僕のほそ道   ~ のん日記 ~

  
これと言ったテーマはなく、話はバラバラです。 つい昔の思い出話が多くなるのは年のせい? 

「号泣議員」と議会事務局

2014年07月12日 | 議会&役所

昨日、ブエノスアイレスに住むヒロユキからメールが届いた。W杯でアルゼンチンがオランダを破り決勝進出を果たしたということで…


「こちらはサッカー一色です。道路も閉鎖されて、人だかりで、お祭り騒ぎでした。優勝すると国の中で暴動的なお祭り騒ぎになりそうです。(中略)。アルゼンチンは幸運でここまで来ていますので、最後も幸運で勝ちます。メッシの活躍で勝ちます。日本時間ではとても見づらい時間帯(注:午前4時から)ですが、ぜひそちらでも試合を見てくださいね」


アルゼンチンからこういうメールが来ると、ますます14日のドイツとの決勝戦での応援に、力が入る。いよいよ明後日に迫ってきた。ただ、気になるのは、ドイツがブラジルに勝ったのが9日で、アルゼンチンが勝ったのが翌日の10日。しかも延長とPK戦があったので120分以上戦っている。中4日で休養十分のドイツに比べ、中3日のアルゼンチンの体力が回復しているかどうか。特にオランダに徹底マークされ、終盤はバテ気味だったメッシの回復度が気になるところだ。でもまぁ、そんなことも言ってられないので、これまで全試合を接戦で制してきたアルゼンチンだから、ヒロユキが言うように「幸運」が味方してくれることを祈るばかりである(ここまで来れば、勝敗の分かれ目は運だけ…だもんね)。


  ……………………………………………………………………………………


さて話はコロッと変わるが、世間を「笑いと怒り」の渦に巻き込んだあの「号泣議員」が昨日、議員辞職をした。3年間で使った政務活動費1800万円余りも、全額返還するという。しかし数々の不自然な支出の内容を説明しないまま、議員を辞めたらええんやろ、金は返したらええんやろ…で済まそうとしても、そうはいきまへんで~


そもそもこの議員は、地元の神戸新聞で政務活動費の不明瞭さが指摘されたことで、ムキになったのか、自分からマスコミを集めて記者会見を開いたのである。そこであの前代未聞の号泣会見がテレビで全国津々浦々にまで流れ、この議員を知らない人はいないほどの“有名人”になった。無用のことを言わなければ禍いを招かないですむという「キジも鳴かずば打たれまいに」のたとえがピッタリ当てはまる話である。彼は「鳴きすぎたキジ」なんだよね。


しかし、彼個人のことはこの辺でさておき、次の段階に入らなければならない。


兵庫県議会は彼を刑事告発した。そして議会としての調査は打ち切ることを表明した。結局、野々村氏の支出については、本人は何も語らないし、なんだかウヤムヤのままである。政務活動費というのはどの地方議員にもあるもので、その実態を、これを機にはっきりさせる絶好のチャンスなのだから、この政務活動費はどういう趣旨のもので、全国の議員たちはどんなことにこれを使っているのかをつまびらかにしなければ、問題の本質は閉ざされたままである。


今回の場合、領収証がない、あっても何のために使ったのかわからない、ということだった。僕の経験から言えば、これは議会事務局がまず議員に対して、きちんとした“指導”をする必要があると思う。僕はかつて新人議員から「政務調査費でテレビを買ってもええんですか?」と尋ねられたとき、「何言うてはりますねん。あかんのに決まってますがな。そんなことしたら、新聞に出て、議員をクビになりまっせ~」と言ったことがある。こういう「脅し」も事務局としては時には必要である。いくら市民から選ばれた議員だと言っても、ダメなことはダメ、とはっきり言ってあげるのがその議員の身のためでもある。


野々村氏の報告書は、当選1年目はそこそこ明瞭さもあったようだが、2年目にはかなり不明瞭になり、3年目の昨年度は報じられているようにメチャメチャな報告書となっていた。議員生活に慣れてくるにつれ、どんどん悪質になってきたわけだ。議会事務局は歯止めをかけられなかったのだろうか? 事務局も指摘はしたというが、聞いてもらえなかったようだ。相手は議員だから言いにくいかも知れないが、やはり議員に違反行為があれば改めさせるのが議会事務局の役割だと思う。


僕のところの議会事務局では、議員から「これは政務調査費で支出できるのかなぁ?」という質問を受けることが多かった。そういう雰囲気を作ることが大事なのだ。そうでないと、議会事務局の職員は、単に議員の僕(しもべ)になってしまう。それじゃぁねぇ、いくらなんでも仕事の意義が失われてしまう。


兵庫県議会事務局は、あの会見以来、4千件以上の抗議が殺到し、電話対応に忙殺されてきたという。これはこれで気の毒な話ではあるが、事務局にも少なからぬ責任はある。まぁ、それにしても、こんなとんでもない議員が当選してきたことが不幸の始まりだった。野々村氏は川西市の職員だったそうだが、職員から議員になると、それまで抑えてきた傲慢さが一気に吹き出したのかも知れない。


会見の時、「川西市の職員として平々凡々な毎日を過ごし…」と市職員当時の不満を漏らしていたが、平々凡々がイヤになって立候補してやっと議員になり、今回、これだけ超有名人になって、平々凡々から脱し、「念願」だったはずの波乱万丈の人生を味わえたのだから、まあ彼としては本望じゃないの?


…で、市役所の職員としての毎日がたとえ平々凡々だったとしても、38年間市役所に勤めた僕は「平々凡々のどこが悪いの?」と訊き返したいところです。

 

 

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« アルゼンチン頑張れ! | トップ | アルゼンチン 残念 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

議会&役所」カテゴリの最新記事