さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

まとまってほしいですが/やる前提?/情勢はどう変わる/すぐには無理でも/来月も馬鹿です

2014-09-24 18:49:32 | 話題あれこれ


秋から年末にかけて、色々楽しみな感じになってきました。話題あれこれ。

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11月という話は、大晦日へと変わっていますが、これ以上ずれ込むのはさすがに無しでお願いしたいところですね。
ミゲル・ガルシアとの話、まとまってほしいものです。切に願います。
関係者諸氏は、しょうもない話ばっかりしてんと、この試合の実現のために全力で取り組んでもらいたいですね。

そして内山本人にも、確かな力のあるボクサーとしての存在価値がある人だけに、こういう試合への意志を
強く表明してほしいし、それがかなわぬのなら、自身の価値を護り、高めるための試合を実現する環境を求めて、
さらなる行動を起こしてもらいたい、とも思います。あまり言い過ぎるとアレですから、この辺でぼやかしておきますが。

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個人的には、あまり良い趣味だとは思いませんが、再戦実現を前提にした煽り、前振りは大歓迎です。

ていうか、まさかコレ、本気でやりたくないわけじゃないですよね。
どう見ても、再戦を可能な限り大きな興行にしたいがための、全身全霊を込めての話題作り、ですよね。
もしそうじゃなかったら、さすがに呆れた話ですが。まあ遠からず答えは出ることでしょう。

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こちらもあれこれ、情勢の変化があって、やっとこさではありますが、実現へと向かっている...のでしょうか。

このコーチ云々以外にも、メイウェザーのPPV購入件数の話や、リチャード・シェイファー退社後のGBPの方針変更、
あれこれとあって、このカード実現への機運が高まってきたのかも?という話です。

昔みたいに、良いカードなら大プロモーター同士がさっと手を組んで、みたいな感じが、少しでも戻ってくれば
ありがたいことだとは思うんですが、情勢はそんなに単純なのかどうか。
アル・ヘイモンとシェイファー、メイウェザーのラインがどういう判断をするかで、まだまだ紆余曲折ありそうです。

それ以前に今のパッキャオの状態が、そんなメガファイトに相応しいものかどうかも不明ですが。
次のクリス・アルジェリ戦では、以前のような豪快な勝利が求められるでしょうね。

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関西でも秋から冬にかけて、あれこれ注目の試合が。

昨年の新人王戦決勝、豪快なKO勝ちでMVPとなった前原太尊の次戦の話。
WBC25位のタイ人、というのは実際どんな感じか不明ですが、変な選手じゃないことは確かでしょう。
いずれ村田諒太との対戦を、という前原、その意気で頑張って欲しいです。
すぐには無理でも、いずれ上を目指す者同士、というところまで勝ち上がり、強くなってもらいたいですね。

前座にも六島ジムの次世代を担う若手が揃い踏みです。11月24日、祝日の月曜、住吉にて。


来月19日、京都のKBS京都ホールでは、大森将平が登場、見高文太と対戦。世界ランク入り後の初戦です。
セミにはプロ二戦目の寺地「拳四朗」も登場。

来月28日には、神戸にて中谷正義vs宇佐美太志のOPBFタイトルマッチが決まったそうです。
中谷は皆さんご存じのホープですが、岐阜ヨコゼキ所属の宇佐美も、なかなかシャープな強打を持つ好選手です。
千里馬神戸の村田和也に惜敗した後、中谷挑戦となれば分が悪いでしょうが、好試合に期待ですね。

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で、来月はまたも馬鹿をやって、ホールにお邪魔することになりそうです。ハイ、あの試合です(^^)

最近、あれやこれやと観戦しまくっていますが、確かに見に来たことを後悔するような試合もありはするものの、
なんだかんだ言って、他にこれより楽しかったり、心を揺さぶられるものがあるかというと...ですので、
頑張って会場に足を運びたいと思っておりますです。

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姫路の地に紡がれていた、夢の輝き 江口啓二、万感の引退式

2014-09-22 22:55:00 | 関西ボクシング


昨日は遠く姫路の福崎町というところにて観戦してきました。
前日まで行けないはずだったのが予定が空いたので、久々に姫路行きたいな、と。
最後に姫路に行ったのはこの試合ですから、もう7年前です。

今回は、まあ会場に辿り着くまでがけっこう大変で、私の住む古都からは、もうちょっと時間あれば充分東京行ける、
というくらい時間がかかるという、ちょっとした日帰り小旅行でしたが、まあたまにはこんなんもええか、と
大阪駅でおにぎり買って新快速車中でそれを食べながらのんびりと向かいました。

やっと辿り着いた会場前では焼きそばとかのお店が出ていて、なかなか賑やかで楽しい。
こういう地方興行ならではのアットホームな雰囲気、はっきり言って好きです。

福崎町エルデホールという会場は、IMPホールの天井を高くして、少し狭くした小規模ホールという感じ。
気前の良いことにひな壇の席は8割方自由席で、ほぼ正面の、リングの高さと目線が合う席に座れて、
なかなか迫力満点な位置からの観戦となりました。


