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老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

「差別と分断の末の暴言」(10/29毎日)と「沖縄・高江緊急報告会」報告

2016-10-29 17:30:52 | 沖縄
沖縄・高江での機動隊による差別発言の映像に衝撃を受けて、高江のことをきちんと知りたいと10月26日の「沖縄・高江緊急報告会」に参加しましたが、その参加報告を書こうとしていた矢先、10月29日の毎日新聞「メディア時評欄」で、高江で起きていることについて、「機動隊の暴言」の背景と基地問題の本質という形で端的にまとめた、フリーライター屋良朝博さんの(私が言いたかったような)優れた論評に出会いました。

http://mainichi.jp/articles/20161029/ddm/005/070/011000c

==引用開始==
「差別と分断の末の暴言」
米軍北部訓練場のヘリコプター離着陸帯(ヘリパッド)の移設工事を巡り18日、抗議活動をしている市民らに対し、大阪府警から派遣された20代の機動隊員2人が発した差別的な言葉に戦慄を覚えた。
(略)
おそらく彼らが生まれたころだろう。1995年、米海兵隊員ら3人が女子小学生を拉致・暴行する事件があった。日米両政府は沖縄の怒りを鎮めようと、負担軽減策のひとつとして北部訓練場の約半分の返還に合意した。返還予定地内にある離着陸帯6基の移設が条件とされ、東村高江集落を取り囲むように配置することにした。
人口約140人の集落では、米軍輸送機オスプレイやヘリが頻繁に旋回し、静寂を壊すようになった。さらに、安倍政権になって工事が強引に進められ、機動隊員と反対派との衝突が激化した。
(略)
海兵隊はその歴史を沖縄に赴任する新任隊員に教えている。研修で使う資料の中に、こんなくだりがある。「1879年、沖縄は日本に併合されて以来、劣った民族として差別を受けてきた」「政府と沖縄はここ20年来、基地を巡り対立することが多かった。政府は米軍部隊と基地を沖縄に置きたがっている(なぜなら代替地を本土で探せないからだ)」
(略)
北部訓練場の返還合意は20年前。その後、海兵隊の半分削減が決まった。訓練する隊員は減り、もともと訓練場には15基の離着陸帯がある。移設は必要だろうか。
なぜ沖縄の民意はかくも軽視されるのか。無関心と無意識の差別の中に潜在する基地問題。米軍さえ見抜いている病理が隠蔽されてはいまいか。
==(引用終わり)=

今回の機動隊の差別発言は、これまで沖縄の問題に無関心だった人たちにも注目されるようになりましたが、その主たる関心事は高江で繰り広げられている地元住民や支援者と、全国から集められた機動隊や防衛局員らとの間の激しい衝突であり、機動隊の暴力行為や不当逮捕が問題視される一方で、抗議場面の一部だけを切り取り、「どっちもどっち」論で論評する風潮も広がっているようです。

しかし、今の事象を語るのならば、上の「時評」のように、高江や辺野古で起きていることの本質を、「沖縄と本土」「沖縄と米軍基地」の全体像にまで広げて、きちんと読み解く必要がある、というのが私の第一の認識です。

更に、付け加えるならば、米軍がジャングルでの戦闘を想定した訓練をするために無惨に伐採し続けている「やんばる」の森林は、多用な生物種の生育地、生息地となっており、その中にはやんばるの固有種、固有亜種、絶滅危惧種も多く含んでいるそうです。

貴重な命を育む掛け替えのない場をわざわざ破壊し、戦闘で人の命を奪う訓練の場にしようとは、何と傲慢で愚かな選択でしょう。

10月26日の「沖縄・高江緊急報告会」では、一度壊してしまったら元に戻すことができない豊かな自然を破壊する行為への怒りを、涙ながらに訴える地元女性の映像も紹介されていました。

沖縄の基地問題については、「差別と分断」という構造の理解と共に、自然との共生という地球規模の視点からも、私達一人ひとりが真剣に考え見直すべき時期だと思います。

今こそ一人でも多くの人に真っ直ぐな目で沖縄を見つめ、寄り添って欲しい。「沖縄・高江緊急報告会」で、映画「高江―森が泣いている」を観、講師の報告を聴きながら、心からそう思いました。

