僕のほそ道   ~ のん日記 ~

  
これと言ったテーマはなく、話はバラバラです。 つい昔の思い出話が多くなるのは年のせい? 

カカンキ…って何?

2010年03月23日 | 心と体と健康と

昨日22日は、朝から体調がすぐれなかった。
一昨日に飲み過ぎて、この朝は二日酔い状態であった。
おまけに、朝から部屋の暖房もつけず、寒なぁと思いながらも我慢して、書架の整理などをしていた。鼻がグスグスしはじめた。
それと、朝食もごくわずかしかとっていなかったので、空腹状態だった。

11時ごろ、フラフラしてきた。どこか、体がおかしい。
空腹によるものかと思い、何か食べようとキッチンへ行った。
妻が用事をしていた。
両手が氷のように冷たくなっている。寒い。

そのとき、かつて経験したことのなかった症状に襲われた。
ガチガチガチっと、口の中が震えた。震えながら、しびれるのを感じた。
妻に「しんどい!」と言って、床にうずくまった。ものもうまく言えない。
それと同時に、急に激しい動悸が始まった。吐き気も襲ってきた。
そして両手指が、口と同じように震えてしびれた。
めまいのような症状も出ていた。

血糖値が下がりすぎたのかと思い、甘いものを口に入れようとしたが、両手が震えてうまくつかめない。妻に直接口に入れてもらった。

口や手は、寒いから震えたりしびれたりしてるのか…といえば、そういう感じでもなかった。

頭の上のほうが、しびれて引きつるような感覚もある。これは…

あの、4年前、軽い脳梗塞になったときの口や手のしびれと似ていた。
しかし、動悸が激しい分、今回の方が圧倒的につらい。
意識が薄れていくような気もした。
「えらいこっちゃ。このまま死んでしまうのでは…」
との恐怖心で、頭の中がパニックになった。
安定剤のデパスも、妻に口に入れてもらった。

妻が床暖房のスイッチを入れ、ファンヒーターをすぐそばに置き、毛布を身体の上からかけてくれた。あまりにも手が冷たいので、手袋を持ってきてもらったが、これも麻痺しかけたような手にはめるのは、一苦労であった。

横になってじっと目を閉じていると、すぐに動悸は収まり、ピークも過ぎたようで、どうやらこのまま休んでいたら回復しそうだった。

妻が病院へ行かなければ、と言った。
この日は振り替え休日で病院は休みだが、毎月定期検査を受けている徳○会病院は受け付けてくれるはずだ。

やがて、起き上がっても少し息切れがする程度にまで落ち着いてきた。
そして、長男が運転する車で、妻と共に松原市の徳○会病院へ行った。

いつもは患者でごった返している病院も、今日は閑散としていた。
当直の医師(内科医)に呼ばれて診察室に入って行き、症状を説明したが、いろんな症状が重なっていたので、自分でもうまく話せない。頭の中で整理できないまま、だらだらとその時の様子を伝えた。

そして、4年前の軽い脳梗塞の時の感じと似ている、と医師に伝えた。
「でも、両手ですよね? 震えたりしびれたりしたのは…」と医師。
「そうです。右手も左手も、両方おかしかったのです」
あ、そうか…。
脳血管が詰まったり出血したりしたら、半身が麻痺がほとんどだ。

医師は僕の話にひと通り耳を傾けた後、
「それはおそらくカカンキでしょうね」と言った。
「は…? カカンキ…?」
「そうです。過喚起と書きます」と、メモに漢字を書いて見せてくれた。
「正式には過喚起症候群と言います」

過喚起は、過呼吸とも呼ばれるという。過呼吸ならよく聞く言葉である。

過喚起症候群の急性発作は、身体的・精神的ストレスで誘発されるという。

今回の僕の場合は、朝から、二日酔い、風邪気味、空腹、水分不足等の身体的ストレスが存在したのは明らかであった。他に精神的な要因もあったかも知れない。そして、それらさまざまな原因により、血液中の酸塩基平衡というのが崩れてアルカリ性になる状態を、過喚起症候群というそうである。

症状はいろいろ…とのことだが、僕は短時間の呼吸困難に加え、手や口びるの震えとしびれ、動悸、吐き気、めまいなどが重なり、何がどうなったか…とはうまく説明しにくいのであるが、とにかく発作のピーク時は、決して大げさではなく「このまま死ぬのでは」と血の気が引いたのは事実である。

「よほどの時は、ビニールか紙の袋をふくらませて口と鼻をおおい、呼吸して袋の中の二酸化炭素を吸うといいです」と医師。ふ~む。そういう話も何かで聞いたことがあるな。

病院で体温をはかると7度2分ほどの微熱があったので、医師は、
「風邪気味だったことも原因のひとつかも知れませんね。軽い風邪薬を出しておきますが、心配することはないでしょう。日ごろからなるべくリラックスされたらいいと思います」
医師のその言葉で、診察は終わった。

病名がわかってホッとしたことはした。
やはり、病院に来てよかった、と病院嫌いの僕も、しみじみ思った。

過喚起症候群…か。

それにしても、今年に入ってから、ロクなことがない  。

 

 

 

 