行われるとは知っていた、元日本ミドル級チャンピオン、江口啓二さんの引退式は、思った以上に盛大で、感動的でした。

江口さんは現在、姫路で建設業を自ら営み(つまり、社長さんなのだそうです)、姫路の地に根を下ろし、
それと共に地元のキッズボクサーの指導にもあたっているとかで、セレモニーには驚くほど大勢の少年少女たちが
花束を贈呈しに現れ、両手で持ちきれないほどでした。
(しかも、彼らの言によるとこの花束、自分たちで話し合って小遣いを出し合い買ってきたものなんだとか)

引退記念スパーでは、元OPBF王者で、現在、大成ジム会長の丸元大成さんと2Rを闘い抜きました。
現在、体重は100キロを超えているとのことで、なるほど、一目見て現役時代よりかなり大きく成長されていましたが、
その巨体で弾むように動き、打っていく往年の片鱗も僅かに見えて(僅かかい)、クリンチの際には昔取った杵柄で
見事な下手投げも披露して、丸元さんを投げ飛ばし、場内を沸かせていました。

最後に、木下(大場)貴志会長、丸元さん、指導している少年少女たちから、メッセージが読み上げられました。
木下会長が思わず涙ぐみ、丸元さんからは友情と敬意を込めた言葉が続きましたが、何より印象的だったのは
キッズボクサーたちの言葉でした。
大先輩であるボクサー江口と、指導者江口への敬意と感謝、そして自分たちもいつかチャンピオンになって、
江口さんのように人を勇気づけられるようになりたい、という決意を語る彼らの姿には、正直、感動しました。

けっして環境面で恵まれているとは言い難い地方のジムにおいて、もちろん取り組み方や関わり方は様々であれ、
これだけ多くの少年少女たちが、ボクシングというものに触れ、その世界に生きるボクサーたちの生き様を見て、
強く、明るく前向きな夢を見ている。そして、その夢のために闘ったチャンピオンは今、彼らの夢を支える側に回って生きている。

姫路の地に、ボクシングを通じて、夢を抱いて生きていく人々がいて、その夢は、途切れることなく紡がれてゆくのでしょう。
その夢の輝きに、少しだけでも、触れられたような気がした、姫路の興行でした。

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この日のメインイベントは、128ポンド契約の宮崎隆司vs太田垣泰幸(VADY)の8回戦。
接近して宮崎、離れたら太田垣と見え、やや宮崎の接近戦と手数が上回ったか、という試合。
3-0で宮崎でしたが、接戦でした。

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会場には「会長」もご来場でして(関西で今、「会長」と言えば、井岡弘樹会長のことを指します)、
井岡ジムから別に分かれた「井岡弘樹ジム」の中澤信也という選手が登場しました。
54.5キロ契約の4回戦で、パンフには違う選手の名前があったので、代打出場なのかな、なかなか大変な、
と思っていたら、シャープな右でいきなり倒し、追撃でストップ。初回0分42秒で勝利。
聞けばこれが2戦目、デビュー戦も初回KOだったそう。
短い時間ですからよくわかりませんでしたが、名前覚えとこかな、という感じです。

もうひとり、真正ジムの小坂裕介という選手も初回KO、こちらは右と左で倒しツーダウンKO。
初回0分25秒でした。60キロジャスト契約でしたので、ライト級ですね。これがデビュー戦。

他にも判定ながら熱戦といえる試合も多く、なかなか楽しい観戦になりました。
客入りも予想した以上の盛況で、終始盛り上がっていて、良い雰囲気で、遠かったけど来て良かったと思いました。

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ところで、この日のお当ては、実はメインイベントではなく、
以前応援していたことのあるボクサーの息子さんのデビュー戦でした。

懸命に闘ったものの判定負けで、残念でしたが、何か他人事とは思えず、心を揺さぶられてしまいました。
言うたって他人がこれだから、ホントの身内の方々の心境たるや、と思うと、
今更ですがボクシングというものは、本当に大変なものだと改めて感じたような次第です。
とりあえず今は傷を癒やして、心身を休めてほしい、という気持ちです。



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一定以上の「堅実」は見えたが 井岡一翔、再起戦でコロンビア王者に勝つ(動画追加)

2014-09-17 15:49:40 | 井岡一翔


昨夜はTV観戦でした。簡単に感想を。

まず、大晦日への思惑も秘めてのこととは思いますが、世界戦でもないのに当日中継はやはり有り難いことです。
この辺は常日頃クソカスに言っておりますが、TBSさんに感謝です。


井岡一翔の再起戦は、WBA14位でコロンビア王者(と、実況が言ってましたのでそれを鵜呑みにします)
パブロ・カリージョに判定勝ち。大まかに見て7-3くらいの内容だったと思います。

