穴にハマったアリスたち

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感想:映画「魔法つかいプリキュア!奇跡の変身!キュアモフルン!」

2016年10月29日 | プリキュア映画シリーズ
ここしばらく諸々あって、リアルタイム視聴できず。それでもどうにかこうにか、最速上映には参加することが出来ました。
行ったのは我らの大泉学園。絶賛建設中の東映アニメ様の真ん前で、恒例の展示も賑やかに。
行く前は多少迷っていたのですけど、やっぱり行って良かった。来年の春も、また行こう。

■感想:映画「魔法つかいプリキュア!奇跡の変身!キュアモフルン!」

開始早々、変身バンク起動。おそらくは最速記録。
そしてすかさず殴る殴る殴る必殺技バンク発動、勝利。
極めて淡々と、開始数分もしない内に、やるべきことを済ませてきました。
短くなった放映時間に適応し、実に実に手際よく、ノルマを消化された気分だ…。

さて一通りやることやって、すっきり爽やかに空を見上げると、あらそこには流れ星が。
「流れ星に願い事をすると叶う」。朝日奈さんの言葉に、魔法つかいの二人は超反応。
どうやら魔法界にはそのような風習はないようです。ですがすぐにこの迷信に飛びつき、すぐに願い事を連呼。
「魔法の本欲しい魔法の本欲しい魔法の本欲しい」。物欲にまみれていらっしゃる。

しかし言い出した本人である朝日奈さんは、若干、挙動不審。
改めて願い事と言われると、はて何を願ったものか。
もんやりと考えにふけっていると、夜空を割いて何かが飛来。朝日奈さんの顔面を痛打してきました。

もんどりうって倒れこむ中、目に入ったのは超兵器・ミラクルライト熊ver。それと校長先生からのお手紙。
なんでも100年に一度のお祭りをやるそうで、そのご案内だったようです。
何故それを朝日奈さんの顔面めがけて投げつけてきたのかは分かりませんが。

呼ばれて行かないわけがなく。すぐに列車に飛び乗って、意気揚々とお祭りを満喫します。
ですが。楽しい時間の端々で、不意に朝日奈さんは黙り込み、考え込みます。
このお祭りは、100年に一度出現する「願いを叶える宝石」を拝む祭り。
必然、「願い」ワードがそこかしこで頻出するのですが、その度に朝日奈さんは悩みます。私の願いは何だろう?
まぁいきなり魔法つかいになって、おまけにプリキュアにもなれて、これ以上何を望むかと言われても、難しいのかも。

そうこうする内に、100年に一度の願い石の出現タイムがやってきました。
叶えられる願いは一つだけ。観客みんなにミラクルライトが配られ、それを通じて願いを申告、一人が選ばれる方式だそうです。
大盤振る舞いのビッグイベントのはずなのに、参加者は妙に少ないです。これ、何かの罠なんじゃ…。

めでたく当選したのはモフルン。なんでも最も純真な願いが採用される傾向にあるとか。
モフルンの願いは「仲良し3人の願いが叶うこと」。なるほど、純真だ。
そして校長先生、はたと膝を打つ。そうか、その手はありなのか。多分、次の100年後、「この場の皆の願いを叶えてくれ」といったお願い事が蔓延するに違いない。

何はともあれ願いの権利を手に入れた3人。朝日奈さんはやっぱり悩みます。私の願いって、なに?
その横で「魔法の本魔法の本魔法の本」と物欲にまみれまくった声が響きますが、まぁそれはともかく。
そうこうしている内に、なんか突然クマがやってきて、願い石とモフルンを奪おうとしてきました。

もちろん朝日奈さんらは応戦する。お空を飛べるサファイアモード。でも、2/2のクマさんは意外に強かった。
というかサファイアさんは選択ミスだったんだと思う。火力も手数も全然足りていない。
何かサファイアさん、かませの役回りで定着してしまってるようで、ちょっと悲しい。。

モフルンを奪われた朝日奈さんは失意のどん底。「あとは私たちに任せて」と励ます、魔法界の人々の声も届きません。
うん、微妙に盲点だったんですが、普通に魔法界の警察的なものが機能してるんですね。
ちゃんと国として成り立ってることが、こんなにもありがたいなんて。今までは、半壊したり滅亡したりしてる国ばっかだったものな。

しかし朝日奈さんはじっとしていられない。夜を徹して探し続け、半死半生になりながらも探し続け、とにかくひたすら探します。
モフルンは、どこ?
そして悟ります。私の願いは、モフルンとずっと一緒にいること。

その願いに石が応えたのか。モフルンがいると思しき場所が指し示されました。
なお物欲娘が願った「魔法の本山盛り」は発動していないところを見ると、朝日奈さんのこれは単なる偶然な気がしないでもないです。
もしくはいくら「願いを叶える」とはいっても、石にも願いを選ぶ権利くらいはあったのか。