「護憲+BBS」「新聞記事などの紹介」より
笹井明子

沖縄・高江緊急報告会―映画「高江―森が泣いている」を観て10/26

2016-10-23 22:21:24 | 沖縄
沖縄・高江のヘリパッド移設工事現場で2人の大阪府警機動隊が抗議活動をする市民に向けて発した差別発言は、さすがに大きな波紋を呼び、2人の隊員は戒告処分を受ける結果となりましたが、高江では、これまでも、現在も、機動隊員の暴力によるけが人や、不当逮捕者が続発していることが、日々ツイッター等で報告されています。

こうした事態に、沖縄県外で暮らす私たちはどう向き合い、どう考えたらよいのでしょうか。また、事態を打開するために私たちには何ができるのでしょうか。

10月26日に、「沖縄・高江緊急報告会」が下記のとおり開催されます。私も参加を申し込みましたが、まだ若干空きがあるようです。辺野古や高江で起きていることに心を痛めている方は、この会に参加して、皆さんと一緒に考えてみませんか。

+++

【転送・拡散】歓迎

沖縄・高江緊急報告会―映画「高江―森が泣いている」を観て

沖縄県・高江でいま起きていることを映画で観て7月、8月と続けて、高江・辺野古に通っている水沢澄江さんから報告を聞き、基地建設を止める手立てを皆で話し考えましょう。

■日時 2016年10月26日(水)18:30~21:00 開場18:00

  18:30 映画「高江―森が泣いている」60分 森の映画社
  19:30 高江・辺野古報告 水沢澄江さん
  *報告を受けて、基地建設を止める手立てを皆で話し考えましょう。
  21:00 終了

■会場 練馬区立 区民・産業プラザ 研修室5 練馬駅北口から徒歩1分 Coconeri3階
  西武池袋・有楽町線(副都心線、東急東横線直通)、都営大江戸線の練馬駅 

■参加費 300円 学生無料 
■定員 33人 会場がいっぱいになり次第締め切らせて頂きます。

■主催 沖縄を学び考える会
 予約・お問い合わせ
 rie(アット<・・変換してください)sepia.ocn.ne.jp
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「護憲+BBS」「イベントの紹介」より
笹井明子

これは安倍政権の手柄ではない

2015-12-05 11:27:51 | 沖縄
今日(12月4日)駐日米大使と菅官房長官が記者会見で、沖縄米軍基地の一部を前倒しで返還する旨発表して、菅官房長官は得意げになっていたが、米国が重たい腰を上げたのは、安倍政権の努力のせいでなく、沖縄県民と翁長県知事の強固な普天間基地の辺野古移転反対運動の効果と観るのが正当であろう。この運動が安倍政権を動かし、米政府を動かした車の玉突き追突衝突運動みたいなもである。

沖縄米軍基地の一部を前倒し返還へ 日米が共同発表(日経新聞より)

http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS04H20_U5A201C1000000/?dg=1

「護憲+BBS」「新聞記事などの紹介」より
厚顔

シンポジウム「沖縄 戦後70年:基地問題とジャーナリズム」参加報告

2015-07-13 15:47:20 | 沖縄
昨日、表題シンポジウムに参加しました。プログラムは①山内健治明治大学教授による研究報告「基地接収・返還に揺れた共同体-読谷村の事例から-」と、②パネル討論「辺野古から考える日本のジャーナリズム」の二部構成でした。

第一部の研究報告では、1943年に日本軍により農耕地を強制収容され、1945年には沖縄地上戦で集団自決を余儀なくされた村、読谷村の戦前から現在に至るまでの状況について、「沖縄の伝統文化」と「基地行政・安全保障」、あるいは「沖縄戦後の共同体再興におけるシマの論理・戦争証言の記録」の視点で解き明かそうという、地道で壮大な研究成果の一部が紹介されました。

その中で、沖縄にはシマと呼ばれる伝統的集落があり、親族の繋がり、聖地、墓地、祖先祭祀などを大切にする文化、暮らし振りが生きている一方で、旧シマの聖地や墓地の一部は、戦後建設された米軍基地内に取り残されている、こうして沖縄の伝統文化は基地の存在によって歪められている、という現実について、映像付きの説明がありました。

長年に亘り、沖縄に寄り添い研究を積み重ねてこられた山内教授の報告は、図らずも、百田氏らによる戦中・戦後の沖縄の土地収用・基地形成に関する沖縄県民を侮辱する浅薄な妄言に対する、力強い反証となっていました。

