人気グループのSMAPが解散しました。最後の番組の一部を見ながら思ったこと、それは芸能の世界も実社会も、人間関係を維持することの難しさは同じだということでした。それぞれに個性ある若者たちで構成されたグループだからこそ素晴らしい総合力を発揮できていたのに、いったん拗れてしまうと関係修復が不可能になってしまう。それぞれの心情を語ることもなく静かに姿を消していきました。ラストステージは「世界に一つだけの花」でした。改めてその歌詞を読むと、「個性」と「多様性」を高らかに歌い上げている。「個性」が内包する危うさを思いました。いずれにしても、SMAPさんには「お疲れ様でした」と言うほかありません。
話は変わりますが、きのう元の職場から平成28年の給与所得源泉徴収票が送られてきました。これまでは年末調整ということで税金処理は職場任せでしたが、これからは個人で確定申告をすることになります。寄付金控除など還付を求める手続きを除いて本格的な申告は初めてです。さっそく本屋さんで確定申告のガイドブックを買い求めてきました。
タイトルを「ことし1年を振り返る」と設定しましたが、今夏にリタイアして以後、その前後では時間の流れが大きく変わりました。変わったのは時間だけではありません。年末の大掃除で本棚を整理していると、ハーバードビジネスレビューといったビジネス本は完全に姿を消し、思想、宗教、民族学、心理学、芸術関係の本がやたら増えていることに気づきます。といっても摘まみ食いに過ぎません。古本祭で買い求めた古本を足場に読書の幅を広げていく、そんな具合ですから、まず終着点というものがありません(笑)。
人間関係も様変わりしました。これまでとは全く異なるキャリアの方々との出会いに、すごく新鮮さを感じています。以前からお付き合いをしていた方々とお話しする機会もありますから、そういう意味ではずいぶん幅が広がったと言えるかもしれません。
きょう四国遍路の次回の旅行日程表が届きました。ここにきて「乱れ打ち」状態です。1月上旬には高知県に入り、24番から30番札所を巡ります。京都のウォーキング団体からは、来年のスケジュール表が届きました。毎月2~5回もの例会がありますが、他のスケジュールと体調を考慮して月に数回程度の参加をめざそうと思っています。カレッジの方は週1回の授業のほかに、お遊びの域を出ませんがプロジェクト企画を準備中です。これも楽しいことです。
こんな気儘な生活。長年ひとつの組織の持続可能性を追及する生き方をしてきたことを思うと、百八十度の転換になります。でも、ひとつの組織に身も心も捧げて雁字搦めになっていたことを思うと、残された健康寿命の間はのんびりと過ごしてもよいのではないか。そんなことを考えています。
気がかりなのは、晴耕雨読を掲げながらそれを十分に実現できていないことです。鎖を解かれた自由人のように、目の前に現れるテーマに新しい喜びを覚え、次から次へとのめり込んでしまう。そこからまた別の興味をいだいてしまう。般若心経のお勉強もまだまだ不十分です。だめですねぇ。まあ、当分は仕方ないということにしておきましょう(笑)。そのうちに的が絞られてくることでしょうよ。きっと。
そういえば先日、湖北の山小屋がある町役場から空き家所有者の意向に関するアンケートが届きました。その地にささやかな別荘を構えて20年ほど経つでしょうか。子どもが小さい頃はよく出かけていましたが、仕事が忙しくなって以後、その回数が減り、最近は行くこともなくなりました。大雪のために大木が倒れ、その措置のために出かける程度です。現役の頃はヘンリー・D・ソローの「森の生活」に惹かれ、リタイアしたら建て直して山小屋生活でもしようかと思ったこともありますが、あまりにも便利になりすぎた都会生活から逃げ出せないでいます。
さて、年も押し詰まってきました。数日前から孫娘がやってきています。それに併せて近所の孫君二人がお泊りにやってきています。愛犬ゴンタがいなくなって静かになった我が家が、久しぶりに賑やかです。明日には長男一家、明後日には次男一家が帰ってきます。
こうして家族が集まるのは両親が健在である間だけでしょう。昨夜、出雲の姉と電話で話しましたが、孫たちが大きくなると、お正月だからと孫を含めて勢ぞろいすることはだんだん難しくなるのだと。いまこの時期を大事にしたいと思っています。
さて、ブログ「心の風景」を開設して4,404日を数え、13年目に入りました。最近、初期の頃に比べてやたら文章が長くなっているのが気にはなっていますが、いったい何のために誰のために綴っているのかわからなくなることがあります。いやいや限りなく日記に近いものであるとすれば、なぜ不特定多数の方々に公開しなければならないのか。これまで何度もやめようと思いつつ、ここまでくると惰性を通り越して、続けることに意味を見出したりしています(笑)。そんな幼稚で拙いブログなのに、ことし1年お越しいただきました皆さま方、コメントをお寄せくださった皆さま方に、御礼を申し上げます。ありがとうございました。
ことしもあと3日。相変わらず自然災害の多い一年でしたが、それぞれの一年が幕を閉じようとしています。では、来る2017年という年が皆さま方にとって輝かしい1年になることを願いつつ、ことし最後のブログ更新といたします。どうか良い年をお迎えください。