早速その場所を目指して突き進むと、例のクマが立ちふさがります。
立ち去れ。そうすれば危害は加えない。
もちろん無視です。プリキュアさんに会話は通じない。

ところが困ったことに、朝日奈さんらはプリキュアになれません。モフルンがいないから。
そこで物欲娘のみが応戦に出ますが、なんかあっさり敵の呼んだドラゴンに引き付けられて、どっかに行ってしまいました。
「ここは私に任せてください」とか何とか言ってましたけど、それむしろドラゴン側の台詞ですね。

変身できない生身のまま、対峙するはデカいクマとその使い魔。しかしながらリコさんは即座に杖を掲げます。
変身できなくても普通に武装している。それが今作の娘さん。
朝日奈さんを送り出すと、生身で立ち向かいます。さすがは魔法つかい。すぐに捕まってはしまったけれど。

リコさんの尊い犠牲を無駄にせず、朝日奈さんはモフルンとの再会を果たします。
だけどモフルンは「帰ってくれ」の一点張り。どうやらクマさんに、モフルンが残るならプリキュアには手を出さないと提案されたようです。
押し問答をしている内に、リコさんを制圧したクマさんもご帰還。朝日奈さんに立ち去るように通告します。
春の映画では執拗に涙を狙われたのに、今度は眼中になし、か。浮き沈みの激しい子です。

その言葉に、朝日奈さんは言う。彼女の望みは、モフルンと一緒にいること。
その言葉に、モフルンも答える。もちろんモフルンだってそうしたい。
2人はお互いに呼び合いながら駆け寄り、抱き合おう…としたところで、クマさんが朝日奈さんをキャッチ。引き離してしましました。
まぁむしろクマさんが捕まえてくれなかったらヤバかったんだけど。
朝日奈さん、無茶なジャンプしてたから、普通に床に叩きつけられて凄惨なことになるとこだった。

捕まった朝日奈さんを見て、モフルンの想いが炸裂、それに願い石が応え、あれよあれよとモフルンがプリキュア化なさいました。
ミルクさんという前例があるのでプリキュアになれても不思議はありませんが、そもそも女の子だったことが意外。
いや、男の子ではないという確証もないですけれど。

いきなりの実戦にもひるまず、モフルンは果敢に戦います。
単純パワータイプかと思いきや、魔法の箒を駆使し、武器戦闘としては歴代No.1ともいえるテクニカルさも。
その間に、朝日奈さんはリコさんを救出。更には物欲娘も、ドラゴンを逆洗脳して戻ってきました。クマさんが少し気の毒になってきた。

劣勢のクマさんは嘆く。やはり自分は受け入れられないんだと。
生まれながらに体がでかく、しかも魔法を使えたクマさんは熊仲間からも浮いた存在。
人助けをしようと人間に近づいても、恐れられ虐げられる日々。
身の丈数メートルはあるクマが、手から炎や水をドバドバ流して近づいてきたら逃げて当然なのですが、畜生の悲しさ。そこまで考えが回りません。
今回の暴挙もその歪んだ嘆き故。
願い石で叶えたいのが「魔法使いを消す」だったのも、彼の哀しみがにじみ出ています。この条件だと、自分も消えちゃうんですよね。己の存在も、否定したかったのか。

その訴えにモフルンは手を差し出します。が、クマさんの攻撃は勢い止まらず、モフルンを直撃。
胸元の何かが砕けちり、モフルンは元のぬいぐるみに戻ってしまいました。
駆けよる朝日奈さんも呆然。やっちゃったクマさんも呆然。

元々悪人ではないクマさん、この事態に戦意を喪失、有耶無耶の内に戦闘は終了しました。
でもクマさんから抜け出した魔法は止まらない。何だかよく分からない魔法が発動し、魔法つかいの殲滅にかかります。
止めようにも強大すぎてどうにもならない。どうにもならないけれど、それでも朝日奈さんは立ち上がった。
物言わぬモフルンを抱きしめながら。確かに聞こえたモフルンの想いを汲み取って。

無力を知りながらも必死に杖を振る朝日奈さんの姿に、リコさんも立ち上がる。
そういえば最初に会った時もそうだった。二人並んで、あの時のように必死に叫ぶ。
今なら謎の物欲娘も一緒です。ていうかこの子、伝説のエメラルド保有者ですよね。もう少し仕事して欲しい。

懸命に抗う三人娘の姿に、それを見ていた校長先生も動きます。この様子を全国中継し、国民総動員で願いをかける。魔法界怖い。
そしてその願いが通じたか。モフルンは再び動き出し、朝日奈さんらのプリキュア能力も再起動。
しかしながら暴走するクマ魔法自体はそのままです。プリキュアさんが復活したのに、あんまり安心感がない…。
中継している校長先生も冷汗が止まりません。プリキュアは復活した。しかし問題は、このプリキュアが通用するか、だ。
安心するどころか中継を増やし、いざというときの支援を固めます。地味ながらも良い仕事をなさる。

その不安は見事的中。魔法を止めるべく突入した中にいたのはクマさんの影。恐るべき強さで応戦に出てきます。
本当に、恐ろしいほど強いです。常に高速機動で空中を飛び回り、多量の弾幕を貼りつつ、接近戦もすこぶるレベル高い。
歴代のプリキュアさん達でも、これ相手では勝つどころか善戦すらおぼつかないような。

