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穴にハマったアリスたち

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「トラウムとルールー」:HUGっと!プリキュア 愛崎えみる研究室問題考察

2020年07月12日 | ハグプリ最終回考察
時間ネタの妄想に重大な影響を及ぼす可能性のある「ミラクルリープ」の公開日がようやく決まりました。10月31日。遠い。
別途、秋映画はあるんでしょうか。この時間のずれ自体も、何かの妄想の種にできそうな気がする。

【ルールーの記憶】

えみると対になるルールーの視点で考えてみる。

「オールスターズメモリーズ」にて、若返って大騒ぎする面々の中、ルールーだけは はぐたんのお世話を続ける描写があります。「彼女は沈着冷静なアンドロイドだから」と言ってしまえばそれまでなんですが、「子供時代に野乃さんや はぐたんと会ったことがあるから」「知っている人相手だったから、特に違和感なく適応した」なら展開として綺麗だと思う。

えみるがこのことに思い至ったなら、2030年に研究室に行く後押しになる。

本来、えみるがトラウム研究室に行くのはかなり難しいです。
ルールーとの再会を果たすには、「えみるがルールーを作る」ような成り行きは避けたい。それではただの「ルールー2号機」です。そのやり方でいいんだったら、未来から来たトラウムがいる内に、設計書や理論一式を受け取り、それをそのまんま現代トラウムに渡せばいい。突き詰めていえば、ルールーらが未来に帰る前に「2号機」は完成させられます。それを「再会」とは呼ばないでしょう。

別の観点でいうと、野乃さんがはぐたんを産む際に「女児を授かるまで中絶を繰り返した」とか「43年の はぐたんの年齢から逆算して、30年に出産できるように人工授精等々で綿密にタイミングを合わせた」といった作為が入ると、非常に不気味かと思います。えみるとルールーの件もそれと同じで、「えみるや未来人が積極的に介入してルールーを作る」のは避けたい。うっかりそれをやってしまったら「再会」ではなく「2号機」の疑念がぬぐえなくなる。

なのでえみるがトラウムを訪問するには、「既にトラウムはルールーを誕生させている」確証が欲しい。

「オールスターズメモリーズ」の1件はここを保証してくれる。
あの時5歳前後(※)に若返ったルールーが、1歳ぐらいのはぐたんに違和感を持たなかったということは、2030年のはぐたん誕生時に4歳ぐらいではないかと推測できます。まぁアンドロイドの「成長」が、人間のように順に年を取って成長していく形なのかの保証はないので、「確証」には至らないですけど。全くの無情報よりは、行動の指針になると思う。

※薬師寺さんらの言動からの推察。但し身長は現実の5歳前後の子供より小さい。現実だと体重15キロ~20キロはあるので、女子中学生が両脇に抱えて二人運ぶのは(しかも全力で暴れまわってる子を)相当にシビアです。
ただ、では2歳児(身長85cm、体重10キロ)にあの言動ができるのか?となると、それはそれで疑問。マシェリが2歳児相当(※※)の言動をしているので、それも踏まえて5歳前後ぐらい(容姿は作画の都合)でははないかと思う。

※※2歳児相当だとすると、野乃さんがミルクをあげようとしたのは明らかに失敗です。少なくともはぐたんよりは年上の子に、ミルクを出すのはおかしい。野乃さんがいかにパニックに陥っていたかが分かる。

最終回のルールーの容姿は、えみるとの身長比などから、やはり5歳前後かと思う(オールスターズメモリーズの容姿と整合しませんが)。
なので作画による差として違いを許容できるなら、上記の仮説と齟齬はないんじゃないかな。

2030年時点でルールー4歳だとすると、2043年で14歳になるには3年ほど停止してもらわねばなりません。
そもそもアンドロイドが加齢で成長するのか、そもそも43年のルールーは14歳だったのか(潜入の都合で中2にしただけで、実年齢17歳でも違和感はない)等々疑問はありますが、トラウムが停止させたかのような描写があるので、とりあえず3年眠ってもらう。コミックス版にでてくる「ルールーの前に開発されたアンドロイド」は、この時期に作られたんじゃないかな。「クライアス結成後の第1号機」「本格稼働できなかったルールーは正式型番としてカウントしていない」等であれば「ルールーより前」と表現しても無理はないと思う。

その後(件のアンドロイドの失敗などを受けて)再稼働したルールーは、2043年から2018年に戻り、えみると「再会」。この時点ではルールーの記憶は消されているので、えみるに気づかなくても不思議はない(2030年えみるが素性を隠していた可能性もある)。ただそれでも何か引っかかるものがあったから、二人は急速に打ち解けることができた…と書いてしまうと友情や愛情に対して野暮かしら。

【トラウムの予言】

次にトラウム視点で見てみますが、彼はかなり異様です。
私の想定だと、「2030年にアンドロイドの開発を進めていたところ、未来を知っているという奇天烈な娘さんがやってきた」から話が始まる。

なぜトラウムはえみるを信じたのか。「疑う理由も動機もなかったから」としか言えない気がする。
ただの頭のおかしい女だったとしても別に害はないので、思考実験として未来の話を受けいれ「君のいうことが真実なら、これこれこういうことが予測される」と提示。その中の一つが的中し、なし崩し的にクライアス社創立等々の流れに巻き込まれたとか。

そこまではいいとして、不可解なのは36話37話です。私としてはあれがトラウムの最期だったと思う。
第一に、37話のラストの描写は素直にみて「消滅」です。
また、ジョージは「トラウムが(時間を停止する装置を)発明した」と言っている。言い換えると、それまでの43年トラウムは時間停止技術を持っていなかったことになる。37話トラウムが「最期の」トラウムならば、43年より更に未来からやってきていますから、技術的に最も先に進んでいてもおかしくない。
(時間停止はクライアスの戦略の根底をなす最重要技術なので、それがないまま43年に活動していたのは奇妙。ですが未来を知るジョージ(やえみる)から「44年以降に開発され、我々にもたらされる」と聞かされていれば、まぁ強行しても変ではない)

整理するとこんな流れ。

2030年えみると出会う
⇒2033年クライアスとして活動開始
⇒2043年はぐたんを追いかけ2018年へ
⇒戦い終了後43年に戻る
⇒2044年。真の黒幕との決着の後、再度2018年に戻る
⇒第36話37話。トラウム消滅

さてそうすると「何でトラウムは再び2018年に戻ったのか」が謎です。
トラウム自身も頭を抱えたと思われます。なぜ自分は未来からわざわざ死にに戻ってくるのか。
「歴史としてそうなっている」以上、自分は必ずそれをする。ではなぜ?
もちろん理由なんて何もなく、「そうなっているからそうなった」の可能性も大いにある(というか真の意味での「自由意思」はないので、極言すればすべての出来事に「意味」や「理由」はない)のですが、それではやっぱり納得できない。

何のヒントもない(そもそも上記の流れが私の妄想に過ぎない)ので、回想に出てきたトラウムの娘にこじつけてみる。

2018年現在、あの子はまだ存命でもおかしくはないはず。
トラウムの年齢がよく分かりませんが、2043年時点で60代だとすると、19年当時は40代。あのぐらいの年齢の娘がいても不思議はない。

以前書いたように43年シリーズのテーマは「親離れ、子離れ」だと予想しています。
「決着がつき、いよいよ自分の元から巣立っていくルールーを見て、自分もまた最期のステージに進む」のは整合はとれていると思う。
その最期のステージとして選んだのが、「最愛の娘のいる時代に戻り死ぬ」なのは、トゥルーエンドなのかバッドエンドなのか難しい。
「娘が巣立った寂しさを埋められず、過去に逃げ込んだ」とも「親としての役目(ルールーやえみるや未来を守る)を終えたので、自分もまた一個人に戻り、己の望みに向かって進んだ」ともいえる。
「歴史の流れを守るために犠牲になることを選んだ。その自己犠牲の代償として、亡き娘と再会できた(=親離れ子離れしても、それで縁が切れるのではない。離れ、奮闘したその後、あの幸せな時間に戻れる)」とも。

仮定に仮定を重ねすぎているので、何が何やらですが、トラウムの経緯はとても気になります。


参考:
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「時をかける野乃はな」:HUGっと!プリキュア 愛崎えみる研究室問題考察

2020年06月28日 | ハグプリ最終回考察
野乃さんのことはちゃんと考えるべきな気がしてきた。

【未来の亡霊】

何度か触れたように、野乃さんが我が子を「はぐたん(を想起する名前)」と命名したのはかなり不気味です。
直感的な理解として、あの子と「はぐたん」は別人ですから、「死んだ第一子の名前を、第二子につけて、戻ってきたと喜ぶ」かのような異常性を感じます。
もちろん「尊敬する人から名前を一字もらった」ようなニュアンスの可能性もあるにはあるのですが…。
命名シーンの直前には「ママ…」と感慨深く呟くトゥモローさんのカットが入っています。野乃さんが「我が子=トゥモロー」と認識してなかったとすると、なんかちょっとすれ違ってる気がする。
素直に考えるなら、野乃さんの頭には「我が子=トゥモロー」があったと思う。

話がそれますが、仮に「時間を巻き戻す」装置を手に入れたとします。それを使って「我が子が生まれる前に」戻った場合、「もうその子には会えない」と認識するんじゃなかろうか。私の感覚ではそうです。
完璧に同じ人生を歩んだとしても、不可抗力や制御不能なランダム要素が意識に上りますから、あの日あの時産まれたのと、全く同じ子供であると確信は持てません。
極言してしまえば私たちの体も日々細胞が入れ替わっていますから「全く同じ人間なのか」は甚だ疑問ではあるのですが、「これから生まれてくる子供」はやはり一線を画します。

ではなぜ野乃さんはあんな怖い真似ができたのか。

「未来は不変」だと確信していたとしても「はぐたん=野乃はなの娘」には直接には結びつきません。
視聴者の私たちとしては「ハグプリの主人公・野乃はな」は特別な人物だし、その特別な人物と「キュアトゥモロー」や「はぐたん」に関連を見出すので、「野乃はなの娘がトゥモロー」となんとなく受け入れられます。が、劇中人物の野乃さんにはそんな根拠はどこにもない。たまたま自分のところにトゥモローが降ってきて育てただけであって、自分の娘であるかは保証されていない。
名づけにいたるには「未来は不変」だけでなく、「トゥモローは自分の子」をクリアしないといけません。抽象的な「未来は変わるか」よりも、具体的な「はぐたんの親は誰か」の問題の方が劇中人物の視点では深刻とも言えます。

ハグプリ本編を見る限りでは、はぐたん=野乃さんの娘と気づいている様子は最終回まで無し。ハリーが教えていてもおかしくはないのですが、描写がない以上は疑問です。そもそもハリーが「野乃はなが親」と知らなくても何ら不思議はない。
未来組との別れの後では気づける機会が全くないので、これではどうやっても2030年時点の野乃さんでは「はぐたん」と命名するに至る説明がつかない。

