そこそこの放送作家・堀田延が、そこそこ真面目に、そこそこ冗談を交えつつ、そこそこの頻度で記す、そこそこのブログ。
人生そこそこでいいじゃない



夕凪の街 桜の国 (アクションコミックス)
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双葉社


フジテレビのIプロデューサーに「傑作だ」と教えていただき、読んだ。
1945年8月6日の「ヒロシマ」、その10年後を描いたマンガ「夕凪の街」。
その感想。

わずか35ページのマンガだが、泣いた。
このマンガで泣けて良かった、と思った。

あの日、ヒロシマにアメリカが落とした原爆。
沖縄は陥落、本土にも激しい空襲、ほぼ勝敗は決していたのに、人体実験の如くヒロシマに投下されたウラン弾。
そして、その3日後にナガサキに落とされたプルトニウム弾。
人類史上最大の大量虐殺にほかならない。
戦争犯罪を問われるべきは、本来アメリカだった。
僕はそう思う。

映画「シン・ゴジラ」には石原さとみのこんなセリフがある。
「祖母を不幸にした原爆を、この国に3度も落とす行為は、私の祖国にさせたくないから」
日本は(世界で唯一)二発の原爆を実際に落とされ、数十万の民間人の命を奪われた国である。
その厳然たる事実を「シン・ゴジラ」は今一度あのような形で日本人観客にきちんと問うた。
世界で「シン・ゴジラ」が公開されるということは、世界の観客がその事実を今一度知ることにつながる。
怪獣映画という形を借りて、反戦のメッセージがズバリ描かれている。

たった70年やそこら前に、たった二発の爆弾で数十万が死んだのだ。
世界で唯一、この国で、この国の一般市民が、だ。

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ホビット エクステンデッド・エディション トリロジーBOX ブルーレイ版(9枚組/デジタルコピー付) [Blu-ray]
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ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント


映画館で観て以来、ずっとほったらかしだった。
140インチ地下ホームシアターで「ホビット三部作」をエクステンデッド・エディションで鑑賞。
その感想。

うんやっぱりほとんど覚えていなかったw。
とくに三作目の「決戦の行方」(元タイトルは「五軍の戦い」なのになんだこのダサイ邦題)。
そうだ、思い出した!
ファンクラブのみんなで映画館に観に行ったとき、ビールをたくさん飲んでしまって、上映中オシッコがしたくてしたくて仕方なくなってしまい、オシッコを我慢することに集中してしまって映画の中身なんかどーでも良くなったと記憶している。
だからか!(笑)。
うっすらとしか覚えていない映画の中身が新鮮で新鮮で、ある意味泣けた。
そういえばこんな話だったかも知れないという、なんだか同窓会に行ったような感覚。
なかなかよく出来た映画だった。
「ロード・オブ・ザ・リング三部作」にはスケールでやや劣るが、さすがピーター・ジャクソン監督。
トールキン原作の映画化には並々ならぬ愛情を注いでいるのが見て取れる。
全く隙がない3時間×3本。
星は3つずつ差し上げよう。★★★
トールキン好きを裏切らない濃密な映画だった。

この際だからピーター・ジャクソン監督よ。
「シルマリルの物語」も映画化してくれないか。
おそらく3時間×10本ぐらいの大作映画になると思うがw。

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クリント・イーストウッド監督の最新作。
2009年1月15日に起こったNYでの緊急着水。
155人全員が生還した実話の映画化。
その感想。

86歳でこれ作るかね。
とてもいい映画です。
まさに遅咲きの天才クリント・イーストウッド。
アカデミー監督賞を2回、作品賞も2回獲ってるスゲー映画監督なのに、僕たちの世代にとっては俳優時代の印象が強すぎて、いつまで経っても彼のことを「夕陽のガンマンが映画撮る?」「ダーティハリーが映画なんか作れるのかよ」といううがった見方をしてしまう(僕だけか?w)。
本当に申し訳ない。
もはや俳優時代のキャリアより完全に監督としてのキャリアの方がすごい。
それはそうなんだけど、やっぱりハリーだよなぁあの顔は。

星3つ。★★★
実話ってところがどうしたってズルいので、少し点を下げた。
だって実話なんだから、本物のチェズレイ・サレンバーガー機長がいちばんすごい。
よくあの状況で真冬のハドソン川に不時着させて全員助かったよなぁ。
素晴らしい決断。

映画の不満点はズバリCGの出来。
エアバスA320のCGが、あまりにもちゃちいのだ。
クリント・イーストウッドはそういうところどーでもいい人なんだろう。
例の「アメリカン・スナイパー」の赤ちゃん人形事件なんて、今では笑い種だ。
でもこの映画でのジェット機のシーンは、映画的見せ場の中核なので、もう少しクオリティの高いCGを作って欲しかった。
まぁでもクリントはCGなんてどーでもいいと思っているのだろうが。

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