今日のエンドロール

10点満点の採点つきで年間約120本。観る前も観たあともクスッと笑えるレビューをお届けします。

らくだの涙 4

2004-10-05 23:31:57 | デッドボール
「ちょっと県庁行ってきてくれる?ラクダで」

自分が産んだ子供に乳を与えることを拒否する母ラクダ。弱っていく子ラクダのために奮闘する家族(人間)。切り札は都会から呼んできた音楽家の奏でる馬頭琴の調べ。
…ストーリーはまとめると2行だ。

それ以外の時間ずーっとスクリーンにはラクダの表情とゴビ砂漠の砂嵐。スピーカーからは砂の音とサビ付いた体育倉庫の扉のようなラクダの鳴き声。すっかり癒されてかなりの時間、意識を失っていたが、ハッと起きても物語が何にも進んでないのがありがたいところ。あくせく生きてる日本人がはずかしくなる?映画だ。
モンゴルも最近は都会に住む人が増えているそうだが、この作品の中に出てくる遊牧民は実在の家族。21世紀になっても電気のないパオ(包)に家族4世代で住み(夜の生活はどうするんやろう?)モノの価値の基準はヒツジ○頭分、そして乾電池を買うお使いは砂嵐の中をラクダに乗っていくのだ。

そう考えたら、交差点を一つ二つ渡るだけで大騒ぎの日本と違って、モンゴル版「はじめてのお使い」はかなりのスケールが必要やなぁ…。ラクダのコブにオンボードカメラ仕込むか?位置確認はGPSでやって、様子を見るのは軍事衛星使うか?
そしてそれを観た彼がラクダばりに大泣きしたりするんだろうか?

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コメント (3)
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