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穴にハマったアリスたち

生きてれば楽しい事がいっぱいある!の証明の為のページ。ぴちぴちピッチを大応援。第三期をぜひ!
→新章開始!ありがとう!

Cri☆siS Final Live ~また会う日まで~

2011年07月10日 | ライブ・イベントレポート(アニメ系)
■Cri☆siS Final Live ~また会う日まで~



 日時:2011年07月10日(日) 開場 11時30分/開演 12時30分
 場所:吉祥寺 スターパインズカフェ
 出演:Cri☆siS
   Miki(土屋実紀)、Noriko(下屋則子)、Megumi(小島めぐみ)、Rumi(?)、Sayori(石塚さより)
 曲目:
  01. 君の知らない物語 (アニメ「化物語」ED)
  (MC)
  02. untruth
  03. 愛しいかけら (メロキュア)
  (MC)
  04. Little Grace
  (MC)
  05. 煌めく瞬間に捕われて (アニメ「SLAM DUNK」ED)
  06. 1st Priority (メロキュア)
  (MC)
  07. メロディー
  (MC)
  08. ダイアモンド クレバス(アニメ「マクロスF」ED)
  09. Agape (メロキュア)
  (MC)
  10. アナザーヘヴン
  (MC)
  11. 桜キッス (アニメ「桜蘭高校ホスト部」OP)
  (MC)
  12. 卒業 (ZONE)
  --. 世界でいちばん熱い夏(PRINCESS PRINCESS‏)
  --. 鼓動

【これまでの活動】
 2005年08月06日(土)「Voice in the Live」(恵比寿)
 2006年08月26日(土)「Voice in the Live ~2006 Summer~」(新宿)
 2007年08月17日(金)「夏魂 ~ナツコン~」(新宿)
 (公式ブログ

 2008年02月03日(日)「AKIBA-XX #10 ~Valentine's Girls Band Festival~」(秋葉原)
 2008年11月16日(日)「OTO-HABARA#1116 Case of autumn」(恵比寿)
 2008年12月29日(火)「コミックマーケット75」 2日目

 2009年04月18日(土)「Cri☆siSの今日は誕生日でCri☆siS!」(吉祥寺)
 2009年08月15日(土)「コミックマーケット76」2日目
 2009年11月01日(日)「Cri☆siS×ハピ☆ラバ ~東京☆ないと~」(吉祥寺)
 2009年12月09日(水)「“Magical☆Voice☆Party -silent&noisy night-” 1日目「Cri☆siS Night」」(六本木)
 2009年12月13日(日)「“Magical☆Voice☆Party -silent&noisy night-” 5日目」(六本木)
 2009年12月30日(水)「コミックマーケット77」2日目

 2010年06月05日(土)「StudioCube326 Live 2010」(田町)
 2010年08月14日(土)「コミックマーケット78」2日目
 2010年08月29日(土)「祝!レコ発&SAYORIバースデー!!Cri☆siSスペシャルトークイベント」(吉祥寺)
 2010年12月18日(土)「Cri☆siS Winter Live 2010 ~メリークライシス!~」(吉祥寺)

 2011年07月10日(日)「Cri☆siS Final Live ~また会う日まで~」(吉祥寺)

(本記事は私の記憶・主観によるものであり、実際の演者の意図・言動とは大きく異なる場合があることをご了承ください)

4年半続いた「Cri☆siS」のファイナルライブ。

販売されたパンフレットに、「長い長い後夜祭が終わる」とありました。
これ以上に言い表した言葉は無いと思う。
「ぴちぴちピッチ」が終了した後の、長い長い夢の時間が、とうとう終わりを迎えた。

「crisisには『危機』の他に『重要な分岐点』の意味もある」そうです。
確か初めは意味を知らずにノリで合意しちゃったバンド名だったと記憶していますが、巡り巡ってそんな意味が…。

今日のライブは、元々の予定日は3月26日。
それが震災の影響で延期になって、この暑い時期になりました。
結果論で言えば、延期になったこと自体は良かった。
お別れをする心の準備が出来たし、夏に結成されたバンドなので夏に終わるのが綺麗。
曲目も偶然とはいえ、この時期に合わせたかのようです。

ところで、普段は全員の衣装が白または黒で統一されてたのに、今回に限って白2名(こじまめ・Rumiさん)+黒3名(Mikiさん・Norikoさん・Sayuriさん)だった。
曰く「集大成」および「着替えの時間短縮」のため、好きな方を選んだとのこと。合言葉は「上野動物園」。
こじまめ…白は膨張色だからと言ってたのに…最後の最後では、清純派を選ばれた。

【01. 君の知らない物語】

Cri☆siSさん的には新曲。
こんな良い曲が1度しか聞けないなんて、物凄い贅沢だなぁ…。
しかも狙ったのかどうか、夏に結成されたバンドの最終ライブの1番手として唄う曲としては、ずるいほどに胸に来た。

 『あの夏の日、煌めく星 今でも思い出せるよ』
 『笑った顔も 怒った顔も 大好きでした』
 『君の知らない私だけの秘密』

曲を知らなかったので、初めは「この日のために作ったんじゃなかろうか」と思うくらいにマッチしててビビりました。
元ネタは片思いソングだそうですけど…。

【02. untruth】

「ちょっと大人な曲」で、「人気が高い曲」。
オリジナルでは唯一Cri☆siSメンバー以外による作曲です。
Norikoさん・こじまめ的にはライバル。

…Mikiさん・Norikoさん・こじまめの、そんな掛け合いもこれが見納めか。

【03.愛しいかけら】

こじまめさんのコーラスがとても好き。
今日も大変に愛らしかった。
あと基本的にメンバーはバンド名で呼ばれてるのに、こじまめだけ「こじまめ」だった。ナチュラルに。さすがこじまめ。

【04. Little Grace】

初のオリジナル曲。
1番は失恋、2番は新しい出発を唄ったお歌。
そして1番のイメージキャラはこじまめで、2番はNorikoさん。

Mikiさん曰く、ちょうど両者とも失恋をしていたけれど、
「こじまめは(歌詞の)『指の間からこぼれていく』のようなことを言っていた」
「Norikoは、『手に入らないなら仕方がない。諦めて進もう』と言っていた」。

 『夢のつづき 今 まぶたに残る』
 『little grace in my heart 君と過ごした 優しい思い出の音』
 『君が恋しくて泣いた めぐりあえた奇跡が』
 『偶然ではなく さよならをこえていく』
 『叶わなかった約束 君が覚えていたら』
 『夢からさめたとき 君をそう 抱きしめる もう一度』

私的には「ぴっち」から続く「Cri☆siS」そのものを唄った曲のように受け取ってます。
別に「ぴっち」は無念の終了を迎えたわけではないので、「失恋」とか「叶わなかった約束」に喩えるのは変なのですけれど。
やっぱり初のオリジナルとか、その辺の影響でどうしてもそんな印象。そして、凄く好きな曲です。

【07. メロディー】

Mikiさんが言うには「この曲がオリジナルで一番好き」。
だからなのかどうかは分かりませんが、今日聞いた「メロディー」はとても心に響いた。
音楽的素養ゼロの私だけど、これは神がかってたとしか思えない。

 『願う 涙の数 越えていけると』
 『重ねた 手のひらから 溢れだすよ』
 『私の声 聴こえなくても』
 『今 愛を語るよ 君に届け 私のメロディー』

…これもファイナルライブで唄うのは反則だなぁ。。

なおNorikoさんも演奏終了後に「何故か涙が」と涙ぐんでおられた。
やっぱり今日の「メロディー」は、何かゾーン的なものに入ってた。

【09. アナザーヘブン】

Cri☆siSさんのオリジナル曲は、どういうわけか失恋・片想いソングばかり。
メンバーの体験談やら何やらを元にして作られてるそうです。

でも個人的には「失恋」→「大事なものが失われた」→「ぴっちやCri☆siS自身」と脳内変換されてしまう。

 『どこまでも もう一度 抱きしめていてくれ』
 『僕の中 真実は 今この時』
 『いつまでも あの歌を 聞かせていてくれ』
 『永遠に 続く夜 迎えるから』

今日は最初から最後まで、そんな感じだった。

【10. Agape】

オリジナルソングが出来るまでの、Cri☆siSの代表曲。
Mikiさんの歌唱力で唄われると、迫力がとんでもない。

 『Would you call me if you need my love?』
 『どこにいたって聴こえる』
 『君がくれる Agape 力の限り…』

そしてこの曲も、最後と思うと違った聞こえ方がした。
そういうニュアンスで作られた曲ではないことは承知してるけど。
本当にどこにいたって聴こえそうだ。

【11. 桜キッス】

mixiのCri☆siSコミュニティの方の発案により、事前にピンク色のサイリウムが配布されていました。
Mikiさん曰く「『桜キッス』をやらなかったらどうするつもりだったんだ」とのことですが、そこは信頼関係が勝った。
そういえば初期のVitLとの時も「ハートのかけら」と称してお金を集め、お花を贈ったりしました。懐かしい。

それと、こじまめさんの手拍子先導がスペシャルに可愛い。ぱぱんぱん。
思えば こじまめさんを見たくて、毎回ライブではずっとステージ向かって左に座ってた気がする。
で、反射的にステージ中央付近に体が向く(だってヴォーカルがそこにおられるから)。
おかげで、気がつけばNorikoさんを頻繁に見てた矛盾。そして好感度がメキメキと上がっていった。

【12. 卒業】

ガールズバンドの大先輩・ZONEさんの曲。
Mikiさんだけでなく、こじまめ・Norikoさんも唄われた。

【アンコール1:世界でいちばん熱い夏】

Cri☆siSはここから始まった!
「夏魂」のときにお披露目した最初の最初の曲です。
ここでそれを持ってくるか。素晴らしい。

【アンコール2:鼓動】

 『感じてるでしょ? 二人が出会えた奇跡』
 『重なる鼓動が destiny』
 『運命感じた奇跡の夜を』

曲のモチーフは「タオルを振りまわしたくて作った曲」。

Mikiさん:
 「でも上手くタオルを振れない」
 「きっと利き手でマイクを持ってるからだ」
 「だから今日は利き手でタオルを持つ。歌はしょぼくてもいいよね」

そんなわけで、観客一同立って振りまわす中、Cri☆siSさんの最後のお歌。
最後はある意味、お歌を放棄してるけど、そこがとても清々しかった。これぞアンコール。
タオルを振りながら、本当に長い夢の終わりを実感しました。

【お花】



緒方恵美さん、豊口めぐみさん、そしてファン一同から。

【お土産】



最後の物販。今日は開演前オンリー。
残っていたルミカライトを1セット、同じく残り2個になってたストラップを追加で1個購入、そしてパンフレット。

パンフレットのRumiさんの「Cri☆siSの活動で印象に残っていること、嬉しかったこと」の回答。
「緒方恵美さんとお話しできた」とあって、お茶目さんだと思った。
さすが超一般人。

1ページ目のライブ写真は、「恵比寿」と表記があるところを見ると2008年11月のライブの時のでしょうか。
たまたまかもしれませんが、「Voice in the Live」も同じ会場だった。何か嬉しい。

あといつもは「Cri☆siS」Tシャツを着て行ってたけど、今日だけは自己満足で「VitL」の時のを着た。
失礼にあたらなければ良かったけど…。

【MC】

「フリートークが苦手」なSayoriさん、センターでの出番がありました。

Sayoriさん:
 「こじまめは私のことを「Sayoriさん」と呼ぶのに、何故、それに続く会話はタメ口なのだろう?」
こじまめ:
 「『Sayoriさん』までで名前だから」

なんか芸歴的には一番下らしい。

最後ということで、メンバー一人一人から挨拶があった。
全部を抜粋すると長くなるので、Mikiさんからメンバーへの言葉を中心に。

Sayoriさんと「ぴっち」の際に初めてあったMikiさん、最初に「この子の声は活かされてない」と感じ、ボイストレーニングの先生を紹介したとか。
その結果、少年役として活動するように。

RumiさんとMikiさんはご学友。
いつか一緒に音楽関係のことをしたいと思い、実現。
なおRumiさんとしては、まさか客がこんなに来るとは思っておらず、受けてから動揺したそう。

こじまめさんはCri☆siSを初めて一番成長を感じたとか。

Mikiさん:
 「初めはこの子どうしようかと思ったけど」
 「その後、アドバイスをくれるまでになった」

こじまめは最早こじまめではない。Megumiだ。そんなことを言われてた。

Norikoさんは、「ぴっち」が始まって1年くらいは一緒に食事にも行かなかったとか。
なんでも業界の人と一緒に行くことに抵抗があったらしい。
そこから変わったのは、このメンバーがきっかけだったそう。

一番最初のきっかけを作ったのはNorikoさんの「ギターをやってみたい」の一言。
ど素人からスタートした「大人の遊び」は、こうして大団円を迎えました。
昨日、NorikoさんとSayoriさんは一緒に泊まったそうで、全く眠れず、これまでの思い出話をして夜を明かしたそうです。

