僕のほそ道   ~ のん日記 ~

  
これと言ったテーマはなく、話はバラバラです。 つい昔の思い出話が多くなるのは年のせい? 

若き日の石原裕次郎

2013年05月01日 | 映画の話やTVの話など


ゴールデンウィーク前、BSで石原裕次郎の若い頃の映画「俺は待ってるぜ」が放映されたので、懐かしく見ました。1957年(昭和32年)ですから僕が小学生になったばかりの頃の映画です。モノクロで、映像も筋書きも少し暗い作品ですが、裕次郎の相手役は後に夫人となる北原三枝です。2人とも、とても若い(当たり前ですがな)。


映画のアタマで「製作・水の江瀧子、脚本・石原慎太郎」と大きな字幕が出ます。今の映画ではタイトルやスタッフ、出演者名などがいきなり冒頭に出てくることはほとんどありませんが、当時は必ず最初に出ていました。


慎太郎はご存知のように裕次郎の兄ですが、水の江瀧子という人は往年の大女優で、当時は映画のプロデューサーでもあり、若い裕次郎を自宅に下宿させるほど可愛いがった人でもあります。そしてあの「ロス疑惑」で一躍有名になった三浦和義容疑者の叔母でもありました(実は「隠し子」だったとの説も)。今は亡き三浦容疑者も、子どもの頃、自分の家にいた裕次郎に遊んでもらったことがあったと、何かで誇らしげに語っていたのを読んだことがあります。ま、それは映画とは関係ない話ですが…。


この映画で、裕次郎は、島木譲次という名前の役で登場します。


シマキ・ジョージ…?

      ↓

http://www.youtube.com/watch?v=0Sjf46nxWME



この名前って、特に大阪の人は聞いたことのある人が多いですよね。吉本新喜劇のお笑い芸人で元プロボクサーというあのオッサンですよね。そういえば、この映画の裕次郎も元プロボクサーの役で、ラストシーンでは、二谷英明演ずる悪漢を必殺のパンチで仕留めます。


石原裕次郎はこの時、まだ22歳ぐらい。いやぁ実に若い。可愛らしい。ただし、セリフが少し口ごもって、おまけに早口なところがあって、何を言っているのか聞きとれないところもいっぱいありましたけどね。


映画は、過去に喧嘩で誤って相手を殴り殺してしまった元プロボクサーで、今は小さなレストランのマスターをしている裕次郎が、ブラジルへ渡った最愛の兄への手紙をポストに投函するシーンから始まる。時刻は深夜のようである。そこで、波止場にたたずむ女(北原三枝)と出会う。そこから、まあこの時代の映画ですから、ゆっくりしたテンポで筋書きが展開されますが、いちおうミステリー仕立てになっています。2人の男女の関係は実にストイックで、この辺は今の映画ではなかなか見られない展開ですね。ちょいと物足りなかったですけど。


…で、ブラジルに渡っていたはずの兄が、実は渡航前に波止場の顔役(二谷英明)に殺されたうえ渡航費を奪われていたことをつきとめた裕次郎は、ラストで、封印していた右の必殺パンチを炸裂させて相手を倒す。北原三枝は、顔役の経営するバーの専属歌手だったが、最後は裕次郎と肩を寄せて暗闇に消えて行くのであった…という映画でした。北原三枝は、過去に暗い影を背負うミステリアスな女を演じていましたが、そのスタイルの良さが際立っていました。他に、チンピラ役で杉浦直樹が出ていましたが、背が高く、髪の毛も当時はフサフサ(笑)で、ハッとするほどのイケメンでした。この俳優さんも最近亡くなりましたね。


なにしろ55年ほど前の映画なので、こういう映画を見ていると、何かタイムマシンに乗って過去に戻ったような錯覚さえ起こります。その錯覚に酔うことが、昔の映画を見ることの心地よさにつながる…と言えるかも知れません。


石原裕次郎はこの映画から30年後、52歳の若さでこの世を去りました。1987年(昭和62年)のことですから、あれからも、もう25年以上の歳月が流れているのですね。死因は明らかにお酒の飲みすぎです。この人の飲酒ぶりがどんなものだったかについては、最近、石原慎太郎の「老いてこそ人生」という本を読み、そこに書かれていた弟・裕次郎の酒に関する壮絶なエピソードの数々を知り、仰天しました。それはもう、ものすごい飲みっぷりなのです。これでは早死するのも無理はない…と思うより他になかったです。


それについては、次に書こうと思います。

 

 

 

 

 

 

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