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5 コメント

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no-title (アナザービートル)
2010-03-24 00:26:01
いろんな病名があるのですね。
余り気にせずに、調子の悪いときもあるさ、そんな気持ちでいてくださいね。
ぽっくり逝く人もいるわけですから。
(おかしな慰めかたになりましたけど--)
お互い体は大事に大事にしましょう。
労われば長く持つでしょうから。
返信する
それはさぞかし。。 (akira)
2010-03-25 01:02:47
こんばんは。
初めての過喚起ですか?それはさぞかしパニックになられたでしょうね。
私も過喚起は常連さんです。(苦笑)

あれは死ぬかと思いますよね。初めてだとなおさら死ぬ思いされただろうと思います。
意識が薄れていくような感じがするのではなくて、意識が本当に薄れていきます。そして最後は意識が飛びますよ。
意識が飛ぶと、呼吸が正常な呼吸になって、血中酸素濃度が正常値に戻ってきて意識が戻ります。意識が飛んでも死なない病気だと言われませんでしたか?いっそ、気絶するのが一番の治療だとほざく医者もいます。そういう医者には、人事だと思って簡単に言うなと言ってやります。
あれは、やった者でないとわからないと思いますが、まじで大パニックに陥りますよね。
息をしてもしても、息ができているような気がしなかったのでは?
それであせって、一生懸命、息をするから、よけい血中酸素濃度も上がるようです。
私は、心房細動を起こすと、必ず救急車の中で過喚起を起こします。苦しさとパニックから呼吸がおかしくなって、意識が遠くなってきて手足がしびれます。初めてのときは怖かったですよ。死ぬと思いましたもん。
最近、その逃げ方を覚えました。たいてい、ちょっと手前に動悸らしき前兆が見えて、呼吸が短い感じになります。
自分の呼吸に意識が向くくらい短い感覚になってきて息苦しくなってきたら、過喚起の兆候だと最近わかってきたので、その時点でリーゼかデパスを飲んで、とにかく気を紛らわす会話をします。何か趣味に集中しても良いです。もう過喚起が起きてしまったら、袋をくわえるしかないですが。。そうなる前に安定剤を飲んで、何か好きな事に集中してください。
すると10分くらいで収束していきます。

一番嫌なのは、過喚起はパニックになって動悸がものすごくするので、その頻脈が細動の引き金になることです。
ダブルでくらうと、(私は何度かやりましたが)生きた心地がしません。笑
ですから、過喚起の兆候が見えたら、先に安定剤を飲んで、パニック回避をすることです。
奥様にデパスを口にいれてもらったのは、大正解だと思います。
最近、病気の話になると登場するakiraでした。
う~ん。。いかんいかん。。
もっと楽しい話題でコメントしなければ。苦笑

返信する
漢字ですが。 (akira)
2010-03-25 01:16:46
すいません。過換気だと私は覚えていたのですが、過喚起が正解なのですか?
肺の換気が過ぎる病気だから、過換気症候群だと覚えていたのですが。。
返信する
わかっちゃいるけど… (アナザービートルさんへ)
2010-03-26 07:08:48
病は気から…と言いますからね。
気にすればするほど、調子が悪くなります。本当に。

以前は気にもしていなかった「健康」についてですが、
「丈夫で長持ち」という、寅さんのキャラが懐かしいですね。
本当に、それが一番だと最近つくづく思います。
身体を労わるためには、やっぱり、飲酒が過ぎないことでしょうね。

わかり過ぎるほどわかっているのですが…と言いながら、
実は全然わかっていないのかも。とほほ。

返信する
過換気…でした (akiraさんへ)
2010-03-26 07:27:59
まずはじめにお詫びです。
過喚起は誤りでした。akiraさんのおっしゃるように、過換気です。
自分では過換気と書いている気なんですが、そう書かん気?
すみません。

akiraさんのコメントを読んでいますと、ハラハラします。
まず予兆があり、その時点で安定剤を飲んで、気を紛らわす会話をする…。
まさに、いま襲いかかってくる敵をかわすための懸命の処置。
でも、僕なら気がまぎれるどころか、逆に益々そちらが気になりそうです。
本当に、あの瞬間は、死ぬかと思いました。

意識が飛んでも死なない…とは、医師は言いませんでしたけど、「心配しなくてもいいです」とは言っていました。

あの瞬間、意味もわからずデパスを口に入れてもらったのですが、akiraさんのコメントで「正解」と書いていただいたので、あの咄嗟の判断は自分でもよかったかな、と思っています。

しんどい! と思ってうずくまる時に、激しい動悸が始まりました。
動悸が始まってから苦しくなったのではないので、なんだか順序が逆のような気もしたのですが、過換気が動悸を引き起こすこともあります、と医師が言っていましたので、まあ、その順序が普通なのか、と思ったり…。
そして、その時、動悸が心房細動に変われば悲惨だと思っていましたが、実際にakiraさんはダブルでくらった、とのこと。
その時の状態を想像すると、恐ろしいですね。
生きた心地がしないのも当然だと思います。

どんな症状でも、原因や病名がわかっていれば何とかしのげるかも知れませんが、初めての症状というのは、凄まじい恐怖感に襲われますよね。

akiraさんの心房細動の発作時は、救急車を呼ぶぐらいきついのですね。
僕から言うのもなんですが、大事にしてくださいね。
いろいろ教えていただき、ありがとうございます。
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