二部は、宮城栄作氏(沖縄タイムス東京支社報道部長)、景山あさ子氏(「映画「圧殺の海」監督」、金平茂紀氏(テレビキャスター)によるパネルディスカッションでした。夫々に重い内容でしたが、特に印象に残った発言、印象に残ったことを、以下にご紹介します。

宮城栄作氏:
「公平と公正は違う。公正は弱いもの、虐げられた者に軸足を置くことで成り立つ。沖縄タイムスは沖縄の住民に軸足を置いて公正な報道を続けてきたし、続けていく。その視点からいえば、公平を守っているとする大手メディアは公正から相当ずれているように見える。」

景山あさ子氏:
「沖縄の米軍基地問題だけでなく、防衛省は石垣島、宮古島、沖縄島、奄美大島など南西諸島に自衛隊配備を進めている。今後これらが対中国の防衛ラインとして、新安保法制下、米軍と一体化した軍事拠点となる計画だ。政府は、辺野古は普天間からの米軍基地移設と説明しているが、事実は集団的自衛権と密接に結びついた軍事拠点強化のための新基地建設に他ならない。」

※映画「圧殺の海」、「One Shot One Kill(米海兵隊ブートキャンプの12週間」のDVDを各5分ほど上映してくれましたが、辺野古で起きている海上保安官らの暴力的対応、米海兵隊の「人を殺せるように」人格改造される訓練の様子など、ショッキングな映像ばかりで、「『人間性を否定する戦争』ができる環境」をわざわざ日本に持ち込みたがる政府の暗い野望に、改めて強い嫌悪を感じました。

金平茂紀氏:
「6月23日の沖縄慰霊式典で、翁長知事の挨拶や高校生の詩の朗読で会場から拍手が湧き起こった後、安倍首相が挨拶に立つと、参列者の中から「帰れ!」という罵声があちこちで上がった。現場にいて、これこそがニュースだと思ったが、当日のNHKニュースでは、怒号の部分はカットされ、安倍首相のスピーチだけが切り取って報じられた。これは過剰な自己規制ではないのか。NHKの当事者に問いたい。」

※安倍総理挨拶時、参列者の怒号が飛び交う式典当日のTBSニュースDVDを見せてくれました。よく上手に音声をカットできましたね、さすがNHKさん。

醍醐聰さんの巧みな司会の下、沖縄の問題、新安保法制の問題、日本や沖縄とアメリカとの関係について、歴史、文化、地政学、政治状況など、多角的な視点が提示され、とても勉強になったシンポジウムでした。(ちなみに、180名収容の会場・明大グローバルホールは満席でした。)

それにしても、こういう深い考察を置き去りに、国民の反対の声は力で抑え込み、国会内では数の力で強行採決に持ち込もうとする安倍自民党政権とは、何と粗野で恥知らずな存在なのでしょう。

私達の知識が広がり、見識もどんどん深まる中、このような愚かしい政権が今後そう長く続くとはとても思えません。

「護憲+BBS」「イベントの紹介」より
笹井明子

7/12シンポジウム「沖縄 戦後70年:基地問題とジャーナリズム」

2015-07-08 10:06:04 | 沖縄
「NHKを監視・激励する視聴者コミュニティ」共同代表の醍醐聰さんから、以下シンポジウムの案内がきています。

『折しも、6月25日に開かれた安倍首相に近い自民党若手議員勉強会で、出席した議員や講師として招かれた百田尚樹・前NHK経営委員から、言論抑圧発言や沖縄の史実をねつ造して沖縄県民を侮辱する発言が相次ぎました。
12日のシンポジウムでは、このような沖縄メディアに対する攻撃を正すとともに、辺野古基地問題をめぐる日本のメディアの報道のあり方の問題点を浮き彫りにする報告と討論を行いたいと考えています。』(醍醐さん)

日本の政治とジャーナリズムの在り方が、今最も先鋭的な形で現れている問題について、知性を嘲笑う自民党若手議員勉強会とは違った、知的・理性的な姿勢で考えてみたいと思います。お時間の取れる方は是非参加してみませんか。

+++
シンポジウム 「沖縄 戦後70年:基地問題とジャーナリズム」

●7月12日(日) 13時~16時30分(開場12時30分)
●会場 明治大学(御茶ノ水)駿河台キャンパス
   グローバルフロント棟 グルーバルホール(1階)
   (地図はチラシの裏面をご覧下さい。)
    あるいは次の駿河台キャンパスマップをご覧下さい。
    https://www.meiji.ac.jp/koho/campus_guide/suruga/access.html

