■映画ヒーリングっどプリキュア ゆめのまちでキュン!っとGoGo!大変身!!
花寺さんらは東京へ。そこではゆめアールなる催しが展開中。夢を実体化する恐るべき超絶イベントです。ところがその夢をかき集めて「身勝手な」夢を叶えようとする人たちがいて…。
ヒープリのテーマたる「生きる」。そしてそのための「戦い」。
カグヤさんを生かそうとする母の願いは、周囲を犠牲にする道を選んだ。
けれど花寺さんも、当のカグヤさんもそれは拒否。
どんな夢も尊重されるべきだ。故に私たちの夢を犠牲にはできない。
このまま消滅エンドかとも思われましたが、花寺さんは彼女を救いたいと願った。周囲の人たちも願った。
ゆめアールは人々の夢を具現化する。沢泉さんの国立競技場でのエピソードしかり、他者を思う気持ちは一際強い。そのおかげでカグヤさんは一命を取り留め、めでたく解決を迎えました。
この構図は、やっぱりダルイゼンやキングビョーゲン様を想起せざるを得ません。
彼らとカグヤさんの根本的な違いは、そもそも救いたい相手だったかどうか。また、カグヤさんのこれは自身を犠牲にはしていない。
「利害」と言ってしまうと随分と無機質ですが、つまりは方向性や気持ちが一致しているかは重要です。
本編エピソードでの「エレメントさんを助けたら、結果的に力を貰えた(ボトルを集めるために助けたのではない)」と同じ。
カグヤさんはこれを見越してモデル活動をしていたのではなく、夢を見て貰いたくてモデルをやっていて、たまたまその結果として応援してくれて救われた。ビョーゲンズのケースとは根本が違う。
生きることは多くの異なる他者のそれぞれの戦いで、それらの戦いが輪になってリンクしている。ヒープリの締めくくりに相応しい映画だったと思う。
【14年前に生まれた夢】
博士が思い悩むシーンにて表示される「2007年」。今から14年前。奇しくも花寺さんたちが生まれた頃。そしてプリキュア5の放送年。
※注)カグヤさんが現れたのが2007年なのかは不明。また劇中時間が2021年なのかも不明。カグヤさんは14歳とは言われていますが、人外な上に「かぐや姫(成長速度が異様に早い)」ですから14歳=14年かは不明。なのですが、とりあえずそれは横に置きます。
14年前に生まれた夢のために博士は戦った。14年前に放送された夢原さんが助けに来た。その14年前の夢原さんを使い、博士は夢を叶えようとし、14年前に生まれた花寺さんが夢を守った。
映画を見るまで気づきませんでしたが、「14年」は意外に強烈な数字だった。なるほど、だから夢原さんはこのタイミングだったのか。
プリキュア5が援軍に来てくれた時の頼もしさは凄まじいです。実際には彼女らはそこまで「強い」わけではないと思う。今からすれば武装は地味、単純な戦闘力ではヒープリ組に劣るのではないかとも。ですが経験値やらマインドやらがやっぱり違う。
相手が空中にいるならシューティングスターを移動手段に。一人がガードし、足止めしたところにもう一人が狙撃。技の発動エフェクトで牽制し、束縛拘束で動きを止め。サイズを可変して懐に潜り込んでカウンターとか、初見では対応無理です。ハデーニャ戦のあれがコンビネーションに取り込まれてる…。
パートナーフォームの花寺さんらと、ノーマルフォームで同等に共闘してるのも何気にすごい。単純な火力では一回り下だと思うんですが、互角以上に立ち回っていらっしゃる。
極めつけにまさかのドリームアタック!「仮面を破壊しないと倒せない。仮面以外への攻撃はほぼ無効」のコワイナー(黒白キュアの攻撃が直撃しても、ほぼノーダメージ…!)に特化した、一点突破のホーミングバタフライ。「本質を即座に見抜く」夢原さんを物凄く現したあの技が、GoGoコスの今この令和の時代に。
予告映像では蝶だった登場時のエフェクトが薔薇に変わっており、ちょっと寂しかっただけにこれには驚いた。反射的に涙でた。
しかもあの戦局、確かに適切です。遠距離で逃げかけてる敵に対し、グレースの攻撃を誘導して直撃させてる。
テーマ的にも熱い。花寺さんは「生きる。そのために戦う」。そんな彼女にとって「先を導く夢」は強烈に刺さります。夢に先導されて進むグレース。生きることは戦いだ。でも夢があるから前に進める。
