デカダンとラーニング!?
パソコンの勉強と、西洋絵画や廃墟趣味について思うこと。
 



昨日のお昼時、ショッピングモールの地下のカットのみの短時間で仕上げてくれる理容店に入った。
自販機で利用券を購入して順番を待つシステムだ。店の出入口には受付番号の順番を管理する待機票に記入し忘れた母娘(受付番号10XX番)とその友だち家族の母子がいておしゃべりに興じていた。待機票は私が先に記入したが、レシートの番号的に私より二番ぶん前の母娘の娘さんの散髪が理容師さんの計らいで先になった。
6歳未満であろう娘さんが席についたら、10XX番の母娘とその友だちの母子が娘さんを囲む形で髪型のリクエストをまだハサミを手にしていない理容師さんに伝えた。ところが娘さんは散髪が始まる前に泣き出し、母親とその友だちの母子がなだめても、落ち着かない。
理容師さんは「(この状態では)カットはできかねます」と伝え、散髪はやめて料金を返金することを申し出た。きわめて真っ当なことだ。
すると母親が激高した。散髪中、頭部負傷の事故を防止する上での苦肉の対応なので、店側としては仕方が無いにもかかわらずだ。
母親は「早くお金返して!」と返金されたお札を荒々しくひったくるように手にし、理容師さんの冷静な「カット中に、じっとしていられる人が対象です」という説明に対し、睨みつけ「それが子どもというものでしょ!」とマスク越しに言い放ち、「二度とここに来ないわ!」と言いながら泣き止まない娘さんの手を引いて出て行った。
まさに、それが子どもというものだから、理容師さんは仕方なしに中止したのであって、あの母親こそが二度と来店してほしくない出禁対象そのものじゃないか。母親は自分の娘の髪を切ったことが無いのだろうか、無いにしても他人の髪を切るのに刃物を扱う資格を持つプロの職業人が危惧することに、まったく想像力が働かないというのは、どんなエゴイストなんだろう。母親同士のおしゃべりも含めたショッピングモールでの楽しげな時間を、理容師さんがぶち壊したと思っているならとんでもない八つ当たりだ。
娘さんの年齢的なものも含め、娘さんにとってはショッピングモールに入っている短時間で仕上がることが売りなリーズナブルな店という、いつもとは少し異なる環境だったろう。椅子に座ってから、母親とその友だちに囲まれているのは鏡で分かるし、自分が好奇な目にさらされていることは無意識にも分かったろう。それは娘さんにとってはおそらくプレッシャーというかストレスであって、感情を処理しきれなくなり泣き出したように思われた。
母親としては、ショッピングモールに来たついでに和気あいあいな雰囲気のもと、娘のカットを手早く済ませたあとの次の楽しい時間が台無しにされてしまったと感情的になった可能性がある。ただ、やっぱりそれは畢竟、泣き止まずにじっとしていられないことで我が子が頭部に怪我を負ってしまったらどうしよう、などと一切考えない自分本位なことではないかと思う。それは娘が怪我を負ったとして、「あんた(娘)がじっとしていないからでしょ」と叱ったり躾けたりせず、理容師さんに謝るどころか、理容師さんのミスのせいにして慰謝料払えと喚き散らすような、常識とはかけ離れたふるまいに及びかねないものに通じる。将来、学校をも巻き込むモンスターペアレントの予備軍じゃないかと思った。
とにかく、本当に娘を思いやるとはどういうことか、理容師さんの安全を最優先にした苦渋の選択をしたことの意味を学んでほしい、母親とはいえまだ若いんだから。
それにしても理容師さんの毅然とした対応と、その後の他の客への気持ちの切り替えは称賛にあたいするものだった。私はまたこの店でカットをしてもらいに来るだろう。


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