでしょうが、彼の闘いぶりを、大いに称えたいと思います。

そして、試合後、大五郎の勇敢さを称えるように、何度も何度も、
大五郎に言葉をかけ、抱き合っていたチャンピオン、金正範にも、
その強さに脱帽し、そして、拍手を送りたいです。


試合後、もうひとつ印象的だった光景。
青コーナーのスツールに腰掛け、うなだれる大五郎に、
渦中の世界チャンピオン徳山昌守が、ひざまづいて何事か声をかけていました。
おそらく後輩の健闘を称えていたのでしょうが、彼の眼前で繰り広げられた
この熱闘は、彼の心に、どのように響いたのでしょうか...。


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天国の拳友に捧ぐベルト

2006-08-09 22:09:29 | 名城信男
http://www.nikkansports.com/battle/f-bt-tp0-20060809-73050.html

名城信男が、故・田中聖二さんの墓前に世界のベルトを持って、
勝利の報告をしたそうです。

IMPホールでふたりの激闘を目の当たりにしてしばらくのち、
改めて試合の映像を見る機会がありました。
全身全霊をかけて、それぞれの夢のために闘う、ふたりのボクサー。
あの悲劇的結末を知ってなお、ボクシングって、本当に美しいなぁ、
などと思った自分がいました。


今、本当に、しょうもない奴のしょうもない試合と、
それにまつわるしょうもない話題がボクシング界を覆い隠していますが、
それでも私は(頭脳警察の曲みたいですが)ボクシングを見ることを
止めはしないでしょう。
私は、すでに美しいものを見てしまっているから。

そんな気持ちを新たにした、この話題でした。


ボクサーとして、最高の形での供養だと思います。
改めて思います。名城信男は、本当に立派なチャンピオンです。
田中聖二さんも、きっと喜んでくれているでしょう。


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世界最高の審判(^○^)

2006-08-06 23:17:12 | その他
TVを見るともなく見ていると、どうにかこうにかして亀田を擁護しないと
いかん理由が、メディアにはあるようですね。
それが何か私には分かりませんが、ほんとに一生懸命です。

TBS系の番組は一切見ていないのですが、
まあ、VTRは亀田の打ってるとこだけ流し、
みんなで擁護する、ってことみたいですね。
おおかた、想像どおりではあります。


しかしタチの悪いのが、採点基準云々の話です。
僅差のラウンドも10-9になるので、
ダウンがあった10-8のラウンドも、2ラウンド取り返せば
相殺されるのであり、中盤の僅差のラウンドを亀田が取っていたから、
あの判定は不当ではない、という理屈ですね。

しかし、あちこちで言われているとおり、
1Rが10-8、11R、12Rも10-9でランダエタとなると、
すでに4ポイントリードであり、これを亀田が挽回するためには
残りの9つのラウンドのうち、7つ取らないと勝てないのです。

断言しますが、そんな採点はあり得ません。
くどくど言う値打ちのない話です。
普通に見たらわかるやろ、というだけのことで。


ところがこの理屈の元で、亀田を擁護しようという動きがあるのです。

まず、他ならぬJBCに。
あの試合について「明確にどちらの勝利とも言えない」としたそうです。
妖怪小島が去り、期待の集まる安河内新体制のJBCにも、色々課題はありそうですね。
今のところ、国内問題に関しては暖かく見守りたいと思っていますが...。


そして、先ほど放送していたフジTV「スタメン」たらいう番組。
「ベネズエラで緊急取材」「世界最高の審判が亀田戦を語る」っていうから
ちょっと興味を惹かれて見てみたのですが。

「ベネズエラで緊急取材」っていうのは、
ランダエタの自宅を訪問するも、留守(なんじゃそりゃ!)。
そして「世界最高の審判」っていうのは、誰かと思ったら、
なんと、あの森田健氏でした(;-_-)ノ

ほんま、正気を疑う、ものすごい大ボケであります。
あの森田健が!世界最高の審判!
いやー、まいったすねー、こりゃ。
ま、もう辞めた人、死にゃあ仏の例えもあり、今更どうこう言いませんが...( ̄▼ ̄)