当たり前ですけど、出演者の皆さまの方が、休止には思うところがあるわけで。
SayoriさんやNorikoさんは大泣きされてたし、皆さま涙ぐんでた。
そんな中、演奏は「一番良くできた」(Sayoriさん)。解散は惜しいけれど、とても良い終わり方だったと思う。

【アンコール後】

これで退場…というところで、前述のmixiコミュさんによって集められた寄せ書きが贈られました。
渡すと同時に流れる「Little Grace」の伴奏。
寄せ書きの中央に描かれたイラストは、「ぴっち」「Cri☆siS」ファンを公言している漫画家の高遠るいさんによるもの。

「ぴっち」を評する際に「これよりも名作は幾らでもある。でもこんなに楽しくて愛を感じたアニメはなかった」とよく言われます。
全く同じことを「Cri☆siS」さんにも思った。

【感想】

活動は休止するけれど、喧嘩別れではないところは嬉しい。
「『Cri☆siS』としての活動は終わっても、それぞれの仕事は続く、だから応援して欲しい」。
言われてみればそうだなと、妙に納得した。

私は重度の「ぴっち」患者なので、どうしても「ぴっち」からの延長で考えてしまう。
でもそもそも「Cri☆siS」さん自体、「ぴっち」とは直接には関係がない。

今回のライブで「ぴっちソングが唄われるのでは?」と予想&期待した人は多かったと思う。
関係者席にも結構な数の「ぴっち」な方々が来られてたそうですし。
でも結局は、結成から最後まで、一度も唄われることは無かった。

残念に思う気持ちもあるけど、それで良かったのだと思う。
おそらく、通すべき意地だったはず。
「ぴっち」に頼ってるわけじゃない。「Cri☆siS」としてやってるんだ。
実際、今では「ぴっち」を全く知らない人もファンとして見に来てくれてる。
私も最初のきっかけは「ぴっち」だったし、「ぴっち」の話題をしてくれると嬉しいけど、「Cri☆siS」としてもとても好きだった。

「ぴっち」→「Cri☆siS」と変化したように、また新しい変化が起きるだけだと思えば、急に気持ちが楽になった。
まぁ「普通のOLに戻る」宣言をされたRumiさんだけは、これが本当のお別れかもしれないけれど、そもそも「普通のOL」がこんな大活躍してること自体が脅威なわけで。
メンバー中4人が声優経験者で、残る1人が「OL」。凄いとしか言いようがない。

…私も熱心に仕事や趣味をしていれば、いつかそういう機会もあるんだろうか(バンドデビューしたいと言う意味ではなく)。
なんか「Cri☆siS」さんには、最後まで色々と刺激を受けました。
本当に、ありがとうと伝えたい。

ライブ中も不思議と涙はそれほど出なかった。
心の準備をする期間が貰えたし、とても良いライブだったから。
でも、記事冒頭のこれまでのライブ一覧を作り始めたら、猛烈に泣けた。
「君の知らない物語」とか、演奏された曲を聞きながら書いたら、脳内エンドロールが凄い勢いで。

そういえばチケットが現地販売オンリーで、そのためだけに吉祥寺まで行ったこともあった。
遅刻しそうで、駅まで全力疾走したりとか。結婚式とスケジュールがぶつかって、日本-フランス間を移動しながら参加したりとか。
仕事帰りに参加したら、会社のICレコーダーを持ったままで、「あれ?これまずい?」と焦ったりとか。
友人と一緒に見に行ったあの夏のこととか。このライブを通じて知り合った方も何人かいます。
宣伝するのが何よりの応援だと思って、微力ながらも告知したりとか。
直接の関係は無いけれど、「F&Cラジオ」や「えまめの素」とかも思い出してみた。もちろん「Cri☆siS」のラジオも。
引っ越したり職を変えたり、そのたびに励まされてた。

本当に感謝の言葉ばかりだ。

【蛇足】

Mikiさん:
 「Cri☆siSの初ライブに参加していた人、手を挙げて」

手を挙げました。「夏魂」やそれ以前から参加してる。
結構な人が手を挙げてたっぽい。

Mikiさん:
 「では、それから今日までライブに皆勤賞の人?」

手を挙げました。
厳密には、売り子参加の即売会1回と、一部メンバーだけがゲスト参加した「Magical☆Voice☆Party」の最終日には行ってないけど、「ライブ」じゃないので嘘じゃないはず。先日の土屋さんライブにも行った!
(冒頭のリストは自分の書いた感想記事から作ったので、抜けがあるかも)

皆勤賞の該当者は、私を含めて4人でした。
どなたか名前は存じませんが、長年の戦友です。
「顔は分かる」という人たちも、随分と増えた。

閉演後、階段のところでCri☆siSメンバーによるお見送りがありました。
皆勤賞の人にはメッセージを送るので申告してくれ、と言われていたのですが、言うよりも先に「皆勤賞の人ですね」と声をかけられた。
まぁさっきの今なので顔を覚えられてても当然といえば当然とはいえ、嬉しかった。

メンバー一同:
 「あんたも好きねぇ」(←皆勤賞者に送ることになっていた言葉)

まさしく本当に好きでした。ありがとうございました。
それしか言葉が出なかった。上手く返せなくて申し訳ない。
ていうか最後まで「Cri☆siS」らしいな!

なお皆勤賞の人としてはもう一人。
小暮英麻さんも、全参加されたそうです。
結成の場である「夏魂」にいたっては、むしろステージ側に立っておられたし。
そういえば、吉祥寺でやるときには、いつもステージ向かって左の奥におられたものな…。
最後の最後まで、作り手側の愛を実感しました。

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感想:アニソンガールズライブ!

2011年07月02日 | ライブ・イベントレポート(アニメ系)
■アニソンガールズライブ!



 日時:2011年07月02日(土)1部 12時45分~ / 2部 18時30分~
 場所:aube shibuya
 出演:榎本温子、大浦冬華、鹿野優以、佐藤利奈、仙台エリ、高橋美佳子、前田愛、宮川美保
 曲目:
 【昼の部】
  01. ETERNAL WIND ~ほほえみは光る風の中~
  02. 水の星へ愛をこめて
  03. それでも明日はやってくる
  04. 光の季節
  05. オトメロディー
  06. ムーンライト伝説
  07. 星間飛行
  08. 愛・おぼえていますか
  09. 創聖のアクエリオン
 
 【夜の部】
  ※抜け漏れ間違い多数と思われますので、判明次第、修正します。
 
  01. YOU GET TO BURNING
  02. 輪舞-revolution‏-
  03. (?)
  04. (?)
  05. ゆずれない願い
  06. IN MY DREAM
  07. ハッピーマテリアル
  08. ムーンライト伝説
  09. ブルーウォーター
  10. うしろゆびさされ組
  11. それでも明日はやってくる
  12. 四六時夢中シンケンジャー
  13. W-B-X ~W-Boiled Extreme~
  14. Alright!ハートキャッチプリキュア!
  15. 空色デイズ
  16. ライオン
  17. 残酷な天使のテーゼ
  --. 創聖のアクエリオン
  --. ウィ-アー!
  --. そばかす

(本記事は私の主観・記憶によるものであり、実際の演者の意図・言動とは大きく異なる場合があることをご了承ください)

曲目リストを見て分かる通り。
特に夜の部は、ここ20年ほどの著名なアニメソング勢ぞろいの感があります。
それも勢いのある系の曲ばかり。
「人気度」や「名曲度」なら、もっと上と言われる曲も他にあると思う。
でも「著名」なら、納得がいく。そしてそれは、今回とても大事なところだと思う。

本ライブは大震災のチャリティライブで、仙台エリさんの企画によるもの。
震災から1週間ほどしたころに、何かできないかと考えて、色々と大変な中、実現したそうです。
仙台さんはおっしゃった。

仙台さん:
 「領収書などで『センダイエリ』と書いてもらおうとすると、『漢字はどう書くのか』と聞かれる」
 「そこで『宮城県の仙台市のセンダイだ』と答えているが、意外と漢字を書けない人が多い」
 「でも」
 「3月11日以降は、みんな書けるようになった」

「気仙沼」とかもそうでしょう。
半年前まで、この地名を読める人の方が少数派だったはず。
でも今は読めない人なんて、まずいない。

だから何だと感じる人もいると思う。
実際、何故かこのトークを聞いて笑っていた人たちもいた。
仙台さんは「笑うところじゃない」と言ってましたが。私もそう思う。笑い事じゃない。

「頑張ろう日本」という例のキャッチフレーズは、個人的には大嫌いです。
どんだけ他人事なんだと思います。
「頑張ろう私」じゃなかろうか、そこは。

【個人的感想】

曲はどれもこれも懐かしいものばかり。
そして同時に思う。
その曲を聴いた当時から、色々な物を失いました。

1曲目、榎本温子さんの歌う「YOU GET BURNING」の出だしを聞いて、猛烈に悲しくなった。
そして瞬間的に怒りが沸点を越えた。
なんかこの数ヶ月の鬱憤が一気に爆発した。
もちろん、演者の方々に腹が立ったわけじゃない。
悲しんでた自分や、よく分からん不運な何かを殴り倒したくなった。

唐突に、今年の「スイートプリキュア」の決め台詞が、「絶対に許さない」ではなく「絶対に許せない」である意味を悟った気がする。
「許さない」というのは明確な敵がいる場合だ。「許せない」は、敵がいなくても使える。
プリキュアさん達は、敵を許さないというよりも、その敵を見逃すことが許せないんだろう。
まぁ、案外適当に「許さない」とも叫んでいるんで、こじつけであることは承知の上ですが…。
「お化けが出た」と泣いてる内はガキなんだ。「ふざけんなこの野郎」と、即座にお化けに殴りかかるべきなんだ。勝ち負けは度外視で。

それに、こうやって曲を聞くと、当時の思い出が蘇ります。
ひどい虚無感と喪失感を覚えていたけれど、思いだせるってことは、ちゃんと自分の中で残ってたんだな。
物凄く救われた気分です。だから懐かしのカバー曲オンリーのイベントだったんじゃなかろうか。

何せ勢いのある曲ばかりなので、みんな叫んでた。何かよく分からないけど、とにかく叫んだ。色々大変だけど、負けるか畜生。
歌の力は凄い。ホモサピエンスなめんな。
道具も理屈も感情も折れた後に、それでもただの動物と一線を画する最後の武器は「歌」なんだろうと思ってみた。

【ニチアサタイム】

曲目の、途中の不自然な並びにお気づきでしょうか。
「戦隊ヒーロー」~「仮面ライダー」~「プリキュア」の黄金パターンです。
フィリップくんの扮装をした前田愛さんを初め、趣向も凝らされてた。

プリキュアさんからは、花咲さんソング。
歌ったのは、榎本温子さん・前田愛さん・仙台エリさん。
というか、美翔舞さん・水無月かれんさん・美々野くるみさん。
特に言及されませんでしたが、アレはキャラクター本人だったとしか思えない歌いぶり。
やはり本物は偉大だ。

池田彩さんの振り付けもコピーされてました。手をくるくるさせる例のアレ。
昨年の「TEUCHI」では、前田さんと仙台さんは「ハートキャッチ」EDや「GoGo」OPを踊られてた。
水無月先輩とミルミルさんが、謎にスキルを高めていく…。

それと「TUCHI」の際に、「前田愛さんにそっくりだ」と紹介され、リアル水無月先輩ごっこをしたバイオリン奏者の方、今回も参加されていました。
確かあの時「初めて一緒に演った」と言っていたので、その縁がここまで続いているんでしょうか。
こういうのは何か嬉しい。

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ぼいす☆せっしょん ~pray for EAST JAPAN~ 音楽のくに

2011年06月06日 | ライブ・イベントレポート(アニメ系)
行く前は多少悩んだけど、行ってとても良かったと思った。
単に楽しいとかそういうことだけでなく、色んなものを貰った気がする。

■ぼいす☆せっしょん ~pray for EAST JAPAN~ 音楽のくに

 日時:2011年06月05日(日)開場16:30/開演17:00
 場所:テレビ朝日・多目的スペースumu
 出演:
  緒方恵美、五條真由美、うちやえゆか、yozuca*、CooRie、丹下桜、
  榎本温子、儀武ゆう子、AiRI、佐藤ひろみ、橋本みゆき、奥井雅美
  後藤邑子(声のみ)
 演目:
  01. DANZEN!ふたりはプリキュア Ver.MaxHeart(五條真由美)
  02. ☆Fight☆(五條真由美)
  03. まかせて★スプラッシュ☆スター★(うちやえゆか・榎本温子)
  04. My Dear Friend(うちやえゆか)
  05. S.S.D!(yozuca*)
  06. 陽はまた昇る(yozuca*)
  07. 音速タイムマシンに乗って (CooRie)
  08. いろは(CooRie)
  09. デフォルトの笑顔(丹下桜)
  10. プラチナ(丹下桜)
  11. HAPPY!SMILE!HELLO!(榎本温子)
  12. センティフォリア(儀武ゆう子)
  13. Crow Song(緒方恵美)
  14. 再生-rebuild-(緒方恵美)
  15. Like a Green(AiRI)
  16. learn together(AiRI)
  17. Angelic Symphony(佐藤ひろみ)
  18. 生きる(佐藤ひろみ)
  19. Voice(橋本みゆき)
  20. Glossy:MMM(橋本みゆき)
  21. Little Wing(奥井雅美)
  --. ムーンライト伝説(全員)