なので未来の野乃さんに解決を見出すことにした。

【過去の記憶】

漫画版ハグプリにて、野乃さんはいわゆるタイムリープを経験しています。
「過去に移動」するのではなく「意識だけ過去に巻き戻る」パターンで、小学生や赤ちゃん時代に戻ったことがある。

これと同じことが2043年に起きれば、2030年に「はぐたん」と命名できます。
つまりは2030年の出産後のあのシーンで野乃はなの肉体にいたのは、2043年の彼女。だから「この子がキュアトゥモロー」だと知っていた。

イメージとしてはこんな感じ。

2043年の戦いで窮地に陥った野乃さん。
まとわりつく絶望を振り払いながら、「オールスターズメモリーズ」のあの名言をもう一度。

『これしきのことで心折れるとか、私がなりたかった野乃はなじゃない!』

愛娘と共に過ごした新たな15年。その15年があるから踏みとどまれる。立ち上がれる。
過去と矜持を胸に反撃、そこでタイムリープ能力が再度現れ、束の間よぎる15年前の娘との初めての対面。
これから始まる15年に想いを馳せ「よろしくね、はぐたん」。そしてこれまで過ごした15年を力に変え、眼前の敵に立ち向かう。


そんな展開だったなら、野乃さんが「はぐたん」と命名することに違和感が消えます。知っていたから名づけた。これなら何ら問題は起きない。
プリキュア40周年シリーズで炸裂する、15周年シリーズのテーマ。展開としても熱いんじゃなかろうか。
タイムリープは劇中(漫画版ですが)でやっているので、もう1回ぐらい頑張っていただいても無理はないはず。無事に解決できたと思いたい。

【蛇足】

最終回の命名シーンのやり取りを抜き出してみる。

さあや:「おめでとう、よく頑張ったね」
はな:「ありがとう。この子の名前決めてるの」
ほまれ:「そうなんだ」
さあや:「なんて名前?」
はな:「はぐみ。よろしくね、はぐたん」

改めて見てみると、輝木さんの台詞が妙ですね。「おかしい」とまでは言いませんが、ちょっと適当な相槌な気がする。

表情が映っておらず声色だけでは判断が難しいのですが、この瞬間まで輝木・薬師寺の両名は、「野乃はなの娘=キュアトゥモロー」の可能性を思い描いていなかったように見えます。
妊娠した時点で「10年前のはぐたんの育児」を思い出して話題にしたりはしていたでしょうから、「野乃はなの娘=トゥモロー」を考えていたなら、もう少し違うやり取りになるんじゃないかな。「そうなんだ」ではなく「そうだよね」とか。

この命名の深刻さに薬師寺さんは気が付いたと思う。輝木さんはどうなんだろう?
最終回の後、輝木さんがどのような人生を送ったのか、何度か考えてはみたけどあまりはっきり形にならなかった。

未来に影響を与えそうな存在として、野乃:はぐたん、薬師寺:ダイガン、えみる:ルールーに対し、輝木さんはハリー。
ただ「ハリーにトゥモローよりも先に出会って奪い取ろう」とかは考えそうにない。そもそもハリーがどこにいるか、手がかりもなさそう。
未来のハリーは大気汚染的なものに苦しんでいたような描写があるので、スポーツ選手の知名度を活かして環境改善のキャンペーンを頑張ってるとか、それぐらいしか思いつけなかったです。

参考:
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「星奈ひかると時間の呪縛」:HUGっと!プリキュア 愛崎えみる研究室問題考察

2020年06月22日 | ハグプリ最終回考察
先に書くと、結論は「どうしようもない」です。未来の誰かに解決を委ねたい。

【スタートゥインクル】

今まで意識的に逃げてきましたが、星奈さんがかなり厄介です。
15年一区切りの直後のプリキュアで、過去と未来の境界ですから、非常に危うい神秘的なポジションにいらっしゃる。

ひとまず下記が確定している。

(1)ハグプリ最終話にて野乃さんと出会っている
(2)ミラクルユニバースにて、宇佐美さん・野乃さんと出会っている
(3)スタプリ最終話にて、花寺さんと出会っている

一連は全て、双方ともに中学生姿で同年代。

(2)は星奈さんがというより、宇佐美さんが矛盾を引き起こしている。ハグプリ36話で大人姿で野乃さんに出会っていますので。

解決策として「ハグプリ36話の宇佐美さんらは2033年から来ていた」説を唱えてみた。(参考1) (参考2)
しかしこの説に則ると星奈さんのスタプリ本編も2018年ごろの物語になってしまう。
これ自体は今のところ問題は引き起こさないのですが、おそらくあるであろう2033年のプリキュア30周年に、星奈さんは何歳の姿で出演するのか。
普通に考えれば中学生の今のお姿です。では2033年シリーズの劇中時間は2018年なのか?それはとても不自然に思える。
(スタプリ~33年プリキュアの15シリーズ集合の想定。黒白先輩~33年プリキュアまでの総出演だったらもっとややこしくなる)

星奈さんが大人姿で出てくれば回避はできますが、(3)の影響で花寺さんの年齢も引きずられてしまいます。
波及して2021年シリーズや22年シリーズのプリキュアさんらも大人姿になってしまい、結局のところ問題が解決しない。どうしよう。
逃げ手としては(3)が夢の中の出来事だったとかにすればいい。実際、そのようにも見える演出がなされていますから、公式に意図してのことかもしれません。違うと思うけど。

33年といわず、もっと直近でも問題が残ってる。公開延期中の「ミラクルリープ」です。

(4)ミラクルリープにて、野乃さん・花寺さんと出会う(と思われる)

願わくば下記であれば解釈は楽なのですが…

・星奈さんと花寺さんの「はじめまして」イベントがある。
 ※(3)は夢の中の出来事にできる

・野乃さん・星奈さんは、花寺さんと現実世界で出会う描写がない
 ※リープしている不思議な空間のみで出会えば、時系列を無視できるかもしれない

タイムリープを扱うお話なので、何か誤魔化せる要素があると信じたい。
あとは「星奈さんは『プリキュア』=『前に癒す』存在と言及されている」ことあたりから、何とかこじつけよう。
また、「おさらいコレクション」により結果的に本編もリープしています。理由が理由なので取り扱いに迷いますが、「リープした」を正史として扱うなら「ミラクルリープと同じ原因」か「戦いに恐怖した平光ひなたによる逃避現象」と思われます。特に後者だと色々と悪用できそう。

おそらくは2021年の映画にも星奈さんは出演されるでしょうから、それも何とかしないといけない。
もちろん、これらを上手く解決できても、2033年のオールスターズの描写によっては現時点の回答がひっくり返りかねません。
星奈さんにはミステリアスさとか儚さが妙に似合うので、時間の難題を抱えているのが何かしっくりくるのがまたなんとも…。
未来の課題として語りつぎ、今後のプリキュアシリーズで時間に関わるネタが出てきたら敏感に反応しよう。

[追記]
遂に公開されたので、続きを書きました:「星奈ひかるとリフレイン」

【蛇足】

幸か不幸かスタプリは宇宙が舞台です。つまり本来ならローレンツ収縮(雑にいえばウラシマ効果)により年齢がめちゃくちゃになるのですが、劇中ではそんな描写はない。
これはもう宇宙モノの宿命なので、「夢原さんの四季2回問題」と同じく「そういうものだ」と無視するしかない。
それでも強引に組み込むとすると、例えば、

「ミラクルユニバースの現場は、地球から15光年離れていた」
「宇佐美さんが呼ばれて、また地球に帰るまで実は30年経過している」
「但し宇佐美さんの年齢経過は30年より若い」
「ハグプリ36話の宇佐美さんは20代ぐらいに見えるが、戸籍上の年齢は40代。2053年から来ていた」

とかです。こんなこじつけをしなきゃいけない日が来ないことを祈る。

あるいは「実はかなり近いところにサマーン等々がある」のかもしれない。
もし0.01光年くらいのスケールであれば、(光速で1週間で行き来できるので)夏休み期間であればどうにかなります。時間の遅れも表面化しない。
そんなに近くにあるなら観測されているでしょうから、内閣府宇宙開発特別捜査局なんかが作られるのも当然です。

…まぁララさんの「地球から見える星は、サマーンとは全然違う」発言と明らかに矛盾しますけど。
「ララが知らなかっただけ」もなくはない(車の運転ができるからといって地理に詳しいとは限らない)としても、いずれにせよそんな近距離にあったら重力とかで別の問題が起きるでしょうから、やっぱり「そういうものだと受け入れる」しかないと思う。


参考:
●HUGっと!プリキュア 愛崎えみる研究室問題考察(一覧)

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「薬師寺さあやの葛藤」:HUGっと!プリキュア 愛崎えみる研究室問題考察

2020年06月14日 | ハグプリ最終回考察
もはや「考察」ではない気がしてならないけれど、今度は脇の視点から考えてみる。

【破滅は2043年】

何度か触れてきたように、えみるが研究室に行くにあたって「ダイガンの出現」はかなり大きな意味を持ちます。
彼が現れたことにより、未来の正確な時間を知ることが出来る。

私たちがトゥモロー年代を2043年と判断できるのは、あくまで「プリキュア40周年だから」(伝統的に主人公は中学生。2030年誕生の子が中学生になったころのメモリアル年は40周年)。
当然ながら劇中人物のえみる達にはこんな知識はないので、そのままでは「はぐたんがトゥモローだとすると、2040年~50年のどこか」ぐらいしか絞れません。

しかしダイガンが居てくれれば違う。未来ダイガンの年齢が分かれば、2030年現在のダイガンから生年月日を聞くことで、かなり細かく特定が可能です。

ではハグプリ娘はダイガンの年齢を知っていたのか。
普通に考えれば、そんなものには毛ほども興味がないはずで、知らないに決まっている。

が、未来ダイガンが事の重要性を認識していれば伝えているはずです。
何かあるごとに「いやぁ〇〇歳になると力仕事が堪えるねぇ」とか「この間〇〇歳になってねぇ」とか「君らは中学2年生か。もう〇〇年も前のことだなぁ」とか、しつっこくアピールを続けたと思われます。主には薬師寺さんに。
というかダイガンは素でそういうことを話しそうだ。

2030年にダイガンと「再会」した際に、この心底どうでもいい無駄話を思い出せれば「あれは2043年だ」と分かります。そしてすさまじい衝撃を受けるはず。何せ未来の破綻が、たった13年後の出来事なのだから。

【戦うか、逃げるか】

未来を知ったとき、薬師寺さんは変えようとするだろうか。
彼女は工学寄りの理系ですから、タイムマシンの考察をしていてもおかしくはない。もしそうなら「未来は不変」と判断しそうです。ただ、えみるほどの切迫感はないでしょうから、確信にはまでは至らないはず。
何せ、理屈としては「不変」でも、感覚としては「変えられる」が自然です。理解と直感がずれるのは、非常に気持ちが悪い。