●研究報告 山内健治(明治大学政経学部教授)
   “基地接収・返還に揺れた共同体――読谷村の事例から”

●パネル討論 “辺野古から考える日本のジャーナリズム”
   金平茂紀(TBSキャスター)
   影山あさ子(映画「圧殺の海」監督)
   宮城栄作(沖縄タイムス東京支社報道部長)
   司会 醍醐 聰
   (パネリストの詳しいプロフィールはチラシの裏面をご覧下さい。)

●主催・会場責任者 山内健治
●協賛団体・賛同者(チラシの表面をご覧下さい。)

●資料代 800円(学生400円)
+++
<プログラム、チラシ>
http://kgcomshky.cocolog-nifty.com/blog/2015/06/712-70---6d2b.html

「護憲+BBS」「イベントの紹介」より
笹井明子

沖縄を、深く考えるには

2015-07-07 22:28:18 | 沖縄
東京新聞の「私設・論説室から」コラムよりタイトル「沖縄を、深く考えるには」を転載します。

+++ ここから +++++
 政治、外交、安全保障担当なので、沖縄に関する社説も書いているが、新聞記者を始めた当初から、沖縄に関心があったわけではない。深く知りたいと思ったのは、自民党幹事長など要職を務めた野中広務氏の影響だ。

 野中氏は当時、党内最大派閥のキーマンでもあり、政治部記者だった筆者は野中氏の議員宿舎を夜な夜な取材のため訪れていた。政局の裏話などさまざまな話の中で、今でも印象に残っているのが沖縄の話である。

 米軍普天間飛行場を見下ろす嘉数の丘は沖縄戦有数の激戦地であり、京都府出身者が最も多く犠牲になったこと、この丘に戦没者を慰霊する「京都の塔」を建てるために訪れた際、タクシーの運転手がサトウキビ畑の中で車を急に止め、自分の妹は旧日本軍に殺された、と肩を震わせて泣き崩れたこと、など。

 野中氏と出会わなければ、沖縄の苦難の歴史や、過重な米軍基地負担について深く考えることもなかっただろう。残念なのは、自民党内で、こうした先輩議員の経験や見識が受け継がれていないことである。

 自民党若手の会合で、沖縄の地元新聞二紙を批判する意見が出て、作家の百田尚樹氏が「二紙はつぶさないといけない」と発言しても反論は出なかったという。党執行部は会合の主催者を処分し、発言者を厳重注意にしたが、若手議員にはまず大先輩の野中氏を招いて話を聞くことを勧めたい。
++++++ ここまで ++++++

自民党内にもさまざまな意見があるようですが、自民党トップが批判を嫌い他人の意見を聞かない男なので、「政治家の本分」を語れる人材を活かせないでしょう。

「護憲+BBS」「新聞記事などの紹介」より
猫家五六助

那覇空港、自衛隊ヘリと旅客機のニアミスの根本要因

2015-06-19 22:44:15 | 沖縄
先日、沖縄・那覇空港で自衛隊ヘリと旅客機の管制トラブル・ニアミスがありました。原因は自衛隊ヘリの「うっかりミス」のようですが、これには軍民共用空港という弊害よりも根本的な事故要因があるのです。

そもそも、なぜ沖縄のメイン空港が沖縄本島の端っこにあるのか。なぜ民間機は海側から回り込んで着陸するのか。那覇空港の実際の管制権は自衛隊・民間のどちらにあるのか。

それは東京上空の管制権(もう制空権ですね)が駐留米軍(厚木・横田)にあるのと同様、沖縄本島で空港・基地に最適な場所は米軍が優先的に抑えているからです。日本側・民間機は米軍機の航路(離着陸コース、飛行コース)を避けながら沖縄本島にアプローチしなければなりません。これは制空権を米軍が握っているようなもので、日本は小さくなって「飛ばせてもらっている」状態なのです。

空港の基本条件は①見通しがいい高台、②長い直線がとれる平地、③気象の影響を受けにくい内陸、です。ですから、あのバカでかいB-52(ベトナム爆撃行)が轟音をあげて悠々と離着陸できる嘉手納基地は、沖縄本島の中心・一等地にあります。