闘志もあり、意欲もあり、そこそこの力量を持つ相手に、積極的に攻めてクリアに打ち勝っていて、
フライ級での再出発としては、充分な出来と見える試合でした。
世界14位、という数字に関しては、そもそも「世界」どうこうというのは10位までの話で、と思っている
オールドタイプな私としてはどうでもいいのですが、まあ一応中南米のナショナル・チャンピオン相手に、
きちんと勝っているのだから、一定の水準を超えた技量を示した、とは言えるでしょう。

しかし、すぐ次戦、たぶん年末、大晦日にフライ級の世界タイトルどれかに挑むという前提を持ち出されると、
さてどないなものか、という話でもあります。カリージョの体格からすれば、WBA「正規」が狙いだったのだろうと
容易に推察はでき、またそんな噂を小耳に挟んだりもしていましたが、ファン・カルロス・レベコが来月中頃、
アルゼンチンに暫定王者ヨードモンコンを招聘して防衛戦(統一戦)を行うらしく、日程的にちょっと厳しいかなと。
そういうことで報道されているように、アムナットと再戦する可能性も出ているようです。
そうなると、今回の試合では試されることのなかった、長身選手との距離の差をいかに克服するかという課題が
井岡一翔の前に再び提示されることになりそうですね。

ショートの距離で打ち勝って、時に打たれることもあるが、出入りして外して、という形で、
至近距離と中間距離を行き来する攻防の中で先手をとってショートで打ち勝つ、という展開で闘える相手ならば、
井岡一翔はTBSが喧伝するような伝説云々という「トンデモ」とはまったく別物ではあっても、
フライ級の世界ランカーとしては平均か、やや上の水準の強さは充分持っている、と言えます。
しかし高い確率で王座奪取を果たしうる確固たる力があるかというと、まだそこまでではない。
昨夜の試合は、そういう井岡一翔の現状が、わかりやすく見えたような感じでした。


宮崎亮の再起戦は、実況解説が一生懸命相手のインドネシア人選手を持ち上げるのに苦笑しつつ見ておりました。

宮崎は色んな意味で、実戦の感覚を確かめるように闘っている風でしたし、良いときに比べれば
攻防共に「ブツ切り」で、まだまだ試運転の段階に見えました。
KO勝ちはまあ、当然の結果でしょうが、すぐ次に何か大きな勝負を、という段階ではないと思います。
彼が以前見せていた一瞬のひらめき、切れ味の鋭さを取り戻してから勝負に出る、という冷静さが
陣営には求められるような気がしますが。


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リクエストありました動画を紹介しておきます(^^)
次の展開に注目ですね。




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苦闘の後、天才は断を下した 大場浩平、40戦目を終えて引退表明

2014-09-15 21:59:49 | 大場浩平


昨日は、メイウェザーの試合を見終えたあと、夕方からのんびりと府立の地下へ出かけました。
どうでも観戦しよう!と力を入れていたわけではないのですが、予定していた雑用が早く済み、時間が出来たので、
せっかくの三連休だし、観戦のひとつもしておこう、というくらいの気持ちでした。
結果として、見に行っておいてよかったな、という気持ちでいます。


大場浩平は立ち上がりから、ノーランカーの相馬圭吾という選手に、ロープ際に押し込まれて連打されました。
ロープを背負って攻められても、肩を上手く使ってのブロックでクリーンヒットを許さない大場ではありますが、
この日はあまりにも足が動かず、安易に手数を出させ過ぎ、相馬の果敢な攻撃に押されっぱなし。
それでも相馬のパンチの大半を防いでいて、ボディブローで反撃しますが、ガード、ブロックに依存し、
足を使って外す動きがほぼ皆無という状態が最初から最後まで続きます。

大場が従来から持つ、受け身になり過ぎ、安易に相手に手を出させすぎ、という悪癖ばかりが目に付き、
単発とはいえ、相馬のヒットを許す場面もあった試合は、大場の勝利は間違いないにせよ、苦戦であることも確かでした。
そして大場の良さである足のスピードはまったく見られず、距離を詰めてくる相馬に対し、距離を取れずに巻き込まれっぱなし。
バッティングもありましたが単発ながら打たれてもいて、試合後の顔はけっこう傷ついていました。
攻撃に関しては、ボディブローは多数のヒットがあり、相馬をかなり痛めつけていたものの、
上へのパンチは悲しいくらい精度を欠き、若手時代に見事なKOを生んだ右アッパーは、ことごとく空を切りました。

これはさすがに限界というか、序盤から容易に攻め込まれてしまい、その流れをまったく変えられず、
或いは変えようともしなかった?大場の姿を見て、きついようだがもうボクサーとしては何かが「切れて」しまっている、
たぶんこれより上の相手と闘えば、決定的な破局が待っている、というか、繰り返されるだけだろう、と感じました。


帰宅後、この記事を見つけたときは、正直言って安堵しました。
大場浩平は、先のランディ・カバジェロ戦でそのキャリアを終えるものと思い込んでいた私や、多くの思い込みに反して
今回、再起戦を闘ったわけですが、彼にとっては、自身の完全な納得を得るために必要な「もう一戦」だったのでしょう。