(本感想は私の記憶・主観によるものであり、演者の実際の意図・言動とは異なる場合があることをご了承ください)

東日本大震災のチャリティライブ。発案者は緒方恵美さん。
経緯が通常のライブとは違うため、そこかしこで考えることの多かったライブでした。
行って、良かった。

【参加者】

チケット販売数は推定400枚。
勘の鋭い人は「え?」と思ったはず。出演者リストを見返してみよう。明らかに、おかしい。
ピンで1000名動員できる人たちが、混ざっておられる。

緒方さんによれば、自分たちにも何かできないかと思い、片端から出演依頼をしたところ、軒並みOKの返事がきたため、こうなったとのこと。
曰く「こういうことならいっそ、もっと大きな箱を借りれば良かった。いや、それ以前に5月6月とチャリティ企画が続いている。私が企画する必要はなかったか?」。
何やら反省することしきりの様子でしたが、一参加者としては大変に嬉しかったです。

【大震災】

チャリティライブに参加するのは初めてでした。
多少の抵抗感がなかったと言えば嘘になる。
ライブを楽しんでしまうと、まるで震災を口実に遊んでいるようだし、募金するならライブとか口実を作らずにすぐにすればいい。

…そう思ってた自分の視野の狭さに、腹が立った。

私のこの発想は、「ライブ会場内に、被災者がいない」ことを無意識の内に前提にしている。
要は「遠くの誰かをダシに楽しむのは良くない」という発想。
馬鹿じゃなかろうか。今まさに、この会場内に被災した人たちだっているだろうに。

出演者の一人、佐藤ひろみさんは、今回の震災で家を流されているそうです。
お父さんは未だ行方不明。
それでも人は生きていかないといけない。では、出来ることは何か。
彼女の歌われた「生きる」は強く胸に響いた。

大震災のチャリティライブであることは、このライブの大前提。
ですが、どの出演者も直接的に「大震災」の単語はほとんど出されず、婉曲表現が使われていました。
遠慮や忌避ではなく、まだその単語を出すのは生々しすぎるし、急に嘘くさくなる。そんな空気を感じました。

【お土産】



サイリウムと携帯充電器、IDホイッスル、お守り。
もちろんグッズの売り上げの一部も寄付される。
充電器とホイッスルは、いつか買わなきゃと思っていたのでちょうど良かったです。

【丹下桜さん】

個人的に、このライブへの参加の決定打になったのは丹下さんでした。10年前の引退コンサート以来。
最近の曲は全然知らないな…と思っていたら、まさかの「MAICO」と「CCさくら」。
「MAICO」といえば、もう2010年を過ぎてるのか…。

そして「プラチナ」は私らの年代にはクリティカルに刺さる。もはや卑怯。
榎本温子さんの発言「生さくらに、生プラチナ。更に楽屋には生雪兎までいて、はにゃーん」に賛同。
何かここだけ異世界だ。

【榎本温子さん】

「『普通』が嬉しい」
「こうして『普通』にライブをできることが嬉しい」
「私にとっての『普通』は、こういったライブのことだったんだなと思った」

…と、おっしゃってた。
多少誤解を招く表現にも思えましたが(途中で榎本さん自身も気づいたっぽい)、言わんとすることには強く同意。
悲しんでばかりでも仕方がない。「普通の日常」を取り戻すことは大事だ。

[榎本さんのTwitterより引用]

 atsuko_bewe 榎本温子
 みんな、昨日今日のイベントはどうだった?ぜひ温子に愛ある感想リプをー!( ´ ▽ ` )ノ

[引用終わり]

あれ?何か疲れておられるんでしょうか…?

【橋本みゆきさん】

「Voice」がとても良い曲だった。収録アルバムを探してみよう。
喧嘩したわけでもないけれど、いつの間にか疎遠になってしまった人たちは、今どうしているだろうか。
自分を嫌いになってしまうときもあるけれど、まずは自分を好きにならなければ何もできない。

私の範囲で認識している限りでは、今回の震災で近しい人は亡くなってない。
自分自身の受けた影響も、避難してきた人を2週間ほど自宅に受け入れた程度。
でも、おそらくは認識できてないだけで、かつての同級生や同窓生で大きな影響を受けた人はいてもおかしくはない。

橋本さん:
 「歌なんて役に立たないし、別にいらない」
 「でもようやく私達の番が回ってきた」

歌手の方から言われると重みが違う。
確かに直接的な救援の役には立たない。歌ってる暇があったら、瓦礫を片付けた方がいい。
でもそこを抜けて、立ちあがろうとするときは、力になるはず。

…橋本さんの話を聞きながら、私はチャリティの意味を間違ってたのかなと思ってみた。

【アンコール】

「アンコール」の掛け声がある前に、自発的にアンコールを始められました。
ステージの物理的な都合なのかもしれませんが、私的には「チャリティライブでアンコールは変だから」なんじゃないかと思う。
違和感ないですか?チャリティで、「アンコール!」の合唱が起きるのは。
それでもアンコールをしてくれたのは、折衷案のようなものだと受け取った。

選曲は「ムーンライト伝説」。
理由として「会場がテレビ朝日で、これだけ女性声優がいるのだから…。あと『プリキュア』は最初にやってしまったので」だそうで。
いつの間に「プリキュア」さんは、そういう位置づけに…。リップサービスでしょうけれど、多少意外。

「セーラームーン」さんは、月と地球を巻き込んだミラクルロマンスの末に、転生した皆が再び巡り合うお話。
意図はないのでしょうけど、今回のライブのラストで歌われると、感じるところがなくもない。

丹下桜さんの出演や「ムーンライト伝説」で、昔をふと思い出しました。
これは私の都合ですが、ここ20年近くのことを振り返れたライブになった。
それだけ大きな事態だったんだなとか、そんなことを改めて思ってみた。

【蛇足】

そういった非常に感じることの多いライブでした。
惜しむらくは、それらを受け取ることが出来なかった人たちもいたということ。
橋本さんがライブ中に思わずキレたのも当然。
また例の三本締め。「復興を祈願して三本締め」というのにも違和感があったけど、調べたら一応これは作法として間違っては無いらしい。
ただやっぱり、すんごい明るい口調で(おそらくは)被災地とも全然関係ない人が、ノリでやることじゃないでしょうに。

【Splash☆Star】

そういったわけで、何か重い記事になった気もする。
ライブは非常に楽しかったし盛り上がりました。腕が痛い。

さてライブはいきなり「プリキュア」ソングで始まりました。
「プリキュア」さんのお唄は自番組に特化しすぎてるので、こういう場でやるには度胸がいります。
誰もコールしなかったらどうしよう…。

幸いにしてそれは杞憂で、1曲目だと言うのに「まっくすはー」コールが上がっていました。良かった。
ですがそれに続いて我らの「SplashStar」。急激にコールの割合が減りました。
み、美翔さん…。うちやえさんは悪くない。美翔さんの罪が、こんなところにまで尾を引きずってるだけで。

最初からそれを予期していたか、榎本さんも一緒に舞台に上がってコールを担当されてました。
ていうか、榎本さんはこんなに出来る方なのに、美翔さんはどうしてこうなった。

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プリキュアと夜更かししちゃお!プリキュアナイトカーニバル!

2011年05月07日 | ライブ・イベントレポート(アニメ系)
「オールナイト」イベント再び!
1年前にお世話になった方に、今回もお世話になり(ありがとうございました)、幸いにして参加することが出来ました。
前回からまだ1年しか経っていないのが不思議な気分。

■「映画プリキュアオールスターズDX3」大ヒット記念「プリキュアと夜更かししちゃお!プリキュアナイトカーニバル!」



 日時:2011年05月06日(金)開場:18時45分/開演:19時00分(終了予定:30時18分)
 場所:新宿バルト9
 出演:
  VTRコメント 小清水亜美、折笠富美子
  トーク第1弾 本名陽子、樹元オリエ、三瓶由布子、沖佳苗、水沢史絵
  トーク第2弾 ゆかな、榎本温子、前田愛、小松由佳、久川綾
  トーク第3弾 鷲尾天、大塚隆史

(本記事は私の記憶・主観によるものであり、実際の演者の意図・言動とは異なる場合があることをご了承ください)
(また、徹夜してからそのままの勢いで書いたため、乱文ご容赦ください)

【スケジュール】



夜を徹してプリキュア映画8本を鑑賞する一大イベント。
公式プリキュアイベントなのに18禁。「プリキュアと夜更かしちゃお」とか、イベント名からして熱すぎます。
そして合間のトークイベント。普段は聞けないような話ばかりで、とにかく楽しかったです。

【VTRコメント】

新人プリキュアはビデオレター方式に決まったのでしょうか。
前回に続き、今回も最新作「スイート」さんがビデオで登場。
録画と分かっていても、挨拶やら何やら、妙に会場とシンクロします。

小清水さん:
 「プリキュア的には一番の下っ端の感覚だった」
 「ちっす!ブラック先輩!みたいな」

だそうです。美墨先輩…。

楽屋は始終賑やかだったそうで、お菓子の差し入れの絶えない現場だったそうです。
そういえば以前の舞台挨拶でも、沖さんがそのようなことを言われてました。
どんだけお菓子の思い出が充満してる現場だったんだろう。

そんな中、世代も放送年度も違う出演者の皆さまの心が一つになったきっかけは、夢原さんのキャラクターソング「もん!太陽ドリーム」だったそうです。

夢原さん:
 『あれあれ?どうしたの?』

どなたかが聴いていたらしく、それがうつったそうで。

誰かが物を落としたりするたび、一斉に「あれあれ?」。もしくは「もん!」。
夢原さんの求心力の凄まじさ。
「DX3」記念のインタビュー記事「会話をしてみたいプリキュアは?」の質問に、多くの人が「ドリーム」と答えていたのも、この辺の影響なのかも。

【トーク1:ピンク】

小清水さんから説明があった通り、せっせとお菓子を食べていたそうです。
プリキュア出演者用楽屋が用意されていたそうで、そこはひたすらお菓子を食べる部屋になったとか。
主に、ブラック家族の面々で。

樹元オリエさん曰く「ぶっちゃけあれだけ人気の番組の2代目をやると聞いた時はガクブルだった」。
実際、当時ほとんど新人に近かったのに、物凄い役をやられたものです。
誰がやっても強い逆風の吹く中、本当に物凄い。

その頃から今に至るまで、声優的には先輩になる榎本温子さんにずっと引っ張ってもらってたとか。
でも例えば今回のように、榎本さんと離れて単独で舞台に上る機会も増えてきた。
「DX3」のバラバラ事件も踏まえ、「一人立ちできるように成長したかな」といったことを言われていました。

同様のことを、沖さんや三瓶さん(女の子主人公はほぼ初)もおっしゃられてた。
プリキュアさんだけでなく、出演陣の様子も反映した映画だったんだな…。
そう思ってみると、また違った感慨が…。

MCのお姉さん:
 「大塚監督に対する印象は?」
本名さん:
 「最初はどこの学生かと思った」

非常に若い。とにかく若い。
だけどとても壮絶な方。
質問を向けられた途端、話が止まらない。

本名さん:
 「『DX』のとき、本当に倒れそうだった」
 「もう冗談にならないくらい、命を削ってた」
沖さん:
 「御飯を作ってあげるから、もう休んでというくらい」
本名さん:
 「いちごしか食べれないんですよと言うから、じゃあもういくらでも食べてと」
樹元さん:
 「『SS』の2話をやっていただいたけれど、収録が1話のときより長引いた」
三瓶さん:
 「指示や説明が長い。たまにスタッフに怒られてた」
 「りんちゃんに説教されてた。いや、相談してた」

凄まじいまでの思い入れで作られているようで、台本以外に「設定集」みたいなものも配っていたそうです。
このキャラとこのキャラはこういう関係性でいく、みたいな。
説明すると長くなるので、紙にまとめました、みたいな。

そしてブラック家族に混じって参加された、ブルーの水沢さん。
来海さんのキャラクター的には(花咲さんとの比較で言えば)「黒・ピンク」系のようにも思えますが、こうしているとやっぱり「青」だと思いました。
水沢さんがおられなかったら、収拾がつかないところでした。猪突猛進が、多すぎる。

【トーク2:ブルー+イエロー】

白系チーム。先ほどのブラック家族と違い、大人な雰囲気です(榎本さん談)。
まずは自己紹介から。
この手のイベントのお約束通り、キャラクターの名乗りに続いてお名前を言われます。

久川さん:「月光に冴える一輪の花・キュアムーンライト!」
小松さん:「我が名はイース・ラビリンス総統メビウス様が下僕!」
前田さん:「安らぎの緑の大地・キュアミント」
榎本さん:「煌めく銀の翼・キュアイーグレット!」
ゆかなさん:「光の使者・キュアホワイト」(注:マイクの音が入ってない)

色々と間違ってる。
何が幾つ間違ってるかはともかく、最大の間違いは「大人な雰囲気である」という発言だと思う。
大人はイース様のフィギュア持って舞台に上がってきたり、緑になりすましたりしないと思うんだ。

白い方々は、場馴れしてると言うかコントロールするスキルがやはり高いと思いました。
そしてそれが故に、ブラック家族よりも話題の取り合いになったり、逆に「えぇと誰が話す?」とちょっと空白が出来たりしてた。
まさにブループリキュアのあの状況。どんだけキャラクターに反映してるんでしょうか。

榎本さんが言うには、「DX3」の台本を見て最初に思ったことは「ピンクプリキュア(の収録)は大丈夫か?」。
阿鼻叫喚の騒動が予想されたらしい。
それでも無事に一人立ちして…。

「ホワイト系」とは言っていますが、この場にはブルー3人+イエロー2人。
特に「一周している」大先輩たる久川さんが、何故かイエロー。月光さんは性格的にはブルーなのに。
そこでその話題が久川さんに振られました。何色チームでしたっけ?