ほんと、TVの世界ってのは、ことボクシングに関して、モノのわかった人間は
ただのひとりとて存在しちゃいかんことになっとるんですかな。
まあ、亀田の話題が純然たるボクシングの話題とは言い切れませんので、
ある意味これも当然かもしれませんが...。


とにかく、この話題がすべてみたいにボクシングを語られるだけでも
充分に恥ずかしいことですが、こんな理屈にもならん理屈で、
どないかこないかしてあの判定結果を正当化しようっていうのは、
二重三重の恥です。誰が意図してこんなことやってんのか、
私には想像もつきませんが、一刻も早く止めていただきたいですね。


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勝手に殺さんといてんか

2006-08-03 22:10:07 | その他
TV見てましたら、二宮清純という電波芸人が、しかめ面をこさえて、
ボクシングの行く先を憂うスポーツライターの役を演じておりました。

昨日はボクシングが死んだ日である、などという戯言を皮切りに
ホリエモン騒動まで話は走り幅跳びしておりましたが、
要するに亀田に苦言を呈し、ボクシングの現状に不安を表明するという役どころでした。


しかし、人間てのは、仕事となればどんな手の平返しでもやってのけますね。
以前、亀田について「この男は、いったいどこまで強くなるのだろうか」なんて
名文句で締めくくるヨイショ記事を書いてたのはどこのどなた様ですか、と
いぢわるな質問をしたくなりました。


しかし、ワールドカップのにわかサッカー評論家のごとく、
にわかにボクシングを語る人の多いこと。

誰かひとりでも

「亀田なんてのは特殊な存在であって、
徳山昌守とか長谷川穂積とか名城信男とかイーグルとか新井田とか、
キムやんとか内藤とか榎とか、他に良い選手はいくらでもいるんですよ」

と言う人間がおらんものか、と思いますが、案の定、誰もおりません。


結局、どの局も、亀田批判であれ擁護であれ、
亀田陣営の基本方針である「亀田以外に人は無し」という縛りから
逸脱することはないわけです。

ところが、それならそれで亀田限定の話を延々としてればいいものを、
中にはボクシング界の体質がどうのこうのと言う輩がおるのです、これが。
冒頭に書いた「昨日、日本のボクシングが死んだ」が、その典型です。


ほんま、お願いしますよ。
勝手に「亀田=日本のボクシング」にせんといてください、電波芸人の皆さん。
勝手に、日本のボクシングを殺さないでください。
私ら、他に面白い試合いっぱいあるし、見たい選手もいっぱいおりますんで、ね。


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誰も得をしない

2006-08-02 23:47:46 | その他
えー、さきほど録画を見終えました。
またしても毎度のとおり、とりとめもなく書くとします。


まず、正直にごめんなさいします。
想像していた試合とは全然違いました(^^;)

試合前日にわかったようなこと書くのは、
金輪際止めたほうがいいっすね。
もー、もー、赤恥全開っす。
blogのタイトルを「さうぽんの赤恥拳闘日記」にせないかんですね(^^;)

しかし、しかし、言い訳じゃないですけど、
今夜のような強いランダエタを、みなさん想像されました?
我が心の師は「お茶の間に見せたくないボクサーNo.1」と断言されましたし、
新井田戦の記憶も、懐はやたら深いが踏み込まれたら何の芸もない姿だけ。

本人が、タイトル戦のチャンスがあったからミニマムでやっていたが
ベストはライトフライ級だ、という主旨の発言をしていたそうですが
本当だったのですね。
いくつかアラも見えましたが、総じてパンチの精度と冷静な位置取りで、
攻防ともに出色の出来でした。
少なくとも、今の亀田興毅には、いかにも荷が重い相手でした。


亀田についてですが、弱冠19歳、わずか12戦目、しかもキャリアと呼べる
まともな試合がほとんど無いボクサーが、初回にダウン食ってなお、
最終回まで粘り続けたというのは、ある意味すごいと思います。
喧伝されているとおり、練習量はやはり半端ではないのでしょう。

