僕のほそ道   ~ のん日記 ~

  
これと言ったテーマはなく、話はバラバラです。 つい昔の思い出話が多くなるのは年のせい? 

市職員が「能力不足」で免職に

2015年10月02日 | 議会&役所

 ~ 職員もいろいろ 能力もいろいろ ~


大阪市の職員2人が「能力不足」ということでクビになった。
そのニュースが関西では、わりに大きく取り上げられていた。

クビ…とは、民間の解雇に当たる「分限免職」というものだ。

公務員が不祥事を起こしてクビになる、というのはよく聞く話ですね。

しかし、市の職員が「能力不足」という理由でクビ…とは、
これまであまり、そういう話は聞いたことがない。

そもそも公務員の能力って何だ? …という議論もありますしね~


市の職員は…言わずと知れた公務員だからクビにはなりにくい。
かく言う僕も、地方公務員として38年間勤めてきた元公務員である。

立場が安定していると言われる公務員が、不祥事も起こさないのに、
クビになるというのだから、よほど問題があったのだろう。

そこで、このニュースのポイントである「能力不足」とは、
具体的にはどういうことだったのかを、改めて考えてみた。


一般的に言うと…

どこの役所にも相対的に出来の悪い職員はいるだろう。
役所に限らず、組織にはいろんなタイプの人間がいる。
仕事の遅い人もいれば、てきぱきと処理する人もいる。

しかし、仕事は遅いけれどミスはほとんどない。
てきぱきと処理しているようでも、間違いが多い…

そういうケースも、よくあることだ。

仕事は出来るが、それを人に吹聴して嫌がられる。
仕事は遅いが、常に謙虚な姿勢で好感度を保つ…。

人の評価というのは、むずかしいものなんですよね。

しかし仕事が遅い上ミスも多い…では救いようがない。
…と思うが、それでも、公務員は民間会社と違って、
「人柄」が重視される場合が、わりに多い。

「あいつは仕事はイマイチやけど、ええ奴やからなぁ」…と。

職場内でも同僚や先輩に従順で、憎めない性格である。
しかし仕事そのものは、お世辞にも「出来る」とは言い難い。
つまり人間性も控えめなら、仕事も控えめなのである(笑)。

そういうタイプの職員が、あちらこちらの課にいるのを、
僕自身、長年の役所生活の中で見てきた。

中には、むしろそういう職員を好んだりする上司もいる。

このあたりが、競争社会に生きる民間会社と違うところだ。


つまり、民間会社のように、成績というものが出てこない。
だから、仕事の能力に欠けていても、それが目立ちにくい。
従順で人に逆らわず、「影の薄い」のが逆にプラスになったり。
まわりに緊張や警戒心を与えず、空気のような存在なのである。

組織の中でよく「出る杭は打たれる」と言われるが、言い換えると、
「出ない杭」は打たれず、組織では、案外好かれる場合が多いのだ。

…という側面を、公務員社会は持っている…と僕は思うのである。


そこで…
今回「能力不足」でクビになった職員というのは、
果たしてどういう「能力不足」だったのだろうか…?
単に仕事が控えめだっただけでは、免職にはならんでしょ。

新聞やテレビの報道では…

今回免職になったのは、都市整備局の男性技術職員と、
港湾局の男性事務職員の2人だったそうである。

記者会見で、大阪市の人事部の女性課長さんが、

「1年以上かけて指導等を実施してきたが、
 公務員として通常要求される勤務実績や
 適格性が欠けていると判断し、免職処分とした」

と説明していた。

具体的には、パソコンのエクセルを正確に打てない。
上司に命じられた書類を「出来ました」と言いながら出来ていない。
そんなことで、上司や同僚とコミュニケーションが取れない。
…というようなことであったそうだ。

そういう職員に3ヶ月間、職場で「適正化指導」を行い、
その他「特別研修」や外部講師の研修も行って、なおかつ、
改善がみられなかったので免職処分とした…とのことだった。

また、あるTVニュースでは、当該職員が、いつも昼休みに、
職場に戻ってくるのが遅い、というのも理由の一つにあった。

なるほど…
エクセルを正確に打てないだけで免職はないだろうけど、
やはり、勤務時間になっても戻って来ないということが、
一番大きな問題点というか、致命傷になったのだろうなぁ。


ちなみに大阪市の人事評価は5段階の評価で行われているそうだ。

前述したように、能力と言ってもいろんな要素があるので、
そういうふうに人を評価するのは、至難の業だろうと思う。


仕事の出来は悪いが人の邪魔はしない…
こういうのを「毒にも薬にもならん人間」と言うのだそうで。

しかし仕事の出来は悪いわ、勤務はサボるわ…
こういうのを「箸にも棒にもかからん人間」と言うのだそうで。

毒にも薬にもならんのは、クビまで行かないが、
箸にも棒にもかからんのは、クビじゃ~!

…ということなんでしょうね。たぶん。


ところで、そういうあんたは現役時代、どうやったんや…?

…というご質問が聞こえてきそうですけど…。

実は…僕の現役時代の先輩、同僚、後輩で、
このブログを読んでくれている人たちがいます。

「わたくしは現役の頃、仕事もよく出来たし性格もよかったのです」

などと書いたら、そういう人たちに「ウソつけぇ!」と言われますので、
その質問にはお答えできません。残念ですけど(笑)。

 

 

肉離れは、少しずつですが快方に向かっています。
  ゆっくりならあまり痛みを感じずに歩けています。
 

 

 

 

 

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