![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/14/ca/bb689fcc76744f72901ef8a0c8aa0810.png)
今年度アカデミー作品賞受賞作。
早めに見なきゃと思い、見てきた。
その感想。
うん、絵に描いたような良い映画。
素晴らしい役者の演技と、隅々まで考えつくされた脚本。
コメディでありバディ物のロードムービーであり、差別とLGBTなどテーマも強くてマイナス部分がない。
ただし、小粒と言えば小粒。
星は3つ半。★★★1/2
これなら「ボヘミアン・ラプソディ」が獲っても良かったような気がするし、もちろん「ROMA」でも良かったし、もはや「女王陛下のお気に入り」の方が映画の格では上のような気すらしてきて、今年のアカデミー賞は全体的に低調だったのかも、と思い始めた。
それも全て、不可解な「ファースト・マン」のノミネート落ちのせいなのだ。
あれこそアカデミー作品賞にふさわしい風格と中身を兼ね備えた傑作だったのに。
デイミアン・チャゼル、ツイてないな。
星条旗立てるシーン、つけ足せば良かったのにw
この「グリーンブック」に関して言うと、いやもう素晴らしく良い映画だし、基本的に文句はない。
だけどなんというか、「どこかで見た感じ」がするのよ。
こういう映画、たぶん過去に何十本もあるんじゃないかなぁって思っちゃうほどベタベタの良い映画なの。
つまり「うわぁそう来たか」とか「おいおい、深くえぐりすぎだろ」など感情を揺さぶられるところが殆どなくて、「うんうんそうだよね」「うん、そんな感じになるよね」という、予定調和的なもうひたすら可愛らしい小粒な黒人と白人のよくあるロードムービーなのよ。
これだったら「ボヘミアン・ラプソディ」で最後流した涙の方が僕は良かった。
まぁアレは映画の力じゃなくてクイーンの音楽の力で泣いているので作品賞獲れないってのも分かるんだけど。
なんかもうそういう意味では「女王陛下のお気に入り」の方が作品賞っぽかったかもなぁって思ってきたし。
「ROMA」はめちゃくちゃ淡々としていてぶっちゃけつまんないんだけど、あの映像の美しさと、実は画面内で起こっていることは本当に凄まじくって(凄いことを淡々と描いているので凄く見えない)、やっぱり「ROMA」にこそ作品賞をあげといて、外国語映画賞は「万引き家族」が獲れば良かったのになぁ〜とか思っちゃうんだよなぁ。
で、しつこいかもしれんが。
「ファースト・マン」なのだよ。
あれが2018年でいちばん素晴らしい映画だよ!
でも僕の友達の賛否は半々で、中には「寝た」って奴までいて「ウソだろ馬鹿」って思ってるんだけど(笑)、実際、ぜんぜん日本でもヒットしてなくて、もう打ち切り寸前になってるみたいなんだけど、あの映画こそ映画館で観て体感しないと駄目な映画で、「グリーンブック」はテレビで見ても全然問題のない愛すべき小品なの。
「女王陛下のお気に入り」と「グリーンブック」はテレビで見ても十分。
「ROMA」はもともとテレビ用だけど、これは逆に大きなスクリーンで見た方がいい奴。
で「ボヘミアン・ラプソディ」と「ファースト・マン」は映画館で観なきゃダメな奴なのよ。
まぁでも「グリーンブック」は観に行って絶対損しない、安心して楽しめるハートフルコメディです。
激しいバイオレンス描写とかもないし、ホント、可愛らしい小品って感じ。
オススメです。
| Trackback ( )
|