しかし朝日奈さんらも負けてはいない。サファイアモードで高速追尾しつつ、トパーズさんが弾幕を反射しながら、ダイヤが足止めしている間に、ルビーが重い一撃を叩き込む…!
手数が足りなければ増やせばいい。各種宝石が同時発動し、全方位からクマさんに襲い掛かる。
物欲娘も良い仕事しています。基本的に防御に専念していますが、単に守っているだけでなく、ここぞというポイントに自ら飛び込んで、クマの反撃の芽を確実につぶしています。アグレッシブルミナス。
そしてついに。ダイヤ達によって叩き落されたクマの土手っ腹に。猛り狂うルビーの打撃が、剛烈に突き刺さりました。嗚呼、これは、終わった。魔法力のブーストも込めた一発が、カウンターで完全に入った。
更には勝機とばかりに二段変身まで起動。ここまでくると、さすがにこのクマが可哀想になってくる。相手が朝日奈さんでなければ勝ってたろうに、相性が悪すぎた。

影が倒され、魔法も停止。クマの脅威は去りました。
クマ仲間にも受け入れてもらえたし、とりあえずは一安心。なぜ受け入れて貰えたかは謎だけど。魔法力を失ったからか?
だとしたら、根本の解決にはなってはいないような気も。

また、願い石は再びただの石に。
結局のところ魔法の本はどうなったんだろう。聞かなかったことにしたんだろうか。
次に目覚めるのはまた100年後。物欲娘の次なる物欲が目覚めたところで、めでたしめでたし。


(左画像)プリキュア オープニングコレクション 2004〜2016 (CD+DVD) [ (アニメーション) ]

(右画像)Dokkin◇魔法つかいプリキュア! Part2/魔法アラ・ドーモ! [ (アニメーション) ]

Twitterアカウント:http://twitter.com/RubyGillis


例年、プリキュアさんは序盤で感じた違和感が、テーマに繋がっているように思います。
今作の最初の疑問は、街の人々の存在感がないことだった。
これまでは「いかに主人公が愛されているか」を描写していたのに、今回はそれがなし。
街の人たちは書割状態。

ところが回が進むと様子が一変。特に象徴的なのは第16話です。
魔法界という超絶異文化を経験した、そしてそれらと仲良くなった。
が、そもそも論として。
この異文化は既に日常に溶け込んでいた。改めて周囲を見渡せば、そこかしこに魔法界の出身者が。

今のご時世、グローバル化とか、文化を受け入れようとか尊重しようとか、何かにつけて言われます。
でも既にその発想は古いのだと思う。そんなものはとうに日常になっている。
むしろグローバルやら多様性やらの言葉により、個人の価値観が踏みにじられることが問題なくらい。

一方で、最も身近にいるモフルンのことは良く分からない。
なぜ動くのか。それすら分からない。

魔法という超異文化まで習得した朝日奈さんが願ったのは、モフルンと一緒にいること。
劇中で変身能力や魔法を使えない状況になっているのは、意図的な演出だと思う。
グローバル化し、様々なものに触れた。技術や手段を習得もした。
でもそれらは目的そのものではない。あくまでローカルな幸せを守るための、手段なんだよな。

森のクマさんたちが、外からやってきたモフルンをすぐに受け入れたのに、ずっと近くにいるクマタを拒絶していたのは、なかなか切ないです。
なぜクマたちがクマタを受け入れたのか、明示はされていませんが、モフルンの影響があったのは確かでしょう。
グローバルなのに、排他的。本当に異質で意外なものは、実は身近にある。
そして外部との交流で、その身近な不思議に目が向く。うまくまとまらないけど、そんな感じなのかなと。

【今年の短編】

はるはるの強権ぶりを思い知りました。
あの方、楽屋では無茶苦茶厳しそうですものね…。
それとも単に、朝日奈さんが、はるはるをリスペクトされてるんだろうか。

あと朝日奈さん、短編だから何をやっても許されると思ってるのか、堂々と下ばきを晒して見せてくれます。
本編でもお胸の自己主張が激しかったりと、朝日奈さんはご自分の売りを理解なさってる感がある。

【今年の鳥】

一つだけ声を大にして言いたいのですが、スタントマンさん勢ぞろいで分裂して見せるのは、かつて美翔さんがやったことです。
美翔さんだってね、やろうと思えばできるんですよ。魔法がどんだけ偉いのか知りませんが、精霊パワーを舐めて貰っては困る。
その気になりさえすれば、ウィンディで動きを封じ込めている間に、イーグレットが脳天に踵落としとかもできるんです。多分。

【来年の鳥】

来年の春映画は、「オールスターズではない」と宣言されてしまいました。クビなんでしょうか美翔さん。年に一度のお仕事が…。
単純に人数を絞るのか、新シリーズのプリキュアさん+前年のプリキュアとかの規模になるのか、それとも全くの独立した映画専用シリーズになるのか。
何はともあれ、来年も何かがあるのは喜ばしいです。

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