自身の進退は、自身の納得があった上で決める。
当たり前といえばそうでしょうが、それが許されるボクサーなど、考えてみれば一握りに過ぎないのかもしれません。
そういう意味では、彼もまた、一握りの幸福なボクサーだったと言えるでしょう。



名古屋の友人から映像を見せて貰って、その抜群の防御勘と、独特の感性によって繰り広げられる華麗なボクシングに刮目し、
若手時代から何度も名古屋に足を運んでは、彼の試合を見てきました。
様々な苦難を経て、彼の最後の闘いを、府立の地下で見ることになろうとは、当時は想像もしなかったことです。
しかも、TV中継もなく、まして、何かのタイトルがかかったわけでもない試合で、彼のキャリアが締め括られようとは。

何か、意外な、唐突な、という気持ちにさせられてもいます。
しかし、リングの上で、トリッキーな動きで相手の逆をとり、多彩なパンチをヒットしては動き回り、相手を翻弄していた
若き日の彼を思い起こせば、いかにも彼らしい、という言い方も出来るような気がしています。

大場浩平は、最初は名古屋の友人たちにとっての「星」であり、その魅力のお裾分けをいただくような気持ちで
ずっと応援してきたボクサーでした。
そしていろいろな事情があった果てに、関西のジムに移籍してきてからは、その変容の全てを含めて、
彼の姿を最後まで見届けねば、という気持ちで、会場に足を運んできました。

今回、危ういところでその「最後」を見落とすところでしたが、見に行っておいて良かったです。
長きに渡り、本当に楽しい試合を、そして素晴らしい「夢」を見せてくれたボクサーでした。
大場浩平選手に、改めて感謝したいと思います。


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この日のメインはヘビー級。
石田順裕が、フランスのダビド・ラデフに判定勝ちを収めました。

ラデフはモヒカン刈りの白人で、201ポンド。石田より背は低いが、上体の厚みがすごい。
自然なヘビー級、というよりは、少し絞ればクルーザー、という感じ。石田も201ポンド強。

で、試合は石田が速いワンツー、ボディブローのヒットでまさって判定勝ちでしたが、
やっぱり簡単には倒せない。ミドルのスピードを生かしつつ増量に成功している石田ですが、
頑健なヘビー級を倒す威力には、現時点では欠けていると見えました。

対するラデフは、もちろん技術では中量級でタイトルを獲った石田には及ばないにせよ、
一撃の迫力では上回り、速さもなかなか。石田リードは間違いない試合でしたが、終始気の抜けない展開でした。
ラデフの戦績は5勝7敗2分ということでしたが、石田にとってけっこう手強い相手で、
この辺の選手でもけっこう怖い、ヘビー級ってやっぱり化け物の世界なんやなぁ、と痛感した次第です。

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再戦する意味は、やはり「そっち向き」の意地だった メイウェザー、マイダナを捌いて返り討ち

2014-09-14 15:43:55 | フロイド・メイウェザー


果たして、仰々しく再戦するほどの試合なのかな、と試合前から思ってはいました。
普通、初戦で苦戦(?)した王者が、再戦に応じるとなれば、今度はきっちり倒して力を見せつけてやる、
という筋が普通ですが、メイウェザーにそんなベタな発想を求めるほど、私も「昨日今日」やない、ですし。

きっと、前回ロープに押し込まれ、不覚にも何発か「ド突かれた」こと(反則打含む)に対して不満足なだけで、
再戦したら、ホレホレこんなに綺麗に外せるで、見たか!みたいな場面が増えるだけの話ではないのか、と。

ただまあ、それが実際に実現すれば、それはそれで鮮やかなもので、見ていてけっして悪いものではないはずです。
実際、3回の終わり頃に右一発食うまでの、メイウェザーのサークリング中心のボクシングは、それなりに見ものでした。
なるほど、ロープ際で止まる「ずぼら」を止めたら、こんな風になるのか、という興味が満たされた、ということも含めて。

しかし見ていて、これをフルラウンド続ける力は、もうメイウェザーには無いだろうな、最初から張り切ってしまってるけど、
きっとどこかで落ちてくるから、そこでまた揉み合い増やして時間潰してやり過ごして、その分ボクシングの密度が薄くなるやろな、
と思っていたら、思った以上に4回以降、退屈度の高い試合になってしまって、実に残念でした。

ところどころで光るメイウェザーの才能は、散発的に見ることが出来ましたが、対するマイダナはというと、
ロープ際で止まってくれる回数を激減させたメイウェザーの「方針」の前に、攻め手の半分以上を失った感じ。
時折見せたジャブの連打や右の強打も、もっと惜しみなく繰り出してメイウェザーのリズムやテンポを
切り崩すような意図があればともかく、結局は強打者が手応えを欲しがって打っているに過ぎないので、
展開を変える何事かを期待は出来ず。