一方、夢原さんにとっても救いです。夢原さんは「夢を叶えるために戦うとき、最後は人は一人だ。しかし同じように戦う友がいるなら、孤独ではない」。
どのようにして彼女らがエゴエゴに敗れたのかは分からない(来週が楽しみです)。ただ、14年前に生まれた夢原さんを、14年後の花寺さんが助けにいくのは象徴的です。夢原チームは一人ではなかった。ともすれば孤高にもなりかねない夢原理論に、応えてくれた。これはオールドファンとしてはかなり嬉しい。
「プリキュア5すごい!強い!」だけでなく「プリキュア5が救われる」が見られるとは。副音声サイドが楽しみすぎます。来週も観に行こう。
【トロピカってる生き様】
例年であれば春映画はその年のシリーズのテーマが提示される…のですが、今年は僅か数分。だからこそというか、もう最初から最後まで「時間がない」「今やるべきは何か」の全力推し。夏海さんはこれに1年取り組まれるんだろうな。
無粋かつ野暮に考えるなら、「たった3分前に連絡を認識するのがまずい」ので「計画性」とかが絡むのかしら。
本編にて、夏海さんもローラも妙に計画を語っていらっしゃるので、なくはない気もする。いや、いたって普通にローラが連絡を忘れてただけだとも思いますが。
あと、人魚さんの海戦が見られたのも大変嬉しい。空中とか地上とかどうしようもないけど、海の中ならプリキュアより機敏。本編でもやって欲しい。
【みんなの心にゆめアール】
アース推しのうちのお子様と観てきました。
もともと怖がり(というか危機意識が強い)な子なのだけど、今回は一際怯えてた。エゴエゴは見た目はそんなに凶悪じゃないのに…とも思ったのだけど、考えてみればプリキュア5を撃破してる。衝撃的だな、改めて思えば。実際、結構ぐっさり来た。
あえて書くなら、やられ方もオマージュだったのかしら。
カワリーノさんの仮面やアナコンディさんの石化と、何かと夢原さんはやられていらっしゃる。
エゴエゴに吹っ飛ばされるシーンも、ムシバーンやシャドウ様との戦いを思い出すやられ方。夢原さんはサービス精神旺盛だ。
参考:
●感想:(プリキュア5編)映画ヒーリングっどプリキュア ゆめのまちでキュン!っとGoGo!大変身!!
花寺さんらは東京へ。そこではゆめアールなる催しが展開中。夢を実体化する恐るべき超絶イベントです。ところがその夢をかき集めて「身勝手な」夢を叶えようとする人たちがいて…。
ヒープリのテーマたる「生きる」。そしてそのための「戦い」。
カグヤさんを生かそうとする母の願いは、周囲を犠牲にする道を選んだ。
けれど花寺さんも、当のカグヤさんもそれは拒否。
どんな夢も尊重されるべきだ。故に私たちの夢を犠牲にはできない。
このまま消滅エンドかとも思われましたが、花寺さんは彼女を救いたいと願った。周囲の人たちも願った。
ゆめアールは人々の夢を具現化する。沢泉さんの国立競技場でのエピソードしかり、他者を思う気持ちは一際強い。そのおかげでカグヤさんは一命を取り留め、めでたく解決を迎えました。
この構図は、やっぱりダルイゼンやキングビョーゲン様を想起せざるを得ません。
彼らとカグヤさんの根本的な違いは、そもそも救いたい相手だったかどうか。また、カグヤさんのこれは自身を犠牲にはしていない。
「利害」と言ってしまうと随分と無機質ですが、つまりは方向性や気持ちが一致しているかは重要です。
本編エピソードでの「エレメントさんを助けたら、結果的に力を貰えた(ボトルを集めるために助けたのではない)」と同じ。
カグヤさんはこれを見越してモデル活動をしていたのではなく、夢を見て貰いたくてモデルをやっていて、たまたまその結果として応援してくれて救われた。ビョーゲンズのケースとは根本が違う。
生きることは多くの異なる他者のそれぞれの戦いで、それらの戦いが輪になってリンクしている。ヒープリの締めくくりに相応しい映画だったと思う。
【14年前に生まれた夢】
博士が思い悩むシーンにて表示される「2007年」。今から14年前。奇しくも花寺さんたちが生まれた頃。そしてプリキュア5の放送年。
※注)カグヤさんが現れたのが2007年なのかは不明。また劇中時間が2021年なのかも不明。カグヤさんは14歳とは言われていますが、人外な上に「かぐや姫(成長速度が異様に早い)」ですから14歳=14年かは不明。なのですが、とりあえずそれは横に置きます。