いずれにせよ近い未来に大きな異変が起きる恐れがあるのなら、かつてのハグプリチームに連絡し、阻止するために何ができるかは考えようとするはず。
とはいえできることはないです。プリハートが手元にないので、変身すらできない。この時点で疑心暗鬼にすらなるかもしれない。

プリハートがない理由はハリーらに返却したから(と私は思ってる)。
しかし43年の出来事ならば、薬師寺さんらが持ったままでもトゥモローチームに渡せます。何より最初の災厄で変身して戦う選択肢を、なぜ奪うのか。ここで勝利すればそもそも問題が発生しません。
タイムパラドクスが問題だったとしたら、薬師寺さんたちはある意味見捨てられたとも言える。
ではやはり「世界は分岐」するのか?でもそれは理屈には反してしまう。

そうこうする内に野乃さんが出産し、はぐたんと命名する。私が薬師寺さんだったら背筋が凍ると思います。
いよいよ破滅の未来が迫ってきた。
(注:「ハグプリチームに連絡する」とは書きましたが、野乃さんにだけは連絡を避けると思われます。「はぐたん」の存在を左右する彼女の自由意思らしきものに、変に干渉するのはかなり怖い)

ここまでくると、遅まきながら薬師寺さんも未来対策に動き出すかもしれない。最初に探すのはトラウムの所在でしょう。
しかしこの頃には えみるがトラウムと合流し、クライアス社創設のために地に潜っているはずです。私の妄想では。

八方ふさがりの薬師寺さんにできるのは、ダイガンの監視ぐらい。どこかのタイミングでこのオッサンはクライアスに入社するはず。
劇中では、ダイガンは口だけの無能な老害として描かれています。もし2030年時点でその兆候があるなら、薬師寺さんとしては「何故この人がクライアスの重要な役職に就けたのか」を疑問視するはず。
おそらく真相としては、未来を知っていたが故に えみるがスカウトせざるを得なかった(そして後に後悔した。これが後のトラウムによる粛清にも繋がる)だけに思えますが、何にせよ薬師寺さんとしては「創設メンバーの一人だったから」と予想しそうです。

そうすると選択肢は二つ。

①ダイガンを慰留して転職を防ぐ
②ダイガンを積極的に追い出し未来をなぞる

①は「未来を変えたい」のが前提です。一番シンプルといえばシンプルで、18年当時の薬師寺さんなら最も選びそうには思う。
②は「未来は変えるべきではない」が前提。積極的にこれを選ぶ必然性は全くない気がするのですが(未来が不変であるなら、何もしなくても必然的にそうなる)、「追い出すためにいきなり陰湿ないじめを開始する薬師寺先生」とかちょっと見てみたい。そりゃダイガンもやさぐれて仕事辞めますよ。

どちらにせよ、結果的にダイガンは仕事を辞めてクライアスを目指すはず。薬師寺さんはそれを追いかけて、クライアスを突き止めるところまではやろうとすると思われます。
クライアスを潰して未来改変に挑むにせよ、不変の未来を受け入れて災厄を待つにせよ、「クライアスがどこにあるか」を知るのは大いに意味があります。

当然えみるはこれを予想するはず。えみるの裏切りに薬師寺さんが気づいていなければ、ダイガン追跡を妨害するのは容易いでしょう。おそらく薬師寺さんはダイガンをロストし、立ち往生するはず。
(「薬師寺さんも誘ってクライアス創設に加える」可能性もなくはないのですが、必然性が薄いように思う)

そうこうする内に2033年、トラウムVSオールスターズが始まり(私の妄想では)、いよいよ破滅の時が迫る。
この時点で、薬師寺さんにできるのはプリキュアたちに危機を伝えることぐらいです。が、それをやっても良いのかのがいよいよ分からなくなってくる。
もしも黎明期のクライアスを潰せたらパラドクスが起きる。「未来が変わる」とか「パラドクスだから実現不可。時間の復元力で阻止される」とかならまだいい。訳の分からぬ世界消滅とかになったらどうしようもない。

「ルールー」という強烈な信仰があり、各種情報を持っていたえみると違い、薬師寺さんには思い切った行動ができません。唯一できるのは、すくすくと育つ はぐたんの姿に希望を見出すことぐらいか。
足しげく野乃邸を訪問し、はぐたんに英才教育を施そうとしたりするかもしれない。
もしそうなら前回の妄想にも少し幅が出そうです。「社長業で忙しい野乃さんに代り、頻繁に面倒を見てくれていた格好いい女医の薬師寺さんに憧れて、実母に失望する はぐたん」みたいな感じ。

[43年シリーズの第1話イメージ]
友達と一緒に帰宅する はぐたん。途中で薬師寺先生に出会う。
小さいころからお世話になってる、憧れの先生にどぎまぎしながら、そんな先生と親しいことを友人に誇らしげに語りながら帰宅。
いつものように誰もいない。
まぁいつものことだと友人に話し、母がいかにダメかを語りだす。「でも社長さんってすごいよね」とフォローにまわる友人。
そこに、実に空気の読めないサプライズで飛び出てくる野乃さん。ドンびく友人。赤面する はぐたん。
ふざけ続ける母にブチ切れて飛び出した はぐたんが謎生物と出会い、その後なしくずしでプリキュア、戦闘へ。
その夜。
こっそり連れ込んだ謎生物と眠る我が子に、ついに始まったかと野乃さんは嘆息。
様子を見に来た薬師寺さんに「子育ては難しいね…」と吐露しながらも、そっと我が子を見守る。 

…なんかそれっぽいんじゃないかしら。

【蛇足】

「なぜ直接的にストレートに、あれは〇〇年のことだと伝えなかったのか」は謎です。
カメラに映っていなかっただけで、普通に話していてもおかしくはないのですが、それならば「なぜトゥモローは野乃はなの子だと話さなかったのか」が更に謎。劇中の描写では、はぐたん=自分の子と認識しているようにはちょっと見えない。

「話していない」とすれば、理由としては「過去への干渉を極力避けたかったから」あたりでしょうか。
「未来は不変」であれば何をやっても影響はないとはいえ、ハリーらも含めて皆がそれを実感として確信しているかは怪しい。「伝える必要がないことは伝えない」のが普通だと思う。

それを踏まえると「微妙に匂わせる」のはダイガンが適任に見えます。
他の皆が秘匿したのに、「重要情報を伝えるべきだと空気を読んだつもりで、空気の読めないスタンドプレーに出た」としたら、いかにもダイガンのキャラクターな気がする。

参考:
●HUGっと!プリキュア 愛崎えみる研究室問題考察(一覧)

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「ジョージの巡礼」:HUGっと!プリキュア 愛崎えみる研究室問題

2020年06月07日 | ハグプリ最終回考察
前回からの続き。

【明日の戦い】

野乃さんが黒幕をやらないんだったら、他にできそうなのは既知のキャラクターではジョージぐらいしかいません。
というわけで、ジョージで考えてみる。

先に大筋を書くとこんな感じ。

2030年:はぐたん誕生。
2033年:
 野乃母子、不幸な経緯で死亡。ジョージ呆然。
 トラウムや えみるからクライアス社を持ちかけられ、幾度か改変を試みるも失敗。
 未来は変えられないと悟り、時間停止を決意する。
2018年:はぐたんを追いかけて、過去に戻る。
2019年:若かりし頃の妻との戦いを通じ、去る。
19年~43年:何かがあり、真の敵となる。
2044年:トゥモローシリーズのラスボスとして娘の前へ。

次に、クリアすべき課題を順に処理してみる。

【野乃母子の死亡】

オフィシャルで「ジョージ最愛の人は死亡」と語られているので、野乃さんには他界していただくしかない。
ジョージをクライアス社に駆り立てるきっかけになるので、これ自体は問題ない。

ですがここで野乃さんはおろか はぐたんまで死亡してしまったら43年の話に続かない。
なので「この時点のジョージ視点では死亡したとしか見えなかったが、後々蘇生した」としよう。
33年ジョージには43年の情報はないので上手い事やれば(要はえみるやトラウムが隠蔽すれば)気づかれない。

【時間改変と停止】

本編の口ぶりから「何度かチャレンジした」ようです。
私の仮説ではこの時点で過去に戻るワームホールはあるので、幾度か改変に挑むことはできる。

ただその状況はイメージよりもかなり狂っています。

例として「500m先にいる妻が不意に車に轢き殺された」状況で考えてみます。
いつもと同じはずの日常が、突然思いもしない事故が起き一変、妻を救うためにタイムマシンに乗り、何度も改変に挑むがその都度、様々な理由で失敗して…のようなことは起きない。

まず「不意に轢き殺された」がない。
起きるのは「ある日突然、未来から来たという自分10人ぐらいに取り囲まれ、妻が事故にあうから止めるぞと言われる」です。そして失敗する。
タイムトラベルしても起きることは同じ。2回以上タイムトラベルをしている9人と共に、過去の自分に「止めるぞ」といい、「前回」と全く同じ手段で止めようとして失敗する。

2回目。1回目の自分と3回目以降の自分8人と共に、過去の自分に「止めるぞ」といい、失敗することが分かっている「前回」と同じ手段で止めようとし、失敗する。
3回、4回、5回以降も全て同じ。「歴史は変わらない」世界では、延々とこれが続きます。失敗すると分かっているのに、「未来」の自分から「3回目も4回目も5回目も失敗する」と教えられているのに、ひたすら同じチャレンジをする。

そして11回目以降の自分がいないのなら、自分は10回目で諦めることも初めから分かっている。それなのに、何故か続ける。事故が起きたその時点で「改変不可」と判明しているのに、それでも同じことを何故か続ける。

しかもこれは短期間の出来事ではない。
ワームホールで過去に戻り、コールドスリープだかウラシマ効果だか地道に待つだかで事故の瞬間に戻るので、体感では1周するのに数年かかる。数年かけて、結末が分かっている同じことをただひたすらに繰り返し、何度も何度も妻子の死に立ち会う。

これは「諦めないチャレンジ精神」というより、流されるままの狂気じみた傍観者だと思う。
ジョージを評する言葉「何もしない男」にあっているんじゃなかろうか。

彼が何回繰り返したのかわかりませんが、眼前で繰り返される悲劇を見続けて「未来は不変」を悟り、変えられないのならと停止を選択。止めてしまえば、未来は変わっていないけど、それが起きるのは防げる。