8回でしたか、指噛んだの噛んでないだのという、どうでもいい話以外に、結局何も変わったことは起こらず仕舞い。
最終回なんか、メイウェザーが確信的に手を出さず、1ポイントを「くれてやった」くらいで、勝敗は明白でした。


しかし、冒頭に書いたとおり、わかっていたこととはいえ、メイウェザーの「意地」の方向性が、相手を打ち据えて
自らの強さを証そうというのではなく、捌ききって余裕を見せて、自分がより「優れている」ことを見せたい、
というものであることをまざまざと見せられたわけですが...もうそれは見飽きるくらい見ているのだから、
何も同じ相手と二度やってまでそれを改めて見せてくれんでもええよ、というのが、率直な感想だったりもします。

まあ私らは、ボクシング以外にも映画や音楽やサッカーやテニスや、あれやこれやと全部見られて2千数百円のTV局で
言えばお手軽にこの試合を見られるわけですが、以前も書いたように、アメリカのPPV視聴者の皆様は、果たして
このような試合に数十ドル払うことについては、特にご不満は無いのでしょうかね。やっぱり不思議です。


判定、今回は3-0で揃いました。アナウンスの直後、それが嬉しかったのかどうかは知りませんが、
メイウェザーがけっこう「ええ顔」で笑っていたのを見て、やっぱり私のような凡人には、こういうレベルのお方の
ものの感じ方は理解できんへんなぁ、としみじみ思った次第です。


だいぶ昔ですが、疑惑判定の問題について、「判定問題は、定期的に起こった方が良い。
何故なら、ボクサーたちが、所詮判定など当てにしてはいけない、
相手を倒すことでしか、確かな勝利を掴むことは出来ないと思うようになるからだ」
という意見を見たことがあります。

もし、前回や今日の試合などで(無茶は承知ですが)判定がマイダナを支持するようなことがあったらば、
再戦においてメイウェザーは、いったいどんな闘い方をするのだろうか、と試合を見終えて、ふと思いました。

...まあ、基本的には何も変わらず、自分を曲げてまで打って出るようなことはしないんでしょうけどね。
今日のように、あえて最終回を捨てたようなことだけは、最低限しないようにはなるのかもしれませんが。


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内山来阪/11月が熱い?/キコさん雪辱ならず/9時から/馬鹿は尾を引く

2014-09-09 06:57:07 | 話題あれこれ


大一番が終わって、ちょこちょこと話題を拾ってみました。

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内山高志が大阪に来ているのだそうですね。
来月6日放送の明石家電子台に出演とのこと。

まあ、あまり無節操にあれこれ出まくるのもどうかとは思いますが、
試合以外での露出は、もう少し増やせるものなら増やした方が、とは思います。

長谷川穂積が「嫁はん怖い」で売った?のも、あれはあれで悪くはないと思いました。
あくまで、きっかけ作りですからね。島田紳助のような有名人が「ホンマのホンマに才能溢れる、
一流のチャンピオンですわ」と言ったのを聞いて、「へえ」と思った人がたくさんいた。
それが回り回って、選手の利益になったわけですし。

今、一番力の確かな王者である内山高志には、もっと多くの注目が集まり、然るべき規模の試合が
どんどん組まれるべきだと思います。それを後押しするものであるなら、何だって良いと。

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で、記事によると待望のV9戦は11月、と語ったそうですね。
場所も相手も当然未発表ですが、さすがに目鼻はついているはずですし、正式発表を待ちたいところです。
マイキー戦がいきなり組まれるわけはないでしょうが、何か出来る範囲で「おお」と思える試合が決まって欲しいですね。
ただ、例えば金子大樹との直接再戦とかは無しでお願いしたいです。違う意味で「おお」ですからね、それでは。

で、11月と言えば、海外情報ではローマン・ゴンサレスの初防衛戦が22日、
相手はルイス・コンセプション、という話だそうです。
これと、山中慎介か三浦隆司の防衛戦が同時開催、という噂もあるようで。
山中も三浦も、1位との対戦が有力視されていると、専門誌なんかにも出てましたし、これまた豪華興行ですね。

この日は土曜日ですし、WOWOWのイベントになったりするのかも知れません。
生中継があれば助かるんですが、はてさて、どうなりますやら。

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キコ・マルチネスはカール・フランプトンへの雪辱ならず、王座を失ったとのこと。

残念な気もしますが、欧州最強と言われるフランプトンはやはり強かったということでしょうか。
このクラス、日本に招聘出来そうな王者があまり見当たらず、例えば和氣慎吾が世界戦をやろうと思えば
最初に思い当たるのがIBF王者、ということになるのでしょうが、新王者プランプトンは果たしてどうなのか。
これまでの情勢がそのまま続くのか、それとも大きな変化があるのか。今後に注目ですね。

