2010年も、今日でおしまいである。
といっても、カレンダーが変わるだけで、日々の生活が変わるわけではない…
な~んて、ひねくれ爺さんみたいなことをチラチラと考えながら、
「1年前の年末年始って、どんなんだったっけ…?」 と妻に問いかけた。
妻は、去年僕が退職してから付け始めた 「年金家計簿」 なるものをパラパラとめくり、
そこにその日の出来事も記していたみたいで、
「去年は年末に高熱を出してウンウン唸っていたわよ」 と、教えてくれた。
あ、そうだ。 そうだった。
年末の29日、突然熱が出て、その日から1週間以上風邪を引き続けていた。
ようやく熱が引くと、今度は喉が痛み、元旦の朝は声が出なくなった。
そんな状態だから、しゃべることができない。
「これまでのお正月の中で、一番静かに過ごせたわ…」 と、妻がその時を述懐する。
なんや、それは…?
元旦に予定していた長男と次男の家族の来訪も、小さな子供たちに風邪を移すといけないので断り、ひとり、部屋でゴロゴロしていた。 出していない相手から年賀状をいただいても、返礼を書く気力が湧かなかった。
そして、1月6日に予約していた耳鳴り治療の大手前病院にも行けなかった。
前○先生に電話でキャンセルと告げると、「えらい声ですねぇ…」 と驚かれていた。
あれから1年。 今年は、どうやらまともな状態で年を越せそうである。
ところで、毎年この季節になると、来年への抱負をいろいろ考える。 あれもして、これもして…などと欲張った計画を立てて、しかし、ほとんど実行できずに終わるのが僕のいつものパターンなのである。 ぐすん。
そんな挫折が年々積み重なってくると、冒頭に述べたように、新しい年を迎えたからといって、自分の人生がどうなるものでもない…という、身もフタもないことを考えるようになる。 しかしこれは、あきらかに老化現象のひとつである。 だから僕は、いつも心をピカピカにして新しい年に臨めるよう、いろいろな抱負を考えるのである。 できもしない抱負だけど…。
それにしても、毎年懲りずに同じようなことを繰り返すのはなぜだろう…?
たとえば、今年は…
★ お酒の量を控え、週に1度は休肝日を設ける
★ 1年で○○冊の本を読み、○○本の映画を見る
★ 毎日日記をつける
★ 悪天候の日以外はジョギングに出る
★ 「奥のほそみち」 を全文暗記する
★ 英会話を○○の水準までアップする
★ 週4回以上、コスパのプール泳ぐ
…その他いろいろな、あんなこと、こんなことを心に描いた。
しかし、1年が終わってみると、何ひとつ実行できていない 。
これはなんでだろう… ? と考えていくと、たぶん、僕自身の、日々の生活のマンネリズムと、緊張感のなさが、そうさせるのではないか… ということに行き着くのである。
だいぶ前だけど、「死ぬまでにしたい10のこと」 という映画があった。
主人公である23歳の女性が、ある日、癌の宣告をされ、余命2ヶ月であることを知る。
そして、彼女は、それを周囲に隠し、「死ぬまでにしたい10のこと」をノートに書き出して、一つずつ実行してゆく…と感動の物語は、ご存知の方も多いと思う。
余命何ヶ月…と宣告された場合、この 「したいこと」 はあまりにも切なくて、尊い。
僕はこの映画を見た時、定年までまだ5~6年あったけれど、これに影響されて、
「定年までにしたい10のこと」 というのをノートに書いたことを覚えている。
しかしながら、定年がやってきても、それらはほとんど実行できなかった
やはり、僕は切羽詰らなければ何も出来ない人間なんだ…という嘆きだけが残った。
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今年最後の日を迎え、相変わらず僕は 「来年こそ」 とつぶやきながら、大晦日を過ごすことになる。 その一方で、あの映画のように切羽詰ってはいない自分の気楽な境遇に感謝すべきなのか … とも思ったりする。 何がなんだか、よくわかりませんが…
相変わらず、道に迷ってばかりの人生です。
でも、とりあえず…
2011年の真っ白な自分のカレンダーに、何が書き込まれていくのか、楽しみにしたいです。
今年1年ブログを読んでくださった皆さま方、ありがとうございました。
どうか、良いお年をお迎えくださ~い