14年前に生まれた夢のために博士は戦った。14年前に放送された夢原さんが助けに来た。その14年前の夢原さんを使い、博士は夢を叶えようとし、14年前に生まれた花寺さんが夢を守った。
映画を見るまで気づきませんでしたが、「14年」は意外に強烈な数字だった。なるほど、だから夢原さんはこのタイミングだったのか。
プリキュア5が援軍に来てくれた時の頼もしさは凄まじいです。実際には彼女らはそこまで「強い」わけではないと思う。今からすれば武装は地味、単純な戦闘力ではヒープリ組に劣るのではないかとも。ですが経験値やらマインドやらがやっぱり違う。
相手が空中にいるならシューティングスターを移動手段に。一人がガードし、足止めしたところにもう一人が狙撃。技の発動エフェクトで牽制し、束縛拘束で動きを止め。サイズを可変して懐に潜り込んでカウンターとか、初見では対応無理です。ハデーニャ戦のあれがコンビネーションに取り込まれてる…。
パートナーフォームの花寺さんらと、ノーマルフォームで同等に共闘してるのも何気にすごい。単純な火力では一回り下だと思うんですが、互角以上に立ち回っていらっしゃる。
極めつけにまさかのドリームアタック!「仮面を破壊しないと倒せない。仮面以外への攻撃はほぼ無効」のコワイナー(黒白キュアの攻撃が直撃しても、ほぼノーダメージ…!)に特化した、一点突破のホーミングバタフライ。「本質を即座に見抜く」夢原さんを物凄く現したあの技が、GoGoコスの今この令和の時代に。
予告映像では蝶だった登場時のエフェクトが薔薇に変わっており、ちょっと寂しかっただけにこれには驚いた。反射的に涙でた。
しかもあの戦局、確かに適切です。遠距離で逃げかけてる敵に対し、グレースの攻撃を誘導して直撃させてる。
テーマ的にも熱い。花寺さんは「生きる。そのために戦う」。そんな彼女にとって「先を導く夢」は強烈に刺さります。夢に先導されて進むグレース。生きることは戦いだ。でも夢があるから前に進める。
一方、夢原さんにとっても救いです。夢原さんは「夢を叶えるために戦うとき、最後は人は一人だ。しかし同じように戦う友がいるなら、孤独ではない」。
どのようにして彼女らがエゴエゴに敗れたのかは分からない(来週が楽しみです)。ただ、14年前に生まれた夢原さんを、14年後の花寺さんが助けにいくのは象徴的です。夢原チームは一人ではなかった。ともすれば孤高にもなりかねない夢原理論に、応えてくれた。これはオールドファンとしてはかなり嬉しい。
「プリキュア5すごい!強い!」だけでなく「プリキュア5が救われる」が見られるとは。副音声サイドが楽しみすぎます。来週も観に行こう。
【トロピカってる生き様】
例年であれば春映画はその年のシリーズのテーマが提示される…のですが、今年は僅か数分。だからこそというか、もう最初から最後まで「時間がない」「今やるべきは何か」の全力推し。夏海さんはこれに1年取り組まれるんだろうな。
無粋かつ野暮に考えるなら、「たった3分前に連絡を認識するのがまずい」ので「計画性」とかが絡むのかしら。
本編にて、夏海さんもローラも妙に計画を語っていらっしゃるので、なくはない気もする。いや、いたって普通にローラが連絡を忘れてただけだとも思いますが。
あと、人魚さんの海戦が見られたのも大変嬉しい。空中とか地上とかどうしようもないけど、海の中ならプリキュアより機敏。本編でもやって欲しい。
【みんなの心にゆめアール】
アース推しのうちのお子様と観てきました。
もともと怖がり(というか危機意識が強い)な子なのだけど、今回は一際怯えてた。エゴエゴは見た目はそんなに凶悪じゃないのに…とも思ったのだけど、考えてみればプリキュア5を撃破してる。衝撃的だな、改めて思えば。実際、結構ぐっさり来た。
あえて書くなら、やられ方もオマージュだったのかしら。
カワリーノさんの仮面やアナコンディさんの石化と、何かと夢原さんはやられていらっしゃる。
エゴエゴに吹っ飛ばされるシーンも、ムシバーンやシャドウ様との戦いを思い出すやられ方。夢原さんはサービス精神旺盛だ。
参考:
●感想:(プリキュア5編)映画ヒーリングっどプリキュア ゆめのまちでキュン!っとGoGo!大変身!!