音楽の大福帳

Yoko Nakamura, 作曲家・中村洋子から、音楽を愛する皆さまへ

■ベルリン・グリューネバルト教会でのコンサート■

2009-04-26 23:02:18 | ■私の作品について■
■ベルリン・グリューネバルト教会でのコンサート■
            09.4.27    中村洋子


★ベッチャー先生から、ベルリン・グリューネバルト教会で、

4月18日、催されたコンサートのポスターと、会場で配布された

プログラムノートが、郵便で送られてきました。


★演奏会の前日にも、先生からファックスが届き、

「Tomorrow  I will play your Cello Suite Ⅰ,

and  I have fun to practice it. 」

「明日、あなたの組曲1番を演奏します。

この曲を練習していて、楽しい」と、書いてありました。

さらに、私のチェロ組曲第3番の第5曲目を受取り、

「とても気に入っています」 とのことでした。


★お手紙には、「 The concert went very successful .」

「このコンサートも大成功でした、いつものように、

あなたの音楽の新しい愛好家が増えました」。

さらに、先生のお弟子さんで、現在、南ドイツで

活躍中のチェリストから、

「私の弟子たちが、Duets for two young cellists

(私がベッチャー先生と、お孫さんのために書いた曲)を、

とても愛している」と、先生にお手紙が来たそうです。

特に、2台チェロのための曲は、いい曲が少ないため、

とても、その方は、喜ばれているそうです。


★[ プログラムノート ] (翻訳:中村洋子)

Boettcher 教授は、このコンサートを、

独奏チェロための芸術作品の頂点である、2つの曲から始める。

それは、あまり聴く機会のない現代の作品である。

ベッチャー教授は、コンサートの幕開けを、

日本の作曲家 Yoko Nakamura の

「無伴奏チェロ組曲」から、始める。

この曲は、ベッチャー教授のために、作曲され、

プレリュードから、ジーグにいたる、

バッハの「組曲」と同じ形式で、作られている。

しかしながら、その音楽は、洗練された日本の音楽の

アロマに、満たされている。


★2曲目は、Volker David Kirchner (1942年 マインツ生まれ)

フォルカー・ダーフィット・キルヒナー作曲

「 Und Salomo sprach 」、「そして、ソロモンは語った」。

「 Prediger 1、2 」( 伝導書1、2)の「すべてはむなしい」という、

ソロモンの智恵に従って、それを引用して作った曲。

この作品は、曼荼羅形式の瞑想といえよう。

C(ド)の、オルゲルクンプト(保続音)を伴った、

アリオーソに等しい曲で、三部形式である。

頑固な音楽的ドクタスをもち、バロックとほとんど同じ様な

厳しい形式である。

真ん中の部分は、野生的な激しさをもち、

ここが曲の Drehpunkt 旋回の軸となる。


★バッハ「無伴奏チェロ組曲1番」

バッハの6曲の組曲は、1717~20年に書かれた。

アンハルト=ケーテン候レオポルドの廷臣だった、

ガンバ奏者とチェリストである、

Christian Ferdinand Abel と Christian Linike

のために、作曲された。

各々の組曲の構造は、イギリス組曲に似て、

すべて、プレリュードから始まり、

アルマンド、クーラント、サラバンド、最後のジーグの前に、

他の舞曲が、挿入される。

組曲1番は、2つのメヌエットが入る。

6曲は、それぞれ異なった個性をもつ。


★コンサートの第2部は、ベッチャー教授が、

アレクサンドラ・ミュラーと、インケン・ノイバウアー博士との

対話の、お客さまになる。

この二人は、ハインリッヒ・ヤコビ‐エルザ・ギントラー財団の

審議会のメンバー。

ベッチャー教授の、さまざまな音楽経験や、

音楽を演奏する喜びを、分かち合うことについて、

話し合われる。


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