僕のほそ道   ~ のん日記 ~

  
これと言ったテーマはなく、話はバラバラです。 つい昔の思い出話が多くなるのは年のせい? 

まだ財布の話

2009年02月12日 | 日常のいろいろなこと

ところで財布がなかったら不便でしょう…

妻や職場の人たちが、そう言って心配してくれる。
ま~ね。不便と言えば不便だけど、
また落としやしないかと不安なので、新しく購入する気持が湧いてこない。

…ということで、まだ、しつこく財布の話を続けています。

ひとつのネタを何回繰り返せば気が済むんだ…と言われそうだけど。

しかし、僕はつい先日、ルイ・ヴィトンの財布を手に入れたのだから、これはもう、ゼッタイに書かないわけにはいかないのだ。

14年前、パリの凱旋門の近くにあるルイ・ヴィトンの本店を初めて訪れたときは、団体の旅行だったので、無理やりに連れて行かれたのも同然であった。しかし来たからには何か記念になるものを、と思ったけれど、どれもまあ高価なものばかりで、なかなか適当なのが見つからない。結局、お世話になった人のお土産にと、一番安かったキーホルダーを買うのがやっとであった。

だいたい、こういうブランドの品物というのに、僕はあまり縁がない。これまで持っていたコーチの財布にしても、グアムだったかハワイだったかへ行った帰りの空港で、ドルが余ったので「何でもいい」から買っただけである。

それが、このたび財布を失ったのをきっかけに、ルイ・ヴィトンを持つことになったのだから、運命のめぐり合わせというものは皮肉である。

それでは、ご紹介しましょう。
これが、僕の新しく持つことになったルイ・ヴィトンの財布です。

 

   


   

   中には「ジャル・マイレージ・バンク」というカードと、
     勤務先で再発行してもらった自分の職員証が入っています。


でもなぜ、ブランド品に縁の薄い僕がこれを持つことになったのか?

実は、数日前のわが家での夕食時、「財布、やっぱりいるかなぁ…」
僕がそうブツブツ言っていたときに、そばにいた長男が、
「財布やったら、ひとつ、新しい財布があるで。それ、使う?」
と言ってくれた。
「おお! 渡りに船とはこのこと。使う、使う。何でもいいから使う」

「ほんなら、持ってくるわ。もらった物やけど」
そう言って長男は席を外し、しばらくたって、
「これ。使う? ほんまに?」
と、僕に手渡したのが、このルイ・ヴィトンの財布であった。

「なに…? これ。どうしたん?」
「ルイ・ヴィトンやけど、もらいもんやねん」
僕はびっくり仰天した。
「こ、こ、こんなもん、誰がくれるねん?」
「会社の先輩が、海外旅行に行って来きはって、『これ、欲しかったらあげるで』と言うたんで、もらった」

「えらい、気前のええ人やな~。いいの…? こんな高いもんもらって」

「いいよ…? ニセモノやから」
「えっ…?」
「もちろん、ニセモノやんか。
誰がほんまモンくれるのん」

な~~~~~るほどぉ~~~。

そらそ~やわな。
大して親しくもない人が、ほんまモンのヴィトンなんか、くれるわけないわ。

それでも、体裁はヴィトンである。
こんなのを使っていると詐欺罪か何かで捕まるのか…?
そんなこともないだろう。まあ、財布だったらなんでもいいんだし。

「あ、その財布やけど…」
と、長男が口をはさんだ。
「言っとくけど、お金の出し入れをするとき、そろ~っとやらなあかんで。
 すぐに破れるらしいからね。ちゃちな作りやから、と言うてはった」
「…そうか? すぐに破れるのか…」

「カンボジアへ旅行した時に買ってきはったそうやで。
 日本円で、160円ぐらいやった、と言うてはったわ」

…160円。 
カンボジア版のルイ・ヴィトン。値段が…160円 !
なんじゃ、そら。

…ということで、いま、僕はバッグの中に、160円のルイ・ヴィトンを潜ませているのである。

今度この財布を失ったら、警察になんと届け出るか…むずかしいなぁ。

「財布のメーカーは?」
「あのぉ、いちおうルイ・ヴィトンですけど…」
「購入価格はいくらぐらいでしたか?」
「160円です」
…な~んて、警察で言えないもんね。


やっぱり、別に新しい財布を買ったほうがいいかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

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10 コメント

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僭越ながら命名いたす (じゃい)
2009-02-12 19:53:36
ルイ・ヴィトンによく似ているので、「ルイ・ジィトン(類似とん)の財布」と命名させていただきまする。
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しかし (yukari)
2009-02-12 20:17:45
160円やのに!ええ仕事してまんなぁ~。
カンボジア版ルイ・ヴィトン!こうやって見たらぜんぜん分かりませんやん。なんか、使われずにこのままなのも、可愛そうやし、すぐ壊れるんなら次のお財布購入するまで、使ってあげてください?
偽財布職人のカン・ボジア氏も喜びますよ(なんのこっちゃ^^;)
実は、私も前に友達にシンガポールかどっかのお土産にヴィトンのキーケースを貰いました。
使っていると、鍵が一つ落ち・・二つ落ち・・あかんがな!っちゅう事ですぐにお蔵入りになりました
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見た感じ-- (アナザービートル)
2009-02-13 19:35:40
全然分かりません、本物か偽者か?
本物の値打ちがありませんよね。
こんなに精巧なものが出ていると。
息子さんはいつもノンさんに対して用意が出来てるのですね。
落した財布のこと、名刺類やら入っていたそうで、
多分お金だけ取って捨てているんでしょうね。

