そこそこの放送作家・堀田延が、そこそこ真面目に、そこそこ冗談を交えつつ、そこそこの頻度で記す、そこそこのブログ。
人生そこそこでいいじゃない



ジャングル・ブック MovieNEX [ブルーレイ+DVD+デジタルコピー(クラウド対応)+MovieNEXワールド] [Blu-ray]
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ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社


「少年以外全部CG」を謳い文句にしていたディズニー作。
子供向けだろうとは予想していたのだが果たしてどんなものか?
自宅にて観賞、その感想。

いろんな意味で面白い映画だった。
製作者が少々「映画オタク」で、趣味が出ちゃっているのではないかと推測。
ところどころ何か別の映画で見たようなシーンが出てきて少々ニヤリ。
全体としては悪くない。
星2つ半。★★1/2

CGで描かれた動物は、映画前半はものすごく丁寧に作り込まれているのだが、後半にかけてどんどん雑になっていき、ほぼ漫画になっていく。
まぁCGクリエイターたちも2時間に渡って最初から最後まで全力を注ぐことなど出来ないのだ。
冒頭である程度凄いCGを見せておけば、次第に雑になっていっても観客は気にせず見てくれるという判断だろう。
実際、雑なCGは、中盤以降実にいろんな事が起きるので気にならなくなっていく。
まず、突然ミュージカルになったのでビックリした。
中盤急に熊が歌い始め、さらにもう1曲。
なぜか2曲だけミュージカル要素をぶち込んでくるのだ。
そんなの予期していなかったので呆気に取られてしまった。
ある意味、すごい。
さらに中盤以降、マンガのような巨大生物が出てくる。
あんなでかい動物は現実のジャングルにいない。
なので、だんだん冒頭のリアリティはなんだったのか、この映画はマンガなのかと思えてきて、一体この製作者はなにがしたいのかと呆気に取られる。
とはいえ、悪くはない。
原作小説「ジャングル・ブック」を上手に映像化している。
そもそもの原作からしてこのような奇想天外な話だったと言えばだったのだから。

エンドクレジットでなぜか急に「007」要素が顔を出す。
スカーレット・ヨハンソンが歌う曲に合わせていかにも007なエンドクレジットが突然提示される。
この映画の製作者は本当に映画が好きなんだなぁ〜と可愛くなってくる。

悪くはない。
動物好きならなおさら楽しめるだろう。

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キングコング:髑髏島の巨神 ブルーレイ&DVDセット(初回仕様/2枚組/デジタルコピー付) [Blu-ray]
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ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント


はい、出た!
ハリウッド版「ゴジラ」シリーズの最新作「キングコング:髑髏島の巨神」!
次の映画でおそらくゴジラとキングコングが戦い、さらにモスラとラドンとキングギドラも加わる模様。
もう、無茶苦茶だが、少しだけ期待してしまっている自分もいる。
さぁ、どんな仕上がりなのか?
その感想。

ひとことで言うと「しょうもない」だ。
しょうもないとしか言いようがない。
だが、つまらないわけではない。
星2つ半。★★1/2
2時間飽きずに十分楽しめるので、見て損はない。

それもこれも、B級映画の持つ特権だ。
いや、この映画がB級映画なのかどうかはには議論の余地があると思うが(大作並の予算つぎ込んでそうだし、出ている役者は一流なのでA級かも知れない)、だがしかし、それでもどうしようもなく漂う圧倒的なB級感から、見る前にもう観客のハードルが下がりに下がりきっているのだ。
だからだろう、なんとなく面白く感じてしまうという「メアリと魔女の花」とはまったく逆の現象が起きる。
あっちは「ジブリ感=A級感」をベースに見始めてしまうので、ハードルが上がり、その結果「つまらない」ということになってしまう。
しかしこの映画は入り口からしてB級感が凄いので、「その割には頑張ってるじゃん」と思っちゃうのだ。
まぁ、どうでもいいのだが。
しょうもないことに変わりはない。
ホントにしょうもない。
みんなが想像するキングコング映画そのもので、それ以上でも以下でもなんでもない。
デカイ猿がギャーギャー暴れ回る映画だ。
サミュエル・L・ジャクソンがいちばんゴリラだし、いちばん凶暴で殺人者みたいに見えるのもいつものままだ。

ただし、次のゴジラと戦う映画は楽しみ。
もうしっちゃかめっちゃかなんだろうなぁ。
個人的にはモスラが好きなので、双子の妖精は出てきて欲しいなぁ。

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ジブリで「借りぐらしのアリエッティ」「思い出のマーニー」を監督した宮崎駿の秘蔵っ子、米林宏昌監督の作品。
ジブリを離れ(制作部門が解体されたので)、スタジオポノックという新体制での最初の作品。
ちゃんと映画館で観てきましたよ。
その感想。

ひとことで言えば、つまらない。
宿命的に、つまらない。
いかにもジブリ作品のようなタッチだし、ジブリの過去作のさまざまなエッセンスを満載でお送りしているのだが(黒猫を乗せてヒロインがほうきで空を飛ぶのだから・苦笑)、宮崎駿の監督作とは「なにか」が「決定的に」違う。
もうその「なにか」はあまりにも「決定的」過ぎて、映画が始まって10分ぐらいでもう「ああ、こりゃダメだ」と匂い始め、30分も経つ頃には「観なきゃ良かった」になるほどだ。
宮崎駿と米林宏昌の間にあるその「なにか」「決定的な」差が、宿命的にこの作品をつまらなく感じさせるし、実際のところ、恐ろしくつまらない。
ジブリで米林監督が手がけた「借りぐらしのアリエッティ」も「思い出のマーニー」ももちろん宮崎駿や高畑勲のジブリ作品に比べると圧倒的につまらなかったんだけど、ここまでひどくはなかった。
おそらく宮崎駿や鈴木敏夫が米林監督にさまざまなダメ出しをしたからこそ、「アリエッティ」や「マーニー」はあのぐらいの惨事で済んだのだろう。
そのアドバイスなき今作は、それこそもう、ひどい有様になっている。
ギャグがことごとくスベっているし、キャラクターの動きひとつひとつ、セリフひとつひとつが、恐ろしくぎこちなく、まるで生命感がないのだ。
説明セリフだらけ、物語もご都合主義すぎるし、いちばん悪いのは脚本かも知れない。

結局、才能なのだな。
宮崎駿の圧倒的な才能を感じたいなら、あえてこの映画を見に行くのもいいかも知れない。
反証的すぎるかも知れないが。
劇場を埋めつくしていた観客の子供たちが、上映中、誰1人ひとことも発しなかったよ。
笑い声1つ、悲鳴1つ上がらないの。
そんなアニメ映画初めてだ。
笑笑
もう笑うしかない駄作。

星1つ。★

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