デカダンとラーニング!?
パソコンの勉強と、西洋絵画や廃墟趣味について思うこと。
 



ウォンウィエン・ヤイのロータリーの中心で映えるタークシン王の騎馬像

現在もタイ王国の情勢は予断を許さない。それもあってかバンコクに関する記事を書こうにもどうも気分が乗らなかった。(ちなみに前回はこちら
さて、タークシン王の騎馬像であるが、タークシン王のことはバンコクにいた時でも、有名な旅行ガイドブックに載っているタイ王国の歴史の概要でしか知らなかった。今も、一度はビルマ軍に蹂躙されたタイの地を武勇でもってビルマ軍から取り返し、その後も守り続けたトンブリー朝(1767~1782)の王がタークシン王というぐらいしか知らない。


タイの英雄タークシン王は尊敬され崇拝されている

ただ、タークシン王の概要を知ったとき、歴史には時々失地を武力で回復したり他国の侵略から防衛した功績から権力の座に就くものの、その後、うぬぼれが過ぎたり民に尊敬を強要したり独裁的な政策が悪い方向に向かってしまったり精神を病んだりして国を混乱に陥れてしまう指導者がいることを、思ったのだった。いうなれば、シェイクスピア劇の『マクベス』の主人公みたいな人だ。
それは違うよ、という人物がいれば指摘していただきたいが、私はイワン雷帝やアレクサンドル1世、毛沢東、スターリンといった指導者が大体それに当てはまるように思っている。ちなみに画像の騎馬像となっている失地を回復した英雄タークシンは、トンブリー朝を開き王となるも、晩年精神を病み寺院に閉じ込められ処刑された。


騎馬像の日陰で休むおばちゃんたちもいた

私は決して、マクベス将軍のような人を崇拝はしないし、ここに挙げた人物たちを英雄視するつもりもない。ただ、こういった人物たちは歴史で語られる際いつの世でも評価が分かれるような典型的な指導者の一タイプとして存在し、過去の輝かしい武勲や国への貢献をもってして人生をハッピーエンドで終わらせるどころか何故だか老境に至って過去の栄光に自ら泥を塗ることをしでかしてしまったり、精神の疾病で本意とは異なる晩年を過ごさざるを得なかったりするのは、やっぱりちょっと悲しい気がするのだ。
それも人間だよ、と言われれば、そうだと納得はするんだが、老年に至り気が短くなってなお、いたずらに自らの評価を下げてしまうことをやりかねないことを常に自覚している自分に厳しい年長者を私は尊敬しているので、晩年の悲劇のことを考えてみる上でも晩年に悲劇的な最期をとげたタークシン王の騎馬像のある場所をタイ王国で一番目に訪れておきたいと思ったのである。
もちろん、タイ王国内ではタークシン王は今も英雄であり尊敬され、崇拝の対象となっている。

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