久川さん:
 「色?」
 「私、紫」

紫。
大先輩がそう言われるのなら、一同、頷くしかない。
どうも久川さん、流れを聞いていなかったようで。

その後、小松さんのエピソードで、「初めてパッションの収録をしたとき『キュアパイン』とうっかり名乗ってNGになった』と暴露されていました。
何故パッションさんと月光さんが「イエロー」に属しているのか。
理由の一端を見たような気がします。中の人で割り振ってるんじゃないのか、これ。

久川さんと言えば、偉大なる例の先輩。

榎本さん:
 「私、知ってる!」
 「こういうの!」(例の変身後決めポーズ)

と皆にお馴染みの、例の先輩。
前田さんは放送当時に、着ぐるみに入っておられたそうです。
不可思議な変遷もあったものだ…。当時こういう日がくるとは、誰も思わなかったろうに。

私は榎本さんのファンなので最後に特筆しますが、本日も輝いておられました。
今日のベスト発言は「ごめん!」だと思う。
あと「今ならプリキュアを倒せるぞ、はっはっは!」。

ところで「プリキュアぴあ」のイラストを山口勝平さんに代筆してもらった件。
皆様あのイラスト、映画の収録中に楽屋で描いていたそうです。
お菓子を貪り食うその横で、イラスト描き。カオスな現場だ。

榎本さん:
 「(勝平さんは)すごく本格的に作業をしていて」(拡大コピーやら何やらもしていたらしい)
 「俺、収録よりも絵を頑張ったと」

本当に楽しそうな職場です。

【トーク3】

出演者、鷲尾さんと大塚監督。
本イベントの目玉企画と言ってもいい。通常ありえないような豪華トークです。
どれくらい豪華かといえば、三瓶さんや榎本さんを初め、出演声優陣や録音・ミキサー等々スタッフさんたちまで、袖から客席に出てきて話を聞いていたくらい。
(第一列はプレス・関係者席になっており、合間に入れ替わり立ち替わりしておられた)

大塚監督を見かけるのは、初めてでした。
凄い人です。これは大抜擢されるわけだ。
というかこの方、多分どんな職業でもそこそこ以上に大成される方ですよ。凄い。

本来、人前でトークをする職業ではないのに、400名からいる満席の舞台で、物怖じすることなく。
しかも様子からして、ほとんど事前打ち合わせもなかったようで。
おまけにMCのお姉さんすらおらず(深夜なので帰宅されました)。
その状況で、バリバリの上司にあたる鷲尾さんをゴリゴリとオチやネタに使い、あれだけ話せるとは。

大塚監督:
 「『DX』にあたりプレッシャーはなかった」
 「どうせ失敗すると思ってた。でもそれは抜擢した鷲尾さんの責任なので、好き放題やろうと思った」

映画にあたり、様々な方(多くは大先輩)に無理を承知でお願いし、実際に無理難題をやってもらったそうです。
なるほど。こんなトークで物怖じするようなタイプでは、その仕事は確かに出来ない。
しかも熱意が半端ない。(「仕事の域を越えた熱意を投入している」と誰かが発言されてましたが、端々でそれが伝わってくる)
何でも「DX1」の時には、休憩時間にトイレで吐いていたそうで。それくらいに魂を削って打ち込んでおられた。
これは映画が面白いわけだ。改めて、監督の凄さを目のあたりにしました。

ちなみに大塚監督の行った「無理難題」。前述の通り、分厚い設定集とその周知もですが、他にはこんなことが。

「『DX3』の最後のシーンの止め絵は、各シリーズ元々のキャラクターデザインの方に依頼した」
「もしもスケジュールの都合で、一人でも参加できない場合は、失礼ですけど(御破算にして)全部一人に描いてもらうとお願いしてた」

「EDは今までの全歌手・全プリキュアの合唱にしたかった」
「お金的に無理を言ったのですが、『卒業』なので卒業式のようにみんなで合唱したかった」

その他諸々諸々諸々。
まだ30歳、世間様では管理職にびくびく怯えている人も多い年齢なのに、堂々と希望を出し、実現のために努力されてるとは…。
鷲尾さんが可愛がっておられるのも、とてもよく理解できる。

その鷲尾さん。私ごときが言える立場ではなく、また言うまでもないことですが、プリキュア愛では他者の追随を許さない。
あの方に愛レベルで勝てるのは、熱心な女児様くらいのものですよ。
もはや孫娘を愛でるレベル。

鷲尾さん:
 「『DX3』の舞台挨拶の最終公演で、舞台に上る前に袖の方で…」
 「黒家族の声優の方と、着ぐるみ全員で円陣を組んでいたんですよ」
 「それを見て、いい子たちだな…と」

意味不明な光景ですが、非常に理解できる。
もはやプリキュアさんは同僚であり戦友状態。
熱い円陣だ。

鷲尾さん:
 「よせばいいのにそんなことするから、案の定自爆したんですけどね」(注:挨拶の途中で三瓶さんが泣きだしたらしい)
 「子供たちに『面白かった?』とか聞くわけですよ。よせばいいのに。自爆するに決まってるのに」(注:くどいようですが、挨拶の途中で三瓶さんが泣きだしたらしい)

一連の話を聞きながら、三瓶さんは笑っておられました。
(ついでに書くと、「大塚監督は撮影が長引く。『SS』第2話で初めてやったとき、夜遅くになって怒られた」という話の際には、榎本さんが盛大に爆笑されてました。なんだこの異空間)

鷲尾さん:
 「スタッフのみんなも、よくプリキュア映画を見に行くんですよ」
 「そして泣く。おいおい自分たちで作ったんだろうと」
 「だからそんなわけはないだろうと自分でもこっそり見に行くと……まぁ私も泣くんですけど」

鷲尾さん:
 「そうやって一人で平日の昼に見ていた時のこと」
 「平日昼なのでお客さんも少なかったのですけど、小さな女の子が数組いて」
 「その中の小さな子が、映画が終わった後なかなか出口にいかない」
 「出口の電灯が消えていて、暗くて怖かったみたいで」
 「そうしたら、年上の子が『手を握っていれば怖くない』と優しく面倒を見てた」
 「それを見て、ああ良いなと」
大塚監督:
 「似たような話があって」
 「北海道で観た時、おばあちゃんが女の子を連れてきていて」
 「終わった途端に『さあ終わった!』とばかりにそそくさと帰ってた」
 「もうちょっと見てくれ!と思った」

それのどこが良い話なんだろう。
大先輩にして上司の「良い話」を、なし崩しにしたところで、トーク終了。
大塚監督、凄い人だ…。

なお「プリキュアは小さな子供向けに作っている」と大塚監督も強調されていました。
ただこうやって応援している人がいることは、認識したと。
そして「声が小さい」とダメ出しされてました。今度の公演ではプリキュアが負けかねないので、もっと声を出せと。

【入場特典】



ミラクルライト3点+ポストカード+メッセージカード。
ポストカードは前出の「DX3の最終シーンの拘り1カット」。超豪華。
蛇足になりますが、夢原さんのポーズが可愛くて好きです。ココがお手玉状態。

普段は貰えないミラクルライトは、ここぞとばかりに振りました。(いや振り回したらダメなのだけど)
あの応援は、実際にやってみると想像以上に熱いです。
特に「ドリーム!」。おかげで「お菓子の国」の評価が、私の中では爆騰。

【感想】

2回目となるオールナイト企画。
前回よりもスタッフサイドも客サイドも学んだのか、時間超過も少なく、スムーズに進んだ印象でした。
それでいてハチャメチャ感は相変わらず。

こういっては失礼かつ語弊があるかもしれませんが、一番盛り上がっていたのは制作陣・出演陣だったと思う。
ご自分の出番が終わってるのに、それでも朝まで残って徹夜された方多数。
多分何名かは、一緒にミラクルライトを振ってたんじゃなかろうか。どんな空間だ。

オールナイトで映画を連続視聴できる…というのも嬉しいですが、制作サイドの悪ふざけを垣間見れるのが何より楽しいです。
映画に限らず、この手のイベントを継続して行ってもらえると非常に嬉しい。
(例えば、先日残念ながら中止になった「ふたりはプリキュアDVDBOX発売記念イベント」(夜間トークショー)のような)
これほどまでに自分たちの生み出した物に誇りと愛を持って、しかも成果を出してる方々がいるというのは、端っことはいえ一応社会人をやっている身としてはとても刺激になるし、尊敬します。
楽しいイベントと「プリキュア」を作ってくださったことに、感謝。

また時期的に震災のことにも触れらていました。
プリキュアさん達は、不安だったり厳しい状況にある子を実際に勇気づけている。
単に現役お子様が喜ぶだけでなく、お姉さんが年下の子に自分の知ってるプリキュアのことを話してあげたりとか、そういう場面もあったそうです。
そうやって心の支えになったり、世代を越えたつながりを産んだり。
素晴らしいコンテンツだと思います。

前回のオールナイトの感想で、「数年前には予想もできなかった事が現実になっていっている。おそらく、1年後にはまたそう思えるような何かがある。素晴らしいコンテンツだ」と書きました。
実際、大きく変わっていってると感じます。大塚監督と鷲尾さんのトークなんて、去年は思いもしなかった。
そして徹夜明けで最後に「DX3」で北条さんたちの姿を見たとき、時代が進み続けていることを非常に強く思った。

イベント名に「大ヒット記念!」とあるように、「DX1」を上回る興行成績だそうです。
今回のこのタイミングの公開で、それは凄い。
果たして「DX4」があるのか定かではありませんが、来年春も何らかの企画映画に期待したいです。
それ以前に、何か「スイート」さん映画は「本当にできるのか?」(大塚監督談)という激務模様のようですが。。

…次の記念企画「プリキュア10周年」を無事に迎え、そしてまた素敵なイベントがありますように。


【蛇足】

書いたものかどうか悩みましたが、やっぱり気になったので。
上演中に「声を上げる」というのは、私的にはちょっとひっかかる。
OPEDやミラクルライトのシーンはいいとしても、それ以外で実質「自己アピール」のために流れと関係なく発声するのは違うんじゃなかろうか。
司会の方などが「声を出してもよい」と言っておられましたが、普通に考えてミラクルライトのシーンのことでしょう。
そうでなければ昨年の鷲尾さんのお言葉「正直どうかと思っていたが、とても行儀よく見ていてくれて嬉しかった」(昨年はOPED・ライトシーン以外では声を出す人はいなかった)と繋がらない。

まぁそれは個人の線引きと言えばそうなのかもしれませんが。
楽しみ方はそれぞれだから主観の問題とはいえ、声を出すと他の人に干渉することになるので、それこそ「楽しみ方はそれぞれなのに邪魔しないでくれ」となってしまう。

私に関してでいえば「うるさい」というよりも、(匿名性の高い)「拍手」ではなく「声」という所に、「自分が目立とうとしている」という欲を感じて反発してるのだと思う。
(例えば、「全員集合!プリキュアオールスターズ!」の場面のような、非常に限られた箇所での拍手と「やーはー」程度の言葉にならない声援なら、私的にはアリ)

そこは微妙なラインなので置いておくとしても(楽しみ方が人それぞれなのは事実だし、大騒ぎした方が喜ばれる場合もあると思う)、少なくとも「司会者の終了アナウンスがある前に、一参加者が場を締める」、これはアウトでしょう。
(最近プリキュアイベントで、終演後に三本締めを要求する方がいる。今回は司会者が「これで終わり」と言う前に行われた)
そもそも客側から三本締めをするのも変な話なわけで。
自分が苦労して商品を作って納品した後、納品された側が自分たちを無視して三本締めしたら「?」では。
ここもぎりぎり譲れたとしても、「司会者を無視して、勝手に締める」のはやっぱり納得がいかない。