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そういえば16日の井岡一翔再起戦は、夜9時からTBSで放送されるとのこと。
世界戦ではない試合が、こういう時間帯に流れること自体は、好ましいことではあります。
とはいえ、あくまで井岡のフライ級における世界再挑戦のため「だけ」の試合、という、
いかにも閉鎖的で、ボクシング界全体への広がりが一切無い意味合いのものであり、
この辺はそれこそ往時の亀田の試合並み、そしていかにも「TBSっぽい」話です。

しかし日本のボクシングは、いつまで特定のプロモーターと特定のTV局による「分割統治」を続けるんでしょうかね。
ボクシング界全体で団結してTV局相手に商売をすれば、例えばローマン・ゴンサレスを頂点にして、
井上、井岡、村中に江藤の四人でトーナメントをやって、優勝者が世界挑戦、という流れで
少なくとも三回は興行とTV中継が出来るのに、と思うんですけど。

所詮、中小の寄り合いだから、って話は、確かに現実でしょうが、もう何十年も同じことを繰り返しては、
結局ジリ貧という現状で、あのヤカラ兄弟のケツ持つときだけは意志統一が出来てたりする。一言、馬鹿丸出し、です。
そろそろ皆さん、少しは賢くなりましょうよ、と言いたくもなります。まあ、言うだけ無駄でしょうが。

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で、その人たちの馬鹿さ加減が未だにこうして尾を引いている、という理解でいいんでしょうね、これ

選手には気の毒な言いようになりますが、仮に入札の結果、海外でやることになったとしても、
それも含めての王座だった、ってことで仕方ないんじゃないでしょうか。
もし漏れ伝わるように、あの相手との防衛戦を見込んで、それも込みでの挑戦だったのだとしたら、ですが。
実際どうかなんて知る由もないこちらとしては、これ以上は何とも言えませんけども。

それにしても、嘘偽りの王座にいるのが辛くなって放り出した者が、一階級下げてこんな優遇を受けられるとは、
本当にボクシング業界の荒廃ここに極まり、ですね。誰の目にも異常事態です。
言うだけ空しいですが、WBAに良識のかけらでもあれば、この選手を世界ランク自体に入れないでしょう。
それが指名試合の入札をせい、とわざわざ言うてくるんですからね。ホント、どう見ても狂ってます。

それに比べれば、JBCの対応は、もちろん是非論はあるんでしょうが、だいぶ「見られる」ものにはなってきました。
認められない、という姿勢を貫くようです。昔ならここに至ってブレるか、曲がるか、という事態もあり得ましたが。

ただ、結局しわ寄せは選手の方に行く、という意味では、日本ボクシング本日も変わらず、という話でもありますね。
他の相手と普通に試合が出来るようになるのが、河野公平にとって一番良いことなんでしょうが...。


追記:秋山専務理事からこのようなコメントが出たそうです。
個人的には大賛成です。まあ駆け引きの段階なのかもしれませんが。
ちなみに先日、代々木の会場で世界戦前のセレモニーでこの方が紹介された際には、
けっこう本気で力入れて拍手させていただきました。

で、その次に紹介された古株の某氏には、ささやかながらブーイングを送りました。
そんなことしてたの、私だけでしょか(笑)


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ただただ感心/期待と現状のズレ/大橋ジムの「後続」二人/動画紹介

2014-09-08 21:41:15 | 井上尚弥



メインがあまりに強烈だったので、それぞれに印象深かった前座も、ほとんど「飛び」ました。
まあしかし、せっかく直に見てきたんだし、ということで、簡単に感想、雑感など。

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井上尚弥vsサマートレック戦ですが、これはもう、井上が限界を超えた減量にも関わらず、破綻無く闘って勝った、
その一事にまずは感心しました。

相手のサマートレックは一階級下にランクされていたそうですが、なるほど小さくて打ちにくそうな的でした。
それでも井上が序盤は攻め立てる展開。しかしなかなか倒れてくれず、4回、ダウンは取れてもフィニッシュに至らず。
レフェリー、止めろ、と見てるこちらが思っても、ちゃんと反撃の手が出るものを止めるわけにもいかない。

しかし井上は、もちろん減量で削られた体力を考えたのでしょう、6回は無理に行くばかりでなく、足を使って
左一本で捌く、ということを一分以上続け、これはこれで鮮やかで、場内から拍手が起こる。こういうのはちょっと珍しい。
しかも、その捌く展開には、試合のリズムを変え、受けに回って井上の強打に耐えていたサマートレックの身体の締めを
若干緩める効果もあり、その後井上が繰り出した連打、左ボディが効き、サマートレックが二度目のダウン。

7回から井上はさらに丁寧に打ち、休み、というペース配分。11回、ストップまでの流れは、やや迫力に欠けましたが、
要所で正確なヒットを重ねていて、勝ちは問題なしでした。

減量苦を抱えた身で、夏場の調整ということもあり、非常に苦しんだとは思いますが、たとえ格下とはいえ、
驚異的な粘り、闘志をもって食い下がってきた相手に対し、危ない場面を作らせず、リスク管理をほぼ間違えずに
闘い抜いて勝った、というのは、21歳の若いボクサーとしては、なかなか見られない冷静さです。感心しました。