沖縄の基地問題は、いまだに米軍の占有権・優先権が大きいこと、日本政府が「離れ小島の植民地」的に考えていることが根底にあると思います。

「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
猫家五六助

普天間騒音訴訟で国に賠償命令 那覇地裁沖縄支部

2015-06-13 17:13:49 | 沖縄
朝日デジタルは、6月11日那覇地裁沖縄支部が普天間騒音訴訟で国に賠償命令をくだした判決を下記のように報じている。私も以前宮崎県の新田原(にゅうたばる)航空自衛隊基地の近くを通った際、ジェット戦闘機の離着陸訓練を、耳を手で覆いしばらく立ち止まって観たことがあるが、その爆音に鼓膜が破れるのではないかと思った記憶がある。(URLは新田原基地情報とウイキペディアより)

※新田原基地
http://www.mod.go.jp/asdf/nyutabaru/
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%B0%E7%94%B0%E5%8E%9F%E5%9F%BA%E5%9C%B0

近くに住んでいる人の苦痛は毎日のことだから訴訟は当然であろう。裁判官も普天間基地の騒音は体感しているはずであるから当然の判決だと思う。いいね!この判決。

余談であるが、政府与党はこの判決を逆手に取って、普天間基地の辺野古移転を正当化して欲しくない。沖縄県人にとっては沖縄から米軍基地を減らして欲しいというのが願いであり、騒音問題と辺野古移転反対は次元の違う問題だ。  
              
+++
=普天間騒音訴訟で国に賠償命令 那覇地裁沖縄支部=(6/11朝日新聞デジタル)
http://www.asahi.com/articles/ASH6C3JD3H6CTPOB003.html
 
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)周辺の住民約2200人が、米軍機の騒音により被害を受けたとして損害賠償約10億1千万円を求めた訴訟の判決が11日、那覇地裁沖縄支部であった。日景聡裁判長(藤倉徹也裁判長代読)は「うるささ指数(W値)」75以上の原告約2100人に対し、総額約7億5400万円を支払うよう国に命じた。

同訴訟は2012年7月、約1200人が約4億7千万円の損害賠償を求めて提訴。13年11月の4次提訴までに、原告が約2200人に増えた。

判決では、W値75以上の区域の住民は「騒音による不快感や墜落への不安感を等しく受けている」とし、「違法な権利侵害と評価される」と判断。賠償額はW値75以上の区域で日額150円、同80以上で300円とした。原告側は「第1次普天間爆音訴訟」の高裁判決で確定した額と同額を求めていたが、県外での同様の訴訟を踏まえ、それぞれ25%減額された。

原告団は判決後に記者会見し、屋嘉比康太郎団長(89)は「騒音の被害があると認められたのは大きい。これを機に(普天間飛行場の)早期の移設を求めたい」と語った。同訴訟は、同支部で係争中の「第2次普天間爆音訴訟」とは別に起こされたもので、爆音訴訟の原告が求めている夜間・早朝の飛行差し止めについては「早い(時期の)判決を得たい」(原告団)として訴えに盛り込まなかった。

判決を受け、防衛省沖縄防衛局は「裁判所の理解が得られなかったことは残念。今後の扱いは関係機関と調整し、対処する。いずれにしても普天間飛行場の早期移設、返還に向け努力し、住民の生活環境の整備にも努力したい」との局長コメントを出した。
+++

「護憲+BBS」「新聞記事などの紹介」より
厚顔

沖縄の闘いこそ日本の象徴!

2015-06-08 15:47:30 | 沖縄
沖縄翁長知事が、米国から帰国しました。米国側は、辺野古移設しか選択肢がないと答えたようです。その為、目立った成果がないと嘲笑を浴びせかける報道もあります。体制翼賛メデイアの上から目線で卑しい心根が滲み出た記事です。

本来なら、外交問題は政府の専権事項。沖縄県民の心情を正確に米国に伝え、そこを原点にして、基地問題の解決に全力を尽くすのが政府の役割。ところが、沖縄県民の意志は完全無視。政府の思惑だけで辺野古移設を強行しています。この姿勢に、沖縄県民の堪忍袋の緒が切れるのは当然です。沖縄県民から見ると、強い米国には何も言えず、沖縄には有無を言わさぬ強硬姿勢。世の中では、こう言う姿勢を、『強きを助け、弱きをくじく、弱い者いじめ』といいます。人々から最も嫌われる姿勢です。侠気などという言葉はもはや死語なのでしょう。頼みの政府が何の役にも立たないのだから、自分で交渉する以外ない、というのが、翁長知事の立場です。