昨年はカリキュラム終了後、飛び入りで鷲尾さんの挨拶がありました。
もしも今回、そういったことが用意されていた場合、こちらから台無しにしている。
実際に用意してあったかどうかは問題ではない。
ライブでも、幕が下りた途端に(場内ライトが点いたり、終了アナウンスの前に)客側で三本締め始めたら、やっぱりそれは失礼でしょう。
アンコールが用意されてるかどうかとは関係なく。

オールスターズイベントも増えたし、「大きなお友達」に向けたメッセージが送られる機会も増えました。
でもそれに甘えて、少し思いあがり始めてる気がする。
もちろん私も含めて。慣れてイベントに対する態度が悪くなってる。自省しないと。

※追記
 誤解を招きそうなので補足。
 騒いで盛り上げることは悪ではないと思う。出演者の方自身が、賑やかにやることを望まれてるケースも多いですし。
 私は映画系のイベントでは(OPED、ライトのような一部のシーン以外は)静かに見る方が好きですが、そこは好みの問題なので私ごときがアウトだのセーフだの判定する権利なんてない。

 三本締めに関しても、演者の方が「嫌だ」と明言されたわけではないし、私自身、必ずしも嫌というわけでもない。
 ただ「主催側を無視して、勝手に締める」のはおかしい。
 偶然にも大塚監督が「早々に帰ったお婆さん」の話をされてましたが、いわばアレをやってるわけです。

※追記2
 三本締めされたのは学生の方だそうですね。
 まぁ徹夜イベントでテンション上がっていたことも思うと、勇み足は仕方がない面もあるかなとは思いますが、
 作り手側になることを目指しているのなら、こういうところから気を回すことを覚えた方がいいんじゃないかと。
 せめて後1分待って、「これで終わり」のアナウンスの後だったら、もうちょっと印象も違ったのに。。


【映画の感想】

変な記事で終わるのも何なので、蛇足で映画の感想も。
大前提として、各映画は各シリーズの圧縮リメイクになってると思ってる。
その年のテーマをギュッと濃縮して、1時間に収めた感じ。

以下、全て私の主観と思い込みで。

【MaxHeart】

最初期だけあって粗を感じないと言えば嘘になる。
(結構あちこち作画をミスられてる。スクエアが二人いたり、無印フォームを発動したり)
でも細かいところでテーマに即しているからか、見るたびに発見がありますね。
魔女さんがボスコウモリを味方撃ちする必要性を分かってなかったのですけど、
改めて見るとアレがないと話に筋が通らない。

【SplashStar】

サーロインさんの求めるのは永遠の静寂。
それはゴーヤーンさんが求めるものと同じ。
対する美翔さん達の回答は、「私達は不完全。だから、プリキュアはふたり」。

プリキュアがふたりどころではなくなってる今、だからこそ胸に響きます。
喧嘩もする。ノイズもある。でも「プリキュアはふたり」。
永遠の停滞ではなく、世代交代しながら続けていくことを選択した「2代目プリキュア」らしい、良い映画だと思う。

【GoGo】

金銭のような絶対的な価値基準では計れない、主観的な価値がある。
そしてこの価値観を理解できない人には、どれだけ言葉を尽くしても理解してもらえない。
だから自分たちを守るためには、戦うしかない。

ムシバーンさんはお菓子を求める。しかし絶対的な価値のあるお菓子なんてない。
お菓子は高い価値があるから美味しいのではなく、みんなで共有して食べるから美味しい。
でも後者を理解できない人は、本人が変わらない限り、理解できない。説明しても通じない。

レモネに撃破されたビターさんの「なんだそりゃ」は、さりげなく演出が細かい。
勇気や愛や希望と言ったところで、理解できない人には理解できない。
副題の「誕生日」もまさにそれ。「誕生日だから何だ」と言われたらそれまで。理解できない人には理解できない。

それでいて悲しいのは、ムシバーンさんの居場所がないところ。
チョコラ姫から「お母さまから離れろ」と言われ、ミルミルからは「親子の会話の邪魔をしているのはあんたよ」と言われる。
でもこれはしょうがない。彼が変わらない限り、自分たちの世界を守るためには排除するしかない。

一人一人は弱い。でもドリームに託すことで、勇気や愛や希望を持てる。
ムシバーンさんには、そんな風に純粋に信頼できる存在や概念がなかった。
館長の件もそうですが、「愛が実らなかった」という次元だけではない、辛い物語だと思う。

…「鏡の国」が大人気なせいで、いまいち影が薄い「お菓子の国」なので、ちょっと長めに。
価値観の溝と、相手によっては決して分かり合えないという現実を「お菓子」に喩えた話だと思ってる。
このテーマを、表面的には「お菓子を食べても食べても満たされない」に置き換えてるのは凄い。

【フレッシュ】

桃園さんの根底にある「日々の平凡な幸せ」と「人はやり直せる」。
でも現実は極めて残酷です。
ルーレット伯爵も、こう言った。

「人生山あり谷あり。されど辿りつく先は一つ。…ゴール」

人生、楽しいこともあれば悲しいこともある。確かにやり直しもできる。
でも辿りつく先は一つ。必ずやってくる終わりの瞬間。
子供はいつか玩具を捨てる。人はいつか死ぬ。
では買われない方が良かったのか。生まれてくることに意味はないのか。
反論する術を持たず、崩れ落ちる桃園さんが切ない。

トイマジンがクマさんに戻るシーン、改めて見ると死からの転生。
パッションさんが「改心」ではなく「転生」だったのも、「死」は終わりではないという回答のためだったのかも。
そしてミラクルライトがシナリオ上、物凄く効いていると思う。なかったら、話が通らない。

【ハートキャッチ】

人はチェンジできる。ではチェンジする前の過去の自分は間違っていたのか。
「鏡の国」の夢原さんと似通っているけれど、花咲さんの回答はちょっと違う。
確かに間違いは間違い。でも全否定する必要はない。

「プリキュアは直接的に問題を解決することはできない」という破天荒なテーマ通り、全く敵側の事情を知らないまま戦う花咲さんがとても印象的。
花咲さんはおっしゃった。「詳しい事情は存じませんが、精一杯お手伝いします」と。
全く事情を知らないパリ市民が花咲さんにハンカチ貸してくれたり、さっぱり分からんままミラクルライトを振ってみせたりするように。
私たち観客も、そもそも花咲さんたちが何故パリにいるのか詳細な背景は分からない。
でも困っていることは分かる。だからミラクルライトでほんの少しのお手伝いならできる。これぞまさに双方向性企画。

どのシリーズの映画も見返すたび「これが最高」と思うので、どれが一番面白いかは決められないのですが、総合力では「ハートキャッチ」が頭一つ抜けてるように思う。
優劣の問題ではなく、年々制作サイドのスキルが上がっていってるからというか…。
そういう意味では、次回の「スイート」さんは更に楽しみです。

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舞台挨拶(大泉学園):映画「プリキュアオールスターズDX3 未来にとどけ!世界をつなぐ☆虹色の花」

2011年04月04日 | ライブ・イベントレポート(アニメ系)
昨日に続き、聖地・大泉の舞台挨拶にも行ってきた。
それもただの「舞台挨拶」ではありません。「凱旋 舞台挨拶」とかアナウンスされてた。
プリキュアさんが、勤務地に戻ってきた…!

■舞台挨拶(大泉学園):映画「プリキュアオールスターズDX3 未来にとどけ!世界をつなぐ☆虹色の花」



 日時:2011年04月03日(日)10時10分~
 場所:Tジョイ・大泉
 出演:
  水沢史絵、沖佳苗、三瓶由布子、樹元オリエ、本名陽子
  キュアメロディ、キュアリズム、キュアブロッサム、キュアマリン、
  キュアピーチ、キュアドリーム、キュアブルーム、キュアブラック

(本記事は私の主観・記憶によるものであり、演者の実際の言動・意図とは異なる場合があることをご了承ください)

承知の通り、大泉学園は東映アニメ様の本社があるところ。
日々プリキュアさんが撮影に勤しんでいるこの地、おそらくリラックスされてたんでしょう。
プリキュアさんは実に自由に振る舞ってました。というか、仕事ということを一部忘れてたんじゃなかろうか。

【お出迎えサービス】

まずは入場時に、北条さんと南野さんがお出迎え。
どぎまぎします。握手してくれます。
先日の新宿の舞台挨拶では、若干遅刻してしまったせいでこれを逃し、非常に無念でしたが、今回はちゃんと出来た。

【開演前】

近くに三家族くらいで合同で来ておられる方々がいました。
そこの男の子が、女の子の一人に「隣に座って欲しい」とお願いしてた。
積極的で良いことです。頑張れ少年。その子、将来プリキュアになるかもしれないし。

【踊るプリキュア】

ステージの始まりはダンスから。
「DX3」主題歌に合わせて北条さん・南野さん。
その後、花・海・夢・花と飛び出して、最後に黒・桃。
プリキュアさんが目の前で踊ってくれると、やっぱり盛り上がる。
きゃー!桃園さーん!

【変身台詞】

先日の新宿と同じく、出演声優による変身台詞の実演が行われました。
ですがステージが狭かったのか、微妙に立ち場所でうろうろと。
来海さん…。あの、ちゃんと前に出てもらえますか…。

若干ばたばたしてましたが、そんな中、夢原さんが輝いておられました。
何やら妙にアグレッシブ。
それを見た司会のお姉さんから一言。

司会:
 「はい、ドリームは元気ですね」

困った子だ、的ニュアンスで。
夢原さんたら、客席に向かって投げキッスまで送っておられた。
色香が爛れてる…。

また今回は小清水さんたちは来られてませんでしたが、北条さん達の名乗りもちゃんとありました。
横で見ていた女児様が、「喋った…」と唖然とされてた。
なまじ他のプリキュアさんが、横にいる声優さんと一緒に喋ってるだけに、単体で喋ってる北条さんに異様な躍動感が…。

【くつろぐプリキュアさん】

まず前提として、ステージ上の立ち位置は、客席から見てこんな並びでした。

 日向さん・桃園さん・北条さん・南野さん・来海さん・花咲さん・夢原さん・美墨先輩

それぞれのプリキュアさんの前に、それぞれの声優さんがおられる感じ。
声優さん、お一人ずつコメントをされていきます。
例えば沖さん。

沖さん:
 「楽屋にはいつも差し入れのお菓子が沢山あって…」
 「新しく置いては、すぐになくなり、また置いてはすぐになくなり…」

夢原さん:
 びくぅ!

…なんでしょうか。沖さんの右斜め後ろの夢原さんが、挙動不審な。

視線を向けて見れば、美墨先輩が夢原さんの胸倉を掴んでおられます。
すみません、それは言いすぎでした。
でも何か絡んでおられます。
夢原さんに向かい、何かを訴えている美墨先輩。かしこまった姿勢で首をぶんぶん振ってる夢原さん。
やおら夢原さん、指を桃園さんの方に向けると、何かをアピール。

…まぁ何と言いますか。
沖さんの言う「すぐなくなる」の犯人は、夢原さんなわけですね。
彼女は「みんなのケーキをこっそり食べる」という大罪を犯した過去があります。なんたることだ。

一方、逆サイドの桃園さん。
声優さんが挨拶をされている最中、不意に客席に目を向けると、何かに超反応。
横の日向さんをぐいぐい引っ張ると、見つけた何かを指し示し、更には自分のことも指差す。
それを目視した日向さんも、やっぱり何かに反応して、桃園さんとにっこり。
二人してぶんぶんかと全力で客席に手を振りだす始末。

…まぁ何と言いますか。
おそらく客席に、桃キュア支持を表明してる娘さんがいらっしゃったんでしょうね。
引退して2年目になるのに、良い女児様です。桃園さんがはしゃぐのも無理はない。
しかし、この間も声優さんの挨拶は進行中。
桃園さん、もはや話を聞いてない。。

また舞台中央の来海さん。彼女は始終テンションが高かったです。
はしゃいでは、さりげなく花咲さんに怒られ、しょんぼり。
数瞬後には再びはしゃぎ、そしてさりげなく花咲さんに怒られ、しょんぼり。エンドレス。

司会のお姉さん:
 「ではプリキュアを代表して、挨拶をして貰いましょう」
 「お願いするのはキュアメロディとキュアリズ…」

あぁ、来海さんが頭抱えてがっかりしておられる。すみません。もう現役じゃないんです。

来海さんは、横の南野さんとべったりだったのも面白かったです。
「DX3」では絡むシーンが多かったですし、撮影を通じて仲良くなられたんでしょうね。
もっともそのおかげで。
上述のとおり、日向さんと桃園さんが盛り上がり、来海さんが南野さんに話しかけてるせいで。
間の北条さんが割と一人ぼっちです。まずいですね…。またこれがトラウマにならないと良いですけれど…。

【躍進するプリキュアさん】

本名さん:
 「控えからダンスを見ていて、感極まって涙が出た」
 「ところで一人一人ダンスにも個性が出てるんですよ」

ダンスの個性…が具体的にどういう違いかはすぐには出てこないのですけど、「個性がある」には強く同意します。
何せ前段の通りですよ。
あの子ら、舞台上で台本にもないことを遊んでおられる。凄いです。

本名さん:
 「だからみんなも一人一人個性を大事にしてください」
 「そして成りたいプリキュアを見つけてね」

「成りたいプリキュア」。

即座に日向さんと桃園さんが反応をし、ご自分を指さされる。
来海さんも反応が早いです。というか、何か自信ありげです。
美墨先輩も元気いっぱい。それを見て夢原さん、やれやれとばかりに首を振る。
こういう時にアピールしそうな花咲さんは、逆にお澄まし。「私は良い子です」とばかりに。
そして状況についていけてない感の北条さん。

…本当に、訳の分からん勢いで個性が出ておられる。

そんな実に楽しい舞台挨拶でした。プリキュアさん方は、何かおかしい。

【終演後】

いつもお世話になってる方と、今日も再会できました。
しかもお土産までいただいてしまった。
初めてお会いしてから1年になりますが、いつもありがとうございます。

(「プリキュアオールナイト」以来ですが、あのイベントからまだ1年なんですね。
「DX2」公開時のイベントなのだから確かにそうなんですけど、一瞬、虚を突かれました。
あれから随分たった気がするのは、それだけ充実した1年だったということでしょうか)

今回のイベントは告知から開催まで間もなく、しかもただでさえ混乱している中での実施。
お客さんが集まるか、ちょっと心配していましたが、その彼によれば「見た時には残り2席だった」とのこと。
その残席も、目の前で誰かが購入していたそうなので、無事にはけたようです。めでたい。

…。
……。
………。

[大塚監督のTwitterから引用]
 takaswy_DX 大塚隆史
 Tジョイ大泉の舞台挨拶回を見てきました。席数残2のところ、ギリギリゲットでした(笑) 満員感謝っ!
[引用終]

『席数残2のところ、ギリギリゲット』

って、その「目の前で購入した誰か」って大塚監督ですよ!

