台北プライベートアイ(紀蔚然 文藝春秋)
劇作家で大学教授の呉誠は、よくある中年の危機?に陥り教職をやめて下町で私立探偵を開業する。といっても知識も経験もないのだが、最初の仕事(浮気調査)はそつなくこなす。呉の近所で連続殺人事件が起き、呉は容疑者となってしまうが・・という話。
個人的な好みとしては(というか、よくある設定としても)私立探偵本人はハードボイルドな暮らしをして偏愛的な趣味(古い雑誌を収集するとか)を持っていてもらいたい。
多くの場合、ミステリとしての犯人さがしより、そうしたヘンテコで変人な探偵を描く場面の方が面白く読めることが多いような気がする。
本作の場合、主人公の呉は、ものすごく尊大で酒に酔うと周囲の人を手ひどく批判する。特段の趣味はない(散歩くらいか?)ようだし、変人というよりは、イヤな奴という感じだし、浮気調査の依頼人と浮気してしまうというのはどうよ。
筋立てとして、前半の浮気調査のてんまつが、後半の殺人事件に当然絡んでくるんだろうと思ったが、関連性は全くなく、犯人を探るための伏線もほぼ皆無。
うーん、従来の私立探偵ものとは一線を画す斬新な作品を作ろうとしているのだろうか?
劇作家で大学教授の呉誠は、よくある中年の危機?に陥り教職をやめて下町で私立探偵を開業する。といっても知識も経験もないのだが、最初の仕事(浮気調査)はそつなくこなす。呉の近所で連続殺人事件が起き、呉は容疑者となってしまうが・・という話。
個人的な好みとしては(というか、よくある設定としても)私立探偵本人はハードボイルドな暮らしをして偏愛的な趣味(古い雑誌を収集するとか)を持っていてもらいたい。
多くの場合、ミステリとしての犯人さがしより、そうしたヘンテコで変人な探偵を描く場面の方が面白く読めることが多いような気がする。
本作の場合、主人公の呉は、ものすごく尊大で酒に酔うと周囲の人を手ひどく批判する。特段の趣味はない(散歩くらいか?)ようだし、変人というよりは、イヤな奴という感じだし、浮気調査の依頼人と浮気してしまうというのはどうよ。
筋立てとして、前半の浮気調査のてんまつが、後半の殺人事件に当然絡んでくるんだろうと思ったが、関連性は全くなく、犯人を探るための伏線もほぼ皆無。
うーん、従来の私立探偵ものとは一線を画す斬新な作品を作ろうとしているのだろうか?