左側の首と肩の痛みと手のしびれがひどくなってきたので、
病院で首のMRI検査を受けた…ということを先日のブログに書いた。
そしてその検査から約1週間後、専門医から検査結果を聞いた。
「頚椎のヘルニアですね…」と医師が説明を始める。
壁にMRIによる僕の首の縦断画面像と横断画面像が貼られている。
それによると…
まず、縦断画面像で、「これが脊髄です」と、
医師は、脳と直結する脊髄を示し、
「この中に脊柱管(せきちゅうかん)というのが通っていまして、
それはトンネルのようになっており、髄液が通っています」
「はぁ…」と僕は目を凝らして画面をのぞき込む。
「これはきれいに通っていますね。異状ありません」
「はぁ…」
「次に、ここが首の骨です。7つあります。この連なりが頚椎です」
「はぁ…。なるほど…」
「それぞれの骨には異状はありません。きれいです」
「は…? 異状はないのですか?」
「そうですね」と言いながら、医師は骨の模型を僕に見せてくれ、
「骨と骨の間でクッションの働きをする椎間板(ついかんばん)があります」
そして、医師は模型を使って頚椎の構造をひと通り説明してから、
「あなたのこの4番目の骨の下…」
と、今度はまた僕の首の画像を指し示し、
「ここの部分が薄く濁って映っていますよね。この椎間板というか…
これが磨り減っていますね。 ここが神経を圧迫しているのでしょう」
…と、まあ、そういうことなんだそうである。
椎間板ヘルニアというのは腰だけに出る症状だと思っていたが、
首から腰まで連なる背骨のどこにでも出る…ということだった。
そのあと、医師は僕の手や足を持って、
「ギュッと力を入れてください」と指示。
最後には握力検査もし、僕の痛みやしびれの程度を確かめた。
診察はそれでほぼ終わった。
「それで、これからのことですが…」
と医師は一呼吸置いてから僕に言った。
「治療には、手術やブロック注射というのがありますが…」
僕の場合は、さほど緊急性のある症状ではない、という。
手術はむろんのこと、ブロック注射も、
「手にまったく力が入らないほどの症状だったら考えるのですが…」
手の感覚が全くなくなるほどの重症の患者さんも沢山いるという。
その場合は、手術、ブロック注射などが必要だけれど、
今の僕の状態なら、しばらく様子をみたほうがいいということだった。
「人には自然治癒力もありますしね」と医師は言う。
知らないうちに治る…というケースもよくあるそうだ。
「様子をみましょう。次は1ヵ月後に来てください」
最後に医師は、こうも言った。
その間、痛みやしびれが強くなれば鎮痛剤を服用するのがいいが、
僕は脳梗塞予防薬のワーファリンを飲んでおり、鎮痛剤を飲めば、
そのワーファリンの効果が減じられるので、こちらでは出せない。
今かかっている循環器の病院で、鎮痛剤の相談をしてください…
「わかりました。そうします」
…と、そんなことで、僕は診察室を出た。
それから数日経つが、痛みやしびれは収まらない。
まだ我慢できないほどではないが、気にすればするほど、
なんとなく、痛みとしびれが強くなるように感じてしまう。
これ以上ひどくならないよう願うしかない。
それと、耳鳴りもそうだけど、やはり生活のリズムが悪いと、
こういう症状はどんどん悪くなっていくような気がする。
何かに気が紛れていると、その時はほぼ忘れるのである。
まあ、それだけ大したことのない症状だとも言えるのだろうけど、
夜寝るときなどは、左側だけでなく、右手もジーンとするような…
さらには、両足までジンジンするような感じがするから気が滅入る。
「人には自然治癒力もありますしね」
と言った医師の言葉が、今は唯一の頼りであり、支えである。
人が治癒力を発揮するためには、気持ちが元気でなければならない。
なるべく気にしないようにしなければ…
…できるかなぁ。