【はぐたん】

ジョージは、どうみても はぐたんに親子の情を持っているようには見えない。
これは明らかにおかしいのですが、「33年に我が子は死亡した」と思っていれば説明がつく。

ジョージ視点では「33年に死亡」「未来は変えられない」のだから、43年から来た はぐたんが、自分の娘であるはずがない。
それならばむしろ敵視しても理解できる。妻が別の「はぐたん」を世話している様子はかなり薄気味悪い。前回の記事で書いたように、我が子への冒涜ともいえる。

そうはいっても、このはぐたんは、あのはぐたんなんですから、顔に見覚えがあるとは思うのですが、彼は「何もしない男」なので家事も育児も(仕事も)しておらず忘れていたんでしょう。なんでそんな男が野乃さんと結婚できたのかは謎ですが。

【変わる未来】

ジョージの持つ謎の本には未来のことが描かれているらしく、それが白紙になって「未来が変わる」描写が劇中にある。つまり「ジョージは未来は不変と思っていたが、戦いを通じて変わると考え直した」。

これはいわゆる「分岐世界」説にとっても致命的な描写です。世界が分岐するのであれば、そもそも「未来の本」が存在できない。分岐するからには複数のルートがあるんだから、未来が変わる(書いてあるのと違うルートに乗る)のは当たり前です。
この描写を素直に受け取るなら、「世界は一つ。但し未来は変えられる」のがハグプリ世界となる。そしてタイムパラドクスとの絶望的な戦いになる。それは嫌なので、「未来は不変」で処理してみる。

まず野乃さんの語る「未来は変えられる」は、あくまで心持ちの問題だと思う。
タイムマシンで過去に戻ればアンリ君の事故を防げるとか、プリキュアの奇跡パワーで足を治癒できるとか、そういう「何でもできる」ではない。
不幸や挫折は現にあるが、それで未来が終わってしまうのではない。何度でも立ち上がり、未来に向かえる。「自分の頭の中にある絶望の未来予想は変えられる」の意味であって、「観測された事実を変えられる」の意味ではない。
これはハグプリのテーマとも整合していると思う。時間改編や表面的な分岐世界の方が、そぐわない。
(「過去は変えられないが、これからの生き方は変えられる」と言い換えればイメージしやすいかもしれない)

上記を念頭に、あの謎の本は実のところ単に「アンリ君の絶望的な心象風景」が描かれているだけでそれがリセットされた、等であればそれほど齟齬がないんじゃなかろうか。実際トゲパワワに関連した本のようですし。

【再び2033年】

2018年-19年の戦いを経て「未来は変えられる」と信じたジョージは、幾度目かの2033年へ。

先ほどは適当に交通事故を例にしましたが、劇中の描写によれば、野乃さんには転校前の出来事を連想するような何かが起きたようです。そこでクローバーくんと鬼火のような相手と遭遇したと仮定してみる。

クローバー(仮)を守るために奮闘した野乃さんですが、周囲の理解は得られず、むしろ敵視される状況に。
結果、鬼火(仮)に屈し、野乃さんおよび はぐたん死亡(ジョージの見た光景。そして何人ものジョージが野乃さんや周囲を説得しようとして、結果的にただただ傍観して終わる)。
これは劇中で示唆された「いじめを庇って自分が標的にされた」と齟齬がないと思う。

その後、かつてのジョージが過去に戻るのを見届けた後、改めてジョージはクローバー(仮)に向き合う。
これまで何もせず、妻や娘が犠牲になった。今度こそ、苦難に立ち向かおう。
そして見事、鬼火(仮)的なものを浄化だか封印し、野乃さんや娘を救うことに成功する。未来は、変えられた…!

(注:最初の野乃さんの敗北は変えられていない。「挫折そのものを変える」のではなく「挫折を乗り越えることで未来を変える」。アンリ君と同じパターン。
「挫折」はなくせない。そこに執着するのではなく、「挫折した後、立ち上がれるか」が「未来を変える」)

だけど残念ながらその時の余波で闇化してしまい、待ち受けていたクライアス社に取り込まれ、真の黒幕に。
要するにキングジコチューです。

【2043年】

この経緯なら前回私が(勝手に)想定した「プリキュア40周年」の内容にも即していると思う。

初代を見ていた当時の幼児が、43年には40代半ば。プリキュア適齢期のお子さんがいる年代。
そこから連想されるテーマとして、

親視点:
 ・忘れていた初心を子を通じて取り戻し、次のステージに進む
 ・かつて自分も抱いた思春期の葛藤を思い出し、子への理解と信頼を深め、社会に送り出す

子視点:
 ・親の若かりし頃を知り、親もまた一人の人間だと気づき、対等に向き合う
 ・自分がいかに愛されていたかを知り、未来に進む勇気にする

を、野乃さんとトゥモローさんでやる。
ですがこれだけだと「では(育児等を)何もしなかった人は救われないのか」が問題になる。
「オールスターズメモリーズ」で「思い出があるから踏ん張れる」と立ち上がった野乃さんに、「でも僕には何もない」とうなだれたミデンのように。

「何もしなかった」「それを悔い立ち向かったが、力及ばなかった」「そしてこうして多大な迷惑をかけている」。
40代も半ばになり、子供も人生の岐路を迎えようとしている時、この悩みにぶつかる状況は大いに想像できる。
思い描いていた理想の親にはなれなかった。どうしてもっとこうしなかったのか。悔いて今さら奮闘したけれど、やはり自分ではダメだった。

トゥモローさんや、その時のオールスターズがどんな回答を出してくれるのかわかりませんが、「何もしない男」ジョージが、若かりし野乃さんとの再会を通じて奮起、そして救われるのだとしたら、とても前向きな物語だと思う。

【蛇足】

上記の想定だと、33年えみるには「闇化したジョージを程よくコントロールする」大事な仕事が待っています。
上手く制御しないと世界を滅ぼされてしまいますから、「えみるがクライアス社側につく」積極的な理由がつけられる。また一つ、辻褄を強引に合わせられた。

【蛇足2】

パップルの経緯と絡められるかもしれない。

パップル視点では2030年ごろに「19年の戦いの後のジョージ」に出会い恋仲に。その後クライアス社の発展を支え、43年に33年を経由して18年に侵攻。その最中にジョージは「33年ジョージ」に入れ替わるのだけどパップルは気づかず。18年の戦いの後、真相に気づいた彼女はジョージ救出のため43年へ。

この流れなら43年シリーズのラストは「救われたジョージがパップルと共に旅立つ」とかそんな感じです。
奮起したとはいえ長らく「何もしなかった」ジョージが、救われた後にあっさりと野乃母子のところに戻ってくるというのも何か微妙に思えるので、前向きな別離は良いような気がする。
イメージとしては「光となって消えていくジョージ。悔いはない、救われた。それでも残る孤独と寂しさを受け止め、微笑みながら目を閉じる。それを見送る野乃母子。その横を駆け抜け、パップルがジョージの元に飛び込む。驚きながらも迎え入れるジョージ。今度こそ本当に救われ、ふたりは光の彼方へ」みたいな感じで。

●参考:
HUGっと!プリキュア 愛崎えみる研究室問題考察(一覧)

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「プリキュア40周年」:HUGっと!プリキュア 愛崎えみる研究室問題

2020年05月31日 | ハグプリ最終回考察
さすがにそろそろ「未来で何が起きたのか」を避けて通れない気がしてきた。

【前提】

本来、最も参考にしなければいけないのはオフィシャルのコンプリートブック等なのですが、「解釈は委ねる」とのことなので確定情報以外は引きずらないようにします。

また「パラレルワールド」は非常に便利な言葉なのですが、「未来と現在」もパラレルなので(時間は同時に存在している)、いわゆる「分岐世界」を想定しなくても矛盾はしない、はず。
(以下では「パラレルワールド」と「分岐世界」は区別して記述します)

個人的に、分岐世界によるパラレルは想定したくない。

「あらゆる可能性が存在する」のような超大量の分岐世界観だと、「キュアエールが敗北した世界」や「野乃はなが育児ノイローゼではぐたんを殺した世界」も存在してしまう。それはテーマ的にもコンテンツ的にもおかしい。
そこまで「なんでもあり」ではなく、重要な分岐のみ存在する(例えば時間旅行すると分岐する)世界観だとしても、最終話でルールーが自分たちの世界に帰りつけなくなってしまう。(余談ですがリメイク版「タイムマシン」はこれがテーマになっている)

「1回時間旅行した世界同士の移動では分岐しない(あるいはそのような技術を確立している)」世界観だと、要するにただの異世界です。時間旅行を持ち出す理由が薄れる。
「クライアス社があった世界」は「野乃世界の未来」ではなく「よく似た異世界(パラレルワールド)」だったなら、「マホウ界とナシマホウ界」のように呼べば良い。「未来」や「過去」といった表現は不自然です。
たとえば「摩訶不思議な移動手段で別世界にいった。自分に外見が似た人物もいるが、生い立ちや環境や社会が全く違う。カレンダーは西暦2000年」として、「過去に行った」とは言わないのでは。

あるいは「異なる世界だが人物等は全く同じ。まさしく過去としか言えない」世界だとすると、何をもって「パラレル」や「分岐」と認識するのか。
「全く同じ」なのだから「クライアス社のいた世界でも、過去に別世界からルールーたちがやってきて、ハグプリ世界と同じ物語が展開されていた」ことになり、結局のところそれなら「分岐」を持ちだす意味がないです。「同一世界」になってしまう。

ストーリー上もクリアすべき課題が大量に出てくる。
分岐世界や異世界だとすると、ジョージが避けたかった未来はこの世界とは無関係です。ここで頑張る理由がない。

逆に、自分の元いた世界でなぜチャレンジしないのか。
「何度やってもだめだった」「だから時間を止める」が彼の戦略ですが、止めるべきは自分の元いた世界です。
「頑張ったけど止められなかった」のだとしたら、過去に何度も失敗した手段をああも自信満々には繰り出さないでしょう。

そもそも世界が分岐するのなら、ジョージにとって都合の良い未来を迎えた世界だって存在するはず。
どういうわけか偶然それだけ存在しないのは、かなり苦しい。

クライアス社がいた世界の描写も辻褄があいません。
時間を止めるのであれば、幸せな過去に戻ってから止めねば意味がないのに、あの世界はどう見ても崩壊しています。手遅れだ。
「何度もやり直した」のであれば過去に戻る手段はあったはずですから、何であの時間軸でトゥモローと戦っていたのか説明困難です。
「時間移動しながら戦っていた。たまたま崩壊した未来編から来ただけ」とかの逃げ手もあるのですけど、「だったら猶更パラレル(異世界)を過去とは呼ばないだろう」とか問題が次々出てきてしまいます。

といった具合に「分岐」や「パラレル」を持ち出すとかなりややこしいことになってしまう。
そして何より致命的なのが、「野乃はなが我が子を『はぐたん(はぐみ)』と命名したこと」が非常に不気味になってしまう。