当然ですが、外交交渉の主役でない地方の県知事と外交交渉の主役の国とでは相手の扱いも違いますし、国との交渉で決定した以外の事が出るはずもありません。そういう事をすれば、国と国との交渉という外交の根本が崩れてしまうからです。

そんな事は常識。その事を翁長知事が知らない訳がないのです。全てを承知の上で米国に沖縄県や沖縄県民の立場・思い・心情を正確に自分の言葉・沖縄の言葉で伝える事に目的があったのです。ここが、沖縄県民の立場・心情など正確に伝えない政府とは全く違うのです。この事を正確に評価し、沖縄の基地問題・辺野古移設問題に対する様々な視点を提示しないメディアなど、言論機関の名に値しないのです。

実は、この姿勢こそ、沖縄県民が抱く日本政府への怒りの原点にあるのです。同じ日本国民でありながら、『沖縄の住民は人間扱いされず、モノ扱いされた。本土の目的を達成するために政治の具にされ、手段にされてきた。つまり構造的差別が背景にある』・・ 大田昌秀(元沖縄県知事)

琉球処分以降の沖縄の苦難の歴史を背景に語られる大田氏の言葉は重い。

時は明治維新まで遡ります。平和な文治国家を国是としていた琉球国に明治維新政府は廃藩置県を迫ります。これを拒否すると、明治政府は熊本鎮台の400人の軍隊(分遣隊)を駐留させ、首里城の明け渡しを迫ります。名目上は、琉球住民の保護でしたが、実質は「反日分子」の鎮圧が目的でした。この時、2万坪以上の農民の土地を強制的に買い上げ、軍隊を駐留させています。これが、沖縄の基地化の最初です。

大田氏によれば、沖縄は伝統的に軍事力を持たない安全保障を志向する伝統的な平和思想を持っていたそうです。大田氏は、その理由は、以下の3点にあると指摘されます。
①夫れ、琉球は南海の一孤島にして 如何なる兵器を為し 如何なる方策を設くるとも以て他の敵国外患に当たるべき力なし
②此の小国にして兵あり力ある形を示さば 却って求めて敵国外患を招くの基となり 国遂に危うし
③寧ろ兵なく力なく唯礼儀従順を以て外に対し 所謂柔能制剛を以て国を保つに如かず (大田昌秀が説く沖縄戦の深層)

琉球政府は、この国是に従って数百年近隣諸国と友好関係を保ってきたが、琉球処分以降、日本政府は南の防備を優先。沖縄戦の悲劇に至ったのです。

大田氏は、沖縄戦の問題等も深く考察、厳しい認識を示されていますが、わたしが最も感銘を受けたのが、上記の琉球政府の国是です。

沖縄の本土復帰が決まり、正式に復帰する前、たしかNHKだったと記憶していますが、沖縄の子供たちが日本国憲法を学習している姿を放映した事があります。その時、沖縄の子供たちも教師も憲法9条の平和主義をまるで宝物のように語り、学び、口々にこんな素晴らしい憲法のある国に復帰するのだ、と語っていたのを鮮明に覚えています。

その時は深く理解していませんでいたが、大田氏の論を読んで初めて分かりました。沖縄の人々の骨肉の中に、琉球政府の国是が脈々と流れ、生きているのだと。【寧ろ兵なく力なく唯礼儀従順を以て外に対し 所謂柔能制剛を以て国を保つに如かず。】よく見れば、この精神こそ、日本国憲法の精神そのものでしょう。

日本国憲法の序文にある・・「日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。」・・
は、琉球国の国是そのものだと思います。

その沖縄が安倍政権の強硬政策により、二度目の琉球処分の憂き目にあおうとしています。沖縄の人々の脳裏に、またぞろ沖縄戦の悲劇を繰り返すのか、という思いがよぎっても当然です。

わたしたち本土の人間にとっても同じです。世界に冠たる日本国憲法の平和主義が、馬鹿な国粋主義者たちによって蹂躙されようとしているのです。辺野古基地を巡る沖縄の戦いも安全保障法案を巡る本土の戦いも願いは同じです。