さすが大泉学園。プリキュアさんの本拠地だ。


【映画本編の感想】

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舞台挨拶(新宿)
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舞台挨拶(新宿):映画「プリキュアオールスターズDX3 未来にとどけ!世界をつなぐ☆虹色の花」

2011年04月02日 | ライブ・イベントレポート(アニメ系)
当初の予定は3月19日(土)。
再設定してもらえてとても嬉しいです。
震災の影響はまだまだ続いていますが、こんなときこそ元気を出したい。

■舞台挨拶(新宿):映画「プリキュアオールスターズDX3 未来にとどけ!世界をつなぐ☆虹色の花」



 日時:2011年04月02日(土)14時50分~
 場所:新宿バルト9
 出演:
  小清水亜美、水沢史絵、沖佳苗、三瓶由布子、樹元オリエ、本名陽子
  キュアメロディ、キュアリズム、キュアブロッサム、キュアマリン、
  キュアピーチ、キュアドリーム、キュアブルーム、キュアブラック

(本記事は私の主観・記憶によるものであり、演者の実際の言動・意図とは異なる場合があることをご了承ください)

しみじみと思いました。
ああ、私にとって「SS」と「フレッシュ」は原点だなぁと。
ええ、樹元さんと沖さんを眺めながらですが。

樹元さんはお子さんを出産されてからの初の舞台だったそうです。
Twitterで「年甲斐もない格好をしていく」と宣言されていた通り、大変に可愛らしい格好でした。
これで三十路越えで一児持ちとは詐欺。

樹元さん:
 「えーブルーム役の樹...
 「あ、マイクの電源入ってなかった」

なんて愛らしい生き物なんだろう。

沖さんも熱かったです。
とても元気があるし素晴らしい。
でも何かが微妙に間違ってる。

声優さんの変身台詞に合わせ、プリキュアさんが変身ポーズをとるアクションの際のこと。

水沢さん:
 「いくよマリン」
 「海風に揺れる一輪の花・キュアマリン!」
来海さん:
 (びしぃ!)

おぉ水沢さんは地声とのギャップが凄くて格好いい…。
来海さんも決めるところをきっちり決めてきます。
そして次はみんな大好き・桃園さん!

沖さん:
 「じゃあいくよピー…」
桃園さん:
 (司会者の方を見て、視線を合わせてない桃園さん)
沖さん:
 「ピーチ?ピーチ!?」
桃園さん:
 「ッ」
沖さん:
 「ぴ、ピンクのハートは愛ある…!」

桃園さんと沖さん。息が合いすぎてて病気のレベル。

マスコミ向けの写真撮影でも、桃園さんはとても頑張っておられました。
物凄い勢いで、ぶんぶん手を振ってるあの生き物は何なんだろう…。
いえ元気があるのは良いことです。可愛いです。とても桃々してるだけで。
隣で映っていた樹元さんとラブラブされてたのも素敵でした。
桃園さん…。舞い上がっておられる…。

そんな桃っぷりでしたが。
沖さんからの最後の一言は、とても胸に響きました。

沖さん:
 「プリキュアの魅力は『出会い』だと思う」

ストーリー上だけのことではなく、声優さんやスタッフさんとの出会い。
小さなお子様や、新しい仕事との出会い。
そういったことも含めての「出会い」。

私も一視聴者の身ではありますが、プリキュアさんのおかげで色んな出会いを得られました。
コンテンツとしても勿論面白いし最高だけど、それだけに留まらず、「プリキュア」を通じて得たものがとても多い。
今後も積極的に外に出て、視野や行動範囲を広げて「出会い」を増やしていきたいです。

なお挨拶が終わり、舞台から退場する際。
最後尾の桃園さんと日向さんは、何やら懸命に愛想を振りまいてくれました。
うん。。やっぱり私にとって「SS」と「フレッシュ」が原点だ。。

【蛇足】

今回、人数の関係で全プリキュアは登場せず。
普段はペアの二人も、一人で参加されていました。
やっぱり美墨先輩だけで雪城先輩がいないと、どうに落ち着かないですね。

一方、日向さんは一人でもそんなに違和感がありません。
おかしいな。隣に誰かいたような気もするんだけどな…。
もはや桃園さんと凄く馴染んでますよ、日向さん。。

【明日】

明日4月3日(日)にもTジョイ大泉・新宿バルト9・横浜ブルク13で舞台挨拶が行われます。
特にまだ映画を見てない方は、お暇なら是非に。今回の映画は、従来以上にスクリーンで見ることに意味があると思う。
私も明日は聖地・大泉に行ってみる。

【本当に蛇足】

入場しようとしてチケットを出したら、3月30日に予定されていた「埼玉・スペシャルステージ」のチケットだった。
間違って持ってきた!舞台挨拶に入場できない!
物凄く焦りました。

結果的に、鞄の奥に入っていたのを見つけて事なきは得ましたが。
「中止」となったイベントの寂しさを、改めて感じました。
早く平穏な日常を取り戻したい。そのためには、戦わないと。

【追記】

本名さんのブログから:
 プリキュア 舞台挨拶の合間♫
 プリキュア こんなショットも!

【映画本編の感想】

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舞台挨拶(Tジョイ・大泉)
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プリキュアオールスターズ スペシャルコンサート (土曜の部)

2011年02月26日 | ライブ・イベントレポート(アニメ系)
2008年のプリキュアコンサートから2年半。
今度は大阪でプリキュア公式コンサートが開催されました。
あのときのリベンジはできるのか。今年のプリキュアさんは、過去の地雷処理に大変に熱心です。

■朝日放送創立60周年記念 プリキュアオールスターズDX3公開記念 プリキュアオールスターズ スペシャルコンサート(土曜の部)



 日時:2011年02月26日(土) 開場15時/開演15時半
 場所:梅田芸術劇場メインホール
 出演:
  五條真由美
  うちやえゆか
  工藤真由
  宮本佳那子
  茂家瑞季
  林ももこ  
  池田彩
  プリキュアの皆さん
  京都フィルハーモニー室内合奏団

 演目:
  01. ラ♪ラ♪ラ♪スイートプリキュア♪
  02. DANZEN!ふたりはプリキュア Ver.MaxHeart
  03. まかせて★スプラッシュ☆スター★
  04. プリキュア5、スマイル go go!
  05. キラキラしちゃってMy True Love!
  --. リズム遊び
  --. 箒
  06. ウィリアム・テル序曲 スイス軍の行進
  07. フィドル・ファドル
  08. プリキュア5、フル・スロットルGO GO!
  09. 手と手つないでハートもリンク!!
  10. プリキュアモードにSWITCH ON!
 (休憩)
  11. 威風堂々 第1番
  --. 楽器紹介
  --. 指揮体験
  12. カルメン 第1幕への前奏曲
  13. G線上のアリア
  14. Let's!フレッシュプリキュア! ~Hybrid ver.~
  15. You make me happy!
  16. H@ppy Together!!!
  17. Alright!ハートキャッチプリキュア!
  18. ハートキャッチ☆パラダイス
  19. Tomorrow Song ~あしたのうた~
  20. ワンダフル↑パワフル↑ミュージック!!
  21. キラキラkawaii!プリキュア大集合♪~イノチの光~
  22. ラ♪ラ♪ラ♪スイートプリキュア♪

(本記事は私の主観・記憶によるものであり、実際の演者の言動・意図とは大きく異なる場合があることをご了承ください)

【クラシック】

 『コンサートデビューはプリキュアだった!』

のフレーズ通り、コンサートへの興味を喚起する非常に良い構成になってたように思う。
単に演奏するだけでなく、随所に遊びが見られました。
大人の私も、参加しててとても楽しかったです。

■リズム遊び

 エロティックなタイトルです。リズムさんと遊ぼう。
 客席を3つに分け、それぞれごとに手を叩かせます。
 右側の席の子は「1,2,3,4」の「1」の時に手を叩いてね、左側の子は「2」の時に2回叩いてね、みたいな感じで。

 当然、最初は単に手を叩く音が一斉にするだけ。
 でも異なるタイミングで叩く人たちが、同時に叩き出すと、ちゃんとリズムになる。
 そこに合奏団の人たちの演奏が加わると、ちゃんとメロディになる。

 スイートさん:
  「みんなでやるとリズムが生まれた!」
  「そしてメロディになった!」

 素晴らしい説得力だと思った。

■箒

 身近なものが楽器になるよ、ということで、箒。
 まぁ筒状のものを吹けば、音は響くだろう。
 軽く思っていたら、異様に本格的な音で演奏された。

 どよっ

 あまりに異様なレベルに、観客席から今回一番のどよめきが漏れた。
 (この瞬間だけは空間に大人の反応が満ちてた。「どよめき」のような空気の動きにも、年齢の雰囲気が出るとは)
 剣道の有段者が持つと、箒も凶悪な凶器になるのと同じく、音楽家に持たせたら箒も立派に楽器になるのか…。

■楽器紹介

 個々の楽器の名前紹介と短い演奏がありました。
 こういう時、コントラバスやファゴットはオチ担当ですね。
 演者の方も心得ておられる。

 一通りの紹介の後、全部の楽器で演奏がされた。
 単体でももちろん綺麗なのだけど、一斉に演奏すると全く別物になる。
 そりゃ私だって、その程度のことはちゃんと理解してる。
 でも実際に聴くと説得力が違います。
 「スイート」さんや「プリキュア」さんを象徴するような展開に、かなり感動しました。

■指揮体験

 指揮者をやってみよう!

