最近耳鳴りが大きくなって苦痛が増してきたことは、このブログにも書いてきた。2008年1月から大〇前病院で始めていたTRT療法には、もう長い間行っていない。発症してから相当の年月が経つので、それなりに耳鳴りに順応してきたので、大丈夫だろうと思っていた。耳鳴りを制御する機器(TCI)も故障したままだったが、それほど気にはならなかった。
でも、1年ほど前から少し大きくなったかなぁ~と思っていたのが、最近は特にひどくなり、我慢が限界に達しかけていた。そこで今月7日(ブログ「ため息が青息吐息に変わり…」を書いた日ですが)に大〇前病院の耳鼻科へ電話をし、TRT療法の予約をした。そして20日、久しぶりに同病院に出向き、視聴覚室の〇〇先生とお会いしたのだった。
「お久しぶりです」と挨拶を交し合ったあと、「どれくらい来ていないんでしょうね?」と聞いたのは僕のほうだ。「そうですね、2年は経っていますよね」と〇〇先生。う~ん。1年以上来ていないとは思っていたけれど、2年以上とはねぇ。そんなに長い間ご無沙汰していた?
帰ってからこのブログで調べてみたら、2011年の1月に大〇前へ行ったことを書いていた。終りに「次の予約は3月17日だ」と記しているので、その日の前後のブログを見たのだけれど、3月11日に東日本大震災が起きたので、ブログにはそのことしか書いておらず、大〇前に行ったかどうかは、まったく触れていなかった。そのあと、また予約をして行ったのかどうかは不明だが、たぶんこの3月17日が最後だったのではないかと思う。「耳鳴りにも慣れてきたようだ」と当時に書いているので、きっとそうだろうな、と思うのである。
そうすると、2011年3月を最後に大〇前病院へ来ていないわけで、2年半もブランクがあったことになる。TCIも故障して2年くらいになるのかな? いつも吐くセリフだけど、歳月というのはなんでこんなに早く過ぎて行くのだろう…
さて、〇〇先生にまず、1年ぐらい前から耳鳴りが大きくなり、最近それがさらにエスカレートして、周波数も高くなって、キーンと頭に響きまくるのでとても辛い、ということをお伝えした。そして、頼みの綱となるはずのTCIが故障したので、それを出して「新品の電池を入れても音は鳴らないのです」と、先生の後ろに控えていた器具を販売する会社の人に調べてもらうことにした。
するとその人が僕のTCIをちょこちょこと触って耳につけたら「あれ? 聴こえますよ」と言ったので驚いた。「えっ、新しい電池を入れても全然聴こえなかったのに。故障じゃなかったんですか?」わけがわからなかった。受け取って耳につけてみたら、ザーっという懐かしい音が聴こえてきた。やった~。
このTCIは2年以上使っていなかったのだが、その頃には新品だった電池も、その人の言うには、月日の経過とともに使用期限が過ぎていたのでしょう、ということだった。で、今「本当の新品」の電池を入れたらちゃんと音が鳴ったということだ。僕もまぁ頼りないことである。電池が「新品」のまま消耗していたのに気づかず、最近それを入れて「あ、聴こえない!」と、TCIそのものが故障したと決めつけてしまったのだもんね。
いや~、それにしても、なにせ購入価格6万円もする器具である。故障でなかったことがわかったのは有難いことだった(ただ、古くなってきたので、故障する可能性は結構ありますよ、とのこと)。
〇〇先生から改めて聴力検査をしましょう、ということで、視聴覚室を出て、耳鼻科の外来へ行った。しばらく待った後、名前を呼ばれ、聴力検査室に入った。そして右耳と、耳鳴りのある左耳の両方の検査が、いくつかの方法で行われた。この部屋へ入るのも久しぶりである。
検査結果の書類を持って、また視聴覚室へ戻り、〇〇先生に結果を分析してもらった。先生は何年か前にした僕の検査結果と、今日の結果を比較し、聴力自体は以前よりやや落ちているけれど、それほど大きな落ち方ではない、ということだった。これを見る限り、耳鳴りが増幅して聴力に影響を与えているところまではいかない…というやや安心する結果だった。耳鳴りのほうも、消えてくれ…とまでは言わないが、せめて気にならない程度におさまってほしいというのが切実な願いである。〇〇先生は最後に、「じゃぁ、これから耳鼻科での診察を受けていただいて、それで今日は終りです」と言われ、次回は12月下旬の日に予約をして、視聴覚室を出たのである。
そしてそこで、思いがけないことが…
…時間はさかのぼるが、この日の朝、大〇前病院に来て視聴覚室の前のソファで名前を呼ばれるのを待っていた時、yukariさんからメールが届いた。数日前に、僕が20日の9時から大〇前を予約したことをお知らせしていたのだが、yukariさんも僕以上に長い間病院とはご無沙汰しているので、一度聴力検査に行こうと思っています…ということだった。そのメールにはこれから大〇前へ行きますという意味のことが書かれていた。そして、そのあとも「今病院駐車場の前ですが満車なので順番待ちです」「あと1台です」というメールが届いていたのだった。
そして〇〇先生と1ヵ月後の予約をして別れ際、ドアに手を当てながら振り向き、「あ、そうそう。yukariさんも今日、聴力検査に来られるようですよ」と言うと、以前yukariさんのことを診ておられてよくご存知の〇〇先生が、「えぇっ、そうなんですか」と驚かれた。そして僕は一礼をして視聴覚室のドアを開けた。開けたら…廊下に2人の女性が立っておられた。「あれぇえ…?」と思ったら、「こんにちは~」と、yukariさんとお母さんだった。僕はドアを全開して、〇〇先生に、「あ、もう来られてました」と言うと、yukariさんが入り口から〇〇先生に「先生、お久しぶりでございます」と挨拶を交わされた。
…ということで、yukariさんとも、もう3年以上お会いしていなかった。「のんさん、視聴覚室にいてはるかな~、と思って母と廊下で待っていたんです」とのことであった。わざわざ…嬉しいことですね。yukariさんは「私はここへは4年以上来ていません」とのことだった。へぇ~~、4年以上も経つのですか? いやぁ、ほんと、歳月は人を待たないです。
僕は耳鼻科へ診察に行くところだったので、同じところで検査をされるyukariさんたちとそちらへ行き、耳鼻科前の待合の長椅子で、名前を呼ばれるまでの間、yukariさんとお母さんと一緒に3人で座り、いろんな積もる話をした。中でもやはりyukariさんとの耳鳴りに関する話には、一段と熱がこもった。2人とも同じ時期に耳鳴りを発症し、今もしつこく悩まされ続けているわけで、それに関する体験談を交わし合うことで、お互いにとって、少しでも気持ちの負担が軽くなる気がするのである。
大〇前病院へ行くことに対して、「今さら行ってもなぁ…」などと、なかなか重い腰を上げられなかったが、思い切って行ってみたら、こうしてyukariさんとお会いすることも出来たし、TCIが故障でなかったこともわかったし、久々に聴力検査もして、〇〇先生ともいろんな会話も交わせたし…と、いいことが沢山あった。
あれこれ考えるのも、決して悪くはないけれど、
やはり行動に出なければ、多くは得られない。
…そのことを、改めて思い知った次第です。