老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

憲法論議のできる環境作りは必要

2016-08-07 21:02:20 | 憲法
『「憲法」は「理念」と「統治ルール」で構成』に関連して、毎日の社説の言う憲法論議のできる環境作りの提案に、基本的に賛成します。

今回の参議院選挙と都知事選挙の結果を観ると、国民の民度の低下がいかんともしがたい状況で、このままでは自民党の憲法改正案が通ってしまう危険性も大きいです。

なんとか国民の啓蒙を喚起する方向を模索しないと、明治憲法に逆戻り(もちろんこれは比ゆ的な意味です。当時の天皇制を復活させる階級制度も天皇制を支える精神的な土壌もない。復活するのは国家主義)する恐れがあります。

今回の選挙で分かったことは、日本の国民は観客民主主義とポピュリズム(戦前のドイツに近い)に誘導されていて、20世紀初頭にデユルケイムが喝破したアパシー(政治的・社会的な無関心)という精神構造に満たされているということです。

日本の問題点は、市民社会が発達せずに戦後の民主化を迎え、いきなり「大衆民主主義」になってしまったこと。ですから、憲法も自分たちが勝ちとった権利ではないので、基本的人権も使いこなせない。一例をあげれば、学校のいじめ問題などにも子どもの学習権という視点は終始欠落している。労働基本権も非常に弱い。使いこなせないのです。

こういう市民的権利の主張が弱いので、憲法の問題として日常生活に直結していかない。日常と日常の生活を成り立たせる「権利」が活性化してこなかった。だから、参政権と基本的人権がリンクしていない。権利の行使である裁判などが他人事でしかない。こうした戦後民主主義の空洞化の歴史は長い間に進行していたのではないでしょうか。

自民党の憲法改正案が通るとどうなるのかをシュミレーションするような議論が必要になるのではないでしょうか。

「護憲+BBS」「憲法を考える」より
名無しの探偵

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