「世界は分岐する」のであれば、あのはぐたんと、このはぐたんは別人です。
別人なのに、野乃さんは明らかに「あのはぐたん」を「このはぐたん」に重ねてみている。
いわば「死んだ第一子と同じ名前を第二子につけて、同一視する」ようなものです。一般的な倫理観としてNGだと思いますし、作中でも「罪」として描かれている(トラウムの回想)。
よりにもよって最終回の締めの部分で、それをやってしまったら色々台無しです。

だから「未来は不変」「世界は一つ」。あのはぐたんは、紛れもなくこのはぐたんだ。
私がぐだぐだ考察もどきや妄想を始めたのも、ネタとしてはえみるですが、動機の一つには「野乃さんを無神経な異常者にしたくない」のもあった。

(何度か書きましたが、「未来は不変」とハグプリテーマ「なんでもできる」「未来は変えられる」は矛盾しない。野乃さんは「タイムマシンで過去に戻ればアンリくんの事故を防げるよ!」といった意味で「未来は変えられる」と言っているのではなく、「不幸や困難があっても立ち上がれる」の意味でしょう。「悲劇や挫折そのものは防げない、しかしそこで終わりではない」の観点でいえば、「未来は不変(43年の崩壊は不可避)」の方が、テーマに沿っているとすら思えます)

【2043年放送のプリキュア】

最終回を見た時、直感的にすぐに思ったのが「クライアス社の黒幕は、未来で闇落ちした野乃さん(死亡した後の怨念とかのパターンも含む)」だった。
それぐらい「はぐたんと命名」はグロテスクです。「未来は不変」と確信していたとしても、「はぐたんと命名する」のはなかなかできません。
「未来は変えられる」「分岐世界」の認識だったら猶更だ。

私が野乃さんの立場だったなら、少なくとも命名はジョージに任せます(注:結婚相手はジョージの前提で進めます)。
一切の前情報を与えていないジョージが「はぐたん」を想起する命名をしたなら、「未来は不変。この子はあの はぐたん」の確信度が上がります。「未来は不変」なら、自分が命名しなくても必然的に彼女は「はぐたん」と命名されるはずですから、わざわざ自分からする必要がない。

ただなんとなく野乃さんは、純朴に「赤ちゃんは、はぐたん」と信じているし、同時に「未来は変えられる」と漠然と思っていそうです。野乃はなのキャラクターとしてはそのイメージだ。
えみるのように病的に深く推測したりはしないと思う。

しかしこれらはかなり危ういバランスです。未来は変えられるのなら、どうしてこの子がはぐたんだと確信できるのか。
ふとした弾み、たとえばイヤイヤ期でぐずる我が子に対し、「いうこと聞いてよ!前のはぐたんは良い子だったのに!」みたいに思ってしまったら最後、「…この子は、だれ?」と疑心暗鬼が生まれてしまいます。

もしはぐたんでないのなら、「別の子の面影を我が子に投影する」というなかなかキツイことをしてしまっている。
その罪悪感から逃れるため、「未来は不変」の証明のためにクライアス社として活動を始めた…というのが最初の直感的な推測だった。

ただこれは今にして思えば無理がある。
理由はいくつもありますが、何はともあれプリキュア40周年のストーリーに落とし込むのが難しい。
「プリキュア」である以上、大前提は「プリキュアコンテンツとして最低限の成立をしていること」です。

40周年といえば、初代を見ていた子供が40代半ば。
平均的に30歳で結婚したとすると、プリキュア適齢期の子供がいる感じです。
そこから類推されるテーマとしては、親視点では「思春期の子供へのもどかしい悩み」、子視点では「束縛してくる親への反発」あたりでしょうか。
最終的には

親視点:
 ・忘れていた初心を子を通じて取り戻し、次のステージに進む
 ・かつて自分も抱いた思春期の葛藤を思い出し、子への理解と信頼を深め、社会に送り出す

子視点:
 ・親の若かりし頃を知り、親もまた一人の人間だと気づき、対等に向き合う
 ・自分がいかに愛されていたかを知り、未来に進む勇気にする

基本ストーリーとしては、母に反発していたトゥモローさんが、過去に戻って赤ちゃん時代を再度体験。
母の人生と愛を知り、親への感謝の気持ちを持ちながら、未来に戻って再起。

素人の考えた薄っぺらい構成ですが、一応は「初代を見ていた人が40代半ば。プリキュア適齢期の子供がいる」時代背景で放送される「プリキュア40周年」として最低限の形にはなってると思う。

仮にその展開で「野乃さんは闇落ちしていた」とすると、ラストシーンはこうなる。
「思い出して、お母さん!」とか言いながらトゥモローさんが特攻するとか、そんなの。
それなりに感動はするかもしれない。でも43年のリアルタイム視聴者には唐突過ぎます。

野乃さんが第1話時点で敵側にいるとすれば、普通に考えればトゥモローさんとは別居。クライマックスになるまでろくに画面に出てこない。リアルタイム視聴者にとっては「野乃はな?キュアエール?誰?」となってしまう。多少は「過去編」をやるにしても、いまいち感動が薄い。
最初から敵幹部として戦わせる手もあるけど(親子対決を初めからギミックとして前面に出す)、シリアスにやると重すぎるし、コミカルにやると落としどころに困る。

日常のストーリーにも無理が出る。
「親との対立」を演出するには、友人やプリキュア仲間との会話で「お母さんなんて嫌い!」「私のことなんてどうでもいいんだ!」みたいなことを頻繁に言わせる必要がある。
ところが野乃さんが画面に出てこられないと、トゥモローさんが一方的に嫌いまくっているだけで、フォローのしようがないです。ただ単に「親に反発しまくる嫌な空気」だけが流れ続ける。

ターゲット視聴者層的にも、長々と「親を嫌う子」を描き続けるわけにはいかないはずで、「嫌いとは言いつつも、その回の中で何らかのオチはつける」べきに思う。

たとえば、
「敵の襲来を受け夜中に飛び出していく娘」
「事情を知らない(ことになっている)母から「こんな夜中に…。危ないでしょ」のような忠告が飛ぶ」
「また子ども扱いして!とか反発」
「戦闘後、こっそり帰ってきて眠る娘を、そっと見守る母」
「翌朝、ぼそりと謝る子」
「でも何だかんだでまた他愛無い喧嘩をしてちゃんちゃん」
みたいな感じ。

2018年にタイムトラベルし、再び43年に戻ってきたシーンも、野乃さんが出迎える方が話がまとまります。
戻ってきたトゥモローさんが母に心を開き、二人は熱い抱擁を交わす(その横で同じく涙の再会をしている えみるとルールー)。
スペシャルイベント的に、キュアエールとトゥモローの共闘とかもいいかもしれない。

どう考えても「野乃はな闇落ち」よりこっちの方が「プリキュア」コンテンツのストーリーとしてまとまってると思う。

【未来に続く】

では他に黒幕をやれそうな人はというと、既知のキャラクターではジョージぐらいしかいない。というわけでジョージの経緯を考えたのだけど、長くなったので別記事に分けます。

●参考:
HUGっと!プリキュア 愛崎えみる研究室問題考察(一覧)

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「えみるの戦い」:HUGっと!プリキュア 愛崎えみる研究室問題

2020年05月24日 | ハグプリ最終回考察
前回最後に書いた問題「34年にえみるとルールーが再会してしまう」を防ぐ方法を考えた。
もはや考察ではなく、脳内二次創作の設定を垂れ流してるに等しい気がしてならないのですが、とりあえず進めよう。

※前回書いたワームホールを前提にします。
※書くにつれて色々と思考が変遷しているので、以前の記事と異なる解釈があっても気にしないで欲しい。

【えみる研究室問題】

元々この問題の発端は、「えみるは2030年に研究室に行けるはずがない」こと。
彼女はルールーとの別れの際に「未来で待つ」と告げられています。
普通に考えれば、ここでいう「未来」は「2043年(ルールーが旅立った先)」です。

クライアス社との戦いが2043年であることは、2030年時点のえみるには分かる。
(ダイガンの出現により、かなり正確に把握できる)
僅か13年後ですから、普通に待てる。ただここで問題になるのが未来改変です。

小学生えみるは気にしなくても、成長したえみるは「未来は変えられるのか?」「ルールーはパラレルワールドに行ったのでは?」を当然悩むはず。ですが「全く異なるパラレルに行った」はない。それでは「未来で待つ」が成立しない。
「ルールーは嘘をつかない」を前提に立つと、「未来は変わらない」または「変えられるが分岐はしない」のどちらかです。

劇中人物のえみるには、どちらが正しいのか確証はない。もしも後者「分岐はしない。しかし未来は変わる」だと、下手な行動をすると未来のルールーが消滅しかねません。
だから「研究室に行く」などという大胆な行動は、よほどのことがないとできない。

ここから出発し、色々と悩んだ結果、えみるはおそらくこうであったろうと考えた。

【えみるのその後】

2019年。野乃さん・薬師寺さん・輝木さんの3名から返却されたプリハートと共に、ルールーたちは未来へ。
えみるもプリハートを渡そうとするものの、ルールーから「持っていてください」と断られる。

その後。2030年になるにつれ、えみるは「未来は変わらない」をほぼほぼ確信していく。
根拠としては、マナさんの結婚式。これは2019年の時点で「予言」されており、それが様々な不確定要素や自由意思が介在するにも拘わらず実現したことから「未来は不変」と考えた。
したがって、えみるがこのまま待ち続ければ43年にルールーに会える。

それと同時に、ルールーの「未来で待つ」発言の不可解さに気づく。
「待ち続ければ会える」だと、待つのはえみるだ。ルールーではない。
「ルールーは嘘をつかない」のだから、解釈に何か抜けがある。

ルールーが「待つ」ということは、えみるには何かすることがあるはずです。
彼女の限られた情報内で思いつくのは「43年に戻ったルールーが助けを求めている。そこに自分がプリハートを持って駆け付ける」のはず。なるほど、だから自分のプリハートは持っていかなかったのか。

しかし43年のどこに出現するのか、さっぱり分からない。プリハートの奇跡で巡りあえるのではとか、そういうのに期待するには彼女は大人になりすぎています。
そこで再会の可能性が最も高い手段はと考えると、クライアス社側につくことです。

そもそも「未来は不変」だとすると、クライアスの侵略がいずれ始まる。しかもプリキュアは阻止できないと分かっている。この大異変を死なずに乗り切るには、クライアスに入社するのが一番早い。

そして予想されたタイミングで、予想された通りの「はぐたんの誕生」という節目を迎え、実行を決意。
クライアスの祖が何なのかわかりませんが、トラウムがキーパーソンなのは確実ですから彼を訪ねればよい。
トラウムがどこにいるかは、物理学関連からおそらく探し出せます。