 ということで、客席から2名の女児様が選ばれ、舞台に上がりました。
 ちなみに彼女達が着用していたのは、ベリーさんとマリンさんの戦闘服。
 臨戦態勢で来た甲斐があったというものです。

 事前に2拍子の練習はされていたものの、いきなり舞台に上がって平常心で居られるはずがない。
 演目は「カルメン」。かなりテンポも早いです。
 ちゃんと演奏に遅れず、指揮をすることができるのかしら。

 …と考えた自分の馬鹿さ加減を非常に恥ずかしく思いました。

 指揮者の体験コーナーなんです。指揮者ってのは、演奏の指揮をする人なんです。
 従って、「演奏に合わせて指揮をする」なんて根本から間違ってる。
 「指揮に合わせて演奏する」が正解だ。

 そんなわけで、お子様の振る指揮に合わせて、合奏団の皆さまは演奏されていました。
 テンポはかなり遅かったし、途中乱れたりもしたけど、ちゃんとそれに合わせておられた。
 これは録音物を前にしての指揮者ごっこではできない体験だ。
 本当に自分の振る指揮に合わせて演奏が作られていくのは、なかなかできない体験のように思う。
 とても良いコーナーだった。

【プリキュアさん&歌手様】

フルメンバーによる完全オールスターズ。舞台に並ぶだけでも圧巻。

曲は基本的にテレビサイズ。
「スイート」さんのフルが聴けるかと期待していましたが、そこは残念。
でも生演奏でこの面子の演目が見られただけでも満足。

1曲目は「スイート」OP。
いまいち地味との評判のあるスイートさんですが、決してそんなことはないですね。
「この世界はつながってる」等々、従来シリーズよりも横の広がりを意識されてる曲のように思う。
そのせいか、こういう場での破壊力が素晴らしい。
最初はスイートさんだけでいた舞台に、曲に合わせて通路を駆けあがり、諸先輩方が終結した時の迫力は文字では言い表せない。

ED曲ではダンスレッスンが行われました。
今年のダンスの難易度はかなり高い。
この辺は前田健さんが解説されてるので、Twitterを読むのがお勧め。

スイート組以外のプリキュアさんは、客席に降りて踊ってくれました。
真横に!プリキュアさんが!
踊るたびにプリキュアさんの拳が頭上をかすめるのが、なんとも言えない興奮を呼び起こします。
あの手で幾人もの敵を屠ってきたのか…。今、立ちあがったら、殴っていただけるんじゃなかろうか…。
こういうイベントは、ど真ん中よりも通路側がベストですね。ラッキーだった。

【前回からの反省】

以前のコンサートは、微妙に難しいところがあったように思う。
主催者側も、どう盛り上げるのか意思統一できてなかったというか…。
「TEUCHI LIVE」に触発されて実施してみたけれど、参加者の行動を読み違えて、盛り上げそこなった面があったというか。

それを踏まえてか、今回は演出にも工夫が凝らされていた気がします。
大人も子供も、すんなりと参加できるようになってた。
スイートさんの裏テーマ「リベンジ」は、こんなところでも。

前回はDVD化の告知がされていたものの、何故か販売中止に。
一参加者としては思い当たる節がなきにしもあらずですが(馬鹿騒ぎする大人がいた、とかではない)、真実不明。
多分、興奮しすぎた夢原さんがカメラを殴り壊したのが原因だと思う。

今回のもDVD化予定。リベンジです。
開演前に何度も「カメラが入っている」「客席が写る場合があるが了承して欲しい」とのアナウンスが流されてました。
あと、夢原さんがカメラに接触しないようにも。

そんな中でも起こるものは起こる。

前半のラストソング「プリキュアモードにSWITCH ON!」の際のこと。
知名度としては決して高くはなく、3シリーズ分しかカバーしていない曲ですが、オールスターズはここから始まった。
2008年のコンサート時点での切り札ソングだったこともあり、この曲が採用されたのは非常に感慨深かったです。
当時から比べると、プリキュアさんも歌手さんも2倍になったんだよな…。
舞台も照明が完全に消され、暗い中、雰囲気たっぷりで演奏が行われました。

暗い中。

演奏が…。

…暗い中?

「音が変だ」と気付いたのは、最初の数節が終わった頃。
マイクトラブルか?くらいに思ったのですが、なかなか復旧せず。
それもそうです。

暗かったら、譜面も指揮も楽器も見えないじゃないか。

サビにかかろうとした辺りで、慌てて司会のお姉さんが飛び出して、演奏中止。
どうも本来は点くはずだった譜面灯が点かなかったらしい。
「音が少なくて、唄いながら怖かった」とは工藤さんの弁か。何も見えない中、辛うじて演奏を続行してた合奏団の方と、不安に負けずに唄い続けた歌手様が凄い。

舞台裏ではプリキュアさん達も頭を抱えたことと思います。
多分、夢原さんだけは「あたしは何も知らない」とばかりにお澄まししてたんだと思いますけれど。
例によって、興奮して握りつぶした電灯のスイッチを隠しながら。夢原さんの始末書スキルは高すぎる。

【お土産】



ペンライトが販売されてました。
色はピンク・紫・黄色・青。
美翔さんへ敬意を表して、紫を買ってみた。

コンサートDVDの予約も行われてた。
特典は映画ポスター。
今度こそ絶対に販売するという覚悟を感じた。また夢原さんがカメラを破壊しないことを祈ります。

「DX3」の前売り券を買ったら、ブックレットが貰えた。
小清水さんの紹介欄が熱いです。
アップルフィールド大先輩…。

【感想】

とても良いコンサートだったと思う。
ただの「プリキュア」でも、「コンサート」でもない。
どちらかだけがメインというわけでなく、プリキュアさんと合奏団さんが協力して、場を作りあげてる感を強く受けました。

プリキュアさんの魅力の一つは、アニメそのものだけに留まらず、場が広がっていくことにあると思ってる。
スタンプラリー然り、ツアー・ダンス・本・服・ミュージカル然り。
そのラインナップの一つとして、今後も「コンサート」を続けてくれると嬉しいです。

とても良かったけれど、まだまだ改良の余地もあるようにも見えます。
例えば北条さん・南野さんの二人だけで場を持たせろ、と言われたら現状では色々ときつかったろうとも思う。
伸び代があるのは良いこと。これからもプリキュアさんが楽しみです。


(左画像)
プリキュアオールスターズ スペシャルコンサート with京都フィルハーモニー室内合奏団 [DVD]

(右画像)
プリキュアぴあ


【蛇足】

「DX3」に先駆けて、「スイート」さんの引き継ぎとしても良かったんじゃないかな。
不思議なことに、「スイート」OPEDへの印象がかなり変わった。
コンサート終了後、多くの女児様がペンライトを振ったり歌を口ずさんでいましたが、大半が「スイート」さんだった。
(まぁ最後に演奏されたのが「スイート」OPだからというのも大きいのでしょうけど)
生で聴くと映えるのか、それともオールスターズと相性が良いのか。ちょっとした発見だった。

それと北条さんの変身バンク、かなり荒ぶってるのですね。
実際に見ると、映像以上にパワフルだ。
ちなみに花咲さんのお手々ぐるぐるも、生で見ると感動します。桃園さんの生変身もとても好き。凄く頑張ってる。

【蛇足2】

これだけプリキュアさんが集まると、当然気になりますね。
誰が一番人気があるのか。
もちろん現役世代が一番有利なはずですが…。

会場内に最も多かったのは、私の印象ではリズムさん装備の方々。
メロディさんを圧倒されてました。圧倒というか、完封。
ていうか北条さん…。これは、始末書レベルの完封されっぷりでは…。

保護者さん:
 「やっぱりメロディが好きなの?」
女児様:
 「ううん。リズムが好き」

そんな会話まで聞こえてくる有様…。

近くにいた女児様は、黒キュアさんのキュアドールを握りしめて観覧されてました。渋いチョイス。
前出の通り、ベリーさん装備の方もおられた。
多くの女児様が、普通着の下にキャラリート仕込んでいたりして、格好良かったです。
最近映画化された某SFサバイバル漫画の中で、「緊急時に備え、学生服の下にバトルスーツを仕込んでいる」描写がありましたが、そんなノリ。
彼女らは、常に戦闘態勢だ。

最後に。帰りがけに、たまたま漏れ聞こえた女児様の会話より。

女児様:
 「リズムとムーンライトとパッションとドリームが好き」
 「『ふたりはプリキュア』では紫が好き」

美翔さんガッツポーズ!
やった!これは、やった!!
頑張ってきた結果が、やっと評価されるようになっ…

女児様:
 「もう一つの『ふたりはプリキュア』でも紫が好き」

……?

多分、「MaxHeart」と「SplashStar」のことを言ってるのでしょうけど、「どっちも紫が好き」?
「MaxHeart」の紫が誰なのか、非常に気になるところです。
そもそも、他のシリーズの娘さん達はちゃんと名前を呼んでもらえてるのに、「紫」と色表現。
美翔さんは本当に勝ったんだろうか。
ささやかな疑問を残し、大阪のコンサートから帰ることになりました。
コメント (3)
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Live!starlight! 001 nighttime

2011年02月21日 | ライブ・イベントレポート(アニメ系)
「マーメイドメロディーぴちぴちピッチ」のシスターシェシェ役でお馴染み、Cri☆siSのボーカルこと土屋実紀さん出演のライブに行ってきました。

■Live!starlight! 001 nighttime



 日時:2011年02月20日(日)開場17:30/開演18:00
 場所:L@N Akasaka
 出演:オリヒメヨゾラ、ながさきの、彩川みく
 ゲスト:大野まりな、加瀬愛奈、金子未佳、加乃みるく、民安ともえ、土屋実紀、なかせひな、水霧けいと
 演目:(土屋さんの分のみ)
  01. 青空に咲く花
  02. ソラ
  03. 欠片-カケラ-
  04. 未来への鍵
  05. relations
  06. Little Grace

(本記事は私の記憶・主観によるものであり、実際の演者の意図・言動とは大きく異なる場合があることをご了承ください)

3月26日のCri☆siS活動休止ライブの一つ前のライブ。
見ての通り、出演者は多数。
全部で4時間弱ほどの長丁場でした。

土屋さんの出番は後半の頭くらい。
観客層に即して、いつものライブとは違う感じの経歴紹介をされてた。
「ぴっち」の名前は出されなかったけど、分かる人だけには分かるニュアンスでちょっとだけ。

Cri☆siSの紹介も微かにされました。
下屋則子、石塚さより、小島めぐみ、OLによるガールズバンド。
客席から「OL?」という反応が上がっていたのが新鮮でした。超多忙のOLさん。

お客さんは通常のファン層とは違う人たち。
ちなみに「バラード曲が多い」と発言したことを受けて、一同着席して曲を聴きました。
この手の会場で、一時的にとはいえ座ったのは初めてだ。

お唄を聞いてまず思ったのは、Cri☆siSとしての活動が終わっても、土屋さんの活動が終わるわけではないということ。
当たり前のことのはずですけど、少し気が滅入りすぎていたような気がする。
3月以降もお唄を聞く機会はありそうなので、それを感じられただけでも収穫でした。

4曲目「未来への鍵」は2006年の「Voice in the Live ~2006 summer~」の時のお唄。
懐かしい。懐かしくて涙が出る。
お唄自体もすこぶる良いですし。

…調べたら「ドルアーガ」関連だったんですね。「太鼓の達人」の収録曲だとしか知らなかった。

6曲目は必殺のリトグレ。
以前にも本主催者のライブで唄ったっぽい。
何だかんだでこの曲が一番好きなので、Cri☆siSの代表曲として採用してもらえたのは非常に嬉しい。

「LittleGrace」は体験談から来る失恋ソングだそうですけど、聞けば聞くほど「ぴっち」からCri☆siS、そして今に至るまでの思い出を連想します。
 君と過ごした優しい思い出の音。君が恋しくて泣いた。
 巡り合えた奇跡が、偶然ではなくて、さよならを越えていく。
 叶わなかった約束、君が覚えていたら。夢から覚めた時、君をそう抱きしめるもう一度。

唄い終わった後の最後の演奏部分。
居ないはずの下屋さんや石塚さんやこじまめやOLさんの姿が、確かに見えた。
この感覚は今までになかったな…。
土屋さんのお歌はこれからも聞けるし、その時にはこうしてCri☆siSの歌も唄ってくれるかもしれない。
でもあのメンバーが揃ってこその曲なわけで。

最後のライブまであと1ヶ月。色々と自分の中で整理できた気がする。

【物販】

サイリウムが欲しくて行ってみたけれど、既にありませんでした。
mixiの方で企画が行われているようなので、そのせいかしら。
残念。

代わりと言う訳でもないですが、2個目のストラップを購入。
何気なくお金を払って受け取ったら、渡してくれたのが下屋さんだった。
恐ろしく怯える。不意打ちなんて酷い。

横を見たらRumiさんもおられました。客引きで、珍しく声を出しておられた。
公式ブログによれば石塚さんもおられたようです。
こじまめが足りてない。

思わず物販コーナー前をうろうろしていたら、CDを持った下屋さんから首をかしげられつつ微笑みかけられた。
すみません、既にCD、3枚くらい持ってます。
大変に申し訳なかったです。

【蛇足】

本ライブの公式ブログでは、出演者ごとの特典が紹介されてた。
入場時に「誰が目当てか?」と聞かれるのですが、答えた人によって貰えるものがあったりしたらしい。
熾烈な戦いが行われておられたのか…。

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工藤真由ワンマンライブ 第2部「Going MAYU Way 2011冬」

2011年01月10日 | ライブ・イベントレポート(アニメ系)
第1部からの続き。
急激に冷え込む中、ライブ会場に戻ってみたら、長蛇の列が出来ていてビビりました。
くどまゆさんが、炸裂してる…!

■Going MAYU Way 2011冬(工藤真由ワンマンライブ第2部)



 日時:2011年01月09日(日)開場18:00/開演18:20
 場所:恵比寿 LiveGate
 出演:工藤真由
 曲目:
  01. Tomorrow Song~あしたのうた~
  02. プリキュア5、スマイル go go!
  03. 笑ったら最強!!
  04. ひまわり
  05. 友情リボン∞
  06. LOVER COME BACK TO ME
  07. WHITE BREATH
  08. オリジナル スマイル
  --. ダンス
  09. プリキュアfly
  10. しょで!しょで!だんしんぐっ!
  11. プリキュア5、フル・スロットルGO GO!
  12. 人生☆レボリューション
  13. ハートキャッチ☆パラダイス
  14. My sweet days
  --. For My Friend
  --. KUDOMAYU プリキュアメドレー

 …9曲目と10曲目付近がちょっと怪しい。
 →(訂正情報をいただきました。ありがとうございます。ひとまず、急ぎ記事だけ修正しておきます)

(本記事は私の記憶・主観に基づくものであり、実際の演者の言動・意図とは大きく異なる場合があることをご了承ください)

【開場】

第1部終了から約2時間後。再び会場へ。

先ほどと比べ、観客は数倍に膨れ上がりました。
チケット完売は見栄じゃなかったようです。大変に失礼しました。
去年の年末、イベント連打してアピールされてたもんなぁ…。根性で売り切った感が格好いい。

正確な人数はともかく、ざっと見た感じ300人越えくらい。
LiveGateさんのキャパ限界値です。
そういえば以前に同会場で、プリキュア5チームによる打ち上げライブが行われました。
あの時も人数いっぱいで、夢原さんによる「押せば入るよね?」理論が炸裂した記憶があります。
今回も楽屋に来ておられた夢原さんが大活躍したのだと思う。じゃ、押すね。ぎゅ!