あまりに稚拙な防御技術、距離感のなさなども露呈した試合でしたが、
今までの、自分より小さい相手と闘ってきた、試合とも呼べぬ「亀田ショー」とは
比較にならないほど、見応えのある一戦でした。

ああ、亀田の試合で「ボクシング」を見られたのは、これで2回目やなー、
と思い、試合が終わったあとは、亀田に対して上記のような面について
賞賛の気持ちすら抱いていました。あの判定を聞くまでは。


うーん、ぶくぶくぶく。という感じです。
泡吹いて倒れそうでした。古いマンガですいません。


はっきりいって、亀田の勝ちなどあり得ないと思います。
私はこの試合で亀田に振れる、いや、振りようがありそうなラウンドは、最多でも3つまでです。
辛くつければ、119-109、というスコアもあり得ます。

正直、ここまでやるか...って気持ちです。
またしても、心ある世の人々は、ボクシングというモノを一段見下げてくださったことでしょう。

大前提として書いておきますが、亀田本人に罪はありません。
周りの人間達が、成すべきことを成していないだけのことです。

繰り返しますが弱冠19歳、わずか12戦目、ご覧の通り未熟な一介の若手ボクサーです。
それが、あまたの魅力的な先輩ボクサーたちをさしおいてカリスマ扱いされ、
しまいには芸能人みたいにプライベートな話題までマスコミに暴露される世界で
生きることと引き替えに、チャンピオンベルトを与えられ、
相変わらず仕込まれたとおりに粋がっている姿は、
怒りを通り越して、哀れですらあります。

亀田関連業者(関係者、とはまた違います)が潤うだけで、
誰も得をしないこの「亀田現象」。
そして、ボクサーとして、身の丈なりの見方をしてもらえず、
「現象」としてしか存在しえないボクサー。

今まで見たことがないものを、私たちは今、見ているのかもしれません。



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前日のぼやき

2006-08-01 14:22:29 | その他
さてさて、地球が割れでもせん限り、
8月2日という日は必ずやってきます。
何も触れずにスルー決めこんだろか、って気もなくはなかったのですが、
さすがにそうもいかないので、一応、触れておきます。


ということで明日はフアン・ランダエタ×亀田興毅戦です。

といっても、今までも何度か書きましたが、
正直にいって、試合自体に、ほとんど興味が持てないのです。

おそらく今までの試合通り、技術面での穴を体格差と馬力でカバーする亀田が
ミニマム級上がりのランダエタを押して、打って、また押して、という
毎度お馴染みの攻撃偏重ボクシングをやるのでしょう。

で、技術的にはそれなりに見所もなくはないランダエタが、
その技術を半ば封じられ、体格に押されて劣勢に立つのでしょう。

そのあとはどうなるかわかりません。
何せボクシングですから、前に出ている方が常に勝つわけではありません。
しかし、いずれにせよ、試合として、ちっとも面白そうな気がしません。


試合そのもの以外の話でも、おかしなことばかりです。
だいたい、このふたりがWBAライトフライ級王座を争う必然性など
どこにもありゃせんわけですし。
また、亀田が王者になっても、まともに強い相手と防衛戦をしていくはずもない。


それに、この試合に向けてのマスコミ狂騒曲にも、いわく言い難い感情があります。
マルティン・カスティーヨに挑んで勝てるかどうか、という話と、
フアン・ランダエタにフライ級から落としてきた選手が勝てるかどうか、という話では、
どう考えても前者の方が興味深く、熱くもなれるはずなのに、
世の注目度がまったくそうなっていない現実に、私はすっかり白けきっています。

それはいったい、誰のせいや、って話は長くなるので止めますが(--;)


明日は、この試合を録画して夜遅くに見ることになりそうです。
ここに何か書くかどうかは今のところわかりません。
あほらしゅーて、何も書かないって可能性もあるやもしれません。
ご了承くださいまし。


そういえば、私の友人には、

「TVは見ない。
 けど録画しておく。
 ほいでネットで結果見て、
 亀田が負けたら見る。
 勝ったら見ないで消す」

という、豪の者(?)がおられます、ハイ...(^^;)


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