デカダンとラーニング!?
パソコンの勉強と、西洋絵画や廃墟趣味について思うこと。
 



もうすぐ中国の旧正月(春節)である。
中国の旧暦の行事については、昨年、こちらの本を読んだこともあり、また旅行で日本の中華街を訪れた際、カマド神という神様の版画図像や人形の口元に飴が塗られていたのを見たことがあったので、自ずと意識してしまうところがある。
なんのためにカマド神の口元に飴が塗るのか。この行事について少し詳しく書けば、旧暦には掃塵節というのがあり、その掃塵節にカマド神が存在感を放つのだ。カマド神は竈王(ザオワン)、竈王爺(ザオワンイエ)、竈君(ザオヂュン)、竈神(ザオシェン)などとも呼ばれていて、年に一回カマドのある調理場(現代ではキッチン)から(煙に乗って?)天界に上るのだが、それが起こるとされているのが掃塵節である。
実はこのカマド神、平素、その家の住人たちの生活ぶりを観察しているのだ。カマド神が年に一度天界に上るのは、その家の善事悪事をすべて天帝に報告する任にあるためである。
家の住人にとっては、過ごしてきた一年の善事悪事をすべて報告されるわけだから、たまったものではない。よって、掃塵節になればカマド神の版画図像や人形の口元に飴を塗って、甘いことだけを(善いことだけを)天帝に報告してもらおうとする。いわゆる地獄の沙汰も何とやら、といったユーモアを感じられるのが掃塵節のカマド神祭りなのである。
私が見た中華街での掃塵節は12月だったように思っていたが、よくよく考えれば掃塵節は旧暦の年末の行事なので、新暦(グレゴリオ暦)でいえば1月末から2月上旬のはずである。となると、私が日本の中華街で口元に飴を塗られていたカマド神図像を見たのはおそらく1月下旬か2月だったのだろう。(まぁ寒い時期だったのは間違いない(笑))
昨日、散髪店で自分の番を待っていると、店内ラジオでリスナー情報として竈神祭のことが紹介されていて、そのリスナーの家ではキッチンにケーキを置くのだという。たしかに飴に劣らず、ついつい言うべきことを忘れてしまいそうになる甘いものである(笑)。

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