あの「第9地区」の監督の新作。
Blu-rayにて観賞。
この監督、世界観の作り方が抜群にうまい。
あと、メカニックデザイン的な部分が実にうまい。
超格差社会となり、大気汚染された地上には貧民が残り、富豪たちは軌道上の人工ステーションに移住しているという世界観。
荒廃した地上の描写や、そんな風景に違和感なく溶け込む薄汚れたスペースシップなど、とにかく造形がうまい。
「第9地区」の時もストーリーはともかく見せ方がうまかったのだ。
そういう意味では、なかなかの才能の持ち主だと思う。
だが「第9地区」同様、ストーリーの展開のさせ方がイマイチだ。
この監督の脚本は、ストーリーが進むにつれどうも登場人物それぞれのモチベーションが曖昧になっていき、個々の登場人物がなぜそんな行動を取るのかわからないままにストーリーが進んでいく。
なので、映画が後半になればなるほど、どんどん「?」が増えていき、最後には何が何だ分からなくなる。
そんな感じの映画だった。
まさに「第9地区」と同じ後味。
星2つ半。★★1/2
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