それから、この前のjazzベーシストの100万円のことですが、あれはポケットマネーじゃなくて、公的なお金だったと思います。よく出てきたと思います。
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すみません訂正 (アナザービートル)
2009-02-13 19:39:09
偽者------訂正---偽物
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もちろん? (yukari)
2009-02-13 21:13:51
そうそう、私の貰ったぽろぽろ外れるキーケースも、もちろん偽者なんですよ~。
そんな偽者の話をしていたら、本物のヴィトンを持ってる時でも、「それ、本物?偽者?」とか言われます。。(^^;)もう、どっちゃでもええわー★
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すごい。 (ちひろ)
2009-02-13 21:59:56
お写真で拝見してる限り、本物みたいですね!
でもそんなに安いとは…。びっくりです。

先日友人が韓国に行って来たんですが、
同行者の方が興味があったとかでニセモノやさんに行ったらしいんです。
2万円くらいしたっていってましたよ!
友人曰く「3000円とかなら買ってもいいけど、
ニセモノにそんなに出したくない」って言ってました。
そう言えば、私もソウルで「おねーさん、本物のニセモノあるよー」って声かけられました…。
意味わからん…。どういうこと???

160円なら、ちょっと買いたいかも(笑)。
でもそんなに壊れやすいんじゃ困っちゃいますね。
ちょっと小銭が増えたら破れちゃいそうですもんね。
やっぱり類似とんじゃダメかー。(←気に入っちゃいました、類似とん)




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類似とん…! (じゃいさんへ)
2009-02-14 07:33:52
さすがぁ~、縦横無尽の頓知力を誇るじゃいさん!
「類似とん」とは、恐れ入りました。

僕もそんなにうまいことを思いつけたらなぁ。

その頓知の才能の10分の1でもいいから僕にほしい。
本物でなくても結構です。贅沢は言いません。
あなたの頓知のニセモノ版でもいいですから、ぜひほしい。

ください。類似の頓知を。「類似頓」を…。

…うぅっ。面白くない? ごめん。
もう言いません。
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使ってますよ~ (yukari さんへ)
2009-02-14 07:39:39
シンガポールのキーケースは、鍵が一つ落ち、二つ落ち…ですか?
やっぱりねぇ。作りが杜撰なのでしょうね。

うかうか、使われませんね。

この「ヴィトン」の財布はなかなか便利で、僕は実際に使っています。

ただし、お金を出し入れするとすぐに剥がれるので、
必ず接着剤のボンドをいっしょに持っておくように、と、
長男は、その先輩から真顔で言われたそうです。

ですから、長男も僕に、「セメダイン、持って歩かなあかんよ」
と、こちらはゲラゲラ笑いながら言ってました。

まあ、剥がれるまで使いますわ。

今のところ、お札が一枚落ち、二枚落ち…
という現象は起きていませんので
返信する
限りなく本物に近い偽物 (アナザービートルさんへ)
2009-02-14 07:49:14
実はこの財布が「限りなく本物に近い」ものなのか、
一見してニセモノとわかるものなのか、
僕自身、ブランド物に弱いので、よくわからなかったのです。

ブログに写真を載せると、
「すぐにニセモノとわかるがな~」
と言われるかなと、思ったりしていましたが、
みなさん、なかなか「よく出来ている」との評価でしたので、
「ふ~ん、一目だけでは見分けはつかないのか?」と感心してます。

なにせ160円ですからね。

それにしても、100万円。よ~く出てきたものですね。

まあ、出てきたことにも驚きますが、
うっかり100万円も失うことのほうが、もっと ですねぇ。
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本物のニセモノ? (ちひろさんへ)
2009-02-14 08:01:51
やっぱり、ニセモノにもランキングがあって、
ニセモノのニセモノと、本物のニセモノがあるのですね。
闇の世界は複雑かつ霊妙です。

しかしそのお友達の話ですが、ニセモノのくせに2万円とは…
けしからぬ話ではないですか。
ニセモノらしく、もっと謙虚にしておけ~と言いたいよね。

僕の「ヴィトン」は、すぐに剥がれるらしいですけど、
今のところ大丈夫です。

まだ、この財布のことは、家族の者以外の誰も知りません。
職場でこの財布を見られて、
「あ、いいのを持ってますね~」と言われたらどうしょう?
「えぇ、まあ…」と本物のように思わせておきましょうか。
あと1ヶ月半で定年退職やから、バレへんやろ。えへへ。

「類似とん」って、ほんと、面白いですね。
じゃいさんは、相変わらずユーモアたっぷりですね。
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