今月21日にブログに載せた「母のこと」の続きを少し。
前回は、母が入所している特別養護老人ホームから連絡があったので出向くと、そこの医師から、母の肺の部分に何らかの異状があるように見えるので、専門病院で精密検査を受けるように…と言われたことを書きました。
そして24日の火曜日、朝から特養を訪れ、車椅子で現れた母と一緒に施設の専用車に乗り、〇〇病院へ行った。母はまた少し痩せたようだった。眠そうな目で僕を見て「だれやぁ…?」と言いながらも、「だれかわからんの?」と僕が大きな声で聞き返すと、「はぁ…? そんなん、わかるがなぁ。ふふふっふ~」とニタついたりする。どこまではっきりわかっているのやら…
病院に着いたら、車を運転してきた特養の職員さんが「では診察が終わったら連絡ください」と言って帰って行った。病院の受付には、自転車で先に来ていた妻が待っていて、僕が持っていた予約申込書や医師の紹介状、母の胸部レントゲン写真やCT映像の入ったCDなどを受付に示し、手続きをしてくれた。
この大阪府立〇〇病院は呼吸器やアレルギーで有名な病院である。アレルギー体質のモミィも2ヶ月に一度ここで診察を受けているので、まぁなじみの病院だ。
ここの肺腫瘍内科というところに案内された。ここで院長先生が総合的な見立てをして、どこの科でどういう検査・診察をするかを決めてもらうわけだが、院長先生は僕たちを診察室に呼んでこう説明してくれた。
「レントゲン写真ではたしかに左肺に白いものが写っていますが、CT映像も併せて持ってきていただいたので、それを詳しく見ますと」
と映像を僕たちに見せながら、
「この白いものは腫瘍や炎症ではなく、お母さんの場合、太い血管が縦に通っているのでそれが白く見えたものですね。それと他にも、肺の所々に白く写っているものがありますが、胸のレントゲンを撮るとき、お母さんが大きく息を吸って止める、ということができず、前かがみのまま撮るので白いものが写るものです。そういうことで、どこにも異状は見られませんね」
わかりやすい説明だった。妻は母に「よかったねぇ」と言い、母も口をポカンと開け「そうやなぁ、よかったなぁ」と相変わらず眠そうな目をしてつぶやいた。
特養には結果をすぐにFAXで送ります…とのことだった。自転車の妻といったん別れ、迎えに来た車で母と共に特養に戻り、そこで一応僕の口からも特養の医師と看護師さんたちに、今日の診察結果を伝えた。「よかったですねぇ」と医師も看護師さんも喜んでくれた。一件落着である。
妻と特養近くの公共施設で待ち合わせ、ちょうど昼前だったので和食のランチの店に入り、お膳と共に僕はビールを注文した。ホッとしながら飲むビールの味はまた格別だった。母に関しては、これまでも何度も病院へ連れて行ったし、これからも続くだろう。それを考えると気も重くなるけれど、とりあえず今日のところは事なきを得た。ま、それだけでも、良しとしなければ。