【お花】

各地から記念のお花が届いていました。
「スイートプリキュア」スタッフ一同。
「プリキュア5GoGo!の父」より。
「キュアカルテット」から。
「マーベラスエンターテイメント」さんのお花もあった。
(ちなみに池田彩さんも会場に来られてたようです)

そんな中、「和歌山マリーナシティ」さんからも届いていました。
先日、くどまゆさんがイベントをされたテーマ―パークさんだ。
非常に義理堅いのか、それとも元々くどまゆさんのファンが「マリーナシティ」の方におられたのか。
全国各地を回ったことで、くどまゆさんの人脈が着々と広がっている気がする。
凄いな。まさに足で稼いでる。

【ライブ】

まずセットリストが見事。
ぶっちゃけ、くどまゆさんは物凄く肉弾戦で頑張っておられるのだけど、今一つ垢ぬけてないというか、アナログなところを感じてました。
ほら展開される企画内容とか見てると…。

でもこの曲目は唸るしかない。
「あしたのうた」で始まって、アンコールもメドレー版の「あしたのうた」で終わる構成は素直に上手い。
「ラストに何を唄うのか?」は実は途中で気になってました。
14曲目の段階で残ってる有力曲が「For My Friend」だけ。
メドレーを選択されるとは盲点だった。確かに、この走り続けた数年間を総括してる綺麗な終わり方。

「For My Friend」にしても、昨年のイベントでは一度も唄ったことがなかったそうで。
今日の今日まで、意識的に温存してきたそうです。
無茶苦茶しっかり考えてあるな。

お唄はカラオケ方式。6~8曲目だけは演奏つき。
6曲目のジャズソング(曲名失念)は、CHIX CHICKS時代の十八番。
7曲目「WHITE BREATH」(T.M.Revolution)、8曲目「オリジナルスマイル」(SMAP)は完全なる飛び道具。
「冬らしい歌。中学生の頃に好きだった」と「楽器を使ってやる歌(タンバリンを使用された)」の基準で選んだそうです。
「WHITE BREATH」はアコースティックバージョンです。「カラオケでは普通に唄ってるが、今日はガツガツいく曲が多すぎるので」だそうで。

8曲目の後にコスチュームチェンジ。
戻ってこられた後、いきなりバックダンサーと共にダンスを披露されました。
それに続く10曲目は、夢原さん時代に放送されていた「うちの3姉妹」のOP曲。
6曲目といい、駆け抜けたこれまでの経歴を総動員してる感が、やたらめったらに熱い。
「プリキュア」だけじゃない。一人オールスターズしてる工藤真由さんが、超格好良かった。

ダンサーさんとして、女児様4名が参加されました。(すみません。チーム名を失念しました。分かり次第訂正します)
参加されたのは1,2,9,10,12,13曲目あたり。
開演と同時に、くどまゆさんが いきなり女児様を引きつれて登場した時には唖然としました。
第2部は1部と違い、観客にお子様はいなかったようですが、ステージ上に登場とは。
女児様たち的にも良い展開の機会になったでしょうし、くどまゆさんがお姉さんされてた。

コスチュームは、前半は黄色の上下。
そこはかとなくサンシャインさんを連想しなくもなくもない。
後半は一転してアクティブに。くどまゆさん、色々と攻めておられる。

8曲目と9曲目の間はダンス。
元がこれなら、プリキュアさんで踊れるのも納得です。
予想外の演目で、見入るしかない。

個人的には「笑ったら最強!!」が聴けたのが嬉しかったです。この曲、かなり好き。
「笑えたら最強」ですよ。仮定形なのだから、今現在は笑える状況ではないことが察せられます。
それでも笑おう。そして笑えたなら、きっと最強だ。

【感想】

第1部とは打って変わって、ひたすらに歌・唄・お歌の2時間。
観客もスペース限界まで入っているため、ライブ的な盛り上がりも大きかった。
ただでさえ激しい曲が多いくどまゆさんだけに、最初から最後までフルスロットルでした。

「初めてのワンマンライブ」ということで、見る方としても不安がなきにしもでしたが、杞憂でした。
予想外のバックダンサーさん起用や、「プリキュア」だけに頼らない選曲、自分の過去の経歴を総動員した戦いっぷりに、惚れ惚れ。
歌手として一つの節目を、見事に越えておられた。これは惚れる。

何度かこうおっしゃってました。
「今回はワンマンライブ。私の歌を聴くために来てくれてるんだと思うと、こみ上げるものがある」。
他の共演者や「プリキュア」イベントではなく、純粋に「工藤真由」としてこれだけ人を集めたのは立派だと思うし、実際に箱を満席にできたのは大事だと思う。

もちろん「プリキュア」によるブースト効果はあるとしても、その中できっちり「工藤真由」色を出しておられた。
今年の活動は「スイート」さんによってある程度保障されてるとはいえ、「プリキュア」色が付きすぎると来年以降が大変です。
中盤の非プリキュアソングの連打は、「工藤真由」としてのアピールをとても感じました。

「プリキュア」ソング自体も、当然のことながら盛り上がっていました。
特に「フルスロットル」は「毎回この歌を唄うと魂を取られる」と言っておられた。
やっぱり原点は夢原さん時代の人ですね。

ワンマンライブということで「LiveGateさんでは以前にも舞台に立ったが、(他に出演者がいないと)こんなに広かったんですね」と話されてた。
誰よりもくどまゆさん本人が、今回のライブでは感じ入るところがあったはず。
いつも楽しそうに演じられてますけど、今回は特に今までとは雰囲気が違った笑顔だったように見えた。

自分でも何を書いてるのかよく分からなくなってきましたが。とにもかくにも圧倒されたワンマンライブでした。
第1部・第2部、それぞれ違う面から「凄い」と感じた。
来る2011年度が非常に楽しみです。
「プリキュア」効果で集まったファンを、どれだけ「工藤真由」ファンに取り込めるか。
「ハートキャッチ」さんとは同僚の印象でしたが、「スイート」さんとは良い意味で競争しそう。

→(第1部感想

…ところで蛇足ながら。
くどまゆさん、第2部でファンクラブの告知を忘れておられたような気がする。入会者を荒稼ぎするチャンスだったはずなのに。
そんなわけで入会希望の方は、くどまゆさんのブログの右柱から行けますので、是非に。
コメント (4)
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工藤真由ワンマンライブ 第1部「第2回まゆラボ祭」

2011年01月10日 | ライブ・イベントレポート(アニメ系)
みんなの歌のお姉さんこと工藤真由さんのファンクラブイベント第2回。
「会員が300人集まらなかったら酷い目にあわされる」でお馴染みのファンクラブ、いまだ300名を達成していない気配はするものの、活動自体は順調です。
前回のボーリングに続き、第2回となる今回は、ご自身初となるワンマンライブの第1部として開催されました。

■第2回まゆラボ祭「歌います!踊ります!みんなで大合唱!! It’s SHOW TIME♪」(工藤真由ワンマンライブ第1部)



 日時:2011年01月09日(日)開場14:00/開演14:30
 場所:恵比寿 LiveGate
 出演:工藤真由
 曲目:
  01. My sweet days
  02. 友情リボン∞
  03. プリキュア5、フル・スロットルGO GO!
  04. たとえどんなに離れていても
  --. クイズ・絵本朗読・写真撮影
  05. 人生☆レボリューション
  06. プリキュア5、スマイル go go!
  07. プリキュア、奇跡デラックス
  08. Tomorrow Song~あしたのうた~
  09. ハートキャッチ☆パラダイス

(本記事は私の記憶・主観に基づくものであり、実際の演者の言動・意図とは大きく異なる場合があることをご了承ください)

【入場】

抽選券を引いて、番号順に入る方式。

抽選の際に「立ち見にするか座席にするか」を選ばされました。
今回、お子様の観客のために、椅子が用意されてました。
来られていたのは3組ほどだったようです。
一応その子らも含めて席は抽選でしたが、最終的に席は譲られ、お子様は皆さま最前列に座られていました。
こういうところはとても良いと思う。私も自分がその機会になったら、気持ちよく譲りたい。

【グッズ】



専用ペンライトと携帯ストラップを作成。
ペンライトの色は、黄色。
以前のイベントで「くどまゆ本人と周囲の大人で何色にするか意見が割れた」「最終的に、大人の判断に従った」「くどまゆ本人が思っているよりも、周囲は自分を大人に見ているんだなと思った」と話がありました。
結果は黄色。なかなか渋いところを突いてくる。
察するに、くどまゆさん本人の想定色はピンクとかだったんでしょうか。

【お唄】

正攻法の「プリキュア」OP/ED 縦断。
予想外の選曲だったのが、7曲目の「奇跡デラックス」。
ハートキャッチさんの登場により、事実上、公式には封印された曲になってる気がしますが、聴けたのがとても嬉しかったです。
この曲は大好き。でもコールの難易度はプリキュアソング随一だと思う。
あと「友情リボン」はライブでは初公開。

【クイズ】

入場の際に配布された「○」「×」カードを使って、クイズが実施されました。
お題は工藤真由さんに関すること全般。
先日のボーリングで出したスコアは108点である。○か×か?みたいな。

5問構成の4セットの内、2セットは全問正解で突破しました。
その後のじゃんけん大会に負け、賞品は貰えませんでしたけど。
途中からは問題を正面から解くというより、くどまゆさんの心理を読んでただけな気がする。

なお前列に座っていた女児様。
さりげなく物凄い正当率でした。
くどまゆさんの素性を、完全に把握しきっている…。

【絵本朗読】

何を血迷ったか、絵本の朗読を始められました。
ファンクラブサイトに「読書感想文」のコーナーがあるので…という前振りでしたが、どう考えても大振りです。
選択した題材は、「ももたろう」。ネタ抜きでガチで読まれてた。

こんなことをする理由は一つしか考えられない。

 スイートプリキュア♪主題歌シングル
 [引用]
  番組内でも様々なところで音楽がフィーチャーされ、オープニング歌手の工藤真由が声優としても出演しており、今まで以上のファンを獲得すること間違いなし。
 [引用終]

「何の誤植だ」と思っていたら、本当に声優出演だった。
場馴れのためなのか、アピールのためなのかは分からないものの、ファンクラブイベントで一発試しておこうという算段だったのかなと。
この時点では特に何とも言及されてませんでしたけど、後の第2部で「声優としての出演が決まった」と告知されてましたので、恐らくそんな経緯だったんじゃないかな。

読み終わった後の絵本は、事前に配布されたくじにより、プレゼントされていました。
基本的に、使ったものは全て配布するくどまゆさん。
当たったのは幸運な女児様でした。

【写真撮影】

撮影可。たまにあるから油断できない。
ちゃんとカメラを持参していきました。
くどまゆさんは見ての通りのご様子でした。髪の毛可愛い。



余談ながら、撮影タイム2分間の内、何らかの声かけ・目線要求等は、一人が上げただけでした。
基本的に、撮影慣れしていない客層です。私も含め。
以前に参加した某ぴちぴちボイスさんの時とは、えらい違い。

【感想】



笑顔は!永遠不滅!

…の挨拶で始まった本イベント。参加者は100名弱ほど。
ファンクラブとしてのアットホーム感とライブの躍動感が良い感じで両立してたように思います。
てっきり歌オンリーでガシガシ攻めるのかと思ってただけに、逆に「ファンクラブイベント」な雰囲気を強く感じました。
特に絵本は予想外。
うん。練習台にしてくれたのなら、本望です。こういう実験的なことができるのは良いことだ。

閉演後、出口では握手で御見送りをされていました。
ちなみに第2部ではなかった。
観客数が数倍違うので物理的限界もあったんでしょうけど、安いとはいえファンクラブメンバーとしては、やっぱり嬉しい。
あと何故か「メッセージ入りマスク」とか「お手紙」とかを参加品として贈ってくれました。
素晴らしい。何でマスクなのか、その発想が素晴らしい。

写真撮影等も含め、第2部とは良い意味で区別化がされていたと思う。
単なる第1部・第2部じゃなく、ちゃんと違うイベントになってた。
くどまゆさん、器用な真似をなさる…。

ますます今後も応援していきたいと、そんな気持ちになりました。
何はともあれ、今年1年は「スイート」さんで確定してるのは喜ばしい。
このまま突き抜けて欲しいものです。

→(第2部感想
コメント (2)
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