琉球国の国是を心から理解すれば、憲法の平和主義を守る戦いも同じ土俵の上に立っています。否、沖縄県民や翁長知事の戦いは、その最前線の戦いなのです。沖縄の戦いは、平和を守る日本国民の戦いの象徴なのです。わたしたちは、沖縄県民の戦いに心からのエールを送らなければならないと思います。

「護憲+BBS」「憲法を考える」より
流水


三上智恵監督新作映画「戦場ぬ止み」

2015-05-30 22:49:16 | 沖縄
ポレポレ東中野で先行上映中の、三上智恵監督最新作「戦場ぬ止み(いくさばぬとぅどぅみ)」を見てきました。今、沖縄辺野古で起きている新基地建設阻止闘争を克明に追った力作です。

シュワブゲート前で座り込みを続け、「私を死なせてから行きなさい」と工事車両の前に立ちはだかる85歳の文子おばあは、沖縄地上戦を体験した生き証人です。彼女は、今の政府のやり方をみると戦時中の苦しみや、政府が沖縄にずっと強いてきた犠牲が蘇る。基地建設をやめるまで、自分の痛み、苦しみが終わることは無い、と言い切ります。

反対運動をリードし続け、自分達をゲート前から排除しようと動員されている若い機動隊員に、「同じ沖縄の人間だろう」と呼びかけるヒロジさんは、「沖縄は日本じゃないんだ、ずっと植民地なんだと認識せざるを得ない」と怒りの表情で語ります。

親と一緒にゲート前に通い続ける元気な兄妹たちの中の、まだあどけなさの残る女の子は、「何とか大勢の人たちを集めてば~っと攻め込みたい」と屈託ない笑顔を見せます。

海上で抗議船を操縦する若い女性船長は、「頑張る」と微笑を見せたすぐ後に、「でも正直どうしたら止められるのか分からない」と、途方にくれたように涙を浮かべます。

こうして、夫々の思いを抱えて戦ってきた人たちが、去年11月の沖縄県知事戦で翁長さんが勝った時には爆発的な喜びと安堵の表情を見せて、その映像を見る私たちも感動と共感で心が揺さぶられますが、一方でその後の成り行きを思って、重苦しく辛い気持ちが拭えませんでした。

現に映画でも、選挙直後から、日本政府が「粛々と続ける」と基地建設の継続を宣言し、人々の戦いは厳しさを増していく様子が描き出されています。文子おばあは、ゲート前で警察官に押し倒されて頭に怪我を負い一時入院する事態になりました。ヒロジさんが一時逮捕・拘留される騒ぎもありました。海上では海上保安員たちが、暴力的にカヌー隊の人たちを排除し、怪我人が続出する様子も映し出されています。

彼らは選挙の勝利でも変わらない政治に翻弄され、それでも絶対に基地は建設させないという決意を新たに、今も戦い続けています。

辺野古には、政府が言うような普天間の代替としてではなく、オスプレイ100機を配備できる新たな巨大軍港の機能を持った基地が作られようとしているそうです。

さんご礁の間を魚たちが泳ぐ青く静かな海に、戦争をするための軍港の存在は、全く似つかわしくありません。豊かな伝統文化の中で生きる沖縄の人たちの人間味溢れる暮し振りが、戦争をし続けるアメリカ、そんなアメリカの顔色ばかり伺う日本政府の血の通わぬ冷酷無比な判断の愚を際立たせます。

それなのに、民主主義や人々の暮らしの重さは、権力の前に無力なのだろうかと呆然としてしまいます。しかし、心ある人がこの映画を見たら、日米政府がやろうとしていることは、やはりおかしい、間違っていると思い、それがいつか事態を動かすのではないかという気もします。

先行上映中のポレポレ東中野は連日入れない人も出るほどの盛況とのことで、それ程多くの人が関心を持っているというのは喜ばしいことです。間もなく全国で上映が予定されているとのことなので、是非多くの人に見てもらいたいとも思います。

更に日本国内だけでなく、当事者でもあるアメリカを始め、海外でも上映することができたら、国際世論を動かし、今の事態に大きな一石を投じることになるのではないかと、期待が膨らみます。

とまれ、沖縄の魂がこもった素晴らしいドキュメンタリー映画、是非皆さんもご覧ください。

「護憲+BBS」「明日へのビタミン!ちょっといい映画・本・音楽・美術」より
笹井明子