【えみるの暗躍】

えみるはトラウムに、2018年の戦いのことをつぶさに語ったはずです。
とにかく彼にタイムマシンを作ってもらわないと話が始まらない。
しかし聞けば聞くほど、トラウムは絶望していったでしょう。無理だ。そんなタイムマシンは作れない。

「いいから作れ」と迫る頓狂な娘に苦しめられる中、突破口になりそうなのは朝日奈さんたちの一件です。
何度も何度もえみるから話を聞く内に、「大人の姿のみらいさんたちが現れて」といった下りが出てくるはず。

トラウム:
 「プリキュアというのは学生ばかりかと思ったが、大人もいたのかね?」
えみる:
 「みらいさんたちは当時中学生です。あの時は大人の姿でしたけれど」

引っかかるものを感じ詳しく聞くと、あの時の朝日奈さんらは20代半ばぐらい。奇しくも2030年の今頃の年齢。不気味な符丁を感じます。
確認するのは簡単だ。朝日奈さんか宇佐美さんにコンタクトをとり、「トラウムとVSオールスターズをやったか」を聞けばいい。おそらく「何のことか?」と怪訝に思われるはず。

これが分かれば、「事情は不明なれど、なぜかトラウムは2030年以後の時代にも現れ、戦いを挑んでくる」と判断できる。
それをやるトラウムが「2030年の自分」なのか「どこか未来の自分」なのかは悩ましいものの、「今の自分にはできそうにもない」以上は、未来から自分がやってくる、そしておそらくはその時にタイムトラベルの重要な事情を伝えてくれると期待できます。

またこの時点でトラウムは、前回の私の妄想と近いものをパターンのひとつとして提唱できるはず。
そしてパターンごとに「これならこうする」「こっちだったらこれが起きる」と対応策や察知する手段を幾つも用意し、待ち構えると思います。

2033年。予想のひとつ通り、はぐたんが出現し、そのまま2018年へ。
それを追いかけてクライアス社が出現。
すかさずトラウムとえみるは協力を申し出る。(えみるは素性を隠して)

おそらくリストルはふたりを疑えない。
というのも43年のクライアス社には、この二人の存在は創設メンバーとして伝えられているはずなので。

潜入に成功したえみるは、43年と33年をつなぐワームホールを封鎖。
これをしないとリストルが43年と交信してしまい、ややこしい話になってしまう。
封鎖手段は単なる誤魔化しでもいいのですが、ここは「プリハートを使った」としたい。「えみるの手元にプリハートがある」ことの説明がついて美しいと思う。

その後、適切なタイミングで一時的に封鎖を解除。期待通り、44年からトラウムがやってきて、オールスターズ戦を開始。それからまた再封鎖。

本国への帰還を断たれたまま、リストルとジョージは18年の最後の戦いへ向かい、クライアスは瓦解。34年のトラウムとえみるは、残されたクライアスの残骸を復興して、後のクライアスの元を作る。「クライアス社」自体が時間を漂流していたんだ。

そして19年2月のワームホールを通り、ルールーが34年にやってくる。
が、そのまますぐに43年を目指し宇宙に(高速移動するために)飛び去って行く。それを遠くから見送るえみる。

えみるが共に行かなかったのは、やることがあるため。
一つはクライアス社の復興。もう一つは、未来にプリハートを送ること。

前回は見落としましたが、この時点で34年と44年を繋ぐワームホールが残っています。
これを使えば「プリハートを過去に送った後の44年えみるに、再度プリハートを渡す」ことができる。実はかなり重要です。

44年:プリハートを18年に送る。手元からプリハートが消えるので変身不能。
53年:プリキュア50周年。えみるは変身できないので参加できない。

これは困る!

でもワームホールが残っていれば、過去のえみるが53年のえみるにプリハートを送れるようになります。
53年えみるは、使い終わったらまた過去に戻せばいい。

つまりえみるのプリハートは以下のルートをたどる。
18年~43年⇒53年⇒43年~44年⇒18年
(「⇒」はワームホールでの移動)

これならプリハートを過去に送ったはずのえみるも、ちゃんとマシェリとして参戦できる!わぁい!

以上、これだけ必死に走り回ってルールーとの再会を目指すなら、ルールーの「待っている」とも整合します。
「えみるが待つ」のではなく、えみるの水面下での戦いを「ルールーが待つ」だ。
そして「なぜ34年にルールーと再会しなかったのか」の説明も付く、と思う。

【蛇足】

上記の流れだと2033年の朝日奈さんや宇佐美さんは、「トラウムが襲ってくる」「2018年に戻る」ことを知っていたのかもしれない。
細々と問題はあるのですが、もしそうなら全員揃っていたのは偶然ではなく準備していたことになり、流れに必然性が生まれます。
琴爪さんの「この姿では気分が乗らない」発言も、「タイムトラベルを知っていて待ち構えていた」なら物凄くしっくりくる気がする。

●参考:
HUGっと!プリキュア 愛崎えみる研究室問題考察(一覧)

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「時間への挑戦」:HUGっと!プリキュア 第49話(最終回)愛崎えみる研究室問題

2020年05月17日 | ハグプリ最終回考察
物語の出発点である、はぐたん およびクライアス社はどうやって過去にくることができたのかを考えてみる。
(理解できたかはともかく、読んだ本)
J・リチャード・ゴット,時間旅行者のための基礎知識,草思社,2003年
ホール・デイヴィス,タイムマシンのつくりかた,草思社,2011年
吉田伸夫,時間はどこから来て、なぜ流れるのか?,講談社,2020年
二間瀬敏史,時間旅行は可能か?,筑摩書房,2009年

【時空の穴】

未来へのタイムトラベルは簡単です。他者より早く動けばいい。
いわゆるウラシマ効果により時の流れが遅くなるので、結果的に他者の未来に行くことが出来ます。
光速とかそんな無茶なことをしなくても、歩いたり車に乗ったりでもいい。体感できないほどの微小時間ですが未来に行けます。これは様々な実験でも確認されている。

それに比べ過去に戻るのはシビアです。
「一般的な」方法は下記のようなもの。

(1) ある地点AとBを繋ぐワームホールを作る。(現在時刻を2020年とする)
(2) 入口Bを適当な距離に移動させる。
(3) 入口Bを高速で動かす。10年後、入口Aは2030年になるが、入口Bはウラシマ効果により若いまま(仮に2025年)。
(4) 2030年の入口Aに入り、2025年の入口Bから出る。
(5) 入口Bから(ワームホールを使わずに)入口Aに戻る。
(6) すると2025年(+移動にかかった時間)に到着する。
(7) 過去に戻れた!

他に宇宙ひもを使うといった方法もありますが、自力発明は絶望的なのでワームホールで考えてみる。
(光速に近い速度ですれ違う2本の宇宙ひもを使う等。条件がシビアすぎる)

この方法の欠点はふたつあります。
第一に「ワームホールが作れない」ことです。当たり前に「まずワームホールを用意する」とか言われても、どうしろと。
ひとまず「負の質量」なる謎存在がいるそうで、その時点でお手上げです。
良く言われるカシミール効果ではブラックホール化を食い止められないそうで(力の大小ではなく、モデルとして無理らしい)、実在が確認されている手段がない。仮にそこをクリアしても、更なる絶望的難度の超技術が多数いる。

とはいえ劇中でできている以上はできるんです。
我々の世界にはなく、プリキュア世界にはある要素といえば、無論プリキュアです。
スタプリにより「前に癒す(戻す)」存在だと示されましたし、プリキュアさんの超パワーでワームホールを作ったんだ。
大体この世界の連中は、結構ポンポンと瞬間移動的なことをする。ワームホールぐらい作れてもいいんじゃないかな。

もうひとつの欠点というか特徴は、「作った時点より前には戻れないこと」。
上記の例では2025年以前には戻れません。しかも時間経過とともに、戻れる時間も繰り上がっていく。
これは考察の上ではありがたい。「なぜクライアス社はプリキュアになる前に戻って攻撃しないのか」や「野乃さんとクライアス社の時間経過に齟齬なくストーリーが進む」ことの説明がつきます。

但し「ハグプリ第1話にタイムトラベルするには、第1話より前にワームホールが作られていないとならない」厄介な問題が出てきます。これはもうどうしようもない。
例えばトラウムが第1話開始前にワームホールの開発に成功していてもおかしくはないんですが(否定する根拠がない)、物語として必然性を感じません。つまりは「作られた経緯はなんでもよい」となってしまうので、そこはシンプルに処理することにする。

以上を踏まえ、何が起きていたのかを考えてみる。

【未来から過去へ。過去から未来へ】

これまで便宜上「2019年」と表記していましたが、整理します。

 2018年2月 はぐたん飛来。野乃さんの戦いが始まる
 2018年6月 えみる・ルールー変身
 2018年10月 トラウムVSオールスターズ
 2018年11月 野乃さん、一時的に未来へ
 2019年1月 ルールー未来へ
 2030年 はぐたん誕生。えみる、研究室へ

次に、前提として私の妄想二次創作では下記を満たしたい。

・36話のオールスターズ話に登場した朝日奈さんらは2034年ごろから来ていた
・2033年~2034年に16年目~30年目プリキュアVSトラウムがある
・えみるの持つプリハートは、2044年の最終決戦のあと、2018年のえみるに送られる
・2030年に研究室を訪れた後、えみるはクライアスの創設メンバーのひとりになった
・2043年~2044年にトゥモローさんの戦いが行われる

これを実現するには、ワームホールが2組あればいい。
(※以下では前述のワームホールの手順(5)を省略します)

まず、2043年9月から2033年4月をつなぐワームホールがあり、それを使って はぐたんとハリーは33年に行く。
そして出ると同時に はぐたんの奇跡パワーにより、2033年4月と2018年2月をつなぐホールが出現。
(奇跡に頼るのは苦しいですが、「明日」の名を持つ「前に戻す」プリキュアたるトゥモローさんに、ここ一発だけは頑張っていただく)
それを通り、2018年2月にいき、HUGっと!プリキュアのお話スタート。

クライアス社の面々もこの43年-33年と33年-18年のふたつのホールを乗り継いで、18年の世界へ。
侵攻しやすいように会社機能も33年に移す(これをしてくれないと後々面倒)。

途中は一旦飛ばし、19年1月。ワームホールも同じように年をとるので19年1月-34年3月が繋がっている。
ルールーらはこのワームホールを通り、34年の世界へ。

その後、19年-34年の34年側の入口をカエル列車で牽引し、高速で移動させる。
14年経過後、元19年の入口は33年になるが、元34年の入口はウラシマ効果により時間がたつのが遅れ、43年に(当初あった19年-34年の15年差が、33年-43年の10年差に縮む)。
これで はぐたんが最初に通ったワームホールを用意できる。
(はぐたんは1回しか奇跡を起こしていなのに、時間の不思議でワームホールは二つになる)

つまり、未来(44年)に帰ったように見えたトラウムらは、実際には34年に行っており、そこから高速移動によるタイムトラベルで43年を目指したとします。カエル列車は(いわゆる)タイムマシンではなく、高速船だったんだ。

はぐたんが過去に戻るのは全滅イベントの後。おそらくは夏休み商戦後、秋映画の前哨戦ぐらいのタイミング。つまり2043年9月ぐらい。
ルールーが戻ってくるのは、はぐたんが過去に戻るより少し前。ワームホールを設置、43年はぐたんがそれを通って過去へ。

それを確認しつつ、43年9月に戻ってきたルールーは えみると再会。再び変身するマシェリ(30代半ば)とアムール(20代半ば)。
この時点では43年9月-33年4月と、33年4月-18年2月のワームホールがある。
44年1月に戦い終了。この間4か月ですので、ワームホールは44年1月-33年8月と、33年8月-18年6月になる。
最終回にて、えみるはプリハートを過去へ。18年6月に繋がっているので、過去のえみるの元にちゃんと届く。

更にそれから4か月後。
44年5月-33年12月と、33年12月-18年10月のワームホールを使い、トラウムがオールスターズ戦を行う。
18年に行く途中、何らかの理由で33年12月に16年~30年プリキュアや、成人後の朝日奈さん・宇佐美さんらとも戦う。

トラウムにとってはこれらの戦いをしたい理由はないのですが(後述)、歴史としてそうなっているので、彼はそれを実行。その後、散る。実際、あの戦いの描写はどう見ても消滅ですから、「あれがトラウムの最期だった」の方がむしろ自然です。

やった!綺麗にまとまった!
このストーリーは矛盾なく成立できる!