これほど才能と力に恵まれた若者ならば、悪い意味で若さを露呈し、愚かしい選択ミスを犯し、試合のペースを
みすみす相手に渡して、試合展開を悪い方に傾けてしまうことがあっても、何の不思議もないと思います。
しかし、井上尚弥はそういう間違いを何一つ犯さず、問題なく試合を終わらせました。


サマートレックの大健闘、奮戦を称えたい一方、やはり試合前から思っていたとおり、井上尚弥にとり、いまひとつ
闘う意義が見出せない試合ではありました。こんな防衛戦より、112ポンドでの初戦を無冠戦で闘ってほしかった、
という気持ちは、今でも変わりません。しかし、無理のある状況下においても、その若さに似合わぬ確かさを、
井上尚弥に見ることが出来たのは、やはり彼の今後への期待が間違いではないと思え、嬉しい気持ちにもなりました。

前日計量の写真、そしてこの日、花道に顔を見せた時の表情は、普段とは別人のように顔が細くなっていて、
一定の限界を超えた減量の結果がこうなのだろう、と、見た瞬間に背中が冷たくなりました。
その時の印象から思えば、内容も結果も、見事なものだったと思います。

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村田諒太については、残念な内容だったと、誰の思うことも同じでしょう。

考えてみれば、金メダリストとはいえ、別にアメリカの選手みたいに、プロへの助走という発想で
アマチュアを闘っていたわけではなく、その上、けっして器用なタイプでは無い村田にとり、
プロ5戦目で闘う相手として、アドリアン・ルナは色んな意味で、難しい相手ではあったのでしょう。

今回は調整段階で不調だったとか、或いはミスがあったのかも知れませんけど、考え得る中では
本当に最低の部類の試合だったでしょうね。何もあの相手を鮮やかに倒せなければ駄目、とまでは言いませんが、
最初の接触で「パンチが無い」と思ったら途端に、防御に関する集中が緩み、相手に安易に手を出させてしまう、
村田諒太の悪癖が、先の京都での試合の2回と同じく、今回も早々に出てしまったような気がします。
そしてその流れの上で、柔軟さでは村田を上回ったアドリアン・ルナを相手に、村田は外されているパンチの軌道や
身体の位置、連打のリズムを何一つ修正できず、もどかしい展開のまま試合を終えました。


欧米のメダリストやアマチュアの有名選手が、プロ入り後「2勝65敗」「3勝74敗」みたいな、どえらい戦績の選手と
キャリア初期にどんどん試合数を重ねて、当然とんとんと勝ち星を重ねつつ自信をつけていく、という例が
よくありますが、そういうキャリア構築にも、傍目に見える以上の深い意味、意義があるのかもしれない。

村田が序盤から同じミスを繰り返し、単調な攻めに終始し、そのせいで無駄に体力を浪費し、
しまいには口を開けて息を切らしているのを見ながら、ぼんやりとそんなことを思っていました。
我々が思う村田諒太の実像は、このくらいの相手なら圧倒するだろう、というものでしたが、
それが実は間違いで、もう少し話のレベルを下げる、或いは巻き戻して、彼の試合を見るべきなのかもしれません。
まあ、拙戦もありながら成長していくのかも、という期待も、当然ありはしますが...。


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この日の第一試合は井上拓真の三戦目。彼のライバルである名古屋のニュースター、田中恒成と同じく、初KO勝ちでした。

お兄さんがあんなだから目立たないですが、この弟も実のところ、普通に見てかなり強い、期待したい選手です。
ファイターだけどパンチが正確で、攻めながらも強振一辺倒でなく、軽く合わせる技もあり、要所ではやはり強打出来る。
やれ最短記録だなんだ、という選手ではないかも知れませんが、じっくり見ていきたいと思わせる、見所のある選手です。

二試合目は長身、イケメン、11戦全勝、どないしたろかこのガキ...じゃなくて、とにかくこちらも期待の星、松本亮が登場。
河野公平戦のKO負けに続いて来日のデンカオセーンを2回、左レバーブローで倒しました。

立ち上がりは少し重いか、と見えた松本でしたが、すぐに距離を取り戻し、長いパンチで圧倒し始める。
初回終盤に右で倒し、2回にフィニッシュでしたが、デンカオセーン不甲斐なし、というのはまた別にしても、
松本が順調に力をつけているのも事実として見えました。

個人的には、井岡ジムの石田匠との、東西長身対決が是非見たいですね。
体格は似ているけど、タイプが微妙に(...全然?)違うような気もして、色んな意味で興味深い試合になりそうです。


大橋ジムの、八重樫、井上に続く「後続」の二人は、着実に成長し、大器ぶりを証明していくことでしょう。
このふたりの今後にもまた、期待大、ですね。


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で、この興行を関西でとりあげた「せやねん」動画を最後にご紹介。
まあ、目新しいことは特にないですが、こちらでもそれなりに見られていた、ということで。







