そこそこの放送作家・堀田延が、そこそこ真面目に、そこそこ冗談を交えつつ、そこそこの頻度で記す、そこそこのブログ。
人生そこそこでいいじゃない



もう茶ゴケが我慢ならんのだ。

水槽立ち上げからすでに1ヶ月以上。
底砂にもライブロックにも茶ゴケが蔓延している。

コケの元となるリン酸塩とケイ酸塩に関しては、吸着剤をたっぷり入れてある。
おかげでテスターで計測してもリン酸塩の数値は限りなく低い。
それなのに、茶ゴケが止まらない。
なぜだ、なぜなのだ。
エサのやり過ぎか。
照明の当てすぎか。
なんにせよ茶ゴケが多すぎる。

いい加減腹が立ってきたのだ。
だって、茶ゴケが糸を引いているんだもん。

そこで、当初は考えていなかった殺菌灯を設置した。
茶ゴケの胞子を紫外線で焼き払おうという作戦だ。
定番だが、カミハタのターボツイスト12x36Wを選んだ。

だが、設置が大変だった。
ポンプとクーラーの間に接続しようと思い、ポンプのホースを何気なく外したら海水が一気に吹き出した。
これは、パスカルの原理だか、アルキメデスの原理だ!
水は高いところから低いところへ流れる。
水位が一定になるまで。
うわぁ~!
止まらん!

慌てて栓をして対策を講じたが、周囲の床は海水でビショビショだ。
正直、へこんだ。

苦労して何とか殺菌灯を接続し、海水を回し始めた。
徐々に効果を発揮してくれることを期待する。
今の状態ではミドリイシもなにもあったこっちゃないのだ。

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鹿男あをによし
万城目 学
幻冬舎


デビュー作「鴨川ホルモー」に続く万城目学氏の第2作。
5時間ほどで一気に読破してしまった。
おかげで睡眠時間を大幅に削らなければならない。
だって仕方ない。
面白いんだもの。

とはいえ前作よりはやや劣る気がした。
だが、それでも高い水準にあることは間違いない。
いやいや、何を偉そうにコメントしているんだ。
僕なんかが論ずるレベルではない。
奥田英朗氏以来、久々にお気に入りの作家が出来た。
それが何より嬉しい。

この作品、またまた直木賞レベルの小説なのだが、作品の質の高さはもちろん、今回は僕の個人的感情をくすぐってくれる偶然が2つほどあった。

まず1点。
大事な登場人物の1人が「堀田」という名前なのだ。
読みが「ほりた」ではなく「ほった」なのは仕方ない。
「堀田」と書けば、「ほった」と発音する方が多いのだから。
だが「堀田」という活字が頻繁に登場する本は多くない。
なので、嬉しい。

そして2点目。
大事な登場人物の1人が女子高生で剣道部員なのだ。
剣道をやる女子高生に僕はグッと来た。
というのも何を隠そう僕の初恋の相手(ちゃんと交際した初恋相手)は高校時代剣道部に入っていた女の子なのだ。
なので、剣道の記述の部分がやたら響いた。
彼女を思い出した。

そして、この2人の大事な登場人物とは、実は1人なのだ。
つまり「堀田」さんは剣道部の女の子なのだ。
そしてヒロイン。
ふむふむ。
ただの偶然だろうがいろんな意味で感慨深い。

物語は「鴨川ホルモー」同様、奇想天外だ。
「鴨川ホルモー」が京都を舞台にしていたのに対し、今度の「鹿男あをによし」は奈良が舞台だ。
万城目学氏は日本の古典神話世界が好きなのだ。
神話や古典をベースに現代のファンタジーを綴る作風に変わりはない。
だが、文体はだいぶ変わった。
前作が難しい熟語を多用していたのに対し、今回は平易だ。
読みやすさには変わりないが、印象は違う。
要するに、どのような文章でも書ける才能の持ち主なのだろう。
素晴らしい。

まだ小説は2作しか発表していない。
早く次を出してくれ。
頼む。

万城目学氏について調べてみた。
なんと京都大学の法学部卒業だ。
京都大学、で、しかも、法学部だ。
偏差値75ぐらいはあるんだろう。
いや80ぐらいありそうだ。
ダメだ。
早稲田一文除籍の僕なんか足元にも及ばない。

早く3冊目を書いてくれ。
で、直木賞を獲れ。
獲れる。
間違いない。
と思ったら、帯にも法政大学教授の金原瑞人という人(本読みの達人らしい)が同じことを書いていた。
「いずれ直木賞を獲るだろう」って。

僭越ながら、僕もそう思います。

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