【未来への課題】

…といいたいのですが2点残っている。

2018年11月の野乃さんの未来移動の説明がつかない。
18年11月の時点にあるワームホールは、18年11月-34年1月と、34年1月-44年6月なので、未来の戦いは終わっています。

一番手っ取り早い解決は「ただの幻覚。本当に未来に行ったのではない」。
ハリーと同胞の会話が噛み合っていなかったりと、どうにもいろいろ怪しいので、それほど変ではないと思う。

あくまで「2043年に本当に行った」とするなら、43年9月の後に、再び入口を高速移動させ34年1月-44年1月のような状況を作ればいい(あくまでウラシマ効果を用いているので、無制限に時間差はなくせない。この短縮が計算上可能かは私には算出できず)。
ただそうだとすると、リストルはハグプリチームと戦いながら、復活したトゥモローチーム相手にも戦うことになってしまうので、話が随分とややこしくなります。なので「11月の件は幻覚の一種」で逃げたい。

もう1点は致命的です。この経緯だと、えみるとルールーが2034年に再会できてしまう。
再会自体は喜ばしいのですが、このシチュエーションだと待っているのはえみるです。ルールーの「未来で待つ」発言と矛盾してしまう。
なので継続して打開策を考えたい。

【蛇足】

「トラウムにはオールスターズ戦をする動機がない」と書きましたが、「何か動機が生まれた」方がストーリーとしては興味深いです。王道でいえば「43年シリーズの最終決戦で、ルールー死亡」とかでしょうか。
「もう一度会いたい」思いで「それが自分の最期になる」と承知の上で、歴史をなぞったとか。


●参考:
HUGっと!プリキュア 愛崎えみる研究室問題考察(一覧)

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「ルールーの旅立ち」:HUGっと!プリキュア 第49話(最終回)愛崎えみる研究室問題

2020年05月10日 | ハグプリ最終回考察
書けば書くだけ色々と湧いてくるので、記事カテゴリを追加してみた。

一連の考察だか妄想だかの出発点のひとつは「ルールーは嘘をつかない」「したがって『待っている』の言葉には意味があるはず」なのですが、改めてみれば「なぜルールーは未来に帰ったのか」を考え忘れていた。

【変わらぬ未来】

前提として「未来は変わらない」「世界は分岐しない」がハグプリ世界のルールだと思う。

・作品テーマ「なんでもなれる」は「挫折や不幸があっても立ち上がれる」であって、「タイムトラベルすれば挫折を事前に防げる」ではないはず
・劇中にてジョージが未来を変えられないと嘆いている。だからこそ変更ではなく時間停止を選んだ
・平行世界だとすると、ルールーの「待っている」が実現しなくなり、えみるに嘘をついたことになる
・平行世界だとすると、クライアス社には2019年の戦いをする意義がない

あと、描写されていない以上、現実世界の物理を適用したいという勝手な都合もある。

さてそうすると、ルールーたちが未来に帰る動機が薄れてしまう。
わざわざカエル列車に乗らなくても、25年ほど待てば自ずと2044年になります。待てばいい。

真っ先に思いつくのは「2044年までに死亡等の可能性があるので、リスクを減らしたかった」。

25年たつとトラウムは寿命の懸念がでてくる。戦闘することを考えると、ダイガンやパップルもやばい。
その他、やがて何らかの惨劇が訪れることは既知ですから、それに巻き込まれる恐れがある。

ただそれだけなら、マホウ界に退避するとか色々と対策はあると思う。
未来は変えられないにせよ、2044年時点で死亡が確認されていない人は救える余地もあるわけで、災厄のその時まで普通に生活、ヤバい時期になったら えみるを初めハグプリチームを連れてどこかに避難、の方が戦力的にも確実に思えます。

逆に言えば「ハグプリチームを戦線に投入できない事情があった」とも。

【ハグプリのその後】

タイムトラベルして未来に進撃できない理由は、過去に戻れる保証がないから。
別途考えようと思うけれど、トラウムは「過去に戻る」技術を持ってなかったんじゃないかと思えます。
「未来に行く」のは簡単にできる。相対的に他より速く動けばいい。でも「過去に戻る」のはとんでもなく難しい。

ただこの理由は世界の存亡を賭けるにしては弱いと思う。
私が当事者なら25年の時間スキップくらいは受け入れそう。齢14歳だと25年後も友人や家族は(災厄で死亡していなければ)おそらくは存命。祖父母とは今生の別れになるかもしれませんが、感情を捨ててあえて言い切ってしまえばそれだけです。
そもそも「戻ってこられない」は確定事項ではないのだから、野乃さんがあっさりと引き下がったのは「らしくない」といえば「らしくない」。

野乃さん側としては「未来は分岐する」と認識していれば、「異世界のことに介入すべきではない」の思いはありそう。
素朴で直感的な理解としては「未来は分岐」の方が、「未来は変わらない」より受け入れやすいので、それほど不思議はない。

でもそれなら尚のこと、トラウム側は親切丁寧に説明した上で、来る災厄に備えさせるなり、未来に共にいくなり、考える余地を与えるはず。それをしなかった、それどころか情報を隠すかのように慌てて去ったところを見ると、「2019年から2044年の間に、彼女らが何かをすることを知っていた」=「未来に連れて行ってしまうと、歴史が変わってしまう(ので実行できない)」のかなと思えます。

2019年以後の彼女らを44年のトラウムらが知ることをできたか?といえば、普通にできる。

えみるは研究室を訪れているので、トラウムが知っている。
薬師寺さんはダイガンと同じ職場にいるので、ダイガンが知っている。
野乃さんはジョージ絡みで、おそらくはトラウムが知っている。
輝木さんは有名選手になれたかと思いますので、世間一般の常識として知っている。

野乃さん・輝木さんは確定情報ではないですけど、あえて疑う必要はなさそうに思う。

よって「2019年以降に存在が確認されているので、2019年からスキップして44年には連れていけなかった」。

でもそれだけだと「未来に連れて行った場合、必ず過去に戻る機会がある」とも言えます。
歴史は変わらないのだから、未来に行ったら戻ってこられないと矛盾が出てしまう。だから必ず戻れる。
つまり「19年以降に存在が確認されている」ことは、「必ず戻れるし、44年の戦いに勝利できる」ともいえるので、むしろ積極的に連れていくべき理由にすらなってしまう。

ということは「未来には見せたくない何かがあった」「それを見てしまうと、19年以後の行動が変わってしまう(ので、絶対に見ることができない)」と予想できる。
要するに「ラスボスが闇落ちした野乃さん」とかです。19年~44年の彼女らが、それを知っていたとは思えなければ、「19年の戦いの後、44年にタイムトラベルはしなかった」といえる。だから連れて行かなかった。
そそくさと未来に戻った(ように見える)のも、疑問を持たれる隙を与えたくなかったからではなかろうか。

【えみるのその後】

こうして並べてみると、えみるのその後は突出して異常です。
彼女の行動は、未来を知っていないとできない。
(野乃さんの結婚に未来の記憶が影響した可能性や、薬師寺さんがダイガンの名を見て人事に影響を与えた可能性が、一応はありますが)

また、ルールーの「待っている」がやはりおかしい。
「未来は変わらない」に気づかせたくなかったのなら、「待っている」はNGだろう。シンプルに「またどこかで」とか「会えると信じています」とかでいい。
あえて意味深な台詞を残したのは、「えみるに研究室に来させたかった」と思えます。

物凄く回りくどくなったけれど、ルールーらが未来に帰ったのも、そのためじゃなかろうか。

これまでやってきた考察は、ルールーが えみると同じ時間に存在すると成り立たない。
同じ時間にいるんだから(どこかに行方をくらませていたとしても)、研究室を訪れる必要がない。
えみるが疑念を抱くきっかけ(と勝手に決めつけている)のはルールーの「待っている」発言なので、それをしないとやはり研究室にいかない。
「2030年に研究室に行ってください」のようなダイレクトな説明をすればよいとも言えますが、小学生のえみるが「未来は変えられない」を深刻に受け止めるのは難しそう。

これらから「(未来を極度に考え込むキャラクターである)えみるに意味深な言葉を残し、自分たちは先に未来に行く」が実現します。

つまりは「えみるを2030年に研究室に行かせるために、44年にタイムトラベルした」。

そして「未来に戻る」なんて重要な行動の動機になったのですから、「30年に研究室に行ったけど、それだけで特にはイベントはなかった」は寂しいものがあります。いや「寂しいから何か意味があるはずだ」はこじつけでしかないのですが、そこは期待したい。
なので「えみるが30年に研究室を訪れたことが、その後の未来に大きな影響を与えた」、要するに「えみる、クライアスの創設メンバーのひとり」説を唱えたい。「ルールーらが2044年に戻ったのは、えみるがクライアス創設に関わったから」。

結論を妄想にこじつけられたので、とりあえず満足した。

【蛇足】

ジョージはその後どうなったのだろう。

ルールーのメッセージに気づいた えみるは、案外真っ先にジョージを探したのかもしれない。
ただ名前しか分からない、顔もろくに見ていないオッサンを探し出すのは無理過ぎる。
結局は諦めて、「時間かアンドロイドの研究をしている科学者」の線から、トラウムを探し出したんじゃないかしら。
もしくはジョージとトラウムは知り合いなので、「野乃さんが連れてきた結婚相手・ジョージ」からトラウムに行き着いたのかもしれない。

