名古屋から発するブログつぶて・凡人のひとりごと

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金子勝氏の論壇時評

2011-02-24 13:17:51 | Weblog
2011.2.24(木)
 2月23日付け中日新聞夕刊に、慶応大学教授の金子勝氏が二人の評論家の政治評論を紹介している。
 そのうちの一人、山口二郎氏の言葉が面白いので引用する。「国政を担う二大政党があまりに無力で、国民の期待を裏切っているために、地方政治では、既成の政治の破壊だけを売り物にする怪しげなリーダーが出没している。パンとサーカスで大衆を扇動するポピュリズムに、政党政治が自ら道を開く瀬戸際まで来ている。通常国会では、予算や予算関連法案をめぐって与野党の対決が深刻化し、統治がマヒ状態に陥る可能性もある」

 もう一人の保阪正康氏は「最近の政党が劣化した原因」は「小泉政権による郵政選挙」であり、その原形は「東条内閣は非推薦候補を落とすため、その候補の選挙区に学者、言論人、官僚、軍人OBなどの著名人を『刺客』としてぶつけた」翼賛選挙に求めることができるという。

 金子氏は、「小泉『構造改革』を批判して政権についたはずの民主党政権が、小泉「構造改革」路線に非常に近づいていると指摘し、現在の政治情勢を、まるで戦前の二大政党制の行き詰まりを再現しているようだ」と指摘する。
 また「現状で総選挙が行われて自民党が勝っても、政権の構成次第では様相を変えた衆参ねじれ状態になり、また野党が再び問責決議を繰り返す状況になりかねない。このまま政党政治が期待を裏切っていくと、人々は既存の政党政治を忌避し、わかりやすい言葉でパッシングするようなポピュリズムの政治が広がりかねない。……それはますます政治を破壊していくだろう」と指摘する。

 分かりやすく参考になる意見である。


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