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試合ではなく「闘い」の末に散る 八重樫東、ゴンサレスに壮絶KO敗

2014-09-06 09:35:57 | 関東ボクシング


昨夜は何かを書くには頭が熱くなっておりました。今頃ですが感想です。


試合については、会場で見た限りでは、3回を境に八重樫東が闘い方を変えたように見えました。
動いて外して、捌いて、という展開では、捌ききれないという判断が、八重樫自身によって
下されたのではないか、と推測しますが、実際どうかはわかりません。


ローマン・ゴンサレスの攻撃は、ワンツーや右から入る形のいずれにせよ、後続のパンチが
正確な上、パンチとパンチの繋ぎ目が実に滑らかで、しかも打てば打つほど強くなる。
実際に対峙した、その攻撃力と質量は、八重樫の想像を超えたものだったのでしょう。

また、ゴンサレスの立ち位置の取り方も絶妙で、リング中央の「SPORT」の四角いロゴの外側に立ち、
必然的にロープの近くに立つことになる八重樫を、連打の最初のパンチでさらに下がらせ、
ロープを背負わせて後続の強打で打ち込む「手練れ」ぶりは、相変わらずさすがの一語。
相手を「倒し慣れ」ているボクサーの恐ろしさを、存分に見せつけられた感じでした。


そういう相手に対し、3回以降、正対しての攻防は不利とわかっていたはずの八重樫は、
サイドに動くよりも、正面から攻め込み、ハンドスピードを生かした右から左の返しを決め、
さらに左右のボディブローを決めてゴンサレスを止め、打ち合いを挑んでいきました。

3回は取れるかと思ったところでダウンさせられる痛い失点があり、5回は取れたかとも見ましたが、
もうこの時点で、八重樫は明らかに、ポイント計算ではない「勝負」に出ていました。

その覚悟は、当然、このカードには物足りない器の代々木第二体育館を埋めた満員の観衆にも
ひしひしと伝わっていて、場内には声援と悲鳴が間断なく交錯していました。


ポイント上は八重樫の劣勢ではあっても、7回までは、両者の闘いには最低限の均衡も見られていました。
ゴンサレスが連打の最後に右ストレートをボディに送れば、八重樫は左ボディで相手を止め、
ゴンサレスが左ボディを叩き返すと同時に、八重樫は左フックを上に合わせる。
八重樫の奮戦は誰の目にも驚異的で、ゴンサレスにとっては脅威だったでしょう。

しかし8回、とうとうそれが崩れ、ゴンサレスが明確に優勢。八重樫は身体を相手に向けられない場面があり、
それでもなお立て直して打ちかかる。9回、打たれながれも肩越しに右を当て、連打も決めるが、
とうとう最後の時が来て、左アッパーでダウンし、レフェリーがやっと試合を止めました。


セコンドが最終的に棄権しなかったこと、レフェリーストップが遅かったのではないか、という議論は
当然あるかもしれませんが、その反面、この試合はそういう近年の安全管理の趨勢とはまた別次元において
闘われた「死闘」だった、ということに、ある種の感動をしている自分もいます。
是非論は別として、このような闘いを、今の時代に見ることになるとは、想像していませんでした。



勝利の瞬間、両手を突き上げ、目を見開いて涙を流したローマン・ゴンサレスは、
ラテン・アメリカの死生観のひとつを象徴するボクシングの、勝利による生命の獲得、という事実に
感情を抑えきれずにいるように見えました。
そして八重樫東は、勝者に倍する拍手と賞賛の中、インタビューで客席を笑わせることまでして、
時折笑顔を見せながら、リングを降りました。



何と凄い試合を、いや、闘いを見たものか。
両者の闘う姿、そして闘い終えた姿を思い返して、何よりも強く、そう思います。


私が賢しらに、試合前に思い描いていた、或いは希望を込めて願っていた予想や、試合展開の想像などは、
試合が始まって早々に意味が無くなってしまいました。
ゴンサレスの圧倒的な力、それに対峙し、最後まで牙を剥き続けた八重樫。
その両者が見せた、闘いというものの本質、その根源的な生命の躍動は、圧倒的な熱量をもって、
昨夜、我々の心に伝わりました。


両者を賞賛することすら、今は何か白々しく感じられます。
今、彼らに向ける感情を言葉にすると「畏敬」の念、というしかないのかな、と、
そんな風に思っています。



そして試合後、八重樫と共にインタビューを受けるローマン・ゴンサレスの姿を、
花道から凝視し、鋭い視線を飛ばしていた、21歳の若き戦士の姿にもまた、
それに似た感情を抱いています。

いずれ時が経ち、彼がこの王者に挑む日が来るのでしょうか。
そのとき、どのような闘いが繰り広げられ、その果てに何が勝ち取られるのか、それとも。


この先、ボクシングファンとして当然ながら多くの試合をさまざまに見続ける中で、
心の奥底に、この試合を希求し続ける自分がいることでしょう。そう確信しています。




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