●参考:
HUGっと!プリキュア 愛崎えみる研究室問題考察(一覧)

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「ふたつのプリハート」:HUGっと!プリキュア 第49話(最終回)愛崎えみる研究室問題

2020年04月29日 | ハグプリ最終回考察
先日の記事のあと、相羽さんからこんなコメントをいただいた。

『個人的にHUGっと!第20話でプリハートが二つになったのは「未来からの援軍」のような気がしてるのですよね。「リソースの追加」でドキドキ!のテーマとも重なる。』

確かに!
言われて見れば確かに怪しい。プリキュア文法に毒されて「愛の奇跡」で納得してしまってたけど、改めて考えてみれば、「未来から送り込まれた」はいかにもありそうです。
なのでありがたくネタを拝借して、勝手に自分なりに考えてみた。

【本来の持ち主】

大前提として、野乃さんらが使っていたプリハートは、元々はトゥモローチームのものと思われます。
明言はされていませんが、疑う理由もない。
ハリーが脱走を試みた際に、貴重な武装たるプリハートも一緒に持ち出したとしても極めて自然です。

そうすると未来に帰る前に、ハリーは野乃さんらにプリハートを返して欲しいと頼んだと思われます。
彼にとってはトゥモローさんが第一です。トゥモローらが戦線復帰できない状態だったとしても、復活するなり新しいプリキュアが生まれるなり、色々とありえる。そして野乃さんらも強くは拒まず、多分返却する。

ではこの時、えみるはプリハートを『返す』のだろうか。

過去の回想によればトゥモローチームは4人。「実は5人以上」の可能性もなくはないですが、これも疑う理由がないので、とりあえず4人とする。

エール・アンジュ・エトワールの分で3つ。アムールのも足せば4つなので、数はあってる。
ただ合理的に考えるなら、えみるは『返す』べきでしょう。
劇中視点ではプリハートは「分裂」したようにしか見えず、アムールが単独変身できないとすれば、「1個では機能しないプリハート」ように思えます。あくまで、マシェリ分もあわせて1個。
そもそも戦力は多いにこしたことはないので、5個目のプリハートも渡した方が良いに決まっている。

感情面で考えるとどちらとも悩ましい。
ルールーとの絆の証たるプリハートを、えみるが持ち続けたがっても不思議はない。数としては「4個」で帳尻もあってるんですから、我儘というほどでもないはず。
逆に「少しでもルールーの助けになるように」と積極的に渡したかもしれない。
どちらもありそうですけど、なんとなく「マシェリのプリハートで他の誰かが変身する」いわんや「ルールーとペアで変身する」のは、えみるにとっては、ちょっと想像したくない光景に思える。

分からないので「渡さない」「渡す」の両パターンで考えてみる。

【ケース1:渡さない】

ルールー:
 「そのプリハートはえみるが持っていてください」

旅立つルールーからそのように言われ、2019年えみるはプリハートを握りしめながらお見送り。
寂しくなるたびにプリハートを胸に抱き、かつての日々と、今もどこかで戦う友を想う。
あの時間は夢幻だったのか。いや確かな証としてここにプリハートがある。
ルールーは「未来で待っている」といった。いつかまた会えるなら、きっとこのプリハートが導いてくれる…。

と、しんみりと想いをはせるそのうちに、えみるは厄介な問題に気づくと思われます。
このプリハートは、なんでここにあるんだろう?

彼女は極めて心配性ですから、「ルールーは苦戦しているのではないか」と不安になるはずです。
なぜルールーはプリハートを持っていかなかったのか。
「えみるの物だから」というなら、彼女は「未来で待っている」のだから、未来で再会した時に返してくれればいいだけです。

素直に考えるなら「未来で待っている」は方便で、実際には今生の別れなので絆として置いていった…となるのですが、「ルールーは嘘をつかない」前提に立つと、「えみるが持っていることに意味があった」としか思えません。
ではこのプリハートで何をすればいいのか。単独変身できないとすれば、新たな危機と戦ったりではない。

ここに「過去や未来は変わらない」といった知識があわされば、おそらくこの思考に辿り着く。
「このプリハートは過去に送らないといけないのでは?」

つまりは、「未来えみるがプリハートを過去に送ったので、過去えみるはプリハートを手にできた」
(無から有が生じるパラドックスですが、プリキュア世界では許容されている)

更に言えば、全く同じ理由で「後々ルールーたちも過去に戻さなければいけない」。
過去に戻る手段を確立しないと不味いことになってしまう。

その考えに至ったなら、大慌てでトラウム研究室を探し出し「過去に戻る(物を送る)方法を見つけて欲しいのです!」と駆け込むと思われます。
そして(突然現れた奇怪な女にドン引きしながら)トラウムは多分こう言う。

トラウム:
 「あーお嬢さん?慌てなくてもいい」
 「過去に送るんなら、今日でも明日でも10年後でも間に合うから」

直感には反しますが、急ぐ意味は全くない。
ひとまずこの言葉に納得し、落ち着いて経緯を説明。事情を悟ったトラウムも時間の研究に着手。
これで「えみるが何故、研究室に行けたのか」は説明できる。

ただ話がそこで終わらない。
一息ついた えみるはまた気づくと思われます。

「今日でも明日でも10年後でも、過去に送るのであれば急ぐ必要はない」
「では、ルールーと再会してから送ればよいのでは?」

ルールーが戻ったのが2044年頃なのは分かります。待てないような未来ではない。
そしてさらに、気持ちの悪い「事実」に気づく。
「未来は変わらない」のであれば、このプリハートはいつか必ず過去に送られます。
過去に送るまでは壊れたりはしない。ある意味、無敵です。(同様の理屈で若トラウムや若ダンカンは44年まで絶対に死なない)
であれば急いで過去に送る理由が完全に消える。その気があろうとなかろうと、このプリハートはいつか定められたとおりに過去へと行く。

逆に言えば、えみるの手元にプリハートがあり、それを過去に戻す意識がある限り、過去も未来も改変されていない。
劇中人物えみるにとっては、この世界が「改変可能」なのか「不可」なのか確信は持てないので、「証拠」は欲しい。
これは「壊れたら改変可能」であって「壊れなければ改変不可能」ではないのですが、「未来は変わらない」ことの根拠の一つとして、えみるの心の支えにはなるかと思う。

こうしてトラウム-えみるの時間研究が2030年から進み、2034年頃(後述)に何らかの完成を見て、2044年を迎える。

【ケース2:渡す】

ルールー:
 「そのプリハートは私に預けてください」

彼女からそのように言われたら、えみるは素直に渡すでしょう。

この場合「未来で待つ」の情景はシンプルです。
どこかの未来で再会。手渡されるプリハート。初変身の時と同じく、「ふたつのプリハート」が二人の友情を象徴する…。

ケース1の時と違い、プリハートそのものはトラウム研究室を訪れる動機にならない。
ですが、「ルールーとの再会」と「プリハートを再び持つ」が強く結びつくので、「再会すると変身できるようになる」ことから自ずと「再会時に、変身が必要な何かがあるのでは」を連想すると思います。

えみるがプリハートを持ち続けた場合も「再会」=「変身可能」ですが、「ルールーとの再会」だけより「ルールーとの再会+プリハートの再入手」の方がそのイメージが強い。また、今生の別れを連想するケース1と違い、具体的な再会が示唆されます。

よって、ルールーの戻る未来が2044年と分かった後は、漠然とした空想ではなく、「ルールーはリアルに救援を待っている」と認識するはず。
ルールーの「未来で待つ」の意味をより具体的に確信できるので、これはこれでトラウム研究室を訪れる強い動機になる。

【再会。そして】

ケース1とケース2の違いとして、2044年放送のトゥモローシリーズで、戻ってきたルールーを出迎えたえみるの変身パターンが変わる。
ケース1なら最初からプリハートを持っている。ケース2ならルールーがプリハートを投げ渡す。テンポは前者の方がいい気がする。
あと「普通に考えれば返却するはずのプリハートを返却しない」という異質な行為が、気づきを誘発するのは自然に思えるし、「事が終わった後にプリハートを過去に送る」流れが自然になるように思う。

なので勝手にケース1「返さなかった」と思い込むことにした。

44年トゥモローシリーズはプリキュア40周年。初代を見ていた園児たちは40台半ば。彼・彼女らのお子様がプリキュア適齢期になるころ。
親視点のテーマ的には「難しい年ごろの子供の扱いに悩み、壮年から中年に差し掛かることへの不安」、子視点では「親が何を考えているのか分からないことへのいら立ち」等々。

それを思うと、ラストシーンで「えみるがプリハートを過去の自分に送る」のは、「親子の修復」を通じて「過去の自分の肯定や励まし、および自分自身の青年期や壮年期からの旅立ち」として綺麗にまとまるんじゃなかろうか。

HUGっとプリキュアが「子供のころからの思い出を胸に、これから始まる社会人生活に立ち向かう」ような話ですから、「その役割を終えた思い出を、かつての自分に送る」のは、HUGの完結編としても相応しいように思えます。

今にして思えば、野乃さんと違い、えみるには「ここまで頑張ってきたんだから!」と立ち上がるような「思い出」が弱いです。年齢的に。
なので彼女の背景にあった「思い出」は、「未来の自分の思い出」だったとすると、過去・未来の双方向から彼女たちは「思い出」の援護を受けていたことになり、何やら幅が分厚くなります。何か良いんじゃなかろうか、これ。

【蛇足】

以前「2030年にトラウムVSオールスターズが起きたのでは」と考えたけど、よくよく思えば「2034年」の方がしっくりくる。プリキュア30周年のお祭り企画として、16年~30年シリーズと戦う感じ。

この時、野乃さんらが変身できなかった(プリハートがない)とすると、ジョージの言う「悲劇」が起きるのも納得いく。
また攻めてきたのがトラウム(クライアス)であり、そのクライアスを率いているのが自分や未来の野乃さんだったとするなら、絶望の度合いも増す。

また、過去に戻る手段として現代物理で考えられている方法では、「タイムマシンを開発したその時」が戻れる限界点です。2019年に戻ったアレはプリキュア能力を利用した反則手段だった(えみるのプリハートも同様)として、トラウムが自力開発した手段は2034年に完成、その後44年にそれを使って襲撃があったとか何とか。

2034年はプリキュア30周年。お子様らが35歳前後になったころ。
結婚や出産、昇進や転職をした(あるいは、しないと分かった)頃ですから、テーマとしては「人生を決定づける選択」とかそのあたりが期待されます。割とぴったり整合するんじゃないかしら。

とりあえず34年を迎えるまでは、この妄想で食べていけそうな気がする。

●参考:
HUGっと!プリキュア 愛崎えみる研究室問題考察(一覧)

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